JPH0618111B2 - インライン型電子銃 - Google Patents
インライン型電子銃Info
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- JPH0618111B2 JPH0618111B2 JP59116926A JP11692684A JPH0618111B2 JP H0618111 B2 JPH0618111 B2 JP H0618111B2 JP 59116926 A JP59116926 A JP 59116926A JP 11692684 A JP11692684 A JP 11692684A JP H0618111 B2 JPH0618111 B2 JP H0618111B2
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- Japan
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- magnetic field
- horizontal
- electron gun
- electron beam
- Prior art date
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- Expired - Lifetime
Links
Classifications
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01J—ELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
- H01J29/00—Details of cathode-ray tubes or of electron-beam tubes of the types covered by group H01J31/00
- H01J29/46—Arrangements of electrodes and associated parts for generating or controlling the ray or beam, e.g. electron-optical arrangement
- H01J29/70—Arrangements for deflecting ray or beam
- H01J29/701—Systems for correcting deviation or convergence of a plurality of beams by means of magnetic fields at least
- H01J29/707—Arrangements intimately associated with parts of the gun and co-operating with external magnetic excitation devices
Description
【発明の詳細な説明】 ＜発明の技術分野＞ 本発明はカラー陰極線管に係り、インライン型電子銃か
ら放射された中央及び一対の両外側電子ビームが共通の
偏向磁界により螢光面上に形成するラスターの大きさ
を、特に水平偏向周波数にかかわらず等しくさせること
が可能なセルフ・コンバージェンス方式のインライン型
電子銃に関するものである。
ら放射された中央及び一対の両外側電子ビームが共通の
偏向磁界により螢光面上に形成するラスターの大きさ
を、特に水平偏向周波数にかかわらず等しくさせること
が可能なセルフ・コンバージェンス方式のインライン型
電子銃に関するものである。
＜従来技術＞ 第１図は従来用いられている動的コンバージェンス補正
を要しない。所謂セルフ・コンバージェンス方式のイン
ライン型電子銃を用いたカラー陰極線管の縦断面図であ
る。
を要しない。所謂セルフ・コンバージェンス方式のイン
ライン型電子銃を用いたカラー陰極線管の縦断面図であ
る。
インライン型電子銃１から放射されて同一平面内にある
中央電子ビームＢ１及び一対の両外側電子ビームＢ２，
Ｂ３は排気された硝子外囲器２の漏斗状部に配設された
偏向装置５により水平及び垂直に偏向され、硝子外囲器
