JPH06182546A - マンドレルバーの溶接方法 - Google Patents

マンドレルバーの溶接方法

Info

Publication number
JPH06182546A
JPH06182546A JP35503592A JP35503592A JPH06182546A JP H06182546 A JPH06182546 A JP H06182546A JP 35503592 A JP35503592 A JP 35503592A JP 35503592 A JP35503592 A JP 35503592A JP H06182546 A JPH06182546 A JP H06182546A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
welding
bar
end faces
mandrel
convex portion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP35503592A
Other languages
English (en)
Inventor
Kenji Tsubouchi
憲治 坪内
Makoto Tsumura
津村  誠
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Sumitomo Metal Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Metal Industries Ltd filed Critical Sumitomo Metal Industries Ltd
Priority to JP35503592A priority Critical patent/JPH06182546A/ja
Publication of JPH06182546A publication Critical patent/JPH06182546A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Butt Welding And Welding Of Specific Article (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 短尺のバー素材10,10を溶接接合して1
本のマンドレルバーとなす際に、マンドレルバーの真直
度を高める。 【構成】 バー素材10,10の相対向端面の一方に凸
部11を設け、他方に凹部12を設ける。凸部11と凹
部12を嵌合させた状態で、端面間の隙間13に円周肉
盛溶接20を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、熱間継目無管のマンド
レルミルにおいて使用されるマンドレルバーを製作する
ために用いられるマンドレルバーの溶接方法に関する。
【0002】
【従来の技術】熱間で継目無管を製造するプロセスの1
つであるマンドレルミルにおいては、素管内面をマンド
レルバーによって拘束する一方、多スタンドの孔型ロー
ルによって素管外面を拘束しながら軸方向に送りを与え
ることにより、素管が圧延される。マンドレルバーは圧
延素管の内面品質や寸法精度を決定する重要な工具であ
り、通常以下に示すような工程で製作される。
【0003】マンドレルバー素材としてはSKD6,S
KD61等の熱間工具鋼が使用され、この成分で溶製さ
れたインゴットを圧延でバー状にする。ここで、マンド
レルバーは通常、外径70〜450mm、長さ15〜3
0mに及ぶ大径の長尺材であるため、溶製から圧延に至
る工程で1本のマンドレルバーを製作するのが困難であ
る。そのため、外径を揃えた2本以上の短尺圧延材を溶
接により接合して1本のマンドレルバーに仕上げるのが
一般的とされている。溶接後は長尺のバー素材を熱処理
し、曲がりを矯正した後、外面を切削加工し、更にベル
ト研削、高周波焼入れ・焼戻し等の表面処理を行ってマ
ンドレルミルに使用する。
【0004】従来、マンドレルバーの溶接は、図1に示
す要領で実施されていた。まず、端面を円錐状に開先加
工した2本の短尺のバー素材1,1を、同一線上に配列
した多数のローラー2の上に乗せて突き合わせ、その突
き合わせ部を半割型の調芯冶具3により同心状に固定す
る。次いで、調芯冶具3に設けた窓4から端面間を周方
向の対向する2箇所につき約1/4周にわたって仮付溶
接する。そして、調芯冶具3を外し、端面間を円周肉盛
溶接により本接合する。端面の円錐加工は開先の形成を
目的としており、通常バー素材1の半径rに対する円錐
