JPH06179357A - ブレーキ制御装置 - Google Patents

ブレーキ制御装置

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JPH06179357A
JPH06179357A JP580993A JP580993A JPH06179357A JP H06179357 A JPH06179357 A JP H06179357A JP 580993 A JP580993 A JP 580993A JP 580993 A JP580993 A JP 580993A JP H06179357 A JPH06179357 A JP H06179357A
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JP
Japan
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pressure
hydraulic pressure
master cylinder
wheel cylinder
generating means
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Application number
JP580993A
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English (en)
Inventor
Kazuo Sunami
一男 角南
Kenji Takeda
武田  憲司
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Soken Inc
Original Assignee
Nippon Soken Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 自動ブレーキ制御中の油圧切換時に圧力低下
が発生しないブレーキ制御装置を提供すること。 【構成】 マスタシリンダ1と、スプリング2によって
プランジャ3に図中下方に付勢されたチェック弁4とプ
ランジャ3を図中下方に付勢するスプリング5とプラン
ジャ3を駆動するコイル6を有した電磁切換弁7と、油
圧発生手段8と、ホイールシリンダ9からなる。電磁切
換弁7は非自動ブレーキ制御時はマスタシリンダ〜ホイ
ールシリンダ間を連通、制御時には遮断となり、また、
制御を停止したときには、マスタシリンダ側からホイー
ルシリンダ側へのみ流れを許容するチェック弁として機
能できる電磁切換弁である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両において自動ブレ
ーキ制御に有効なブレーキ制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、車両動作の安全性を高めるためブ
レーキ制御にマスタシリンダ以外の油圧発生手段を使用
する方法が考案されている。この方法は人間がブレーキ
動作をしていないときに作動(自動ブレーキ制御)さ
せ、例えば、トラクション機能をもたらす制御装置を用
いて実現できると考えられる。
【0003】前記方法は制御回路の制御で作動してお
り、自動ブレーキ制御の制御回路として、例えば特開平
3−132462号公報に開示されるものがある。上記
従来装置によれば、図5に示すよう自動ブレーキ制御中
に運転者がブレーキペダル操作を行った時、制御回路
は、運転者の意志つまりブレーキペダル操作を優先させ
るため、ホイールシリンダ圧は、自動ブレーキ制御とし
て作用していた油圧発生手段圧から、運転者のブレーキ
ペダル操作により発生するマスタシリンダ圧に切換えら
れる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このと
き、ホイールシリンダ圧の前記切換えに用いられる電磁
切換弁の駆動信号を例えば運転者の意志であるブレーキ
ペダルを踏んだかどうかを検出する信号(例えばブレー
