JPH0618942B2 - 押し出し加工性に優れたゴム組成物 - Google Patents

押し出し加工性に優れたゴム組成物

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JPH0618942B2
JPH0618942B2 JP60103827A JP10382785A JPH0618942B2 JP H0618942 B2 JPH0618942 B2 JP H0618942B2 JP 60103827 A JP60103827 A JP 60103827A JP 10382785 A JP10382785 A JP 10382785A JP H0618942 B2 JPH0618942 B2 JP H0618942B2
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rubber
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ethylene
olefin
copolymer rubber
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博 明間
渡辺  勝
俊文 中村
健哉 牧野
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Japan Synthetic Rubber Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、加工性、とりわけ押し出し加工性に優れたゴ
ム組成物に関する。
従来の技術 エチレン−α−オレフィン共重合ゴム、あるいはエチレ
ン−α−オレフィン非共役ジエンとの三元または多元共
重合ゴム(以下単に「エチレン−α−オレフィン系共重
合ゴム」ということがある)は、耐候性、耐熱老化性な
どに優れることから自動車用材料、建築材料、電線用材
料、ポリオレフィン改質用材料として広く用いられてい
る。
これらの用途では加硫物性が優れていることはもちろ
ん、加工性、とりわけ押し出し加工性が優れていること
は望まれる。
従来、加工性、押し出し加工性が良好なエチレン−α−
オレフィン系共重合ゴムとして種々のものが提案されて
いる。
例えば特公昭55−33764号公報では、分子量分
布が広く、かつエチレン結晶性の高いものが提案されて
いる。
一方、特公昭59−14497号公報、同46−29
012号公報では、低分子ブレンドによって分子量分布
を広げ加工性を改良する方法、あるいは同様の趣旨では
あるが、特公昭54−15472号公報、特開昭57−
131212号公報ではリアクター2器の直列運転によ
って低分子成分と高分子成分の混合物をつくり、加工性
を改良しようと試みている(ブレンド法)。
発明が解決しようとする問題点 しかしながら、の高エチレン含量、分子量分布の広い
共重合ゴムは、高弾性であるためか、ダイスウェルが大
きく、また押し出し形状の温度依存性が大きいという欠
点がある。
また、のブレンド法は、いずれも2成分混合物である
ためか、充分満足のいく加工性改良をするためには、多
量の低分子成分をブレンドする必要があり、そのため特
に引張強度、セット性などの物性面で充分なものとなっ
ていない。
しかもこれらのブレンド法では、ブレンド操作、複数リ
アクター直列による連続重合、回分式での多段重合とい
った複雑な生産方式が必要でありコストアップにつなが
るという問題がある。
本発明の目的は、加工性、とりわけ押し出し加工性に優
れ安価で加硫物性の良好なエチレン−α−オレフィン系
共重合ゴムを主成分とするゴム組成物を提供することに
ある。
問題点を解決するための手段 本発明者らは、前記従来の技術的課題を解決すべく鋭意
検討した結果、特定の触媒成分を用い、一段重合法によ
りバイモーダルなエチレン−α−オレフィン系共重合ゴ
ムが得られること、更にかかる共重合体ゴムは、押し出
し加工性、例えば押し出し肌、押し出し速度、形状、寸
法安定性などに優れ、また従来の技術では2律背反して
いた加工性と加硫性が両立させ得ることも見出し、本発
明に到達したものである。
即ち、本発明にバナジウム化合物と第2級アルコールお
よび/または第2級アルコールの金属塩との反応生成物
ならびに有機アルミニウム化合物からなる触媒を用いて
製造されたエチレン−α−オレフィン−共重合ゴムもし
くはエチレン−α−オレフィン−非共役ジエン共重合ゴ
ムあって、該共重合ゴム中の本文で定義する低分子量成
分Aの含量が10〜50重量%かつ重量平均分子量/数
平均分子量が5〜25のバイモーダルな分子量分布を有
するエチレン−α−オレフィン共重合ゴムもしくはエチ
レン−α−オレフィン−非共役ジエン共重合ゴム単独あ
るいは他の合成ゴムまたは天然ゴムとのブレンド物に加
硫ゴム配合剤を配合したことを特徴とする押し出し加工
性に優れたゴム組成物を提供するものである。
