JPH0618329A - 物体の画像分光法及びその装置 - Google Patents

物体の画像分光法及びその装置

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JPH0618329A
JPH0618329A JP19912992A JP19912992A JPH0618329A JP H0618329 A JPH0618329 A JP H0618329A JP 19912992 A JP19912992 A JP 19912992A JP 19912992 A JP19912992 A JP 19912992A JP H0618329 A JPH0618329 A JP H0618329A
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image
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JP19912992A
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English (en)
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Toshihiro Mizuno
水野俊博
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KAJITSU HIHAKAI HINSHITSU KENK
KAJITSU HIHAKAI HINSHITSU KENKYUSHO KK
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KAJITSU HIHAKAI HINSHITSU KENK
KAJITSU HIHAKAI HINSHITSU KENKYUSHO KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 固定したカメラに対して移動する測定対象物
を撮像する場合や静止した測定対象物に対してカメラを
移動させて撮像する場合のように、カメラと測定対象物
とに関して相対移動する場合に、測定対象物について連
続的に分光画像を得ることが可能な物体の画像分光法及
びその装置を提供すること。 【構成】 透過する光の波長が所定波長領域内において
一方向に連続的に変化する連続干渉フィルタと、センサ
の素子が各ライン毎にそれぞれ該所定波長領域を細分し
た定波長の透過光のみを受光するよう配置された二次元
イメージセンサとを有するカメラを用い、該カメラと測
定対象物とに関して前記一方向に相対移動させ、該相対
移動中における所定相対移動量毎に、該カメラにより、
二次元イメージセンサ上に結像した測定対象物の像を撮
像し、得られた測定対象物の画像における各画素の各特
定波長毎の光量データを画像情報としてメモリに記憶さ
せ、該メモリから該画像情報を読み出す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、物体、例えば農産物な
どの植物、魚類などの動物、鉱物や各種固体材料などの
無生物に光を照射し、その物体で反射した光又はその物
体を透過した光を分光して二次元イメージセンサで受光
し、その物体の分光画像を得て処理する方法及び装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】最近、分光分析法と画像工学とを融合し
た新しい分野を画像分光法(イメージングスペクトロス
コピィ)と呼び始めている。従来の分光分析法は、測定
対象物の或る限られた範囲のポイント(微小部分)を測
定部位として分光分析するものであるのに対し、画像分
光法は、測定対象物を撮像し画像として取り込まれた多
数の特定波長毎の二次平面画像上で微小部分(画素)毎
に分光分析をすることができる測定法である。
【0003】この画像分光法については、既に数種の方
法が研究室段階のものとして報告されているが、それら
の従来の方法は、いずれも基本的には、第7図に示すよ
うに、固定した二次元イメージセンサカメラの下方に透
過波長の異なる複数の単色(単一波長バンド)干渉フィ
ルタを配置し、その下方の静止した載置台上に測定対象
物を載せ、これらの単色干渉フィルタを順次交換しなが
ら該カメラにより各フィルタ毎に測定対象物を撮像して
