JPH06183555A - 緩衝装置 - Google Patents

緩衝装置

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JPH06183555A
JPH06183555A JP35682592A JP35682592A JPH06183555A JP H06183555 A JPH06183555 A JP H06183555A JP 35682592 A JP35682592 A JP 35682592A JP 35682592 A JP35682592 A JP 35682592A JP H06183555 A JPH06183555 A JP H06183555A
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JP
Japan
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shock absorber
cylinder tube
elastic member
unit elastic
silicone
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Pending
Application number
JP35682592A
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English (en)
Inventor
Kunihiko Miyoshi
邦彦 三好
Tetsuo Imakire
哲生 今給黎
Hideo Yamazaki
秀夫 山崎
Suguru Ishikawa
英 石川
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SIEGEL KK
Taiyo Steel Co Ltd
Taiyo Ltd
Original Assignee
SIEGEL KK
Taiyo Steel Co Ltd
Taiyo Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明はシリンダチューブ内壁や補助緩衝体と
弾性部材との摩擦を小さくして弾性部材の損傷を少なく
するためになされたものである。 【構成】緩衝装置のシリンダチューブ11と各単位弾性
部材16との接触部またはシリンダチューブ11及び補
助緩衝体15aと各単位弾性部材16とのそれぞれの接
触部にフェニル変性シリコーングリース、シリコーンパ
ウダー、潤滑性ポリマー等の滑材を介在させることを特
徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の目的】
【産業上の利用分野】本発明は各種工業製品の組み立
て、搬送ライン等において、移動物体を停止させるとき
に生ずる衝撃を吸収し、製品及び周辺機材に与える損
傷、騒音、振動を緩和させる働きをする緩衝装置に関す
るものである。
【0002】
【発明の背景】近時における製造ラインでは、部品の供
給から組み立て、梱包、搬送に至るまでのすべての工程
を殆ど人手を要せず、自動化により行っている。この場
合、自動機の停止あるいは位置決め時に生ずる衝撃を緩
和し、製品や周辺機材が受ける損傷を少なくし、騒音や
振動の発生を防止する緩衝機能を有する緩衝装置が広く
用いられている。
【0003】この種の緩衝装置は、ショックアブソーバ
等に代表されるものであり、従来圧縮コイルバネのみを
用いたものや油圧を用いたものが利用されてきたが、前
者はストロークエンドで大きな反発力を生じる問題があ
り、後者は油の漏出により使用環境を汚染したり、構造
が複雑であることもあり高価であるという問題を抱えて
いた。
【0004】そこで本出願人等は、上記問題点を解決す
べくすでに実願平2− 35002号「緩衝装置」及び実願平
3− 73718号「緩衝装置」の出願に及んでおり、装置内
