JPH06176924A - 超電導マグネット - Google Patents
超電導マグネットInfo
- Publication number
- JPH06176924A JPH06176924A JP32919392A JP32919392A JPH06176924A JP H06176924 A JPH06176924 A JP H06176924A JP 32919392 A JP32919392 A JP 32919392A JP 32919392 A JP32919392 A JP 32919392A JP H06176924 A JPH06176924 A JP H06176924A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- coil
- superconducting
- wire
- superconducting magnet
- superconducting wire
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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- Insulating Of Coils (AREA)
- Electromagnets (AREA)
- Manufacturing Cores, Coils, And Magnets (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 超電導マグネットの発生熱量を抑制して励磁
速度を早める。 【構成】 コイルボビン１に超電導線２を密に巻回し、
多層状のコイルの各層間には絶縁シート３が積層されて
いる。超電導線２自体は絶縁材が被覆されていないのが
用いられている。
速度を早める。 【構成】 コイルボビン１に超電導線２を密に巻回し、
多層状のコイルの各層間には絶縁シート３が積層されて
いる。超電導線２自体は絶縁材が被覆されていないのが
用いられている。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】この発明は、絶縁シートを用いて
発熱を抑制したコイルを有する超電導マグネットに関す
る。
発熱を抑制したコイルを有する超電導マグネットに関す
る。
【０００２】
【従来の技術】超電導マグネットを形成する場合、図３
に示すように、ボビン１に巻回される超電導線２として
金属系超電導線を用いる場合には一般に超電導線の外周
にガラスヤーン等の絶縁材２ａを被覆したものが使用さ
れる。３は絶縁シートであり、万が一の導通に対する防
御のためそう入される。このような超電導マグネットを
製造する方法については、例えば、特開平３−４４９０
９号公報に開示されている。上記絶縁材を被覆する理由
は、金属系超電導体同士で接触していると巻線間に電流
が流れ、この電流により温度上昇クエンチを生じるため
である。
に示すように、ボビン１に巻回される超電導線２として
金属系超電導線を用いる場合には一般に超電導線の外周
にガラスヤーン等の絶縁材２ａを被覆したものが使用さ
れる。３は絶縁シートであり、万が一の導通に対する防
御のためそう入される。このような超電導マグネットを
製造する方法については、例えば、特開平３−４４９０
９号公報に開示されている。上記絶縁材を被覆する理由
は、金属系超電導体同士で接触していると巻線間に電流
が流れ、この電流により温度上昇クエンチを生じるため
である。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した絶
縁材で被覆した超電導線を用いた超電導マグネットは、
絶縁層のため線材の充填率が小さく、コイル電流密度を
大きくすることができない。そこで、本出願人は先に特
開平４−２２９８２２号により絶縁層を無くし、線材の
充填率、コイル電流密度を大きくした高温超電導マグネ
ットを提案した。
縁材で被覆した超電導線を用いた超電導マグネットは、
絶縁層のため線材の充填率が小さく、コイル電流密度を
大きくすることができない。そこで、本出願人は先に特
開平４−２２９８２２号により絶縁層を無くし、線材の
充填率、コイル電流密度を大きくした高温超電導マグネ
ットを提案した。
【０００４】この超電導マグネットに用いられている超
電導線は互いに絶縁されておらず、絶縁厚みがないため
コイルへの線材充填率を上げることができた。
電導線は互いに絶縁されておらず、絶縁厚みがないため
コイルへの線材充填率を上げることができた。
【０００５】しかしながら、絶縁されていないため励磁
時にはコイルのインダクダンスＬにより超電導状態であ
っても、コイルの各巻層ターン間に電圧が発生し、これ
が常電導である線材の銅等のシース部に流れてジェール
熱が発生する。この時、ある程度の発熱量であればコイ
ル周囲の冷媒あるいは冷媒機により発生した熱を取り去
ることができるが、励磁速度を上げると発生電圧が大き
くなるため常電導部を流れる電流が増え、発熱量も増加
し、このため励磁速度が制限されるという問題がある。
時にはコイルのインダクダンスＬにより超電導状態であ
っても、コイルの各巻層ターン間に電圧が発生し、これ
が常電導である線材の銅等のシース部に流れてジェール
熱が発生する。この時、ある程度の発熱量であればコイ
ル周囲の冷媒あるいは冷媒機により発生した熱を取り去
ることができるが、励磁速度を上げると発生電圧が大き
くなるため常電導部を流れる電流が増え、発熱量も増加
し、このため励磁速度が制限されるという問題がある。