分光画像を得るものであった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の画像分光法
は、干渉フィルタを順次交換するものであるので、固定
したカメラに対して移動する測定対象物を撮像する場合
(例えばコンベア上で搬送される測定対象物を撮像する
場合)や静止した測定対象物に対してカメラを移動させ
て撮像する場合のように、カメラと測定対象物との関係
において相対移動する場合には、この方法を採用するこ
とができず、測定対象物について連続的に分光画像を得
ることができないという問題があった。
【0005】本発明は、上記問題を解決することがで
き、上記のように相対移動する場合に、物体(測定対象
物)について連続的に分光画像を得ることが可能な物体
の画像分光法及びその装置を提供することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、多層膜コーティング技術の進歩に伴い最
近開発され、透過する光の波長が比較的広い所定波長領
域で一方向に連続的に変化する連続干渉フィルタを利用
することに着目し、以下の技術的手段を講じたものであ
る。
【0007】即ち、本発明の物体の画像分光法は、透過
する光の波長が所定波長領域内において一方向に連続的
に変化する透過型の連続干渉フィルタと、センサの素子
が各ライン毎にそれぞれ前記所定波長領域を細分した定
波長(バンド)の透過光のみを受光するよう該連続干渉
フィルタに対向配置された二次元イメージセンサとを有
するカメラを用い、該カメラと測定対象物とに関して前
記一方向に相対移動させ、該相対移動中における所定相
対移動量毎に、該カメラにより、測定対象物からの光の
うちから前記連続干渉フィルタを透過した光によって二
次元イメージセンサ上に結像した測定対象物の像を撮像
して各素子毎の受光量に応じた電気信号を出力し、該出
力結果から得られた測定対象物の画像における各画素の
各特定波長(バンド)毎の光量データを画像情報として
メモリに記憶させ、該メモリから該画像情報を読み出す
構成としたものである。
【0008】又、本発明の物体の画像分光装置にあって
は、透過する光の波長が所定波長領域内において一方向
に連続的に変化する透過型の連続干渉フィルタと、セン
サの素子が各ライン毎にそれぞれ前記所定波長領域を細
分した定波長(バンド)の透過光のみを受光するよう該
連続干渉フィルタに対向配置された二次元イメージセン
サとを有するカメラを備え、該カメラと測定対象物とに
関して前記一方向に相対移動させる手段を設け、該相対
移動中に所定量相対移動する毎に信号を発信する信号発
信手段を設け、前記カメラは、適宜時間内該信号を受信
する都度走査を行ない、測定対象物からの光のうちから
前記連続干渉フィルタを透過した光によって二次元イメ
ージセンサ上に結像した測定対象物の像を撮像して各素
子毎の受光量に応じた電気信号を出力するようになし、
該電気信号を入力する演算処理装置に、該電気信号に基
づき得られた測定対象物の画像における各画素の各特定
波長(バンド)毎の光量データを画像情報として記憶す
るメモリと該メモリから該画像情報を読み出す読み出し
手段とを設けた構成としたものである。
【0009】こうして、本発明は、例えばコンベア上を
搬送されてくる測定対象物のように、移動する測定対象
物や、カメラを移動させなければ撮像できないような測
定対象物について、その微小部分毎の分光情報が取り込
まれた測定対象物全体(画像全体)の連続的な分光画像
を得ることができると共に各微小部分毎の分光スペクト
ルを得ることができるようにしたものである。
【0010】本発明の上記各発明の好ましい実施態様に
おいては、前記測定対象物からの光は測定対象物で反射
された反射光とすると共に、前記光量データは反射率と
するのがよく、更に前記所定波長領域は可視光領域と近
赤外光領域とを含む領域又は可視光領域又は近赤外光領
域とするのがよい。又、本発明の上記各発明の実施態様
では、前記測定対象物からの光は測定対象物を透過した
透過光とすると共に、前記光量データは透過率とするこ
ともできる。
【0011】尚、本発明は、測定対象物の微小部分毎の
分光情報を取り込んだ測定対象物全体(画像全体)の連
続的な(即ち特定波長毎の)分光画像と、各微小部分毎
の分光スペクトルとを得ることができることから、青果