部に一切油を含まず、且つ機構が簡単で復元性、耐久性
に優れた信頼性の高い緩衝装置を開示している。しかし
これら緩衝装置は、ワークの停止に伴う緩衝を吸収する
手段として、弾性部材をシリンダチューブ内で、ストロ
ーク方向に摺動するようにして変形させたり、ストロー
ク方向と直角方向に作用する補助緩衝体を変形させて行
なっているから、シリンダチューブ内壁や補助緩衝体と
弾性部材の凸部とが摩擦で擦り減ってしまう。特に上記
出願において特徴的構造をなす所謂そろばん珠型の弾性
部材では、外周部が鋭角的に形成されるため、特に金属
製のシリンダチューブ内壁との摩擦による損傷が激し
く、装置寿命が短かくなりがちであった。
【0005】
【開発を試みた技術的事項】本発明はこのような背景に
鑑みなされたものであって、シリンダチューブ内壁や補
助緩衝体と弾性部材との摩擦を小さくして弾性部材の損
傷を少なくした新たな緩衝装置の開発を試みたものであ
る。
【0006】
【発明の構成】
【目的達成の手段】本出願に係る第一の発明たる緩衝装
置は、シリンダチューブと、このシリンダチューブに対
し摺動自在に内嵌めされ、シリンダチューブの一端から
その一部が突出して設けられるプランジャと、前記シリ
ンダチューブ内に装着され、一個または軸方向に配列さ
れた複数個のシリコーン系ゴム製の単位弾性部材が組み
合わされて構成され、この単位弾性部材の外周面には変
形許容凹部が形成される緩衝体とを具えて成る緩衝装置
において、前記シリンダチューブと前記各単位弾性部材
との接触部には滑材を介在させて成ることを特徴として
成るものである。
【0007】また本出願に係る第二の発明たる緩衝装置
は、シリンダチューブと、このシリンダチューブに対し
摺動自在に内嵌めされ、シリンダチューブの一端からそ
の一部が突出して設けられるプランジャと、前記シリン
ダチューブ内に装着され、一個または軸方向に配列され
た複数個のシリコーン系ゴム製の単位弾性部材が組み合
わされて構成され、この単位弾性部材の外周面には変形
許容凹部が形成される緩衝体と、前記プランジャのスト
ローク方向と直角な方向に変形し緩衝作用をなす補助緩
衝体とを具えて成る緩衝装置において、前記シリンダチ
ューブ及び前記補助緩衝体と前記各単位弾性部材とのそ
れぞれの接触部には滑材を介在させて成ることを特徴と
して成るものである。
【0008】更にまた本出願に係る第三の発明たる緩衝
装置は、前記要件に加え前記滑材は、フェニル変性シリ
コーングリースであることを特徴として成るものであ
る。
【0009】更にまた本出願に係る第四の発明たる緩衝
装置は、前記要件に加え前記滑材は、シリコーンパウダ
ーであることを特徴として成るものである。
【0010】更にまた本出願に係る第五の発明たる緩衝
装置は、前記要件に加え前記滑材は、潤滑性ポリマーで
あることを特徴として成るものである。これら発明をも
って前記目的を達成しようとするものである。
【0011】
【発明の作用】本発明では、シリンダチューブや補助緩
衝体と各単位弾性部材との接触部に滑材を介在させたか
ら、滑材の作用によりシリンダチューブや補助緩衝体と
各単位弾性部材との滑りが良くなって、単位弾性部材の
摩擦による損傷が軽減される。
【0012】
【実施例】以下本発明を図示の実施例に基づいて具体的
に説明する。尚、説明にあたっては、まず本発明の適用
できる種々の緩衝装置の構造について説明し、次いで本
発明の特徴を説明し、更にその作動態様を説明する。
【0013】図中符号1は、本発明の緩衝装置であり、
一例として図1〜3に示すような構成をとる。このもの
は両端を開放して成るほぼ円筒形状のシリンダチューブ
11に対し、摺動自在にプランジャ13を内嵌めし、こ
のプランジャ13の一部をシリンダチューブ11の一端
から外側に幾分突出するように設け、このプランジャ1
3の他端には、これと接するようにしてシリンダチュー
ブ11内に緩衝体15を設け、シリンダチューブ11の
