JPH0367297B2 - - Google Patents
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- JPH0367297B2 JPH0367297B2 JP2011283A JP2011283A JPH0367297B2 JP H0367297 B2 JPH0367297 B2 JP H0367297B2 JP 2011283 A JP2011283 A JP 2011283A JP 2011283 A JP2011283 A JP 2011283A JP H0367297 B2 JPH0367297 B2 JP H0367297B2
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- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01J—ELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
- H01J29/00—Details of cathode-ray tubes or of electron-beam tubes of the types covered by group H01J31/00
- H01J29/46—Arrangements of electrodes and associated parts for generating or controlling the ray or beam, e.g. electron-optical arrangement
- H01J29/48—Electron guns
- H01J29/50—Electron guns two or more guns in a single vacuum space, e.g. for plural-ray tube
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-
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Description
【発明の詳細な説明】
本発明はカラー陰極線管に係り、インライン型
電子銃から放射された中央及び一対の両外側電子
ビームが共通の偏向磁界により蛍光面上に形成す
るラスターの大きさを、特に水平偏向周波数にか
かわらず等しくさせることが可能なセルフ・コン
バージエンス方式のインライン型電子銃に関する
ものである。
電子銃から放射された中央及び一対の両外側電子
ビームが共通の偏向磁界により蛍光面上に形成す
るラスターの大きさを、特に水平偏向周波数にか
かわらず等しくさせることが可能なセルフ・コン
バージエンス方式のインライン型電子銃に関する
ものである。
第１図は従来用いられている動的コンバージエ
ンス補正を要しない、いわゆるセルフ・コンバー
ジエンス方式のインライン型電子銃を用いたカラ
ー陰極線管の縦断面図である。インライン型電子
銃１から放射されて同一平面内にある中央電子ビ
ームＢ１及び一対の両外側電子ビームＢ２，Ｂ３
は排気された硝子外囲器２の漏斗状部に配設され
た偏向装置５により水平及び垂直に偏向され、硝
子外囲器２の頂面にあり、内側に三色に発光する
複数の蛍光体画素が被着された蛍光面４上にこれ
に対設されたシヤドウマスク３を通して走査画面
を形成する。このカラー陰極線管を動的コンバー
ジエンス補正を要しないセルフ・コンバージエン
ス方式とするには、偏向装置５の水平偏向磁界を
強い糸巻型歪に、垂直偏向磁界を強い樽型歪にし
て第２図に示す様にこれら偏向磁界により一対の
両外側電子ビームＢ２，Ｂ３のコマ収差をなくし
て蛍光面４上に一致した走査画面６を形成する。
この場合の中央電子ビームＢ１の走査画面７は一
般に水平、垂直共両外側電子ビームＢ２，Ｂ３の
形成する走査画面６より小さくなる。この走査画
面の不整合は偏向装置５のコマ収差によるもので
あり、コマ収差を除去して各走査画面を一致させ
るために、偏向装置５の後部漏洩磁界が及ぶ電子
銃１の先端に取付けられた非磁性材で有底円筒状
に形成された集中磁極１０の底面１１に高透磁率
