JPH06187028A - 軌跡制御装置 - Google Patents

軌跡制御装置

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Publication number
JPH06187028A
JPH06187028A JP35608092A JP35608092A JPH06187028A JP H06187028 A JPH06187028 A JP H06187028A JP 35608092 A JP35608092 A JP 35608092A JP 35608092 A JP35608092 A JP 35608092A JP H06187028 A JPH06187028 A JP H06187028A
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JP
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point
speed
acceleration
locus
amount
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Application number
JP35608092A
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English (en)
Inventor
Takao Yoneda
孝夫 米田
Katsuhiro Komuro
克弘 小室
Yoshiji Yamamoto
吉二 山本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyoda Koki KK
Original Assignee
Toyoda Koki KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 確認モード時に、加工時の軌跡と同じ軌跡を
描くよう制御し得る軌跡制御装置を提供する。 【構成】 CPU11が、加工時(自動モード)の速度
(最大速度)及び加速度(最大加速度)における固有内
回り量を算出する(ステップ2)。次ぎに、この算出さ
れた固有内回り量から、該最大速度よりも低速度である
移動軌跡を確認するための動作時(教示モード)に、該
固有内回り量に等しい内回り量を描く加速度を算出する
(ステップ3)。そして、教示モードにおいて、この算
出された加速度を基づいて一方向の速度成分と他方向へ
の速度成分の増減のタイミングを演算して該固有内回り
量に移動軌跡を制御する(ステップ11)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ロボットのハンド部等
の物体の移動軌跡を制御するための軌跡制御装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】この種の軌跡制御技術として、第1回日
本ロボット学会技術講演会予稿集第165頁に記載のC
P( Continuous Pass )制御が知ら
れている。この技術では、図3に例示するように、ま
ず、物体を移動させたい軌跡に沿った各点をPi-1 、P
i 、Pi+1 ・・のように定める。そして、例えば、点P
i-1 と点Pi が与えられると、点Pi-1 から点Pi に向
かう方向(Pi-1 →Pi 方向と示す。他も同様である)
が決定される。次に、点Pi-1 からPi に向かう図4
(a)に示す速度パターンが決定される。即ち、Pi-1
→Pi 方向に先ず加速度αO で増速して、定速度VO
達したらその定速度VO で移動させ、そして、−αO
いう加速度(減速度としてはαO となる)で減速させて
速度ゼロまで減速されたとき(この速度ゼロの点をタイ
ミングt’とする)にちょうど点Pi に達するような減
速開始点AO (タイミングt)を求め、この減速開始点
O (タイミングt)から減速を開始させる速度パター
ンを求める。ここで、定速度VO はロボット等、軌跡を
制御したい物体の予め定められた最高速度であり、加速
度αO は該被制御物体の最高加速度である。
【0003】このタイミングtが決定されると、今度は
i →Pi+1 方向の速度成分Vi+1に関し、図4(b)
に示すようなタイミングtから加速度αO で増速し、速
度VO に達した時以後定常速度とする速度パターンを算
出する。これら2つの速度パターンが決定されると、そ
れぞれの速度成分をベクトル加算することにより、実際
の移動方向と速度成分が算出される。なお、ベクトル加
算された速度は最高速度VO 以上となることはない。図
