JPH0617742B2 - ガス活性器 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は燃料用ガス、例えば都市ガス等を活性化するガ
ス活性器に関する。

［従来の技術］ 従来、気体燃料として都市ガス、ＬＰＧ，天然ガス等が
利用されている。都市ガス、天然ガスの成分はＣＨ_４を
主成分としており、又ＬＰＧはＣ_３Ｈｎ（但しｎは整
数）を主成分としている。

このようなガスは高い発熱量、清浄性、燃焼調整の容易
さなど特長があるため家庭用、工業用燃料として広く使
用されている。特に都市ガスは清浄性、燃焼効率が高
い、燃焼調整が容易、さらに常時安定供給可能等の特長
を有するため最も理想的とされている。これらのガスに
はその発熱量を示すウオッベ指数と、燃焼速度を示す燃
焼能（Ｃombustion Ｐotential）の２つの指数がある。

また特開昭４８−１０３４７９号公報には、酸化ニッケ
ル等の触媒を酸化アルミニウム，酸化マグネシウム等の
触媒担体に設け、この触媒活性体にガソリンの気化ガス
を通すことにより、該気化ガスは触媒により活性化さ
れ、また気化ガスは触媒担体により安定的な作用をなす
ようにした触媒活性体が提案されている。

［発明が解決しようとする課題］ ところで、このようなガスによる炊飯と薪等の天然木の
燃焼による炊飯を比較した場合、薪等の天然木による炊
飯がおいしくできる一因として、遠赤外線の有無があ
る。すなわち薪等の天然木での燃焼においては、遠赤外
線の影響によって米粒の内部から加熱されるためおいし
く炊飯できるものである。

同様に、他の料理、例えば味噌汁、焼魚、玉子焼き等あ
らゆる調理においても同様である。また前記特開昭４８
−１０３４７９号公報のものにおいては、触媒作用によ
りガソリンの気化ガスを活性化しようとするものである
がその効果は低いものであった。

本発明は都市ガス等を活性器によって活性化ガスとし、
この活性化ガスの燃焼によって省エネルギー効果を達成
することができるガス活性器を提供することを目的とす
る。

［課題を解決するための手段］ 本発明は流入口と流出口を器体に設け、この器体内にＳ
ｉＯ_２70〜80％，Ａｌ_２Ｏ_３10〜20％，Ｆｅ_２Ｏ_３３〜
９％，ＺｉＯ_２５％以下からなるガス活性用遠赤外線放
射セラミックを設けたものである。

［作用］ 流入口から流出口に至る間、ガスはガス活性用遠赤外線
放射セラミックより放射される遠赤外線により活性化さ
れる。

［実施例］ 図面は本発明の一実施例を示しており、銅製管１の両側
に銅製蓋２を覆蓋した器体３は密閉上であって、この器
体３の一側に流入口４を形成し、他側に流出口５を形成
する。そしてこの流入口４、流出口５には各々径小な接
続管４ａ，５ａを連通接続する。さらにこの器体３の内
側に後述する複数のガス活性用遠赤外線放射セラミック
６を装着する。これらガス活性用遠赤外線放射セラミッ
ク６は器体３の内側四方、すなわち器体３の上部、左右
側部及び下部の四箇所に横一列に各々設けられる。すな
わち、ガス活性用遠赤外線放射セラミック６のセラミッ
ク群７は器体３の四側に合計４組設けられる。このセラ
ミック群７は拡散効率を向上するために間隔をおいて設
けた５ケのガス活性用遠赤外線放射セラミック６と、こ
れらガス活性用遠赤外線放射セラミック６の端面間に介
在して配設されるコイル状の中間部材８と、ガス活性用
遠赤外線放射セラミック６の全長にわたって外側に配設
されるコイル状の収納部材９から構成される。さらに前
記セラミック群７の両端には各々前記器体３の内径とほ
ぼ同径のコイル状の流入側及び流出側押え部材10，11が
設けられ、この流入側押え部材10の外側端には第１中蓋
12を器体３に固着して設ける。この第１中蓋12は中央に
貫通小孔13を穿設すると共に、この貫通小孔13の半径方
向に多数の貫通孔14を穿設する。同様に流出側押え部材
11の外側端には第２中蓋15を器体３に固着して設ける。
この第２中蓋15は中心部より放射状に貫通孔16を散在し
たものである。

前記ガス活性用遠赤外線放射セラミック６は、 ＳｉＯ_２ 70〜80％ 好ましくは76％ Ａｌ_２Ｏ_３ 10〜20％ 好ましくは16％ Ｆｅ_２Ｏ_３ ３〜９％ 好ましくは６％ ＺｒＯ_２ ５％以下 好ましくは２％ からなる径小な円柱状の固形物（商標名 バイオセラミ
カ）であって、その表面は底面を除いて黒色となってい
る。

