JPH0617641A - エンジンの排気浄化装置 - Google Patents

エンジンの排気浄化装置

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JPH0617641A
JPH0617641A JP4174475A JP17447592A JPH0617641A JP H0617641 A JPH0617641 A JP H0617641A JP 4174475 A JP4174475 A JP 4174475A JP 17447592 A JP17447592 A JP 17447592A JP H0617641 A JPH0617641 A JP H0617641A
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覚 河添
Yoshinobu Kido
美伸 城戸
Masanobu Koutoku
正信 幸徳
Koichi Terada
浩市 寺田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】排気通路にヒータ付き触媒9を備えたエンジン
において、電力の消費を抑えながら触媒9を効率良く加
熱する。 【構成】通電制御手段21は、触媒9が所定の活性温度
になるよう運転状態検出手段26によって検出されたエ
ンジンの運転状態に応じて触媒9の加熱手段27への通
電を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エンジンの排気浄化装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般にエンジンの排気通路には排気ガス
を浄化するための触媒が設けられていいる。かかる触媒
を用いた排気浄化装置に関しては種々の提案があり、例
えば、実開昭61−49014号公報には、排気ガス中
のパティキュレートによる触媒の目詰りを防止するため
に、上記排気通路におけるフィルタの直上流部位に電気
ヒータを設け、フィルタの上流側と下流側との圧力差が
大きくなった際や、排気ガス温度が低いときに上記電気
ヒータを作動させて排気ガスを加熱し、上記パティキュ
レートを燃焼除去することが記載されている。
【0003】また、実開平2−94316号公報には、
触媒本体に抵抗加熱体による加熱で遠赤外線を放射する
ヒータ及び触媒温度センサを取り付け、触媒温度が低い
ときに上記ヒータを作動させて当該触媒を活性温度まで
昇温させることが記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述の触媒本体をヒー
タで加熱する技術は、触媒の早期活性化が図れ有用であ
るが、触媒温度は排気ガス流量や2次エア供給の有無等
に影響され、ヒータの作動を触媒温度のみに基いて制御
するだけでは、必ずしも触媒の早期昇温ないしは効率の
良い昇温は図れず、また、触媒を少ない電力で活性温度
に維持することはできない。
【0005】例えば、排気ガス流量が少ないときの触媒
は排気ガス浄化の際に発生する反応熱が少ないため温度
上昇が遅いものであり、また、触媒が所期の温度に達し
た後においてはその温度低下を招く結果となり易い。逆
に排気ガス流量が多いときには、触媒温度の過度上昇を
招き消費電力がいたずらに多くなってしまう。このよう
な問題は、上記2次エアの供給の有無によっても発生す
る。何故なら、この2次エアは触媒の冷却を招く原因と
なるからである。さらに、三元触媒の場合にはエンジン
の空燃比も触媒温度に関係する。過濃空燃比になると、
三元触媒では触媒温度の上昇に有効なHC(炭化水素)
やCO(一酸化炭素)の浄化率が低下するからである。
【0006】
【課題を解決するための手段及びその作用】本発明は、
このような課題に対し、上述の触媒温度に影響を与える
各因子がいずれもエンジンの運転状態に関するものであ
る点に鑑み、エンジンの運転状態に応じて電気的な加熱
手段の作動を制御することにより、その解決を図るもの
である。以下、上記課題を解決する各手段について説明
する。
【0007】−第1の手段(請求項1)及びその作用− 第1の手段は、エンジンの排気通路に排気ガス浄化用の
触媒と、該触媒を電気的に加熱する加熱手段とを備えた
エンジンの排気浄化装置であって、上記エンジンの運転
状態を検出する運転状態検出手段と、上記触媒の温度を
検出する温度検出手段と、上記温度検出手段によって検
出された触媒温度に基き、当該触媒が所定の活性温度に
なるよう上記運転状態検出手段によって検出されたエン
ジンの運転状態に応じて上記加熱手段への通電を制御す
る通電制御手段とを備えていることを特徴とする。
【0008】上記触媒としては、三元触媒であっても、
希薄空燃比においてNOx(窒素酸化物)の浄化に有効
な所謂NOx浄化用触媒であってもよい。また、上記加
熱手段については、これを電気的なものに限定している
が、それはその作動の制御が容易だからである。
【0009】上記運転状態検出手段としては、種々のも
のを適用することができ、例えば、上記エンジンの負荷
を検出するもの、上記エンジンの回転数を検出するも
の、2次エア供給の有無を検出するもの、エンジンの空
燃比を検出するものが好適である。また、エンジンの吸
入空気量を検出するものであってもよい。
【0010】すなわち、エンジンの運転状態の検出は、
上記加熱手段の作動の制御のために行なうが、エンジン
負荷が高い、あるいはエンジン回転数が高いということ
は排気ガス流量が多い、従って、触媒の温度上昇を招き
易い運転状態ということになる。また、2次エアの供給
の有無や空燃比のいかんが触媒温度に影響する理由は先
に述べた通りである。従って、これらの検出は、上記加
熱手段の作動の制御に利用し得る。
【0011】しかして、上記通電制御手段は、上記温度
