JPH06179109A - 熱可塑性合成樹脂専用ドリル - Google Patents
熱可塑性合成樹脂専用ドリルInfo
- Publication number
- JPH06179109A JPH06179109A JP18564692A JP18564692A JPH06179109A JP H06179109 A JPH06179109 A JP H06179109A JP 18564692 A JP18564692 A JP 18564692A JP 18564692 A JP18564692 A JP 18564692A JP H06179109 A JPH06179109 A JP H06179109A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- drill
- synthetic resin
- thermoplastic synthetic
- chisel edge
- angle
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Drilling Tools (AREA)
- Perforating, Stamping-Out Or Severing By Means Other Than Cutting (AREA)
Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【目的】熱可塑性合成樹脂に円筒形の穴をあけるとき、
樹脂とドリルとのあいだに発生する融着を防止し、穴開
け貫通時点での樹脂板の破壊を防止する。 【構成】長手方向に、切屑排出に充分な容積をもち、5
度前後の当り部逃げ角を有する2〜3本の溝2を形成す
る。先端中央に呼び寸法の30%前後の長手寸法を有す
るチゼルエッジ5を形成する。チゼルエッジ起始部6と
スクイ面端部7との間に凹み部8を設ける。
樹脂とドリルとのあいだに発生する融着を防止し、穴開
け貫通時点での樹脂板の破壊を防止する。 【構成】長手方向に、切屑排出に充分な容積をもち、5
度前後の当り部逃げ角を有する2〜3本の溝2を形成す
る。先端中央に呼び寸法の30%前後の長手寸法を有す
るチゼルエッジ5を形成する。チゼルエッジ起始部6と
スクイ面端部7との間に凹み部8を設ける。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、おもに熱可塑性合成
樹脂に円筒形の穴をあけるためのドリルに関するもので
ある。
樹脂に円筒形の穴をあけるためのドリルに関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来、熱可塑性合成樹脂の穴開け加工に
対しては、とくに専用のドリルが市販されておらず、熱
可塑性合成樹脂の穴開けに対しては鉄工用または木工用
等のドリルを使用していた。
対しては、とくに専用のドリルが市販されておらず、熱
可塑性合成樹脂の穴開けに対しては鉄工用または木工用
等のドリルを使用していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】これは次ぎのような欠
点があった。 (イ)熱可塑性合成樹脂は熱を加えると軟らかくなる特
性があるが、鉄工用ドリル、あるいは木工用ドリル等の
構造は、切削粉がドリルと穿たれた穴の壁面との間で融
着し、滑らかな壁面を有する穴を開けることができない
構造であった。 (ロ)ドリルの貫通時点での衝撃が大きく、合成樹脂板
の裏面を破壊することが多かった。 本発明は、これらの欠点を除くためになされたものであ
る。
点があった。 (イ)熱可塑性合成樹脂は熱を加えると軟らかくなる特
性があるが、鉄工用ドリル、あるいは木工用ドリル等の
構造は、切削粉がドリルと穿たれた穴の壁面との間で融
着し、滑らかな壁面を有する穴を開けることができない
構造であった。 (ロ)ドリルの貫通時点での衝撃が大きく、合成樹脂板
の裏面を破壊することが多かった。 本発明は、これらの欠点を除くためになされたものであ
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】スグミゾドリルに於い
て、ドリルの長手方向に任意の数だけフック角(1)を
形成するように溝(2)を設ける。この溝(2)によっ
て形成された当たり部(3)に逃げ角(4)を設け、ド