他端の開放部をエンドキャップ20により塞いで成る。
【0014】このうちシリンダチューブ11は両端を開
放して成るほぼ筒状の部材であって、その一方の端部に
は後述するプランジャ13におけるロッド14を案内す
るガイド孔23が設けられ、そしてこのガイド孔23か
ら他方の端部にかけて緩衝体15等の収納される収納部
24が形成され、更に他方の端部にはエンドキャップ2
0が螺合するメネジ部21が設けられている。このうち
ガイド孔23はロッド14が軸芯に対して多少傾斜でき
るゆとりをとるため、ロッド14との間に若干の隙間が
できるように形成されている。また収納部24はプラン
ジャ13における係止頭部14aが摺動し得るよう、こ
の係止頭部14aより幾分大径にガイド孔23に対し段
差を有して設けられている。
【0015】またプランジャ13は、前記ガイド孔23
より幾分小径に形成されるロッド14を主体とするもの
で、このロッド14のシリンダチューブ11側の端面に
は少なくともガイド孔23より大径で且つ収納部24よ
り小径に構成される係止頭部14aが設けられ、更にロ
ッド14の他端には当接部14bが球面の一部を構成す
るような弧面を形成して設けられる。
【0016】そして緩衝体15は、プランジャ13のス
トローク方向に変形して緩衝作用をなすように、一例と
して単位弾性部材16が三個連結されたものが、直列的
に二組配列されて成る。
【0017】更に単位弾性部材16は軸方向の中央部1
6aが円形状を成し、軸方向の両端部16bが中央部よ
りも小径の円形状を成し、中央部16aと両端部16b
との間にテーパ面17を形成し、あたかも二つの円錐台
の底面を貼り合わせ、そろばん珠様の形状としたもので
あり、中央部16a同士の貼り合わせ部分には凸部16
cが形成される。この単位弾性部材16の原料として
は、付加型シリコーンゲル、ミラブル型シリコーン
ゴムの各単体またはこれらを主体として他の添加物を加
えたものが適用できる。このうちの付加型シリコーン
ゲルは別名液状シリコーンゴムとも呼ばれ、両末端ビニ
ルポリオルガノシロキサン (主鎖成分) と、ポリハイド
ロジェンシロキサン (架橋剤成分)とをヒドロシリル付
化反応により架橋させたもののことをいう。
【0018】ここで本出願に最も適する原料としては
(a)両末端ビニルポリジメチルシロキサン成分と、架橋
成分としてのヒドロシル基 (−SiH)を一分子中二個以上
有するシラン化合物かポリハイドロジェンシロキサンか
ら成り白金系触媒でヒドロシリル化反応により架橋・硬
化し、針入度 (JIS K-2207-1980 50gr. 荷重) 5〜350
度、好ましくは5〜250 度の範囲の硬度のゲル状組成物
を提供するものが挙げられる。
【0019】またのミラブル型シリコーンゴムは高分
子直鎖状または分枝状ポリオルガノシロキサンか、これ
に各種特性を付与する目的で、更にフェニル基、フロロ
基等が導入されたシリコーン生ゴムを過酸化物等の加硫
剤で架橋させたもののことをいい、このものの最も適す
る原料としては、(b) 両末端及び/あるいは側鎖ビニル
ポリシロキサン成分から成るシラン化合物を過酸化化合
物などで架橋し、A形スプリング式硬さ計の硬度Hs=10
〜90 (JIS K-6301) の組成物を提供するものと、 (c)両
末端及び/あるいは側鎖トリメチルシロキサン成分から
成るシラン化合物を過酸化化合物などで架橋し、前記
(b)に記載類似の組成物を提供するものが挙げられる。
またこれら原料に原料混合段階で、顔料、染料等、各種
フィラーなどを目的に応じて添加することもできる。
【0020】尚このものの実製品としては、CF5027、T
OUGH−3、TOUGH−4、TOUGH−5、TO
UGH−6、TOUGH−7(トーレ・ダウコーニング
シリコーン株式会社製)やX32 −902 /cat1300、KE1308
/cat1300−L4(信越化学工業株式会社製)、F250−121