検出手段によって検出された触媒温度に基き、当該触媒
が所定の活性温度になるよう上記運転状態検出手段によ
って検出されたエンジンの運転状態に応じて上記加熱手
段への通電を制御するが、この場合の制御は、触媒が常
温から所期の活性温度になるまでの温度上昇を制御する
ものであっても、触媒温度を所期の活性温度に維持する
ための例えばフィードバック制御であってもよい。
【0012】上述の如く、本手段においては、上記エン
ジンの運転状態の検出によって、触媒温度の動向を事前
に知ることができるため、加熱手段の作動の制御を触媒
温度の動向に合わせて応答性良く且つ精度良く実行する
ことができるものである。
【0013】−第2の手段(請求項2)及びその作用− 第2の手段は、上記第1の手段を具体化したものであっ
て、上記通電制御手段が、上記運転状態検出手段によっ
て検出されるエンジンの運転状態が上記触媒の温度上昇
を招く運転状態であるときには、当該触媒の加熱が抑制
されるように、当該通電を制御する点に特徴がある。
【0014】上記触媒の温度上昇を招くエンジン運転状
態とは、先に説明したように、例えば、エンジン負荷が
高い、エンジン回転数が高い、つまり排気ガス流量が多
い等の運転状態である。また、上記触媒の加熱が抑制さ
れるような通電制御の態様としては、限定するわけでは
ないが、例えば加熱手段への通電を断つことがその一例
となる。また、通電時間を予定よりも短くする、通電電
流値あるいは通電電圧を下げる、フィードバック制御の
場合には目標値を下げる、というようなものであっても
よい。
【0015】しかして、本手段の如く、触媒の温度上昇
を招く運転状態であるときに当該触媒の加熱が抑制され
るように当該通電を制御した場合、触媒温度を常温から
所期の活性温度まで高める過程での制御においては、消
費電力の増大を防止することができ、さらに、過度の昇
温によって触媒の劣化を招くという事態を避けることが
できる。また、上記触媒温度を目標値に維持するフィー
ドバック制御においても、無駄な電力消費を防止する、
触媒温度の過度上昇を防止する、という点で有利にな
る。
【0016】−第3の手段(請求項3)及びその作用− 第3の手段は、上記第1の手段を第2の手段とは別の角
度から具体化したものであって、上記通電制御手段が、
上記運転状態検出手段によって検出されるエンジンの運
転状態が上記触媒の温度低下を招く運転状態であるとき
には、上記加熱手段による触媒の加熱が強まるように当
該通電を制御する点に特徴がある。
【0017】上記触媒の温度低下を招くエンジン運転状
態とは、先に説明したように、例えば、エンジン負荷が
低い、エンジン回転数が低い、つまり排気ガス流量が少
ない運転状態であり、あるいは、2次エアが供給されて
いる運転状態、過濃空燃比での運転状態である。そし
て、上記触媒の加熱が強まるような通電制御の態様とし
ては、限定するわけではないが、例えば触媒温度を常温
から所期の活性温度まで高める過程での制御において
は、加熱手段への通電電圧あるいは電流値を高めること
がその一例となる。また、上述のフィードバック制御に
おいては、通電時間を予定よりも長くする、通電電圧あ
るいは電流値を高める、目標温度を高める、というよう
なものであってもよい。
【0018】しかして、本手段の如く、触媒の温度低下
を招く運転状態であるときに当該触媒に対する加熱が強
まるように当該通電を制御した場合、上記触媒温度を常
温から所期の活性温度まで高める過程での制御において
は、触媒温度の早期昇温を図って、未浄化排気ガスの排
出を少なくすることができる。上記フィードバック制御
においては、触媒温度が目標値よりも大きく低下する状
態になることを防止することができ、触媒の活性を維持
する上で有利になる。
【0019】−第4の手段(請求項4)及びその作用− 第4の手段は、上述の触媒温度を常温から所期の活性温
度まで高める過程での制御に関して上記第1の手段を具
体化したものであって、上記通電制御手段が、上記温度
検出手段によって検出された触媒温度が当該触媒の上記
活性温度に未だ達していないときにおいて、上記運転状
態検出手段によって検出されるエンジンの運転状態が上
記触媒の加熱を促進する運転状態であるときに、そうで
ないときよりも上記加熱手段による触媒の加熱が抑制さ
れるように当該通電を制御する点に特徴がある。
【0020】この場合、上記触媒の加熱が促進されるエ
ンジン運転状態とは、先に説明した触媒の温度上昇を招
く運転状態と同じに考えてよい。しかして、本手段の如
く、上記触媒の加熱を促進する運転状態であるときに触
媒の加熱が抑制されるように当該通電を制御した場合
は、触媒温度の上昇に要する電力消費量を少なくするこ
とができ、さらに、過度の昇温によって触媒の劣化を招
くという事態を避けることができる。
【0021】−第5の手段(請求項5)及びその作用− 第5の手段は、上述のフィードバック制御を前提として
上記第1の手段を具体化したものであり、上記通電制御
手段が、上記温度検出手段によって検出される触媒温度
に基いて上記触媒が目標とする温度になるように当該通
電をフィードバック制御するフィードバック制御部と、
上記触媒温度が目標値よりも高いときにおいて上記運転
状態検出手段によって検出されるエンジンの運転状態が
上記触媒の温度低下を招く運転状態であるときには上記
加熱手段による触媒の加熱が強まるように、また、上記
触媒温度が目標値よりも低いときにおいて上記運転状態
検出手段によって検出されるエンジンの運転状態が上記
触媒の温度上昇を招く運転状態であるときには上記加熱
手段による触媒の加熱が抑制されるように、それぞれ当
該フィードバック制御を補正する補正部とを備えている
点に特徴がある。
【0022】この場合、上記触媒の温度低下を招く運転
状態及び触媒の温度上昇を招く運転状態については先に