２の頂面にあり、内側に三色に発光する複数の螢光体画
素が被着された螢光面４上にこれに対設されたシャドウ
マスク３を通して走査画面を形成する。このカラー陰極
線管を動的コンバージェンス補正を要しないセルフ・コ
ンバージェンス方式とするには、偏向装置５の水平偏向
磁界を強い糸巻型歪に、垂直偏向磁界を強い樽型歪にし
て、第２図に示す様にこれら偏向磁界により一対の両外
側電子ビームＢ２，Ｂ３のコマ収差をなくして螢光面４
上に一致した走査画面６を形成する。この場合の中央電
子ビームＢ１の走査画面７は一般に水平、垂直両外側電
子ビームＢ２，Ｂ３の形成する走査画面６より小さくな
る。この走査画面の不整合は偏向装置５のコマ収差によ
るものであり、コマ収差を除去して各走査画面を一致さ
せるために、偏向装置５の後部漏洩磁界が及ぶ電子銃１
の先端に取付けられた非磁性材で有底円筒状に形成され
た集中磁極１０の底面１１に高透磁率の磁性部材からな
る磁界制御素子を配設している。第３図は磁界制御素子
の一例を示し、集中磁極１０の底面１１に穿設された中
央電子ビーム透過開孔１２を螢光面４の短軸である垂直
軸Ｙ−Ｙ上で挟むように対設された一対の円盤状磁気増
強素子１５，１６と、螢光面４の長軸である水平軸Ｘ−
Ｘ上に穿設された両外側電子ビーム透過開孔１３，１４
を囲む様に配設された環状磁気遮蔽素子１７，１８から
構成されている。磁気増強素子１５，１６は中央電子ビ
ームＢ１に対して、偏向装置５の水平偏向磁界FHの偏向
感度を両外側電子ビームＢ２，Ｂ３より増加させ、環状
磁気遮蔽素子１７，１８は両外側電子ビームＢ２，Ｂ３
に対して、偏向装置５の水平、垂直偏向磁界FH,FVの偏
向感度を中央電子ビームＢ１より低下させ、又中央電子
ビームＢ１に対して垂直偏向磁界FVの偏向感度を両外側
電子ビームより増加させる働きがある。
中央電子ビームＢ１及び一対の両外側電子ビームＢ２，
Ｂ３は排気された硝子外囲器２の漏斗状部に配設された
偏向装置５により水平及び垂直に偏向され、硝子外囲器
２の頂面にあり、内側に三色に発光する複数の螢光体画
素が被着された螢光面４上にこれに対設されたシャドウ
マスク３を通して走査画面を形成する。このカラー陰極
線管を動的コンバージェンス補正を要しないセルフ・コ
ンバージェンス方式とするには、偏向装置５の水平偏向
磁界を強い糸巻型歪に、垂直偏向磁界を強い樽型歪にし
て、第２図に示す様にこれら偏向磁界により一対の両外
側電子ビームＢ２，Ｂ３のコマ収差をなくして螢光面４
上に一致した走査画面６を形成する。この場合の中央電
子ビームＢ１の走査画面７は一般に水平、垂直両外側電
子ビームＢ２，Ｂ３の形成する走査画面６より小さくな
る。この走査画面の不整合は偏向装置５のコマ収差によ
るものであり、コマ収差を除去して各走査画面を一致さ
せるために、偏向装置５の後部漏洩磁界が及ぶ電子銃１
の先端に取付けられた非磁性材で有底円筒状に形成され
た集中磁極１０の底面１１に高透磁率の磁性部材からな
る磁界制御素子を配設している。第３図は磁界制御素子
の一例を示し、集中磁極１０の底面１１に穿設された中
央電子ビーム透過開孔１２を螢光面４の短軸である垂直
軸Ｙ−Ｙ上で挟むように対設された一対の円盤状磁気増
強素子１５，１６と、螢光面４の長軸である水平軸Ｘ−
Ｘ上に穿設された両外側電子ビーム透過開孔１３，１４
を囲む様に配設された環状磁気遮蔽素子１７，１８から
構成されている。磁気増強素子１５，１６は中央電子ビ
ームＢ１に対して、偏向装置５の水平偏向磁界FHの偏向
感度を両外側電子ビームＢ２，Ｂ３より増加させ、環状
磁気遮蔽素子１７，１８は両外側電子ビームＢ２，Ｂ３
に対して、偏向装置５の水平、垂直偏向磁界FH,FVの偏
向感度を中央電子ビームＢ１より低下させ、又中央電子
ビームＢ１に対して垂直偏向磁界FVの偏向感度を両外側
電子ビームより増加させる働きがある。
従がって磁界制御素子１５，１６及び１７，１８により
中央電子ビームＢ１の走査画面７は水平、垂直方向共拡
大され、逆に両外側電子ビームＢ２，Ｂ３の走査画面６
は縮小され、偏向磁界によるコマ収差が除去されて走査
画面６，７を完全に一致させることが可能となる。