の磁性部材からなる磁界制御素子を配設してい
る。第３図は磁界制御素子の一例を示し、集中磁
極１０の底面１１に穿設された中央電子ビーム透
過開孔１２を蛍光面４の短軸である垂直軸Ｙ−Ｙ
上で挟むように対設された一対の円盤状磁気増強
素子１５，１６と、蛍光面４の長軸である水平軸
Ｘ−Ｘ上に穿設された両外側電子ビーム透過開孔
１３，１４を囲む様に配設された環状磁気遮蔽素
子１７，１８から構成されている。磁気増強素子
１５，１６は中央電子ビームＢ１に対して、偏向
装置５の水平偏向磁界FHの偏向感度を両外側電
子ビームＢ２，Ｂ３より増加させ、環状磁気遮蔽
素子１７，１８は両外側電子ビームＢ２，Ｂ３に
対して、偏向装置５の水平、垂直偏向磁界FH，
FVの偏向感度を中央電子ビームＢ１より低下さ
せ、又中央電子ビームＢ１に対して垂直偏向磁界
FVの偏向感度を両外側電子ビームより増加させ
る働きがある。
ンス補正を要しない、いわゆるセルフ・コンバー
ジエンス方式のインライン型電子銃を用いたカラ
ー陰極線管の縦断面図である。インライン型電子
銃１から放射されて同一平面内にある中央電子ビ
ームＢ１及び一対の両外側電子ビームＢ２，Ｂ３
は排気された硝子外囲器２の漏斗状部に配設され
た偏向装置５により水平及び垂直に偏向され、硝
子外囲器２の頂面にあり、内側に三色に発光する
複数の蛍光体画素が被着された蛍光面４上にこれ
に対設されたシヤドウマスク３を通して走査画面
を形成する。このカラー陰極線管を動的コンバー
ジエンス補正を要しないセルフ・コンバージエン
ス方式とするには、偏向装置５の水平偏向磁界を
強い糸巻型歪に、垂直偏向磁界を強い樽型歪にし
て第２図に示す様にこれら偏向磁界により一対の
両外側電子ビームＢ２，Ｂ３のコマ収差をなくし
て蛍光面４上に一致した走査画面６を形成する。
この場合の中央電子ビームＢ１の走査画面７は一
般に水平、垂直共両外側電子ビームＢ２，Ｂ３の
形成する走査画面６より小さくなる。この走査画
面の不整合は偏向装置５のコマ収差によるもので
あり、コマ収差を除去して各走査画面を一致させ
るために、偏向装置５の後部漏洩磁界が及ぶ電子
銃１の先端に取付けられた非磁性材で有底円筒状
に形成された集中磁極１０の底面１１に高透磁率
の磁性部材からなる磁界制御素子を配設してい
る。第３図は磁界制御素子の一例を示し、集中磁
極１０の底面１１に穿設された中央電子ビーム透
過開孔１２を蛍光面４の短軸である垂直軸Ｙ−Ｙ
上で挟むように対設された一対の円盤状磁気増強
素子１５，１６と、蛍光面４の長軸である水平軸
Ｘ−Ｘ上に穿設された両外側電子ビーム透過開孔
１３，１４を囲む様に配設された環状磁気遮蔽素
子１７，１８から構成されている。磁気増強素子
１５，１６は中央電子ビームＢ１に対して、偏向
装置５の水平偏向磁界FHの偏向感度を両外側電
子ビームＢ２，Ｂ３より増加させ、環状磁気遮蔽
素子１７，１８は両外側電子ビームＢ２，Ｂ３に
対して、偏向装置５の水平、垂直偏向磁界FH，
FVの偏向感度を中央電子ビームＢ１より低下さ
せ、又中央電子ビームＢ１に対して垂直偏向磁界
FVの偏向感度を両外側電子ビームより増加させ
る働きがある。
従がつて磁気制御素子１５，１６及び１７，１
８により中央電子ビームＢ１の走査画面７は水
平、垂直方向共拡大され、逆に両外側電子ビーム
Ｂ２，Ｂ３の走査画面６は縮少され、偏向磁界に
よるコマ収差が除去されて走査画面６，７を完全
に一致させることが可能となる。
８により中央電子ビームＢ１の走査画面７は水
平、垂直方向共拡大され、逆に両外側電子ビーム
Ｂ２，Ｂ３の走査画面６は縮少され、偏向磁界に
よるコマ収差が除去されて走査画面６，７を完全
に一致させることが可能となる。
一方最近では各種の情報を表示するためカラー
陰極線管に高解像度特性を持たせた一所謂デイス
プレイ用カラー陰極線管が用いられており、これ
により英数字、記号、漢字及び図表等が高密度表
示される。
陰極線管に高解像度特性を持たせた一所謂デイス
プレイ用カラー陰極線管が用いられており、これ
により英数字、記号、漢字及び図表等が高密度表
示される。
高密度表示を行うには、カラー陰極線管の解像
度が高く、フオーカス特性が均一であること、表
