JPH0618800B2 - 3―アルコキシメチル―1,1―ジメチルインダン類及びこれを含有する香料組成物 - Google Patents

3―アルコキシメチル―1,1―ジメチルインダン類及びこれを含有する香料組成物

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JPH0618800B2
JPH0618800B2 JP1051292A JP5129289A JPH0618800B2 JP H0618800 B2 JPH0618800 B2 JP H0618800B2 JP 1051292 A JP1051292 A JP 1051292A JP 5129289 A JP5129289 A JP 5129289A JP H0618800 B2 JPH0618800 B2 JP H0618800B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、下記式(I) (式中、Rは炭素数1〜4のアルキル基を示す)で表わ
される3−アルコキシメチル−1,1−ジメチルインダ
ン類及びこれを含有する香料組成物に関する。
〔従来の技術〕
従来より、インダン骨格を有する化合物類には、いくつ
かの香気化合物が知られている。例えば、1,1,2,
3,3,8−ヘキサメチル−6−オキサ−2,3,5,
6,7,8−ヘキサハイドロ−1H−ベンゾ〔f〕イン
デン(米国特許第4,162,256 号)や6−アセチル−1,
1,2,3,3,5−ヘキサメチルインダン(フランス
国特許第1,392,804 号)や4−アセチル−1,1−ジメ
チル−6−tert−ブチルインダン(米国特許第3,078,31
9 号)はムスク様の香気を有し、4,4a,5,9b−
テトラハイドロインデノ〔1,2:d〕−m−ジオキシ
ン(ドイツ国特許第714,645 号)はインドール様の香気
を有し、2,4−ジメチル−4,4a,5,9b−テト
ラハイドロインデノ〔1,2:d〕−m−ジオキシン
(フランス国特許第1,577,817 号)はゼラニウムあるい
はモクレンを想わせる香気を有することが知られてい
る。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、化合物の香気は、少しの構造の違いによ
って全く相違するのが一般的であるので、種々の化合物
を合成し、その香気を検討することは新しい香料を得る
ために極めて重要である。
〔課題を解決するための手段〕
かかる実情において、本発明者は種々のインダン骨格を
有する化合物を合成し、その香気の評価及びその香料用
途について検討してきたところ、前記式(I)で表わさ
れる3−アルコキシメチル−1,1−ジメチルインダン
類が優れた芳香を有しており、香料の賦香成分として有
用であることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、前記式(I)で表わされる3−ア
ルコキシメチル−1,1−ジメチルインダン類並びにこ
れを含有する香料組成物を提供するものである。
本発明の前記式(I)で表わされる3−アルコキシメチ
ル−1,1−ジメチルインダン類において、Rは炭素数
1〜4のアルキル基であり、例えば、メチル、エチル、
プロピル、iso −プロピル、n−ブチル、iso −ブチル
などのアルキル基が挙げられる。
3−アルコキシメチル−1,1−ジメチルインダン類の
具体例としては、例えば、1,1−ジメチル−3−メト
キシメチルインダン、1,1−ジメチル−3−エトキシ
メチルインダン等が挙げられる。
本発明の3−アルコキシメチル−1,1−ジメチルイン
ダン類(I)は、例えば下記式(II)の1,1−ジメチ
ル−3−ヒドロキシメチルインダンを有機溶媒中、アル
コレート形成剤と反応させ、次いでアルキル化剤と反応
させることにより容易に合成することができる。
(式中Rは前記と同じ意味を有する) ここで、出発原料である式(II)の化合物は、例えば、
本発明者らが先に特許出願した特願昭63-265017 号に記
載された方法に従って容易に合成することができる。す
なわち、上記式(II)の化合物は、次の反応式に従って
製造することができる。