中央電子ビームＢ１の走査画面７は水平、垂直方向共拡
大され、逆に両外側電子ビームＢ２，Ｂ３の走査画面６
は縮小され、偏向磁界によるコマ収差が除去されて走査
画面６，７を完全に一致させることが可能となる。
＜従来技術の問題点＞ 一方最近では各種の情報を表示するためカラー陰極線管
に高解像度特性を持たせた一所謂ディスプレイ用カラー
陰極線管が用いられており、これにより英数字、記号、
漢字及び図表等が高密度表示される。
に高解像度特性を持たせた一所謂ディスプレイ用カラー
陰極線管が用いられており、これにより英数字、記号、
漢字及び図表等が高密度表示される。
高密度表示を行うには、カラー陰極線管の解像度が高
く、フォーカス特性が均一であること、表示画面の水平
方向解像度を高めるため映像回路の周波数帯域が広いこ
と、表示画面の垂直方向解像度を高めるためには走査線
数が多いことが必要となる。
く、フォーカス特性が均一であること、表示画面の水平
方向解像度を高めるため映像回路の周波数帯域が広いこ
と、表示画面の垂直方向解像度を高めるためには走査線
数が多いことが必要となる。
通常、高密度表示の一手段として走査線数を増加させる
ため、水平偏向周波数fhを現行の標準カラーＴＶ方式の
15.734kHz以上に高めることが行なわれている。この場
合、水平偏向周波数fh＝15.734kHz程度では全く問題が
なかったが、高周波数の水平偏向磁界ごは両外側及び中
央電子ビームが形成する走査画面6′，7′にコマ収差が
生じ、第４図に示す様に中央電子ビームの走査画面7′
に対し両外側電子ビームの走査画面が6′が水平方向に
若干拡大され、且つその拡大の割合が螢光面４の左右で
相違し、左側の拡大寸法d1の方が右側の拡大寸法d2より
大きくなる非対称性が生じる。この走査画面のずれが水
平偏向周波数に依存するコンバージェンス誤差となり、
螢光面上受像画像品位を著しく劣化させる。例えば２０
インチ９０度偏向カラー陰極線管に於て、水平偏向周波
数fh＝15.734kHzが２倍のfh＝31.5kHzとすると上述のず
れd1，d2は有効螢光面の最外周部近くでd1＝0.7mm,d2＝
0.3mmとなる。この様に水平偏向周波数fhの増加と共に
両外側電子ビームと中央電子ビームが形成する走査画面
6′，7′に水平方向でコマ収差によるずれが生じる原因
は次の通りである。
ため、水平偏向周波数fhを現行の標準カラーＴＶ方式の
15.734kHz以上に高めることが行なわれている。この場
合、水平偏向周波数fh＝15.734kHz程度では全く問題が
なかったが、高周波数の水平偏向磁界ごは両外側及び中
央電子ビームが形成する走査画面6′，7′にコマ収差が
生じ、第４図に示す様に中央電子ビームの走査画面7′
に対し両外側電子ビームの走査画面が6′が水平方向に
若干拡大され、且つその拡大の割合が螢光面４の左右で
相違し、左側の拡大寸法d1の方が右側の拡大寸法d2より
大きくなる非対称性が生じる。この走査画面のずれが水
平偏向周波数に依存するコンバージェンス誤差となり、
螢光面上受像画像品位を著しく劣化させる。例えば２０
インチ９０度偏向カラー陰極線管に於て、水平偏向周波
数fh＝15.734kHzが２倍のfh＝31.5kHzとすると上述のず
れd1，d2は有効螢光面の最外周部近くでd1＝0.7mm,d2＝
0.3mmとなる。この様に水平偏向周波数fhの増加と共に
両外側電子ビームと中央電子ビームが形成する走査画面
6′，7′に水平方向でコマ収差によるずれが生じる原因
は次の通りである。
先ず第一に、有底円筒状の集中磁極１０の画面垂直軸Ｙ
−Ｙ方向の筒側部を貫通する水平偏向の磁束により、こ
の磁束貫通面に渦電流が生じ、これにより水平偏向磁界
の磁束変化を妨げる磁束が発生して、磁束を減殺させ、
中央及び両外側電子ビームＢ1，Ｂ2，Ｂ3の偏向感度を
低下させてその水平方向の偏向振幅を減少させ、磁束の
減少は環状磁気遮蔽素子１７，１８の磁気遮蔽効果を減
少させる。この渦電流による磁束の損失は従来の水平偏
向周波数fh＝15.73kHz程度では全く無視出来たが、周波
数の増加に従がって渦電流による磁束損失は無視出来な
くなり、第４図に示す様に両外側電子ビームの走査画面