物などの農産物、食肉、鉱物、固体材料、等各種物体中
の成分の分布状態、質変化、成分の含量等を非破壊で分
析することに利用できると共に、可視光領域において
は、従来のR(赤)、G(緑)、B(青)による近似色
表現方式のカラーカメラでは得ることのできない正確な
色彩情報を得ることに利用できるものである。
【0012】特に、本発明を、青果物中に含まれる糖や
酸やクロロフィル等の含量の定量、或いは青果物の内部
傷害(青果物内部の褐変、果実のみつ症状等)の判定に
適用すれば、青果物全体の分光情報が各微小部分の分光
情報と共に得られることから、天然物であるが故に発生
する測定部位によるバラツキを平均化でき、且つ分光ス
ペクトルの微分処理によって光学系の変動要因(センサ
素子の感度ムラ、照明ムラ等)を最小に抑え込むことが
できて、測定精度の大幅な向上に寄与し得るものであ
る。
【0013】
【作用】本発明においては、透過波長が所定波長領域の
連続干渉フィルタ及びこのフィルタと対向配置した二次
元イメージセンサを有するカメラと測定対象物とに関し
て一方向に相対移動させると、この相対移動中に測定対
象物からの光がカメラのレンズを介して連続干渉フィル
タにより受けられ、受けられた光のうち所定波長領域内
の光が透過して二次元イメージセンサ上に測定対象物の
像が結像される。
【0014】尚、上記透過光は、連続干渉フィルタによ
って、その波長が前記相対移動する方向に連続的に変化
した光となっているので、二次元イメージセンサの素子
は、その各ライン毎にそれぞれ前記所定波長領域を細分
した定波長(バンド)の透過光のみを受光していること
となる。
【0015】上記相対移動中には、適宜時点(好ましく
は、二次元イメージセンサ上に測定対象物の先端部の像
が結像する直前の時点)から、所定相対移動量毎にカメ
ラ走査が行なわれ所定相対移動量毎にカメラにより測定
対象物の像が撮像され各素子毎の受光量に応じた電気信
号が出力される。
【0016】そして、この電気信号を入力する演算処理
装置において該電気信号に基づき求められた測定対象物
の画像についての各画素の各特定波長(バンド)毎の光
量データが画像情報としてメモリに記憶され、該メモリ
から該画像情報が読み出し手段によって読み出されるこ
とにより、各特定波長(バンド)毎の画像と各画素毎の
分光スペクトルとが得られることとなる。
【0017】
【実施例】以下本発明をその実施例を示す第1図〜第6
図に基づいて説明する。尚、第1図は本発明を適用した
一例としての青果物の選別装置の側面概略説明図であ
る。
【0018】第1図〜第3図において、1は照明装置、
2は照明装置1の光源装置、3は測定対象物、4はカメ
ラであり、カメラ4はレンズ5、連続干渉フィルタ6、
CCDエリアセンサ7、コントロール部8等を有してい
る。
【0019】光源装置2は、少なくとも測定対象物3の
上面全体が照射されるように複数設けられており、例え
ばハロゲンランプ或いは赤外電球などの白熱電球、等が
用いられる。測定対象物3は、本発明では、農産物など
の植物、又は魚類などの動物、或いは鉱物や各種固形材
料などの無生物、等各種物体であってよいが、図例では
青果物を示している。
【0020】カメラ4は、コンベア10により一定速度
で搬送される測定対象物3を搬送中に撮像できるよう
に、所定位置に固定設置された取付枠9に固定されてお
り、本発明でいう、カメラと測定対象物とに関して相対
移動させる手段は、図例では、測定対象物3を搬送する
コンベア10とカメラ4を固定する取付枠9とで構成さ
れている。
【0021】そして、カメラ4は、光源装置2によって
照射された測定対象物3からの反射光をレンズ5を介し
て連続干渉フィルタ6で受け、この受けた光のうち所定
波長領域λ1〜λnの光が透過し、この透過した光によっ
て、該連続干渉フィルタ6に近接又は接して対向配置さ
れている二次元イメージセンサとしてのCCDエリアセ
ンサ7上に測定対象物3の像が結像するようになってい
る。
【0022】尚、連続干渉フィルタ6とCCDエリアセ
ンサ7の詳細については第2図、第3図に示す如く、連
続干渉フィルタ6は、所定波長領域λ1〜λnの光、例え
ば、400nm〜700nm(可視光領域)、又は700nm
〜2500nm(近赤外領域)、又は500nm〜1000
nm(上記両領域に亘る領域)、或いは2500nm〜30
00nm(赤外光領域の一部)などのように、比較的広い