(式中、R′はアルキル基を表わす) 「まず、フェニルアセトニトリル(III)と塩化メタリ
ル(IV)を相間移動触媒の存在下に反応させて、4−メ
チル−2−フェニル−4−ペンテンニトリル(V)を合
成する。相間移動触媒としては、塩化トリエチルベンジ
ルアンモニウム、臭化テトラ−n−ブチルアンモニウム
等が挙げられる。用いるフェニルアセトニトリル(II
I)の量は、塩化メタリル(IV)に対して1〜10当
量、特に2〜10当量が好ましく、相間移動触媒の量は
塩化メタクリル(IV)に対して0.001 〜0.1 当量、特に
0.005 〜0.05当量が好ましい。反応は、水、苛性アルカ
リの存在下、5〜50℃、特に5〜30℃の温度範囲で
行うのが好ましい。
次に、ニトリル(V)に希塩酸、気硫酸等の酸を作用さ
せて加水分解、環化反応を1回の操作で一挙に行うこと
により、4,4−ジメチル−2−フェニル−4−ブタノ
リド(VII)を合成する。反応は溶媒を用いないで行う
ことができるが、例えば、メタノール、エタノール等の
アルコール類、酢酸、蟻酸等の有機酸類などを用いて行
ってもよい。
次に、ラクトン(VII)を塩化アルミニウム、臭化アル
ミニウム等のルイス酸と反応させることにより、3−カ
ルボキシ−1,1−ジメチルインダン(VIII)を合成す
る。用いるルイス酸の量は、ラクトン(VII)に対して
0.1 〜3.0 当量、特に1.0 〜3.0 当量が好ましい。又、
上記反応に使用する有機溶媒としては、ジクロロメタ
ン、1,2−ジクロロエタン、クロロホルムなどを好ま
しく挙げることができる。反応温度は0〜50℃、特に
0〜40℃で行うのが好ましい。
カルボン酸(VIII)から(II)を得るには、例えば、カ
ルボン酸(VIII)をジエチルエーテル、テトラヒドロフ
ラン等のエーテル溶液中還元剤、好ましくは、水素化ア
ルミニウムリチウム等を用いて還元させることにより製
造できる。
カルボン酸(VIII)から(II)を得る他の方法として
は、例えばカルボン酸(VIII)とメタノール、エタノー
ル等のアルコール類を硫酸、p−トルエンスルホン酸等
の酸の存在下に加熱還流して、3−アルコキシカルボニ
ル−1,1−ジメチルインダン(IX)とし、次いでこれ
を銅−クロムあるいは銅−亜鉛触媒の存在下、接触水素
添加反応させる方法が挙げられる。水素下反応は溶媒を
用いないで行うことができるが、例えば、n−ヘキサン
等の飽和炭化水素類、メタノール、エタノール等のアル
コール類などを用いて行ってもよい。
用いる触媒の量は、エステル(IX)に対して1〜20重
量%、反応水素圧は20〜150気圧が好ましい。ま
た、反応温度は通常80〜300℃の範囲で行い得る
が、反応時間や副生成物の生成の点から特に150〜2
50℃が好ましい。
中間体である1,1−ジメチル−3−ヒドロキシメチル
インダン(II)から本発明の3−アルコキシメチル−
1,1−ジメチルインダン類(I)を製造する際に用い
るアルコレート形成剤としては、例えば、水素化ナトリ
ウム、ナトリウムアミド、水酸化ナトリウム等を挙げる
ことができる。該アルコレート形成剤の量は、(II)に
対して1.0 〜1.2 当量が好ましい。又、使用する有機溶
媒としては、ベンゼン、トルエン、キシレンなどが挙げ
られる。アルコレート形成反応は、例えば30〜130
℃の範囲で約1〜10時間の反応条件で容易に行うこと
ができる。
また、上記の反応系に接触させるアルキル化剤として
は、沃化メチル、沃化エチル、臭化メチル、臭化エチル
等のアルキルハライド類またはジメチル硫酸、ジエチル
硫酸等のアルキル硫酸などが挙げられる。該アルキル化
剤の量は、(II)に対して1.0 〜1.5 当量が好ましい。
アルキル化反応は、例えば30〜130℃の範囲で約1
〜10時間の反応条件で容易に行うことができる。
反応終了後は、例えば、上記の反応系に水を注入し、有
機層を分層し、水洗浄、アルカリ洗浄を行って溶媒を留
去した後、例えば、蒸留、高速液体クロマトグラフィー
等により精製すれば容易に本発明化合物である3−アル
コキシメチル−1,1−ジメチルインダン類(I)が得
られる。
〔作用及び発明の効果〕
本発明の新規な3−アルコキシメチル−1,1−ジメチ
ルインダン類(I)は、優れた草様、木様の香気を有す