6′が中央電子ビームの走査画面7′に対し左右方向で広
がることになる。
−Ｙ方向の筒側部を貫通する水平偏向の磁束により、こ
の磁束貫通面に渦電流が生じ、これにより水平偏向磁界
の磁束変化を妨げる磁束が発生して、磁束を減殺させ、
中央及び両外側電子ビームＢ1，Ｂ2，Ｂ3の偏向感度を
低下させてその水平方向の偏向振幅を減少させ、磁束の
減少は環状磁気遮蔽素子１７，１８の磁気遮蔽効果を減
少させる。この渦電流による磁束の損失は従来の水平偏
向周波数fh＝15.73kHz程度では全く無視出来たが、周波
数の増加に従がって渦電流による磁束損失は無視出来な
くなり、第４図に示す様に両外側電子ビームの走査画面
6′が中央電子ビームの走査画面7′に対し左右方向で広
がることになる。
一方、水平方向の走査を行うために偏向装置５を水平偏
向コイルに流す電流波形は第５図に示す鋸歯状波であ
り、図中ａ点からｂ点迄の時間t1が水平走査時間であ
り、ｂ点からｃ点迄の時間t2が水平帰線時間であり、通
常はt2はt1の約1/5程度に設定されている。ａ点或いは
ｃ点が水平走査の画面上左端に、ｂ点が右端位置に対応
している。即ち、水平走査画面の左端位置は水平帰線時
間t2の終端に対応し、右端は水平走査時間t1の終端に対
応し、水平帰線時間t2中は水平走査期間t1中の約５倍の
速さで変化する電流による磁界が発生し、従がってその
高調波成分磁界による渦電流損失に基づく磁束の減少で
環状磁気遮蔽素子１７，１８の磁気遮蔽効果損失は螢光
面左側の方が右側より大きく、第４図に示す様に両外側
電子ビーム走査画面6′の中央電子ビーム走査画面7′に
対する水平方向での拡大幅は左側のd1が右側のd2より大
きくなり、水平方向でをコマ収差に非対称性が生じる。
従来の標準カラーＴＶ方式（NTSC方式）で用いられてい
るfh＝15.734kHzではt1＝５１〜５３μsec，t2＝１０〜
１２μsecで、これによる渦電流損失は全く無視出来
て、上述のコマ収差及びその非対称性は実質的には見出
せなかったが、fhの増加と共にt1とt2の相違が拡大し、
更には表示装置として可能の限り表示領域を広くとる要
求がしばしばあり、この場合有効走査時間t1を大きくす
るために帰線時間t2は出来るだけ小さくなるように設定
されることになる。従って、渦電流損失に基く水平偏向
時速減少の非対称性は無視出来ない量となって上記の現
象が顕著となってくる。
向コイルに流す電流波形は第５図に示す鋸歯状波であ
り、図中ａ点からｂ点迄の時間t1が水平走査時間であ
り、ｂ点からｃ点迄の時間t2が水平帰線時間であり、通
常はt2はt1の約1/5程度に設定されている。ａ点或いは
ｃ点が水平走査の画面上左端に、ｂ点が右端位置に対応
している。即ち、水平走査画面の左端位置は水平帰線時
間t2の終端に対応し、右端は水平走査時間t1の終端に対
応し、水平帰線時間t2中は水平走査期間t1中の約５倍の
速さで変化する電流による磁界が発生し、従がってその
高調波成分磁界による渦電流損失に基づく磁束の減少で
環状磁気遮蔽素子１７，１８の磁気遮蔽効果損失は螢光
面左側の方が右側より大きく、第４図に示す様に両外側
電子ビーム走査画面6′の中央電子ビーム走査画面7′に
対する水平方向での拡大幅は左側のd1が右側のd2より大
きくなり、水平方向でをコマ収差に非対称性が生じる。
従来の標準カラーＴＶ方式（NTSC方式）で用いられてい
るfh＝15.734kHzではt1＝５１〜５３μsec，t2＝１０〜
１２μsecで、これによる渦電流損失は全く無視出来
て、上述のコマ収差及びその非対称性は実質的には見出
せなかったが、fhの増加と共にt1とt2の相違が拡大し、
更には表示装置として可能の限り表示領域を広くとる要
求がしばしばあり、この場合有効走査時間t1を大きくす
るために帰線時間t2は出来るだけ小さくなるように設定
されることになる。従って、渦電流損失に基く水平偏向
時速減少の非対称性は無視出来ない量となって上記の現
象が顕著となってくる。
＜発明の目的と概要＞ 本発明は上述した欠点に鑑みてなされたものであり、イ
ンライン型電子銃を備えたカラー陰極線管お水平偏向周
波数の高周波化に対して両外側電子ビームと中央電子ビ