示画面の水平方向解像度を高めるための映像回路
の周波数帯域が広いこと、表示画面の垂直方向解
像度を高めるためには走査線数が多いことが必要
となる。
度が高く、フオーカス特性が均一であること、表
示画面の水平方向解像度を高めるための映像回路
の周波数帯域が広いこと、表示画面の垂直方向解
像度を高めるためには走査線数が多いことが必要
となる。
通常、高密度表示の一手段として走査線数を増
加させるため、水平偏向周波数hを現行の標準
カラーTV方式の15.734KHz以上に高めることが
行なわれている。この場合、水平偏向周波数h
＝15.734KHz程度では全く問題がなかつた水平偏
向磁界による両外側及び中央電子ビームが形成す
る走査画面６′，７′のコマ収差が生じ、第４図に
示す様に中央電子ビームの走査画面７′に対し両
外側電子ビームの走査画面６′が水平方向で若干
拡大され、且つその拡大の割合が蛍光面４の左右
で相違し、左側の拡大寸法d1の方が右側の拡大寸
法d2より大きくなる非対称性が生じる。この走査
画面のズレがコンバージエンス誤差であり、蛍光
面受像画像品位を著しく劣化させる。例えば20イ
ンチ90度偏向カラー陰極線管に於て、水平偏向周
波数h＝15.73KHzを２倍のh＝31.5KHzでは上述
のズレd1，d2は有効蛍光面近くでd1＝0.7mm、d2
＝0.3mmとなる。
加させるため、水平偏向周波数hを現行の標準
カラーTV方式の15.734KHz以上に高めることが
行なわれている。この場合、水平偏向周波数h
＝15.734KHz程度では全く問題がなかつた水平偏
向磁界による両外側及び中央電子ビームが形成す
る走査画面６′，７′のコマ収差が生じ、第４図に
示す様に中央電子ビームの走査画面７′に対し両
外側電子ビームの走査画面６′が水平方向で若干
拡大され、且つその拡大の割合が蛍光面４の左右
で相違し、左側の拡大寸法d1の方が右側の拡大寸
法d2より大きくなる非対称性が生じる。この走査
画面のズレがコンバージエンス誤差であり、蛍光
面受像画像品位を著しく劣化させる。例えば20イ
ンチ90度偏向カラー陰極線管に於て、水平偏向周
波数h＝15.73KHzを２倍のh＝31.5KHzでは上述
のズレd1，d2は有効蛍光面近くでd1＝0.7mm、d2
＝0.3mmとなる。
水平偏向周波数hの増加と共に両外側電子ビ
ームと中央電子ビームが形成する走査画面６′，
７′に水平方向でコマ収差によるズレが生じる原
因は次の通りである。先ず第一に、集中磁極１０
の底面１１に誘導され、この面を貫通する水平偏
向磁界成分により環状磁気遮蔽素子１７，１８の
配設された両外側電子ビーム透過開１３，１４周
囲及び環状磁気遮蔽素子１７，１８に渦電流が生
じ、これによつて環状磁気遮蔽素子１７，１８中
の磁束変化を妨げる磁束が発生して、磁束を減殺
させ、ために磁気遮蔽効果を減少させる。すなわ
ち、一般に導体に高周波磁界が当たると、電磁誘
導によつてその磁束変化を妨げる電流、いわゆる
渦電流が誘起される。この電流は周波数が高い程
大きな値となる。この渦電流によつて渦電流磁界
が発生する。この磁界は印加されるもとの磁界の
磁束変化と逆位相の磁束であるため、環状磁気遮
蔽素子に誘起される元の磁界の磁束を減少させる
ことになる。これは環状磁気遮蔽素子に集中すべ
き磁界がその外に出てしまうことを意味する。す
なわち、水平偏向周波数h＝15.73KHz程度で動
作する場合に比べ、その周波数が高くなると環状
磁気遮蔽素子の磁気遮蔽効果を減少させることに
なる。この場合は、表面積のの大きな金属製の集
中磁極底面を高周波の水平偏向磁界成分が貫通
し、特に両外側電子ビーム透過開孔周囲には環状
磁気遮蔽素子により磁界が集中し、その開孔周囲
に大きな渦電流が発生することになる。このため
上述の環状磁気遮蔽素子の磁気遮蔽効果が大きく
減少させられる。この渦電流による磁束の損失は
従来の水平偏向周波数h＝15.73KHz程度では全
く無視出来たが、周波数の増加に従がつて渦電流
による磁束の損失は無視出来なくなり、第４図に
示す様に両外側電子ビームの走査画面６′が中央
電子ビーム走査画面７′に対し左右方向で広がる
ことになる。