リル先端部中央にチゼルエッジ(5)を突設する。チゼ
ルエッジ起始部(6)からスクイ面端部(7)にかけて
任意の深さの凹み部(8)を設け、切れ刃スクイ角
(9)を0度とし、切れ刃逃げ角(10)を設ける。本
発明は、以上のような構成よりなる合成樹脂専用ドリル
である。
て、ドリルの長手方向に任意の数だけフック角(1)を
形成するように溝(2)を設ける。この溝(2)によっ
て形成された当たり部(3)に逃げ角(4)を設け、ド
リル先端部中央にチゼルエッジ(5)を突設する。チゼ
ルエッジ起始部(6)からスクイ面端部(7)にかけて
任意の深さの凹み部(8)を設け、切れ刃スクイ角
(9)を0度とし、切れ刃逃げ角(10)を設ける。本
発明は、以上のような構成よりなる合成樹脂専用ドリル
である。
【0005】
【作用】以下、本発明の構成に基づいて作用を説明す
る。 (イ)ドリルが回転し、先端のスクイ面(11)より発
生した切りクズは、溝(2)に設けたフック角(1)の
作用により穴の壁面に押し付けられることなく、発生す
る切りクズの圧力により穴の外に排出される。 (ロ)切れ刃スクイ角(9)は、0度で実験したものが
切りクズの融着の発生が最も少なかった。 (ハ)ドリル先端部中央に突設したチゼルエッジ(5)
は、穴開け作業中のドリルの振れを防止する効果と同時
に直進性を得る効果がある。 (ニ)従来のような先端角をもつドリルでは、先端が樹
脂板裏面に達してからスクイ面端部(7)に達するまで
に相当のドリルの回転を必要とした。そのために穴開け
貫通時点での衝撃が大きかった。これに対して、チゼル
エッジ起始部(6)よりスクイ面端部(7)にかけて凹
み部(8)を設けたものは、穴開け貫通時点に於いて、
スクイ面端部(7)が、この凹み部(8)に削らない部
分を残したまま裏面に達すると同時に穴開けが完了する
ので、樹脂板裏面の破壊を最小限に防止することができ
るのである。 以上、(イ)(ロ)(ハ)(ニ)に記述した作用を備え
ることによって、滑らかな穴の壁面を有し、裏面の破壊
のない熱可塑性合成樹脂板の穴開け加工が可能となるの
である。
る。 (イ)ドリルが回転し、先端のスクイ面(11)より発
生した切りクズは、溝(2)に設けたフック角(1)の
作用により穴の壁面に押し付けられることなく、発生す
る切りクズの圧力により穴の外に排出される。 (ロ)切れ刃スクイ角(9)は、0度で実験したものが
切りクズの融着の発生が最も少なかった。 (ハ)ドリル先端部中央に突設したチゼルエッジ(5)
は、穴開け作業中のドリルの振れを防止する効果と同時
に直進性を得る効果がある。 (ニ)従来のような先端角をもつドリルでは、先端が樹
脂板裏面に達してからスクイ面端部(7)に達するまで
に相当のドリルの回転を必要とした。そのために穴開け
貫通時点での衝撃が大きかった。これに対して、チゼル
エッジ起始部(6)よりスクイ面端部(7)にかけて凹
み部(8)を設けたものは、穴開け貫通時点に於いて、
スクイ面端部(7)が、この凹み部(8)に削らない部
分を残したまま裏面に達すると同時に穴開けが完了する
ので、樹脂板裏面の破壊を最小限に防止することができ
るのである。 以上、(イ)(ロ)(ハ)(ニ)に記述した作用を備え
ることによって、滑らかな穴の壁面を有し、裏面の破壊
のない熱可塑性合成樹脂板の穴開け加工が可能となるの
である。
【0006】
【実施例】本発明の一実施例を図面に基づいて説明す
る。 (イ)スグミゾドリルに於いて、ドリルの長手方向に等
間隔に2本ないし3本の溝(2)を15度前後のフック
角(1)が形成できる形状に設けた。 (ロ)この溝(2)は切りクズが十分に穴の外に排出で
き得るのに必要な容積を持たせなければならない。切り
クズを支障なく穴の外に排出させるために必要な溝の容
積は、呼び寸法内の容積の50%前後とした。 (ハ)この溝(2)によって形成された当たり部(3)
に5度前後の逃げ角(4)を設けた。 (ニ)ドリル先端部中央に於いて、長手方向に呼び寸法
の30%前後の寸法でチゼルエッジ(5)を突設した。 (ホ)チゼルエッジ起始部(6)からスクイ面端部
(7)にかけて呼び寸法の10%前後の寸法で凹み部
(8)を設けた。 (ヘ)切れ刃スクイ角(9)を0度前後とした。 (ト)20度前後の切れ刃逃げ角(10)を設けた。 (チ)ドリル先端部からシャンク部(12)にかけてゆ
るいバックテーパを施した。 本発明は以上のような構成で、使用するときはボール