ーム形成する走査画面にコマ収差によるズレが生じない
ような磁界制御素子を提供することを目的とする。
ンライン型電子銃を備えたカラー陰極線管お水平偏向周
波数の高周波化に対して両外側電子ビームと中央電子ビ
ーム形成する走査画面にコマ収差によるズレが生じない
ような磁界制御素子を提供することを目的とする。
本発明は、カラー陰極線管用インライン型電子銃の電子
ビーム射出側先端に取り付けらた非磁性体金属材から成
る有底円筒状集中磁極底面にインライン配列されて穿設
された中央及び両外側電子ビーム透過開孔に、偏向磁界
によって形成される走査画面のコマ収差を補正する磁界
制御素子が配設されたインライン型電子銃に於て、前記
磁界制御素子のうち両外側電子ビーム透過開孔を包囲す
る環状磁気遮蔽素子は半径方向に四つ以上に分割された
細くかつ局部的に板厚の大きい部分を有した全体として
約０．１mm以下の薄い板厚となるように磁性材を加工す
ることによって上記目的を達成したものである。
ビーム射出側先端に取り付けらた非磁性体金属材から成
る有底円筒状集中磁極底面にインライン配列されて穿設
された中央及び両外側電子ビーム透過開孔に、偏向磁界
によって形成される走査画面のコマ収差を補正する磁界
制御素子が配設されたインライン型電子銃に於て、前記
磁界制御素子のうち両外側電子ビーム透過開孔を包囲す
る環状磁気遮蔽素子は半径方向に四つ以上に分割された
細くかつ局部的に板厚の大きい部分を有した全体として
約０．１mm以下の薄い板厚となるように磁性材を加工す
ることによって上記目的を達成したものである。
＜発明の実施例＞ 以下、図面を参照して本発明の実施例を詳細に説明す
る。
る。
第６図は本発明の一実施例による集中磁極１０の底面
図、第７図は環状磁気遮蔽素子２０の斜視図を夫々示
す。電子銃の電子ビーム射出側先端には従来と同様に非
磁性材で有底円筒状に形成された集中磁極１０が取付け
られ、その底面１１の中心に穿設された中央電子ビーム
透過開孔１２の中心を通る螢光面４の短軸である垂直軸
Ｙ−Ｙ上に、開孔１２を挟む様に一対の円盤状磁気増強
素子１５，１６が対向配設され、水平軸Ｘ−Ｘ軸上に穿
設された両外側電子ビーム透過開孔１３，１４を囲む様
に環状磁気遮蔽素子２０，２１を配設する。環状磁気遮
蔽素子２０は第７図に示す様に両外側電子ビーム透過開
孔１３，１４とほぼ同一の開孔２２と、従来より大きな
径の外円２３を持った環状体であり、半径方向に分割さ
れて局部的に肉厚となった複数の肉厚部２４を残して全
体は０．１mm以下の板厚を持ったパーマロイ等の磁性材
で形成されている。この厚肉部と薄肉部とは例えば厚肉
部と同一の板厚をもった磁性材から環状体を打抜き、厚
肉部を局部的に残して所定板厚となるように化学的エッ
チングにより薄肉部を形成すればよい。
図、第７図は環状磁気遮蔽素子２０の斜視図を夫々示
す。電子銃の電子ビーム射出側先端には従来と同様に非
磁性材で有底円筒状に形成された集中磁極１０が取付け
られ、その底面１１の中心に穿設された中央電子ビーム
透過開孔１２の中心を通る螢光面４の短軸である垂直軸
Ｙ−Ｙ上に、開孔１２を挟む様に一対の円盤状磁気増強
素子１５，１６が対向配設され、水平軸Ｘ−Ｘ軸上に穿
設された両外側電子ビーム透過開孔１３，１４を囲む様
に環状磁気遮蔽素子２０，２１を配設する。環状磁気遮
蔽素子２０は第７図に示す様に両外側電子ビーム透過開
孔１３，１４とほぼ同一の開孔２２と、従来より大きな
径の外円２３を持った環状体であり、半径方向に分割さ
れて局部的に肉厚となった複数の肉厚部２４を残して全
体は０．１mm以下の板厚を持ったパーマロイ等の磁性材
で形成されている。この厚肉部と薄肉部とは例えば厚肉
部と同一の板厚をもった磁性材から環状体を打抜き、厚
肉部を局部的に残して所定板厚となるように化学的エッ
チングにより薄肉部を形成すればよい。
これらの磁界制御素子１５，１６，２０，２１の偏向磁
界に対する働きは前述の従来例と全く同一である。
界に対する働きは前述の従来例と全く同一である。
一般に、印加される磁束変化を妨げる磁束を発生する渦
電流損失は磁束変化速度の２乗と磁束が印加される材料
板厚の２乗の相乗積に比例するため、磁束変化速度が一
