JPH06174551A - 熱形光センサ - Google Patents
熱形光センサInfo
- Publication number
- JPH06174551A JPH06174551A JP32385292A JP32385292A JPH06174551A JP H06174551 A JPH06174551 A JP H06174551A JP 32385292 A JP32385292 A JP 32385292A JP 32385292 A JP32385292 A JP 32385292A JP H06174551 A JPH06174551 A JP H06174551A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- thin film
- thermal
- area
- photosensor
- temperature sensor
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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- Photometry And Measurement Of Optical Pulse Characteristics (AREA)
- Radiation Pyrometers (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】受光部面積を大きくして光量を多くしても、熱
時定数がそれほど大きくならない構造にして、高速応答
性が損なわれる事がなく、高感度となる熱形光センサを
提供することを目的とする。 【構成】本発明の熱形光センサは、温度センサが形成し
てある宙に浮いた構造の薄膜領域と受光部とを分離し
て、温度センサ部に熱的に接して、かつ、キノコ状に金
属などの熱伝導性の良い薄膜材料を延ばして、その傘状
部分を受光部としている。
時定数がそれほど大きくならない構造にして、高速応答
性が損なわれる事がなく、高感度となる熱形光センサを
提供することを目的とする。 【構成】本発明の熱形光センサは、温度センサが形成し
てある宙に浮いた構造の薄膜領域と受光部とを分離し
て、温度センサ部に熱的に接して、かつ、キノコ状に金
属などの熱伝導性の良い薄膜材料を延ばして、その傘状
部分を受光部としている。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高感度で高速応答の熱
形の光センサ、特に赤外線センサとして使用されるもの
である。
形の光センサ、特に赤外線センサとして使用されるもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来の熱形光センサにおいては、受光し
た光を熱に変えて、その受光部の温度変化を検出するた
めの温度センサを橋架構造やダイアフラム構造などの宙
に浮いた構造の薄膜領域上に形成することにより、その
下部が空洞になるようにして、熱伝導を極力抑え、さら
に熱容量を小さくさせることにより高感度で高速応答動
作ができるような構造にしていた。
た光を熱に変えて、その受光部の温度変化を検出するた
めの温度センサを橋架構造やダイアフラム構造などの宙
に浮いた構造の薄膜領域上に形成することにより、その
下部が空洞になるようにして、熱伝導を極力抑え、さら
に熱容量を小さくさせることにより高感度で高速応答動
作ができるような構造にしていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の熱形光センサに
おいては、受光部が橋架構造やダイアフラム構造そのも
のであったため、受光部を大きくし、光量を多くしよう
とすると橋架構造やダイアフラム構造の面積を大きくす
る必要があり、その分、熱時定数が大きくなり高速応答
性が損なわれる問題があった。本発明では、受光部面積
を大きくして光量を多くしても、熱時定数がそれほど大
きくならない構造にして、高速応答性が損なわれる事が
なく、高感度となる熱形光センサを提供しようとするも
のである。
おいては、受光部が橋架構造やダイアフラム構造そのも
のであったため、受光部を大きくし、光量を多くしよう
とすると橋架構造やダイアフラム構造の面積を大きくす
る必要があり、その分、熱時定数が大きくなり高速応答
性が損なわれる問題があった。本発明では、受光部面積
を大きくして光量を多くしても、熱時定数がそれほど大
きくならない構造にして、高速応答性が損なわれる事が
なく、高感度となる熱形光センサを提供しようとするも
のである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明では、温度センサ
が形成してある橋架構造、カンチレバー構造またはダイ
アフラム構造、すなわち、下部に空洞を持つ宙に浮いた
構造の薄膜領域と受光部とを分離して、温度センサ部に
熱的に接して、かつ、キノコ状に金属などの熱伝導性の
良い薄膜材料を延ばして、その傘状部分を受光部として
いる。このため熱形光センサの熱時定数をほぼ決定する
宙に浮いた構造の薄膜領域の大きさを小さくさせて、高
速応答性を保持できるにもかかわらず、金属などの高熱
伝導性薄膜から成る受光部の面積を独立に拡大すること
ができる。従って、大きな受光部面積は熱のコレクタと
なり、この熱を宙に浮いた構造の薄膜領域に形成してあ
る温度センサに供給するので、大きな温度上昇が得ら
れ、高感度で高速応答の熱形光センサを提供することが
できる。
が形成してある橋架構造、カンチレバー構造またはダイ
アフラム構造、すなわち、下部に空洞を持つ宙に浮いた