ームと中央電子ビームが形成する走査画面６′，
７′に水平方向でコマ収差によるズレが生じる原
因は次の通りである。先ず第一に、集中磁極１０
の底面１１に誘導され、この面を貫通する水平偏
向磁界成分により環状磁気遮蔽素子１７，１８の
配設された両外側電子ビーム透過開１３，１４周
囲及び環状磁気遮蔽素子１７，１８に渦電流が生
じ、これによつて環状磁気遮蔽素子１７，１８中
の磁束変化を妨げる磁束が発生して、磁束を減殺
させ、ために磁気遮蔽効果を減少させる。すなわ
ち、一般に導体に高周波磁界が当たると、電磁誘
導によつてその磁束変化を妨げる電流、いわゆる
渦電流が誘起される。この電流は周波数が高い程
大きな値となる。この渦電流によつて渦電流磁界
が発生する。この磁界は印加されるもとの磁界の
磁束変化と逆位相の磁束であるため、環状磁気遮
蔽素子に誘起される元の磁界の磁束を減少させる
ことになる。これは環状磁気遮蔽素子に集中すべ
き磁界がその外に出てしまうことを意味する。す
なわち、水平偏向周波数h＝15.73KHz程度で動
作する場合に比べ、その周波数が高くなると環状
磁気遮蔽素子の磁気遮蔽効果を減少させることに
なる。この場合は、表面積のの大きな金属製の集
中磁極底面を高周波の水平偏向磁界成分が貫通
し、特に両外側電子ビーム透過開孔周囲には環状
磁気遮蔽素子により磁界が集中し、その開孔周囲
に大きな渦電流が発生することになる。このため
上述の環状磁気遮蔽素子の磁気遮蔽効果が大きく
減少させられる。この渦電流による磁束の損失は
従来の水平偏向周波数h＝15.73KHz程度では全
く無視出来たが、周波数の増加に従がつて渦電流
による磁束の損失は無視出来なくなり、第４図に
示す様に両外側電子ビームの走査画面６′が中央
電子ビーム走査画面７′に対し左右方向で広がる
ことになる。
一方、水平方向の走査を行うために偏向装置５
の水平偏向コイルに流す電流波形は第５図に示す
鋸歯状波であり、図中ａ点からｂ点迄の時間t1が
水平走査時間であり、ｂ点からｃ点迄の時間t2が
水平帰線時間であり、通常t2はt1の約1/5程度に
設定されている。ａ点或いはｃ点が水平走査の左
端に、ｂ点が右端の位置に対応している。即ち水
平走査画面の左端の位置は水平帰線時間t2の終端
に対応し右端は水平走査座時間t1の終端に対応
し、水平帰線期間t2中は水平走査期間t1の約５倍
の速さで変化する電流による磁界が発生し、従が
つてその高調波成分磁界による渦電流損失に基づ
く環状磁気遮蔽素子１７，１８の磁気遮蔽効果損
失は蛍光面左側の方が右側より大きく、第４図に
示す様に両外側電子ビームの走査画面６′の中央
電子ビームの走査画面７′に対する水平方向での
拡大幅は左側のd1が右側のd2より大きくなり、水
平方向でのコマ収差の非対称性が生じる。従来の
標準カラーTV方式（NTSC方式）で用いられて
いるh＝15.734KHzでは約t1＝51〜53μsec、t2＝
10〜12μsecでこれによる渦電流損失は全く無視出
来、従がつて上述のコマ収差及びその非対称は実
質的には見出せなかつそが、hの増加と共にt1と
t2の相違、更に有効走査時間t1を大きくするため
帰線時間t2は出来るだけ小さく設定されて、渦電
流損失の非対称性は無視出来ない量となつて上記
の現象が生じてくる。
の水平偏向コイルに流す電流波形は第５図に示す
鋸歯状波であり、図中ａ点からｂ点迄の時間t1が
水平走査時間であり、ｂ点からｃ点迄の時間t2が
水平帰線時間であり、通常t2はt1の約1/5程度に
設定されている。ａ点或いはｃ点が水平走査の左
端に、ｂ点が右端の位置に対応している。即ち水
平走査画面の左端の位置は水平帰線時間t2の終端
に対応し右端は水平走査座時間t1の終端に対応
し、水平帰線期間t2中は水平走査期間t1の約５倍
の速さで変化する電流による磁界が発生し、従が
つてその高調波成分磁界による渦電流損失に基づ
く環状磁気遮蔽素子１７，１８の磁気遮蔽効果損
失は蛍光面左側の方が右側より大きく、第４図に
示す様に両外側電子ビームの走査画面６′の中央
電子ビームの走査画面７′に対する水平方向での
拡大幅は左側のd1が右側のd2より大きくなり、水
平方向でのコマ収差の非対称性が生じる。従来の