本発明のゴム組成物に供される共重合ゴムを得るために
は、ある特定の触媒成分を用いる必要がある。
従来、エチレン−α−オレフィン系共重合ゴムを製造す
る際に遷移金属化合物としてバナジウム化合物、例えば
四塩化バナジウム、オキシ三塩化バナジウム、バナジウ
ムトリアセチルアセトナート、バナジルジアセチルアセ
トナート、バナジルトリアルコキシド;VO(O
R)、ハロゲン化バナジルアルコキシド;VO(O
R)X(またはVO(OR)X、ここで、Rは炭化
水素残基、Xはハロゲン原子を示す。)またはオキシ三
塩化バナジウムとアルコールとの反応生成物などを利用
する方法は公知である。
更に、従来は、特公43−2924号公報んに示される
ように、バナジルトリアルコキシド;VO(OR)
モノハロゲン化バナジルアルコキシド;VO(OR)
X、ジハロゲン化バナジルアルコキシド;VO(OR)
およびオキシ三塩化バナジウムとアルコールの反応
混合物の如くアルコキシ基を含むバナジウム化合物を使
用して得た触媒系は、分子量分布の狭い共重合ゴムを製
造するのに適していると記載されている。
しかしながら、驚くべきことに第2級のアルコールで変
性したバナジウム化合物を触媒成分として使用した場合
に限り、本発明の目的である分子量がバイモーダルで押
し出し加工性の良好な共重合ゴムが得られることが判明
した。
即ち、本発明のゴム組成物に供される共重合ゴムを得る
ためには、触媒系の一方の成分にバナジウム化合物と第
2級アルコールおよび/または第2級アルコールの金属
塩との反応生成物を用いる必要がある。
第2級アルコールおよび/または第2級アルコールの金
属塩と混合、反応させるバナジウム化合物は、一般式V
O(OR)3-mおよびV(OR)4-1で示される
バナジウム化合物で代表される(式中、Rは炭素数1〜
12の脂肪族炭化水素残基、Xはハロゲン原子、mは1
〜3の整数、lは1〜4の整数を示す。) 具体的には、四塩化バナジウム、オキシ三塩化バナジウ
ム、モノハロゲン化バナジルアルコキシド(例えばバナ
ジン酸ジエトキシドモノクロリド、バナジン酸ジプロポ
キシモノクロリド、バナジン酸ジイソプロポキシモノク
ロリド、バナジン酸ジ−n−ブトキシドモノクロリド、
バナジン酸ジ−sec−ブトキシドモノクロリド、バナ
ジン酸ジ−ter−ブトキシドモノクロリドなど)、ジ
ハロゲン化バナジルアルコキシド(例えばバナジン酸エ
トキシドジクロリド、バナジン酸プロポキシジクロリ
ド、バナジン酸イソプロポキシジクロリド、バナジン酸
−n−ブトキシジクロリド、バナジン酸−sec−ブト
キシドジクロリド、バナジン酸−ter−ブトキシドジ
クロリドなど)を挙げることができる。
これらバナジウム化合物のなかでは、オキシ三塩化バナ
ジウムが好ましい。
これらバナジウム化合物は、第2級アルコールおよび/
またはその金属塩と混合反応させ使用するが、ここで用
いる第3級アルコールとしては、炭素数3〜12の脂肪
族第2級アルコール、脂環族アルコールなどを挙げるこ
とができる。
具体的には、2−プロパノール、2−ブタノール、2−
ペンタノール、3−ペンタノール、3−メチル−2−ブ
タノール、4−メチル−2−ペンタノール、2−ヘプタ
ノール、3−ヘプタノール、2−オクタノール、シクロ
ヘキサノール、2−メチルシクロヘキサノール、3−メ
チルシクロヘキサノール、4−メチルシクロヘキサノー
ルなどが挙げられる。
これらアルコールのうち、炭素数3〜12の脂肪族第2
級アルコール、特に2−プロパノール、2−ブタノー
ル、2−ペンタノール、2−ヘプタノールが好ましい。
これらバナジウム化合物または第2級アルコールもしく
はその金属塩は、いずれも単独であるいは2種以上の混
合物として使用することができる。
前記バナジウム化合物と第2級アルコールまたはその金
属塩との反応生成物は、アルゴン、窒素などの不活性ガ
スをバブリングして揮発物を系外に追い出しそのまま使
用することが出来る。
また、得られた反応生成物から第2級アルコキシ基を含
むバナジウム化合物を蒸留などの手段により単離精製後
使用することも出来る。
更にバナジウム化合物に対する第2級アルコールまたは
その金属塩の使用量は、バナジウム化合物1モルに対し
0.1〜5モル、好ましくは0.3〜3モル使用すれば
良い。
更にまた、第2級アルコールは、必要最小限使用すれば
他の第1級アルコールまたは第3級アルコールと混合し
て使用することも可能である。
次に、本発明に供される共重合ゴムを得るための触媒系
の他方の成分として使用される有機アルミニウム化合物
は、一般式Al(R′)(X′)3-nで示される(こ
こで、R′は炭素数1〜12の脂肪族炭化水素残基、
X′はハロゲン原子またはアルコキシ基、nは1〜3の
整数である)。
これらの有機アルミニウム化合物としては、例えばトリ
アルキルアルミニウム(具体的にはトリエチルアルミニ
ウム、トリイソブチルアルミニウム、トリ−2−ブチル
