JPH0617805Y2 - 紙葉類の集積装置 - Google Patents

紙葉類の集積装置

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JPH0617805Y2
JPH0617805Y2 JP8462191U JP8462191U JPH0617805Y2 JP H0617805 Y2 JPH0617805 Y2 JP H0617805Y2 JP 8462191 U JP8462191 U JP 8462191U JP 8462191 U JP8462191 U JP 8462191U JP H0617805 Y2 JPH0617805 Y2 JP H0617805Y2
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明人 上新
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、一時集積室の排出口を
開放することにより一時集積室内に集積された紙葉類を
収納部に収納するように構成した紙葉類の集積装置の改
良に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、複数の金種が混在する紙幣を一括
して受入れて自動的に監査し、かつ分類計数する現金分
類集計機が実用化され、かなりの成果をあげている。
【0003】この現金分類集計機は、通常、万円紙幣、
五千円紙幣、千円紙幣、五百円紙幣を4つの一時集積室
に区分集積し、1ロット分の分類集積が完了するとこれ
ら各一時集積室の排出口を開放して、各一時集積室に対
応した収納庫に収納し、ついでの次のロットの処理を行
なうような構成となっている。
【0004】このように、現金分類集計機における処理
は各ロット毎に区切って行ない、もし途中でジャム等の
発生や計数不一致があった場合には一時集積室内の紙幣
を取り出して再処理し、各ロット毎にしめを行なうよう
になっており、前回処理分の紙幣が一時集積室内に残留
することは絶対にさけなければならない。
【0005】そこで、従来において各一時集積室に対し
て移動可能な押込み部材を設けて一時集積室内に紙葉類
を収納部に押込むようにしたものが開発されている。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、従来こ
の種の集積装置は、押込部材の端面と内壁面との間に直
線的な大きな間隙が形成された状態にあり、紙葉類が何
らかの原因によって集積室の内壁面に沿った状態で集積
された場合、確実に集積室外に押込むことができないこ
とがあるといった問題があった。
【0007】本考案は、上記事情にもとづきなされたも
ので、その目的とするところは、集積紙葉類の排出後に
おいて集積室内に紙葉類が残留しないようにした紙葉類
の集積装置を提供しようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本考案は、かかる目的を
達成するために、紙葉類を一時集積する一時集積室と、
この一時集積室に集積された紙葉類を受取って収納する
収納部と、上記一時集積室と収納部との間に設けられ上
記一時集積室と収納部とを仕切るとともに複数の溝ある
いは突出部が形成されたシャッタ部材と、上記一時集積
室に設けられ一時集積室内に集積された紙葉類の端面に
対向する面において集積紙葉類の集積方向に沿って複数
形成された溝あるいは突出部とを有するとともに上記シ
ャッタ部材の溝あるいは突出部と入れ子状となる溝ある
いは突出部を下端部に有する内壁面と、上記紙葉類の端
面に対向する溝あるいは突出部と入れ子状となる突出部
あるいは切欠部を有した押込部材とを具備し、上記押込
部材を移動させて一時集積室内の集積紙葉類を収納部に
収納するように構成したものである。
【0009】
【作用】上記手段の紙葉類の集積装置によれば一時集積
室の内壁面に沿う状態で集積された紙葉類をも確実に排
出させることが可能となる。
【0010】
【実施例】以下、本考案を図示の一実施例を参照しなが
ら説明する。
【0011】図1は、本考案の集積装置の一実施例を適
用した紙幣分類集計機の概略斜視図であり、図2は全体
の正面図である。
【0012】図中1は本体であり、この本体1の右上部
に表示操作装置2が設けられているとともに、紙幣投入
口3と、紙幣リジェクト口4とが設けられている。紙幣
投入口3に対向する本体1内には、紙幣取出装置5が設
けられており、投入口3に載置されている紙幣Pが順次
1枚づつ取出され取込搬送路6内に送り込まれるように
なっている。
【0013】そして、取出された紙幣Pは、取込搬送路