標準カラーTV方式（NTSC方式）で用いられて
いるh＝15.734KHzでは約t1＝51〜53μsec、t2＝
10〜12μsecでこれによる渦電流損失は全く無視出
来、従がつて上述のコマ収差及びその非対称は実
質的には見出せなかつそが、hの増加と共にt1と
t2の相違、更に有効走査時間t1を大きくするため
帰線時間t2は出来るだけ小さく設定されて、渦電
流損失の非対称性は無視出来ない量となつて上記
の現象が生じてくる。
本発明は上述の欠点を鑑みてなされたものであ
り、セルフ・コンバージエンス方式のインライン
型電子銃の水平偏向周波数の高周波化に対して両
外側電子ビームと中央電子ビームの形成する走査
画面のコマ収差によるズレが生じないようにした
ものである。
り、セルフ・コンバージエンス方式のインライン
型電子銃の水平偏向周波数の高周波化に対して両
外側電子ビームと中央電子ビームの形成する走査
画面のコマ収差によるズレが生じないようにした
ものである。
即ち、インライン型電子銃の電子ビーム射出側
先端に取付けられた非磁性金属材から成る有底円
筒状集中磁極底面にインライン配列されて穿設さ
れた中央及び両外側ビーム透過開孔の内両外側電
子ビーム透過孔の周囲に複数の細長い切り込みを
形成したものである。このように構成することに
よつて、両外側電子ビーム透過開孔部に配設され
る磁界制御素子はこれを貫通する高周波の水平偏
向周波数成分による渦電流の発生が防止可能とな
り、水平偏向周波数の増加にかかわらず中央及び
両外側電子ビームが形成する走査画面にコマ収差
による非対称なズレを除去出来、インライン型電
子銃を高密度表示可能な優れた電子銃とすること
が出来る。
先端に取付けられた非磁性金属材から成る有底円
筒状集中磁極底面にインライン配列されて穿設さ
れた中央及び両外側ビーム透過開孔の内両外側電
子ビーム透過孔の周囲に複数の細長い切り込みを
形成したものである。このように構成することに
よつて、両外側電子ビーム透過開孔部に配設され
る磁界制御素子はこれを貫通する高周波の水平偏
向周波数成分による渦電流の発生が防止可能とな
り、水平偏向周波数の増加にかかわらず中央及び
両外側電子ビームが形成する走査画面にコマ収差
による非対称なズレを除去出来、インライン型電
子銃を高密度表示可能な優れた電子銃とすること
が出来る。
以下、図面を参照して本発明の実施例を詳細に
説明する。
説明する。
第６図は本発明の一実施例による集中磁極２０
の斜視図を示す。電子銃の先端に取付けられる非
磁性材のステンレスで有底円筒状に形成された集
中磁極２０の底面２１には中央及び一対の両外側
電子ビーム透過開孔２２，２３，２４が等間隔を
保つて同一直線上一蛍光面の長軸に対応したＸ−
Ｘ軸上に穿設されている。然るに両外側電子ビー
ム透過開孔２３，２４にはＸ−Ｘ軸方向、及びこ
れに垂直方向に細長い切り込み２５が形成されて
いる。この集中磁極２０の底面に第７図に示す様
に従来の同様の高透磁率磁性部材から成る磁界制
御素子を配設する。即ち中央電子ビーム透過開孔
２２を蛍光面４の短軸でる垂直軸Ｙ−Ｙ上で挾む
様に対向して一対の円盤状磁気増強素子１５，１
６と、水平軸Ｘ−Ｘ状に穿設された両外側電子ビ
ーム透過開孔２３，２４を囲む様に環状磁気遮蔽
素子１７，１８を配設する。これらの磁気増強素
子１５，１６，１７，１８の偏向磁界に対する働
きは前記従来例と全く同一である。
の斜視図を示す。電子銃の先端に取付けられる非
磁性材のステンレスで有底円筒状に形成された集
中磁極２０の底面２１には中央及び一対の両外側
電子ビーム透過開孔２２，２３，２４が等間隔を
保つて同一直線上一蛍光面の長軸に対応したＸ−
Ｘ軸上に穿設されている。然るに両外側電子ビー
ム透過開孔２３，２４にはＸ−Ｘ軸方向、及びこ
れに垂直方向に細長い切り込み２５が形成されて
いる。この集中磁極２０の底面に第７図に示す様
に従来の同様の高透磁率磁性部材から成る磁界制
御素子を配設する。即ち中央電子ビーム透過開孔
２２を蛍光面４の短軸でる垂直軸Ｙ−Ｙ上で挾む
様に対向して一対の円盤状磁気増強素子１５，１
６と、水平軸Ｘ−Ｘ状に穿設された両外側電子ビ
ーム透過開孔２３，２４を囲む様に環状磁気遮蔽