るので、これを単独又は通常の香料成分と組み合わせて
香料組成物を調製することができる。
斯くして得られた式(I)の化合物を含有する香料組成
物は、香水、石鹸、シャンプー、室内芳香剤、洗剤等の
賦香素材として広範囲に用いることができる。
〔実施例〕
次に、実施例を挙げて本発明を説明する。又、本発明の
化合物の合成中間体の製造方法を参考例として示す。
参考例1 4−メチル−2−フェニル−4−ペンテンニトリル
(V)の合成: フェニルアセトニトリル1580g (13.5モル)と塩化トリ
エチルベンジルアンモニウム11.3g(5.0 ミリモル)及び
50%水酸化ナトリウム水溶液1200mlの混合溶液を激し
く撹拌させた中に、塩化メタリル410g(4.5 モル)
を20〜30℃の温度範囲を保ちながら、2時間かけて
滴下した。滴下終了後、同温度で1時間撹拌した。この
反応混合物に水1700ml加えたのち、有機層と水層とに分
液した。有機層は飽和食塩水(300ml)で2回、10
%塩酸水(50ml)で1回洗い、更に飽和食塩水(10
0ml)で2回洗ったのち、無水硫酸ナトリウムで乾燥し
た。次いで有機層から溶媒を除き、減圧蒸留により目的
物(V)670g(3.9 モル)を得た。仕込み塩化メタ
クリルに対し収率87%。
沸点:126〜130℃/10mmHg MS(相対強度) 171(M+ ,24),154(6) 143(26),129(13),
116(58),103(11),89(12),77(11),55(1
00),39(29), IR(neat,cm-1) 3084,2924,2244,1652,1498,
1456,902,754,7001 H-NMR( CDCl溶媒,TMS 内部標準,δ) 7.32(5H ,s), 5.0〜4.7(2H,m),3.92(1H,t,8),2.55(2
H,d),1.77(3H,s) 参考例2 4,4−ジメチル−2−フェニル−4−ブタノリド(VI
I)の合成: 4−メチル−2−フェニル−4−ペンテンニトリル
(V)385g(2.2 モル)を530mlの水、及び39
0mlの濃硫酸中3時間加熱還流した。室温に戻し、水
(900ml)を加えたのち、生じた白色結晶を吸引ろ別
した。この結晶をヘキサン(500ml)で2回、温水
(500ml)で2回洗った後、溶媒を除くことにより目
的物(VII)300g(1.6 モル)を得た。収率70
%。
融点:66.0〜66.8℃ MS(相対強度) 190(M+ ,2),175(6) ,146(M+ -CO2,54),13
1 (100),116 (6),104(16),91(34),77(1
2),51 (12),43(83) IR (KBr ,錠剤,cm-1) 2984,1776,1378,1264,1142,
958,958,706,6921 H-NMR(CDCl 溶媒,TMS 内部標準,δ) 7.35〜7.20(5H,m),4.00(1H,dd,9,12),2.53(1H,dd,9,1
3),2.18(1H,dd,12,13),1.49(3H,s),1,44(3H,s)13 C-NMR(CDCl3,TMS,δ) 176.2(s),137.3(s),128.6(d),128.0(d), 127.2(d),
81.8(s),46.7(d), 43.7(t), 28.7(q),26.7(q) 参考例3 3−カルボキシ−1,1−ジメチルインダン(VIII)の
合成: 無水塩化アルミニウム164g(1.23モル)の1,2−
ジクロロエタン(200ml)溶液に、4,4−ジメチル
−2−フェニル−4−ブタノリド(VII)117g(0.6
15 モル)の1,2−ジクロロエタン(200ml)溶液
を氷冷下1時間かけて加えた。更に2時間撹拌した後、
氷水(1000ml)に注ぎ、クロロホルム(500ml)で抽
出した。有機層は水(500ml)で2回洗った後、無水
硫酸ナトリウムで乾燥した。次いで有機層から溶媒を除
き、減圧蒸留により目的物(VIII)96g(仕込みラク
トンに対して収率82%)を得た。
沸点:152〜153℃/3mmHg MS(相対強度) 190(M+ ,44),175(100),145(26),129(7
0),115(15),91,(11),77(7),63(5),51
