JPH061818A - プロピレンブロック共重合体の製造方法 - Google Patents
プロピレンブロック共重合体の製造方法Info
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- JPH061818A JPH061818A JP20173292A JP20173292A JPH061818A JP H061818 A JPH061818 A JP H061818A JP 20173292 A JP20173292 A JP 20173292A JP 20173292 A JP20173292 A JP 20173292A JP H061818 A JPH061818 A JP H061818A
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- propylene
- olefin
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- block copolymer
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- Graft Or Block Polymers (AREA)
- Transition And Organic Metals Composition Catalysts For Addition Polymerization (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】良好な物性を有するプロピレンとα−オレフィ
ンのブロック共重合体を製造する方法を提供する。 【構成】チタン含有固体触媒成分とアルキルアルミニウ
ム化合物からなる触媒系を用い、第一段階でプロピレン
又はプロピレンと少量の他のα−オレフィンとの重合を
行い、ひき続いて、第二段階で上記の触媒系を失活させ
ずにトリアルキルアルミニウムを添加し、プロピレンと
プロピレン以外のα−オレフィンとの重合を行う。 【効果】重量平均分子量が400,000以上であるプ
ロピレンブロック共重合体を、高共重合活性で製造す
る。
ンのブロック共重合体を製造する方法を提供する。 【構成】チタン含有固体触媒成分とアルキルアルミニウ
ム化合物からなる触媒系を用い、第一段階でプロピレン
又はプロピレンと少量の他のα−オレフィンとの重合を
行い、ひき続いて、第二段階で上記の触媒系を失活させ
ずにトリアルキルアルミニウムを添加し、プロピレンと
プロピレン以外のα−オレフィンとの重合を行う。 【効果】重量平均分子量が400,000以上であるプ
ロピレンブロック共重合体を、高共重合活性で製造す
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高剛性で高衝撃強度の
優れたプロピレンブロック共重合体を製造する方法に関
するものである。
優れたプロピレンブロック共重合体を製造する方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術及びその問題点】チーグラー型触媒を用い
て製造される結晶性ポリプロピレンは、剛性、耐熱性な
どの優れた特性を有しているが、特に自動車、電気製
品、スポーツ用品などの用途において、衝撃強度、特に
低温における高い衝撃強度が、必ずしも満足できるとは
言えず、改良が望まれている。衝撃強度の改良のため、
結晶性ポリプロピレンに、プロピレンとα−オレフィン
のゴム状共重合体がブロック共重合したプロピレンブロ
ック共重合体が提案されている。
て製造される結晶性ポリプロピレンは、剛性、耐熱性な
どの優れた特性を有しているが、特に自動車、電気製
品、スポーツ用品などの用途において、衝撃強度、特に
低温における高い衝撃強度が、必ずしも満足できるとは
言えず、改良が望まれている。衝撃強度の改良のため、
結晶性ポリプロピレンに、プロピレンとα−オレフィン
のゴム状共重合体がブロック共重合したプロピレンブロ
ック共重合体が提案されている。
【0003】プロピレンブロック共重合体の製造方法と
して、三塩化チタン含有固体と有機アルミニウム化合物
との組み合わせからなるチーグラー型の触媒の存在下、