盤、旋盤、ハンディドリル等に装着して使用する。溝
(2)の容積、フック角(1)、切れ刃逃げ角(1
0)、チゼルエッジの寸法(13)、凹み部(8)の寸
法、切れ刃スクイ角(9)等の寸法及びバックテーパは
実験に於いて得られたものだが、この寸法は熱可塑性合
成樹脂の穴開けに対して最も有効であるが、その数字に
は多少のゆとりがある。しかし、フック角(1)を形成
する溝(2)、当たり部(3)の逃げ角(4)、突設し
たチゼルエッジ(5)、チゼルエッジ起始部(6)から
スクイ面端部(7)にかけて設けた凹み部(8)、0度
の切れ刃スクイ角(9)、そして切れ刃逃げ角(10)
は熱可塑性合成樹脂板の穴開け加工に於いて融着の発生
を防止し、滑らかな穴の壁面を形成し、穴開け貫通時点
での樹脂板裏面の破壊を防止するために欠くことのでき
ない要素である。なお、本考案のドリルは熱可塑性合成
樹脂の穴開け加工に対して最も有効であるが、熱硬化性
樹脂、軽金属、木材等の穴開け加工に対しても有効であ
る。
る。 (イ)スグミゾドリルに於いて、ドリルの長手方向に等
間隔に2本ないし3本の溝(2)を15度前後のフック
角(1)が形成できる形状に設けた。 (ロ)この溝(2)は切りクズが十分に穴の外に排出で
き得るのに必要な容積を持たせなければならない。切り
クズを支障なく穴の外に排出させるために必要な溝の容
積は、呼び寸法内の容積の50%前後とした。 (ハ)この溝(2)によって形成された当たり部(3)
に5度前後の逃げ角(4)を設けた。 (ニ)ドリル先端部中央に於いて、長手方向に呼び寸法
の30%前後の寸法でチゼルエッジ(5)を突設した。 (ホ)チゼルエッジ起始部(6)からスクイ面端部
(7)にかけて呼び寸法の10%前後の寸法で凹み部
(8)を設けた。 (ヘ)切れ刃スクイ角(9)を0度前後とした。 (ト)20度前後の切れ刃逃げ角(10)を設けた。 (チ)ドリル先端部からシャンク部(12)にかけてゆ
るいバックテーパを施した。 本発明は以上のような構成で、使用するときはボール
盤、旋盤、ハンディドリル等に装着して使用する。溝
(2)の容積、フック角(1)、切れ刃逃げ角(1
0)、チゼルエッジの寸法(13)、凹み部(8)の寸
法、切れ刃スクイ角(9)等の寸法及びバックテーパは
実験に於いて得られたものだが、この寸法は熱可塑性合
成樹脂の穴開けに対して最も有効であるが、その数字に
は多少のゆとりがある。しかし、フック角(1)を形成
する溝(2)、当たり部(3)の逃げ角(4)、突設し
たチゼルエッジ(5)、チゼルエッジ起始部(6)から
スクイ面端部(7)にかけて設けた凹み部(8)、0度
の切れ刃スクイ角(9)、そして切れ刃逃げ角(10)
は熱可塑性合成樹脂板の穴開け加工に於いて融着の発生
を防止し、滑らかな穴の壁面を形成し、穴開け貫通時点
での樹脂板裏面の破壊を防止するために欠くことのでき
ない要素である。なお、本考案のドリルは熱可塑性合成
樹脂の穴開け加工に対して最も有効であるが、熱硬化性
樹脂、軽金属、木材等の穴開け加工に対しても有効であ
る。
【0007】
【発明の効果】熱可塑性合成樹脂に対する穴開け加工に
於いて、融着の発生がなく、滑らかな穴の壁面を得ら
れ、樹脂板裏面に破壊のない穴開け加工が可能となっ
た。
於いて、融着の発生がなく、滑らかな穴の壁面を得ら
れ、樹脂板裏面に破壊のない穴開け加工が可能となっ
た。
【図1】本発明の実施例を示す正面図。
【図2】本発明の実施例を示す右側面図。
【図3】本発明の実施例を示す左側面図。
【図4】本発明の実施例を示すA−A’拡大断面図。
1 フック角 2 溝 3 当
たり部 4 逃げ角 5 チゼルエッジ 6 チ
ゼルエッジ起始部 7 スクイ面端部 8 凹み部 9 切
れ刃スクイ角 10 切れ刃逃げ角 11 スクイ面 1
2 シャンク部
たり部 4 逃げ角 5 チゼルエッジ 6 チ
ゼルエッジ起始部 7 スクイ面端部 8 凹み部 9 切
れ刃スクイ角 10 切れ刃逃げ角 11 スクイ面 1
2 シャンク部
Claims (1)
- 【請求項1】スグミゾドリルに於いて、ドリルの長手方
向に任意の数だけフック角(1)を形成するように溝
(2)を設け、溝(2)によって形成された当たり部
(3)に逃げ角(4)を設け、ドリル先端部中央にチゼ
ルエッジ(5)を突設し、チゼルエッジ起始部(6)よ
りスクイ面端部(7)にかけて任意の深さの凹み部
