JPH06187522A - プリペイドカードおよびプリペイドカード装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 偽造されにくいプリペイドカードおよびその
プリペイドカードを処理するためのプリペイドカード装
置を提供する。 【構成】 プリペイドカード１の構造として、残額に応
じて選択的に残額の情報が書き込まれる複数のトラック
２を備えるようにする。また、プリペイドカード装置
は、プリペイドカードの利用に際し、プリペイドカード
のいずれかのトラックから残額の情報を読み取り、その
残額の情報から対応するトラックを特定し、そのトラッ
クと残額を実際に読み取ったトラックとが一致する場合
に取引を可能とする手段と、取引後に新たな残額から対
応するトラックを求め、そのトラックに新たな残額を書
き込み、今まで残額が記録されていたトラックと異なる
場合に今までのトラックの情報を消去すると共にそのト
ラック上にパンチ孔を穿孔する手段とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明はプリペイドカードおよび
そのプリペイドカードを処理するプリペイドカード装置
に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】公衆電話や交通機関の利用料金の支払手
段として、プリペイドカードが広く導入されている。

【０００３】ところで、プリペイドカードは現金と同様
な価値を有するため、その偽造があとを絶たない。

【０００４】偽造の態様としては、使用済のプリペイド
カードの磁気データを書き換えるものが一般的である。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】従来よりプリペイドカ
ードの偽造を防止するための技術が数多く提案されてい
るが、充分なものではなかった。

【０００６】本発明は上記の点に鑑み提案されたもので
あり、その目的とするところは、偽造されにくいプリペ
イドカードおよびそのプリペイドカードを処理するため
のプリペイドカード装置を提供することにある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明は上記の目的を達
成するため、残額に応じて選択的に残額の情報が書き込
まれる複数のトラックを備えたプリペイドカードを第１
の要旨としている。

【０００８】また、残額に応じて選択的に残額の情報が
書き込まれる複数のトラックを有したプリペイドカード
を処理する装置において、プリペイドカードの利用に際
し、プリペイドカードのいずれかのトラックから残額の
情報を読み取り、その残額の情報から対応するトラック
を特定し、そのトラックと残額を実際に読み取ったトラ
ックとが一致する場合に取引を可能とする手段と、取引
後に新たな残額から対応するトラックを求め、そのトラ
ックに新たな残額を書き込み、今まで残額が記録されて
いたトラックと異なる場合に今までのトラックの情報を
消去すると共にそのトラック上にパンチ孔を穿孔する手
段とを備えたプリペイドカード装置を第２の要旨として
いる。

【０００９】

【作用】本発明のプリペイドカードおよびプリペイドカ
ード装置にあっては、プリペイドカードの構造として、
残額に応じて選択的に残額の情報が書き込まれる複数の
トラックを備えたものとする。そして、このプリペイド
カードの利用に際し、プリペイドカードのいずれかのト
ラックから残額の情報を読み取り、その残額の情報から
対応するトラックを特定し、そのトラックと残額を実際
に読み取ったトラックとが一致する場合に取引を可能と
する。また、取引後に新たな残額から対応するトラック
を求め、そのトラックに新たな残額を書き込み、今まで
残額が記録されていたトラックと異なる場合に今までの
トラックの情報を消去すると共にそのトラック上にパン
チ孔を穿孔する。

【００１０】

【実施例】以下、本発明の実施例につき、図面を参照し
て説明する。

【００１１】図１は本発明のプリペイドカードの一実施
例を示す構成図である。なお、磁気データが記録される
構造を示してあり、外観がこのようになっているわけで
はないのは言うまでもない。

【００１２】図１において、プリペイドカード１には磁
気的に情報が記録可能な帯状のトラック２が複数設けら
れている。

【００１３】各トラック２はその時点の残額に応じて選
択され、その残額の情報が書き込まれる。また、各トラ
ック２は、プリペイドカード１の残額がそのトラックに
割り当てられた範囲を下回った際にパンチ孔が穿孔され
るようになっている。

【００１４】図２は上記のように構造が規定されたプリ
ペイドカード１を受け入れて支払等の処理を行うプリペ
イドカード装置の一実施例を示す構成図である。

【００１５】図２において、プリペイドカード装置３
は、主たる制御動作を行うＣＰＵ５と、プリペイドカー
ド装置３の動作を司るプログラムが格納されたプログラ
ムメモリ６と、プリペイドカード１から読み出した情報
等に操作を加えるために一時的に用いるワークメモリ７
と、プリペイドカード１の磁気情報を読み取るカードリ
ーダー部８と、プリペイドカード１に磁気情報の書き込
みやパンチ孔の穿孔等を行うカードライター部９と、Ｐ
ＯＳ端末等の上位装置１１とインタフェースをとるため
のＩ／Ｏポート１０とを備えている。なお、それぞれの
ユニットはバス４を介して接続されている。

【００１６】図３は図２のカードリーダー部８およびカ
ードライター部９における機構部の物理的な配置を示す
図である。

【００１７】図３において、磁気ヘッド１２はプリペイ
ドカード１の複数のトラック２に対して読み書きを行え
るように、各トラックと同じ間隔で同数のデータＲ／Ｗ
コアー１３が設けられている。

【００１８】また、読み書きの中心位置のカード移動方
向の延長線上には、トラック２上にパンチ孔を穿孔する
ためのパンチユニット１４が設けられている。

【００１９】次に、プリペイドカード装置３の処理を示
す図５および図６のフローチャートに沿って、上記の実
施例の動作を説明する。

【００２０】利用者が商品購入等にあたって本発明のプ
リペイドカード１によって支払をする場合、利用者もし
くは店員等はプリペイドカード１をプリペイドカード装
置３に挿入する。