(日本ユニカ株式会社製) 等や、DY32−149u、DY32−152
u (トーレ・ダウコーニングシリコーン株式会社製) やK
E−520u、KE−981u (信越化学工業株式会社製) 等が挙
げられる。また前記との原料を主体とするものとし
ては、前記のゲル状組成物原料に日本フィライト株式
会社製のエクスパンセル(登録商標)、フィライト(登
録商標)などの中空バルーンを添加したフィラー充填ゲ
ル (このものの例としては株式会社シーゲル製造のβゲ
ル、γゲルが挙げられる) やこれを連続気泡化した多孔
ゲル、あるいは前記の原料を重炭酸ナトリウムなどの
発泡剤を添加して、付加反応時に発泡させて内部に独立
気泡を形成した付加反応型ゲルの独立発泡体や前記の
原料に従来の充填剤、加硫剤などの添加物に加え、更に
発泡剤を添加して架橋反応時に発泡させて内部に独立気
泡を形成したミラブル型シリコーンゴムの独立発泡体等
が挙げられる。
【0021】これらのうちミラブル型シリコーンゴムの
独立発泡体の実製品としてはトーレ・ダウコーニングシ
リコーン株式会社製造のSH 871U 、SE1188U 等が挙げら
れる。またこのうちSE1188U を利用した加工法の一例を
示せば、まずシリコーンゴムコンパウンドSE1188U(シリ
コーンメーカーで必要な添加剤をすでに添加した原料)
に、所定の発泡倍率を得るための発泡剤所定量、加硫剤
所定量を添加してロールにより混練する。そしてこのよ
うにして得られたシートを押出機に投入して低温(ゴム
の加硫反応が進行しない温度)で押し出しを行い、所定
の仕込重量となるように切断して金型に仕込み、プレス
により加圧及び加熱し、この状態で加硫及び発泡を 170
℃で8分間行い、その後、金型より取り出して 200℃で
6時間後架橋して緩衝体15を成形するのである。
【0022】またスペーサ19は、収納部24の内周径
より幾分小径に構成される円板状部材であり、その一方
の端面には前述した係合溝19aが形成される。そして
エンドキャップ20は、前記シリンダチューブ11の一
方の端部に形成されるメネジ部21に螺合するオネジ部
20aを設けて成るものであり、その螺合ピッチを可変
することで緩衝体15の抗力調整が図られる。尚、シリ
ンダチューブ11、スペーサ19、エンドキャップ20
の材質としてはアクリル、ナイロン、塩化ビニル等、各
種の合成樹脂材料により形成できるが、締め付け強度を
必要とする場合は、金属製あるいはセラミックス製材料
によって成形することも勿論可能である。
【0023】また緩衝体15の構成としては、例えば単
位弾性部材16の形状に関し、前記図1〜3に示す実施
例では「そろばん珠」様を成し、このものを複数個組み
合わせたのに対し、図4 (a) に示すようにこのものを
半ピッチ分ずらし、中くびれ状の「つづみ」様の形状の
単位弾性部材16を複数個組み合わせて緩衝体15を構
成することもできる。尚、単位弾性部材16の形状をこ
のようにしても、このものが複数個組み合わされた状態
においては前記図1〜3の実施例同様変形許容凹部18
は形成され、その機能も図1〜3の実施例と実質的に変
わらない。
【0024】また図4(b)(c) に示すように、単位
弾性部材16の形状が前記図1〜3に示す実施例におい
ては、「そろばん珠」様であったものを中央がやや肉厚
の円板に対しその両側から円錐台を貼り合わせ、または
両端部が円形状を成し、この両端部間を中央部において
最も大径となるように曲線で結び、「樽」様に形成する
こともできる。このような形状としても変形許容凹部1
8は存在し、実質的機能は異ならないからである。尚こ
の図4 (b) (c) に示す緩衝体15にあっても前記図
1〜3に示す実施例同様、図4(a)に示すような構成
をとり入れることも勿論可能である。なお以上の各実施
例において、シリンダチューブ11内径寸法と単位弾性
部材16の外径寸法とは、単位弾性部材16の収縮過程
において、シリンダチューブ11と単位弾性部材16と