6の搬送途中において紙幣の金種、真偽、正損、表裏等
を判別する判別部7を通過するようになっている。この
判別部7によって異常と判別された紙幣Pは前記紙幣リ
ジェクト口4に送られ、正常な紙幣Pは振分ゲート8に
よって図中左方へ案内される。
【0014】また、上記判別部7によって表と判別され
た紙幣Pは第1の搬送路9へ導びかれ、裏と判別された
紙幣Pは第2の振分ゲート10によって第2の搬送路す
なわち表裏反転搬送装置11へ導びかれ、裏から表に修
正される。また、上記第1の搬送路9と第2の搬送路
(表裏反転搬送装置)11の通過時間は、同一通過時間
に設定されており、一定ピッチで搬送されてくる紙幣P
…は第2の振分ゲート10によって振り分けられて別々
の搬送路9,11を通過しても合流部12で合流する時
は衝突、ピッチ詰まり起こすことなく、一定ピッチで合
流搬送するようになっている。さらに、表裏が揃えられ
た紙幣Pは、合流部12に接続された区分部として区分
搬送路13へ搬送され、金種ごとに区分されるようにな
っている。
【0015】区分搬送路13の下方には、金種ごとに区
分された紙幣を順次面方向に積層した状態で集積する集
積装置14a,14b,14c,14dとこの集積装置
14a,14b,14c,14dに集積された紙幣P…
を支承するとともに必要に応じて収納部としての収納庫
15a,15b,15c,15dへ収納せしめるべきシ
ャッター装置16が設けられている。さらに各収納庫1
5a〜15dへの収納を確実にする為に紙幣P…の押し
込み装置17が設けられている。
【0016】つぎに、前記第2の搬送路、すなわち表裏
反転搬送装置11を、図2ないし図6(イ)(ロ)
(ハ)を参照して説明する。
【0017】図3において、20は180°ひねったひ
ねり搬送路であり、ひねり搬送路20は図4に示すよう
に720°(2回転)ひねって形成した伸縮性ある無端
ベルト(以下ひねりベルトと呼ぶ)21を8の字状に複
数のローラ22a〜22fを介して張設することにより
形成される。
【0018】さらに、図5に示すように、ひねり搬送路
20の両面に沿った状態に平板状のひねりガイド体23
a,23b,23c,23dが配設されている。これら
平板状のひねりガイド体は図示しない支柱によって支承
され、23a,23b及び23c,23dのガイド体も
それぞれ対となり、ひねりベルト21のひねりに合わせ
て図6(イ)に図示された間隙aを保ちひねられてい
る。このひねりガイド体23a〜23cは、ひねりベル
ト21の両端に位置し、ひねり搬送路20の入り口から
出口まで連続的にある為、4つ折れ、半折れ、又腰のや
わらかい紙幣Pにおいて効果を発揮する。すなわち、4
つ折れ、腰の弱い紙幣Pをひねりベルト21によって高
速で180°反転搬送させると、風圧を受けて折れたり
スキュー(SKEW)を発生したりし、図6(ロ)のごとく
なる。これを防止し、安定して反転転送させる為には両
端をしっかりとバックアップして、ガイドすることが必
要でありガイド体23a,23bの対、23c,23d
の対がこの役目をしている。
【0019】また、図中24はアイドルローラであり、
ひねりベルト21の中央に位置し、紙幣Pの挾持力を与
えている。これはひねりベルト21は復元しようとする
為ひねり搬送路20上では搬送力が期待できないためで
ある。又、ひねり搬送路20上を紙幣Pは反転しながら
搬送すると図6(ハ)の形状で搬送(これはひねりベル
トのひねり力によって発生する)されるので、ローラの
幅が広い場合はローラに衝突する事となる。
【0020】そこで、ひねり搬送路20上に位置するロ
ーラ24,25はひねりベルト21の幅と同一か又は小
さくすることが必要である。(図6(イ)(ロ)参照)
また、紙幣Pは、ひねり搬送路20で無理にひねられる
為、癖が付き易く、そのまま前記第1の搬送路9から搬
送されてくる表紙幣と合流すると、ジャムを誘発しやす
い。その為、反転後、癖を修正する平坦な搬送路、例え
ば水平搬送路26が必要である。図5のLに示すように
少なくとも、紙幣1枚分の水平搬送路26で修正後合流
するようになっている。
【0021】ひねりベルト21の駆動は、図2のモータ
18から駆動ベルト27にて取込搬送路6のドライブロ
ーラ28を回転させ取込搬送路6を形成する搬送ベルト
を回転走行させる。さらに、駆動ベルト29がドライブ
ローラ28と30,22dに掛渡され第2の搬送路(表
裏反転搬送装置)11、区分搬送路13を構成する搬送
ベルトが回転走行するようになっている。
【0022】また、駆動ベルト32がドライブローラ2
2d,33,34に掛渡され第1の搬送路9とリジェク
ト搬送路35を構成する搬送ベルトが回転走行するよう