キスイッチ)で作動させた場合、図5に現れるように、
運転者がブレーキペダルを操作するとホイールシリンダ
圧が瞬間的に低下(圧力低下)する現象が起きる。この
現象は、前記切換えによってホイールシリンダとマスタ
シリンダは連通するが、切換時の圧力状態はホイールシ
リンダは油圧発生手段によって高圧、マスタシリンダは
作動初期段階のため低圧となっており、瞬間的に油はホ
イルシリンダからマスタシリンダへ流れるためでこの結
果ホイールシリンダ圧は瞬間的に低下するという問題が
ある。
【0005】本発明は、前記問題点に着目し、自動ブレ
ーキ制御中に運転者がブレーキ操作を行った際には、前
記問題を発生せず、安全に自動ブレーキ制御から運転者
によるブレーキ操作へと移行できるブレーキ制御装置を
提供するものである。
【0006】
【発明の概要】本発明は、運転者のブレーキ操作に伴う
マスタシリンダ圧が、自動ブレーキ制御として油圧発生
手段により制御されているホイールシリンダ圧よりも高
圧となった時点で、マスタシリンダ〜ホイールシリンダ
間を連通させることにより実現するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明のブレーキ制御装置は、運転者の操作に応じて
ブレーキ油圧を発生するマスタシリンダと、油圧により
車輪の回転を抑制するホイールシリンダと、前記マスタ
シリンダと前記ホイールシリンダとを接続した油圧配管
と、前記油圧配管に結合され、ホイールシリンダに対し
油圧を発生する油圧発生手段と、前記油圧配管に設けら
れ、前記マスタシリンダの圧力と前記油圧発生手段の発
生圧力とのうち高い方の圧力を選択して前記ホイールシ
リンダに供給する切換手段と、前記油圧発生手段を制御
する制御手段とを備えることを特徴とする。
【0008】
【作用および発明の効果】上記構成により本発明のブレ
ーキ制御装置は、制御手段が油圧発生手段に油圧を発生
させると、この油圧がホイールシリンダに供給されて、
自動ブレーキ制御が行われる。自動ブレーキ制御中にお
いて、運転者のブレーキ操作が行われると、切換手段に
よってホイールシリンダの圧力よりもマスタシリンダの
圧力が高くなるまではマスタシリンダとホイールシリン
ダとの間が遮断されているので、ホイールシリンダの圧
力は全く低下することなく運転者のブレーキ操作に応じ
て増圧される。
【0009】
【実施例】以下に本発明に係わるブレーキ制御装置の実
施例を図面を参照して詳細に説明する。
【0010】図1は、第1実施例のブレーキ制御装置を
示している。マスタシリンダ1と、ホイールシリンダ9
と、両者の間に実施例の特徴である本電磁切換弁7を配
しており、これは制御回路13によって駆動制御され
る。また、電磁切換弁7とホイールシリンダ9の間の油
圧配管30には油圧発生手段8を配しており、制御回路
13によって駆動制御される。この制御回路13は、図
示しない各種センサ等により、車輌、路面および周囲の
状況判断を行い適切な車輌制御動命令を下すものであ
る。
【0011】図2は、本実施例のブレーキ制御装置に含
まれる電磁切換弁7の断面図である。ハウジング14、
15、16は図示しないボルトで一体に固定されてい
る。ハウジング14は内部に油室17を形成し、弁座1
0を有した油路11、油路12、及び油路11を開閉す
るチェック弁4、一端がハウジング14に当接し前記チ
ェック弁4を図中下方に付勢する力の非常に小さなスプ
リング2を備えている。油路11はマスタシリンダ1
と、油路12はホイールシリンダ9および油圧発生手段
8とそれぞれ連通している。ハウジング15は内部にプ
ランジャ3と、プランジャ3に電磁吸引力を発生さるた
めのコイル6、前記プランジャ3を図中下方に付勢する
スプリング5を備えている。
【0012】非自動ブレーキ制御時は、図2に示すよう
にプランジャ3およびチェック弁4はそれぞれスプリン
グ2およびスプリング5に押されて、油路11と油路1
2が連通しマスタシリンダ圧が直接ホイールシリンダ9
に伝達できるようになっている。
【0013】制御回路13が自動ブレーキ制御としての
