JPH06187676A - 光磁気記録媒体 - Google Patents

光磁気記録媒体

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Publication number
JPH06187676A
JPH06187676A JP33757492A JP33757492A JPH06187676A JP H06187676 A JPH06187676 A JP H06187676A JP 33757492 A JP33757492 A JP 33757492A JP 33757492 A JP33757492 A JP 33757492A JP H06187676 A JPH06187676 A JP H06187676A
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JP
Japan
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thin film
magnetic thin
magnetic
magneto
recording medium
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Application number
JP33757492A
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English (en)
Inventor
Kenji Odakawa
健 二 小田川
Mitsuru Sakai
井 充 酒
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Petrochemical Industries Ltd
Original Assignee
Mitsui Petrochemical Industries Ltd
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Publication date
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Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【構成】 本発明に係る光磁気記録媒体は、垂直磁気異
方性を有する第1磁性薄膜と、垂直磁気異方性を有する
第2磁性薄膜と、第1および第2磁性薄膜に挟まれた第
3磁性薄膜とが、順次磁気的に結合してなる磁性膜層を
有し、該第3磁性薄膜の有効磁気異方性定数が室温以上
で上に凸の温度依存性を示し、かつそのピーク値Kp
p≧0.4×105erg/ccであることを特徴とし
ている。 【効果】 オーバーライトを確実に行なうことのできる
レーザーパワーのマージンを充分にとることができ、か
つオーバーライトを安定に行なえる高C/N、高信頼性
を有する光磁気記録媒体を提供することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、光磁気記録媒体に関し、
さらに詳しくは、レーザー光照射による媒体の加熱温度
を切替え制御することにより記録・再生を行なう熱磁気
記録に好適な光磁気記録媒体に関する。
【0002】
【発明の技術的背景】光磁気相互作用によって情報ピッ
ト(磁区)の読み出しを行う光磁気記録方法では、垂直
磁化膜からなる磁性薄膜を有する記録媒体に対し、その
磁化の方向を膜面に垂直な一方向に予め揃えるいわゆる
初期化を施しておき、この磁化方向と反対向きの垂直磁
化を有する磁区をレーザー光照射などの局部加熱手段に
より形成することによって、2値化された情報ピットと
して情報を記録している。
【0003】このような光磁気記録媒体では、記録され
た情報を書換える際には、情報の書換に先立ち、記録さ
れた情報の消去(上記初期化に相当)の過程、すなわち
消去のための時間を要するので、高い転送レートでの記
録ができないという問題がある。そこで、このような独
立の消去過程が不必要な重ね書きによる記録方法、いわ
ゆるオーバーライト方式による記録方法が種々提案され
ている。このオーバーライト方式の中で有望視されてい
る方法としては、外部磁界変調法、記録用のヘッドの他
に消去用ヘッドを設ける2ヘッド法、レーザー光照射な
どによる媒体の加熱温度を切り替え制御するのみで書換
えを行う方法などがある。
【0004】外部磁界変調法とは、たとえば特公昭60
−48806号公報に開示されているように、膜面に垂
直な磁化容易軸を有する非晶質フェリ磁性薄膜記録媒体
に対する昇温用ビームの照射領域に、入力デジタル信号
電流に対応する極性の磁場を印加することにより記録を
行うものである。ところが、このような外部磁場変調法
によって高い転送レートで記録を行おうとすると、たと
えばMHzオーダーで動作する電磁石が必要となる。し
かし、このような電磁石の製作は困難であり、たとえ製
作できたとしても消費電力量および発熱量が大きく実用
的でないという問題点がある。
【0005】また、2ヘッド法では、記録用ヘッド以外
の余分なヘッドを必要とし、2つのヘッドを離して設置