【０００６】この発明は、上述した従来の超電導マグネ
ットに伴なう上記問題点を留意して、超電導線に絶縁材
を被覆せずコイルの各層間を絶縁することによって発生
電圧を抑制し、発熱量を押さえることによって励磁速度
を早めることができる超電導マグネットを提供すること
を課題とする。
ットに伴なう上記問題点を留意して、超電導線に絶縁材
を被覆せずコイルの各層間を絶縁することによって発生
電圧を抑制し、発熱量を押さえることによって励磁速度
を早めることができる超電導マグネットを提供すること
を課題とする。
【０００７】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する手段
としてこの発明は、ボビンにコイルを巻回し、コイルと
して用いられている超電導線は絶縁被覆していない線材
を用い、各巻線層毎に絶縁シートを積層して成る超電導
マグネットの構成としたのである。
としてこの発明は、ボビンにコイルを巻回し、コイルと
して用いられている超電導線は絶縁被覆していない線材
を用い、各巻線層毎に絶縁シートを積層して成る超電導
マグネットの構成としたのである。
【０００８】
【作用】上記の構成としたこの発明の超電導マグネット
は、各層のコイル巻線間は超電導線に絶縁材が被覆され
ていないため電流が流れる。しかし、各層間には絶縁シ
ートが巻回されているため、電流が流れないから、全体
としての電圧は絶縁材を全く設けない場合に比して巻層
数分に比例して小さくなる。
は、各層のコイル巻線間は超電導線に絶縁材が被覆され
ていないため電流が流れる。しかし、各層間には絶縁シ
ートが巻回されているため、電流が流れないから、全体
としての電圧は絶縁材を全く設けない場合に比して巻層
数分に比例して小さくなる。
【０００９】従って、発生熱量も抑制され、その分励磁
速度が早められる。
速度が早められる。
【００１０】
【実施例】以下、この発明の実施例について図面を参照
して説明する。図１は実施例のソレノイドコイルの外観
図、図２はその断面図を示す。この発明は図示のソレノ
イドコイルに限らず、２層以上に巻線される超電導マグ
ネットの全てに応用できることは言うまでもない。
して説明する。図１は実施例のソレノイドコイルの外観
図、図２はその断面図を示す。この発明は図示のソレノ
イドコイルに限らず、２層以上に巻線される超電導マグ
ネットの全てに応用できることは言うまでもない。
【００１１】図示のように、コイルボビン１に巻回され
ている超電導線２はコイルボビン１内に密に巻回されて
いる。この超電導線２は、従来のような絶縁材が被覆さ
れていない銅線が用いられている。そして各層間には絶
縁シート３が挟まれている。
ている超電導線２はコイルボビン１内に密に巻回されて
いる。この超電導線２は、従来のような絶縁材が被覆さ
れていない銅線が用いられている。そして各層間には絶
縁シート３が挟まれている。
【００１２】上記の構成とした実施例の超電導マグネッ
トでは、次のように励磁が行なわれる。
トでは、次のように励磁が行なわれる。
【００１３】線材はコイル中心の方から１層目で１から
ｎターンまで巻線されている。その次の２層目には、ｎ
＋１ターンから２ｎターンまで巻線される。そして全体
でｍ層有るとするとｎ×ｍターンがコイルに巻かれる。
このときコイル全体のインダクタンスをＬとすると、励
磁時には Ｖ＝Ｌ（ｄＩ／ｄｔ） なる関係でコイル両端に電圧が発生する。この電圧は従
来の図３の場合、１ターン目と２ｎターン目が接触して
いるためコイル内部では単純計算で最大（Ｖ／ｍ）ボル
トになる。この電圧により超電導線の常電導部分に電流
が流れ、発熱する。しかし、図１の本発明の実施例では
層間に絶縁シートをいれると線材は隣同士でしか接触せ
ず発生する電圧は（Ｖ／ｍｎ）ボルトになる。すなわち
同じ励磁速度で有れば励磁時にコイル内部で流れる電流
が１層の巻数ｎに比例して小さくなる。この時発生する
熱量Ｑは、Ｑ＝Ｉ2 Ｒで表されるため電流の２乗に比例
する。すなわち発生する熱量はｎの２乗に比例して小さ
くなる。よって発熱量を同じとするまで励磁速度を上げ
られるとすればｎの２乗倍早めることが出来る。
ｎターンまで巻線されている。その次の２層目には、ｎ
＋１ターンから２ｎターンまで巻線される。そして全体
でｍ層有るとするとｎ×ｍターンがコイルに巻かれる。
このときコイル全体のインダクタンスをＬとすると、励
磁時には Ｖ＝Ｌ（ｄＩ／ｄｔ） なる関係でコイル両端に電圧が発生する。この電圧は従
来の図３の場合、１ターン目と２ｎターン目が接触して
いるためコイル内部では単純計算で最大（Ｖ／ｍ）ボル
トになる。この電圧により超電導線の常電導部分に電流
が流れ、発熱する。しかし、図１の本発明の実施例では
層間に絶縁シートをいれると線材は隣同士でしか接触せ
ず発生する電圧は（Ｖ／ｍｎ）ボルトになる。すなわち
同じ励磁速度で有れば励磁時にコイル内部で流れる電流
が１層の巻数ｎに比例して小さくなる。この時発生する
熱量Ｑは、Ｑ＝Ｉ2 Ｒで表されるため電流の２乗に比例
する。すなわち発生する熱量はｎの２乗に比例して小さ
くなる。よって発熱量を同じとするまで励磁速度を上げ
られるとすればｎの２乗倍早めることが出来る。
【００１４】ただし絶縁シートの厚みのため線材の充填
率は図３の場合に比べて若干落ちることになる。
率は図３の場合に比べて若干落ちることになる。
【００１５】
【効果】以上詳細に説明したように、この発明の超電導
マグネットは絶縁材を被覆していない超電導線を用いて
コイルを形成し、各層間には絶縁シートを積層したか
ら、コイル各層間では電流が流れないから、コイル全体