車輌の制動が必要だと判断した際には、図6に示したよ
うに油圧発生手段8から油圧を発生させ、同時に電磁切
換弁7を微少時間(図中範囲C=本実施例では0.1s
ec程度)駆動させる。このとき電磁切換弁7の動きと
しては、図3に示すようにプランジャ3によってチェッ
ク弁4を弁座10に着座させマスタシリンダ1〜ホイー
ルシリンダ9間を遮断する。これにより、油圧発生手段
8からの油圧をホイールシリンダ9のみに伝達すること
ができ、制御回路13によるホイールシリンダ9への適
切な圧力制御を行う。次に電磁切換弁7の駆動を停止し
たときには、図4に示すように、一旦弁座10に着座し
たチェック弁4は、プランジャ3がチェック弁4から離
れても、 油圧発生手段圧>マスタシリンダ圧−(1) の関係にあるからチェック弁4に弁座10への着座方向
の力が働きマスタシリンダ1〜ホイールシリンダ9間を
連通させる事はない。よって電磁切換弁7の駆動時間
は、ボール弁4が弁座10に着座するまでの微少時間で
済み、自動ブレーキ制御中電磁切換弁7の消費電力が少
ない。つまり電磁切換弁7の自己保持機能によりマスタ
シリンダ1〜ホイールシリンダ9間の遮断を維持でき
る。
【0014】その後、自動ブレーキ制御を中止すると、
ホイールシリンダ9の油圧、即ち油室17が低下し、チ
ェック弁4が弁座10から離れホイールシリンダ1とマ
スタシリンダ9が連通し図2に示す通常の状態に戻る。
【0015】次に、図4に示した自動ブレーキ制御状態
から運転者がブレーキペダルを操作する事でマスタシリ
ンダ1を作動させたときは、 油圧発生手段圧<マスタシリンダ圧−(2) の関係になると、チェック弁4は弁座10から離れる力
が着座方向の力より強くなるため油路11を開き、マス
タシリンダ1〜ホイールシリンダ9間を連通させる。こ
のとき油室17の圧力は(2)の関係より、油圧発生手
段圧より高圧のマスタシリンダ圧となるので、前述した
自動ブレーキ制御から運転者によるブレーキ操作側への
油圧切換時のホイールシリンダ9の圧力低下が現れな
い。
【0016】図7は、自動ブレーキ制御中にマスタシリ
ンダ1を作動したときのもので、油圧波形、および電磁
切換弁7の駆動方法を示した。範囲Cは電磁切換弁7の
駆動時間で、範囲Bは自動ブレーキ中で油圧発生手段圧
がホイールシリンダ9に伝達されている。範囲Aからマ
スタシリンダ圧が上昇しているが油圧発生手段圧より高
圧となってから初めてホイールシリンダ圧が油圧発生手
段からマスタシリンダ圧へ移行しており、図5に見られ
るような圧力低下は現れない。また、範囲Aはマスタシ
リンダ圧を途中から降下させている(運転者がブレーキ
ペダルを戻している。)が、前述したようにチェック弁
4はホイールシリンダ圧をマスタシリンダ側に切換った
時点で弁座10から離れているので,運転者のブレーキ
操作に伴いホイールシリンダ圧はマスタシリンダ圧と同
じように降下する。
【0017】次に第2実施例を図8を参照して詳細に説
明する。図8は第2実施例のブレーキ制御装置を示して
いる。前記実施例とは電磁切換弁が異なり、油圧管路3
1に一般的な2位置電磁切換弁(以下「電磁切換弁」と
言う)20を配置している。この電磁切換弁20を配置
する場所は前記実施例と同様であって、異なる構成は、
チェック弁4、およびスプリング2が無く、プランジャ
21で直接油路23の開閉を行う点である。更に、マス
タシリンダ1とホイールシリンダ9の間に電磁切換弁2
0とは並列にチェック弁18を設けている。このチェッ
ク弁18は、マスタシリンダ1からホイールシリンダ9
へのみ油の流れを許容するものである。
【0018】非自動ブレーキ制御時は図8に示すよう
に、電磁切換弁20は油路23と油路24を連通してい
るので、マスタシリンダ圧は、直接ホイールシリンダ9
へ伝達される。
【0019】制御回路13が自動ブレーキ制御としての
車両の制動が必要だと判断した際には、電磁切換弁20
を駆動し、プランジャ21によって油路23を閉鎖し、
マスタシリンダ1〜ホイールシリンダ9間を遮断する。
