JPH06183855A - セラミックス焦電体 - Google Patents

セラミックス焦電体

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JPH06183855A
JPH06183855A JP4131944A JP13194492A JPH06183855A JP H06183855 A JPH06183855 A JP H06183855A JP 4131944 A JP4131944 A JP 4131944A JP 13194492 A JP13194492 A JP 13194492A JP H06183855 A JPH06183855 A JP H06183855A
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JP
Japan
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pyroelectric
density
ceramic
sensitivity
pyroelectric material
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Application number
JP4131944A
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English (en)
Inventor
Yasuo Shimoda
康生 下田
Tadashi Nishida
匡 西田
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Nippon Ceramic Co Ltd
Original Assignee
Nippon Ceramic Co Ltd
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Publication date
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  • Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)
  • Porous Artificial Stone Or Porous Ceramic Products (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 セラミックス焦電体の焼結後の密度をその真
密度の60%〜93%とする。 【効果】 誘電率を下げることにより、セラミックス焦
電体の赤外線に対する感度を大幅に向上させている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は人体の移動、物体の有無
などの検知をする焦電形赤外線検出素子のセンサ材料で
ある焦電体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】焦電形赤外線検出素子のセンサ材料とし
てはニオブ酸リチウム(LiNbO3)、タンタル酸リ
チウム(LiTaO3)などの単結晶材料も用いられて
いるが、これらは一般に高価であり、主にはチタン酸鉛
(PbTiO3)、チタン酸ジルコン酸鉛(PbZrT
iO3)などに単独または複数の金属酸化物を加えた成
分をもつセラミックス焦電体が使用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】これらのセラミックス
焦電体は加工性が良く価格も安価で、かつ、かなり優れ
た赤外線に対する感度を示すが、実用上の見地からはさ
らに優れた感度を有する材料が求められている。焦電材
料の感度の指標となるいわゆる性能指数FM1は数式1
で表される。
【数1】 例えば、単結晶のLiTaO3は市販の焦電材料の中で
は最も高感度とされており、そのFM1の値は1.4×
10-10(c・cm/J)である。これに対してセラミッ
クス焦電体の場合には、比較的高感度なPbTiO3
の場合でFM1の値は0.8×10-10(c・cm/J)
であり、感度はLiTaO3のそれに及ばない。このた
め、加工性が良く安価なセラミックス焦電体の感度をさ
らに高くすることが強く求められてきた。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の第1は、セラミ
ックス焦電体の密度が真密度の60%〜93%である空
孔率の大きい(空孔率7%〜40%)ことを特徴とする
セラミックス焦電体に関するものである。本発明の第2
は上記の空孔率の大きいセラミックス焦電体の空孔の一
部または全部に、有機または無機の絶縁物を注入・含浸
させたセラミックス焦電体に関するものでる。
【0005】
【作用】一般に物質のみかけの誘電率は、その物質の空
孔率が増大するほどその物質固有の誘電率から徐々に低
下することが知られている。数式1を見ると密度ρ、誘
電率εは空孔率が増大するとともに減少し、比熱cは空
孔率にはよらず一定である。したがって焦電係数dP/
dTの空孔率の増大にともなう減少の程度が小さけれ
ば、FM1は空孔率が増加するにつれて、空孔率が0の
場合よりもむしろ増大すると推測される。通常、セラミ
ックス焦電体は強度等の点から見て緻密に焼結したほう
が良いとされており、一般に使用されているセラミック
ス焦電体の密度の真密度に対する比は95%以上の例が
多い。しかし上に述べたような推測から、発明者らはセ
ラミックス焦電体の焼結後密度をあえて引き下げること
によって、感度を向上させることができるかどうか、確
認の実験を試みた。その結果、予想通りに空孔率の増大
にともなってFM1は増大し、組み立てた焦電素子の感
度も増大した。しかし、密度の減少によって感度は増大
するものの、当然ながら焦電体の強度は弱くなる。また
多孔質化することによって焦電素子表面及び内部には空
気中の水分等が吸着しやすくなり、絶縁抵抗の低下によ