の間にオリフィスが形成され、ここをエアが通過するこ
とによる緩衝作用をなすような適当な寸法関係になって
いる。
【0025】以上が緩衝装置の基本的構造であるが、こ
のような緩衝装置に対して、緩衝能力を向上させるた
め、プランジャ13のストローク方向と直角な方向に変
形し緩衝作用をなす補助緩衝体15aを設けることもで
きる。この補助緩衝体15aは図1、2、3に示すよう
に板バネ状部材をU字形に折り曲げ、その両腕部がプラ
ンジャ13に当接し、直接緩衝作用をなす緩衝作用部1
5cが両腕部の一部を湾曲させて設けられている。そし
て補助緩衝体15aを二個交差させて用い、その交差部
位はスペーサ19に形成される係合溝19aに係止さ
れ、その両腕部はシリンダチューブ11の収納部24の
内周面に形成される係合スリット25に係合し保持され
る。
【0026】また補助緩衝体15aの構成としては、図
5 (a) に示すようにシリンダチューブ11と一体に構
成し、シリンダチューブ11の周胴部の一部の肉厚を薄
くし、ここを内側に湾曲させて弾性をもたせ、緩衝作用
部15cとして作用させることもできる。また図5
(b) に示すように板バネに代えてゴム材あるいは主緩
衝体15aを構成するシリコーンゴム等を用いることも
できる。更にまた図5 (c) に示すように、板バネを利
用して、その曲げ方を変更したものも同じく適用でき
る。
【0027】このほか図6 (a) に示すように補助緩衝
体15aは一体部材により構成し、円板状の基部35に
対し、その基部35の周縁部から板バネ状の弾性片36
を複数設け、このものを一個のみシリンダチューブ11
内に装着することもできる。また図6 (b) に示すよう
に平板の板バネ状部材により補助緩衝体15aを構成
し、このものを収納部24の内周面に刻設されている係
合スリット25に複数個嵌め込むようにすることもでき
る。尚これら図6 (a) (b) に示す実施例の場合には
スペーサ19には係合溝19aを設ける必要はない。ま
たこのように複数の緩衝作用部15cが存在する場合に
は、それぞれ適宜その作用位置を異ならせたり、一つの
弾性片36中に複数個の緩衝作用部15cを設けること
もできる。なお以上のように補助緩衝体を設ける場合に
も、なるべくシリンダチューブ11と単位弾性部材16
との間にオリフィスが形成されるような位置関係とする
ことが好ましい。
【0028】本発明の適用できる緩衝装置は以上述べた
通りであり、本発明はこのような緩衝装置1において、
シリンダチューブ11と各単位弾性部材16との接触
部、あるいは補助緩衝体15aと各単位弾性部材16と
の接触部に、滑材Sを介在させることを特徴とするもの
である。ここで滑材とは、シリンダチューブ11の内面
と各単位弾性部材16との間に存在することで両者の摩
擦を大幅に軽減することができるものをいい、一例とし
てフェニル変性シリコーングリース、シリコーンパウダ
ー、潤滑性ポリマーを挙げることができる。
【0029】フェニル変性シリコーングリースは、化1
に示すようなメチルフェニルシリコーンオイルをベース
に、リチゥム石鹸やカーボンブラックあるいはホワイト
カーボンを増稠剤としたもので、一般の石油系グリース
に比べ、低温から高温まで広い温度範囲で使用でき、熱
酸化安定性、耐剪断性、耐薬品性、耐水性などに優れて
いる。市販品にはトーレ・シリコーン株式会社販売の
「トーレ・シリコーン(登録商標)SH33」「トーレ
・シリコーン(登録商標)SH41」「トーレ・シリコ
ーン(登録商標)SH44」「トーレ・シリコーン(登
録商標)SH45」等がある。尚、シリコーングリース
にはジメチルシリコーンオイルをベースとするものもあ
るが、ジメチルシリコーンオイルをベースとするもので
は、両者の分子構造が等しく溶解度係数がほぼ等しいた
め、グリス中のオイル成分がシリコーン系ゴムで形成さ
れる単位弾性部材16へ移行してこれを膨潤させてしま
うから好ましない。
【0030】
【化1】