説明した通りであり、また、上記加熱手段による触媒の
加熱が強まるような通電制御の態様及び上記加熱手段に
よる触媒の加熱が抑制されるような通電制御の態様もに
説明した通りである。
【0023】しかして、本手段においては、上述のフィ
ードバック制御を前提として、触媒温度が目標値よりも
高いときにおいてエンジンが触媒の温度低下を招く運転
状態にあるときには上記加熱手段による触媒の加熱が強
まるようにフィードバック制御が補正されるから、触媒
温度が目標値を大きく下回ってしまう事態を避けること
ができ、触媒の活性を維持する上で有利になる。また、
触媒温度が目標値よりも低いときにおいてエンジンが触
媒の温度上昇を招く運転状態にあるときには上記加熱手
段による触媒の加熱が抑制されるようにフィードバック
制御が補正されるから、電力消費量を少なくしながら、
触媒温度の過度上昇を防止することができ、エネルギー
ロス及び触媒の劣化の防止に有利である。
【0024】−第6の手段(請求項6)及びその作用− 第6の手段は、第5の手段と同様に、上述のフィードバ
ック制御を前提として上記第1の手段を具体化したもの
であって、上記通電制御手段が、第5の手段のものと同
様のフィードバック制御部と、上記運転状態検出手段に
よって検出されるエンジンの運転状態が上記触媒の温度
上昇を招く運転状態であるときには、そうでないときよ
りも上記フィードバック制御の目標値を下げる目標値変
更手段とを備えている点に特徴がある。
【0025】この場合、上記触媒の温度上昇を招く運転
状態については先に説明した通りである。また、上記
「そうでないとき」とは、触媒温度の上昇を招かない、
言わば平衡状態の運転状態及び触媒温度の低下を招く運
転状態の双方を含む。
【0026】しかして、本手段においては、エンジンが
上記触媒の温度上昇を招く運転状態にあるとき、フィー
ドバック制御の目標値が低下するから、触媒温度が目標
値を上回っていると判定され易くなる。従って、加熱手
段への通電が減少して、該加熱手段による触媒の加熱が
抑制される結果となり、第5の手段の場合と同様に電力
消費量を少なくしながら、触媒温度の過度上昇を防止す
ることができる。また、触媒温度の上昇を招かない運転
状態であれば、上記目標値を変更することなくフィード
バック制御を継続すればよく、触媒温度の低下を招く運
転状態であれば、上記目標値は相対的に高くすればよ
い。このように目標値が高くなれば、触媒温度が目標値
を下回っていると判定され易くなり、それだけ加熱手段
への通電が増大して結果的に該加熱手段による触媒の加
熱が強まり、触媒温度の低下を招くような運転状態にお
いては、触媒の活性を保つ上で有利になる。
【0027】−第7〜9の手段(請求項7〜9)及びそ
の作用− 第7〜9の各手段(請求項7〜9)は、上記第1〜6の
手段に使用するエンジン運転状態検出手段に関するもの
であるが、これらについては既に説明しているので省略
する。
【0028】−第10の手段(請求項10)及びその作
用− 第10の手段は、2次エア供給手段を備えたエンジンを
対象とする場合のものであって、2次エアが上記触媒か
らの輻射熱によって加熱されるよう2次エア供給通路と
触媒との間に熱交換手段が設けられている点に特徴があ
る。
【0029】すなわち、2次エアの供給は先に説明した
ように触媒の温度低下を招く原因となるが、本手段はこ
の触媒冷却要因である2次エアを触媒からの輻射熱を利
用して加熱して排気通路に供給するものである。このよ
うにすると、2次エアの供給に伴う触媒の冷却を少なく
することができる。
【0030】この場合、触媒からの輻射熱を利用する熱
交換の態様としては、2次エア供給通路の一部が触媒を
包囲するように形成されているもの、2次エア供給通路
が触媒を周回しているもの、等が好適に採用し得る。但
し、2次エア供給通路が触媒の内部を貫通して配設され
ているようなものは含まない。その場合には、2次エア
を加熱するがために触媒の冷却を招くことになり、効果
が相殺されるからである。その意味で、2次エアは触媒
からの「輻射熱」によって加熱される、ものでなければ
ならない。
【0031】−第11の手段(請求項11)及びその作
用− 第11の手段(請求項11)は、上記第1〜6の手段に
使用するエンジン運転状態検出手段(空燃比)に関する
ものであるが、これについては既に説明しているので省
略する。
【0032】−第12の手段(請求項12)及びその作
用− 第12の手段は、上記各手段における通電制御手段の制
御終了手段に関するものであり、それは、エンジン始動
から所定時間を経過したときに、当該通電制御を終了さ
せるというものである。
【0033】すなわち、エンジン始動直後から触媒に対
して排気ガスが流れ、触媒は該排気ガスを浄化する結果
としてその際の反応熱で温度が上昇していき、ある量以
上の排気ガスを浄化した時点では、加熱手段による加熱
もあって触媒温度が所定の活性温度に達しているのが通
常であり、また、コールドスタートであってもエンジン
温度ないしは排気ガス温度も高くなっているのが通常で
ある。従って、このような状態になる時点ではもはや加
熱手段による触媒の加熱は不要であり、通電制御を継続
することは電力の無駄使いになるだけである。よって、
本手段では、エンジン始動から所定時間を経過したとき
に、当該通電制御を終了させるようにしているものであ
る。
【0034】
【発明の効果】従って、上記各手段によれば、エンジン
の排気通路に排気ガス浄化用触媒と、該触媒を電気的に
加熱する加熱手段とを備え、且つ温度検出手段によって
検出された触媒温度に基き、触媒が所定の活性温度にな
るよう運転状態検出手段によって検出されたエンジンの
運転状態に応じて上記加熱手段への通電を制御する通電
制御手段を備えているから、加熱手段の作動の制御を触