しなければならず、ドライブシステムへの負担が大き
く、経済性も悪く、量産にも向かないなどの問題点を有
している。
【0006】レーザー光等による媒体の加熱温度を切り
替え制御するのみで書換えを行う方法はたとえば特開平
2−24801号公報に開示されている。この記録方式
について、図1を参照して、詳細に説明する。該公報に
記載の光磁気記録媒体は、本願光磁気記録媒体と略同等
の構成である。図1に示すように、第1磁性薄膜11お
よび第2磁性薄膜12が第3磁性薄膜13を介して順次
磁気的に結合されて積層された積層膜を用い、第1磁性
薄膜11のキュリー温度以上でかつ第2磁性薄膜12の
磁気モーメントの反転の生じない温度に加熱する第1加
熱状態と、第1磁性薄膜11のキュリー温度Tc1以上で
かつ第2磁性薄膜12の磁気モーメントを反転させるの
に充分な温度に加熱する第2加熱状態とを、記録しよう
とする情報信号に応じて変調し、それぞれの加熱状態か
ら冷却することにより、上記光磁気記録媒体に室温にお
いて第1磁性薄膜11および第2磁性薄膜12の磁化の
向きが互いに同一方向である状態Aと、第1磁性薄膜1
1の磁化のみが反転した状態Bとの2状態を、たとえば
「0」、「1」の情報に対応させて記録を行う方法であ
る。
【0007】たとえば、状態Aにある部位にレーザ光を
照射し、ほぼ第1磁性薄膜11のキュリー温度Tc1以上
でかつ外部磁場Hexによって第2磁性薄膜12に磁化反
転の生じない第1加熱温度T1 に加熱する。この時、第
1磁性薄膜11は磁化を失うが、加熱終了後の冷却過程
において、第1磁性薄膜11と第2磁性薄膜12との温
度が、第1磁性薄膜11のキュリー温度Tc1まで下がる
と、第1磁性薄膜11と第2磁性薄膜12との交換結合
力によって、第1磁性薄膜11の磁化が、第2磁性薄膜
12の磁化に追従し同じ向きとなる。つまり、状態Aが
生じ、「0」が記録される。
【0008】一方、加熱温度を上記の温度T1 より高く
かつ第2磁性薄膜12の磁化を外部磁場により反転させ
るに充分な第2加熱温度T2 に加熱すると、第1磁性薄
膜11は磁化を失い、第2磁性薄膜12の磁化は反転す
る。第1磁性薄膜11と第2磁性薄膜12との温度がT
c1に下がると、第1磁性薄膜11と第2磁性薄膜12と
の交換結合力によって、第1磁性薄膜11の磁化が、第
2磁性薄膜12の磁化に追従し同じ向きとなる。つま
り、初期状態とは逆向きの磁化状態Eが形成され、次い
で外部補助磁場HSUBを印加することによって第2磁性
薄膜12の磁化のみが反転し、両磁性薄膜の間に界面磁
壁を生じる。この結果、第1磁性薄膜11のみが反転し
た状態Bが生じ、「1」が記録される。
【0009】この方法により、初期状態がAあるいはB
の何れであっても、加熱温度をT1あるいはT2 に制御
することによって、書換えられた後の状態をAあるいは
Bの何れにでも任意に設定できるので、いわゆるオーバ
ーライトが可能となる。
【0010】したがって、上記の方法に用いられる光磁
気記録媒体における第3磁性薄膜13には、室温付近で
は第1磁性薄膜および第2磁性薄膜の間に界面磁壁が存
在する状態Bが安定に存在でき、かつ温度T1 に加熱し
たときに状態Bから両磁性薄膜の間に界面磁壁のない状
態Aにスムーズに移行できるような特性が要求される。
具体的には、第3磁性薄膜13は、室温付近では界面磁
壁エネルギーをできるだけ小さくし、逆に高温では界面
磁壁エネルギーが大きくなるように選ばなければならな
い。
【0011】特開平2−121103号公報によると、
第3磁性薄膜13には、室温で面内磁気異方性もしく
は、第1および第2の磁性薄膜に比べ小さい垂直磁気異
方性有し、その有効磁気異方性定数Kの温度特性曲線が
上に凸ないしは直線的特性を示し、室温での飽和磁化M
Sが0〜450emu/ccである希土類優勢金属膜が
望ましいとされている。具体的には、Gd1-x(Fe1-y
Coyx合金(式中、0.6≦x≦0.75,0≦y≦
0.1)が記載されている。
【0012】ところで、再生信号の大きさは、第1磁性
薄膜の有するカー回転角に比例するため、第1磁性薄膜
の有するカー回転角は大きいほど好ましい。希土類−遷
移金属薄膜のカー回転角は、そのキュリー温度に依存
し、キュリー温度が高いほどカー回転角も大きくなるこ
とが、たとえば、電子情報技術報告 MR85−47、
P17に示されている。つまり、上記の光磁気記録媒体
の再生信号の大きさは、第1磁性薄膜11のキュリー温
度に依存する。
【0013】しかし、特開平2−121103号公報で
最も望ましいとされている上に凸の有効磁気異方性定数
Kの温度特性曲線示すGd0.32(Fe0.95Co0.05
0.68を第3磁性薄膜13とし、C/N比の向上のため第
1磁性薄膜11のキュリー温度を高くすると、第1磁性
薄膜11のキュリー温度Tc1の上昇にともない、第1加
熱温度T1 も上昇し、状態Bから状態Aへのスムーズな
移行のために必要な加熱に要するレーザー光照射のパワ
ーの下限が上昇し、パワーのマージンが狭くなるという
問題点があった。また、第1加熱温度T1 に加熱したと
きに、状態Bから状態Aへの移行がスムーズに行なわれ