また、チェック弁18はマスタシリンダ1からホイール
シリンダ9の方向へしか油の流れを許容しないので、制
御回路13によって油圧発生手段から発生した油圧は、
ホイールシリンダ9のみに伝達することができ、制御回
路13によるホイールシリンダ9への適切な圧力制御行
う。自動ブレーキ制御を停止すると、電磁切換弁20は
駆動を中止し、プランジャ23がスプリング22によっ
て図中下方へ移動するため油路23と油路24は再び連
通し、マスタシリンダ1〜ホイールシリンダ9間を連通
する。
【0020】また、自動ブレーキ制御状態から運転者が
ブレーキペダルを操作することでマスタシリンダ1を作
動させた場合は、マスタシリンダ圧がホイールシリンダ
圧より高圧になると、チェック弁18が開き、マスタシ
リンダ圧がホイールシリンダ9に伝達される。よって、
前述した圧力低下は発生することがなく、従来の問題点
が解決される。また、チェック弁18とホイールシリン
ダ9間で、かつ油圧発生手段からホイールシリンダ9へ
の油の流の影響を受けない個所に、フロースイッチ19
を設けているので、チェック弁18からの流れを検出す
れば、自動ブレーキ制御を停止し、電磁切換弁20の駆
動を中止することができる。これによって、一度マスタ
シリンダ圧がホイールシリンダ9に伝達されると、その
後ホイールシリンダ圧は、マスタシリンダ圧つまり運転
者のブレーキペダル操作に従い、前記第1実施例で述べ
た図7と同様のホイールシリンダ圧を得ることができ
る。
【0021】なお、前記スイッチ19の代わりにホイー
ルシリンダ圧力センサを設け、ホイールシリンダ圧を制
御回路13にフィードバックし、制御回路13による制
御圧よりも高圧が検出されれば、自動ブレーキ制御を停
止し、電磁切換弁20の駆動中止しても、同様のホイー
ルシリンダ圧を得ることが可能である。
【0022】以上述べた第2実施例では、切換弁を2位
置電磁切換弁に変更し、チェック弁を別経路12に並列
に設け、スイッチ等を付加する構成にすることにより、
第1実施例と同様の効果を得ることができる。
【0023】次に第3実施例を説明する。図9は、本実
施例のブレーキ制御装置を示している。マスタシリンダ
1と、ホイールシリンダ9と、両者の間に本切換弁49
を配している。また、マスタシリンダ1とは別経路に油
圧発生手段8を配し、前記切換弁49を介してホイール
シリンダ1に接続されている。油圧発生手段8は、制御
回路13によって駆動される。図10は、切換弁49の
断面図である。ハウジング56,57,58は、図示し
ないボルトで一体に固定されている。ハウジング57
は、第1ロッド42と、第2ロッド43と、ピストン4
4と、第1入口45と、第2入口46と、第1出口47
と、第2出口48と、スプリング55と、シール材54
で構成されている。第1ロッド42と第2ロッド43
は、ピストン44介して一体であり、ピストン44の外
周に設けられたシール材54によってハウジング57内
部は第1油室52と第2油室53に分けられる。第1油
室52には、第1入口45よりマスタシリンダ1の圧
力、第2油室53には、第2入口46より油圧発生手段
8の圧力が供給されている。また、第1ロッド42は、
第1油室52に供給されたマスタシリンダ圧をホイール
シリンダ9に伝達する第1出口47の開閉を行い、第2
ロッド43は第2油室に供給された油圧発生手段圧をホ
イールシリンダ9に伝達する第2出口48の開閉を行
う。
【0024】非自動ブレーキ制御時は、図10に示すよ
うに切換弁49は、一体となった第1ロッド42と第2
ロッド43とピストン44がスプリング55によって図
中下方に付勢されているため、第1出口7は開き、マス
タシリンダ圧が直接ホイールシリンダ9に伝達できるよ
うになっている。
【0025】制御回路13が自動ブレーキ制御としての
車輌の制動が必要だと判断した際には、図12に示した
ように油圧発生手段8から油圧を発生させ、これに伴
い、第2油室53の圧力が上昇し、ピストン44が端面
60に油圧を受け矢印A方向へ移動し図11の様にな
る。ピストン44の移動によって第1ロッド42が第1