波長領域の光を透過させるが、その透過する光の波長が
一方向としてのAB方向(測定対象物3が搬送される方
向、即ちカメラ4と測定対象物3とに関して相対移動す
る方向)にのみ連続的に変化するようになっており、A
D方向には変化しない。従って、この連続干渉フィルタ
6に近接又は接して対向配置されたCCDエリアセンサ
7は、その素子(例えばn×m個)が、各ライン(○11
1m、○212m、…、○n1nm)毎にそれぞれ、所定波
長領域λ1〜λnを細分した一定波長(バンド)の光のみ
を受光するのである。
【0023】11は測定対象物3の検出手段であり、該
検出手段11は測定対象物3の先端部の像がカメラ4の
CCDエリアセンサ7上に結像する直前に測定対象物3
を検出して検出信号をカメラ4のコントロール部8に送
るようになっている。
【0024】12は測定対象物3を一定速度で搬送する
コンベア10の駆動部又は従動部等所定の位置に設けら
れた信号発信手段であり、この信号発信手段12は、コ
ンベア10の搬送面が所定量走行移動する毎にパルス信
号をカメラ4のコントロール部8に発信するものであ
る。尚、この信号発信手段12によるパルス信号は後述
の演算処理装置14の出力手段(仕分け制御手段)24
にも発信される。
【0025】13は測定対象物3を載せるトレーであ
り、光源装置2によって照射されてトレー13に当たっ
た光が殆んど反射しないように黒色になっている。この
トレー13は測定対象物によっては用いなくてよいもの
である。
【0026】さて、ここで、カメラ4による測定対象物
3の撮像について更に詳しく説明する。尚、説明をより
判り易くするために、第3図に示すように、CCDエリ
アセンサ7の素子はn×m個あるとし、その素子は1〜
nラインの各ライン毎にそれぞれ所定波長領域λ1〜λn
をn等分に細分した一定波長(バンド)の光のみを受光
するものとし、所定量(相対)移動する毎にパルスが発
信されるその所定移動量はセンサ7の1ライン分に対応
しているものとして説明する。
【0027】カメラ4は、前述したように、コンベア1
0の搬送面が所定量走行移動する毎に信号発信手段12
から発信されるパルス信号をコントロール部8で受信し
ており、測定対象物3を検出する検出手段11から検出
信号がコントロール部8に送られてくると適宜時間(好
ましくは、測定対象物3の最大長さとコンベア10の搬
送速度とによって予め定められた時間、即ち、測定すべ
き最大長さの測定対象物3の先端部の像がセンサ7上に
結像する直前からその測定対象物3の後端部の像がセン
サ7上から消える時間)中パルス信号を受信する都度走
査が行なわれ、その都度測定対象物3の像が撮像される
ようになっている。
【0028】即ち、第3図(イ)に示すように、測定対
象物3の先端部の像がCCDエリアセンサ7上に結像す
ると、波長λ1 の光のみを受光する○111mのラインの
素子によってその像が撮像され、該センサ7の各素子毎
の受光量に応じた電気信号がコントロール部8の増幅器
(不図示)を介して出力される。つづいて次の走査時に
は測定対象物3の像は、第3図(ロ)に示されるように
結像し、波長λ1 の光のみを受光する素子のラインと波
長λ2 の光を受光する素子のラインとによってその像が
撮像され、各素子毎の受光量に応じた電気信号が増幅器
を介して出力される。こうして測定対象物3が所定量移
動する毎に、つまりパルス信号をコントロール部8が受
信する毎に、CCDエリアセンサ7上に結像した測定対
象物3の像が撮像され、測定対象物3の像は第3図
(ハ)に示す位置に至り、更に少なくとも測定対象物3
の後端部の像がCCDエリアセンサ7上から消える迄、
パルス信号を受信する都度その像が撮像され、該センサ
7の各素子毎の受光量に応じた電気信号が増幅器を介し
て出力される。
【0029】これを測定対象物3の微小部分としてのP
点に着目してみれば、λ1 の波長からλn の波長に亘っ
て順次各一定波長λ1、λ2…λn 毎の分光情報がCCD
エリアセンサ7によって取り込まれ、取り込まれる都
度、電気信号として出力されることとなるのであり、同
様のことが測定対象物3のすべての微小部分について当
てはまる訳である。
【0030】こうして、測定対象物3の像が順次撮像さ
れ、その撮像の都度カメラ4のコントロール部8から電
気信号が演算処理装置14に出力される。以上がカメラ
4による測定対象物3の撮像についての説明である。