不活性有機溶媒を用いたスラリー重合、気相重合、ある
いは塊状重合と気相重合の組み合わせなどによってプロ
ピレンとα−オレフィンをブロック共重合させる方法な
どが提案されている。特に、液体状態のモノマーを溶媒
としてその中で重合させる塊状重合とモノマーを気体状
態で触媒と接触させる気相重合の組み合わせによる製造
プロセスは、生成重合体の単離や、未反応モノマーの回
収が容易である利点を有している。
して、三塩化チタン含有固体と有機アルミニウム化合物
との組み合わせからなるチーグラー型の触媒の存在下、
不活性有機溶媒を用いたスラリー重合、気相重合、ある
いは塊状重合と気相重合の組み合わせなどによってプロ
ピレンとα−オレフィンをブロック共重合させる方法な
どが提案されている。特に、液体状態のモノマーを溶媒
としてその中で重合させる塊状重合とモノマーを気体状
態で触媒と接触させる気相重合の組み合わせによる製造
プロセスは、生成重合体の単離や、未反応モノマーの回
収が容易である利点を有している。
【0004】例えば、特開昭54−123191号公報
には、三塩化チタン含有固体と有機アルミニウム化合物
とからなる触媒を用いて、第一段階でプロピレンの塊状
重合を行い、続いて、第二段階でプロピレンと他のα−
オレフィンとの気相重合を行うことにより、プロピレン
ブロック共重合体を得る方法を開示している。
には、三塩化チタン含有固体と有機アルミニウム化合物
とからなる触媒を用いて、第一段階でプロピレンの塊状
重合を行い、続いて、第二段階でプロピレンと他のα−
オレフィンとの気相重合を行うことにより、プロピレン
ブロック共重合体を得る方法を開示している。
【0005】特公昭55−7464号公報には、第二段
階での重合時に、トリアルキルアルミニウムを添加し、
重合活性を増大させる方法が開示されているが、ゴム状
共重合体成分の分子量が低いため、加工時の成形性(ス
パイラルフロー)が悪化すると同時に、ブロック共重合
体の衝撃強度向上効果が小さい問題がある。
階での重合時に、トリアルキルアルミニウムを添加し、
重合活性を増大させる方法が開示されているが、ゴム状
共重合体成分の分子量が低いため、加工時の成形性(ス
パイラルフロー)が悪化すると同時に、ブロック共重合
体の衝撃強度向上効果が小さい問題がある。
【0006】
【発明の目的】本発明の目的は、三塩化チタン触媒を用
いて、高い共重合活性で、プロピレンとα−オレフィン
のゴム状共重合体成分の分子量が高いプロピレンブロッ
ク共重合体を製造する方法を提供することにある。
いて、高い共重合活性で、プロピレンとα−オレフィン
のゴム状共重合体成分の分子量が高いプロピレンブロッ
ク共重合体を製造する方法を提供することにある。
【0007】
【問題点解決のための技術的手段】本発明は、三塩化チ
タン含有固体と式 AlR3−nXn (式中、Rは炭
素数1〜8のアルキル基、Xはハロゲン、nは0より大
きく3未満の数である。)で表わされるアルキルアルミ
ニウム化合物からなる触媒系を用いた、20℃キシレン
可溶部の重量平均分子量が400,000以上であるプ
ロピレンブロック共重合体の製造方法において、第一段
階でプロピレン又はプロピレンと少量の他のα−オレフ
ィンとの重合を行い、ひき続いて、上記の触媒系を失活
させずに、第二段階でトリアルキルアルミニウムを添加
しプロピレンとプロピレン以外のα−オレフィンとの重
合を行うことを特徴とする、プロピレンブロック共重合
体の製造方法に関する。
タン含有固体と式 AlR3−nXn (式中、Rは炭
素数1〜8のアルキル基、Xはハロゲン、nは0より大
きく3未満の数である。)で表わされるアルキルアルミ
ニウム化合物からなる触媒系を用いた、20℃キシレン
可溶部の重量平均分子量が400,000以上であるプ
ロピレンブロック共重合体の製造方法において、第一段
階でプロピレン又はプロピレンと少量の他のα−オレフ
ィンとの重合を行い、ひき続いて、上記の触媒系を失活
させずに、第二段階でトリアルキルアルミニウムを添加
しプロピレンとプロピレン以外のα−オレフィンとの重
合を行うことを特徴とする、プロピレンブロック共重合
体の製造方法に関する。
【0008】本発明における固体状三塩化チタン触媒と
しては、従来公知のものを用いることができる。例え