アルミニウム、トリヘキシルアルミニウム、トリオクチ
ルアルミニウム)、ジアルキルアルミニウムモノハライ
ド(具体的にはジエチルアルミニウムモノクロリド、ジ
エチルアルミニウムモノブロミド、ジイソブチルアルミ
ニウムモノクロリド)、ジアルキルアルミニウムモノア
ルコキシド(具体的にはジイソブチルアルミニウムモノ
エトキシド、ジエチルアルミニウムモノブトキシド)、
アルキルアルミニウムセスキハライド(具体的にはエチ
ルアルミニウムセスキクロリド、2−ブチルアルミニウ
ムセスキクロリド、エチルアルミニウムセスキブロミ
ド)、アルキルアルミニウムジハライド(具体的にはエ
チルアルミニウムジクロリド、エチルアルミニウムジブ
ロミド)などが挙げられる。
これら有機アルミニウム化合物は、1種類で、あるいは
2種以上の混合物として用いることができる。
本発明の共重合ゴムを得るためには、前記のようなバナ
ジウム化合物と第2級アルコールもしくはその金属塩と
の反応生成物、ならびに有機アルミニウム化合物を必須
成分とする触媒系を用いる必要があるが、更に必要に応
じて触媒の第3成分として他の有機化合物を含有するこ
とも出来る。
これら化合物としては、例えば不飽和ジカルボン酸無水
物、不飽和カルボン酸化合物、不飽和ラクトン化合物、
不飽和環式化合物、アミン類、酸アミド類、エーテル
類、ケトン類、アルデヒド類あるいは各種キレート剤、
更にハロゲン、硫黄、金属ハライド、酸素、ニトロ化合
物、ニトロソ化合物、有機硝酸塩、亜硝酸塩、N−オキ
シド化合物、P−オキシド化合物、アゾ化合物、有機サ
ルファイド、ダイサルファイド、キノン類、酸ハライ
ド、ハロゲン化炭化水素などが挙げられる。
これらの化合物は、重合活性の向上、三次元架橋ゲル防
止、分子量分布の調整、エチレン連鎖長の調整などの目
的に対して添加されるが、本発明の目的である押し出し
加工性改良のためには、とりわけ不飽和カルボン酸無水
物、不飽和カルボン酸エスチル、不飽和ラクトン化合
物、不飽和環式化合物、ハロゲン化炭化水素などが好ま
しい。
具体的には、無水マレイン酸、α−およびβ−ハロゲン
化無水マレイン酸、ジハロゲン化無水マレイン酸、無水
シトラコン酸、無水フタル酸、テトラクロロ無水フタル
酸など、ケイ皮酸ハライド(例えばクロライドおよびブ
ロマイド)、α−およびβ−クロルケイ皮酸ハライド
(例えばクロライドおよびブロマイド)、α,β−ジク
ロルケイ皮酸クロライド、アクリル酸ハライド(例えば
クロライドおよびブロマイド)、ケイ皮酸アルキルエス
テル、アクリル酸およびメタクリル酸のアルキルエステ
ル、クロトン酸ハライド(例えばクロライドおよびブロ
マイド)、フマル酸ジハライド(例えばジクロライドお
よびジブロマイド)、α−およびβ−クロルフマル酸ジ
ハライド(例えばジクロライドおよびジブロマイド)、
α,β−ジクロルフマル酸ジハライド(例えばジクロラ
イドおよびジブロマイド)、マレイン酸ジハライド(例
えばジクロライドおよびジブロマイド)、ジクロルマレ
イン酸ジハライド(例えばジクロライドおよびジブロマ
イド)、マレイン酸アルキルエステル(例えばマレイン
酸ジメチル、マレイン酸ジエチル、マレイン酸ジプロピ
ル、マレイン酸ジブチル、マレイン酸ジヘキシル、マレ
イン酸ジオクチル)、パークロルクロトン酸アルキルエ
ステル(例えばパークロルクロトン酸ブチル)、2,
3,4,4−テトラクロル−2−ブテノイック酸アルキ
ルエステル(例えば2,3,4,4−テトラクロル−2
−ブテノイック酸ブチル)、トリクロル酢酸エステル
(例えばトリクロル酢酸メチル、トリクロル酢酸エチル
など)、ヘキサクロルブタジエンなどを挙げることがで
きる。
これらの化合物は、1種または2種以上を併せて用いる
ことができる。
これらの化合物は、バナジウム化合物1モルに対し0.
1〜5モル、好ましくは0.2〜2モルの割合で使用さ
れる。
本発明に使用されるエチレン−α−オレフィン系共重合
ゴムは、一段バッチ重合ないし一段連続重合により製造
される。
これによりブレンド操作、複数リアクター直列による連
続重合、モノマーインクレメント方式などの複雑な生産
方式に対し大幅なコストメリットが得られる。
また、共重合は、共重合ゴムの良溶媒中で行う溶液重合
方式、または貧溶媒を利用するスラリー重合方式などを
利用することができる。
溶媒としては、n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オク
タン、イソオクタン、ケロシン、メチレンジクロリド、
トリクロルエチレン、テトラクロルエタン、パークロル
エチレンなどが利用される。
また、後述のα−オレフィンを溶媒としたスラリー重合
方式も可能である。
共重合の温度は、−20℃〜120℃、好ましくは20
℃〜80℃である。
共重合の圧力は、一般に0〜50kg/cm2・G、好ましく
は2〜30kg/cm2・Gに保持される。
本発明のバナジウム化合物の使用量は、反応媒体中0.