【0031】演算処理装置14は、本発明では、A/D
変換手段15、記憶手段16、計測演算手段17、画像
情報を記憶するメモリ18、読み出し手段19を有して
いるが、好ましくは、標準反射率又は標準透過率の設定
手段20を有するようにするのがよい。本発明を青果物
の選別装置に適用する場合には、第1図に示す如く、演
算処理装置14には、更に、演算手段21、判定手段2
2、設定手段23、出力手段(仕分け制御手段)24を
有せしめる。
【0032】演算処理装置14のA/D変換手段15
は、前記各素子毎の受光量に応じた電気信号がカメラ4
のコントロール部8から送られてくる都度A/D変換
し、デジタル信号を記憶手段16に出す。該記憶手段1
6は、CCDエリアセンサ7の素子配列に対応したフレ
ームメモリを多数有し、上記デジタル信号が送られてく
る都度順次別個のフレームメモリに各素子毎に受光量に
応じた情報を記憶する。
【0033】計測演算手段17は、記憶手段16の各フ
レームメモリから像として有為な情報を計測して読み出
し測定対象物3の画像を構成する各画素の各特定波長毎
の光量データを求め、これを画像情報としてメモリ18
に記憶させる。
【0034】このメモリ18での該画像情報の記憶方式
は、第4図に示す如く、各画素の位置(P14、P15、P
16、P17、P18、P23、P24、……)と特定波長
(λ1、λ2、……、λn )とこれらそれぞれにおける光
量データとを記憶するものである。
【0035】読み出し手段19は、メモリ18に記憶さ
れた画像情報を読み出すものであり、表示手段(ディス
プレイ等)を有し、読み出し結果を表示できるようにな
っており、各特定波長(λ1、λ2、……、λn )毎に各
画素の光量データを読み出し画像を表示すると、第5図
に示すように、λ1〜λnのn個の画像(画面)が得ら
れ、又、各画素(各ポイント)毎に特定波長(λ1
λ2、……、λn )毎の光量データを読み出しグラフと
して表示すると、画素の数と同数の分光スペクトルが得
られることになる。第6図に、一例として、P点の分光
スペクトルを示す。
【0036】標準反射率の設定手段20には、標準白色
板(BaSO4 )に対して光源装置2により光を照射し
た際にカメラ4の各素子の受光する受光量に応じた情報
が標準反射率として各素子毎に対応させて予め設定され
ている。そして前記計測演算手段17は、記憶手段16
の各フレームメモリに記憶されている各素子毎の受光量
に応じた情報を読み出し、これを該標準反射率で除算し
て得られた各素子毎の情報のうちから像として有為な情
報を計測して測定対象物3の画像を構成する各画素の各
特定波長毎の光量データ、即ち反射率を求め、これを画
像情報としてメモリ18に記憶させるのである。
【0037】以上の記述では、カメラ4が測定対象物3
からの反射光を受光することで説明してきたが、本発明
は、これに限ったものではなく、例えば測定対象物3に
対して一側側方から光源装置2により光を照射し、他側
側方に配置したカメラ4により測定対象物3を透過して
くる光を受光するようにし、且つ設定手段20には標準
反射率に代えて標準透過率を予め設定するようにしても
よいものである。尚、上述のような透過光方式の場合に
は、光源装置2からの光を特定周波数の光とするチョッ
パーを介して測定対象物3に照射するのがよい。
【0038】又、カメラ4と測定対象物3とに関して相
対移動させる手段は、図例では、カメラ4を固定するた
めに所定位置に固定設置された取付枠9と測定対象物3
を搬送するコンベア10とで構成されているが、本発明
では、これに限ったものではなく、ステッピングモータ
ーなどを備えた移送手段によりカメラ4を移動させ、測
定対象物3を静止した載台に載せるようにして該移送手
段と載台とで該相対移動させる手段を構成してもよいも
のである。尚、カメラ4を移動させる場合には、検出手
段11は、測定対象物3の先端部の像がCCDエリアセ
ンサ7上に結像する直前で測定対象物を検出するよう
に、カメラ4の適宜位置に取付けるようにし、信号発信
手段12は該移送手段の適所に取付けてカメラ4が所定
量移動する毎に信号を発信するようにする。
【0039】更に、カメラ4による測定対象物3の撮像
についての前記詳細説明では、所定量移動する毎にパル
ス信号が発信されるその所定移動量は、CCDエリアセ
ンサ7の1ライン分に対応しているものとして説明した