なくなり、オーバーライトがきちんとできなくなるとい
う問題点もあった。
【0014】上記の問題を解決する手法としては、第3
磁性薄膜13の膜厚を薄くする方法や、第3磁性薄膜1
3であるGdFeCo合金のGd含有量を少なくする方
法等が考えられるが、このような手法を採ると、状態E
から状態Bに移行するのに要する外部補助磁場HSUB
大きくなってしまったり、あるいは第1磁性薄膜11お
よび第2磁性薄膜12の間に界面磁壁が存在する状態B
の室温付近での安定性が損なわれてしまう。
【0015】また、上記の問題を回避する手法として
は、特開昭63−48637公報に開示された光磁気記
録媒体のように、第1磁性薄膜上に、再生層としてキュ
リー温度が高い、すなわちカー回転角の大きな再生層を
設けるという方法や、特開平2−187947に開示さ
れているように、カー回転角を大きくするか、あるいは
記録ピットの安定性を向上させるため、第1磁性薄膜を
多層化にする方法も考えられる。しかし、このような方
法では、光磁気記録媒体の製造設備が複雑となり、また
トータルの磁性薄膜の膜厚を厚くすることになり、メリ
ットに比してデメリットが大きい。
【0016】さらには、GdFeCo合金以外の種々の
合金を第3磁性薄膜13に用いてみると、室温での飽和
磁化が同じでも、第1加熱温度に加熱するに必要なレー
ザー光照射のパワーの下限が異なり、パワーのマージン
が非常に狭いものや比較的広いものが存在する。したが
って、特開平2−121103号公報で述べられている
様な第3磁性薄膜13の室温における飽和磁化の値のみ
では、充分なオーバーライト特性が得られるか否かを予
期することは不可能であった。
【0017】
【発明の目的】本発明は、上記のような従来技術に鑑み
てなされたものであって、C/Nを向上させるために第
1磁性薄膜のキュリー温度高くしても、広いマージンの
レーザーパワー、比較的低レベルの外部補助磁場HSUB
で情報の書換えをスムーズに行なえ、室温付近で記録情
報を安定に保持することができ、かつ高C/N、高信頼
性のオーバーライト可能な光磁気記録媒体を提供するこ
とを目的とする。
【0018】
【発明の概要】本発明に係る光磁気記録媒体は、垂直磁
気異方性を有する第1磁性薄膜と、垂直磁気異方性を有
する第2磁性薄膜と、第1および第2磁性薄膜に挟まれ
た第3磁性薄膜とが、順次磁気的に結合してなる磁性膜
層を有し、該第3磁性薄膜の有効磁気異方性定数が室温
以上で上に凸の温度依存性を示し、かつそのピーク値K
pがKp≧0.4×105erg/ccであることを特徴
としている。
【0019】上記第3磁性薄膜としては、 (Gd1-yTby1-x(Fe1-zCozx (上式中、x、yおよびzは、 0.68−0.24y≦x≦0.725+0.05z−
0.15y 0.1≦y≦0.6 0≦z≦0.5 〔x,y,z:原子比〕である。)あるいは、 (Gd1-yDyy1-x(Fe1-zCozx (上式中、x、yおよびzは、 0.67−0.05y≦x≦0.725+0.05z−
0.07y 0.1≦y≦0.5+z 0≦z≦0.5 〔x,y,z:原子比〕である。)が好ましく、また、
上記第1磁性薄膜としては、 (Tb1-yDyy1-x(Fe1-zCozx (上式中、x、yおよびzは、 0.77≦x≦0.81 0≦y≦1.0 0.07y≦z≦0.1+0.07y 〔x,y,z:原子比〕である。)が好ましく、さらに
上記第2磁性薄膜としては、 (Tb1-yDyy1-x(Fe1-zCozx (上式中、x、yおよびzは、 0.7≦x≦0.76 0≦y≦1.0 0.2y+0.1≦z≦0.4+0.6y 〔x,y,z:原子比〕である。)が好ましい。
【0020】このような光磁気記録媒体はオーバーライ
トが可能であり、またC/Nを向上させるために第1磁
性薄膜のキュリー温度高くしても、広いマージンのレー
ザーパワー、比較的低レベルの外部補助磁場HSUBで情
報の書換えをスムーズに行なえ、室温付近で記録情報を
安定に保持することができる。
【0021】
【発明の具体的説明】以下、本発明に係る光磁気記録媒
体について具体的に説明する。図2は、本発明に係る光
磁気記録媒体の一例を示す概略断面図である。本発明に
係る光磁気記録媒体10は、たとえば、図2に示すよう
に基板14上に第1磁性薄膜11、第3磁性薄膜13お
よび第2磁性薄膜12がこの順序で積層されてなる磁性
膜層15を有している。すなわち光磁気記録媒体10
は、基板14上に、垂直磁気異方性を有する第1磁性薄
膜11と、垂直磁気異方性を有する第2磁性薄膜12
と、第1磁性薄膜11および第2磁性薄膜12に挟まれ
た第3磁性薄膜13とからなる磁性膜層15を有し、こ
の第3磁性薄膜13は、その有効磁気異方性定数が室温
(20℃)以上で上に凸の温度依存性(たとえば図3の
●を結ぶ線で示される温度依存性)を示し、かつそのピ
ーク値KpがKp≧0.4×10 5erg/ccである。
【0022】このような光磁気記録媒体10は、上記の
第1ないし第3磁性薄膜からなる磁性膜層15に加え
て、エンハンス膜(保護膜)、金属膜などを有していて
もよく、たとえば下記のような構造であってもよい。
【0023】すなわち、基板14の側からレーザー光が