になっている。また、上記ローラ22a〜22fの内、
ひねり搬送路20の出口側に設けられたローラ22dの
みが駆動ローラとなっており、ベルト21のひねり搬送
路20および水平搬送路26を形成する部分が張り側と
なってベルト21のスピードむら、たるみ、ずれ等が防
止され。スキュー、ジャム等を発生することなく紙幣P
を確実に表裏反転するようになっている。
【0023】このようにして、モータ27に通電される
と、全ての搬送系が同一スピードにて回転走行する。
【0024】また、第1の搬送路9と第2の搬送路(表
裏反転搬送装置)11の搬送距離は、同一に設定されて
いるが、ベルトと、ローラのスリップ等により必ずしも
通過時間は同一とは限らない。このため、第1の搬送路
9の通過時間補正用のローラ36を図2の破線のごとく
移動することによって搬送距離を補正し通過時間を第2
の搬送路(表裏反転搬送装置)11と一致できるように
なっている。
【0025】このようにして第1の搬送路9を通過して
きた紙幣と第2の搬送路(表裏反転搬送装置)11を通
過してきた紙幣P…の合流部12での紙幣ピッチは第2
の振分ゲート10前での紙幣ピッチとまったく変わら
ず、紙幣の順序が入れ変わったり、衝突したり、動作タ
イミングが損なわれたりしない構成となっている。
【0026】しかして、前記取込搬送路6にてベルト挾
持搬送された紙幣Pは前記判別部7にて判別され、真
偽、異常と判定された紙幣Pは振分ゲート8にて正紙幣
搬送部に振り分けられる。ついで、正常な紙幣Pでも表
と判別された紙幣Pは第1の搬送路9へ導かれ、裏と判
別された紙幣Pは第2の振分ゲート10にて振り分けら
れ第2の搬送路(表裏反転搬送装置)11へ導かれる。
ここで、裏と判別された紙幣Pは、前記ひねりベルト2
1にて反転搬送されるが、紙幣Pの両端はガイド対23
a〜23dにてしっかりとバックアップガイドされなが
ら裏紙幣Pを180°反転搬送して表紙幣Pに修正した
後、ひねり搬送路20にて付いた癖を水平搬送路26に
て修正される。そしてこの後、前記合流部12にて第1
の搬送路9から送出されてくる表紙幣Pと、紙幣間ピッ
チが狂うことなく合流搬送される。
【0027】なお、前記のひねりガイド体23a〜23
dを平板状のものから図7および図8に示すごとく針金
状の断面が丸いひねりガイド37a〜37dに置き換え
ても同様の効果を発揮する。すなわち、紙幣Pはひねり
搬送路20を180°回転して搬送するから、ひねり搬
送路20を図9(イ)(ロ)で示すように円柱20′の
外周をガイドする幅bと反転搬送距離aより算出できる
リード角θ(tan θ=2b/πa)の角度でつる巻状に
巻付けて形成した針金状ひねりガイド体37a〜37d
をひねり搬送路20の両脇に装着しても紙幣Pの両端の
振れをバックアップしてガイドすることができる。
【0028】また、前記区分搬送路13は,第1の搬送
路9と第2の搬送路(表裏反転搬送装置)11とを介し
て搬送され合流部12にて合流した紙幣Pーを介して金
種ごとに角集積装置14a〜14dに向けて区分するも
ので、つぎのように構成されている。
【0029】すなわち、図10および図11に示すよう
に上記区分搬送路13は、複数のガイドローラ40…を
介して張設された搬送ベルト41と、この搬送ベルト4
1の略水平部下面にその一部が接するようなガイドロー
ラ42を介してそれぞれ張設された複数本の搬送ベルト
43…との相互対向面部で紙幣Pを矢印D方向に挾持搬
送するようになっている。
【0030】また、第1〜第3の集積装置14a〜14
cに対応する位置には、図示しないロータリソレナイド
によって回動可能な振分ゲート44a,44b,44
c,44dが配設されていて、矢印D方向に直進しよう
とする紙幣P…を適宜集積装置14a〜14c側に導び
くことができるようになっている。
【0031】また、振分ゲート44a,44b,44
c,44dによってそれぞれ振り分けられた紙幣Pは搬
送ベルト43の略垂直部とこの略垂直部にその一部が接
するようガイドローラ45,45を介して張設された搬
送ベルト46との相互対向部で形成された搬出路47を
介してそれぞれ第1〜第3の集積装置14a〜14cに
搬出される構成となっている。また、第4の集積装置1
4dに導びかれる紙幣Pは、搬送ベルト41と図10図
中の右端の搬送ベルト43との相互対向面で形成され区
分搬送路13の終端部で直接送り込まれるようになって
いる。
【0032】このように構成された区分搬送路13は、
前記合流部12より送出された紙幣P…を順次前記搬送
ベルト41と43…とを介して挾持しながら短手搬送す
る。そして、前記判別部7による金種判別の結果搬送さ