定なら渦電流損失を最小にするには材料板厚を薄くすれ
ばよい。従がって上述の環状磁気遮蔽素子２０，２１の
磁界制御特性が偏向磁界の周波数に依存しないようにす
るにはその材料板厚を可能の限り薄くすればよい。然る
に環状磁気遮蔽素子２０，２１の板厚を単に薄くすると
同一の磁界強度に対し、所定の磁界制御機能を得るには
その大きさ、即ち外円径を大きくする必要があるが、集
中磁極１０の底面に穿設される中央電子ビーム透過開孔
１２と両外側開孔１３，１４間の距離が限定されている
ため、環状磁気遮蔽素子２０，２１の外径は限定され、
所定の磁界制御機能が得られなくなる。更に板厚が薄く
なると集中磁極１０の所定位置にスポット溶接によって
固定する場合、非常に溶接作業が困難となる。これに対
し本発明では薄肉状の環状磁気遮蔽素子２０，２１に局
部的に複数の厚肉部２４を残してあるため、その外形状
を余り大きくすることなく、所定の磁界制御機能を得る
ことが出来、又集中磁極１０の所定位置に固定するには
厚肉部２４を集中磁極１０にスポット溶接すればよく、
従来と同様に溶接作業が容易に出来る。
電流損失は磁束変化速度の２乗と磁束が印加される材料
板厚の２乗の相乗積に比例するため、磁束変化速度が一
定なら渦電流損失を最小にするには材料板厚を薄くすれ
ばよい。従がって上述の環状磁気遮蔽素子２０，２１の
磁界制御特性が偏向磁界の周波数に依存しないようにす
るにはその材料板厚を可能の限り薄くすればよい。然る
に環状磁気遮蔽素子２０，２１の板厚を単に薄くすると
同一の磁界強度に対し、所定の磁界制御機能を得るには
その大きさ、即ち外円径を大きくする必要があるが、集
中磁極１０の底面に穿設される中央電子ビーム透過開孔
１２と両外側開孔１３，１４間の距離が限定されている
ため、環状磁気遮蔽素子２０，２１の外径は限定され、
所定の磁界制御機能が得られなくなる。更に板厚が薄く
なると集中磁極１０の所定位置にスポット溶接によって
固定する場合、非常に溶接作業が困難となる。これに対
し本発明では薄肉状の環状磁気遮蔽素子２０，２１に局
部的に複数の厚肉部２４を残してあるため、その外形状
を余り大きくすることなく、所定の磁界制御機能を得る
ことが出来、又集中磁極１０の所定位置に固定するには
厚肉部２４を集中磁極１０にスポット溶接すればよく、
従来と同様に溶接作業が容易に出来る。
以上述べた様に、水平偏向磁界FHが集中磁極２０の底面
２１に誘導されて環状磁気遮蔽素子２０，２１を貫通し
ても、その板厚は全体として非常に薄くなっているた
め、渦電流発生は非常に小さく、無視出来る程度とな
る。
２１に誘導されて環状磁気遮蔽素子２０，２１を貫通し
ても、その板厚は全体として非常に薄くなっているた
め、渦電流発生は非常に小さく、無視出来る程度とな
る。
このため、渦電流によって環状磁気遮蔽素子２０，２１
中で磁束変化を妨げる磁束の発生は極めて小さくなり、
水平偏向周波数が現行標準カラーＴＶ方式で用いられて
いるfh＝15.73kHzより高くなっても、その周波数にかか
わらずその磁気遮蔽効果は減少することはなくなる。こ
の結果、従来の様に水平偏向周波数fhが高くなっても両
外側電子ビームの走査画面が中央電子ビームの走査画面
に対して拡大されたり、或いはその拡大率が水平走査時
間と水平帰線時間の割合の相違によって非対称となるこ
とがなくなる。
中で磁束変化を妨げる磁束の発生は極めて小さくなり、
水平偏向周波数が現行標準カラーＴＶ方式で用いられて
いるfh＝15.73kHzより高くなっても、その周波数にかか
わらずその磁気遮蔽効果は減少することはなくなる。こ
の結果、従来の様に水平偏向周波数fhが高くなっても両
外側電子ビームの走査画面が中央電子ビームの走査画面
に対して拡大されたり、或いはその拡大率が水平走査時
間と水平帰線時間の割合の相違によって非対称となるこ
とがなくなる。
第８図は本発明による他の実施例による環状磁気遮蔽素
子３０の斜視図であり、厚肉部３１と同一の板厚を持つ
磁性材から環状体を打抜き、半径方向に複数の厚肉部３
１を残して、両面から化学的エッチングにより所要板厚
を持った薄肉部３２を形成したもので、薄肉部３２の形