ば、四塩化チタンを有機アルミニウム化合物で還元して
得られた三塩化チタンを、錯化剤で、続いて四塩化チタ
ンで処理する方法、四塩化チタンを金属アルミニウムで
還元して得られた三塩化チタン(1molの三塩化チタ
ンに対して1/3molの三塩化アルミニウムを含有す
る共晶体)を、さらに電子供与体で処理する方法、三塩
化チタンをボールミルなどで粉砕活性化処理したする方
法などによって製造することができる。これらの三塩化
チタンは、特公昭55−8451号公報、特公昭54−
28316号公報、特開昭47−34478号公報、特
開昭58−36928号公報、特開昭59−12905
号公報、特開昭59−13630号公報、特開平1−2
75607号公報などにおいて公知である。
しては、従来公知のものを用いることができる。例え
ば、四塩化チタンを有機アルミニウム化合物で還元して
得られた三塩化チタンを、錯化剤で、続いて四塩化チタ
ンで処理する方法、四塩化チタンを金属アルミニウムで
還元して得られた三塩化チタン(1molの三塩化チタ
ンに対して1/3molの三塩化アルミニウムを含有す
る共晶体)を、さらに電子供与体で処理する方法、三塩
化チタンをボールミルなどで粉砕活性化処理したする方
法などによって製造することができる。これらの三塩化
チタンは、特公昭55−8451号公報、特公昭54−
28316号公報、特開昭47−34478号公報、特
開昭58−36928号公報、特開昭59−12905
号公報、特開昭59−13630号公報、特開平1−2
75607号公報などにおいて公知である。
【0009】本発明における式 AlR3−nXn
(式中、Rは炭素数1〜8のアルキル基、Xはハロゲ
ン、nは0より大きく3未満の数である。)で表わされ
るアルキルアルミニウム化合物としては、例えば、ジメ
チルアルミニウムモノクロリド、ジエチルアルミニウム
モノクロリド、ジブチルアルミニウムモノクロリド、ジ
ノルマルプロピルアルミニウムモノクロリド、メチルア
ルミニウムセスキクロライド、エチルアルミニウムセス
キクロライド、ブチルアルミニウムセスキクロライド、
ブチルアルミニウムセスキクロブロマイドなどを挙げる
ことができる。上記のアルキルアルミニウム化合物の使
用量は、三塩化チタン含有固体のチタンに対するアルミ
ニウムの元素比(Al/Ti)で、0.5〜20、好ま
しくは1〜10である。
(式中、Rは炭素数1〜8のアルキル基、Xはハロゲ
ン、nは0より大きく3未満の数である。)で表わされ
るアルキルアルミニウム化合物としては、例えば、ジメ
チルアルミニウムモノクロリド、ジエチルアルミニウム
モノクロリド、ジブチルアルミニウムモノクロリド、ジ
ノルマルプロピルアルミニウムモノクロリド、メチルア
ルミニウムセスキクロライド、エチルアルミニウムセス
キクロライド、ブチルアルミニウムセスキクロライド、
ブチルアルミニウムセスキクロブロマイドなどを挙げる
ことができる。上記のアルキルアルミニウム化合物の使
用量は、三塩化チタン含有固体のチタンに対するアルミ
ニウムの元素比(Al/Ti)で、0.5〜20、好ま
しくは1〜10である。
【0010】本発明におけるトリアルキルアルミニウム
としては、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルア
ルミニウム、トリヘキシルアルミニウム、トリオクチル
アルミニウムなどを挙げることができる。トリアルキル
アルミニウムの使用量は、三塩化チタン含有固体のチタ
ンに対するアルミニウムの元素比(Al/Ti)で、好
ましくは0.1〜0.8、特に好ましくは0.3〜0.
7である。トリアルキルアルミニウムの使用量が上記の
範囲よりも少ないと、共重合収率が十分上がらず好まし
くない。また、上記の範囲よりも多いと、ゴム状共重合
体の重量平均分子量が小さくなり好ましくない。
としては、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルア
ルミニウム、トリヘキシルアルミニウム、トリオクチル
アルミニウムなどを挙げることができる。トリアルキル
アルミニウムの使用量は、三塩化チタン含有固体のチタ
ンに対するアルミニウムの元素比(Al/Ti)で、好
ましくは0.1〜0.8、特に好ましくは0.3〜0.