媒温度の動向に合わせて応答性良く且つ精度良く実行す
ることができ、触媒温度の早期上昇、効率の良い昇温、
触媒温度の過度上昇の防止、並びに少ない消費電力での
触媒活性温度の維持を図る上で有利になる。
【0035】特に、上記通電制御手段が、エンジンが上
記触媒の温度上昇を招く運転状態にあるときに触媒の加
熱が抑制されるように当該通電を制御するもの(請求項
2)によれば、触媒温度を常温から所期の活性温度まで
高める過程での制御においては、触媒温度の過度上昇に
よる触媒の熱劣化を防止しながら、無駄な電力消費を防
止することができ、フィードバック制御においても同様
の効果が得られる。
【0036】また、上記通電制御手段が、エンジンが上
記触媒の温度低下を招く運転状態にあるときに上記加熱
手段による触媒の加熱が強まるように当該通電を制御す
るもの(請求項3)によれば、触媒温度の早期昇温、及
び触媒温度の大きな低下の防止を図ることができ、未浄
化排気ガスの排出の防止の上で有利になる。
【0037】上記通電制御手段が、当該触媒温度の活性
温度に未だ達していないときにおいて、エンジンが上記
触媒の加熱を促進する運転状態にあるときに、そうでな
いときよりも上記加熱手段による触媒の加熱が抑制され
るように当該通電を制御するもの(請求項4)によれ
ば、触媒温度の上昇に要する電力消費量を抑えることが
できるとともに、触媒の過度昇温による劣化を防止する
ことができる。
【0038】上記通電制御手段が、フィードバック制御
部と、エンジンの運転状態に応じてフィードバック制御
を補正する補正部とを備えているもの(請求項5)によ
れば、触媒温度が目標値を大きく下回ったり、逆に目標
値を大きく上回るという事態を避け、触媒の活性の維持
する上で有利になるとともに、エネルギーロス及び触媒
の劣化の防止に有利にある。
【0039】上記通電制御手段が、フィードバック制御
部と、エンジンが触媒の温度上昇を招く運転状態にある
ときに当該触媒の目標とする温度を低い値に設定する目
標値変更手段とを備えているもの(請求項6)によれ
ば、目標値の変更によって電力消費を節約しながら、触
媒温度の過度の上昇を防止することができるとともに、
触媒温度の過度の低下を防止して、触媒の活性を維持す
ることができる。
【0040】また、触媒の冷却要因である2次エアが触
媒からの輻射熱によって加熱されるよう2次エア供給通
路と触媒との間に熱交換手段が設けられているもの(請
求項10)によれば、2次エアによる触媒の冷却を抑え
ることができ、消費電力の節約を図りながら、触媒温度
の早期上昇および触媒活性の維持を図る上で有利にな
る。
【0041】また、エンジン始動から所定時間を経過し
たときに、通電制御手段による通電制御を終了させる制
御終了手段を備えたもの(請求項12)によれば、無用
な加熱手段の作動、つまりは電力の無駄使いを防止する
ことができる。
【0042】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
【0043】−全体構成− 図1にエンジンの排気浄化装置の全体構成が示されてい
る。同図において、1はエンジン本体、2は吸気通路、
3は排気通路である。吸気通路2には、その上流側か
ら、エアクリーナ4、エアフローセンサ5、スロットル
バルブ6、サージタンク7が順に設けられている。排気
通路3には、その上流側から、O2 センサ8、ヒータ付
き前置き触媒9、主触媒10が設けられている。この両
触媒9,10は三元触媒である。ヒータ付き前置き触媒
9には、その温度を検出する温度センサ11が設けられ
ている。
【0044】また、上記エアクリーナ4におけるフィル
タ4aの下流部位から上記排気通路3におけるO2 セン
サ8とヒータ付き前置き触媒9との間の部位に2次エア
供給通路12が延設されている。この2次エア供給通路
12には、その上流側から、エアポンプ13、エアカッ
トバルブ14、チェックバルブ15が順に設けられてい
る。エアカットバルブ14の作動圧はエンジンの吸気負
圧であって、そのために、上記サージタンク7から上記
エアカットバルブ14に負圧取出通路16が延設され、
該負圧取出通路16に三方ソレノイドバルブ17が設け
られている。
【0045】本例の場合、2次エアは主として上記触媒
9,10の流入空燃比をフィードバック制御するために
用いられるものである。すなわち、三方ソレノイドバル
ブ17の作動は、マイクロコンピュータを用いたコント
ロールユニット18により、上記O2 センサ8を信号源
として制御される。
【0046】また、上記ヒータ付き前置き触媒9におけ
るヒータは、バッテリ19を電源とする電気ヒータであ
って、通電制御手段を備えた上記コントロールユニット
18によって通電が制御されるようになされている。こ
の通電制御は、エンジンの吸気温度センサ、エンジン冷
却水温度センサ、排気ガス温度センサ、エンジンのスタ
ータスイッチ、エンジン負荷センサ(スロットルバルブ
6の開度センサ)、エンジン回転数センサ及びコントロ
ールユニット18内の2次エア供給制御部の作動検出手
段(以上の各センサ等についてはいずれも図示を省略し
ている)、触媒温度センサ11等を信号源として行なわ
れる。以下、通電制御手段の各例について説明する。
【0047】−通電制御手段についての実施例1− 本例は、運転状態検出手段としてエンジン回転数センサ
及びエンジン負荷センサを用いる例であって、その構成
は図2に示されている。同図において21は通電制御手
段であり、図3に示すように触媒9が常温から所期の活
性温度になるまでの温度上昇を制御する通電制御1を担
当する昇温制御部22と、触媒温度を所期の活性温度に
維持する通電制御2を担当するフィードバック制御部2
3と、当該フィードバック制御の目標値(目標温度)変
更部24と、昇温制御部22による制御からフィードバ