れてくる紙幣Pの金種が例えば1万円紙幣である場合に
は、前記図示しないロータリソレノイドが励磁されて前
記区分ゲート44aが図10に示す状態から上方、すな
わち、図11の実線位置に回動変位し、紙幣Pが区分ゲ
ート44aによって下方に案内されて搬出路47に送り
込まれる。
【0033】この後、前記図示しないロータリソレノイ
ドが消磁されて区分ゲート44aが図10に示す状態
(図11の2点鎖線状態)に復帰される。5千円紙幣の
場合は区分ゲート44bが上記同様に作動し、千円紙幣
の場合は前記区分ゲート44cが上記同様に作動する。
5百円紙幣の場合は途中で振り分けられることなく区分
搬送路13の終端部まで自然に搬送案内される。区分搬
送路13に導かれた紙幣P…はこのようにして金種区分
されることになる。
【0034】つぎに、このようにして金種区分された紙
幣P…を集積する前記集積装置14a,14b,14
c,14dを図10、図11および図12に基づいて説
明する。
【0035】前記区分ゲート44aの下方に対応して設
けた第1の集積装置14a、前記区分ゲート44bの下
方に対応して設けた第2の集積装置14b、前記区分ゲ
ート44cの下方に対応して設けた第3の集積装置14
c、および前記区分搬送路13の終端部の下方に対応し
て設けた第4の集積装置14dは、略同等の構成を有し
ている。そして、前記区分ゲート44a〜44cで振り
分けられた後、搬出路47…によって搬出された紙幣P
…あるいは区分搬送路13の終端部から直接搬出された
紙幣P…を両方向に重ねるための羽根車機構50と紙幣
の辺部を案内して集積する一時集積室51とからそれぞ
れ構成されている。
【0036】上記羽根車機構50と一時集積室51との
具体的な構成は、図11および図12に示すようになっ
ており、支軸52がサイドフレーム53に設けられてい
る軸54によって軸支されていて、支軸52には従動ギ
ア55が嵌着されている。また、上記サイドフレーム5
3には、前記ガイドローラ42の支軸42aが取付けら
れ、ガイドローラ42に嵌着された駆動ギア56と上記
従動ギア55との間には中間ギア機構57が設けられて
おり、前記駆動ベルト29の回転によってガイドローラ
42が回転されると駆動ギア56、中間ギア機構57、
従動ギア55と回転力が順次伝達され支軸52の中間部
に取着された羽根車58が回転するようになっている。
【0037】上記羽根車58は、リング状の羽根車本体
58aと、この周面に対して基端部が支軸52に対して
放射状に突設されて所定方向に屈曲された複数枚の羽根
車58b…から構成されている。又、各羽根車58b…
は互いの先端部間隔は広く基端部に向かって順次狭ばま
っていて渦巻状に形成されている。また、上記羽根車5
8,58は図12に示すように紙幣Pの折目Pa,Pb
を避けられるような間隔で折目Pa,Pbの外方に位置
して取付けられている。
【0038】なお、図示はしないが、紙幣Pに2つ折れ
の折目が付けられることは言うまでもなく、特に羽根車
58,58の間隔を設定する場合には、券サイズの大き
な1万円紙幣を基準にすれば低額紙幣についても当然折
目を避けることができる。
【0039】このようにして羽根車58,58を配置す
れば、多少折れ癖のついている紙幣Pであっても確実に
羽根車58,58における紙幣づまりを防止することが
可能になる。また、前記各一時集積室51…は、図11
に示すように前記羽根車58b,58bが通過可能なよ
うに切欠部59a,59aを有した左側壁板59と、紙
幣Pを面方向に重合して集積できるようなスペースを設
けて前記左側59に対抗配置した右側壁板60とから構
成され、正面には透明アクリル板61が開閉自在に設け
られている。
【0040】なお、前記各壁板59…,60…は、紙幣
P…の落下移動方向すなわち紙幣Pの重合方向(第11
に示す矢印F方向)に沿った突出部59b,60b…が
形成されているとともに少なくとも表面が導電性である
板材、例えばエンボスされた金属板によって構成されて
いる。
【0041】このように構成された金属板によって各壁
板59,60を構成すれば、紙幣Pとの接触面積を少な
くできるので円滑に紙幣Pで落下させることができ、し
かも、前記羽根車58,58や搬送ベルト41,43,
46との接触により紙幣Pに生じた静電気はエボンスさ
れた金属板の線状突出部59b…,60b…を介して良
好に除去されるので、静電気の影響による紙幣Pの落下
異常および集積むらを完全に除去できることとなる。な
お、前記壁板59,60はエンボスされたプラスチック
板の表面に導電性メッキして構成したものに置き換える
ことも可能である。
【0042】このように構成した集積装置14a〜14