高さhの比h/rが0.05〜0.2となるように行われ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このようなマンドレル
バーの溶接においては、調芯冶具によってある程度の芯
出しは行えるものの充分とは言えない。また、本溶接中
に芯ずれを生じる場合がある。そのため、図2に示すよ
うに、接合された素材1,1に接合部の両側で微妙な段
差が生じたり、曲がりが生じるのを避け得なかった。
【0006】溶接を終えたマンドレルバーは、外削によ
ってほぼ目標外径に仕上げられるが、溶接工程で生じた
段差や曲がりは外削加工において切削チップの損耗を早
め、経済性の点でも加工能率の点でも大きな問題になっ
ている。また、そのような犠牲をはらっても外削加工で
曲がりを完全に取り除くことができないため、マンドレ
ルバーが曲がりが残ったまま圧延に使用され、圧延管の
内面肌や寸法精度の悪化も招いている。
【0007】本発明の目的は、段差や曲がりの少ないバ
ーを作製することができるマンドレルバーの溶接方法を
提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明のマンドレルバー
の溶接方法は、同一外径の円柱状素材を軸方向に溶接接
合して1本のマンドレルバーとなすマンドレルバーの溶
接方法において、隣接する円柱状素材の相対向端面のう
ちの一方の端面中心部に凸部を設けると共に、該凸部が
嵌合する凹部を他方の端面中心部に設け、凸部を凹部に
嵌合させた状態で相対向端面間に形成される隙間に円周
肉盛溶接を行うことを特徴とする。
【0009】
【作用】一方の素材の端面中心部に設けた凸部を他方の
素材の端面中心部に設けた凹部に嵌合させることによ
り、両素材が完全に芯出しされる。このとき、端面間に
形成される隙間は中心部が凸部で塞がれ、開先として機
能する。従って、この隙間に円周肉盛溶接を行うことに
より、両素材が接合される。
【0010】
【実施例】以下に本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
【0011】図3は本発明の1実施例を示す溶接部の断
面図である。本溶接方法は圧延により円柱状とされた短
尺のバー素材10,10を突き合わせ接合して、1本の
長尺バー素材となす。
【0012】バー素材10,10の相対向端面のうちの
一方の端面中心部には、円柱状の凸部11が設けられて
いる。他方の端面中心部には、凸部11が嵌合する凹部
12が設けられている。凸部11の長さは、端面間に隙
間13を形成するために、凹部12の深さよりも若干大
きくされている。隙間13は中心部を凸部11によって
塞がれ、開先を形成する。また、両端面の中心部を除く
部分は、隙間13が外側に向かって徐々に広がるよう
に、台錘状に加工されている。これらの端面加工は、例
えば旋盤により行う。
【0013】溶接を行うには、まず、バー素材10,1
0を水平に支持して、凸部11を凹部12に嵌合させ
る。これにより、バー素材10,10が同心状に連結さ
れる。次いで、隙間13に円周肉盛溶接20を行って、
隙間13を埋め、バー素材10,10を接合する。接合
部には段差も曲がりも生じず、直芯の長尺バー素材が得
られる。従って、次工程の外削において、外削チップの
欠損や摩耗、焼付き等を抑えることができる。また、圧
延に供した場合には、圧延管の内面肌や寸法精度を高め
ることができる。
【0014】凸部11の外径は、小さすぎると素材の搬
送時や嵌合時に凸部11が折損したり変形する危険があ
るので25mm以上が望ましい。しかし、凸部11が大
きいと隙間13が浅くなり、溶接部の強度が低下するの
で、凸部11の外径は外削後のバー径の1/3以下に制
限するのが良い。
【0015】凸部11と凹部12の径差は、両者が嵌合
したときのがたつきをなくするために、0.1mm以下と
するのがよい。
【0016】凸部11と凹部12の嵌合長さは、短すぎ
ると芯出しが不充分となり、逆に長すぎると嵌合作業が
困難となるため、50〜300mm程度とするのが望ま
しい。
【0017】隙間13は、狭すぎると溶接作業が困難と
なり、逆に広すぎると溶接に長時間を要してコスト高を
招くため、最大ギャップで表して10〜30mm程度と
するのが望ましい。
【0018】端面の台錘加工は、必須ではないが、溶接
部のクラック発生防止の点からはこれを採用した方が望
ましい。しかし、その傾斜角は特に限定するものではな
い。
【0019】溶接においては、連結部の中心に凸部11
があるため溶接部が芯部まで達せず、凸部11と凹部1
2の嵌合部付近で溶接部がノッチ作用によりクラックを
生じる危険がある。そのため、溶接の2層目程度までは