4(a)、(b)から明らかなように、Pi-1 →Pi
向の速度成分Vi が減少すると同時に点Pi から点P
i+1 に向かう速度成分Vi+1 が増大し、タイミングtと
t’において、いずれか一方の速度成分は最高速度VO
となり、他方の速度成分はゼロとなる。
【0004】このため、ベクトル加算された方向と速度
とに従って物体を移動させると、タイミングt以前には
i-1 →Pi 方向に速度VO で定速度で移動する。タイ
ミングtからt’の間は、Pi-1 →Pi 方向の速度成分
i が小さくなりつつPi →Pi+1 方向の速度成分が大
きくなる。ここで、タイミングt’でPi-1 →Pi の速
度成分がゼロになるため、タイミングt’で物体は点P
i と点Pi+1 とを結ぶ直線上にいることになる。なお、
上記の計算が点Pi-1 →点Pi に引き続き、点Pi →点
i+1 →点Pi+2 ・・・についても行われる(なお、点
i+2 は図示されていない)。このようにして、物体の
移動方向と速度とが決定されると、物体は図3の軌跡に
示すように、点Pi-1 →点Pi →点Pi+1 を結ぶ直線に
ほぼ沿って、これをなめらかに内回りしながら移動する
ことになる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】実際の作業現場におい
て、ロボットに工具等を送らせる移動軌跡は前述したよ
うに複数の点(教示点)により指示されている。例え
ば、車両に塗布剤をシーリングするシーラーを送るロボ
ットに、車両のシーリング箇所に沿って軌跡を描かせる
とき(なお、ここでは車両のシーリング箇所が、図3に
示す点Pi-1 から点AO を経て曲線MO を通る形状であ
ったとする)、オペレータは、複数の教示点(点
i-1 、点Pi 、点Pi+1 、点Pi+2 ・・・)を入力す
ることにより移動軌跡を指示する。これに対してロボッ
トは、軌跡制御装置により指示された教示点を上記のC
P処理を行い、教示点の内側を滑らかに結ぶ移動軌跡を
描くようにシーラーを送る。このように、軌跡は直接教
示される訳でなく、点により教示されて軌跡制御装置が
この教示された点を基に移動軌跡を作成するため、オペ
レータの入力した教示点に従いロボットが所望の軌跡
(前述のシーリング箇所)に沿って正確な軌跡を描くか
をチェックすることが必要になる。このチェックは、オ
ペレータの安全のために、教示モードと呼ばれる実際の
加工時よりも低い速度で行われている。しかし従来は、
この教示モードで描かれた軌跡と実際の加工時(自動モ
ード)に描かれる軌跡とは異なるものになっていた。
【0006】即ち、このCP処理により移動軌跡が制御
されるロボット等では動作時の最高速度VO と最高加速
度αO とが予め設定されている。このようにVO とαO
とが決定されると、例えば、点Pi-1 から点Pi に向か
って直線的に移動しているところから点Pi+1 に向かっ
て向きを変える点、すなわち図3での速度成分Vi の減
速を開始する点AO は、最高速度VO から加速度−αO
で減速を開始して点Pi で速度成分Vi がゼロとなる点
として定まる。このようにCP制御技術によると、内回
り量Lの値は動作時の最高速度VO に依存した固有のも
のとなる(これを固有内回り量LO ということにす
る)。
【0007】一方、教示モードでは、上述したように実
際の加工時(自動モード)の最高速度VO よりも遅い速
度Vcでロボットが制御される。しかし、このように低
い動作速度Vcによりロボットを動作させると、図5に
示すPi-1 →Pi 方向の速度成分Vi の速度パターンの
ように、減速を開始する時点(タイミングt1 )が図4
(a)に示す自動モードでのタイミングtに比べて遅く
なる。これは、教示モードでは、自動モードでの最高速
度VO よりも低い速度Vcから減速を開始するが、減速
度αO は自動モードと同一であるため、速度Vcから速
度成分Vi がゼロに達するのに要する時間が短くなるた
めである。そしてこのタイミングt1 から点Pi からP
i+1 に向かう速度成分Vi+1 の加算が開始される。即
ち、図3において、点AO よりも点Pi に近い点A1
ら速度成分Vi+1 の加算が開始され、内回り量Lk(図
5の斜線部分の面積)は自動モードの固有内回り量LO
よりも小さくなる。したがって、従来技術においては、
加工時の内回り量LO と確認運転時(教示モード)の内
回り量Lkとが異なり、加工時に所望の曲線MO をロボ
ットに描かせ得るか否かを、教示モードでの曲線(軌
跡)M1 から判断せねばならず、この判断に特殊なノウ
ハウを必要とした。また、熟練度の高いオペレータにと
っても確認運転時における軌跡から、加工時の軌跡を予