01〜50ミリモル/、好ましくは0.1〜5ミリモ
ル/である。
有機アルミニウム化合物の使用量は、バナジウム化合物
1モル当たり1〜100モル、好ましくは2〜30モル
である。
共重合反応槽における平均滞留時間は、5〜300分程
度、好ましくは10〜200分程度である。
共重合ゴムの分子量およびエチレン含量については、主
として分子量調節のために使用される水素濃度あるいは
ジアルキル亜鉛量および反応されるべきモノマー混合物
中のエチレンとα−オレフィンとの比率を変化させるこ
とによって調節することができる。
次に、本発明における共重合ゴムは、バイモーダルな分
子量分布を有し、その低分子量成分は、本発明の目的で
ある押し出し加工性に対し重要な因子であり、後述する
低分子量成分Aの含量(以下「A値」ということがあ
る)が10〜50重量%、好ましくは15〜40重量%
の範囲である。
A値が、10重量%より小さい場合、またはA値が50
重量%より大きい何れの場合も、良好な押し出し加工性
を得ることができない。
次に、本発明の共重合ゴムのo−ジクロルベンゼン中、
120℃で測定したゲルパーミエーションクロマトグラ
フ(GPC)から求めた重量平均分子量/数平均分子量
(Mw/Mn)は、5〜25、好ましくは6〜20であ
ることが必要である。
Mw/Mnが5未満の場合は、主として押し出し加工性
が不充分となり、一方Mw/Mnが25より大きい場合
は、押し出し加工性および物性の両者が不充分となる A値およびMw/Mnは、有機アルミニウム化合物/バ
ナジウム化合物のモル比、第2級アルコール(もしくは
その金属塩)/バナジウム化合物のモル比あるいはバナ
ジウム化合物量などにより任意に調節することが可能で
ある。
共重合用モノマーとして用いるα−オレフィンは、炭素
数3〜12のα−オレフィンであり、具体例としてはプ
ロピレン、ブテン−1、4−メチルペンテン−1、ヘキ
セン−1、オクテン−1などである。
好ましくはプロピレン、ブテン−1などである。
これらのα−オレフィンは、1種でも2種以上を併せて
も用いることができる。
共重合ゴム中のα−オレフィン含量は、用途により任意
の値を選択することができるが、好ましくは10〜60
重量%、更に好ましくは15〜55重量%である。
α−オレフィン含量が、10重量%を下回ると混練り時
のエネルギーロスが大となり、一方60重量%を越える
と最終製品の物性が充分なものでなくなる。
本発明に供される共重合ゴムとしては、主として硫黄加
硫を目的とするためには、非共役ジエンを共重合するこ
ともできる。
本発明に使用される非共役ジエンとしては、ジシクロペ
ンタジエン、トリシクロペンタジエン、5−メチル−
2,5−ノルボルナジエン、5−メチレン−2−ノルボ
ルネン、5−エチリデン−2−ノルボルネン、5−イソ
プロピリデン−2−ノルボルネン、5−イソプロペニル
−2−ノルボルネン、5−(1−ブテニル)−2−ノル
ボルネン、シクロオクタジエン、ビニルシクロヘキセ
ン、1,5,9−シクロドデカトリエン、6−メチル−
4,7,8,9−テトラヒドロインデン、2,2′−ジ
シクロペンテニル、トランス−1,2−ジビニルシクロ
ブタン、1,4−ヘキサジエン、4−メチル−1,4−
ヘキサジエン、1,6−オクタジエン、1,7−オクタ
ジエン、1,8−ノナジエン、1,9−デカジエン、
3,6−ジメチル−1,7−オクタジエン、4,5−ジ
メチル−1,7−オクタジエン、1,4,7−オクタト
リエン、5−メチル−1,8−ノナジエンなどを挙げる
ことができる。
これらの非共役ジエンの中で、特にジシクロペンタジエ
ン、5−エチリデン−2−ノルボルネン、1,7−オク
タジエンが好ましい。
非共役ジエンを共重合させた3元ないし多元共重合ゴム
の場合の非共役ジエン含量は、通常、沃素価で対応させ
ることができるが、通常、5〜50、好ましくは5〜4
0である。
沃素価が5未満のものは、充分な加硫効果が認められ
ず、また沃素価が50を越えるものでは重合時のゲルの
発生により押し出し加工性を悪化させる。
本考案の共重合ゴムの分子量は、ムーニー粘度で対応さ
せることができるが、一般にはML1+4、100℃のム
ーニー粘度で10〜400、好ましくは15〜300で
あり、10未満ではロール加工性が困難であり、また最
終製品の物性が充分なものでなくなり、400を越える
と押し出し加工性が悪化する。
また、分子量の高い場合は、油展ゴムとして仕上げるこ
ともできる。
本発明に使用される共重合ゴムは、単独であるいは他の
合成ゴム、天然ゴムと混合し、加硫することによって従
来加硫ゴムが使用されていた分野で使用することができ
る。
他の合成ゴムとしては、ブチルゴム、ポリブタジエンゴ
ム、ハイビニルポリブタジエンゴム、スチレン−ブタジ
エン共重合ゴム、ポリイソプレンゴム、アクリロニトリ
ル−ブタジエン共重合ゴム、シリコンゴム、フッ素ゴ
ム、アクリルゴムおよびムーニー粘度、共重合組成もし