素子１７，１８を配設する。これらの磁気増強素
子１５，１６，１７，１８の偏向磁界に対する働
きは前記従来例と全く同一である。
然しながら、水平偏向磁界が集中磁極２０の底
面に誘導されて、この面を貫通する成分があつて
も、両外側電子ビーム透過開孔２３，２４の周囲
には複数の細長い切込み２５が形成されているた
め、この孔部での渦電流発生が阻止される。な
お、中央電子ビーム開孔部周囲にも切込みを設け
ても良いが、本実施例で中央電子ビーム開孔部２
２と周囲に切込みを形成していないのは、中央電
子ビーム開孔部に対し磁気増強素子が離れている
ためと、その磁界集中効果が磁界遮蔽素子の場合
より小さいために、その開孔部に発生する渦電流
が小さいためである。
面に誘導されて、この面を貫通する成分があつて
も、両外側電子ビーム透過開孔２３，２４の周囲
には複数の細長い切込み２５が形成されているた
め、この孔部での渦電流発生が阻止される。な
お、中央電子ビーム開孔部周囲にも切込みを設け
ても良いが、本実施例で中央電子ビーム開孔部２
２と周囲に切込みを形成していないのは、中央電
子ビーム開孔部に対し磁気増強素子が離れている
ためと、その磁界集中効果が磁界遮蔽素子の場合
より小さいために、その開孔部に発生する渦電流
が小さいためである。
従がつてこの渦電流によつて環状磁気遮蔽素子
１７，１８中の磁束変化を妨げる磁束の発生は極
めて小さくなり、その磁気遮蔽効果は特にその水
平偏向周波数がh＝15.73KHzより高くなつても、
その周波数にかかわらず減少することはなくな
る。この結果従来のように水平偏向周波数hが
高くなつても両外側電子ビームの走査画面が中央
電子ビームの走査画面に対し拡がつたり、或いは
その拡大率が水平走査時間と水平帰線時間の相違
によつて非対称となることがなくなる。すなわ
ち、渦電流損失がなくなることは、磁気遮蔽素子
設置開孔部における渦電流発生が防止され、渦電
流により誘起される高周波水平偏向磁界の磁束変
化を妨げる磁束発生がなくなる。このため本明細
書第６頁18行〜第８頁５行に記された現象が防止
できて、d1，d2に非対称性発生が無視できる程度
に小さくなる。
１７，１８中の磁束変化を妨げる磁束の発生は極
めて小さくなり、その磁気遮蔽効果は特にその水
平偏向周波数がh＝15.73KHzより高くなつても、
その周波数にかかわらず減少することはなくな
る。この結果従来のように水平偏向周波数hが
高くなつても両外側電子ビームの走査画面が中央
電子ビームの走査画面に対し拡がつたり、或いは
その拡大率が水平走査時間と水平帰線時間の相違
によつて非対称となることがなくなる。すなわ
ち、渦電流損失がなくなることは、磁気遮蔽素子
設置開孔部における渦電流発生が防止され、渦電
流により誘起される高周波水平偏向磁界の磁束変
化を妨げる磁束発生がなくなる。このため本明細
書第６頁18行〜第８頁５行に記された現象が防止
できて、d1，d2に非対称性発生が無視できる程度
に小さくなる。
以上の説明では中央と両外側電子ビームの走査
画面が第２図に示す関係にある走査画面のコマ収
差を補正する各一対の磁気増強素子と環状磁気遮
蔽素子からなる磁界制御素子を用いる場合につい
て述べたが、本発明はこれに限定されることなく
種々のコマ収差を補正する場合にも適用可能であ
る。例えば蛍光面４上の走査画面の上下、左右の
歪を偏向装置の磁界で補正した時第８図に示す
様に、両外側電子ビームの走査画面６０が両外電
子ビームの走査画面７０に対して蛍光面４の上下
で広く、左右で狭くなるが、この場内のコマ収差
を補正する磁界制御素子に対しても適用可能であ
る。この場合第９図に示す様に一対のコ字形磁界
制御素子２７，２８が集中磁極２０の底面２１に
穿設された両外側電子ビーム透過開孔２３，２４
に配設され、その孔部周囲には複数の細長い切り
込み２５が形成されている。
画面が第２図に示す関係にある走査画面のコマ収
差を補正する各一対の磁気増強素子と環状磁気遮
蔽素子からなる磁界制御素子を用いる場合につい
て述べたが、本発明はこれに限定されることなく
種々のコマ収差を補正する場合にも適用可能であ
る。例えば蛍光面４上の走査画面の上下、左右の