が、本発明は、これに限定されるものではなく、その所
定(相対)移動量が複数ライン分に対応しているように
してもよいものである。尚、この所定相対移動量が複数
ライン分、例えば2ライン分に対応している場合には、
CCDエリアセンサ7の隣接する2×2(1ライン2個
ずつ)個の素子を1ユニットとして1ユニット(4個の
素子)の受光量を平均して扱い1画素分とし、各特定波
長はそれぞれ2ライン分に相当する波長幅の中心波長と
する。
【0040】以上が本発明の説明であるが、以下には、
本発明を適用した一例としての青果物の選別装置を示す
第1図について更に簡略説明をしておく。演算手段21
は、青果物の品質、特性と関連が深い複数の特定波長に
おける画像を、読み出し手段19を介してメモリ18か
ら読み出してその各画像における各画素の光量データを
加算し、その加算値をその画素数で除算して各画素当た
りの平均値を算出し、その各算出結果を判定手段22に
送るようになっている。
【0041】該判定手段22は、演算装置21から送ら
れてきた各算出結果から、設定手段23に設定されてい
る青果物の品質、特性に関するデータ(モデル式等)に
基づき測定対象物3たる青果物の品質、特性を判定し、
その判定結果を出力手段(仕分け制御手段)24に送
る。出力手段24は、前述したように、信号発信手段1
2からパルス信号を受信しており、前記判定された測定
対象物3がその判定結果に対応する排出装置26部に搬
送されてきたとき排出信号を出力し、排出装置26を作
動させて取出しコンベア25上にトレー13と共に測定
対象物3を排出させるようになっている。
【0042】以上、本発明を適用した一例としての青果
物の選別装置について説明したが、このように本発明を
適用すれば、青果物の品質、特性の判定が青果物の画像
全体について平均化して行なわれるので、測定部位によ
るバラツキがなく、従来のもののように、或る限られた
微小部分を測定部位とするものに比し測定精度の大幅な
向上に寄与し得るものである。又、本発明を選別装置で
なく、例えば、物体中の成分の分光分析装置に適用する
場合には、前記演算手段21は、その成分と関連の深い
特定波長における画像を、読み出し手段19を介してメ
モリから読み出してその画像における各画素の光量デー
タを基に所定の演算を行い、その成分の分布状態を表示
させるようにすれば、一目でその成分の分布状態を認識
することができる。
【0043】
【発明の効果】本発明は、上記の如く、透過する光の波
長が所定波長領域内において一方向に連続的に変化する
連続干渉フィルタと、センサの素子が各ライン毎にそれ
ぞれ該所定波長領域を細分した定波長の透過光のみを受
光するよう連続干渉フィルタに対向配置された二次元イ
メージセンサとを有するカメラを用い、該カメラと測定
対象物とに関して前記一方向に相対移動させ、該相対移
動中における所定相対移動量毎に、該カメラにより、測
定対象物からの光のうちから連続干渉フィルタを透過し
た光によって二次元イメージセンサ上に結像した測定対
象物の像を撮像して各素子毎の受光量に応じた電気信号
を出力し、該出力結果から得られた測定対象物の画像に
おける各画素の各特定波長毎の光量データを画像情報と
してメモリに記憶させ、該メモリから該画像情報を読み
出すものであるから、例えばコンベア上を搬送されてく
る測定対象物のように、移動する測定対象物や、カメラ
を移動させなければ撮像できないような測定対象物につ
いて、その微小部分毎の分光情報が取り込まれた測定対
象物全体(画像全体)の連続的な分光画像を得ることが
できると共に各微小部分毎の分光スペクトルを得ること
ができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1図は本発明を適用した一例としての青果物
の選別装置の側面概略説明図である。
【図2】第2図は本発明における連続干渉フィルタとこ
れに近接(又は接)して対向配置されたCCDエリアセ
ンサとの関係を説明するための斜視説明図である。
【図3】第3図は本発明でのカメラによる測定対象物の
撮像についての説明図である。
【図4】第4図は本発明におけるメモリでの画像情報の
記憶方式についての説明図である。
【図5】第5図は本発明において得られる特定波長毎の
測定対象物の分光画像を示す説明図である。
【図6】第6図は本発明において得られる測定対象物の
微小部分(P点)の分光スペクトルを示す説明図であ