【0031】またシリコーンパウダーは、潤滑性、耐熱
性、耐候性、撥水性などのシリコーンの特長をもつとと
もに、パウダーの性状に起因して流動性、分散性、計量
性、作業性に優れており、市販品には例えばトーレ・シ
リコーン株式会社販売のトレフィル(登録商標)「Fシ
リーズ」「Rシリーズ」「Eシリーズ」がある。トレフ
ィルFシリーズは、無機担持材に各種シリコーンポリマ
ーを高配合させながらパウダー化したタイプと超疎水化
処理したシリカパウダータイプとがあり、またトレフィ
ルRシリーズは、シリコーンレジンをパウダー化したも
ので、微粉末状のものと微小フレーク状のものとがあ
る。更にトレフィルEシリーズは、球状あるいは不定形
に超微粒子化したシリコーンゴム弾性体であり、耐熱
性、耐寒性、耐候性などの点で従来の有機材料系の微粒
子にない優れた性質を具えるものである。本発明では各
シリーズのいずれを適用しても構わない。
【0032】尚、フェニル変性シリコーングリースやシ
リコーンパウダーを、シリンダチューブ11と各単位弾
性部材16との接触部、あるいは補助緩衝体15aと各
単位弾性部材16との接触部に介在させるには、これら
をシリンダチューブ11の内面や各種構造の緩衝作用部
15c表面、あるいは単位弾性部材16の凸部16cに
塗布しておく方法や、単位弾性部材16の組み合わせで
形成される各変形許容凹部18にあらかじめ入れ込んで
おき、緩衝装置の作動中に徐々にシリンダチューブ11
と各単位弾性部材16との接触部、あるいは補助緩衝体
15aと各単位弾性部材16との接触部に供給されるよ
うにしてもよい。
【0033】更にまた潤滑性ポリマーは、本装置の作動
状況からして、静摩擦係数というよりも動摩擦係数が小
さなポリマーを選択するのが好ましく、例えば四弗化樹
脂、ポリアセタール、ナイロン並びにポリエチレン等が
適用できる。尚、潤滑性ポリマーをシリンダチューブ1
1と各単位弾性部材16との接触部に介在させるには、
図7のようにシリンダチューブ11の内側に潤滑性ポリ
マー製の円筒ケースSK を嵌め込む他、シリンダチュー
ブ11自体を潤滑性ポリマーで構成するようにしてもよ
い。また潤滑性ポリマーを補助緩衝体15aと各単位弾
性部材16との接触部に介在させるには、補助緩衝体1
5aの表面を潤滑性ポリマーで被覆したり、補助緩衝体
15a自体を潤滑性ポリマーで構成する方法が採り得
る。
【0034】次に本発明の緩衝装置1の作動態様を簡単
に説明する。まず補助緩衝体15aを有しない緩衝装置
1では、プランジャ13のロッド14の先端の当接部1
4bに移動物体Wが衝突すると、図8 (a) に示すよう
に緩衝体15はプランジャ13のストローク方向に圧縮
されて、これに伴い緩衝体15は、その構成要素である
単位弾性部材16の形状を「そろばん珠」様の形状か
ら、軸方向に圧縮、径方向に膨張した偏平形状に変形
し、変形許容凹部18がその変形量を吸収する。そして
このとき、各単位弾性部材16の凸部16cが径方向の
膨張によってシリンダチューブ11内面と接触状態で擦
れるが、滑材Sの存在により両者の間に大きな摩擦を生
じることなく、その後もとの状態に復元する。
【0035】また補助緩衝体15aを有する緩衝装置1
では、図8(b)に示すように緩衝体15がプランジャ
13のストローク方向に圧縮されるのに伴い、緩衝作用
部15cにプランジャ13の係止頭部14aや一部単位
弾性部材16の凸部16cが当接して垂直方向からも緩
衝作用を受ける。このとき緩衝作用部15cと単位弾性
部材16の凸部16cとは接触した状態で擦れることに
なるが、滑材Sの存在により両者の間に大きな摩擦を生
じることなく、その後戻り行程を迎えてもとの状態に復
元する。
【0036】
【発明の効果】本発明では、シリンダチューブ11や補
助緩衝体15bと各単位弾性部材16との接触部に滑材
Sを介在させたから、シリンダチューブ11や補助緩衝
体15bと各単位弾性部材16との滑りが良くなり、単