照射される場合には、 (A)基板/エンハンス膜(保護膜)/第1磁性薄膜/
第3磁性薄膜/第2磁性薄膜 (B)基板/第1磁性薄膜/第3磁性薄膜/第2磁性薄
膜/金属膜 (C)基板/エンハンス膜(保護膜)/第1磁性薄膜/
第3磁性薄膜/第2磁性薄膜/金属膜 (D)基板/エンハンス膜(保護膜)/第1磁性薄膜/
第3磁性薄膜/第2磁性薄膜/エンハンス膜(保護膜)
/金属膜 などの構造を挙げることができる。
【0024】基板14とは反対側の表面にレーザー光が
照射される場合には、 (E)基板/エンハンス膜(保護膜)/第2磁性薄膜/
第3磁性薄膜/第1磁性薄膜 (F)基板/金属膜/第2磁性薄膜/第3磁性薄膜/第
1磁性薄膜記録層 (G)基板/保護膜/金属膜/第2磁性薄膜/第3磁性
薄膜/第1磁性薄膜 (H)基板/保護膜/金属膜/第2磁性薄膜/第3磁性
薄膜/第1磁性薄膜/エンハンス膜(保護膜) などの構造を挙げることができる。
【0025】また、これらの光磁気記録媒体の最外層に
耐傷性を付与するための保護コートや保護ラベルを形成
したような構造のものが可能となる。次に、本発明で用
いられる光磁気記録媒体を構成する、基板、第1〜第3
磁性薄膜、および所望により用いられるエンハンス膜
(保護膜)、金属膜について具体的に説明する。
【0026】基板14としては、ガラスやアルミニウム
等の無機材料の他に、アクリル樹脂、ポリカーボネー
ト、ポリカーボネートとポリスチレンのポリマーアロ
イ、米国特許第4,614,778号明細書に示されるような非
晶質エチレン−環状オレフィン共重合体、たとえば、エ
チレンと1,4,5,8-ジメタノ-1,2,3,4,4a,5,8,8a-オクタ
ヒドロナフタレン(テトラシクロドデセン)との共重合
体、エチレンと2-メチル-1,4,5,8-ジメタノ-1,2,3,4,4
a,5,8,8a-オクタヒドロナフタレン(メチルテトラシク
ロドデセン)との共重合体、エチレンと2-エチル-1,4,
5,8-ジメタノ-1,2,3,4,4a,5,8,8a-オクタヒドロナフタ
レンとの共重合体など、またはポリ4-メチル-1-ペンテ
ン、エポキシ樹脂、ポリエーテルサルフォン、ポリサル
フォン、ポリエーテルイミド等の有機材料などが使用で
きる。このような基板14の厚さは、特に限定されない
が、通常0.5mm〜5mm、好ましくは1mm〜2m
mである。
【0027】第1磁性薄膜11としては、垂直磁気異方
性が大きな磁性薄膜が用いられる。このような磁性薄膜
としては、3d遷移金属と希土類元素との合金膜が例示
できる。ここで3d遷移元素として具体的には、たとえ
ば、Ti、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cuが挙げ
られ、好ましくはFe、Coである。また希土類元素と
して具体的には、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Y
b、Lu、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu
が挙げられ、好ましくはGd、Tb、Nd、Dyであ
り、特に好ましくはTb、Dyである。
【0028】このような第1磁性薄膜11に用いられる
磁性薄膜のさらに具体的な例としては、(Tb1-y
y1-x(Fe1-zCozxからなる磁性薄膜が挙げら
れる。ただし、xは0.77≦x≦0.81(原子比)
の範囲であり、好ましくは0.78≦x≦0.80(原
子比)の範囲である。yは0≦y≦1.0(原子比)の
範囲であり、好ましくは0≦y≦0.5(原子比)の範
囲である。またzは0.07y≦z≦0.1+0.07
y(原子比)の範囲であり、好ましくは0.07y≦z
≦0.08+0.07y(原子比)の範囲である。
【0029】このような第1磁性薄膜11の室温での保
磁力は、好ましくは10kOe以上であり、特に好まし
くは15kOe以上の範囲にある。また、第1磁性薄膜
11のキュリー温度は、好ましくは150〜250℃の
範囲にあり、特に好ましくは170〜210℃の範囲に
ある。このような第1磁性薄膜11の膜厚は、通常10
0〜1000Åの範囲にあることが望ましく、特に好ま
しくは200〜500Åの範囲にあることが望ましい。
【0030】第2磁性薄膜12としては、垂直磁気異方
性が大きな磁性薄膜が用いられる。このような磁性薄膜
としては、3d遷移金属と希土類元素との合金膜が例示
できる。ここで3d遷移元素として具体的には、たとえ
ば、Ti、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cuが挙げ
られ、好ましくはFe、Coである。また希土類元素と
して具体的には、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Y
b、Lu、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu
が挙げられ、好ましくはGd、Tb、Nd、Dyであ
り、特に好ましくはTb、Dyである。
【0031】このような第2磁性薄膜12に用いられる
磁性薄膜のさらに具体的な例としては、(Tb1-y