出口47を閉鎖しマスタシリンダ1〜ホイールシリンダ
9間を遮断する。同時に第2ロッド43が第2出口48
を開き油圧発生手段8〜ホイールシリンダ9を連通す
る。これにより、油圧発生手段8からの油圧をホイール
シリンダ9のみに伝達することができ、制御回路13に
よるホイールシリンダ9への適切な圧力制御を行う。こ
の時、切換弁49は図11の状態にあるが、(1)の関
係にあるからピストン44が矢印Bの方向へ移動するこ
となく、油圧発生手段8から制御回路13に制御された
油圧が発生しているかぎり、マスタシリンダ1〜ホイー
ルシリンダ9間の遮断を維持できる。
【0026】その後、自動ブレーキ制御を中止すると、
ホイールシリンダ9の油圧、即ち第1油室52の油圧が
0になり第2油室53の油圧(0)と平衡となり、ピス
トン44がスプリング55によって矢印B方向へ押され
第1出口47が開きマスタシリンダ1とホイールシリン
ダ9が連通し図10に示す通常の状態に戻る。
【0027】次に、図11に示した自動ブレーキ制御状
態から運転者がブレーキペダルを操作する事でマスタシ
リンダ1を作動させたときを考える。(2)の関係にな
ると、第1油室52の圧力が第2油室53の圧力より高
くなるため、ピストン44が矢印B方向へ押され第1出
口47を開き、マスタシリンダ1〜ホイールシリンダ9
間を連通させると同時に油圧発生手段8〜ホイールシリ
ンダ9間を遮断させる。このとき第1油室52の圧力は
(2)の関係より、油圧発生手段圧より高圧のマスタシ
リンダ圧となるので、前述した自動ブレーキ制御から運
転者によるブレーキ操作側への油圧切換時のホイールシ
リンダ9の圧力低下が現れない。
【0028】図13は、自動ブレーキ制御中にマスタシ
リンダ1を作動したときの油圧波形を示した。範囲Cは
自動ブレーキ制御中で、油圧発生手段圧がホイールシリ
ンダ9に伝達されている。範囲Bでは、運転者がブレー
キペダルによってマスタシリンダ1を作動させている
が、切換弁49は、高圧側の油圧発生手段圧をホイール
シリンダ9に伝達するように作動している。範囲Aから
マスタシリンダ圧が油圧発生手段圧より高圧となって、
始めてホイールシリンダ圧が油圧発生手段圧からマスタ
シリンダ圧へ移行しており、図5に見られるような圧力
低下は現れない。また範囲Aは、マスタシリンダ圧を途
中から降下させている(運転者がブレーキペダルを戻し
ている。)が、範囲Aは、式(2)の関係にあるから、
運転者のブレーキ操作に伴いマスタシリンダ圧と同じよ
うにホイールシリンダ圧は降下する。範囲Dは、(1)
の関係、つまり油圧発生手段8がまだ作動しているとき
は、Eのようにホイールシリンダ圧は再び自動ブレーキ
制御状態に戻る。これは、制御回路13が運転者による
ホイールシリンダ圧の下げ過ぎを判断したときに起こり
える。また、制御回路13が自動ブレーキ制御を中止し
たときは、(2)の関係になるためFのように運転者の
ブレーキ操作に伴いホイールシリンダ圧はマスタシリン
ダ圧と同じように降下する。
【0029】次に第4実施例を説明する。図14は、本
実施例のブレーキ制御装置を示している。本実施例では
2つの切換弁を用いている。配置する場所は1つは、マ
スタシリンダ1〜ホイールシリンダ9間、もう1つは、
油圧発生手段8〜ホイールシリンダ9の間に設けてい
る。切換弁70の構成は図示しないボルト等で一体に固
定されているハウジング75,76と、第1ロッド71
と一体化されたピストン72と、前記ピストン72を図
中下方に付勢するスプリング73から成る。ハウジング
75にはホイールシリンダ9に連通している第1出口7
9が設けられ、ハウジング76にはマスタシリンダ1に
連通している第1入口77と、ピストン72を制御する
制御圧を導入する第1導入口78が設けられている。こ
の第1導入口78は、油圧発生手段8と連通しておりこ
の油圧発生手段8と前記マスタシリンダ1の油の第1油
室68での混在を防ぐためピストン72の外周にはシー
ル材74が備えられている。後者の切換弁80の構成