ック制御部23による制御への移行のための制御切換部
25とを備えてなる。
【0048】図2の運転状態検出手段26は上述の各セ
ンサを意味するものであり、その検出信号はエンジン運
転状態に応じた加熱手段(上記電気ヒータ)27の通電
制御のために上記昇温制御部22及び目標値変更部24
に与えられる。昇温制御部22及び目標値変更部24
は、図4に示すエンジン運転領域判定用のマップを備え
このマップに基づいてエンジン運転状態に応じた通電制
御が行なわれるようにするものである。
【0049】上記マップについて説明すると、これは、
触媒温度への影響が大きい排気ガス流量の多少を基準に
して作成されたものであり、排気ガス流量が少ないエン
ジン低負荷運転領域を排気ガス浄化に伴って発生する反
応熱による触媒9の温度上昇が期待できない、どちらか
というと放熱によって温度低下を招く領域とし、排気
ガス流量が多いエンジン高負荷運転領域及びエンジン中
負荷高回転の運転領域を上記反応熱によって触媒9の温
度上昇を招く領域とし、他のエンジン運転領域を触媒
9の温度への影響が少ない領域としている。
【0050】そうして、上記昇降制御部22では、エン
ジンの運転状態が上記マップのいずれの領域にあるかに
よって加熱手段27の通電電流値Itが変更制御され
る。この場合、排気ガス流量が少ない領域では高電流
値I2 、排気ガス流量が多い領域では低電流値I1 、
中間の領域では標準電流値I0 が採用される。また、
目標値変更部24では、エンジンの運転状態が上記マッ
プのいずれの領域にあるかによってフィードバック制御
のための目標温度Ttが変更される。この場合、排気ガ
ス流量が少ない領域では高温度T1 、排気ガス流量が
多い領域では低温度T2 、中間の領域では標準温度
T0 が採用される。
【0051】また、上記制御の移行並びにフィードバッ
ク制御は触媒温度センサ11の検出信号に基いて行なわ
れるものであり、そのために該信号が制御切換部25及
びフィードバック制御部23に与えられる。また、開始
終了判定手段28は、通電制御の開始と終了とを判定制
御するものである。
【0052】通電制御の具体的な内容は図5にフローで
示されている。エンジンの始動開始時における上述の吸
気温度、冷却水温度、排気ガス温度等が制御開始終了判
定手段28によって読み込まれ、すべてが所定値以下で
あるときに、スタータSW(スタータスイッチ)がON
になった場合に、標準電流値I0 での通電制御が開始さ
れる(ステップS1〜S3)。また、制御開始終了判定
手段28は制御開始と同時に通電タイマをONとする。
この通電タイマは、通電制御を終了するためのものであ
り、その設定時間は、加熱手段27の作動がなくとも触
媒9が活性温度を維持し得るようになる時間を実験的に
求めて定められている。
【0053】上記開始終了判定手段による通電制御開始
の判定があると、制御切換部25は触媒温度センサ11
によって検出される触媒温度が所定の活性温度以下であ
るときに、昇降制御部22に通電制御1を実行させる
(ステップS4,S5)。
【0054】通電制御1では、エンジン回転数及びエン
ジン負荷の読込みが行なわれ、この両パラメータの値に
応じた、つまりはエンジン運転状態に応じた通電電流値
Itでもって加熱手段27を作動させる(ステップS6
〜S11)。
【0055】すなわち、排気ガス流量が中間の運転領域
であれば標準電流値I0 が採用されるが、そうでなく
排気ガス流量が多い運転領域であれば低電流値I1 が
採用される。排気ガス流量が多い運転領域は、触媒9
が温度上昇を招き易い運転領域であるが、加熱手段27
の通電電流値として低電流値I1 が採用されることによ
り、当該加熱手段27によって触媒9に与えられる熱量
は標準電流値I0 の場合よりも少なくなる。従って、少
ない電力で触媒9の温度を所期の昇温ラインで上昇させ
ていくことができるとともに、触媒温度が活性温度を越
えて大きく上昇してしまうこと、つまり、触媒9の熱劣
化を招くことが防止される。
【0056】また、エンジンの運転状態が上記運転領域
でも運転領域でもないとき、つまり排気ガス流量が
少ない運転領域であれば高電流値I2 が採用される。
この排気ガス流量が少ない運転領域は、触媒9の温度
上昇が期待できない運転領域であるが、加熱手段27の
通電電流値として高電流値I2 が採用されることによ
り、当該加熱手段27によって触媒9に与えられる熱量
は標準電流値I0 の場合よりも多くなる。従って、触媒
9の温度を予定の昇温ラインに沿って早期に上昇させ、
未浄化排気ガスの排出を少なくすることができる。
【0057】そうして、通電タイマの設定時間が経過し
ない限りは以上の昇温制御部による通電制御1が実行さ
れるが(ステップS12)、途中で触媒温度が所定の活
性温度に達すると、制御切換部25はフィードバック制
御部23による通電制御2を実行させる(ステップS1
3)。
【0058】通電制御2では、図6に示すように、エン
ジン回転数及びエンジン負荷の読込みが行なわれ、フィ
ードバック制御の目標温度Ttが目標値変更部24によ
ってエンジン運転状態に応じて変更設定される(ステッ
プS15〜S20)。そして、触媒温度センサ11によ
って検出される触媒温度Teが目標温度Ttになるよう
に、フィードバック制御部22によって加熱手段27の
通電制御が行なわれる(ステップS21〜S23)。す
なわち、触媒温度Teが目標温度Tt以上であれば、通
電はオフにされ、目標温度Tt未満であれば通電はオン
にされる。この場合の通電電流値は一定の値I0 であ
る。
【0059】上記目標値の変更について具体的に説明す
ると、排気ガス流量が中間の運転領域であれば目標温
度Teは標準温度T0 のままであるが(ステップS1
6,S17)、そうではなくて排気ガス流量が少ない運
転領域であれば図7に示す高温度T1 に設定されてフ