る。
【図7】第7図は従来の画像分光法についての説明図で
ある。
【符号の説明】
1:照明装置 2:光源装置 3:測定対象物 4:カメラ 5:レンズ 6:連続干渉フィル
タ 7:二次元イメージセンサとしてのCCDエリアセンサ 8:コントロール部 9:取付枠 10:コンベア 11:検出手段 12:信号発信手段 13:トレー 14:演算処理装置 15:A/D変換手
段 16:記憶手段 17:計測演算手段 18:メモリ 19:読み出し手段 20:標準反射率又は標準透過率の設定手段 21:演算手段 22:判定手段 23:設定手段 24:出力手段(仕
分け制御手段) 25:取出しコンベア 26:排出装置

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透過する光の波長が所定波長領域内にお
    いて一方向に連続的に変化する透過型の連続干渉フィル
    タと、センサの素子が各ライン毎にそれぞれ前記所定波
    長領域を細分した定波長の透過光のみを受光するよう該
    連続干渉フィルタに対向配置された二次元イメージセン
    サとを有するカメラを用い、該カメラと測定対象物とに
    関して前記一方向に相対移動させ、該相対移動中におけ
    る所定相対移動量毎に、該カメラにより、測定対象物か
    らの光のうちから前記連続干渉フィルタを透過した光に
    よって二次元イメージセンサ上に結像した測定対象物の
    像を撮像して各素子毎の受光量に応じた電気信号を出力
    し、該出力結果から得られた測定対象物の画像における
    各画素の各特定波長毎の光量データを画像情報としてメ
    モリに記憶させ、該メモリから該画像情報を読み出すこ
    とを特徴とする物体の画像分光法。
  2. 【請求項2】 前記測定対象物からの光は測定対象物か
    らの反射光であり、前記光量データは反射率であること
    を特徴とする請求項1記載の物体の画像分光法。
  3. 【請求項3】 前記測定対象物からの光は測定対象物を
    透過した透過光であり、前記光量データは透過率である
    ことを特徴とする請求項1記載の物体の画像分光法。
  4. 【請求項4】 前記所定波長領域は可視光領域と近赤外
    光領域とを含む領域又は可視光領域又は近赤外光領域で
    あることを特徴とする請求項1記載の物体の画像分光
    法。
  5. 【請求項5】 透過する光の波長が所定波長領域内にお
    いて一方向に連続的に変化する透過型の連続干渉フィル
    タと、センサの素子が各ライン毎にそれぞれ前記所定波
    長領域を細分した定波長の透過光のみを受光するよう該
    連続干渉フィルタに対向配置された二次元イメージセン
    サとを有するカメラを備え、該カメラと測定対象物とに
    関して前記一方向に相対移動させる手段を設け、該相対
    移動中に所定量相対移動する毎に信号を発信する信号発
    信手段を設け、前記カメラは、適宜時間内該信号を受信
    する都度走査を行ない、測定対象物からの光のうちから
    前記連続干渉フィルタを透過した光によって二次元イメ
    ージセンサ上に結像した測定対象物の像を撮像して各素
    子毎の受光量に応じた電気信号を出力するよう構成し、
    該電気信号を入力する演算処理装置に、該電気信号に基
    づき得られた測定対象物の画像における各画素の各特定
    波長毎の光量データを画像情報として記憶するメモリと
    該メモリから該画像情報を読み出す読み出し手段とを設
    けたことを特徴とする物体の画像分光装置。
  6. 【請求項6】 前記測定対象物からの光は測定対象物か
    らの反射光であり、前記光量データは反射率であること
    を特徴とする請求項5記載の物体の画像分光装置。
  7. 【請求項7】 前記測定対象物からの光は測定対象物を
    透過した透過光であり、前記光量データは透過率である
    ことを特徴とする請求項5記載の物体の画像分光装置。
  8. 【請求項8】 前記所定波長領域は可視光領域と近赤外
    光領域とを含む領域又は可視光領域又は近赤外光領域で
    あることを特徴とする請求項5記載の物体の画像分光装
    置。
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