JPH06190841A - 低密度ポリウレタンフォームの成形方法 - Google Patents

低密度ポリウレタンフォームの成形方法

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JPH06190841A
JPH06190841A JP4357470A JP35747092A JPH06190841A JP H06190841 A JPH06190841 A JP H06190841A JP 4357470 A JP4357470 A JP 4357470A JP 35747092 A JP35747092 A JP 35747092A JP H06190841 A JPH06190841 A JP H06190841A
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JP
Japan
Prior art keywords
mold
cavity
foam
molding
mold member
Prior art date
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Pending
Application number
JP4357470A
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English (en)
Inventor
Katsunori Kojima
勝憲 小島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
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  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
  • Casting Or Compression Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 泡の破裂や発達阻害を起こすことなくポリウ
レタンフォームを十分低密度に発泡成形できる方法を提
供する。 【構成】 発泡成形型内にキャビティ7の容積を変更す
るための可動な型部材3を設け、不動な型本体(下型1
及び上型2)の型面と可動な型部材3の型面3aとで形成
されるキャビティ7内にウレタン原料6を注入し、該キ
ャビティの容積を所定容積よりも小さくした状態で発泡
成形を開始し、その後の発泡成形中にキャビティ7を所
定容積に広げて、生成するフォームを最終形状に膨張さ
せる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、低密度ポリウレタンフ
ォームの成形方法に関する。
【0002】
【従来の技術】成形品のポリウレタンフォームは一般的
に、上型と下型からなる発泡成形型のキャビティにウレ
タン原料を注入し、発泡〜硬化させて製造されている。
ポリウレタンフォームを低密度にする場合は、通常発泡
過程で発生するガス量を増加させるために、原料に加え
る発泡剤の量を多くしている。
【0003】しかし、発泡剤の量を多くしてもキャビテ
ィ内には残留エアが存在するので、ウレタン原料の発泡
膨張に伴ってキャビティ内圧力は高まり、ウレタン原料
は相当高い圧力下で発泡することになる。このため発生
ガスは圧縮され、生成するポリウレタンフォームの発泡
倍率は満足できるほど大きくならない。この不具合の解
決に役立つものとして一体発泡成形型が実開昭62−9
511号公報に開示されている。
【0004】該公報に開示されている一体発泡成形型
は、図4に示すように下型1と上型2とで形成されるキ
ャビティ7に真空源8を連通させたものである。この発
泡成形型によれば、成形中に真空源でキャビティ7内の
発生ガス及び残存エアを型外へ吸引することにより、従
来よりも低い圧力下で発泡成形を行えるため、ウレタン
原料6の発泡倍率が上昇し、低密度ポリウレタンフォー
ムが製造できるとしている。なお、ウレタン原料6の洩
出は、一体化させるために型内に予めセットした芯材1
2と型面との間にシール用通気性クッション材13を当
接させて防止している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このようなウレタン原
料の洩出防止策は、特別な発泡成形品例えばシール手段
を設け易い形状の一体発泡成形品を製造する場合のみ可
能で、一般的なポリウレタンフォームの発泡成形におい
ては困難である。発泡成形中に吸引をし続けると図5に
示すように吸気用孔20が発泡中のウレタン原料又はポ
リウレタンフォーム5で詰まり、型の再利用のための清
掃が厄介となる。そのためウレタン原料がキャビティ内
に充満するする以前に(成形初期段階に)キャビティ内
のエアの吸引を完了させておく必要がある。
【0006】しかしながら、成形初期段階にエアの吸引
を完了させておくと、ウレタン原料の泡強度(形成され