成が片面から行うよりも比較的容易に出来る。
子３０の斜視図であり、厚肉部３１と同一の板厚を持つ
磁性材から環状体を打抜き、半径方向に複数の厚肉部３
１を残して、両面から化学的エッチングにより所要板厚
を持った薄肉部３２を形成したもので、薄肉部３２の形
成が片面から行うよりも比較的容易に出来る。
＜発明の効果＞ 本発明によれば、セルフ・コンバージェンス方式のイン
ライン型電子銃の先端にあって両外側電子ビーム通過領
域を包囲する様に配設されて偏向磁界が形成する走査画
面のコマ収差を補正する磁界制御素子に於て、その磁界
制御素子を複数個に分割された局部的に板厚の大きい部
分を残した全体として薄肉状となるように磁性材を加工
することによって、磁界制御素子の水平偏向周波数に対
する磁界制御作用の依存性、及び水平走査時間と水平帰
線時間の相違による作用の差をなくすことが出来る。こ
の結果水平偏向周波数の増加にかかわらず、中央及び両
外側電子ビームの形成する走査画面のコマ収差に基づい
た非対称なずれが除去可能となり、インライン型電子銃
を高密度表示可能な極めて解像度特性の優れた電子銃と
することが出来る。しかも厚肉部の存在により磁界制御
素子の外形状を著しく大きくすることなく、必要な磁界
制御機能を持たせることが出来、更にこれを電子銃先端
の遮蔽磁極底面所定位置へ取付け場合に、スポット溶接
による取付けが容易になる。
ライン型電子銃の先端にあって両外側電子ビーム通過領
域を包囲する様に配設されて偏向磁界が形成する走査画
面のコマ収差を補正する磁界制御素子に於て、その磁界
制御素子を複数個に分割された局部的に板厚の大きい部
分を残した全体として薄肉状となるように磁性材を加工
することによって、磁界制御素子の水平偏向周波数に対
する磁界制御作用の依存性、及び水平走査時間と水平帰
線時間の相違による作用の差をなくすことが出来る。こ
の結果水平偏向周波数の増加にかかわらず、中央及び両
外側電子ビームの形成する走査画面のコマ収差に基づい
た非対称なずれが除去可能となり、インライン型電子銃
を高密度表示可能な極めて解像度特性の優れた電子銃と
することが出来る。しかも厚肉部の存在により磁界制御
素子の外形状を著しく大きくすることなく、必要な磁界
制御機能を持たせることが出来、更にこれを電子銃先端
の遮蔽磁極底面所定位置へ取付け場合に、スポット溶接
による取付けが容易になる。
更に上述した線順次で有効走査時間中の走査速度が一定
であるラスタ走査方式でなく、走査速度が不定のランダ
ム走査方式に対して本発明を適用すれば、この場合もコ
マ収差は生じることなく、その有効性は一層顕著とな
る。
であるラスタ走査方式でなく、走査速度が不定のランダ
ム走査方式に対して本発明を適用すれば、この場合もコ
マ収差は生じることなく、その有効性は一層顕著とな
る。
第１図は従来用いられているセルフ・コンバージェンス
方式のインライン型電子銃を用いたカラー陰極線管の縦
断面図、第２図はこのカラー陰極線管の螢光面上に中央
及び両外側電子銃が形成する走査画面を、第３図は前記
走査画面のコマ収差を補正する磁界制御素子と、その水
平、垂直偏向磁界に対する作用を、第４図は水平偏向周
波数が大きくなった時螢光面上に表われる中央及び両外
側電子銃の電子ビームが形成する走査画面のずれを説明
する図、第５図は水平偏向コイルに流れる電流波形を、
第６図は集中磁極底面に本発明の一実施例による磁界制
御素子を配設した状態を示す平面図、第７図は本発明の
一実施例による環状磁気遮蔽素子の斜視図、第８図は本
発明の他の実施例による環状磁気遮蔽素子の斜視図を夫
々示す。 １……インライン型電子銃、２……硝子外囲器、４……
螢光面、５……偏向装置、６，6′……両外側電子ビー
ムが形成する走査画面、７，7′……中央電子ビームが
形成する走査画面、１０……集中磁極、１２……集中磁
極底面の中央電子ビーム透過開孔、１３，１４……集中
磁極底面の両外側電子ビーム透過開孔、１５，１６……
磁気増強素子、１７，１８，２０，２１，３０……環状
磁気遮蔽素子、２４，３１……厚肉部、２５，３２……
薄肉部。t1……水平走査時間、t2……水平帰線時間
方式のインライン型電子銃を用いたカラー陰極線管の縦