(8)を設け、切れ刃スクイ角(9)を0度とし、切れ
刃逃げ角(10)を設けた熱可塑性合成樹脂専用ドリ
ル。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18564692A JPH06179109A (ja) | 1992-06-03 | 1992-06-03 | 熱可塑性合成樹脂専用ドリル |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18564692A JPH06179109A (ja) | 1992-06-03 | 1992-06-03 | 熱可塑性合成樹脂専用ドリル |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06179109A true JPH06179109A (ja) | 1994-06-28 |
Family
ID=16174416
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP18564692A Pending JPH06179109A (ja) | 1992-06-03 | 1992-06-03 | 熱可塑性合成樹脂専用ドリル |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06179109A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US10589364B2 (en) * | 2016-06-22 | 2020-03-17 | Toko Co., Ltd. | Drill |
-
1992
- 1992-06-03 JP JP18564692A patent/JPH06179109A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US10589364B2 (en) * | 2016-06-22 | 2020-03-17 | Toko Co., Ltd. | Drill |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US4659264A (en) | Drill and indexable carbide insert therefor | |
CA2181754C (en) | Masonry drill bit | |
JPS5796710A (en) | Core drill | |
US3933075A (en) | Self-drilling fastener and method of making same | |
KR20070067223A (ko) | 밀링 절삭 삽입체 및 밀링 커터 | |
US3687565A (en) | Drill bit device | |
US385088A (en) | Drilling-tool | |
US4580934A (en) | Hole sizing tool | |
JP4358164B2 (ja) | 穿孔用ビット | |
JPH06179109A (ja) | 熱可塑性合成樹脂専用ドリル | |
KR100262970B1 (ko) | 밀링헤드 | |
US4669931A (en) | Drill for generating a hole in a work piece | |
JPS6224205B2 (ja) | ||
JPS6140485B2 (ja) | ||
JPH0737511U (ja) | 熱可塑性合成樹脂専用ドリル | |
JP2001138120A (ja) | コアドリル | |
JPS6125941Y2 (ja) | ||
US895387A (en) | Channeling-tool. | |
JPS5976709A (ja) | ドリル | |
JPH0536566Y2 (ja) | ||
JPS636313Y2 (ja) | ||
JP2815368B2 (ja) | 回転式孔あけ工具の面取り刃 | |
JP5110755B2 (ja) | フォスナービット形式のドリルビット | |
US3444766A (en) | Countersinking and counterboring tools | |
JPH02298408A (ja) | ドリル |