り素子特性は劣化する。これを防ぐために特許請求項2
にあるように、焦電体の一部または全部に有機または無
機の絶縁物を注入・含浸させ、強度を増大させかつ水分
等の付着を防止する方法が考えられる。例えば空孔の多
いセラミックス焦電体を未硬化の熱硬化性樹脂の中につ
け、真空吸引によりセラミックス内部まで樹脂を含浸さ
せ、しかるのち適当な温度に保って樹脂を硬化させ強度
・信頼性の十分なセラミックスと樹脂の複合体による焦
電体を作ることができる。密度が真密度の93%以上で
あるセラミックス焦電体については、感度の向上が顕著
でなく、密度コントロールの効果があらわれない。密度
が真密度の60%未満である場合には、分極に高電界を
必要とし分極時に焦電体が破壊しやすく十分に分極する
ことができないため焦電体としての利用が困難である。
なおこの密度低下にともなう感度増大の効果はセラミッ
クス焦電体の材質によらず発現するものであり、PbT
iO3系、PbZrTiO3系等について実験した結果、
いずれも真密度の70〜80%付近の密度において感度
は最大となった。
【0006】
【実施例】PbTiO3系セラミックス焦電体について
焼結後密度を減じていったときの誘電率ε、焦電係数d
P/dTを図1に、性能指数FM1、焦電素子感度を図
2に示す。焦電体試料は通常の固相法によって作成し、
焼成密度を1000℃〜1250℃の範囲で段階的に変
えて密度の異なる試料を得た。試料を加工後、厚みを
0.3mmの平板とし銀蒸着により電極を作成し、6KV
/mmの直流電界により分極した。図1では密度の減少に
ともないε、dP/dTは減少するが、εの減少の度合
いがdP/dTの減少の度合いよりも大きい。このこと
と密度の減少の結果としてFM1が増大している。図2
に示すようにFM1と組み立てた焦電素子感度の値はよ
い相関を示し、密度を真密度の約80%まで減少させる
と感度は空孔率がほとんど0の試料の約1.5倍まで増
大する。密度80%以下ではdP/dTの減少は急激と
なる。これは空孔量が多くなるため、外部から印加した
分極電界が空孔表面に発生した電荷により減らされた結
果、分極が不十分になるためと推測される。さらに分極
電圧を上げればより低密度で、より感度の高い焦電体を
作成することができる。
【0007】
【発明の効果】以上で説明したように、本発明によって
セラミックス焦電体の感度を大幅に引き上げることがで
きる。また本発明の内容は、セラミックス焦電体の作製
工程の中で焼成温度をコントロールする等の手法で容易
に実現できるものであり、その工業的価値は大きい。
【0008】
【図面の簡単な説明】
図1及び図2は本発明実施例の実験結果を示す図であ
る。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 チタン酸鉛(PbTiO3)、チタン酸
    ジルコン酸鉛(PbZrTiO3)、ゲルマン酸鉛(P
    5Ge311)など金属酸化物を焼結して得られるセラ
    ミックスで焦電効果を有するものについて、その焼結後
    の密度が真密度の60%〜93%と空孔率が大きいセラ
    ミックスであることを特徴とする焦電体。
  2. 【請求項2】 その空孔の一部または全部に、有機また
    は無機の絶縁物を注入・含浸させた請求項1記載のセラ
    ミックス焦電体。
JP4131944A 1992-04-23 1992-04-23 セラミックス焦電体 Pending JPH06183855A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5945222A (en) * 1996-02-09 1999-08-31 Hitachi Chemical Company, Ltd. Thermosetting resin composition, cured product, prepreg, metal-clad laminate and wiring board
US20190204167A1 (en) * 2017-12-04 2019-07-04 Commissariat à l'énergie atomique et aux énergies alternatives Thermal pattern sensor with pyroelectric capacitor comprising a sol-gel matrix and metallic oxide particles

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5945222A (en) * 1996-02-09 1999-08-31 Hitachi Chemical Company, Ltd. Thermosetting resin composition, cured product, prepreg, metal-clad laminate and wiring board
US20190204167A1 (en) * 2017-12-04 2019-07-04 Commissariat à l'énergie atomique et aux énergies alternatives Thermal pattern sensor with pyroelectric capacitor comprising a sol-gel matrix and metallic oxide particles
US10900847B2 (en) * 2017-12-04 2021-01-26 Commissariat à l'énergie atomique et aux énergies alternatives Thermal pattern sensor with pyroelectric capacitor comprising a sol-gel matrix and metallic oxide particles

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