ィードバック制御が行なわれる(ステップS18,S1
9)。
【0060】上記排気ガス流量が少ない運転領域は、
触媒9の温度低下を招き易い運転領域である。図7に示
すように、触媒温度Teが低下していく過程では通電は
オフ状態であるが、目標温度Ttが高温度T1 に設定さ
れることにより触媒温度Teは早めに目標温度T1 を下
回る。これにより、通電がオンの状態になり、触媒温度
Teは図7に実線で示すように、目標温度の変更がない
破線で示す場合よりも、標準温度T0 からの低下量が少
なくなる。このことは、触媒9の活性を維持し、未浄化
排気ガスの排出を少なくする上で有効である。
【0061】また、エンジンの運転状態が上記運転領域
でも運転領域でもないとき、つまり排気ガス流量が
多い運転領域であれば目標温度Ttが低温度T2 に設
定され(ステップ18→S20)、触媒温度Teが低下
していく過程では該触媒温度Teは目標温度T2 を下回
り難くなる。つまり、通電オフの状態が続き易くなる。
しかし、この排気ガス流量が多い運転領域は、触媒9
の温度上昇を招き易い運転領域であり、実際の触媒温度
Teが標準温度T0 を下回ることがあっても、標準温度
T0 との差は少なく、触媒9の活性に大きな影響はな
い。かえって、通電オフ状態が続くことにより、触媒温
度Teが不用意に高くなることが防止されるとともに、
消費電力の削減に有利になる。
【0062】一方、触媒温度Teが上昇していく過程を
みると、いま、通電がオンの状態にある場合、排気ガス
流量が少ない運転領域であれば目標温度Ttが高温度
T1に設定され(ステップ18,S19)、触媒温度T
eは目標温度T1 を上回り難くなる。つまり、通電オン
の状態が続き易くなる。しかし、この排気ガス流量が少
ない運転領域は、触媒9の温度上昇を招き難い運転領
域であり、実際の触媒温度Teが標準温度T0 を上回る
ことがあっても、過度の上昇はない。かえって、通電オ
ン状態が続くことにより、触媒温度Teが不用意に低下
することが防止され、触媒9の活性を維持する上で有利
になる。
【0063】また、排気ガス流量が多い運転領域であ
れば低温度T2 に設定される。この運転領域は、触媒
9の温度上昇を招き易い運転領域である。図7に示すよ
うに、触媒温度Teが上昇していく過程では通電はオン
状態であるが、目標温度Ttが低温度T2 に設定されて
いるため触媒温度Teは早めに目標温度T2 を上回る。
これにより、通電がオフの状態になり、触媒温度Teは
図7に実線で示す如く、目標温度の変更がない破線で示
す場合よりも、標準温度T0 を上回る量が少なくなる。
このことは、触媒温度Teが不用意に高くなることを防
止して触媒9の劣化を防止する上で有利になるととも
に、消費電力の削減に有利になる。
【0064】そうして、通電タイマの設定時間が経過す
ると、加熱手段27の作動がなくとも触媒9が活性温度
を維持し得るとして、開始終了判定手段28によって通
電制御が終了される(ステップ24)。
【0065】−通電制御手段についての実施例2− 本例は、通電制御手段が、実施例1と同様のフィードバ
ック制御部と、このフィードバック制御をエンジン運転
状態に応じて補正する補正部とを備えていることを特徴
とする。運転状態検出手段としては、実施例1と同様に
エンジン回転数センサ及びエンジン負荷センサが用いら
れる。上記補正部は、エンジンの運転状態が上記マップ
のいずれの領域にあるかによって上記フィードバック制
御の補正をするものであり、排気ガス流量が少ない領域
では触媒温度の高低に拘らず通電をオンに、排気ガス
流量が多い領域では触媒温度の高低に拘らず通電をオ
フに補正する。
【0066】以下、図8に示すフローに基づいて、本例
の通電制御を具体的に説明する。ステップS31〜S3
3は実施例1のS1〜S3と同様である。ステップS3
4でエンジン回転数及びエンジン負荷の読込みが行なわ
れ、エンジン運転状態を触媒9の温度への影響が少ない
領域であれば、通常のフィードバック制御が行なわれ
る(ステップS34〜S39)。すなわち、触媒温度が
目標値(例えば上記標準温度T0 )以上であるときには
通電がオフになり、触媒温度が目標値未満であれば通電
がオンになる。
【0067】しかして、触媒温度が目標値以上であって
も、排気ガス流量が少ない運転領域であれば、通電が
オンになる(ステップS40,S41)。つまり、この
排気ガス流量が少ない運転領域は、触媒9の温度低下
を招き易い運転領域であり、実際の触媒温度が目標値よ
りも高くとも通電をカットすれば、触媒温度が大きく低
下する可能性がある。これに対し、かかる場合には通電
が継続されるから、触媒温度の低下が防止され触媒9の
活性が維持される。
【0068】ここで、エンジンの運転状態が領域から
領域に移行した場合についてみると、触媒温度が目標
値以上であって運転領域にあれば、上述の如く通電は
カットされており(ステップS36,S38)、触媒温
度は漸次低下していく。このとき、上記運転状態が領域
から領域に移行すると通電はオンになり、図7に実
線で示す触媒温度の低下の場合と同様に触媒温度の低下
が抑えられる。
【0069】なお、エンジンの運転状態が運転領域及
びのいずれにもないとき、つまり排気ガス流量が多い
運転領域にあるときには、触媒温度の上昇を招き易い
ため通電はオフとなる(ステップS40→S38)。
【0070】一方、触媒温度が目標値未満であっても、
排気ガス流量が多い運転領域であれば、通電がオフに
なる(ステップS42,S43)。この排気ガス流量が
多い運転領域は、触媒9の温度上昇を招き易い運転領
域であり、実際の触媒温度が目標値よりも低くときに通
電をオンにすれば、触媒温度が大きく上昇する可能性が
ある。これに対し、かかる場合に通電がオフにされるか
ら、触媒温度の過度上昇が防止され触媒9の劣化が防止