y1-x(Fe1-zCozxからなる磁性薄膜が挙げら
れる。ただし、xは0.7≦x≦0.76(原子比)の
範囲であり、好ましくは0.71≦x≦0.74(原子
比)の範囲である。yは0≦y≦1.0(原子比)の範
囲であり、好ましくは0.5≦y≦1.0(原子比)の
範囲である。またzは0.2y+0.1≦z≦0.4+
0.6y(原子比)の範囲であり、好ましくは0.2y
+0.2≦z≦0.4+0.6y(原子比)の範囲であ
る。
【0032】このような第2磁性薄膜12の室温での保
磁力は、好ましくは0.5〜5kOeの範囲であり、特
に好ましくは1.0〜3.0kOeの範囲にある。ま
た、第2磁性薄膜12のキュリー温度は、好ましくは2
50〜400℃の範囲にあり、特に好ましくは300〜
400℃の範囲にある。このような第2磁性薄膜12の
膜厚は、通常300〜1500Åの範囲にあることが望
ましく、特に好ましくは400〜900Åの範囲にある
ことが望ましい。
【0033】第3磁性薄膜13としては、有効磁気異方
性定数が室温以上で上に凸の温度依存性を示し、かつそ
のピーク値Kp 0.4×105erg/cc以上、好ま
しくは0.6×105erg/cc以上の磁性薄膜が用
いられる。
【0034】このような第3磁性薄膜13としては、3
d遷移金属と希土類元素との合金膜を例示できる。ここ
で3d遷移元素として具体的には、たとえば、Ti、C
r、Mn、Fe、Co、Ni、Cuが挙げられ、好まし
くはFe、Coである。また希土類元素として具体的に
は、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Yb、Lu、L
a、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Euが挙げられ、
好ましくはGd、Tb、Nd、Dyであり、特に好まし
くはGd、Tb、Dyである。
【0035】第3磁性薄膜のさらに具体的な例として
は、GdTbFeCo系合金薄膜あるいはGdDyFe
Co系合金薄膜が挙げられる。GdTbFeCo系合金
薄膜としては、(Gd1-yTby1-x(Fe1-zCozx
からなる磁性薄膜が挙げられる。ただし、xは0.68
−0.24y≦x≦0.725+0.05z−0.15
y(原子比)の範囲である。yは0.1≦y≦0.6
(原子比)の範囲であり、好ましくは0.2≦y≦0.
5(原子比)の範囲である。またzは0≦z≦0.5
(原子比)の範囲であり、好ましくは0.1≦z≦0.
4(原子比)の範囲である。また、GdDyFeCo系
合金薄膜としては、(Gd1-yDyy1-x(Fe1-zCo
zxからなる磁性薄膜が挙げられる。ただし、xは0.
67−0.05y≦x≦0.725+0.05z−0.
07y(原子比)の範囲である。yは0.1≦y≦0.
5+z(原子比)の範囲であり、好ましくは0.1≦y
≦0.3(原子比)の範囲である。またzは0≦z≦
0.5(原子比)の範囲であり、好ましくは0.2≦z
≦0.5(原子比)の範囲である。
【0036】さらに、上記のGdTbFeCo系合金お
よびGdDyFeCo系合金の他にもGdTbDyFe
Co系合金等を用いることもできる。また、Ti、C
r、Ta、Nb、Al、Ni、Pt、Pd等から選ばれ
る金属を10原子%以下の量で含有するGdTbFeC
o系合金、GdDyFeCo系合金、GdTbDyFe
Co系合金等も使用できる。
【0037】第3磁性薄膜13の膜厚は、通常50〜5
00Åの範囲にあることが望ましく、特に好ましくは、
150〜400Åの範囲にあることが望ましい。上記の
ような第3磁性薄膜を用いることで、高温において大き
な界面磁壁エネルギーが得られるので、第1磁性薄膜と
して高キュリー温度の合金薄膜を用いたとしても、情報
の書換え(オーバーライト)をスムーズに行なえるよう
になる。
【0038】エンハンス膜(保護膜)としてはその屈折
率が基板の屈折率よりも大きいものであればよく、有機
または無機のいずれの材料であってもよい。エンハンス
膜(保護膜)の具体例としては、TiO2、SiO、T
iO、ZnO、ZrO2、Ta 25、Nb25、CeO2
、SnO2 、TeO2 等の酸化物、Si34、SiN
x(0<X≦4/3)、AlN、BN等の窒化物、Zn
S、CdS等の硫化物、ZnSe、SiC、Siなどが
ある。また、コバルトフェライトに代表されるフェライ
ト類、Bi置換ガーネットに代表されるガーネット類等
のファラデー効果を有する透明材料をエンハンス膜とし
て使用してもよい。
【0039】エンハンス膜(保護膜)の膜厚は、第1エ
ンハンス膜(保護膜:基材と磁性薄膜との間に設けられ
る膜)では200〜2000Å、第2エンハンス膜(保
護膜:磁性薄膜と金属膜との間に設けられる膜)では5
0〜1000Åが好ましい。
【0040】金属膜(反射膜)としては、特に制限はな
いが、たとえば、アルミニウム系合金(Al系合金)ま
たはニッケル系合金(Ni系合金)等が用いられる。ま
た金属膜の膜厚は500Å以下であることが好ましい。
【0041】次に、本発明に係る光磁気記録媒体の製造
方法について説明する。本発明に係る光磁気記録媒体
は、たとえば、下記のようにして製造することができ