測することは困難であった。
【0008】本発明は、上記課題を解決するために成さ
れたもので、その目的とするところは、確認運転時に、
加工時の軌跡と同じ軌跡を描くよう制御し得る軌跡制御
装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の発明の構成は、一方向への速度成分を減少させながら
他方への速度成分を増大させることによって、前記一方
向から前記他方向へ向かう移動軌跡を作る軌跡制御装置
であって、最大速度及び最大加速度により定まる固有内
回り量を算出する内回り量算出手段と、前記内回り量算
出手段により算出された固有内回り量を基に、最大速度
よりも低い速度において該固有内回り量に等しい内回り
量を描く加速度を算出する加速度算出手段と、前記最大
速度よりも低い速度において、前記加速度算出手段によ
って算出された加速度に基づいて前記一方向の速度成分
と前記他方向の速度成分の増減のタイミングを演算して
前記固有内回り量に前記移動軌跡を制御する移動軌跡制
御手段とを備えたことを特徴とする。
【0010】
【作用】上記の手段によれば、内回り量算出手段が加工
時(自動モード)の速度(最大速度)及び加速度(最大
加速度)における固有内回り量を算出する。この算出さ
れた固有内回り量を基に、加速度算出手段が、該最大速
度よりも低速度である移動軌跡を確認するための動作時
(教示モード)に、該固有内回り量に等しい内回り量を
描く加速度を算出する。そして、移動軌跡制御手段が、
教示モードにおいて、この算出された加速度に基づいて
一方向の速度成分と他方向への速度成分の増減のタイミ
ングを演算して該固有内回り量に移動軌跡を制御する。
【0011】
【実施例】以下に、本発明の軌跡制御装置の一実施例に
ついて図を参照して説明する。先ず、本実施例の軌跡制
御装置により制御される6関節を有するロボット10に
ついて、図1を参照して説明する。ロボット10は、ベ
ース13に固定された脚柱12に旋回自在に取り付けら
れたコラム14と、第1アーム15と、第2アーム16
と、第3アーム17と、塗布剤をシーリングするシーラ
ーのノズル19とから構成されている。そして、第1関
節a、第2関節b、第3関節c、第4関節d、第5関節
e、第6関節fにより、6自由度で自在にノズル19を
送るようにされている。
【0012】次に、本実施例の軌跡制御装置50の構成
を図2を参照して説明する。図1に示したロボット10
の位置制御のための演算を行うCPU11には、CP
( Continuous Pass )制御を行うた
めの制御情報を記憶したROM20及びRAM30と、
制御指令を入力するオペレーティングボックス27及び
操作盤26と、該CPU11の作成した制御情報等を保
持する外部記憶装置29と、サーボ制御部40とが接続
されている。このサーボ制御部40は、ロボット10の
第1関節aを駆動するサーボモータM1乃至第6関節f
を駆動するサーボモータM6までが接続され、そして、
各々のサーボモータM1乃至M6に取り付けられたエン
コーダE1乃至E6からのフィードバック信号が帰還さ
れるように構成されている。この軌跡制御装置50は、
入力された教示点を基にCPU11が移動軌跡を演算し
てサーボ制御部40に出力を送り、該サーボ制御部40
はサーボモータM1乃至M6を制御してロボット10を
駆動し、シーリングを行うノズル19に所望の移動軌跡
を描かせるよう構成されている。
【0013】次に、本発明の実施例に係る軌跡制御装置
50への教示点の入力、及び、教示モードにおける軌跡
制御装置50の移動軌跡の確認について、図7に示すフ
ローチャートを参照して説明する。ここでは、オペレー
タが図3に示すシーリング箇所(ここではシーリング箇
所が、点Pi-1 と点AO とを結ぶ直線を通り曲線MO
経て点BO から点Pi+1 へ向かう直線を通る形状である
とする)に沿ってシーラーのノズル19を送らせるため
に移動軌跡を教示する際の処理について説明する。
【0014】先ず、オペレータは、オペレーティングボ
ックス27から複数の教示点(点Pi-1 、点Pi 、点P
i+1 、点Pi+2 )を入力することによりシーリング箇所
に沿った移動軌跡を指示する(ステップ1)。これに応
じて、軌跡制御装置50のCPU11は、先ず加工時
(自動モード)の速度(最高速度)VO 及び加速度(最
高加速度)αO における固有内回り量LO を算出する
(ステップ2)。この固有内回り量LO は、図3におい
て例えば、点Pi-1 から点Pi に向かう速度成分Vi
ついて、最高速度VO から最高加速度−αO で減速を開
始して点Pi で速度成分Vi がゼロとなる点AO と、教