7である。トリアルキルアルミニウムの使用量が上記の
範囲よりも少ないと、共重合収率が十分上がらず好まし
くない。また、上記の範囲よりも多いと、ゴム状共重合
体の重量平均分子量が小さくなり好ましくない。
【0011】第一段階の重合は、プロピレンの単独重合
でもよいが、プロピレンと少量の他のα−オレフィンと
の共重合でもよい。α−オレフィンとしては、エチレ
ン、ブテン−1、4−メチルペンテン−1などを挙げる
ことができる。第一段階で得られる結晶性重合体中のプ
ロピレン以外のα−オレフィンの割合は、ポリプロピレ
ンの特性を失わない程度の量、例えば、10重量%以下
であることが好ましい。結晶性重合体中のプロピレン以
外のα−オレフィンの割合が、10重量%を越えると低
結晶性重合体副生物が増大する。生成ポリマーの分子量
調整のため、必要に応じて、連鎖移動剤として、水素を
加えてもよい。
でもよいが、プロピレンと少量の他のα−オレフィンと
の共重合でもよい。α−オレフィンとしては、エチレ
ン、ブテン−1、4−メチルペンテン−1などを挙げる
ことができる。第一段階で得られる結晶性重合体中のプ
ロピレン以外のα−オレフィンの割合は、ポリプロピレ
ンの特性を失わない程度の量、例えば、10重量%以下
であることが好ましい。結晶性重合体中のプロピレン以
外のα−オレフィンの割合が、10重量%を越えると低
結晶性重合体副生物が増大する。生成ポリマーの分子量
調整のため、必要に応じて、連鎖移動剤として、水素を
加えてもよい。
【0012】第一段階で、プロピレン単独重合又はプロ
ピレンと少量の他のα−オレフィンとの共重合により結
晶性重合体を製造した後に、上記の触媒系を失活させず
に、第一段階の重合での未反応のモノマーを部分的に除
去して、続いて、第二段階で、該結晶性重合体の存在
下、上記の触媒系を失活させずに、トリアルキルアルミ
ニウムを添加し、プロピレンとプロピレン以外のα−オ
レフィンとのゴム状共重合体を製造する。
ピレンと少量の他のα−オレフィンとの共重合により結
晶性重合体を製造した後に、上記の触媒系を失活させず
に、第一段階の重合での未反応のモノマーを部分的に除
去して、続いて、第二段階で、該結晶性重合体の存在
下、上記の触媒系を失活させずに、トリアルキルアルミ
ニウムを添加し、プロピレンとプロピレン以外のα−オ
レフィンとのゴム状共重合体を製造する。
【0013】第二段階で得られるプロピレンとプロピレ
ン以外のα−オレフィンとのゴム状共重合体の割合は、
全ブロック共重合体量の通常3〜30重量%、より好ま
しくは5〜15重量%である。ゴム状共重合体中のプロ
ピレン以外のα−オレフィンの割合は、10〜40重量
%が好ましい。本発明で得られるゴム状共重合体の重量
平均分子量は、400,000以上、より好ましくは
1,000,000以上である。ゴム状共重合体の重量
平均分子量が400,000未満の場合は、プロピレン
ブロック共重合体の衝撃強度の改良効果が小さくなる。
ン以外のα−オレフィンとのゴム状共重合体の割合は、
全ブロック共重合体量の通常3〜30重量%、より好ま
しくは5〜15重量%である。ゴム状共重合体中のプロ
ピレン以外のα−オレフィンの割合は、10〜40重量
%が好ましい。本発明で得られるゴム状共重合体の重量
平均分子量は、400,000以上、より好ましくは
1,000,000以上である。ゴム状共重合体の重量
平均分子量が400,000未満の場合は、プロピレン
ブロック共重合体の衝撃強度の改良効果が小さくなる。
【0014】本発明の重合様式としては、不活性炭化水
素溶媒中でのスラリー重合、液体状態のモノマーを溶媒
としてその中で重合させる塊状重合、モノマーを気体状
態で触媒と接触させる気相重合、あるいは、これらを組
み合わせて重合を行うことができる。
素溶媒中でのスラリー重合、液体状態のモノマーを溶媒
としてその中で重合させる塊状重合、モノマーを気体状
態で触媒と接触させる気相重合、あるいは、これらを組
み合わせて重合を行うことができる。
【0015】塊状重合では、プロピレン又はプロピレン
と他のα−オレフィンとの混合モノマーを液状に保ちう
る温度および圧力条件下でを行うことが好ましい。重合
温度は、通常30〜90℃、好ましくは50〜80℃で
ある。重合時間は、通常5分〜5時間である。