dの作用について説明する。前記区分部としての区分搬
送路13により金種ごとに区分された紙幣Pは、金種に
応じて前記第1の集積装置14aから第4の集積装置1
4dまでのいずれかに搬送されることとなり、例えば第
1の集積装置14aに1万円紙幣が搬送されてきた場
合、前記区分ゲート44aより図11に示す矢印E方向
へ回転する羽根車58,58に向かって搬出される。
【0043】この時、羽根車58,58は、区分搬送路
13における紙幣搬送速度の約1/4の周速度をもって
回転されており、羽根車58,58の羽根板58b,5
8b間に紙幣Pは介挿され、かつ羽根車58bと羽根車
本体58aとの間に挟まれた状態となって運ばれる。そ
して、羽根車58,58の回転にともなって紙幣Pは移
送され、一時集積室51の左側壁板59の切欠部59
a,59aにしごかれて後述する収納庫15a〜15d
の仕切りを行なう前記シャッター装置16上に落下す
る。また、後続して羽根車58,58によって運ばれる
紙幣Pは先に運ばれて紙幣P上に順次重なることとなっ
て紙幣P…の集積がなされる。
【0044】つぎに、前記シャッター装置16を図10
〜図14(イ)(ロ)を参照して説明する。シャッター
装置16の概略構成は、図10に示すように、連結され
た各4枚の仕切板65a…と65b…からなるシャッタ
ー65と、仕切板65a…65b…を相対的に往復移動
させる駆動部66とから構成されている。このシャッタ
ー65の下方には、前記各集積装置14a〜14dに対
応する収納庫15a〜15dが設けられている。
【0045】前記シャッター装置16の具体的構成は、
図13、図14(イ)(ロ)に示すようになっている。
図13はシャッター装置16の概略上面図であり、第1
集積部14aと第2集積部14bの下方に位置する部分
しか図示されていないが第3、第4集積部14a,14
bまで連結されており、その構成は同様である為省略す
る。図14はシャッター装置16の右側側面図である。
【0046】前記シャッター65の互いに連結された各
仕切板65a,65bの一端部は、前記本体1内に固定
されたサイドフレーム53…の一部を切欠き、長孔状に
したローラ溝67(図14(ロ)参照)内に嵌入された
ローラ68…を介して往復動自在に保持され、また、他
端側はサイドフレーム53と対向する位置に同じく本体
1に固定された支軸69に取付けられたスライドベアリ
ング、71…を介して往復移動自在に支持されている。
【0047】前記第1の仕切板65aは、上面に突出す
るように突出部72,72を形成するように折曲されて
いるとともに、第2の仕切板65bにおいても上記第1
の仕切板65aと同様に突出する突出部73,73を形
成し突出部73,73は突出部72,72とオーバーラ
ップして嵌合するよう上下に配設されている。
【0048】また、突出部72,72は、前記一時集積
室51の左側壁板59とも入子状(図14(イ)参照)
になっており、突出部73も同様に前記右側壁板60と
も入子状になっていて、これらは第1の仕切板65aと
第2の仕切板65bが相対的に往復移動して仕切板65
a,65b上に載置した紙幣P…を落下させるときに各
側壁板59,60、仕切板シャッター65a,65bの
間隙74に紙幣Pがはいり込むのを防止するようになっ
ている。
【0049】前記駆動部66の具体的構成は、前記本体
1に取付けられた図示しないブラケットに固着したシャ
フト75を回転中心としたアーム76とこのアーム76
と連結ピン7を介して第1の仕切板65aと連結するリ
ンクと、第2の仕切板5bと連結するリンク79と、各
シャッター65a,65bを開く方向(図13矢印G1
,G2 方向)すなわち、各仕切板65a,65bに載
置された紙幣P…を前記収納庫15a〜15dへ落下さ
せる方向に付勢するスプリング80が引掛けられてい
る。
【0050】また、アーム76の一端は折曲げ部76a
が形成されており、この折曲げ部76aにはモ−タ81
の駆動軸に固着されて回動する回転アーム82に回転自
在に取着されたローラ83が転接し得る構成となってい
て、上記スプリング80の力に抗して、上記折曲げ部7
6aと当接している。すなわち、上記仕切板65a,6
5bを閉鎖し、前記一時集積室51内へ紙幣Pを載置す
るようになっている。
【0051】また、アーム76とモータ81の軸上に固
着した回動アーム82とはほぼ直角となって死点を形成
するため、両仕切板65a,65bを手動開で防止で
き、後述する収納庫15a〜15d内に収納されている
紙幣P…の安全を確保できるという特有の効果を奏す
る。
【0052】次に、シャッター装置16の動作を説明す