は、前記切換弁70と同様なハウジング85,86と、
第2ロッド81と、ピストン82と、ピストン82を図
中下方に付勢するスプリング83を備えている。第2出
口89はホイールシリンダ9と連通しており、第2入口
87は油圧発生手段8と連通している。また、ピストン
82を制御する制御圧を導入する第2導入口88は、マ
スタシリンダ1と連通しており、シール材84によっ
て、マスタシリンダ1と油圧発生手段8の油の第2油室
69での混在を防いでいる。
【0030】非自動ブレーキ制御時は、図14に示すよ
うに切換弁70は第1入口77と第2出口79を連通し
ており、切換弁80は、第2ロッド81によって第2出
口89を閉鎖している。よって、マスタシリンダ圧は直
接ホイールシリンダ9へ伝達される。
【0031】制御回路13が、自動ブレーキ制御として
の車両制動が必要だと判断した際には、油圧発生手段8
が作動し、切換弁70には油圧発生手段圧が制御圧とし
て第1導入口78から導入され、ピストン72を図中上
方へ動かし、第1ロッド71によって第1出口79を閉
鎖する。切換弁80は、第2入口87より油圧発生手段
が供給され、ピストン82が図中上方へ動き、第2出口
89を開放する。上記一連の動作よりマスタシリンダ1
〜ホイールシリンダ9の間は遮断され、制御回路13に
よって油圧発生手段8から発生した油圧は、ホイールシ
リンダ9のみに伝達することができ、制御回路19によ
るホイールシリンダ10への適切な圧力制御を行う。自
動ブレーキ制御を停止すると各切換弁は各スプリングに
よって図中下方に付勢され、図14に示す状態に戻る。
【0032】次に、自動ブレーキ制御状態から運転者が
ブレーキペダルを操作することでマスタシリンダ1を作
動させた場合は、マスタシリンダ圧が油圧発生手段圧よ
り高圧となると、切換弁70は、ピストン72が図中下
方へ動くことにより第1出口79を開放し、切換弁80
は、ピストン82が図中下方へ動くことにより第2出口
89を閉鎖する。この一連の動作より、マスタシリンダ
圧がホイールシリンダ9に伝達される。よって、ホイー
ルシリンダ9の圧力低下は発生することがなく、前記問
題が解決される。
【0033】以上述べた第4実施例では、切換弁を2つ
用いてホイールシリンダ圧を選択する構成としても前述
の実施例と同様の効果を得ることができる。次に第5実
施例を図15を参照して詳細に説明する。
【0034】図15は、本実施例のブレーキ制御装置を
示している。本実施例では第2実施例のような電磁切換
弁90を用いている。この切換弁90は、マスタシリン
ダ1による圧力<油圧発生手段8による圧力、の関係に
なるとON、それ以外はOFFとなる差圧スイッチ91
と制御回路13により常時ON、故障等の非常時にはO
FFとなるリレー92と電源93によって駆動される。
前記差圧スイッチ91は、例えば、図17に示す様な構
成で実現できる。差圧スイッチ91の構成はシリンダ1
11内に摺動可能なピストン112と、ピストン112
を図中左方に付勢するスプリング113と、ピストンを
規制するストッパ114と、スイッチ115が備えられ
ている。ピストン112両端に、マスタシリンダ圧が供
給されている油室A116、油圧発生手段圧が供給され
ている油室B117がシール材118,119によって
区画配設されている。この構成によると、油圧発生手段
圧がマスタシリンダ圧より高圧になった時のみ、ピスト
ン112が図中右方へ動きスイッチ115を短絡させ
る。この動作によって前述したON/OFF機能を発揮
する。
【0035】非自動ブレーキ制御時は、図15に示すよ
うに切換弁90は、マスタシリンダ1〜ホイールシリン
ダ9間を連通させ、油圧発生手段8〜ホイールシリンダ
9間は遮断する。よってマスタシリンダ圧は、直接ホイ
ールシリンダ9へ伝達される。
【0036】制御回路13が、自動ブレーキ制御として
の車両制動が必要だと判断した際には、油圧発生手段8
が作動し、差圧スイッチ91は、油圧発生手段(高圧)
が供給されマスタシリンダ圧(低圧または0)との差圧
でONとなり、切換弁90は駆動され、マスタシリンダ