硬度がHv200以下の軟らかい溶接材料を使うのが良
い。
【0020】また、嵌合部は実質的に溶接されず、ここ
に残存する気体が溶接部に悪影響を及ぼすことが懸念さ
れるので、図4に示すように、1〜2層目の円周肉盛溶
接20を完了する前にパイプ30により嵌合部を脱気
し、その状態で円周肉盛溶接20を完了させて嵌合部の
残存ガスを減じることが望まれる。
【0021】図5は本発明の他の実施例を示す溶接部の
断面図である。バー素材10,10の相対向端面に台錘
状の加工を施す場合は、同図(A)に示すように、凸部
11の長さと凹部12の深さを同じにしても端面間に隙
間13を確保できる。しかし台錘加工を行わず、相対向
端面を平行させる場合は、同図(B)に示すように、凸
部11の長さを凹部12の深さより大きくして、端面間
に開先となる隙間13を確保することが必要になる。
【0022】次に、本発明の実施結果を説明する。
【0023】(1)熱間工具鋼(SKD6)からなる外
径が185mmの2本のバー素材の相対向端面中心部に
30h6,30F7の嵌め合い公差の凸部および凹部を
旋盤加工により形成すると共に、その周囲の端面を台錘
状に旋盤加工した(図3参照)。ここで、凸部の長さは
105mm、凹部の深さは100mmとした。また、端
面の台錘加工はバー半径rに対する高さhの比h/rで
0.1とし、凸部周囲の端面間に最大ギャップが14.25
mmの隙間が確保されるようにした。
【0024】次いで、凸部を凹部に嵌合させて、端面間
の隙間にバー素材とほぼ同等の成分の肉盛材料を用いて
円周溶接を行い、長尺のバー素材を製作した。そして、
軸心回りの同心円上に6個の切削チップを等間隔配置し
たカッターヘッドを回転させながら中心部に被加工材を
軸方向に送り込むマンドレルバー用外削装置を使用し
て、上記長尺素材を外径180mmに切削加工したとこ
ろ、6個の切削チップはいずれも摩耗が少なく再使用で
きる状態にあった。また、溶接部を中心とした両側1m
の範囲における曲がりは約0.5mmであった。
【0025】これに対し、同一材質、同一外径の短尺素
材を図1に示す従来方法で溶接した。端面の円錐加工は
バー半径rに対する円錐高さhの比h/rで表わして0.
1とした。溶接後、上記と同じマンドレルバー用外削装
置を用いて長尺素材を同一仕上げ外径に切削加工したと
ころ、6個の切削チップのうちの2個は欠損し、3個は
損耗が著しく、いずれも再使用できない状態となった。
また、溶接部を中心とした曲がりは、バー長手方向1m
あたり約3mmに達した。
【0026】(2)熱間工具鋼(SKD6)からなる外
径145mmのバー素材に対して(1)と同じ寸法およ
び嵌め合い公差の凹凸端面加工を施し、その凸部と凹部
を嵌合させた後、端面間の隙間に対し2層目までを軟鋼
用肉盛材料により溶接した。このとき、図4に示すよう
に、嵌合部に固定したパイプ30を真空ポンプに接続し
て嵌合部を脱気し、2層目の溶接を完了させる際に、パ
イプを肉盛封入した。更に、その上からSKD6とほぼ
同等の成分の肉盛材料により上盛りして一体の長尺バー
素材を作製した。
【0027】作製された長尺のバー素材を前記外削装置
により外径140mmに加工したところ、6個の切削チ
ップのうち1個はやや摩耗が進んで取り換えが必要な状
態となったが、残りの5個は殆ど摩耗が見られなかっ
た。また、溶接部を中心とした両側1mの範囲における
曲がりは約0.8mmであった。
【0028】これに対し、同一材質、同一外径の短尺を
図1に示す従来方法(h/r=0.1)で溶接後、同一仕
上げ外径に切削加工したところ、6個の切削チップのう
ち2個は焼付き、4個は著しい摩耗を生じ、いずれも再
使用不能となった。また、溶接部の曲がりは1m当り約
4mmに達した。
【0029】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
のマンドレルバーの溶接方法は、溶接に際して素材を嵌
め合い連結することにより、連結接合部での段差や曲が
りを抑え、素材の軸心を合致させた直芯バーを作製でき
る。従って、溶接後の外削において切削チップの損傷を
抑え、また、圧延製品の品質向上を達成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の溶接方法の概要を示す模式図である。
【図2】従来の溶接方法における問題点を示す模式図で
ある。
【図3】本発明の1実施例を示す溶接部の一部破断側面
図である。
【図4】嵌合部の脱気方法を示す溶接部の側面図であ
る。
【図5】本発明の他の実施例を示す溶接部の一部破断側
面図である。
【符号の説明】
10 バー素材 11 凸部 12 凹部 13 隙間 20 円周肉盛溶接