示点Pi と間の距離としての意味を持つ。そして、この
点AO と点Pi との距離LO は、図4(a)の斜線部分
の面積で表され、次の(1)式で求められる。 LO =VO 2 /(2αO ) ・・・(式1)
【0015】次に、この算出した固有内回り量LO と等
しい内回り量Lpを、教示モードの速度Vcにおいて得
るための加速度α2 を算出する(ステップ3)。即ち、
従来は自動モードと教示モードとで加速度が同じであっ
たのに対して、本実施例では教示モードにおける加速度
を変えることにより、教示モードで自動モードと同じ軌
跡を描かせるのである。自動モードの固有内回り量LO
に等しい教示モードにおける内回り量Lpは、図6の斜
線部分の面積で表され、次式で求められる。 Lp=Vc2 /(2α2 ) ・・・(式2) この式1と式2から該ステップ3では、固有内回り量L
O と等しい内回り量Lpが得られる加速度α2 を次の式
に基づき求める。 α2 =Vc2 αO /VO 2
【0016】そして、軌跡制御装置50は、教示点(点
i-1 、点Pi 、点Pi 、点Pi+1、点Pi+2 )に基づ
いて作成した上記の内回り量LO 及び加速度α2 に基づ
きロボット10を制御して、シーラーのノズル19を送
るステップ4以下の軌跡確認運転を行う。先ず、補間パ
ターン変数を計算する(ステップ4)、ここでは、移動
量Lt、残り移動量Lr等が計算される。この移動量L
tとは、例えば、図3に示す点Pi-1 を出発してノズル
19が点A’(以下便宜上移動点A’ということとす
る)上にあるときの、点Pi-1 から移動点A’までの距
離を意味し、また、残り移動量Lrとは移動点A’から
次の教示点の点Pi までの距離を意味する(なお、この
残り移動量LrをCPU11は、教示点Pi-1 から次の
教示点Pi までの距離から該移動量Ltを減算すること
により求める)。
【0017】そして次に、計算された残り移動量Lrに
ついて前述のステップ2において取得された固有内回り
量LO (内回り量Lp)と比較を行う(判断ステップ
5)。即ち、この判断ステップ5では、ステップ6以降
の一方の速度成分のみの単独処理を行うか、ステップ9
以降の該一方の速度成分に他方向の速度成分を合成する
合成処理を行うかを決定する。軌跡確認運転開始時には
移動量Ltがゼロで、残り移動量Lrが内回り量Lpよ
り大きいため、判断ステップ5がNoとなりステップ6
以降の速度成分の単独処理に進む。
【0018】このステップ6以降の速度成分の単独処理
について、本実施例の教示モードにおける各速度成分V
i 、Vi+1 の変化のパターンを示す図6を参照して述べ
る。先ず、ステップ6では、点Pi-1 から点Pi に向か
う速度成分Vi についての単独処理を行うため、単独補
間周期毎にノズル19を送る目標値を計算し、そして、
この目標値を基にサーボ制御部40に出力を発しロボッ
ト10を制御する(ステップ7)。これよりロボット1
0は、ノズル19を点Pi-1 から点Pi へ向かう直線上
に加速度(最大加速度)αO で加速し、教示モードでの
定速度Vcに達すると該定速度Vcでの送りを続ける。
【0019】そして、ノズル19が点AO に到達し、残
り移動量Lrが内回り量Lpに等しくなると判断ステッ
プ5がYesとなりステップ9以降の合成処理が開始さ
れる。まず、ステップ9では、CPU11が合成パター
ン変数を作成する。即ち、図6に示すように点Pi-1
ら点Pi に向かう速度成分Vi を上述したステップ3に
おいて算出した加速度−α2 で減ずると共に、該速度成
分Vi に、点Pi から点Pi+1 に向かう速度成分Vi+1
について加速度α2 でベクトル加算して移動方向と速度
成分とを算出する。そして、ステップ10では、算出さ
れた合成パターン変数に従い合成補間周期毎の目標値を
計算し、この目標値を基にサーボ制御部40に出力を発
しロボット10を制御して(ステップ11)、ノズル1
9を点AO と点BO とを結ぶ曲線MO 上を送る。ノズル
19が点BO (点Pi-1 から点Pi に向かう速度成分V
i が加速度−α2 により減速されゼロになった点)に到
達すると合成が終了し(判断ステップ12がYes)、
ステップ4の処理に戻る。以後、判断ステップ5を経て
ステップ6以降の点Pi から点Pi+1 方向に向かう速度
成分Vi+1 の単独処理を行い、点Pi から点Pi+1 に向
かう直線上にノズル19を送る。そして、以上の処理を
点Pi →点Pi+1 →Pi+2 →・・・と繰り返し、サーボ
への出力が最終出力になる、即ち、入力された教示点が
最終のものに到達すると、判断ステップ8がYesとな
り確認運転が終了する。
【0020】オペレータは、ステップ4以降の確認運転