位弾性部材の摩擦による損傷が軽減されて耐久性のある
緩衝装置1を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の緩衝装置の使用状態を示す斜視図であ
る。
【図2】本発明の緩衝装置を示す分解斜視図である。
【図3】同上縦断側面図である。
【図4】単位弾性部材の形状を異ならせた種々の実施例
を示す縦断側面図である。
【図5】補助緩衝体の形状、構成を異ならせた種々の実
施例を示す縦断面図である。
【図6】同上他の二種の実施例を示す斜視図である。
【図7】シリンダチューブ内側に潤滑性ポリマー製の円
筒ケースを嵌め込んだ実施例を示す縦断側面図である。
【図8】本発明の緩衝装置の動作原理を補助緩衝体を設
けない場合と設けた場合とに分けて示す縦断側面図であ
る。
【符号の説明】
1 緩衝装置 11 シリンダチューブ 13 プランジャ 14 ロッド 14a 係止頭部 14b 当接部 15 緩衝体 15a 補助緩衝体 15c 緩衝作用部 16 単位弾性部材 16a 中央部 16b 端部 16c 凸部 17 テーパ面 18 変形許容凹部 19 スペーサ 19a 係合溝 20 エンドキャップ 20a オネジ部 21 メネジ部 23 ガイド孔 24 収納部 25 係合スリット 35 基部 36 弾性片 S 滑材 SK 円筒ケース W 移動物体
フロントページの続き (72)発明者 山崎 秀夫 静岡県清水市江尻台町5−3 プラザハイ ツ清水B−406 (72)発明者 石川 英 静岡県静岡市豊原町10−26

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリンダチューブと、このシリンダチュ
    ーブに対し摺動自在に内嵌めされ、シリンダチューブの
    一端からその一部が突出して設けられるプランジャと、
    前記シリンダチューブ内に装着され、一個または軸方向
    に配列された複数個のシリコーン系ゴム製の単位弾性部
    材が組み合わされて構成され、この単位弾性部材の外周
    面には変形許容凹部が形成される緩衝体とを具えて成る
    緩衝装置において、前記シリンダチューブと前記各単位
    弾性部材との接触部には滑材を介在させて成ることを特
    徴とする緩衝装置。
  2. 【請求項2】 シリンダチューブと、このシリンダチュ
    ーブに対し摺動自在に内嵌めされ、シリンダチューブの
    一端からその一部が突出して設けられるプランジャと、
    前記シリンダチューブ内に装着され、一個または軸方向
    に配列された複数個のシリコーン系ゴム製の単位弾性部
    材が組み合わされて構成され、この単位弾性部材の外周
    面には変形許容凹部が形成される緩衝体と、前記プラン
    ジャのストローク方向と直角な方向に変形し緩衝作用を
    なす補助緩衝体とを具えて成る緩衝装置において、前記
    シリンダチューブ及び前記補助緩衝体と前記各単位弾性
    部材とのそれぞれの接触部には滑材を介在させて成るこ
    とを特徴とする緩衝装置。
  3. 【請求項3】 前記滑材は、フェニル変性シリコーング
    リースであることを特徴とする請求項1または2記載の
    緩衝装置。
  4. 【請求項4】 前記滑材は、シリコーンパウダーである
    ことを特徴とする請求項1または2記載の緩衝装置。
  5. 【請求項5】 前記滑材は、潤滑性ポリマーであること
    を特徴とする請求項1または2記載の緩衝装置。
JP35682592A 1992-12-22 1992-12-22 緩衝装置 Pending JPH06183555A (ja)

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Cited By (3)

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