(7),39(6) IR(液膜,cm-1) 3028,2960,1710,1482,1418,
1306,1228,928,7621 H-NMR(CDCl溶媒,TMS 内部標準,δ) 12.07(1H,br s),7.40(1H,d,7),7.3 〜7.1(3H,m), 4.1
3(1H,t,8), 2,32(1H,dd,13), 2.23(1H,dd,8,13) ,1.38
(3H,s)1.,823(3H,s)13 C-NMR(CDCl3,溶液,TMS,δ) 180.9(s),152.4(s),138.4(s),128.0(d), 126.8(d),
125.0(d), 122.3(d),47.8(d),44.1(t), 43.5(s),29.5
(q),29.0(q) 参考例4 1,1−ジメチル−3−ヒドロキシメチルインダン(I
I)の合成: 〔A〕水素化アルミニウムリチウム25g(0.66モル)
のエーテル(300ml)溶液に3−カルボキシ−1,1
−ジメチルインダン(VIII)100g(0.53モル)とエ
ーテル(300ml)の混合溶液を氷冷下1時間かけて滴
下した。滴下終了後、1時間穏やかに加熱還流した。次
いで、この反応混合物に水25ml、15%水酸化ナトリ
ウム水溶液25ml及び水75mlを順に加えていき、過剰
分の水素化アルミニウムをつぶした。生成してくるつ白
色沈澱を吸引濾過で除き、この濾液を減圧蒸留すること
により目的物(II)89g(0.51モル)を得た。収率
96%。
沸点:108℃/2.5 mmHg MS(相対強度) 176(M+ ,161(12),145(100),143(29),1
28(23),117(13),105(6),91(11),77(5) IR(液膜,cm-1) 3370,2956,2866,1482,1026,
759,7441 H-NMR(CDCl,TMS,δ) 7.3 〜7.1(4H,m),4.0〜3.8(2H,m) ,3.41(1H,m),2.13
(1H,dd,7,12),1.78(1H,dd,7,12),1.54(1H,br s),1.3
6(3H,s),1.21(3H,s)13 C-NMR(CDCl3,TMS,δ) 153.2(s),142.4(s),127.2(d),126.4(d),123.8(d),
122.3(d), 66.1(t),44.9(d), 44.9(t), 43.0(s),2
9.9(q),29.3(q) 〔B〕(1) 3−カルボシキシ−1,1−ジメチルイン
ダン(VIII)100g (0.53モル)をメタノール(60
ml)、ジクロロエタン(500ml)の混合物に硫酸(1.5
ml)触媒として加え、10時間加熱還流を行った。放冷
したのち、水で希釈して有機層を分離した。これを炭酸
水素ナトリウム水溶液で洗い、乾燥してから溶媒を除
き、減圧蒸留により1,1−ジメチル−3−メトキシカ
ルボニルインダン6〔(IX)中、R′=CH3 〕103g
(0.50モル)を得た。収率95%。
沸点:118℃/5mmHg MS(相対強度) 204(M+ ,40),189(71),157(12),145(7
6),130(21),129(100),128(17),115(1
2),91(8) IR(液膜,cm-1) 2956,1743,1482,1167,7621 H-NMR( CDCl,TMS,δ) 7.4 〜7.1(4H,m), 4.10(1H,t,8),3.75(3H,s),2.31(1
H,dd,8,13),2.19(1H,dd,8,13),1.37(3H,s),1.21(3H,
s)13 C-NMR(CDCl3,TMS,δ) 174(s),152(s),139(s),128(d),127
(d),125(d),122(d),52(q),48(d),44
(t),43(s),29.5(q),29(q) (2) (1)で得られた1,1−ジメチル−3−メトキシカ
ルボニルインダン(IX)50g (0.24モル)と銅−クロ
ム触媒5gの混合物100mlオートクレープに仕込ん
だ。水素置換後、初期水素圧100kg/cm2として昇温
を開始した。昇温開始30分後、反応温度は230℃と
なった。同温度で8時間後に水素の吸収が止った。冷却
後、常圧に戻し触媒を濾別した。この濾液を減圧蒸留す