がなされている時に、ノズル19が、図3に示すシーリ
ング箇所に沿って正しく送られているかをチェックす
る。ここで、ノズル19がシーリング箇所と異なる軌跡
を描くとき(判断ステップ13がNo)には、ステップ
1の処理に戻り教示点を補正して再度入力を行う。他
方、軌跡が正確にシーリング箇所に沿っており、この軌
跡で加工作業を開始できる場合には(判断ステップ13
がYes)、オペレータは操作盤26を操作して確定モ
ードを指令する(ステップ14)。これにより、軌跡制
御装置50は、確定モードを実行して、算出された内回
り量Lp(固有内回り量LO )をRAM30へ格納し
(ステップ15)、教示モードでの全処理が終了する。
このようにして、自動モードで取られる曲線MO と同じ
軌跡MO を教示モードにおいてロボット10に描かせる
ことができる。
【0021】次に、シーラーにより車両にシーリングを
行う自動モードにおける軌跡制御装置50の動作につい
て図8のフローチャートを参照して説明する。軌跡制御
装置50に動作開始が命じられると、まず、CPU11
が、RAM30に保持されたプログラムを呼び出してこ
れを解釈し(ステップ21)、そして、動作(move
s)処理タスクを起動する(ステップ22)。次に、補
間パターン変数を計算する、ここでは、前述した教示モ
ード時のステップ4と略同様に移動量Lt、残り移動量
Lr等が計算される(ステップ23)。
【0022】そして次に、計算された残り移動量Lrに
ついて前述の教示モードにおいて取得された内回り量L
p(固有内回り量LO )と比較し、単独処理を行うか合
成処理を行うかを決定する(判断ステップ24)。動作
開始時点の点Pi-1 からノズル19が移動を始める際に
は、残り移動量Lrが内回り量Lpよりも大きいため
(判断ステップ24がNo)、ステップ25以降の単独
処理が開始される。これについて、本実施例の自動モー
ドにおける各速度成分Vi 、Vi+1 の変化のパターンを
示す図4(a)を参照して述べる。ステップ25では、
点Pi-1 から点Pi に向かう速度成分Vi についての単
独処理を行うため、単独補間周期毎にノズル19を送る
目標値を計算し、そして、この目標値を基にサーボ制御
部40に出力を発しロボット10を制御する(ステップ
26)。これよりロボット10は、ノズル19を点P
i-1 から点Pi に向かう直線上に最大加速度αO で増速
させ、自動モードでの定速度VO に達すると該定速度V
O での送りを続ける。
【0023】そして、ノズル19が図3に示す点AO
到達し、残り移動量Lrが前述の教示モードにおいて算
出された内回り量Lpに等しくなると判断ステップ24
がYesとなり処理がステップ28へ進み、CPU11
が合成パターン変数を作成する。即ち、点Pi-1 から点
i に向かう速度成分Vi を加速度−αO で減ずると共
に、この速度成分Vi に、図4(b)に示す点Pi から
点Pi+1 に向かう速度成分Vi+1 について加速度αO
増速させる速度パターンをベクトル加算してこの合成区
間における移動方向と速度成分とを算出する。そして、
ステップ29では、算出された合成パターン変数に従い
合成補間周期毎に目標値を計算し、この目標値を基にサ
ーボ制御部40に出力を発しロボット10を制御して
(ステップ30)、ノズル19を前述の教示モードにお
いて描かれた軌跡と同様に点AO と点BO とを結ぶ曲線
O 上を送る。ノズル19が点BO (点Pi-1 から点P
i に向かう速度成分Vi が加速度−αO により減速され
ゼロになった点)に到達すると合成が終了し(判断ステ
ップ31がYes)、ステップ23の処理に戻る。以
後、判断ステップ24を経てステップ25以降の点Pi
から点Pi+1 方向に向かう速度成分Vi+1 の単独処理を
行い、点Pi から点Pi+1 に向かう直線上にノズル19
を送る。そして、以上の処理を点Pi →点Pi+1 →P
i+2 →・・・と繰り返し、サーボへの出力が最終出力に
なると判断ステップ27がYesとなり全ての処理が終
了する。
【0024】この本実施例によれば、ノズル19を高速
且つ一定の速度で送ることができる。即ち、この発明を
案出する際に、教示モードと自動モードとで同じ軌跡を
描かせる他の方法として、自動モードで運転を行う時
に、該自動モードの速度成分を合成する区間(例えばこ
の実施例の曲線MO )において、一旦教示モードでの送
り速度Vcまで落とすことにより、速度Vcの教示モー
ドと同じ軌跡を描かせる方法についても検討を加えた
が、この方法では速度合成区間の度に最高速度VOを速
度Vcまで下げるため不都合が生じる事態が予想され
た。例えば、ロボットにシーリングを行わせる場合に