た泡の維持力)が充分となる前に泡が膨張しきって破裂
し、適切な発泡セルを有するポリウレタンフォームが形
成されないという問題がある。なお強い泡強度を発揮す
る原料を用いると、泡の適正な膨張(発達)が抑えられ
てしまう。いずれにしても、従来の吸引源が設けられた
発泡成形型では、一般的な低密度ポリウレタンフォーム
を製造することはできない。
【0007】本発明は上記問題を解決する目的でなされ
たものであり、その解決しようとする課題は、どのよう
な製品形態のポリウレタンフォームであれ、それを十分
低密度に発泡成形できる方法を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の低密度ポリウレ
タンフォームの成形方法は、発泡成形型内にキャビティ
の容積を変更するための可動な型部材を設け、不動な型
本体の型面と可動な型部材の型面とで形成されるキャビ
ティ内にウレタン原料を注入し、該キャビティの容積を
所定容積よりも小さくした状態で発泡成形を開始し、そ
の後の発泡成形中にキャビティを所定容積に広げて、生
成するフォームを最終形状に膨張させることを特徴とす
る。
【0009】可動な型部材は、どのような位置に動いて
も、不動な型本体の型面と可動な型部材の型面とで形成
されるキャビティが常に閉塞空間を保つように、型本体
の型面に密着して摺動するようにしたものであればよ
い。可動な型部材は、不動な型本体である上型と下型の
どちら側に設けられていてもよいが、型部材を動かすア
クチュエータの取付け及び操作を考慮すれば一般的に上
型側に設けるのが好ましい。1体の発泡成形型に設けら
れる可動な型部材の数は1個に限定されず、キャビティ
形状によっては複数個設けてよい。
【0010】型部材を動かすには、電動機、油圧又は空
気圧シリンダ、ソレノイド等の公知の駆動装置で変位さ
せるのが好ましい。その場合、キャビティを所定容積に
広げるために、型部材の作動は、発泡成形中に1〜数回
に分けて段階的に行っても、或は連続的にゆっくりと型
部材が移動するように行ってもよい。また、可動な型部
材の変位を、手動によって適宜位置にロックする機構で
行ってもよい。更に可動な型部材は、圧力に応じて自在
に伸縮するスプリング、ベローズ等の継手を介して型本
体に取付けられていてもよい。
【0011】可動な型部材は、最終的にキャビティ形状
が製品形状となる位置(キャビティ容積が所定容積とな
る位置)まで後退させられるが、型部材の作動パター
ン、即ち可動な型部材を発泡成形開始時にどの位置まで
前進させ、発泡成形中のどの段階でどの程度変位させる
かは、計算、経験、予備実験の繰り返し等に基づいて決
定することができる。型部材の作動パターンは、成形品
の形状や体積、注入されるウレタン原料の量、該原料の
組成(特に粘度や表面張力に影響する成分及び発泡剤の
種類、含有量)等に左右される。
【0012】それらを考慮して、型部材の作動パターン
は、常にキャビティ内圧力が適正に保たれるキャビティ
容積を実現するように決定すればよい。適正なキャビテ
ィ内圧力は、ウレタン原料から発生ガスで形成される泡
が、破裂せずになるべく大きく膨張するような圧力であ
る。なお、本明細書でいう“ウレタン原料”は、明細書
全体を通じ、型内に注入される液体状態のものから発泡
硬化が完了する直前の高粘度樹脂状態のものまでの広義
の発泡性液〜発泡体を意味する。
【0013】
【作用】低密度ポリウレタンフォームの成形方法を上記
のように構成することは、発泡成形開始時にキャビティ
内圧力を大気圧より低くすることを不要にする。キャビ
ティ内圧力が低くなければ、発生ガスによる泡が泡強度
の低い成形初期に必要以上に膨張し破裂することが阻止
される。発泡成形中、徐々に泡の強度が増大してゆき、
泡は破裂し難くなるが、それに伴い、発生するガスでキ
ャビティ内圧力は高まってゆく。
【0014】発泡成形中に発生するガスでキャビティ内
圧力が必要以上に高まることは、可動な型部材を動か
し、キャビティ容積を広げることによって防止される。
そうすることによって、キャビティ内圧力が泡の発達
(破裂しない適度な大きさまでの膨張)を阻害すること
は無くなる。上記のように泡の破裂と発達阻害の両方を
起こさせないようにすることにより、一段と高品質で低
密度のポリウレタンフォームが形成される。
【0015】
【実施例】以下、一実施例として自動車シートパッドに
される低密度ポリウレタンフォームの成形方法を図1な
いし図3に従って説明するが、この実施例は本発明の要
旨を何ら限定するものではない。
【0016】まず、この実施例の成形方法に使用される
発泡成形型を図1により説明する。型本体は従来と同様
に下型1と上型2からなるが、該成形型は上型2の内側
に可動な型部材3が設けられている点に特徴を有する。
上型2上には、可動な型部材3を上下動させるためのエ
アシリンダ4が設けられている。そのシリンダロッド4
1は型部材3の背面(上面)に連結されている。型部材
の側面が上型2の内側面2aと摺動するようにして型部