として発生する電圧が小さくなり、そのため発生する常
電導部分の熱量が小さくなり、従って励磁速度をその分
だけ早くすることができるという利点が得られる。
マグネットは絶縁材を被覆していない超電導線を用いて
コイルを形成し、各層間には絶縁シートを積層したか
ら、コイル各層間では電流が流れないから、コイル全体
として発生する電圧が小さくなり、そのため発生する常
電導部分の熱量が小さくなり、従って励磁速度をその分
だけ早くすることができるという利点が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図１】実施例の超電導マグネットの外観図
【図２】同上の断面図
【図３】従来例の超電導マグネットの断面図
１ コイルボビン ２ 超電導線 ３ 絶縁シート
Claims (1)
- 【請求項１】 ボビンにコイルを巻回し、コイルとして
用いられている超電導線は絶縁被覆していない線材を用
い、各巻線層毎に絶縁シートを積層して成る超電導マグ
ネット。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP32919392A JPH06176924A (ja) | 1992-12-09 | 1992-12-09 | 超電導マグネット |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP32919392A JPH06176924A (ja) | 1992-12-09 | 1992-12-09 | 超電導マグネット |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06176924A true JPH06176924A (ja) | 1994-06-24 |
Family
ID=18218699
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP32919392A Pending JPH06176924A (ja) | 1992-12-09 | 1992-12-09 | 超電導マグネット |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH06176924A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| GB2418069A (en) * | 2004-09-11 | 2006-03-15 | Bruker Biospin Gmbh | Superconducting magnet coil with reduced current density regions |
| KR101474775B1 (ko) * | 2014-04-24 | 2014-12-22 | 제이에이취엔지니어링주식회사 | 실리콘 단결정 성장을 위한 자기장 발생 전자석용 보빈 및 이를 갖는 전자석 |
| WO2016064069A1 (ko) * | 2014-10-20 | 2016-04-28 | 고려대학교 산학협력단 | 부분 절연 권선을 이용한 초전도 코일 및 초전도 코일의 제조 방법 |
-
1992
- 1992-12-09 JP JP32919392A patent/JPH06176924A/ja active Pending
Cited By (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| GB2418069A (en) * | 2004-09-11 | 2006-03-15 | Bruker Biospin Gmbh | Superconducting magnet coil with reduced current density regions |
| US7317369B2 (en) | 2004-09-11 | 2008-01-08 | Bruker Biospin Gmbh | Superconductor magnet coil configuration |
| GB2418069B (en) * | 2004-09-11 | 2008-12-03 | Bruker Biospin Gmbh | Superconducting magnet with novel coil configuration |
| KR101474775B1 (ko) * | 2014-04-24 | 2014-12-22 | 제이에이취엔지니어링주식회사 | 실리콘 단결정 성장을 위한 자기장 발생 전자석용 보빈 및 이를 갖는 전자석 |
| WO2016064069A1 (ko) * | 2014-10-20 | 2016-04-28 | 고려대학교 산학협력단 | 부분 절연 권선을 이용한 초전도 코일 및 초전도 코일의 제조 방법 |
| KR20160046380A (ko) * | 2014-10-20 | 2016-04-29 | 고려대학교 산학협력단 | 부분 절연 권선을 이용한 초전도 코일 및 초전도 코일의 제조 방법 |
| JP2017535948A (ja) * | 2014-10-20 | 2017-11-30 | コリア ユニバーシティ リサーチ アンド ビジネス ファウンデーションＫｏｒｅａ Ｕｎｉｖｅｒｓｉｔｙ Ｒｅｓｅａｒｃｈ Ａｎｄ Ｂｕｓｉｎｅｓｓ Ｆｏｕｎｄａｔｉｏｎ | 部分絶縁巻線を用いた超電導コイル及び超電導コイルの製造方法 |
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