歪を偏向装置の磁界で補正した時第８図に示す
様に、両外側電子ビームの走査画面６０が両外電
子ビームの走査画面７０に対して蛍光面４の上下
で広く、左右で狭くなるが、この場内のコマ収差
を補正する磁界制御素子に対しても適用可能であ
る。この場合第９図に示す様に一対のコ字形磁界
制御素子２７，２８が集中磁極２０の底面２１に
穿設された両外側電子ビーム透過開孔２３，２４
に配設され、その孔部周囲には複数の細長い切り
込み２５が形成されている。
更に上述した線順次で有効操作期間中の操作速
度が一定であるラスタ走査方式でなく、走査速度
が不定のランダム走査方式に対して本発明を適用
すれば、この場合もコマ収差は生じることがなく
なり、その有効性が一層顕著となる。
度が一定であるラスタ走査方式でなく、走査速度
が不定のランダム走査方式に対して本発明を適用
すれば、この場合もコマ収差は生じることがなく
なり、その有効性が一層顕著となる。
或いは本発明によれば、使用される水平偏向周
波数毎に集中磁極底面に配設される磁界制御素子
を最適化した専用のものとする必要がなく、同一
の磁界制御素子を共用可能となる。
波数毎に集中磁極底面に配設される磁界制御素子
を最適化した専用のものとする必要がなく、同一
の磁界制御素子を共用可能となる。
上述の様に本発明によれば、セルフ・コンバー
ジエンス方式のインライン型電子銃の先端に取付
けられた集中磁極底面の両外側電子ビーム透過開
孔周囲に複数の細長い切込みを形成したことによ
り、ここに配設される磁界制御素子の水平偏向周
波数に対する作用の依存性、及び水平走査時間と
水平帰線時間の相違による作用の差をなくすこと
が出来る。この結果水平偏向周波数の増加にかか
わらず、中央及び両外側電子ビームが形成する走
査画面のコマ収差に基づいた非対称なズレを除去
可能となり、インライン型電子銃を高密度表示可
能な極めて優れた電子銃とすることが出来、その
実用的価値は非常に高い。
ジエンス方式のインライン型電子銃の先端に取付
けられた集中磁極底面の両外側電子ビーム透過開
孔周囲に複数の細長い切込みを形成したことによ
り、ここに配設される磁界制御素子の水平偏向周
波数に対する作用の依存性、及び水平走査時間と
水平帰線時間の相違による作用の差をなくすこと
が出来る。この結果水平偏向周波数の増加にかか
わらず、中央及び両外側電子ビームが形成する走
査画面のコマ収差に基づいた非対称なズレを除去
可能となり、インライン型電子銃を高密度表示可
能な極めて優れた電子銃とすることが出来、その
実用的価値は非常に高い。
第１図は従来用いられているセルフ・コンバー
ジエンス方式のインライン型電子銃を用いたカラ
ー陰極線管の縦断面図、第２図はこのカラー陰極
線管の螢光面上に中央及び両外側電子銃が形成す
る走査画面を示す図、第３図は前記走査画面のコ
マ収差を補正する磁界制御素子と、その水平、垂
直偏向磁界に対する作用を示す図、第４図は水平
偏向周波数が大きくなつた時、蛍光面上に表われ
る中央及び両外側電子銃の電子ビームが形成する
走査画面のずれを説明する図、第５図は水平偏向
コイルに流れる電流波形、第６図、第７図は本発
明の一実施例による集中磁極の斜視図及びその底
面に磁界制御素子を配設した状態の平面図、第８
図は本発明が適用し得る他の走査画面のコマ収差
パターンを示す図、第９図は前記コマ収差を補正
する磁界制御装置に本発明を適用した他の実施例
による集中磁極底面の平面図を夫々示す。 １……インライン型電子銃、２……硝子外囲
器、４……螢光面、５……偏向装置、６，６′，
６０……両外側電子ビームが形成する走査画面、
７，７′，７０……中央電子ビームが形成する走
査画面、１０，２０……集中磁極、１２，２２…
…集中磁極底面の中央電子ビーム透過開孔、１
３，１４，２３，２４……集中磁極底面の両外側
電子ビーム透過開孔、１５，１６……磁気増強素
子、１７，１８……環状磁気遮蔽素子、２７，２
８……磁界制御素子、２５……細長い切込み。
ジエンス方式のインライン型電子銃を用いたカラ
ー陰極線管の縦断面図、第２図はこのカラー陰極
線管の螢光面上に中央及び両外側電子銃が形成す
る走査画面を示す図、第３図は前記走査画面のコ
