JPH0618749U - 波動歯車装置の摩耗粉除去機構 - Google Patents

波動歯車装置の摩耗粉除去機構

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JPH0618749U
JPH0618749U JP6359792U JP6359792U JPH0618749U JP H0618749 U JPH0618749 U JP H0618749U JP 6359792 U JP6359792 U JP 6359792U JP 6359792 U JP6359792 U JP 6359792U JP H0618749 U JPH0618749 U JP H0618749U
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flexible external
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JP6359792U
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滝沢  浩
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Harmonic Drive Systems Inc
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Harmonic Drive Systems Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 波動歯車装置において、その内歯および外歯
の噛み合いによって発生する初期の摩耗粉および装置内
部の異物が装置の軸受け部分に侵入する事のないように
これらを除去するための機構を提案すること。 【構成】 波動歯車装置1において、その内歯車2と外
歯車3の歯部Aと、波動発生器4のボールベアリング4
aとの間が、多孔性の第1の弾性リング11によって遮
断されている。同様に、歯部Aとクロスローラベアリン
グ7との間も多孔性の第2の弾性リング12によって遮
断されている。したがって、歯部Aからその両側に向け
て押し出された摩耗粉(初期摩耗粉および残留異物)を
含む潤滑剤は、直接にベアリング4aあるいは7に到達
することはなく、第1および第2の弾性リング11、1
2内に侵入する。これらの弾性リング11、12内に侵
入すると、その多孔質素材内を通過する間に潤滑剤に含
まれている摩耗粉が多孔質素材内部に付着する。したが
って、摩耗粉がベアリング4a、7の側に移動してこれ
らの内部に侵入することを防止できる。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は波動歯車装置に関し、その内歯および外歯の噛み合いによって発生す る初期の摩耗粉および装置内部の異物が装置の軸受け部分に侵入する事のないよ うにこれらを除去するための機構に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
波動歯車装置としては、環状の剛性内歯車と、この内側に装着されたカップ形 状の可撓性外歯車と、この内側に装着された楕円形の波動発生器から構成された ものが知られている。この波動歯車装置は、モータ等の高速回転源に連結されて 減速装置として利用される。
【0003】 図1には、本考案を適用した波動歯車装置を示してあるが、この図を参照して 説明すると、波動歯車装置1は、剛性内歯車2と、カップ形状の可撓性外歯車3 と、楕円形の波動発生器4から基本的に構成されている。図示の例においては、 波動発生器4にはモータ5の出力軸5aが連結され、可撓性外歯車3のカップ底 面を形成しているボス3aには出力軸6が連結されている。この出力軸6は、ク ロスローラベアリング7を介して、円筒状のハウジング8の内周面に対して回転 自在に支持されている。