くは分子量などの異なった他のエチレン−α−オレフィ
ン系共重合ゴムなどが挙げられる。
また、本発明に使用される共重合ゴムは、熱可塑性樹脂
などの合成樹脂と混合して使用することができる。
かかる熱可塑性樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロ
ピレン(ホモポリマーまたはエチレン、ブテン−1など
のコポリマーを含む。)などが挙げられる。
前記ゴムまたは樹脂への本発明の共重合ゴムの添加量
は、20重量%以上、好ましくは30重量%以上であ
る。
本発明のゴム組成物において、前記共重合ゴムの含有量
が20重量%未満では、押し出し加工性に劣るものとな
る。
なお、加硫ゴム配合に使用される加硫剤としては、過酸
化物、硫黄、一塩化硫黄、二塩化硫黄、モルホリンジス
ルフィド、アルキルフェノールジスルフィド、テトラメ
チルチウラムジスルフィド、ジメチルジチオカルバミン
酸セレンなどの硫黄化合物、酸化マグネシウム、亜鉛
華、鉛丹などの金属化合物を挙げることができる。
硫黄は、通常、ゴム成分100重量部に対して0.1〜
10重量部、好ましくは0.5〜5重量部の割合で使用
される。
また、必要に応じて加硫促進剤を使用できる。
加硫促進剤としては、N−シクロヘキシル−2−ベンチ
アゾール−スルフェンアミド、N−オキシジエチレン−
2−ベンゾチアゾール−スルフェンアミド、N,N−ジ
イソプロピル−2−ベンゾチアゾール−スルフェンアミ
ド、2−メルカプトベンゾチアゾール、2−(2,4−
ジニトロフェニル)メルカプトベンゾチアゾール、2−
(2,6−ジエチル−4−モルホリノチオ)ベンゾチア
ゾール、ベンゾチアジル−ジスルフィドなどのチアゾー
ル系;ジフェニルグアニジン、トリフェニルグアニジ
ン、ジ−o−トリルグアニジン、o−トリルバイグアナ
イド、ジフェニルグアニジンフタレートなどのグアニジ
ン系;アセトアルデヒド−アニリン反応物;ブチルアル
デヒド−アニリン縮合物;ヘキサメチレンテトラミン、
アセトアルデヒドアンモニアなどのアルデヒドアミンま
たはアルデヒド−アンモニア系;2−メルカプトイミダ
ゾリンなどののイミダゾリン系;チオカルバニリド、ジ
エチルチオユリア、ジブチルチオユリア、ジ−o−トリ
ルチオユリアなどのチオユリア系;テトラメチルチウラ
ムモノスルフィド、テトラメチルチウラムジスルフィ
ド、テトラエチルチウラムジスルフィド、テトラブチル
チウラムジスルフィド、ジペンタメチレンチウラムテト
ラスルフイドなどのチウラム系;ジメチルジチオカルバ
ミン酸亜鉛、ジエチルチオカルバミン酸亜鉛、ジ−n−
ブチルジチオカルバミン酸亜鉛、エチルフェニルカルバ
ミン酸亜鉛、エチルフェニルジチオカルバミン酸亜鉛、
ブチルフェニルチオカルバミン酸亜鉛、ジメチルジチオ
カルバミン酸ナトリウム、ジメチルジチオカルバミン酸
セレン、ジエチルジチオカルバミン酸テルルなどのジチ
オ酸塩系;ジブチルキサントゲン酸亜鉛などのザンテー
ト系;などを挙げることができる。
これら加硫促進剤は、ゴム成分100重量部に対して通
常、0.1〜20重量部、好ましくは0.2〜10重量
部の割合で使用される。
ペルオキシド加硫に使用されるペルオキシドとして、ジ
クミルペルオキシド、1,1′−ジ(t−ブチルペルオ
キシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、ジ
(t−ブチルペルオキシ)ジイソプロピルベンゼン、
2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルペルオキ
シ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブ
チルペルオキシ)ヘキシンなどが例示される。
また、その際の加硫助剤として、硫黄、ジペンタメチレ
ンチウラムテトラスルフィドのような硫黄化合物、エチ
レンジメタクリレート、ジビニルベンゼン、ジアリルフ
タレート、メタフェニレンビスマレイミド、トルイレン
ビスマレイミドのような多官能性モノマー、p−キノン
ジオキシム、p,p′−ジベンゾイルキノンオキシムな
どのオキシム化合物などを単独でもしくは混合して用い
ることができる。
上記のような加硫を行う場合、その他必要に応じ活性
剤、分散剤、充填剤、可塑剤、粘着付与剤、着色剤、発
泡剤、発泡助剤、滑剤、老化防止剤、その他添加剤を併
用することができる。
充填剤としては、カーボンブラック、ホワイトカーボン
(珪酸化合物)、炭酸カルシウム、タルク、クレーなど
の無機充填剤;ハイスチレン樹脂、クマロンインデン樹
脂、フェノール樹脂、リグニン、変性メラミン樹脂、石
油樹脂などの有機充填剤を挙げることができる。
このうち、特に無機充填剤が好ましく使用される。
軟化剤としては、プロセス油、潤滑油、パラフィン、流
動パラフィン、石油アスファルト、ワセリンなど石油系
軟化剤;コールタール、コールタールピッチなどのコー
