JPH06190371A - ケタジン含有排液の処理方法 - Google Patents

ケタジン含有排液の処理方法

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JPH06190371A
JPH06190371A JP34714792A JP34714792A JPH06190371A JP H06190371 A JPH06190371 A JP H06190371A JP 34714792 A JP34714792 A JP 34714792A JP 34714792 A JP34714792 A JP 34714792A JP H06190371 A JPH06190371 A JP H06190371A
Authority
JP
Japan
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treatment
ketazine
chlorine
liquid
effluent
Prior art date
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Pending
Application number
JP34714792A
Other languages
English (en)
Inventor
Makiko Miyahara
眞紀子 宮原
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Kurita Water Industries Ltd
Original Assignee
Kurita Water Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ケタジン含有排液を生物処理により、簡単な
装置と操作によって、低コストで効率よく処理し、無害
化する方法を提案する。 【構成】 ケタジン含有排液4を塩素処理槽1に導入
し、塩素剤5を添加して塩素処理を行ってケタジンのヒ
ドラジン相当部位を酸化分解して生物処理可能な性状に
変換したのち、曝気槽2に導入して生物処理を行い、有
機物を分解するケタジン含有排液の処理方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ケタジン含有排液の
処理方法、特にケタジン含有排液を生物処理により処理
する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ケタジンはケトンとヒドラジンの縮合体
であるヒドラゾンが分解して生じる化合物であって、有
機物であるにもかかわらず、生物分解性が悪い。このた
め従来は、ケタジン含有排液の処理法として生物処理が
適用されることはなく、焼却処理が一般的である。
【0003】しかしながら、焼却処理は濃厚な場合は有
効であるが、有機物濃度として10重量%以下の場合に
は、設備費、運転費が高くなり、運転管理も繁雑であ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、生物
処理を併用することにより、ケタジン含有排液を簡単な
装置と操作により、低コストで効率よく処理できるケタ
ジン含有排液の処理方法を提案することである。
【0005】ケタジンは酸によりケトンとヒドラジンに
分解する。このうちケトンは必ずしも生物分解性が良好
であるとはいえないが、特定の条件下では生物処理が可
能である。これに対してヒドラジンは生物阻害性が強
く、そのままでは処理困難である。このためケタジン含
有排液を生物処理すると、最初は炭素化合物の部位が生
物分解されるが、次第にヒドラジンが蓄積して生物阻害
性を起こし、処理ができなくなる。
【0006】そこで予めヒドラジンに相当する部位を化
学的に分解することが考えられるが、ヒドラジンの分解
方法として一般的な空気酸化、過酸化水素酸化では、ヒ
ドラゾンを効率よく酸化することができない。これは空
気または過酸化水素による酸化に適したpH9以上の領
域では、ケタジンが安定であるためであると推測され
る。
【0007】本発明ではケタジン含有排液を塩素処理す
ることにより、広いpH領域でケタジン中のヒドラジン
相当部位を分解し、これにより生物処理を可能にする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、ケタジン含有
排液を塩素処理したのち、生物処理することを特徴とす
るケタジン含有排液の処理方法である。
【0009】本発明において処理対象となる排液はケタ
ジンを含有する排液であり、ケタジン以外に、他の有機
物または無機物を含有していてもよい。この排液に含ま
れるケタジンは、ケトンとヒドラジンとの縮合物である
ヒドラゾンが分解して生じる化合物である。
【0010】本発明ではこのようなケタジン含有排液
を、まず塩素処理することにより、ヒドラジン相当部位
を分解する。塩素処理に適用する排液の濃度、pH等は
任意であり、特に濃縮、希釈、pH調整等を行う必要は
なく、排液をそのまま塩素処理に供することができる。
【0011】本発明において行う塩素処理は、排液に塩
素剤を添加し、その酸化力を利用してケタジンを分解す
る処理であり、例えば次のような方法があげられる。
【0012】1)塩素ガスを排液に吹込む方法。 次式により次亜塩素酸を生成させ、その酸化力により酸
化を行う。 Cl2+H2O→HOCl+HCl 2)二酸化塩素(ClO2)ガスを排液に吹込む方法。 3)亜塩素酸塩を排液に添加する方法。 例えば亜塩素酸ナトリウム水溶液を排液に添加し、酸性
で二酸化塩素を生じさせて酸化を行う。 4)次亜塩素酸塩を添加する方法。 例えば次亜塩素酸ナトリウム水溶液を排液に添加し、酸
化を行う。
【0013】塩素剤の添加量は、ケタジンの種類および
塩素剤の種類ならびに排液中の他の成分の種類および量
などによって異なるが、一般的にはヒドラジンとして測
定されるヒドラジン相当部位の理論酸化等量の添加でよ
い。
【0014】塩素処理の温度は常温、圧力は常圧でよい
が、加熱、加圧してもよい。pH範囲は任意で、pH調
整は不要であり、塩素剤の添加によりpHが変わる場合