1〜ホイールシリンダ9の間は遮断され、油圧発生手段
8〜ホイールシリンダ9間は連通される。よって、油圧
発生手段8から発生した油圧は、ホイールシリンダ9の
みに伝達することができ、制御回路13によるホイール
シリンダ9への適切な圧力制御を行う。自動ブレーキ制
御を停止すると、油圧発生手段圧が0になることから差
圧スイッチ91がOFFとなり、切換弁90は再び図1
5に示す状態に戻る。
【0037】次に、自動ブレーキ制御状態から運転者が
ブレーキペダルを操作することでマスタシリンダ1を作
動させた場合は、ON状態であった差圧スイッチ91
は、マスタシリンダ圧が油圧発生手段圧より高圧となる
とOFFになり、切換弁90は、図15に示した状態と
なる。マスタシリンダ圧が油圧発生手段圧より高圧とな
ってから切換弁90がマスタシリンダ1〜ホイールシリ
ンダ9を連通させるのでホイールシリンダ9の圧力低下
は発生することがなく、前記問題が解決される。
【0038】また、制御回路等に故障などの異常が発生
した場合、制御回路13は停止し前記リレー92は通電
されず、よって自動的に切換弁90はOFF状態となる
ので、マスタシリンダ1〜ホイールシリンダ9間の連通
は確保されフェールセーフが実現される。
【0039】また、図16に示すように、図15の切換
弁90の代わりにマスタシリンダ1と油圧発生手段8に
それぞれつながっている2ポート2位置切換弁90Aと
90Bを用いても実現できる。
【0040】以上述べた第5実施例では、切換弁と差圧
スイッチを用いてホイールシリンダ圧を選択する構成と
しても前述の実施例と同様の効果を得ることができる。
次に第6実施例を図18を参照して詳細に説明する。
【0041】図18は、本実施例のブレーキ制御装置を
示している。本実施例においても切換弁90を用いてい
る。この切換弁90は、制御回路13により駆動されこ
の制御回路13は、圧力センサ100,101で検出し
たマスタシリンダ1による圧力値と、油圧発生手段8に
よる圧力値を切換弁90の駆動判断の1つとしている。
【0042】非自動ブレーキ制御時は、図18に示すよ
うに切換弁90は、マスタシリンダ1〜ホイールシリン
ダ9間を連通させ、油圧発生手段8〜ホイールシリンダ
9間は遮断する。よってマスタシリンダ圧は、直接ホイ
ールシリンダ9へ伝達される。
【0043】制御回路13が、自動ブレーキ制御として
の車両制動が必要だと判断した際には、油圧発生手段8
が作動し、同時に切換弁90は駆動され、マスタシリン
ダ1〜ホイールシリンダ9の間は遮断され油圧発生手段
8〜ホイールシリンダ9間は連通される。よって、油圧
発生手段8から発生した油圧は、ホイールシリンダ9の
みに伝達することができ、制御回路13によるホイール
シリンダ9への適切な圧力制御を行う。自動ブレーキ制
御を停止すると、切換弁90はOFFとなり再び図18
に示す状態に戻る。
【0044】次に、自動ブレーキ制御状態から運転者が
ブレーキペダルを操作することでマスタシリンダ1を作
動させた場合は、通電状態であった切換弁90は油圧セ
ンサ100によって検出されたマスタシリンダ圧が油圧
センサ101によって検出された油圧発生手段圧より高
圧となると制御回路13によってOFFになり、切換弁
90は、図18に示した状態となる。マスタシリンダ圧
が油圧発生手段圧より高圧となってから切換弁90がマ
スタシリンダ1〜ホイールシリンダ9を連通させるので
ホイールシリンダ9の圧力低下は発生することがなく、
前記問題が解決される。
【0045】以上述べた第6実施例では、切換弁と圧力
センサを用いる構成としても前述の実施例と同様の効果
を得ることができる。以上説明した実施例のブレーキ制
御装置によれば、以下に示す効果がある。
【0046】1)自動ブレーキ制御中に運転者がブレー
キ操作を行った際にも、運転者によるマスタシリンダ圧
が自動ブレーキ制御中のホイールシリンダ圧を上回った
時点でマスタシリンダ〜ホイールシリンダ間が連通する
ため、ホイールシリンダ圧の低下なしに運転者がブレー
キ装置をすることができる。