ルタール系軟化剤;ヒマシ油、アマニ油、ナタネ油、ヤ
シ油などの脂肪油系軟化剤;トール油;サブ油;蜜ロ
ウ、カルナウバロウ、ラノリンなどのロウ類;リシノー
ル酸、パルミチン酸、ステアリン酸バリウム、ステアリ
ン酸カルシウム、ラノリン酸亜鉛などの脂肪酸および脂
肪酸塩;石油樹脂などの合成高分子物質;を挙げること
ができる。
可塑剤としては、フタル酸エステル系、アジピン酸エス
テル系、セバシン酸エステル系、燐酸系など、粘着付与
剤としては、クマロンインデン樹脂、テルペン・フェノ
ール樹脂、キシレン・ホルマリン樹脂など、着色剤とし
ては、無機および有機顔料など、発泡剤としては、重炭
酸ナトリウム、炭酸アンモニウム、N,N′−ジニトロ
ソペンタメチレンテトラミン、アゾカルボンアミド、ア
ゾビスイソブチロニトリル、ベンゼンスルホニルヒドラ
ジド、トルエンスルホニルヒドラジド、カルシウムアミ
ド、バラトルエンスルホニルアジドなど、発泡助剤とし
ては、サリチル酸、フタル酸、尿素などを使用すること
ができる。
また、配合物の製造は、オープンロールミル、バンバリ
ーミキサー、ニーダーなどを用いる公知の方法を採用で
きる。
実施例 次に、実施例を挙げ本発明を具体的に説明するが、本発
明は特許請求の範囲を越えない限り、実施例に限定され
るものではない。
なお、実施例中の%および部は、特に特に断らない限り
原則的に重量基準である。
また、実施例中、各種分析方法および物理特性の測定方
法は、下記の方法に従った。
(1)Mw/Mn 竹内著、ゲルパーミエーションクルマトグラフ、丸善
(株)刊に準じて次の如く測定した。
分子量既知の標準ポリスチレン(東洋ソーダ(株)
製、単分散ポリスチレン)を使用して、分子量Mとその
GPC(Gel Permeation Chromatograph)カウントを測
定し、分子量MとEV(Elution Volume)の相関図較正
曲線を作図する。
このときの濃度は、0.02重量%とする。
標準ポリスチレンによる較正曲線をユニバーサル法によ
りEPDMの較正曲線に補正する。
GPC測定法により、試料のGPCパターンをとり、
前記によりMを知る。その際のサンプル調整条件およ
びGPC測定条件は、以下の通りである。
サンプル調整 (a)o−ジクロルベンゼン溶媒に老化防止剤として
2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾールを0.08%
を添加し、溶解する。
(b)試料を0.1%になるようにo−ジクロルベンゼ
ン溶媒とともに三角フラスコに分取する。
(c)三角フラスコを120℃に加温し、約60分間攪
拌し、溶解させる。
(d)その溶液をGPCにかける。なお、GPC装置内
で自動的に0.5μmの焼結フィルターで濾過させる。
GPC測定条件 (a)装置 ;Waters社製150C型 (b)カラム ;東洋ソーダ(株)製Hタイプ (c)サンプル量;500μ (d)温度 ;120℃ (e)流速 ;1ml/分 (f)カラム総理論段数;1×10〜2×10(ア
セトンによる測定値) (2)A値 前記した分子量分布測定データより、横軸に分子量、縦
軸にポリマー濃度をとり、分子量分布図を作製する。
なお、このとき分子量分布の面積が常に一定になるよう
規格化する。
規格化された分子量分布図をガウス関数を用いて2つの
山に波形分離し、低分子量側の面積をW、高分子量側
の面積をWとし、次式に基づいてA値を求める。
(3)ムーニー粘度(ML1+4、100℃)は、予熱1分、測
定4分、温度100℃で測定。
(4)プロピレン含量(%)は、赤外線吸収スペクトルで
測定、 (5)沃素価は、滴定法により測定。
(6)引張強さ、伸び、引張応力、硬度は、JIS K−
6301に基づき測定。
(7)配合ゴムのロール加工性は、BR型バンバリーミキ
サーにて混練り後の配合物を50℃、ニップ幅2mmに保
持した10インチロールに巻き付け、タイトに巻き付く
までに要する時間の長短およびその巻き着き状態がタイ
トに巻き付いているか否かにより評価した。
結果は、優、良、可、劣、不可で示す。
(8)押出試験(押出量、形状およびダイスウエル)は、
ASTM D−2230に準拠し、チューブタイプ(径
50mm、スクリュー温度70℃、ヘッド100℃、30
rpm、ガーベイダイ)で測定。
実施例1 容量20のオートクレーブ反応器中にn−ヘキサン供
給量8/時間、滞留時間45分、気相部エチレン/プ
ロピレンモル比(C/C)=0.7、気相部水素濃
度=7モル%、5−エチリデン−2−ノルボルネン(E
NB)供給量53g/時間供給し、バナジウム触媒成分
は予め反応器外でオキシ三塩化バナジウム(VOC
)に2−プロパノールをモル比で、1.5倍添加
し、窒素ガスで脱塩酸して調節したものをバナジウム化
合物濃度として0.58ミリモル/ヘキサン添加し
た。
有機アルミニウム化合物として、エチルアルミニウムセ
スキクロリドを4.1ミリモル/ヘキサン添加し、重