と他のα−オレフィンとの混合モノマーを液状に保ちう
る温度および圧力条件下でを行うことが好ましい。重合
温度は、通常30〜90℃、好ましくは50〜80℃で
ある。重合時間は、通常5分〜5時間である。
【0016】スラリー重合では、不活性炭化水素の存在
下、プロピレン又はプロピレンと他のα−オレフィンと
の混合モノマーを導入して行われる。不活性炭化水素と
しては、n−ペンタン、イソペンタン、n−ヘキサン、
n−ヘプタン、n−オクタン、イソオクタン、n−デカ
ン、ベンゼン、トルエン、キシレン、シクロヘキサンな
どを挙げることができる。重合圧力は、通常、大気圧〜
10kg/cm2、好ましくは大気圧〜5kg/c
m2、重合温度は、通常30〜90℃、好ましくは、4
0〜80℃である。重合時間は通常30分〜10時間、
好ましくは1〜5時間である。
下、プロピレン又はプロピレンと他のα−オレフィンと
の混合モノマーを導入して行われる。不活性炭化水素と
しては、n−ペンタン、イソペンタン、n−ヘキサン、
n−ヘプタン、n−オクタン、イソオクタン、n−デカ
ン、ベンゼン、トルエン、キシレン、シクロヘキサンな
どを挙げることができる。重合圧力は、通常、大気圧〜
10kg/cm2、好ましくは大気圧〜5kg/c
m2、重合温度は、通常30〜90℃、好ましくは、4
0〜80℃である。重合時間は通常30分〜10時間、
好ましくは1〜5時間である。
【0017】気相重合では、プロピレン又はプロピレン
と他のα−オレフィンとの混合モノマーを導入して、気
相状態を維持できる温度、圧力条件下で行われる。α−
オレフィンとしては、エチレン、ブテン−1、4−メチ
ルペンテン−1などを挙げることができる。重合圧力
は、通常、大気圧〜10kg/cm2、好ましくは大気
圧〜5kg/cm2、重合温度は、通常、50〜95
℃、好ましくは、65〜90℃である。重合時間は通常
30分〜10時間、好ましくは1〜5時間である。
と他のα−オレフィンとの混合モノマーを導入して、気
相状態を維持できる温度、圧力条件下で行われる。α−
オレフィンとしては、エチレン、ブテン−1、4−メチ
ルペンテン−1などを挙げることができる。重合圧力
は、通常、大気圧〜10kg/cm2、好ましくは大気
圧〜5kg/cm2、重合温度は、通常、50〜95
℃、好ましくは、65〜90℃である。重合時間は通常
30分〜10時間、好ましくは1〜5時間である。
【0018】第一段階では塊状重合を、第二段階ではス
ラリー重合を行うのが好ましい。重合終了後、後処理工
程として、重合液スラリーをエタノールなどの溶媒に注
ぎ、濾過、乾燥して、重合体を得ることができる。ある
いは、重合液スラリーをそのまま、濾過、乾燥して、重
合体を得ることができる。スラリー重合においては、副
生した低分子量物を後処理工程で除去でき、得られるブ
ロック共重合体の粘着性を改良することができる。
ラリー重合を行うのが好ましい。重合終了後、後処理工
程として、重合液スラリーをエタノールなどの溶媒に注
ぎ、濾過、乾燥して、重合体を得ることができる。ある
いは、重合液スラリーをそのまま、濾過、乾燥して、重
合体を得ることができる。スラリー重合においては、副
生した低分子量物を後処理工程で除去でき、得られるブ
ロック共重合体の粘着性を改良することができる。
【0019】
【発明の効果】本発明により、プロピレンとα−オレフ
ィンのゴム状共重合体成分の分子量が高いプロピレンブ
ロック共重合体を、高い共重合活性で製造することがで
きる。
ィンのゴム状共重合体成分の分子量が高いプロピレンブ
ロック共重合体を、高い共重合活性で製造することがで
きる。
【0020】
【実施例】以下に本発明の実施例を説明する。実施例に
おいて、共重合収率とは、全重合体中の第二段階での重
合体重量割合である。重量平均分子量は、ゲルパーミエ
ーションクロマトグラフィー(GPC)によって求め
た。測定は、ウォーターズ社製150CV型GPCを用
いて行った。(溶媒 o−ジクロロベンゼン(0.3%
BHTを含有),カラム SHODEXAT−80M×
2,温度145℃,試料濃度0.03wt%、流速
1.0ml/min.) キシレン可溶部のエチレン含量は、IRにより求めた。
測定試料の作成は、ホットプレス熱板上、2枚のフェロ
板間に厚み0.2mmテフロンシート間に試料を約0.