【0047】2)例えば自動ブレーキ制御の一例である
坂路停止制御による上り坂での坂路停止中の際、運転者
によるブレーキ装置に伴う車両の後退を防止することが
できる。
【0048】3)他の自動ブレーキ制御一例であるオー
トクルーズ制御の減速作動の際、運転者によるブレーキ
操作に伴う減速力不足といった問題なしに車両に制動力
を与えることができる。
【0049】4)第1,第3,第4実施例の構成を用い
た場合、自動ブレーキ制御側から、運転者のブレーキ操
作に切り換える際、電磁切換弁は自動ブレーキ制御中に
すでに駆動を停止しているため制御する必要がなく、そ
れに伴い、電磁切換弁停止命令の判断のための手段も設
けなくともよいので、ブレーキ制御装置の簡素化が図る
ことができる。
【0050】5)第1実施例の構成を用いた場合、自動
ブレーキ制御を行うとき、電磁切換弁の消費電力が少な
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例におけるブレーキ油圧経路を示す概
略図である。
【図2】電磁切換弁7の断面図である。
【図3】コイル6に通電したときおける電磁切換弁7の
作動を説明した断面図である。
【図4】コイル6への通電を中止したときおける電磁切
換弁7の作動を説明した断面図である。
【図5】従来技術における電磁弁駆動と油圧の関係を示
すタイムチャートである。
【図6】第1実施例における電磁弁駆動と油圧の関係
(ブレーキペダルを踏み込まないとき)を示すタイムチ
ャートである。
【図7】第1実施例における電磁弁駆動と油圧の関係
(ブレーキペダルを踏み込んだとき)を示すタイムチャ
ートである。
【図8】第2実施例におけるブレーキ油圧経路を示す概
略図である。
【図9】第3実施例におけるブレーキ油圧経路を示す概
略図である。
【図10】切換弁49の断面図である。
【図11】切換弁49の断面図である。
【図12】第3実施例における電磁弁駆動と油圧の関係
(ブレーキペダルを踏み込まないとき)を示すタイムチ
ャートである。
【図13】第1実施例における電磁弁駆動と油圧の関係
(ブレーキペダルを踏み込んだとき)を示すタイムチャ
ートである。
【図14】第4実施例におけるブレーキ油圧経路を示す
概略図である。
【図15】第5実施例におけるブレーキ油圧経路を示す
概略図である。
【図16】第5実施例の要部の変形を示す概略図であ
る。
【図17】差圧スイッチ91の断面図である。
【図18】第6実施例におけるブレーキ油圧経路を示す
概略図である。
【符号の説明】
1 マスタシリンダ 4 チェック弁 7 電磁切換弁 8 油圧発生手段 9 ホイールシリンダ 13 制御回路 18 チェック弁 20 電磁切換弁 30 油圧配管 31 油圧配管 49 切換弁 70 切換弁 80 切換弁 90 切換弁 91 差圧スイッチ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 運転者の操作に応じてブレーキ油圧を発
    生するマスタシリンダと、 油圧により車輪の回転を抑制するホイールシリンダと、 前記マスタシリンダと前記ホイールシリンダとを接続し
    た油圧配管と、 前記油圧配管に結合され、ホイールシリンダに対し油圧
    を発生する油圧発生手段と、 前記油圧配管に設けられ、前記マスタシリンダの圧力と
    前記油圧発生手段の発生圧力とのうち高い方の圧力を選
    択して前記ホイールシリンダに供給する切換手段と、 前記油圧発生手段を制御する制御手段と、 を備えることを特徴とするブレーキ制御装置。
JP580993A 1992-10-12 1993-01-18 ブレーキ制御装置 Pending JPH06179357A (ja)

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JP4-272847 1992-10-12
JP27284792 1992-10-12
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