ることにより、目的物(II)35g (0.20モル)を得
た。水素化反応収率82%。
実施例1 1,1−ジメチル−3−メトキシメチルインダン
〔(I)式中:R=CH3 〕の合成: 60%水素化ナトリウム17.25g (0.43モル)のキシレ
ン(500ml)溶液を100℃に加熱したところへ、
1,1−ジメチル−3−ヒドロキシメチルインダン(I
I)69g (0.39モル)とトルエン(250ml)の混合
溶液を2時間かけて滴下した。滴下終了後、同温で5時
間撹拌した。次いで、この反応系にジメチル硫酸27.1g
(0.215 モル)を2時間かけて滴下した。滴下終了後、
同温で3時間撹拌して反応を終了した。この反応混合物
に水250mlを加えたのち、有機層と水層とに分離し
た。有機層は水、水酸化ナトリウム水溶液で洗い更に飽
和食塩水で洗ったのち、無水硫酸マグネシウムで乾燥し
た。次いで、有機層から溶媒を除き、減圧蒸留により、
目的物の1,1−ジメチル−3−メトキシメチルインダ
ン68.3g (0.36モル)を得た。収率92%。このもの
は、わずかにグリーン感のあるハーバル様、木様の香り
を有する無色透明の液体であった。
沸点:81.0〜81.5℃/2mmHg MS(相対強度) 190(M+ ,18),175(5),145(100),143(1
5),128(13),117(11),115(7),105(4),
91(7),45(6) IR(液膜,cm-1) 2960,2928,1482,1456,1106,
762,7481 H-NMR(CDCl,TMS,δ) 7.3 〜7.1(4H,m),3.69(1H,m),3.47(2H,m),3.40(3H,
s),2.13(1H,dd,12,7),1.67(1H,dd,12,8),1.35(3H,
s),1.19(3H,s) 実施例2 1,1−ジメチル−3−メトキシメチルインダン
〔(I)式中:R=C2H5〕の合成: 実施例1において、アルキル化剤としてジメチル硫酸の
代りにジエチル硫酸33.2g (0.215 モル)を用いる以外
は、同様にして反応させ、次いで反応混合物を同様にし
て処理したのち、減圧下に蒸留することにより、1,1
−ジメチル−3−エトキシメチルインダン69.3g (0.34
モル)を得た。収率87%。このものは、わずかにグリ
ーン、フルーティー感のある木様、スパイス様の香りを
有する無色透明の液体であった。
沸点:89.0〜89.5℃/2mmHg MS(相対強度) 204(M+ ,15),189(3),145(100),128(1
0),117(9),105(3),91(7),59(4) IR(液膜,cm-1) 2960,2864,1480,1456,1112,
762,7481 H-NMR(CDCl,TMS,δ) 7.3 〜7.1(4H,m),3.73(1H,m),3.54(2H,q,7),3.48(2
H,m),2.15(1H,dd,13,7),1.65(1H,dd,13,7),1.34(3H,
s),1.24(3H,t,7),1.19(3H,s) 上記調合香料900部に、1,1−ジメチル−3−メト
キシメチルインダン100部を加えることにより、フレ
ッシュ感のあるグリーンでマイルドな甘さが増したブー
ケタイプ調合香料が得られた。(*1) リラール:IFF 社商品名 4−(4−ヒドロキシ−4−メチルペンチル)−3−シ
クロヘキセン−1−カルボアルデヒド

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記式(I) (式中、Rは炭素数1〜4のアルキル基を示す)で表わ
    される3−アルコキシメチル−1,1−ジメチルインダ
    ン類。
  2. 【請求項2】下記式(I) (式中、Rは炭素数1〜4のアルキル基を示す)で表わ
    される3−アルコキシメチル−1,1−ジメチルインダ
    ン類を含有する香料組成物。
JP1051292A 1989-03-03 1989-03-03 3―アルコキシメチル―1,1―ジメチルインダン類及びこれを含有する香料組成物 Expired - Lifetime JPH0618800B2 (ja)

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