5g置き、180℃で加圧しない状態で1分間溶融し、
ひき続き、50kg/cm2Gで1分間加圧後、水槽で
急冷してフィルムを作成した。IR測定は、ガードナー
検量線(I.J.Gardner et.al.,Ru
bberChem.& Tech.vol.44,10
51p.(1971))を使用し、1155cm−1と
720cm−1の強度比から求めた。
おいて、共重合収率とは、全重合体中の第二段階での重
合体重量割合である。重量平均分子量は、ゲルパーミエ
ーションクロマトグラフィー(GPC)によって求め
た。測定は、ウォーターズ社製150CV型GPCを用
いて行った。(溶媒 o−ジクロロベンゼン(0.3%
BHTを含有),カラム SHODEXAT−80M×
2,温度145℃,試料濃度0.03wt%、流速
1.0ml/min.) キシレン可溶部のエチレン含量は、IRにより求めた。
測定試料の作成は、ホットプレス熱板上、2枚のフェロ
板間に厚み0.2mmテフロンシート間に試料を約0.
5g置き、180℃で加圧しない状態で1分間溶融し、
ひき続き、50kg/cm2Gで1分間加圧後、水槽で
急冷してフィルムを作成した。IR測定は、ガードナー
検量線(I.J.Gardner et.al.,Ru
bberChem.& Tech.vol.44,10
51p.(1971))を使用し、1155cm−1と
720cm−1の強度比から求めた。
【0021】実施例1 攪拌機付の内容積2Lのオートクレーブ内に三塩化チタ
ン含有固体として、市販の東ソーアクゾ社製SB−12
を138mg封入した硝子アンプルを取り付けた後、オ
ートクレーブを窒素で置換した。次に、ジエチルアルミ
ニウムクロライド(DEAC)1.79mmolを含有
するn−ヘプタン溶液1.79mlをオートクレーブに
仕込んだ。続いて、1.5kg/cm2Gの水素を導入
後、液体プロピレン1200ml導入してオートクレー
ブを振とうした。オートクレーブ内を65℃に昇温し、
攪拌開始とともに触媒固体成分の入った硝子アンプルを
破砕し、第一段階の塊状重合を65℃で20分間行っ
た。
ン含有固体として、市販の東ソーアクゾ社製SB−12
を138mg封入した硝子アンプルを取り付けた後、オ
ートクレーブを窒素で置換した。次に、ジエチルアルミ
ニウムクロライド(DEAC)1.79mmolを含有
するn−ヘプタン溶液1.79mlをオートクレーブに
仕込んだ。続いて、1.5kg/cm2Gの水素を導入
後、液体プロピレン1200ml導入してオートクレー
ブを振とうした。オートクレーブ内を65℃に昇温し、
攪拌開始とともに触媒固体成分の入った硝子アンプルを
破砕し、第一段階の塊状重合を65℃で20分間行っ
た。
【0022】重合終了後、未反応プロピレンガスを放出
し、オートクレーブ内を窒素で置換した。この時生成し
たホモポリプロピレンの収量は、49.3gであった。
続いて、窒素下にトリエチルアルミニウム0.45mm
olを含むヘプタン700mlを注入した。その後、オ
ートクレーブ内にエチレンとプロピレンを常圧流通下に
それぞれ125ml/min.および750ml/mi
n.の速度で供給しながら、65℃で120分間、第二
段階のスラリー共重合を行った。重合終了後、重合スラ
リーをエタノール1L中に投入し、ポリマーを析出した
後、濾過、乾燥によって、共重合体69.6gを回収し
た。共重合体5gを500mlのp−キシレンに加熱溶
解し、その後12時間室温放置した後、遠心分離によっ
て可溶部と不溶部を分離し、可溶部をエタノール2L中
へ投入し、析出させ、濾過乾燥によって回収した。結果
を表2に示した。
し、オートクレーブ内を窒素で置換した。この時生成し
たホモポリプロピレンの収量は、49.3gであった。
続いて、窒素下にトリエチルアルミニウム0.45mm
olを含むヘプタン700mlを注入した。その後、オ
ートクレーブ内にエチレンとプロピレンを常圧流通下に
それぞれ125ml/min.および750ml/mi
n.の速度で供給しながら、65℃で120分間、第二
段階のスラリー共重合を行った。重合終了後、重合スラ
リーをエタノール1L中に投入し、ポリマーを析出した