【0004】 可撓性外歯車3は波動発生器4によって楕円形状に撓まされて、その長軸方向 の両端の位置で剛性内歯車2の側に噛み合っている。波動発生器4が回転すると 、これらの噛み合い位置も周方向に移動する。可撓性外歯車3の歯数は剛性内歯 車2の歯数よりも、通常は2枚少なく設定されている。したがって、これらの噛 み合い位置が移動すると、これらの歯車の間に相対回転が発生して、可撓性外歯 車は大幅に減速された回転数で回転する。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】 ここに、内歯車と外歯車が噛み合うと、それらの歯面からは初期摩耗粉が発生 する。内歯車と外歯車は噛み合い状態および離間状態を繰り返すので、これらの 歯の間には所謂ポンピング作用が発生して、ここで発生した摩耗粉が両側に押し 出される。内歯車および外歯車の間にはオイル、グリース等の潤滑剤が供給され ているので、両側に押し出された摩耗粉は潤滑剤によって波動発生器4のベアリ ング4aの側およびクロスローラベアリング7の側に運ばれて、これらの内部に 侵入する恐れがある。また、波動歯車装置の内部に残存していた異物も、このよ うな潤滑剤の流れによって、波動発生器4のベアリング4aおよびクロスローラ ベアリング7の側に運ばれて、これらの内部に侵入する恐れがある。
【0006】 このような初期摩耗粉および残存異物(以下、本明細書においては、これらを 総称して摩耗粉と呼ぶものとする。)が、ベアリング内に侵入すると、ベアリン グに剥離が発生し、その寿命低下を招くという弊害が発生する。
【0007】 本考案の課題は、このような摩耗粉がベアリングに侵入することを防止する磨 耗粉除去機構を提案することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、本考案では、円筒状のハウジングに固定された 環状の剛性内歯車と、この剛性内歯車の内側に装着されたカップ形状の可撓性外 歯車と、この可撓性外歯車の内側に装着された波動発生器とを有し、この波動発 生器には前記可撓性外歯車の開口端から外部に延びる入力軸が連結され、前記可 撓性外歯車のカップ底面を形成するボスには出力軸が連結され、前記出力軸が前 記ハウジングに対して軸受けを介して回転自在に支持された構成の波動歯車装置 において、前記入力軸と前記可撓性外歯車の間に形成される環状開口を多孔質の 第1の弾性リングによって封鎖すると共に、前記ハウジングの内周面と前記可撓 性外歯車の外周面の間に形成される環状空間を多孔質の第2の弾性リングによっ て封鎖する構成を採用している。
【0009】 ここに、第1および第2の弾性リングは、ハウジングの側に固定することが好 ましい。
【0010】
【作用】
外歯車と内歯車の間から発生する摩耗粉を含む潤滑剤は、これらの間に発生す るポンピング作用によって両側に押し出される。これら外歯車および内歯車の歯 部の両側には、第1および第2の弾性リングが配置されている。よって、潤滑剤 はこれらの弾性リング内に侵入し、その多孔質素材内を通過する間に、潤滑剤に 含まれている摩耗粉が多孔質素材の内部に付着する。よって、摩耗粉が、波動発 生器のベアリングあるいはクロスローラベアリングに侵入してしまうことが防止 される。
【0011】
【実施例】
以下に、図1を参照して本考案の実施例を説明する。
【0012】 図1に示す波動歯車装置1は、剛性内歯車2と、カップ形状の可撓性外歯車3 と、楕円形の波動発生器4から基本的に構成されている。波動発生器4は楕円形 のカム板4bと、その外周に嵌め込まれたボールベアリング4aから構成されて いる。波動歯車装置1に隣接してモータ5が取付けられており、その出力軸5a が波動発生器4のカム板4bに連結されている。可撓性外歯車3のカップ底面を 形成しているボス3aには出力フランジ6が連結されている。この出力軸6は、 クロスローラベアリング7を介して、円筒状のハウジング8の内周面に回転自在 に支持されている。
【0013】 可撓性外歯車3は波動発生器4によって楕円形状に撓まされて、その長軸方向 の両端の位置で剛性内歯車2の側に噛み合っている。波動発生器4が回転すると 、これらの噛み合い位置も周方向に移動する。可撓性外歯車3の歯数は剛性内歯 車2の歯数よりも、通常は2枚少なく設定されている。したがって、これらの噛 み合い位置が移動すると、これらの歯車の間に相対回転が発生して、可撓性外歯 車は大幅に減速された回転数で回転する。
【0014】 ここに、可撓性外歯車3の開放端の内周面3aとモータ出力軸5aの間に形成 されている環状開口は、多孔質あるいは海面状の弾性リング11によって封鎖さ れている。この弾性リング11は、モータ5のハウジング5bの端面5cに固定 されている。
【0015】 また、内歯車2が取付けられているハウジング8の環状突起8aの隣接位置に は、このハウジング内周面8bと可撓性外歯車3の外周面3cの間の環状空間を 塞ぐ状態に、多孔質あるいは海面状の弾性リング12が配置されている。この弾 性リング12は、ハウジング内周面8bの側に固定されている。