材3は上下動できるようになっている。
【0017】型部材3の正面(下面)は型面3aとなっ
ており、この可動な型部材3の型面3aと、不動な型本
体の型面、即ち下型1の型面1a及び上型2の型面とで
囲まれる空間がキャビティ7となる。ここで、上型2の
型面とは、上型2の内側面2aのうちの型部材3より下
方の部分を意味しており、場合により型部材3で完全に
隠される。キャビティ7の形状は、可動な型部材3の上
下動で変化するが、所定形状(成形品形状)とできるよ
うに設計されている。
【0018】次に、発泡成形方法を説明する。図示しな
い開閉手段で上型2を開いた状態で、下型1内にポリオ
ール、イソシアネート、発泡剤、触媒、硬化促進剤、整
泡剤等を混合して成るウレタン原料6を注入する。この
原料6は、発泡剤をやや多めに含む低密度ポリウレタン
フォーム用の原料である。原料注入後、ただちに型を閉
じる。図1に示されているように可動な型部材3は原料
注入時から下型寄りの位置に前進させてあり、キャビテ
ィ7の容積を所定容積よりも小さくした状態で発泡成形
を開始する。
【0019】下型1内に注入されたウレタン原料6は発
泡膨張し、図2に示すように可動な型部材3と下型1の
間に形成されたキャビティ7に充満する。この時点でも
発生ガスによるウレタン原料6の膨張力でキャビティ内
圧力は高まり続け、ウレタン原料6の反応の進行にとも
ない形成されつつある発泡セルの泡強度も高まる。泡強
度が一定のレベルまで高まり、形成されつつある発泡セ
ルが破裂する危険性が無くなったタイミングにて、キャ
ビティ容積を所定容積に拡大するためにエアシリンダを
作動させることにより可動な型部材3を所定位置まで徐
々に上型寄りに(図2中の矢印A方向に)所定位置まで
後退させる。
【0020】この時キャビティ7内は、可動な型部材3
の後退速度に応じた適正な圧力に保たれ、負圧になるた
め、フォーム状化したウレタン原料は、可動な型部材3
の後退とともに膨張する。図3に示すようにキャビティ
形状が本来の形状となった後、即ち可動な型部材3の所
定位置までの後退を終えた後、成形型の外部より加熱を
行い、未反応ウレタン原料6の反応を促進させる。反応
を完結させた後、発泡成形型を開いて脱型することによ
り、低密度ポリウレタンフォーム5が得られる。
【0021】
【発明の効果】本発明の低密度ポリウレタンフォームの
成形方法によれば、キャビティの容積を所定容積よりも
小さくした状態で発泡成形を開始し、その後の発泡成形
中にキャビティを所定容積に広げるようにしたので、か
なり低い圧力下で発泡成形を開始する必要性がなく、ま
た発泡成形中のキャビティ内の著しい高圧化を回避する
ことができ、ウレタン原料の反応がそれほど進行してい
ない段階(泡強度が低い段階)での泡の破裂と、キャビ
ティ内の著しい高圧による泡の発達阻害を解消させるこ
とができる。このため高品質の低密度ポリウレタンフォ
ームを歩留り良く生産することができ、また従来よりも
一段と低密度のポリポリウレタンフォームを製造するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の成形方法の一実施例に係る初期の発泡
成形型内の状態を示す断面図である。
【図2】その後の型内の状態を示す断面図である。
【図3】更に後の型内の状態を示す断面図である。
【図4】従来の成形方法の一例の説明図である。
【図5】従来の成形型を用いる場合の問題点の説明図で
ある。
【符号の説明】
1 下型 2 上型 3 可動な型部材 4 エアシリンダ 5 ポリウレタンフォーム 6 ウレタン原料 7 キャビティ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発泡成形型内にキャビティの容積を変更
    するための可動な型部材を設け、不動な型本体の型面と
    可動な型部材の型面とで形成されるキャビティ内にウレ
    タン原料を注入し、該キャビティの容積を所定容積より
    も小さくした状態で発泡成形を開始し、その後の発泡成
    形中にキャビティを所定容積に広げて、生成するフォー
    ムを最終形状に膨張させることを特徴とする低密度ポリ
    ウレタンフォームの成形方法。
JP4357470A 1992-12-24 1992-12-24 低密度ポリウレタンフォームの成形方法 Pending JPH06190841A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113980221A (zh) * 2021-11-09 2022-01-28 苏州普诺兹电子有限公司 抗静电聚氨酯泡棉的制备方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113980221A (zh) * 2021-11-09 2022-01-28 苏州普诺兹电子有限公司 抗静电聚氨酯泡棉的制备方法

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