される。また、このことは、消費電力を削減する上で有
利になる。
【0071】ここで、エンジンの運転状態が領域から
領域に移行した場合についてみると、触媒温度が目標
値未満であって運転領域にあれば、上述の如く通電は
オンにされており(ステップS37→S39)、触媒温
度は漸次上昇していく。このとき、上記運転状態が領域
から領域に移行すると通電はオフになり、図7に実
線で示す触媒温度の上昇の場合と同様に触媒温度の過度
上昇が抑えられる。
【0072】なお、エンジンの運転状態が運転領域及
びのいずれにもないとき、つまり排気ガス流量が少な
い運転領域にあるときには、触媒温度の上昇を招き易
いため通電はオフとなる(ステップS42→S39)。
また、フィードバック制御の終了は実施例1の場合と同
じである(ステップS44)。
【0073】−通電制御手段についての実施例3− 本例は、通電制御手段が、実施例2と同様にフィードバ
ック制御部と補正部とを備えているが、フィードバック
制御の補正に用いるエンジン運転状態の内容が実施例2
と相違する。すなわち、エンジンの運転状態としては、
2次エア供給の有無と空燃比とが用いられるものであ
り、上記補正部は、2次エアが供給されているとき、並
びに燃料増量補正が所定値以上のとき(過濃空燃比での
エンジン運転状態)に、触媒温度の高低に拘らず加熱手
段27に対する通電をオンに補正をする。
【0074】以下、図9に示すフローに基づいて、本例
の通電制御を具体的に説明する。ステップS51〜S5
3は実施例1のS1〜S3と同様である。しかして、触
媒温度が所定値以上であるとき、2次エアが供給されて
いるという条件と、燃料増量補正が所定値以上という条
件とのいずれか一方が成立すると、通電がオンになる
(ステッフS54,S55,S56)。
【0075】上記両条件のいずれもが成立しない場合に
は通常のフィードバック制御が行なわれ、触媒温度が所
定値以上であれば通電がオフになり(ステップS54,
S55,S57)、触媒温度が所定値未満であれば、通
電はオンになる(ステップS54→S56)。なお、フ
ィードバック制御の終了は実施例1の場合と同じである
(ステップS58)。
【0076】上述の2次エアが供給されているときは触
媒9がこの2次エアによって冷却されるときであり、か
かるときには触媒温度が所定値以上であっても(通常な
らば通電はオフになるが)通電がオンになるから、図7
に実線で示す触媒温度の低下の場合と同様に、触媒温度
の過度の低下が防止されるものである。この点は、燃料
増量補正が所定値以上のときも同様であり、空燃比が過
濃状態であれば、触媒9の冷却を招き易いが、このとき
も通電がオンになるから触媒温度の過度の低下が防止さ
れるものである。
【0077】−2次エアの加熱供給について− 上述の如く2次エアは触媒9の冷却要因であるが、図1
0にはこの2次エアを加熱して排気通路3に供給する手
段が記載されている。すなわち、2次エア供給通路32
の途中には触媒9を包囲するチャンバ32aが形成され
ており、該チャンバ32aが触媒9からの輻射熱を利用
して2次エアを加熱する熱交換手段を構成している。な
お、図10における符号に関し、図1のものと同じ符号
は同じ要素を意味する。
【0078】従って、このような2次エア供給通路32
の場合、触媒9からの輻射熱によって2次エアを加熱し
た状態で排気通路3における触媒9の上流に供給するこ
とができるから、それだけ2次エアによる触媒9の冷却
が抑えられ、触媒9の活性を維持する上で有利になる。
【0079】−触媒9の熱劣化防止について− 図11には触媒9の熱劣化を防止する手段が示されてい
る。すなわち、触媒9の容器の外周面にはフィン9aが
形成されているとともに、2次エア供給通路42の途中
には触媒9を包囲するチャンバ42aが形成されてい
る。そして、該チャンバ42aからは、触媒9の上流に
2次エアを供給する供給路42bと、2次エアを大気に
排出する排出路42cとが延設されていて、供給路42
bと排出路42cとに開閉弁43,44が設けられてい
る。
【0080】そうして、上記両通路開閉弁43,44に
対して、エンジンの高負荷・高回転の運転領域(上述の
運転領域であってもよい)に供給路開閉弁43を閉、
排出路開閉弁44を開とし、他の運転領域で供給路開閉
弁43を開、排出路開閉弁44を閉とする制御手段(図
示省略)が設けられている。なお、図11の符号に関し
ては図10の場合と同様である。
【0081】従って、上記チャンバ42aは、当該他の
運転領域では図10の例と同様の熱交換手段を構成する
一方、高負荷・高回転の運転領域ではエアで触媒9の熱
を奪って排出する触媒冷却手段を構成することになる。
すなわち、高負荷・高回転の運転領域では、排気ガス流
量が多く且つ排気ガス温度が高いことから、触媒9の過
熱を招く恐れがあるが、本例の冷却手段によれば、触媒
9の冷却が図れ、その熱劣化を防止する上で有利にな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】エンジンの排気浄化装置の全体構成図
【図2】通電制御手段の実施例1の構成を示すブロック
【図3】触媒温度の経時変化を示すグラフ図
【図4】通電制御のための運転領域を示すマップ図
【図5】通電制御手段の実施例1における触媒昇温制御
のフロー図
【図6】通電制御手段の実施例1におけるフィードバッ
ク制御のフロー図
【図7】通電制御と触媒温度変化との関係を示すグラフ
【図8】通電制御手段の実施例2の制御のフロー図
【図9】通電制御手段の実施例3の制御のフロー図
【図10】2次エア加熱供給手段を示す図
【図11】触媒冷却手段を示す図
【符号の説明】