後、濾過、乾燥によって、共重合体69.6gを回収し
た。共重合体5gを500mlのp−キシレンに加熱溶
解し、その後12時間室温放置した後、遠心分離によっ
て可溶部と不溶部を分離し、可溶部をエタノール2L中
へ投入し、析出させ、濾過乾燥によって回収した。結果
を表2に示した。
【0023】実施例2、3、比較例1〜3 実施例1において、第二段階で添加するトリエチルアル
ミニウム化合物に変えて、表1に示した様に種類と添加
量で同様に重合した。結果を表2に示した。
ミニウム化合物に変えて、表1に示した様に種類と添加
量で同様に重合した。結果を表2に示した。
【図1】本発明の重合方法及び重合に用いる触媒固体成
分の調製工程を示すフローチャートである。
分の調製工程を示すフローチャートである。
【表1】
【表2】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山田 慎一郎 千葉県市原市五井南海岸8番の1 宇部興 産株式会社千葉研究所内
Claims (1)
- 【請求項1】三塩化チタン含有固体と式 AlR3−n
Xn (式中、Rは炭素数1〜8のアルキル基、Xはハ
ロゲン、nは0より大きく3未満の数である。)で表わ
されるアルキルアルミニウム化合物からなる触媒系を用
いた、20℃キシレン可溶部の重量平均分子量が40
0,000以上であるプロピレンブロック共重合体の製
造方法において、第一段階でプロピレン又はプロピレン
と少量の他のα−オレフィンとの重合を行い、ひき続い
て、上記の触媒系を失活させずに、第二段階でトリアル
キルアルミニウムを添加しプロピレンとプロピレン以外
のα−オレフィンとの重合を行うことを特徴とする、プ
ロピレンブロック共重合体の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20173292A JPH061818A (ja) | 1992-06-19 | 1992-06-19 | プロピレンブロック共重合体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20173292A JPH061818A (ja) | 1992-06-19 | 1992-06-19 | プロピレンブロック共重合体の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH061818A true JPH061818A (ja) | 1994-01-11 |
Family
ID=16446021
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP20173292A Pending JPH061818A (ja) | 1992-06-19 | 1992-06-19 | プロピレンブロック共重合体の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH061818A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US9808855B2 (en) | 2014-09-18 | 2017-11-07 | Sungwoo Hitech Co., Ltd. | Rivet module and joining structure and method using the same |
-
1992
- 1992-06-19 JP JP20173292A patent/JPH061818A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US9808855B2 (en) | 2014-09-18 | 2017-11-07 | Sungwoo Hitech Co., Ltd. | Rivet module and joining structure and method using the same |
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