る。すなわち、基板温度を室温程度に保ち、光磁気記録
媒体の第1ないし第3磁性薄膜を構成する各元素からな
るチップを所定割合で配置した複合ターゲットまたは所
定割合の組成からなる合金ターゲットあるいは各元素の
ターゲット等を組み合わせて所定の位置に配置して、ス
パッタリング法、電子ビーム蒸着法あるいは真空同時蒸
着法などの従来公知の成膜条件を採用して自公転してい
る基板(基板は固定していてもよいが、この場合は各タ
ーゲット上のシャッターを交互に開閉する)上に所定組
成の薄膜を順次被着させることにより、光磁気記録媒体
の第1ないし第3磁性薄膜を形成することができる。
【0042】このような第1ないし第3磁性薄膜は、常
温での成膜が可能であり、膜面に垂直な磁化容易軸を持
たせるために成膜後にアニール処理などの熱処理をする
必要がない。
【0043】なお必要に応じては、基板温度を50〜6
00℃に加熱しながらまたは−50℃まで冷却しなが
ら、基板上に記録層および再生層を成膜することもでき
る。またスパッタリング時に、基板を負電位になるよう
にバイアスすることもできる。このようにすると、電界
で加速されたアルゴンなどの不活性ガスイオンはターゲ
ット物質ばかりでなく成膜されつつある第1ないし第3
磁性薄膜をもたたくことになり、優れた特性を有する光
磁気記録媒体が得られることがある。
【0044】次に本発明に係る光磁気記録媒体を用いて
の情報の書換え(オーバーライト)について、図1を参
照しながら説明する。情報の書換えは、上記のような光
磁気記録媒体10に対してレーザー光照射などにより、
第1磁性薄膜11のキュリー点Tc1以上でかつ第2磁性
薄膜12の磁気モーメントの反転を生じない温度T1 に
加熱する第1加熱状態と、Tc1以上でかつ上記第2磁性
薄膜12の磁気モーメントを反転させるに充分な温度T
2 に加熱する第2加熱状態とに、光磁気記録媒体を加熱
し、上記第1加熱状態または第2加熱状態から冷却する
ことにより光磁気記録媒体に記録磁化を形成する。
【0045】具体的には、図1に示すように行われる。
なお、図1は、光磁気記録媒体の1つの磁区における、
第1磁性薄膜11および第2磁性薄膜12の磁化状態を
矢印をもって模式的に示したものである。
【0046】第1磁性薄膜11および第2磁性薄膜12
は、状態Aに示すように、互いの磁化方向が同一である
状態と、状態Bに示すように、互いの磁化方向が逆であ
る状態とを有し、これらをたとえば「0」、「1」に対
応させることにより情報の記録が行われる。この情報の
記録は、外部磁場の印加と、レーザー光照射などにより
温度T1 または温度T2 に加熱することにより行われ
る。たとえば、まず状態Aにある磁区に対してレーザー
光を照射して、このレーザー光の強度または照射時間を
記録信号に応じて変調することにより、第1磁性薄膜1
1のキュリー点Tc1以上でかつ第2磁性薄膜12の磁気
モーメントが外部磁場によって反転を生じない温度T1
(第1加熱温度)に加熱する。この結果、第1磁性薄膜
11は磁化を失い状態Cになる。この加熱が終了し磁性
薄膜の温度がTc1に下がると、第1磁性薄膜11は、第
2磁性薄膜12による交換結合力によって、第2磁性薄
膜12と同一方向の磁化が生じ、状態Aとなり、「0」
の情報が記録される。
【0047】一方、状態Aにある磁区を、上記温度Tc1
より高く、かつ第2磁性薄膜12の磁化を外部磁場によ
り反転させるのに充分な温度T2 (第2加熱温度)に加
熱すると、第1磁性薄膜11は磁化を失い、第2磁性薄
膜12の磁化が反転した状態Dが生じる。この加熱が終
了し磁性薄膜の温度がTc1に下がると、第1磁性薄膜1
1は、第2磁性薄膜12による交換結合力によって、第
2磁性薄膜12と同一方向の磁化が生じ、状態Eとな
る。これにほぼ室温にて外部補助磁界を印加して、第2
磁性薄膜12の磁化の向きを反転させて、第1および第
2磁性薄膜11、12の磁化方向が逆であるBの状態と
して、「1」の情報の記録を行う。
【0048】このようにして状態Aおよび状態Bによ
り、「0」および「1」の情報が記録される。そして状
態Aおよび状態Bのいずれの状態においても、これを温
度T1または温度T2 に加熱することによりオーバーラ
イトが可能である。すなわち、初期の状態が状態Aであ
るか状態Bであるかを問わず、温度T1 に加熱すること
により状態Aとすることができ、また、温度T2 に加熱
することにより状態Bとすることができる。
【0049】本発明に係る光磁気記録媒体は、上記のよ
うな熱磁気記録方式に好適に用いられる。前述したよう
に、光磁気記録媒体のC/Nを向上するためには、第1
磁性薄膜のキュリー温度を高くすればよい。通常の光磁
気記録媒体では、第1磁性薄膜のキュリー温度を高くし
ていくと、状態Bから状態Aへの移行に必要な第1加熱
温度の下限が上昇してしまい、またこの上昇を抑制する
のに必要な高温での界面磁壁エネルギーが増加してしま
う。本発明によれば、有効磁気異方性定数が室温以上で
上に凸の温度依存性を示し、かつそのピーク値Kpが大
きい第3磁性薄膜を用いることで、高温において大きな
界面磁壁エネルギーを確実に得ることを可能にし、第1
加熱温度の下限が上昇してしまうのを抑えることを実現