合温度35℃、重合圧力6kg/cm2・Gの条件で連続重合
反応を行った。
反応器から抜き出された重合液に反応停止剤として少量
の水を加え、溶媒を水蒸気蒸留にて系外へ追い出し、6
0℃で乾燥した。
重合条件、得られたゴムの生ゴム特性を表1、表2に示
した。この生ゴムを用いて下記処方のブレンドを行っ
た。配合処方 (部) ポリマー 100 HAFカーボン 67.5 ステアリン酸 1 亜鉛華 5 ナフテン系オイル 35 即ち、上記成分をBR型バンバリーミキサーを用い、7
0℃の温度で4.5分間、76rpmで混練り後、テト
ラメチルチウラムモノスルフィド1.5部、メルカプト
ベンゾチアゾール0.5部および硫黄1.5部を50℃
に保持した10インチロールで5分間混合した。
このとき、ニップ幅は2mm、ロール回転は前後のロール
がそれぞれ22/28rpmであった。
加硫条件は160℃、30分とし、得られた加硫物の性
質は表2に示した。
実施例2〜14、比較例1〜5 表1に示した重合条件の下で、実施例1と同様の方法で
ゴムを得た。
得られた生ゴムの特性、加工性、加硫物性は、表2に示
した。
なお、実施例11については、実施例1と同様の処方で
BR型バンバリーミキサーで混練り後、加工性について
のみ評価した。
実施例15 バナジウム化合物として、バナジン酸ジ−sec−ブト
キシモトクロリドを用い、表1の条件の下で実施例1と
同様の方法でゴムを得た。
ただし、溶媒を除去する前にプラフィン系オイルを50
部添加し、油展品として乾燥した。
また、加硫物性の測定には、下記配合を用いた。配合処方 (部) ポリマー 150 HAFカーボン 110 ステアリン酸 5 亜鉛華 1 テトラメチルチウラムモノスルフィド 1.5 メルカプトベンゾチアゾール 0.5 硫黄 1.5 実施例1〜15は、配合ゴムの押出性、物性ともに優れ
ている。
比較例1〜3では、第2級アルコールを用いていないた
め、何れも押出性が悪く、ダイスウエルも大きい。
比較例4は、低分子量成分が少ないため、押出性が悪
い。
比較例5は、低分子量成分が多すぎるため、押出性およ
び物性が共に悪くなっている。
実施例16 容量15のオートクレーブ反応器中にエチレンを25
5/時間、ブテン−1を8/時間、水素を12/
時間および5−エチリデン−2−ノルボルネンを116
6g/時間で供給した。
更に、予め反応器外でオキシ三塩化バナジウム(VOC
)にsec−ブタノールをモル比で1.2倍添加
し、窒素ガスで脱塩酸して調製したものを4ミリモル/
時間、有機アルミニウム化合物としてジエチルアルミニ
ウムモノクロリドを40ミリモル/時間を添加し、重合
温度−2℃、重合圧力7.7kg/cm2・Gに保ち、連続ス
ラリー重合を実施した。
反応器から抜き出されたスラリーに反応停止剤として少
量の水を加え、モノマーを水蒸気蒸留にて系外へ追い出
し60℃でゴムを乾燥した。
得られたゴムの性状は、次の通りであった。
ムーニー粘度(ML1+4、100℃)=25 ブテン−1含量 =17% 沃素価 =25 A値 =30% Mw/Mn =7.0 得られたゴムを実施例1と同様の方法で配合を実施し
た。その結果は、 ロール加工性 優 押出量 630(g/分) 形状 16 (点) ダイスウエル 17 (%) 300%モジュラス 132(kgf/cm2) 引張強度 240(kgf/cm2) 伸び 350 (%) 硬度 84(JIS−A) であり、良好な加工性、物性を示した。
比較例6 容量20のオートクレーブ反応器中でn−ヘキサン供
給量8/時間、滞留時間45分、気相部エチレン/プ
ロピレンモル比(C/C)=1.0、気相部水素濃
度=21モル%、5エチリデン−2−ノルボルネン供給
量53g/時間、オキシ三塩化バナジウム1.2ミリモ
ル/−ヘキサン、エチルアルミニウムセスキクロリド
5ミリモル/−ヘキサンを添加し、重合温度40℃、
重合圧力6kg/cm2・Gの条件の下で連続重合を行い、得
られたポリマーを溶液に反応停止剤として少量の水を加
えた。
得られたポリマーは、Mw=22,000、プロピレン
含量=41、沃素価=14であった。
更に、同様の反応器で下記条件に変えて重合反応を実施
した。
気相部エチレン/プロピレンモル比=0.9 気相部水素濃度 =3.5モル% 5−エチリデン−2−ノルボルネン供給量 =57g/時間 オキシ三塩化バナジウム =0.35ミリモル/−ヘキサン エチルアルミニウムセスキクロリド =5.2ミリモル/−ヘキサン 重合温度 =35℃ 得られたポリマー溶液に反応停止剤として少量の水を加
えた。
得られたポリマーは、ムーニー粘度(ML1+4、100℃)
=95、プロピレン含量=39%、沃素価=15であっ
た。
以上のポリマー溶液を低分子量成分25%、高分子量成
分75%の割合になるようにポリマー溶液を混合し、溶
媒を水蒸気蒸留にて系外に追い出し、60℃でゴムを乾
燥した。
得られたゴムは、次の性状であった。