次に前記構成につきその作用を説明する。

まず、ガスＧの元栓17と流入口４を第１ホース18で接続
し、さらに流出口５と調理用燃焼器19間を第２ホース20
で接続する。そして、ガスＧを流入すると、ガスＧは第
１中蓋12の貫通小孔13及び貫通孔14によって拡散され
て、流入側押え部材10に流入し、該コイル状流入側押え
部材10によりさらに拡散される。このように拡散された
ガスＧはセラミック群７に直接接触あるいは極めて近く
を通過しながらセラミック群７から放射される遠赤外線
がガス分子に吸収結合されて活性化される。

上記成分及び構成比からなるガス活性用遠赤外線放射セ
ラミック６は太陽から放射されるエネルギーで大気中に
吸収されている遠赤外線、特に空気中に含まれる微小な
霧状の水分子に吸収されている複合的な長波長の遠赤外
線を最も効率良く吸収することができる。そして、特定
域（波長８〜14μｍ）の遠赤外線（以下活性化エネルギ
ーという）に近ずけるためガス活性用遠赤外線放射セラ
ミック６内部で整理変換を行い、対象物に活性化エネル
ギーとして放射し、放射された活性化エネルギーは、ガ
ス分子に吸収蓄積されてガスＧが活性化する。これは活
性化エネルギーの周波数が物質を構成している分子の固
有振動数と大体同程度の範囲にあるため、物質に活性化
エネルギーが当ると電磁的な共振が起り、ガス分子が激
しく振動し活性化エネルギーが吸収蓄積されて活性化で
きる。また、上記成分及び構成比のガス活性用遠赤外線
放射セラミック６からは高いレベルの活性化エネルギー
が放射される。

また、ガス活性用遠赤外線放射セラミック６の成分であ
るＳｉＯ_２の陽イオンが湯の陽イオンと簡単に変換され
やすく、Ａｌ_２Ｏ_３，Ｆｅ_２Ｏ_３アンモニア類と中和す
るためにアルミニウムイオンとの置換が行われやすくな
るため水分の活性も得られる。

また、下表は本件発明の燃焼効率の試験結果を示したも
のである。

表１は同一の条件で水を加熱して９５℃に達するまでの
時間を比較したものである。

このように、いずれも処理ガスによる加熱時間は末処理
のものより、おおよそ１０秒早くなることを確認するこ
とができた。

表２は同一の条件で食用調合油（菜種油、大豆油）を加
熱して９５℃に達するまでの時間を比較したものであ
る。

このように、いずれも処理ガスによる加熱時間は末処理
のものより、おおよそ１６秒早くなることが確認するこ
とができた。

以上のように、前記実施例ではガスＧを器体３内に導入
して、前記成分を有するガス活性用遠赤外線放射セラミ
ック６による遠赤外線により前記ガスＧを活性化して省
エネルギー効果を達成することができる。

さらに、前記器体３の内側に前記成分を有するガス活性
用遠赤外線放射セラミック６をコイル状の中間部材８，
収納部材９で保持すると共に、これら前後に第１、２中
蓋12，15を設けることによってガスＧを均一に拡散でき
る。

第６図（Ａ）のグラフは、ガス活性用遠赤外線放射セラ
ミック６が常温２０℃においてどのような特性のエネル
ギーを放射しているのかを示すものであり、このデータ
によれば、ガス活性用遠赤外線放射セラミック６の半球
面赤外線放射発散度のピーク値は、波長約１０μｍで
０．０２７Ｗ・ｍ^-2・μｍ^-1×10^-3となる。これは、ガ
ス活性用遠赤外線放射セラミック６から高いレベルの遠
赤外線（活性化エネルギー）が放射されることを立証す
るものである。

尚、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、例
えば器体を直方形にする等種々の変形が可能である。

［発明の効果］ 本発明は流入口と流出口を器体に設け、この器体内にＳ
ｉＯ_２70〜80％，Ａｌ_２Ｏ_３10〜20％，Ｆｅ_２Ｏ_３３〜
９％，ＺｉＯ_２５％以下からなるガス活性用遠赤外線放
射セラミックを設けたものであり、高いレベルの遠赤外
線の放射によってガスを活性化でき、省エネルギー効果
を達成することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は縦断面図、第２図は第１図のII−II線断面図、
第３図は第１中蓋の正面図、第４図は第２中蓋の正面
図、第５図は使用状態を示す斜視図、第６図（Ａ）は常
温常温２０℃におけるガス活性用遠赤外線放射セラミッ
クの波長−半球面赤外線放射発散度の特性を示すグラフ
図である。 ３……器体 ４……流入口 ５……流出口 ６……ガス活性用遠赤外線放射セラミック

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】流入口と流出口を器体に設け、この器体内
   にＳｉＯ_２70〜80％，Ａｌ_２Ｏ_３10〜20％，Ｆｅ_２Ｏ_３
   ３〜９％，ＺｒＯ_２５％以下からなるガス活性用遠赤外
   線放射セラミックを設けたことを特徴とするガス活性
   器。