している。また本発明に係る光磁気記録媒体によれば、
室温付近での界面エネルギーを低く抑えることができる
ので、状態Eから状態Bへの移行に必要な外部補助磁場
SUBが増大を抑制でき、かつ界面磁壁のある状態Bの
室温付近での安定性を損なうこともない。
【0050】
【発明の効果】本発明によれば、オーバーライトを確実
に行なうことのできるレーザーパワーのマージンを充分
にとることができ、かつオーバーライトを安定に行なえ
る高C/N、高信頼性を有する光磁気記録媒体を提供す
ることができる。
【0051】
【実施例】以下、本発明を実施例により説明するが、本
発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0052】
【有効磁気異方性定数Kの温度特性】ガラス基板上にS
34を80nm(膜厚)、第3磁性薄膜に用いられる
磁性薄膜を100nm(膜厚)、Si34を80nm
(膜厚)となるようにスパッタ法により順次堆積された
試料の有効磁気異方性定数Kの温度特性を磁気トルク計
により測定した。その結果を図3に示す。
【0053】○は、Gd0.32(Fe0.95Co0.050.68
で、有効磁気異方性定数Kの温度特性曲線のピーク値K
Pは、KP=0.1×105erg/ccであった。●
は、室温での有効磁気異方性定数Kの値を同程度としK
Pの大きい組成を選んだ(Gd0.7Tb0.30.35(Fe
0.8Co0.20.65であり、KP=0.8×105erg/
ccとGdFeCoに比べて非常に大きい値を得ること
ができる。
【0054】△は、KP=0.4×105erg/ccと
なるように組成を選んだ(Gd0.7Tb0.30.37(Fe
0.8Co0.20.63であり、GdFeCoに比べ高温で大
きな垂直磁気異方性を持っているにも関わらず、室温付
近では逆に大きな面内異方性持つ。したがって、GdT
bFeCoは、GdFeCoに比べ、高温において従来
のより大きな界面磁壁エネルギーを得ることができると
同時に、室温付近での界面磁壁エネルギーを小さく抑え
ることが可能である。▲は、(Gd0.7Tb0.3
0.41(Fe0.8Co0.250.59で、室温で有効磁気異方
性定数KがK<0である直線的な温度特性曲線をしめ
す。GdTbFeCo系合金においても高温で大きな垂
直磁気異方性を示す磁性薄膜を得るには、特定の範囲の
組成でなければならない。
【0055】
【実施例1】エチレン・テトラシクロドデセン共重合体
からなる基板上に、Si34を80nm(膜厚)、下記
磁性薄膜(1),(3),(2)、Si34を80nm(膜厚)と
なるようにスパッタ法により順次堆積させてディスクA
を作成した。磁性薄膜(1)〜(3)の組成,膜厚および磁気
特性を表1に示す。図1における状態Bを得る為に第2
加熱温度にまで加熱するに必要なレーザーパワーPH
13mWとし、状態Aを得る為に第1加熱温度にまで加
熱するに必要なレーザーパワーPLを5mWとし、1.
56MHzの信号を書き込んでおき、その上に2.5M
Hzの信号をいろいろなPLでオーバーライトし、1.
56MHzの信号レベルを測定し、オーバーライトの性
能を評価した。その結果を図4に示す。ここで、線速は
12.5m/s、外部磁場Hexは300Oe、信号のデ
ューティー比は50%、読みだしレーザーパワーは1m
Wとした。ディスクAに必要な外部補助磁場HSUBは、
3kOeであった。
【0056】
【表1】
【比較例1】エチレン・テトラシクロドデセン共重合体
からなる基板上に、Si34を80nm(膜厚)、下記
磁性薄膜(1),(31),(2)、Si34を80nm(膜厚)と
なるようにスパッタ法により順次堆積させてディスクB
を、磁性薄膜(31)の代わりに磁性薄膜(32)を用いて堆積
させてディスクCを作成した。各々の磁性薄膜(1),
(3 1),(2),(32)の組成および磁気特性を表2に示す。デ
ィスクAと同様の方法でオーバーライトの性能を評価し
た。いろいろなPLでオーバーライトしたときの事前に
書き込んだ1.56MHzの信号レベルを測定した結果
を図4にディスクAとあわせて示した。ただし、ディス
クB、Cに必要な外部補助磁場HSUBは、それぞれ3k
Oe、3.5kOeであった。
【0057】ディスクAは、ディスクB、Cに比べ、
1.56MHzの信号レベルがノイズレベルと等しくな
り、前の信号が完全に消去されるようなPLのパワーの
範囲が、ディスクBに比べ明らかに広くなっていること
がわかる。これは、ディスクAの第3磁性薄膜の有効磁
気異方性定数Kが、ディスクBに比べ高温で大きくなっ
ているためにほかならない。一方、ディスクAに外部補
助磁場HSUBは、ディスクBと同等であり、室温で要求
される性能が損なわれていないことがわかる。
【0058】ディスクCは、図4に示されているよう
に、前の信号が完全に消去されるようなPLのパワーの
範囲が、ディスクBに比べ広がっているが、同時に外部
補助磁場HSUBの増加を招いてしまった。したがって、
有効磁気異方性定数KがK>0で直線的な温度特性曲線
を示す磁性薄膜よりも、高温でKが非常に大きくなるよ
うな上に凸の温度特性曲線を示す磁性薄膜の方が第3磁
性薄膜としてより好ましい。