る。前記一時集積室51内に所定の枚数載置されるとモ
ータ81に通電し駆動軸を所定時間回転させることによ
り回動アーム82を図13の2点鎖線で示す位置にて停
止する。回動アーム82の先端ローラ83の当接が、ア
ーム76の折曲げ部76aから離れると、前記スプリン
グ80の力によって瞬時にアーム76が回動変位し、第
1の仕切板65aは、図のG1 へ、第2の仕切板65b
はG2 の方向へ相対移動して各一時集積室51…の底部
すなわち排出口51a…一斉に開口し載置された紙幣P
…を前記収納庫15a〜15dへ落下させる。
【0053】すなわち、ダルマ落しの要領で左右へ移動
し水平落下させる。また、84はアーム76のストッパ
ーである。また、85は検出器であって仕切板65a,
65bが開口したことを検出する。また、86は仕切板
65a,65bが閉じたことを検出する停止検出器であ
る。
【0054】つぎに、前記仕切板65a,65bの閉鎖
の方法であるが、後述する押し込み装置17の動作が完
了し、所定の検出がなされると、モータ81に再通電さ
れ回動アーム82は図の矢印A方向へ回動し所定量回動
したときにアーム76の折曲げ部76aに当接し、スプ
リング80の付勢力に抗してアーム76を回動変位さ
せ、停止検出器86で検出されるとモータ81の回転が
停止するようになっている。
【0055】このようなシャッター装置16にあって
は、第1の集積装置14aから第4の集積装置14dま
での複数の一時集積室51…互いに連結された4枚の第
1の仕切板65aと互いに連結された4枚の第2の仕切
板65bと、両仕切板65a,65bを同時に相対移動
するように駆動する駆動部66によって一時集積室51
…内に載置されている紙幣P…を同時に収納できるので
従来の一つの一時集積室51に対して一つのシャッター
装置で構成されているものに比べコストを1/4程度に
下げることができ、さらに、複数の一時集積室51…に
対してシャッター装置は一つであるので障害率も1/4
になる等種々の効果を発揮する。
【0056】また、水平に載置された紙幣群P…を傾か
ないで水平に自由落下させる為には、各仕切板65a,
65bを瞬時に動作させることが必要であり、本構成に
よればスプリング80の選定によっていくらでも動作を
速めることができ構成が非常に簡単である。
【0057】前記押し込み装置17を図13、図15お
よび図16を参照して説明する。押し込み装置17の具
体的な構成は図13、図15および図16に示すように
なっている。本体1に固着されたサイドフレーム53と
このサイドフレーム53に一端が固着された上下移動自
在なスライドレール90とこのスライドレール90の移
動側90aに固着される可動体としてのフレーム91と
各一時集積室51…に対応して上記フレーム91に取付
けられた押込部材92…とから形成され、上記フレーム
91が上下動自在(図16の矢印B方向)なように構成
されている。
【0058】また、押込部材92…は、羽根車58…と
対応する位置に、それぞれ、図11に示すように、切欠
部92aが形成されており、押込部材92…の上下動作
を妨げることがない。また、上記フレーム91の駆動は
本体1に固着したブラケット93とこのブラケット93
にモータ94と軸受箱95が取付けられている。
【0059】モータ94の出力軸にはカサ歯車96が取
付けられ、軸受箱95内に嵌着されたシャフト97の一
端にもカサ歯車98が取付けられ、これらカサ歯車9
6,98からなる動力伝達機構99を介してモータ94
からの出力がシャフト97に取着されたシャフト97に
伝達されるようになっている。また、シャフト97の他
端側にはアーム100が固着しアーム100とピン10
1を介してリンク102が回転自在に取り付けられてい
る。
【0060】また、前記フレーム91には固定ピン10
3が固定されこの固定ピン103に上記リンク102が
嵌着しモータ94の回転力を上記フレーム91に上下運
動に変え伝達するよう構成されている。
【0061】押し込み装置17の動作について説明す
る。前記各一時集積室51…に紙幣群P…が所定枚数集
積されると、前記シャッター装置16が動作を閉口し紙
幣群P…が収納箱15a〜15d内に自由落下される。
ここで前記シャッター装置16が前記検出器85によっ
て検出されると可動体移動手段89が動作する。
【0062】すなわち、モータ94に通電しカサ歯車9
6からカサ歯車98に動力が伝達し、シャフト97を介
してアーム95が図15に示すごとく矢印C方向に回転
する軸受箱95の一端にはピン101を介してリンク1
02と、このリンク102には固定ピン103を介しフ
レーム91が取付けられているので前記アーム100が