断面図、第２図はこのカラー陰極線管の螢光面上に中央
及び両外側電子銃が形成する走査画面を、第３図は前記
走査画面のコマ収差を補正する磁界制御素子と、その水
平、垂直偏向磁界に対する作用を、第４図は水平偏向周
波数が大きくなった時螢光面上に表われる中央及び両外
側電子銃の電子ビームが形成する走査画面のずれを説明
する図、第５図は水平偏向コイルに流れる電流波形を、
第６図は集中磁極底面に本発明の一実施例による磁界制
御素子を配設した状態を示す平面図、第７図は本発明の
一実施例による環状磁気遮蔽素子の斜視図、第８図は本
発明の他の実施例による環状磁気遮蔽素子の斜視図を夫
々示す。 １……インライン型電子銃、２……硝子外囲器、４……
螢光面、５……偏向装置、６，6′……両外側電子ビー
ムが形成する走査画面、７，7′……中央電子ビームが
形成する走査画面、１０……集中磁極、１２……集中磁
極底面の中央電子ビーム透過開孔、１３，１４……集中
磁極底面の両外側電子ビーム透過開孔、１５，１６……
磁気増強素子、１７，１８，２０，２１，３０……環状
磁気遮蔽素子、２４，３１……厚肉部、２５，３２……
薄肉部。t1……水平走査時間、t2……水平帰線時間
Claims (1)
- 【請求項１】カラー陰極線管用インライン型電子銃の電
子ビーム射出側先端に取り付けられた非磁性体金属材か
ら成る有底円筒状集中磁極底面にインライン配列されて
穿設された中央及び両外側電子ビーム透過開孔に、偏向
磁界によって形成される走査画面のコマ収差を補正する
磁界制御素子が配設されたインライン型電子銃に於て、
前記磁界制御素子のうち両外側電子ビーム透過開孔を包
囲する環状磁気遮蔽素子は半径方向に四つ以上に分割さ
れた細くかつ局部的に板厚の大きい部分を有した全体と
して約０．１mm以下の薄い板厚となるように磁性材を加
工した構造を有することを特徴とするインライン型電子
銃。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP59116926A JPH0618111B2 (ja) | 1984-06-07 | 1984-06-07 | インライン型電子銃 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP59116926A JPH0618111B2 (ja) | 1984-06-07 | 1984-06-07 | インライン型電子銃 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS60262336A JPS60262336A (ja) | 1985-12-25 |
| JPH0618111B2 true JPH0618111B2 (ja) | 1994-03-09 |
Family
ID=14699100
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP59116926A Expired - Lifetime JPH0618111B2 (ja) | 1984-06-07 | 1984-06-07 | インライン型電子銃 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0618111B2 (ja) |
Family Cites Families (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5527960U (ja) * | 1978-08-11 | 1980-02-22 | ||
| JPS58111244A (ja) * | 1981-12-25 | 1983-07-02 | Toshiba Corp | カラ−受像管 |
-
1984
- 1984-06-07 JP JP59116926A patent/JPH0618111B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS60262336A (ja) | 1985-12-25 |
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