マ収差を補正する磁界制御素子と、その水平、垂
直偏向磁界に対する作用を示す図、第４図は水平
偏向周波数が大きくなつた時、蛍光面上に表われ
る中央及び両外側電子銃の電子ビームが形成する
走査画面のずれを説明する図、第５図は水平偏向
コイルに流れる電流波形、第６図、第７図は本発
明の一実施例による集中磁極の斜視図及びその底
面に磁界制御素子を配設した状態の平面図、第８
図は本発明が適用し得る他の走査画面のコマ収差
パターンを示す図、第９図は前記コマ収差を補正
する磁界制御装置に本発明を適用した他の実施例
による集中磁極底面の平面図を夫々示す。 １……インライン型電子銃、２……硝子外囲
器、４……螢光面、５……偏向装置、６，６′，
６０……両外側電子ビームが形成する走査画面、
７，７′，７０……中央電子ビームが形成する走
査画面、１０，２０……集中磁極、１２，２２…
…集中磁極底面の中央電子ビーム透過開孔、１
３，１４，２３，２４……集中磁極底面の両外側
電子ビーム透過開孔、１５，１６……磁気増強素
子、１７，１８……環状磁気遮蔽素子、２７，２
８……磁界制御素子、２５……細長い切込み。
Claims (1)
- １ カラー陰極線管用インライン型電子銃の電子
ビーム射出側先端に取付けられた非磁性金属材か
ら成る有底円筒状集中磁極底面にインライン配列
されて穿設された中央及び両外側電子ビーム透過
開孔のうち、偏向磁界によつて形成される走査画
面のコマ収差を補正する磁界制御素子が配設され
る前記開孔周囲に複数の細長い切込みを形成した
ことを特徴とするインライン型電子銃。
Priority Applications (4)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2011283A JPS59146132A (ja) | 1983-02-09 | 1983-02-09 | インライン型電子銃 |
| EP84300804A EP0116465B1 (en) | 1983-02-09 | 1984-02-08 | Colour cathode ray tube |
| DE8484300804T DE3462200D1 (en) | 1983-02-09 | 1984-02-08 | Colour cathode ray tube |
| US06/578,673 US4593226A (en) | 1983-02-09 | 1984-02-09 | Color cathode ray tube having electron gun with reduced eddy current loss at shield cup |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2011283A JPS59146132A (ja) | 1983-02-09 | 1983-02-09 | インライン型電子銃 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS59146132A JPS59146132A (ja) | 1984-08-21 |
| JPH0367297B2 true JPH0367297B2 (ja) | 1991-10-22 |
Family
ID=12018032
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2011283A Granted JPS59146132A (ja) | 1983-02-09 | 1983-02-09 | インライン型電子銃 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS59146132A (ja) |
-
1983
- 1983-02-09 JP JP2011283A patent/JPS59146132A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS59146132A (ja) | 1984-08-21 |
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