矢印A方向に回転すると、フレーム91に取着された押
込部材92…が図15に示すごとく下方に移動し、収納
庫15a〜15d内に入り込み先に落下した紙幣群P…
を押し込んで収納するモータ94になっている。
【0063】また、上記アーム100が180°回転す
るとフレーム91は下死点に到達し検出器105によっ
て検出された押し込み動作が完了する。すなわち、アー
ム100の1回転によってフレーム91が位置往復する
機構になっている。また、前記各一時集積室51々に載
置される紙幣P…は図15の第1一時集積室51に示す
ように立った状態で集積される紙幣Pも多く、このよう
な紙幣Pについても確実な押し込み収納を行なえるよう
になっている。
【0064】すなわち、図13に示すごとく前記各一時
集積室51…の各壁板59,60には、紙幣Pの落下移
動方向に線状突出部59b,60bが形成されており、
この線状突出部59b…,60b…と入れ子状になるよ
うに押込部材92は切欠部92a…を有しており水平に
集積されない立紙幣に対しても確実な押し込み収納を行
なえる構成となっている。
【0065】このような押し込み装置17にあっては、
複数の一時集積室51…に集積された紙幣P…を一動作
にて同時に複数の収納庫15a〜15dへ確実に収納す
ることができ、従来の構成のように第1から第4の一時
集積室、収納庫に対してそれぞれ独立した押し込み装置
を構成するものに対して第1から第4の一時集積室、収
納庫を位置動作に同時に一括して押し込む構成となって
いるので駆動装置が一つで良く部品の点数も少なくコス
ト的にも1/4程度に下げることができ、多大な効果を
有する。
【0066】前記表示操作装置2は、図17に示すよう
になっており、電源スイッチ110、モード指定スイッ
チ111、確認キー112、テンキー113、操作キー
郡114、表示部115、カード挿入口116および伝
票発行口117から構成されている。
【0067】上記モード指定スイッチ111は、分類、
計数、あるいは計数分類などの処理モードを指定するも
のである。上記操作キー郡114は金種指定キー114
c、オペレータナンバーキー114g及び累計キー11
4hなどによって構成されている。
【0068】また、上記表示部115は、金種ごとの枚
数を表示する表示器a、一時集積室ごとの集積枚数を表
示する表示部115b、合計金額を表示する表示器11
5c、合計枚数を表示する既表示器115eによって構
成されている。このようにして構成された表示操作装置
2の作用について説明する。
【0069】例えば、前記モード指定スイッチ111を
計数分類にセットすることにより、図示しない制御部が
計数分類モードに設定される。そして口座ナンバーキー
114bを投入するとともに普通預金を示す口座ナンバ
ーをテンキー113で当入し、処理ナンバー114cを
投入し、オペレータナンバーキー114dを投入すると
ともにオペレータのオペレータナンバーキーをテンキー
113で投入する。上記テンキー113で投入される口
座ナンバー、処理ナンバーおよびオペレータナンバーは
表示器115eに表示されることにより確認される。
【0070】そして、普通預金で入金した紙幣Pを混合
4金種表裏の区別なく前記投入口3に一括して立位状態
で投入しスタートキー114fを投入する。すると紙幣
Pが前記取出装置5、搬送路6、判別部7、さらに判別
部7によって表紙幣と判別された紙幣は第1の搬送路
9、裏紙幣と判別された紙幣は第2の搬送路11を通過
して表紙幣に修正され合流部12に合流後、区分搬送路
13、集積装置14a,14b,、シャッター装置1
6、押し込み装置17を介して収納庫15へ収納され、
途中前記判別部7で判別された金種ごとの紙幣枚数が一
時集積室と金種と荷対応して前記表示部115a,11
5bに表示され、さらに、収納された合計金額が表示器
11cに表示されることとなる。
【0071】その後、オペレータがプリントキー115
eを投入することにより、図示しない制御部は、口座ナ
ンバー、処理ナンバー、オペレータナンバー、金種ごと
の枚数、金額、および合計枚数、金額を図示しないプリ
ンタでプリントせしめる。
【0072】また、定期預金、及び積み立て預金も、上
記同様に動作して金種ごとの枚数及び合計金額等を口座
ナンバー、処理ナンバー、オペレータナンバーとともに
処理することとなる。なお、押し込みの駆動にカサ歯車
96,98を使用したクランク機構を用いたものについ
て説明したが、これ以外にも考えられ。
【0073】例えば、フレーム91の一端にボールスク
リューを使用して往復移動させても同様の効果を得ら
れ、また、チェーン、あるいはベルト伝動等の種々な機