1 エンジン本体 2 吸気通路 3 排気通路 9 ヒータ付き前置き触媒 10 主触媒 11 温度センサ 12,32 2次エア供給通路 18 コントロールユニット 19 バッテリ 21 通電制御手段 22 昇温制御部 23 フィードバック制御部 24 目標値変更部 25 制御切換部 26 運転状態検出手段 27 電気加熱手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F01N 3/24 R (72)発明者 寺田 浩市 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エンジンの排気通路に排気ガス浄化用の触
    媒と、該触媒を電気的に加熱する加熱手段とを備えたエ
    ンジンの排気浄化装置において、 上記エンジンの運転状態を検出する運転状態検出手段
    と、 上記触媒の温度を検出する温度検出手段と、 上記温度検出手段によって検出された触媒温度に基き、
    当該触媒が所定の活性温度になるよう上記運転状態検出
    手段によって検出されたエンジンの運転状態に応じて上
    記加熱手段への通電を制御する通電制御手段とを備えて
    いることを特徴とするエンジンの排気浄化装置。
  2. 【請求項2】上記通電制御手段は、上記運転状態検出手
    段によって検出されるエンジンの運転状態が上記触媒の
    温度上昇を招く運転状態であるときには、当該触媒の加
    熱が抑制されるように当該通電を制御する請求項1に記
    載のエンジンの排気浄化装置。
  3. 【請求項3】上記通電制御手段は、上記運転状態検出手
    段によって検出されるエンジンの運転状態が上記触媒の
    温度低下を招く運転状態であるときには、上記加熱手段
    による加熱が強まるように当該通電を制御する請求項1
    又は請求項2に記載のエンジンの排気浄化装置。
  4. 【請求項4】上記通電制御手段は、上記温度検出手段に
    よって検出された触媒温度が当該触媒の活性温度に未だ
    達していないときにおいて、上記運転状態検出手段によ
    って検出されるエンジンの運転状態が上記触媒の加熱を
    促進する運転状態であるときに、そうでないときより
    も、上記加熱手段による触媒の加熱が抑制されるように
    当該通電を制御する請求項1に記載のエンジンの排気浄
    化装置。
  5. 【請求項5】上記通電制御手段は、上記温度検出手段に
    よって検出される触媒温度に基いて上記触媒が目標とす
    る温度になるように当該通電をフィードバック制御する
    フィードバック制御部と、上記触媒温度が目標値よりも
    高いときにおいて上記運転状態検出手段によって検出さ
    れるエンジンの運転状態が上記触媒の温度低下を招く運
    転状態であるときには上記加熱手段による触媒の加熱が
    強まるように、また、上記触媒温度が目標値よりも低い
    ときにおいて上記運転状態検出手段によって検出される
    エンジンの運転状態が上記触媒の温度上昇を招く運転状
    態であるときには上記加熱手段による触媒の加熱が抑制
    されるように、それぞれ当該フィードバック制御を補正
    する補正部とを備えている請求項1に記載のエンジンの
    排気浄化装置。
  6. 【請求項6】上記通電制御手段は、上記温度検出手段に
    よって検出される触媒温度に基いて上記触媒が目標とす
    る温度になるように当該通電をフィードバック制御する
    フィードバック制御部と、上記運転状態検出手段によっ
    て検出されるエンジンの運転状態が上記触媒の温度上昇
    を招く運転状態であるときには、そうでないときよりも
    上記フィードバック制御の目標値を下げる目標値変更手
    段とを備えている請求項1に記載のエンジンの排気浄化
    装置。
  7. 【請求項7】上記運転状態検出手段は、上記エンジンの
    負荷を検出するものである請求項1乃至請求項6のいず
    れか一つに記載のエンジンの排気浄化装置。
  8. 【請求項8】上記運転状態検出手段は、上記エンジンの
    回転数を検出するものである請求項1乃至請求項6のい
    ずれか一つに記載のエンジンの排気浄化装置。
  9. 【請求項9】上記エンジンの排気通路における上記触媒
    の上流部位に2次エアを供給する2次エア供給通路を備
    え、 上記運転状態検出手段は、上記排気通路に2次エアが供
    給されているか否かを検出するものであり、 上記通電制御手段は、上記運転状態検出手段によって2
    次エアの供給が検出されたときに上記触媒の温度低下を
    招く運転状態にあるとして当該通電の制御を行なう請求
    項3乃至請求項6のいずれか一つに記載のエンジンの排
    気浄化装置。
  10. 【請求項10】上記2次エアが触媒からの輻射熱によっ
    て加熱されるよう2次エア供給通路と触媒との間に熱交
    換手段が設けられている請求項9に記載のエンジンの排
    気浄化装置。
  11. 【請求項11】上記触媒は三元触媒であり、 上記運転状態検出手段は、上記エンジンの空燃比が過濃
    空燃比であるか否かを検出するものであり、 上記通電制御手段は、上記運転状態検出手段によって過
    濃空燃比が検出されたときに上記触媒が温度低下を招く
    運転状態にあるとして当該通電の制御を行なう請求項3
    乃至請求項6のいずれか一つに記載のエンジンの排気浄
    化装置。
  12. 【請求項12】上記エンジンの始動から所定時間経過し
    たときに上記通電制御手段による通電制御を終了させる
    制御終了手段を備えている請求項1乃至請求項11のい
    ずれか一つに記載のエンジンの排気浄化装置。
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