【００２１】プリペイドカード１が挿入されると、プリ
ペイドカード装置３は、先ず、プリペイドカード１上の
全トラックのデータを読み取る（ステップＳ１）。読み
取られるデータには、いずれかのトラック２に記録され
た残額の情報が含まれる。

【００２２】ここで、読み取りが正常か否かを判断する
（ステップＳ２）。なお、正常でないと判断されるの
は、フォーマットの異なる不正なカード等であり、後述
する正常な動作により穿孔されたパンチ孔によって読み
取れない部分があっても、それは正常と判断される。

【００２３】読み取りが正常でない場合（ステップＳ２
のＮＯ）には、カードを排出し（ステップＳ６）、処理
を終了する。

【００２４】読み取りが正常な場合（ステップＳ２のＹ
ＥＳ）には、プリペイドカード１のいずれかのトラック
から読み取った残額の情報から、図４に示すようなトラ
ック使用テーブル１５を用いて、対応するトラックを特
定する（ステップＳ３）。なお、トラック使用テーブル
１５の残額境界は、一定の額ごとに設けてもよいし、任
意の値を設定してもよい。

【００２５】次いで、そのトラックと、そのトラックを
求める根拠となった残額を実際に読み取ったトラックと
が一致するか否かを判断する（ステップＳ４）。

【００２６】ここで、両者が一致する場合（ステップＳ
４のＹＥＳ）には、適正なカードであるとして、カード
利用処理（プリペイドカード１の情報の更新等）を行い
（ステップＳ５）、カードを排出して（ステップＳ
６）、処理を終了する。

【００２７】また、両者が不一致の場合（ステップＳ４
のＮＯ）には、不正なカードであるとして、カードを排
出し（ステップＳ６）、処理を終了する。

【００２８】上記のステップＳ５におけるカード利用処
理におけるプリペイドカード１への書き込み処理は図６
に示すように行われる。

【００２９】先ず、新たな残額から、図４に示したトラ
ック使用テーブル１５により、対応するトラック２を求
める（ステップＳ７）。

【００３０】次いで、求めたトラックに新残額を書き込
む（ステップＳ８）。

【００３１】次いで、トラックの変更があったか否か、
すなわち、残額が残額境界を越えたか否かを判断する
（ステップＳ９）。

【００３２】そして、トラックの変更がなかった場合
（ステップＳ９のＮＯ）には、特に処理をせず、カード
を排出し（ステップＳ１１）、処理を終了する。

【００３３】また、トラックの変更があった場合（ステ
ップＳ９のＹＥＳ）には、それまで使われていたトラッ
クのデータを消去すると共に、所定の位置にパンチ孔を
穿孔する（ステップＳ１０）。図７はパンチ孔１６が穿
孔された状態の例を示す図である。

【００３４】そして、カードを排出し（ステップＳ１
１）、処理を終了する。

【００３５】

【発明の効果】以上説明したように、本発明のプリペイ
ドカードおよびプリペイドカード装置にあっては、次の
ような効果がある。

【００３６】残額に応じてその残額を書き込むトラッ
クを異ならせ、読み取った残額と、その残額が記録され
ていた実際のトラックとの対応が適切か否かを判断し、
一致する場合にのみ利用を許可するため、セキュリティ
が高い。

【００３７】残高境界を越えて使用された場合、以前
のセクターにパンチ孔が穿孔されるため、使用済のカー
ドを使った偽造が防止できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のプリペイドカードの一実施例を示す構
成図である。

【図２】本発明のプリペイドカード装置の一実施例を示
す構成図である。

【図３】図２のカードリーダー部およびカードライター
部における磁気ヘッドおよびパンチユニットの例を示す
構成図である。

【図４】トラック使用テーブルの論理的構成の例を示す
図である。

【図５】図２のプリペイドカード装置における読み出し
の動作を示すフローチャートである。

【図６】図２のプリペイドカード装置における書き込み
の動作を示すフローチャートである。

【図７】パンチ孔が穿孔された状態のプリペイドカード
を示す図である。

【符号の説明】

１……プリペイドカード ２……トラック ３……プリペイドカード装置 ４……バス ５……ＣＰＵ ６……プログラムメモリ ７……ワークメモリ ８……カードリーダー部 ９……カードライター部 １０…Ｉ／Ｏポート １１…上位装置 １２…磁気ヘッド １３…データＲ／Ｗコアー １４…パンチユニット １５…トラック使用テーブル １６…パンチ孔

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁵ 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ 技術表示箇所 Ｇ０６Ｋ 17/00 Ｒ 7459−5Ｌ 19/00 Ｇ０７Ｆ 7/08 9256−3Ｅ Ｇ０７Ｆ 7/08 Ｄ

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 残額に応じて選択的に残額の情報が書き
   込まれる複数のトラックを備えたことを特徴とするプリ
   ペイドカード。
2. 【請求項２】 残額に応じて選択的に残額の情報が書き
   込まれる複数のトラックを有したプリペイドカードを処
   理する装置において、 プリペイドカードの利用に際し、プリペイドカードのい
   ずれかのトラックから残額の情報を読み取り、その残額
   の情報から対応するトラックを特定し、そのトラックと
   残額を実際に読み取ったトラックとが一致する場合に取
   引を可能とする手段と、 取引後に新たな残額から対応するトラックを求め、その
   トラックに新たな残額を書き込み、今まで残額が記録さ
   れていたトラックと異なる場合に今までのトラックの情
   報を消去すると共にそのトラック上にパンチ孔を穿孔す
   る手段とを備えたことを特徴とするプリペイドカード装
   置。