構に置換えても同様な効果が得られることはいうまでも
ない。
【0074】なお、図中120…は紙幣Pの有無を検知
する検知器である。
【0075】なお、本考案は上記実施例に限るものでな
い。すなわち、紙幣分類集計機に適用して紙幣の集積を
行なうものについて説明したが、紙幣以外の紙葉類の集
積用に採用しても良く、要は一時集積室の排出口を開放
することにより一時集積室内に集積された紙葉類を一時
集積室外に排出するものであればどのようなものであっ
てもよい。
【0076】また、複数の一時集積室を有するもので、
しかも、一括して押込む構成のものについて説明した
が、これに限るものでないことは勿論である。
【0077】さらに、一時集積室ないの紙葉類を収納庫
に押込むものについて説明したが、例えば搬送路上に移
載するようにしたものであってもよい。
【0078】また、一時集積室の内壁面に突出部を形成
し押込部材に入れ子状態となる切欠部を設けたが、一時
集積室の内壁面に溝を設け、押込部材に上記溝に入れ子
状態となる突出部を設けるようにしたものであってもよ
い。
【0079】その他、本考案は本考案の要旨を変えない
範囲で種々変形実施可能なことは勿論である。
【0080】
【考案の効果】本考案は、以上説明したように、一時集
積室の紙葉類の端面に対向する内壁面に集積紙葉類の排
出方向に沿う溝あるいは突出部を複数形成するとともに
これら溝あるいは突出部と入れ子状となる突出部あるい
は切欠き部を有した押込部材に対して移動可能に設け、
この押込部材の移動により一時集積室内の集積紙葉類を
一時集積室外に排出するように構成したものである。し
たがって、本考案によれば、一時集積室の内壁面に沿う
状態で集積された紙葉類をも確実に排出させることがで
き、一時集積室内への残留を避けなければならない処理
装置たとえば紙幣取扱機器に採用すれば特に有用である
といった効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の集積装置の一実施例を適用した紙幣分
類集計機の概略斜視図。
【図2】図1に示す紙幣分類集計機の全体の概略的正面
図。
【図3】ひねり搬送路の形成状態を示す斜視図。
【図4】ひねり搬送路を形成するためのベルトのひねり
状態を示す斜視図。
【図5】表裏反転装置の一実施例を示す斜視図。
【図6】ひねりガイド体によるガイド状態およびひねり
搬送時の紙葉類の状態をそれぞれ示す説明図。
【図7】ひねりガイド体の変形例を示す斜視図。
【図8】ひねりガイド体の変形例のガイド状態を示す説
明図。
【図9】ひねりガイド体のひねり度合いを示す説明図。
【図10】区分集積部分の概略的正面図。
【図11】集積装置部の概略的正面図。
【図12】集積装置部の概略的側面図。
【図13】シャッタ装置部の概略的平面図。
【図14】シャッタ装置部の概略的側断面および仕切支
持部の正面を示す図。
【図15】押し込み装置の概略的正面図。
【図16】押し込み装置の概略的側面図。
【図17】表示操作装置を示す正面図。
【符号の説明】
14a〜14d…集積装置、15a〜15d…収納庫
(収納部)、17…押込装置、51…一時集積室、92
…押込部材、59,60…内壁面、59b,60b…突
出部、65…シャッタ(シャッタ部材)、92a…切欠
部、P…紙葉類(紙幣)。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】紙葉類を一時集積する一時集積室と、この
    一時集積室に集積された紙葉類を受取って収納する収納
    部と、上記一時集積室と収納部との間に設けられ上記一
    時集積室と収納部とを仕切るとともに複数の溝あるいは
    突出部が形成されたシャッタ部材と、上記一時集積室に
    設けられ一時集積室内に集積された紙葉類の端面に対向
    する面において集積紙葉類の集積方向に沿って複数形成
    された溝あるいは突出部とを有するとともに上記シャッ
    タ部材の溝あるいは突出部と入れ子状となる溝あるいは
    突出部を下端部に有する内壁面と、上記紙葉類の端面に
    対向する溝あるいは突出部と入れ子状となる突出部ある
    いは切欠部を有した押込み部材とを具備し、上記押込み
    部材を移動させて一時集積室内の集積紙葉類を収納部に
    収納するように構成したことを特徴とする紙葉類の集積
    装置。
JP8462191U 1991-10-17 1991-10-17 紙葉類の集積装置 Expired - Lifetime JPH0617805Y2 (ja)

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