も同様であるが、次の生物処理に適した中性付近のpH
となるように添加する塩素剤を選択するのが好ましい。
反応時間も条件により異なるが、ヒドラジン相当部位が
生物分解を阻害しない程度に分解されるのに必要な時間
でよい。
【0015】塩素処理により排液中のケタジンのヒドラ
ジン相当部位が分解され、排液中にはケトンを主体とす
る分解生成物が生成し、生物分解可能な性状に変換され
る。
【0016】そこで本発明では、この塩素処理液を生物
処理により処理し、そこに含まれる有機物を分解する。
生物処理としては、嫌気処理、好気処理のいずれでもよ
いが、一般的には好気処理が好ましい。好気処理法とし
ては、活性汚泥処理法、好気性消化法など、好気性微生
物の作用を利用する任意の方法を採用することができる
が活性汚泥処理法、生物膜固定床法など、好気性微生物
を含む汚泥を大量に保持した状態で接触させる処理法が
好ましい。
【0017】このような生物処理法は、塩素処理液をそ
のままの状態で供給して処理することもできるが、液の
ケトンの濃度が高い場合は、淡水、海水、処理水等によ
り希釈するのが好ましい。また近くで他の有機性排液が
発生する場合は、これと混合することにより、ケトンを
希釈するとともに、BOD/CODcr比を調整すること
もできる。
【0018】カルボニル化合物は生物に対する阻害性を
有するため、これを含む液を生物処理する場合、BOD
50〜2000mg/l、好ましくは50〜1000
mg/l、CODcr 50〜5000mg/l、好まし
くは 50〜2000mg/l、BOD/CODcr
0.2以上、好ましくは0.4以上、pH5〜9、好ま
しくは6〜8の条件で処理するのが好ましい。塩素処理
液がこのような範囲内にあるときは、そのまま処理する
ことができるが、範囲外の場合は希釈や他の排液との混
合などの手段により、上記範囲内になるように調整する
のが好ましい。
【0019】生物処理を行うには、塩素処理液に馴養し
た汚泥を用い、これを塩素処理液と接触させ、嫌気性ま
たは好気性下に処理を行うと、塩素処理液に含まれるケ
トンは汚泥中の微生物に資化されて分解される。生物処
理の他の条件は従来のものと同様である。
【0020】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。図
1は実施例のケタジン含有排液の処理方法を示す流れ図
であり、塩素剤水溶液を添加して塩素処理を行い、活性
汚泥処理法により好気性微生物処理を行った例を示す。
図において、1は塩素処理槽、2は曝気槽、3は固液分
離槽である。
【0021】ケタジン含有排液の処理方法は、まず被処
理液4を塩素処理槽1に導入して、塩素剤5を添加し、
攪拌機6で攪拌して反応させ、ケタジンを分解する。塩
素処理液7は希釈水8と混合して希釈し、曝気槽2に導
入する。
【0022】曝気槽2には返送汚泥9を導入して混合
し、空気10を散気装置11から散気して混合曝気し、
好気性生物処理を行う。ここでは、汚泥中の好気性微生
物の作用により、ケタジンの塩素分解によって生成した
ケトンその他の有機物が分解して除去される。
【0023】生物処理液12は固液分離槽3に導入して
固液分離を行い、分離液を処理液13として排出する。
分離汚泥14は一部を返送汚泥9として曝気槽2に返送
し、残部を余剰汚泥15として排出する。
【0024】実施例1 メチルエチルケタジンを含む排液(pH8、CODMn
2400mg/l、CODcr 6880mg/l、N2
4 2300mg/l、BOD 500mg/l)を
図1の方法で処理した。この排液はBOD値が低く、生
物処理ができないことを示している。また上記N24
ケタジンのヒドラジン相当部位の量を示している(以下
の値も同様である)。
【0025】塩素処理は、次亜塩素酸ナトリウムをCl
2として10000mg/l添加し、常温、常圧で反応
させた。これにより得られた塩素処理液は、CODMn
1200mg/l、CODcr 4200mg/l、N2
4 10mg/l、BOD1400mg/lであっ
た。以上の結果、排液中のケタジンの大部分が分解さ
れ、生物処理可能なBODに転換していることがわか
る。
【0026】次に塩素処理液を淡水で3倍に希釈し、標
準活性汚泥処理法により好気性生物処理を行った。この
とき曝気槽滞留時間24時間、BOD負荷0.5kg−
BOD/m3・日、CODcr負荷1.4kg−CODcr
/m3・日、MLSS 2800mg/lである。得ら
れた処理液の水質と除去率を表1に示す。
【0027】
【表1】
【0028】比較例1 実施例1の排液を塩素処理することなく、温水で15倍
に希釈し、標準活性汚泥処理法により好気性生物処理を
行った。このとき曝気槽滞留時間48時間、CODcr負
荷0.23kg−CODcr/m3・日、MLSS 30
00mg/lである。得られた処理液の水質と除去率を
表2に示す。
【0029】
【表2】
【0030】以上の結果より、実施例1では、塩素処理
によりケタジンが生物分解可能な物質に分解され、生物
処理によりほとんど無害化されるが、比較例1ではほと
んど生物処理できないことがわかる。
【0031】
【発明の効果】本発明によれば、ケタジン含有排液を塩
素処理したのち生物処理するようにしたので、簡単な装
置と操作により、低コストで効率よくケタジンを処理
し、無害化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の処理方法を示す流れ図である。
【符号の説明】
1 塩素処理槽 2 曝気槽 3 固液分離槽 4 被処理液 5 塩素剤 8 希釈水 9 返送汚泥 13 処理液 15 余剰汚泥

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ケタジン含有排液を塩素処理したのち、
    生物処理することを特徴とするケタジン含有排液の処理
    方法。
JP34714792A 1992-12-25 1992-12-25 ケタジン含有排液の処理方法 Pending JPH06190371A (ja)

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