は、速度をVO からVcまで下げると速度変化が大きく
なり、塗布剤をシーリング箇所に均一に塗布することが
難しくなる。これに対し本実施例の構成のものは、速度
合成区間で教示モードの速度Vcまで減速させる必要が
ないので、速度変化を小さくしたい適用箇所に好適に用
いることができる。また、本実施例においては上述した
ように減速を行わないため、ノズル19を高速で送るこ
とができる利点もある。
【0025】なお、この実施例においては、加工時(自
動モード)において、ステップ24の単独処理か行うか
合成処理を行うかを判断する際に、教示モードにおいて
算出した内回り量Lpを用いて判断を行ったが、この内
回り量Lpを自動モードにおいて新たに算出することも
勿論可能である。そして、前述の実施例では、軌跡制御
装置50をシーラー用のロボット10に適用した例につ
いて説明したが、本発明はロボットのハンド等の物体の
移動軌跡を制御する一般の装置に適用できることは言う
までもない。
【0026】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ており、低速度である確認運転時に、高速度である加工
時の軌跡と同じ軌跡を描くよう制御し得るため、実際の
加工作業時にロボットが描く軌跡と同じ軌跡を、確認運
転時にロボットに描かせることができる。従って、ティ
ーチング時に加工時の軌跡を知ることができるため、従
来熟練を要したロボットへのティーチングを、誰でもが
簡単に行うことを可能にし、従来行われていた軌跡制御
装置へのティーチングのための教育を不要にする。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る軌跡制御装置により制
御されるロボットの機械的構成を示す構成図。
【図2】本発明の一実施例に係る軌跡制御装置の構成を
示すブロック図。
【図3】本発明の実施例及び従来の軌跡制御方式におけ
る軌跡を示す図である。
【図4】従来技術の軌跡制御方式及び本実施例の自動モ
ードにおける各速度成分Vi 及びVi+1 の大きさを示す
図である。
【図5】従来技術に係る教示モードにおける各速度成分
i 及びVi+1 の大きさを示す図である。
【図6】本発明の実施例の教示モードにおける各速度成
分Vi 及びVi+1 の大きさを示す図である。
【図7】本実施例に係る軌跡制御装置の教示モードにお
ける動作を示すフローチャートである。
【図8】本実施例に係る軌跡制御装置の自動モードにお
ける動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
10 ロボット 11 CPU 19 ノズル 26 操作盤 30 RAM Lt 移動量 Lr 残り移動量 Lp 内回り量 LO 固有内回り量 AO 減速開始点 A’ 移動点

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一方向への速度成分を減少させながら他
    方への速度成分を増大させることによって、前記一方向
    から前記他方向へ向かう移動軌跡を作る軌跡制御装置で
    あって、 最大速度及び最大加速度により定まる固有内回り量を算
    出する内回り量算出手段と、 前記内回り量算出手段により算出された固有内回り量を
    基に、最大速度よりも低い速度において該固有内回り量
    に等しい内回り量を描く加速度を算出する加速度算出手
    段と、 前記最大速度よりも低い速度において、前記加速度算出
    手段によって算出された加速度に基づいて前記一方向の
    速度成分と前記他方向の速度成分の増減のタイミングを
    演算して前記固有内回り量に前記移動軌跡を制御する移
    動軌跡制御手段とを備えたことを特徴とする軌跡制御装
    置。
JP35608092A 1992-12-18 1992-12-18 軌跡制御装置 Pending JPH06187028A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2001029629A1 (fr) * 1999-10-20 2001-04-26 Kabushiki Kaisha Yaskawa Denki Procede de confirmation d'operation et dispositif pour machinerie industrielle
WO2022158428A1 (ja) * 2021-01-20 2022-07-28 ファナック株式会社 数値制御装置

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