【0059】
【表2】
【比較例2】エチレン・テトラシクロドデセン共重合体
からなる基板上に、Si34を80nm(膜厚)、下記
磁性薄膜(1),(3),(2)、Si34を80nm(膜厚)と
なるようにスパッタ法により順次堆積させてディスクD
を作成した。磁性薄膜(1)〜(3)の組成,膜厚および磁気
特性を表3に示す。ディスクAと同様の方法でオーバー
ライトの性能を評価した。いろいろなPLでオーバーラ
イトした時の事前に書き込んだ1.56MHzの信号レ
ベルを測定した結果を図4に示した。ただし、ディスク
Dに必要な外部補助磁場HSUBは、3kOeであった。
ディスクDの第3の磁性薄膜は、ディスクAと同じGd
TbFeCoであるが、有効磁気異方性定数KがK<0
で直線的な温度特性曲線を示すため、図4に示すように
前の信号の消え残りが存在し、スムーズにオーバーライ
トできなかった。つまり、第3磁性薄膜としてGdTb
FeCoを用いる場合であっても、特定の組成範囲に無
ければならない。
【0060】
【表3】
【図面の簡単な説明】
【図1】 各々の温度に対する光磁気記録媒体の磁化磁
化状態を示す図である。
【図2】 本発明に係る光磁気記録媒体の断面図であ
る。
【図3】 第3磁性薄膜に用いられる磁性薄膜の有効磁
気異方性定数Kの温度特性の磁気トルク計による測定結
果である。
【図4】 図1における状態Aを得る為に第1の加熱温
度にまで加熱するに必要なレーザーパワーPLを変えて
オーバーライトした場合の事前に書き込んだ信号のレベ
ルの測定した結果である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 垂直磁気異方性を有する第1磁性薄膜
    と、垂直磁気異方性を有する第2磁性薄膜と、第1およ
    び第2磁性薄膜に挟まれた第3磁性薄膜とが、順次磁気
    的に結合してなる磁性膜層を有する光磁気記録媒体であ
    って、 該第3磁性薄膜の有効磁気異方性定数が室温以上で上に
    凸の温度依存性を示し、かつそのピーク値KpがKp
    0.4×105erg/ccであることを特徴とする光
    磁気記録媒体。
  2. 【請求項2】 垂直磁気異方性を有する第1磁性薄膜
    と、垂直磁気異方性を有する第2磁性薄膜と、第1およ
    び第2磁性薄膜に挟まれた第3磁性薄膜とが、順次磁気
    的に結合してなる磁性膜層を有する光磁気記録媒体であ
    って、 前記第3磁性薄膜が、 (Gd1-yTby1-x(Fe1-zCozx (上式中、x、yおよびzは、 0.68−0.24y≦x≦0.725+0.05z−
    0.15y 0.1≦y≦0.6 0≦z≦0.5 〔x,y,z:原子比〕である。)からなり、その有効
    磁気異方性定数が室温以上で上に凸の温度依存性を示
    し、かつそのピーク値KpがKp≧0.4×105erg
    /ccであることを特徴とする光磁気記録媒体。
  3. 【請求項3】 垂直磁気異方性を有する第1磁性薄膜
    と、垂直磁気異方性を有する第2磁性薄膜と、第1およ
    び第2磁性薄膜に挟まれた第3磁性薄膜とが、順次磁気
    的に結合してなる磁性膜層を有する光磁気記録媒体であ
    って、 前記第3磁性薄膜が、 (Gd1-yDyy1-x(Fe1-zCozx (上式中、x、yおよびzは、 0.67−0.05y≦x≦0.725+0.05z−
    0.07y 0.1≦y≦0.5+z 0≦z≦0.5 〔x,y,z:原子比〕である。)からなり、その有効
    磁気異方性定数が室温以上で上に凸の温度依存性を示
    し、かつそのピーク値KpがKp≧0.4×105erg
    /ccであることを特徴とする光磁気記録媒体。
  4. 【請求項4】 該第1磁性薄膜が、 (Tb1-yDyy1-x(Fe1-zCozx (上式中、x、yおよびzは、 0.77≦x≦0.81 0≦y≦1.0 0.07y≦z≦0.1+0.07y 〔x,y,z:原子比〕である。)からなり、前記第2
    磁性薄膜が、 (Tb1-yDyy1-x(Fe1-zCozx (上式中、x、yおよびzは、 0.7≦x≦0.76 0≦y≦1.0 0.2y+0.1≦z≦0.4+0.6y 〔x,y,z:原子比〕である。)からなることを特徴
    とする請求項2または請求項3に記載の光磁気記録媒
    体。
JP33757492A 1992-12-17 1992-12-17 光磁気記録媒体 Pending JPH06187676A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100446628B1 (ko) * 2002-04-01 2004-09-04 삼성전자주식회사 열적으로 안정한 수직 자기 기록매체

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100446628B1 (ko) * 2002-04-01 2004-09-04 삼성전자주식회사 열적으로 안정한 수직 자기 기록매체

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