ムーニー粘度(ML1+4、100℃)=63 プロピレン含量 =40% 沃素価 =15 A値 =27% Mw/Mn =10.2 得られたゴムを実施例1と同様の方法で配合を実施し
た。その結果は、 ロール加工性 可 押出量 380(g/分) 形状 13 (点) ダイスウエル 47 (%) 300%モジュラス 137(kgf/cm2) 引張強度 179(kgf/cm2) 伸び 340 (%) 硬度 81(JIS−A) となり、実施例に較べ押出特性に劣っていることが分か
る。
比較例7 容量10のオートクレーブを2台直列に接続して連続
的に共重合反応を行った。
この際、1段目の重合槽にn−ヘキサンを7/時間、
エチレンを0.35kg/時間、プロピレンを1.49kg
/時間、水素濃度を0.10モル%、5−エチリデン−
2−ノルボネンを57g/時間の条件で供給した。
更に、予め反応器外でオキシ三塩化バナジウムにn−ブ
タノールをモル比で1.5倍添加し、窒素ガスで脱塩酸
して調製したものをバナジウム化合物濃度として0.8
ミリモル/−ヘキサン、有機アルミニウム化合物とし
てエチルアルミニウムセスキクロリドを8ミリモル/
−ヘキサン添加し、重合温度を40℃に保った。
重合溶液は、連続的に二段目の重合槽へ送られ、ここで
更にn−ヘキサンを3/時間、エチレンを0.2kg/
時間、5−エチリデン−2−ノルボルネンを29g/時
間、水素濃度を0.51モル%、更に一段目に投入した
と同様の変性されたバナジウム化合物を0.6ミリモル
/−ヘキサン、エチルアルミニウムセスキクロリドを
6ミリモル/−ヘキサンを供給し、重合温度を47℃
に保って重合を行った。
第2反応器から抜き出された重合液に反応停止剤として
少量の水を加え、溶媒を水蒸気蒸留にて系外へ追い出
し、60℃でゴムを乾燥した。
得られたゴムは、次の性状であった。
ムーニー粘度(ML1+4、100℃)=67 プロピレン含量 =43% 沃素価 =14 A値 =40% Mw/Mn =8.7 得られたゴムを実施例1と同様の方法で配合を実施し
た。その結果は、 ロール加工性 可 押出量 370(g/分) 形状 12 (点) ダイスウエル 43 (%) 300%モジュラス 137(kgf/cm2) 引張強度 173(kgf/cm2) 伸び 370 (%) 硬度 73(JIS−A) となり、実施例に較べ加工性、物性ともに劣っているこ
とが分かる。
発明の効果 本発明の押出性良好なゴム組成物は、最終ゴム製品を製
造する際の生産性向上に寄与し、その品質が非常に優れ
ている。
従って、本発明のゴム組成物は、従来エチレン−α−オ
レフィン系共重合ゴムが用いられている分野、例えばス
ポンジ、タイヤ、インナーチューブ、履物、ケーブル、
電線被覆、ホース、ベルト、樹脂改質用途、防水シート
などの用途に広く利用することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 牧野 健哉 東京都中央区築地2丁目11番24号 日本合 成ゴム株式会社内 (56)参考文献 特公 昭54−15472(JP,B2)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】バナジウム化合物と第2級アルコールおよ
    び/または第2級アルコールの金属塩との反応生成物な
    らびに有機アルミニウム化合物からなる触媒を用いて製
    造されたエチレン−α−オレフィン共重合ゴムもしくは
    エチレン−α−オレフィン−非共役ジエン共重合ゴムで
    あって、該共重合ゴム中の本文中で定義する低分子量成
    分Aの含量が10〜50重量%、かつ重量平均分子量/
    数平均分子量が5〜25のバイモーダルな分子量分布を
    有するエチレン−α−オレフィン共重合ゴムもしくはエ
    チレン−α−オレフィン−非共役ジエン共重合ゴム単独
    あるいは他の合成ゴムまたは天然ゴムとのブレンド物に
    加硫ゴム配合剤を配合したことを特徴とする押し出し加
    工性に優れたゴム組成物。
  2. 【請求項2】バナジウム化合物が、オキシ三塩化バナジ
    ウムである特許請求の範囲第1項記載の押し出し加工性
    に優れたゴム組成物。
  3. 【請求項3】第2級アルコールが、炭素数3〜12の脂
    肪族アルコールである特許請求の範囲第1項記載の押し
    出し加工性に優れたゴム組成物。
  4. 【請求項4】α−オレフィンが、プロピレンまたはブテ
    ン−1である特許請求の範囲第1項記載の押し出し加工
    性に優れたゴム組成物。
  5. 【請求項5】非共役ジエンが、ジシクロペンタジエン、
    5−エチリデン−2−ノボルネンまたは1,7−オクタ
    ジエンである特許請求の範囲第1項記載の押し出し加工
    性に優れたゴム組成物。
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