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 同一外径の円柱状素材を軸方向に溶接接
    合して1本のマンドレルバーとなすマンドレルバーの溶
    接方法において、 隣接する円柱状素材の相対向端面のうちの一方の端面中
    心部に凸部を設けると共に、該凸部が嵌合する凹部を他
    方の端面中心部に設け、凸部を凹部に嵌合させた状態で
    相対向端面間に形成される隙間に円周肉盛溶接を行うこ
    とを特徴とするマンドレルバーの溶接方法。
JP35503592A 1992-12-16 1992-12-16 マンドレルバーの溶接方法 Pending JPH06182546A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP35503592A JPH06182546A (ja) 1992-12-16 1992-12-16 マンドレルバーの溶接方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP35503592A JPH06182546A (ja) 1992-12-16 1992-12-16 マンドレルバーの溶接方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06182546A true JPH06182546A (ja) 1994-07-05

Family

ID=18441543

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP35503592A Pending JPH06182546A (ja) 1992-12-16 1992-12-16 マンドレルバーの溶接方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH06182546A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100463768C (zh) * 2007-05-31 2009-02-25 天津钢管集团股份有限公司 断废芯棒的焊接工艺

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100463768C (zh) * 2007-05-31 2009-02-25 天津钢管集团股份有限公司 断废芯棒的焊接工艺

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2821553B2 (ja) 管状加工物を連続的にかつ切削屑無しに個々のリングに分離する方法及び装置
RU2711392C2 (ru) Способ шлифовальной комплексной обработки валообразных деталей с цилиндрическими и профилированными участками
EP1004391B1 (en) Rotary die laser machining and hardening apparatus and method
CN108026976B (zh) 等速万向联轴器的外侧联轴器构件的制造方法及焊接部的超声波探伤检查方法
JPH09280255A (ja) 軌道底に平坦部を設けたベアリング外輪素形品及び内輪素形品、それらの製造方法並びに使用するマンドレル及びロール
JPH06182546A (ja) マンドレルバーの溶接方法
RU2733522C1 (ru) Способ обработки передельных горячекатаных труб-заготовок из стали для получения бесшовных холоднокатаных труб высокой точности
RU2354482C2 (ru) Способ изготовления замкнутых цилиндрических обечаек из металлического листа
JPH10156617A (ja) ミーリング加工用カッタ装置
JPH10156684A (ja) セラミック製部品素材のエッジ部チッピングレス加工方法
EP3670019A1 (en) Methods and machines for producing tubes by means of flow forming
JP6848737B2 (ja) 歯型ロールの製造方法及び鋼板の加工方法
JP2720742B2 (ja) マンドレルバーの外削方法
JP7278258B2 (ja) チャック機構及びその製造方法
JP7429976B2 (ja) 指輪の製造方法
JPH06344068A (ja) 冷間鍛造用金型
EP2258506B1 (en) Method of manufacturing seamless tube
US5730018A (en) Method of forming internal spline shaft
JPH09159776A (ja) 加圧水型原子炉制御棒案内用ジルコニウム合金製シンブル管の製造方法
RU1835330C (ru) Способ обработки концевых участков труб и полых заготовок
SU1680467A1 (ru) Способ механической обработки заготовки прокатного издели
JP2005271197A (ja) 金属製半加工品仕上げ方法
JPH071253A (ja) 中空押出ダイスの製造方法
JPH11244936A (ja) 両端に圧入用面取り部を有する短管の製造法
RU2393040C1 (ru) Комбинированный способ ротационного выглаживания и иглофрезерования цилиндрических оболочек