JPH0618305Y2 - レジスタ−リング付風防目安時計 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は風防目安回しとレジスターリングに関わるもの
である。風防目安回しとは目安合せのためにつまみ、軸
等を設けず時計にとって不可欠な風防を応用し、これを
回して目安合せをさせることである。レジスターリング
とは時計の周囲に設けた手回し可能な目盛付リングのこ
とで、例えば予定時刻までの残時間を読む等に使われる
ものである。本考案の目的は構造の簡素化と時計の小型
化にあって、目安セットのための風防と計測のためのレ
ジスターリングを一体化する所に要旨がある。

図面を用いて説明する。第１図は本考案による第１の実
施例の正面図(a)と部分断面をとった側面図(b)である。
１は時計枠、２は時計枠に固定された取付板、３はムー
ブメント、４は針合せ用のつまみ、５はムーブメント３
より突出した目安軸、６は時分秒針である。７は風防板
であってその外周に一体的にリング８を備えている。以
降リング８まで含めて風防と呼ぶ。風防はリング８を一
体に成形したものでもよい。９は目安軸５の端部に取付
けられた目安連結体である。目安連結体の外周部と風防
の内周部は接合点１０で連動可能に接合している。ロー
レット１１を回せば目安連結体９が回り、目安軸５が回
って目安セットが行われる。１２は目安連結体９が透明
板である場合それに付されたマーク（目安マーク）で従
来の目安針に相当する。別の事例にはなるが目安連結体
９は針の様なものであってもよい。１３は透明板を透し
て見える目安目盛であって文字板１４に付されている。
目安目盛はもちろん通常のように「時」の目盛と角度的
に一致して設けてあるので、目覚しのセット時刻が例え
ば１２時であるときはマーク１２は真上、３時であると
きは真右を向くようになっている。そして、時計を正面
から見たとき、マーク１２（目安マーク）とマーク１７
（原点マーク）とは目安軸５（指針軸）に関して同じ半
径線の上に乗るように、風防７と目安連結体９との係合
の角度関係が定められている。１５はリング８に付され
た分数字、１６は分目盛、１７は零マークである。普通
の目覚しとして使う時にはリング８を回してマーク１２
を目覚し時刻にセットする。時針１８がマーク１２に達
すればアラームする。レジスターリングとして使う時に
はリング８を回して零マーク（原点マーク）１７を所定
の分表示位置にセットする。分針１９が分数字１５と分
目盛１６を指している値を読んで残された分を知ること
ができる。分計測のレジスターリングとして使う時には
アラームセットボタン２０をＯＦＦにセットした方がよ
い。

この第１の実施例で示すごとく本考案によれば風防が目
安セットとレジスターリングの機能を兼用するので安く
製造できるし、別立てすることもないので時針の小型化
に効果する。第１の実施例では分単位の残存分計測用の
実施例を述べた。第２図は第２の実施例を示す正面図で
ある。２１は分数字であって第１の実施例とは逆方向に
附されている。零マーク１７を分針１９に合せる。時間
が経過したところで分針１９が分数字２１を指す値を読
んで経過分を測定することができる。本事例は分単位の
経過分計測用の実施例である。第３図は第３の実施例を
示す正面図である。２２は時数字である。零マーク１７
を所定の時表示位置にセットする。時針１８が時数字２
２を指す値を読めば残された時を知ることができる。ア
ラームセットボタン２０がＯＮであればセット時刻に到
達すればアラームする。これは第１実施例で述べたよう
に、マーク１２とマーク１７とが目安軸に関して同じ半
径線上にあることにより生じる作用効果である。従来の
目覚し機能に残存時間測定の機能が附加されて便利に使
用される。本事例は時単位の残存時計測用の実施例であ
る。第４図は第４の実施例を示す正面図である。２３は
時数字で第３の実施例とは逆方向に附されている。零マ
ーク１７を時針18に合せる。時が経過して時針18が指す
時数字２３の値を読んで経過時を知ることができる。更
に通常の目覚時計として使用している際に時針18がマー
ク１２に到してアラームしてからの経過時を時針18の指
す時数字２３の値から知ることができる。このことは従
来の目覚し機能にアラームしてからの経過時間の測定の
機能が附加されることになって便利である。本事例は時
単位の経過時計測用の実施例である。第３、第４の実施
例は、目覚しの目安セットとレジスターリングの計測と
が有機的に結合して機能する。このためにも目安セット
のマーク１２とリングの零マーク１７は同一線上にあっ
て作動することが望ましい。

本考案は目安風防が一体にレジスターリングを備えてい
るので、構造が簡単、小型、機能性が高いレジスターリ
ング付風防目安時計の製造を可能にし、目覚時計の用途
を広げた。そしてレジスター目盛の原点マークと目安連
結体の目安マークとを同じ半径線上に位置せしめたので
レジスター目盛を「時」読み取りに用いる場合は、第
３、第４実施例の作用の説明で明らかなように、アラー
ム時点とセット時間または経過時間との関連付けが容易
になり、種々の目的に使い易い新規な時計が得られる。
（第１、第２実施例のようにレジスター目盛に「分」用
の数字が付されていても、数字を無視して目盛のみを用
いて第３、第４実施例と同じ使い方ができることは明ら
かである。）

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案による第１の実施例の正面図(a)と部分
断面をとった側面図(b)、第２図は第２の実施例を示す
正面図、第３図は第３の実施例を示す正面図、第４図は
第４の実施例を示す正面図 ３……ムーブメント、５……目安軸 ７……風防板、８……リング ９……目安連結体、１０……接合点 １２……マーク、１７……零マーク

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】指針式目覚時計において、目安軸を有する
   ムーブメントと、前記目安軸の端部に取付けられる目安
   連結体と、時計の前面に前記目安軸と同軸に回動可能に
   支持された風防とを備えていて、前記目安連結体の外端
   部は前記風防の内周部と係合していて風防を回せば連結
   された前記目安軸が回って目安セットし得る構造である
   とともに、上記風防はその前面外周にレジスター目盛を
   一体に有し、該目盛の原点マークと前記目安連結体上の
   目安セットマークとは、前記目安軸に関して同じ半径上
   に設けられていることを特徴とするレジスターリング付
   風防目安時計。