【0016】 このように、本例の波動歯車装置1においては、その内歯車2と外歯車3の歯 部Aと波動発生器4のボールベアリング4aとの間が、第1の弾性リング11に よって遮断されている。同様に、歯部Aとクロスローラベアリング7との間も第 2の弾性リング12によって遮断されている。したがって、歯部Aからその両側 に向けて押し出された摩耗粉(初期摩耗粉および残留異物)を含む潤滑剤は、直 接にベアリング4aあるいは7に到達することはなく、第1および第2の弾性リ ング11、12内に侵入する。これらの弾性リング11、12内に侵入すると、 その多孔質素材内を通過する間に潤滑剤に含まれている摩耗粉が多孔質素材内部 に付着する。したがって、摩耗粉がベアリング4a、7の側に移動してこれらの 内部に侵入することを防止できる。
【0017】 ここに、波動歯車装置1の動作時には、前出したように可撓性外歯車3の各部 分は半径方向に繰り返し撓まされるが、第1および第2の弾性リング11、12 は、それらの弾性変形によって、この動きに追従する。よって、これらの弾性リ ング11、12と、可撓性外歯車3の間に隙間ができることがないので、確実に 摩耗粉を捕捉することができる。
【0018】 なお、第1および第2の弾性リング11、12の寸法、多孔度、あるいは孔径 は、発生する摩耗粉をその内部に捕捉できるように設定すればよい。また、これ らの弾性リング11、12の弾性も、可撓性外歯車の動きに追従できる程度のも のに設定すればよい。
【0019】
【考案の効果】
以上説明したように、本考案においては、波動歯車装置の剛性内歯車と可撓性 外歯車の歯部の両側に多孔質の弾性リングを配置して、この歯部と、波動発生器 の側のボールベアリングおよび可撓性外歯車に連結された出力軸の側のベアリン グとの間を遮断するようにしている。したがって、歯部から押し出される潤滑剤 に含まれる摩耗粉をこれらの弾性リングによって捕捉して、ベアリング内に侵入 すること防止できる。よって、摩耗粉の侵入が原因で発生するベアリングの寿命 低下等の弊害を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案を適用した波動歯車装置を示す概略断面
図である。
【符号の説明】
1・・・波動歯車装置 2・・・剛性内歯車 3・・・可撓性外歯車 4・・・波動発生器 4a・・・波動発生器のベアリング 5・・・モータ 5a・・・モータ出力軸 5b・・・モータハウジング 5b・・・モータハウジングの端面 6・・・出力フランジ 7・・・クロスローラベアリング 8・・・波動発生器のハウジング 8a・・・ハウジング内周面 11、12・・・弾性リング A・・・歯部

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円筒状のハウジングに固定された環状の
    剛性内歯車と、この剛性内歯車の内側に装着されたカッ
    プ形状の可撓性外歯車と、この可撓性外歯車の内側に装
    着された波動発生器とを有し、この波動発生器には前記
    可撓性外歯車の開口端から外部に延びる入力軸が連結さ
    れ、前記可撓性外歯車のカップ底面を形成するボスには
    出力軸が連結され、この出力軸が前記ハウジングに対し
    て軸受けを介して回転自在に支持されており、前記入力
    軸と前記可撓性外歯車の間に形成される環状開口が多孔
    質の第1の弾性リングによって封鎖されており、前記ハ
    ウジングの内周面と前記可撓性外歯車の外周面の間に形
    成される環状空間が多孔質の第2の環状リングによって
    封鎖されていることを特徴とする波動歯車装置の磨耗粉
    除去機構。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記第1および第2
    の弾性リングは前記ハウジングの側に固定されているこ
    とを特徴とする波動歯車装置の磨耗粉除去装置。
JP6359792U 1992-08-18 1992-08-18 波動歯車装置の摩耗粉除去機構 Pending JPH0618749U (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09217798A (ja) * 1996-02-15 1997-08-19 Harmonic Drive Syst Ind Co Ltd 密閉型波動歯車装置
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