構造の薄膜領域と受光部とを分離して、温度センサ部に
熱的に接して、かつ、キノコ状に金属などの熱伝導性の
良い薄膜材料を延ばして、その傘状部分を受光部として
いる。このため熱形光センサの熱時定数をほぼ決定する
宙に浮いた構造の薄膜領域の大きさを小さくさせて、高
速応答性を保持できるにもかかわらず、金属などの高熱
伝導性薄膜から成る受光部の面積を独立に拡大すること
ができる。従って、大きな受光部面積は熱のコレクタと
なり、この熱を宙に浮いた構造の薄膜領域に形成してあ
る温度センサに供給するので、大きな温度上昇が得ら
れ、高感度で高速応答の熱形光センサを提供することが
できる。
【0005】
【実施例1】図1は、本発明の熱形光センサの一実施例
の平面図で、図2は、図1の平面図におけるXーXから
みた横断面図である。この実施例の熱形光センサは、例
えば、次のようにして形成される。宙に浮いた構造の薄
膜領域(2)を形成し、そこにショットキバリアサーミ
スタからなる温度センサ(4)を形成するために、先
ず、1×1015cmー3程度の不純物濃度の(111)面
のn形Siの基板(1)表面に約0.5 μm厚の熱酸
化SiO2膜を形成し、温度センサを形成するための1
50μmx300μm角の領域をn形Si単結晶薄膜
(10)として残すために、フォトリソグラフィ技術を
用いて、この周囲にガードリングとして50μm幅で高
濃度ホウ素(B)を不純物拡散し、p+拡散領域(1
1)を形成する。次に、温度センサ(4)としてのショ
ットキバリアサーミスタ(ショットキバリアダイオード
をサーミスタとして使用している)のオーム性接触のた
めの50μm直径に、リン(P)を不純物拡散してn+
拡散領域(13)を形成する。次に熱酸化SiO2膜を
エッチ除去し、再び約0.8 μmの厚い熱酸化SiO
2膜(20)を形成する。次に、温度センサ(4)とし
てのショットキバリアダイオードの金属部分(例えば1
00μm直径)を形成するためにSiO2膜(20)に
窓を開け、次に、ショットキバリアダイオードの金属部
分となるTiシリサイド(12)用およびその温度セン
サ(4)の金属電極(14a、14b)のSiO2膜
(20)への密着性改善用のTiを0.1μm厚程度に
スパッタ堆積させる。更にその上に、Moを0.5 μ
m厚程度に真空を破らずに続けてスパッタ堆積させて、
ショットキバリアサーミスタの金属電極(14a、14
b)をパターン形成する。その後、基板(1)を500
℃程度に昇温し、ショットキバリアダイオードの金属部
分とするためにTiとSiの接触部でTiシリサイド
(12)を形成させる。次に、温度センサ(4)に熱的
に接触し、傘状に空中に広がる高熱伝導性薄膜の拡大受
光部(5)を形成するために、先ず、犠牲層としての感
光性ポリイミドのフォトレジストを10μm厚に形成し
(数段に分けて形成してもよい)、ショットキバリアダ
イオードの金属部分にあたる位置の感光性ポリイミドに
100μm直径の穴を開けておき、基板表面全面に2μ
m厚にMoをスパッタ堆積させる。この時、温度センサ
(4)の形成位置は、後に形成される宙に浮いた構造の
薄膜領域(2)の中心部になるようにするとよい。次に
ショットキバリアダイオードの金属部分を中心に直径5
00μmのMo薄膜がキノコの傘状に空中に広がるよう
にMo薄膜からなる拡大受光部(5)を形成する。この
時、犠牲層としての感光性ポリイミド膜は、ヒドラジン
によりエッチング除去する。尚、Mo薄膜からなる拡大
受光部(5)が垂れ下がらないように、感光性ポリイミ
ド膜に凹部(30)を放射状に形成しておき、Mo薄膜
もそれに沿った凹凸を形成しておく。また、光の吸収を
良くするために、金黒などの光吸収膜(15)を拡大受
光部(5)の表面に形成しておいた方がよい。最後に、
宙に浮いた構造の薄膜領域(2)を形成するために、S
iの等方性エッチャントとヒドラジンやKOH水溶液な
どの異方性エッチャントを用いて、貫通溝(3)を形成
する。尚、貫通溝(3)のためのSiO2膜(20)の
開口部のエッチングは、拡大受光部(5)を形成する前
段階で形成しておく。電極などの金属部分は、使用する
Siの等方性エッチャントと異方性エッチャントに侵さ
れないものを選択する。
の平面図で、図2は、図1の平面図におけるXーXから
みた横断面図である。この実施例の熱形光センサは、例
えば、次のようにして形成される。宙に浮いた構造の薄
膜領域(2)を形成し、そこにショットキバリアサーミ
スタからなる温度センサ(4)を形成するために、先
ず、1×1015cmー3程度の不純物濃度の(111)面
のn形Siの基板(1)表面に約0.5 μm厚の熱酸
化SiO2膜を形成し、温度センサを形成するための1
50μmx300μm角の領域をn形Si単結晶薄膜
(10)として残すために、フォトリソグラフィ技術を
用いて、この周囲にガードリングとして50μm幅で高
濃度ホウ素(B)を不純物拡散し、p+拡散領域(1
1)を形成する。次に、温度センサ(4)としてのショ
ットキバリアサーミスタ(ショットキバリアダイオード
をサーミスタとして使用している)のオーム性接触のた
めの50μm直径に、リン(P)を不純物拡散してn+
拡散領域(13)を形成する。次に熱酸化SiO2膜を
エッチ除去し、再び約0.8 μmの厚い熱酸化SiO
2膜(20)を形成する。次に、温度センサ(4)とし
てのショットキバリアダイオードの金属部分(例えば1
00μm直径)を形成するためにSiO2膜(20)に
窓を開け、次に、ショットキバリアダイオードの金属部
分となるTiシリサイド(12)用およびその温度セン
サ(4)の金属電極(14a、14b)のSiO2膜
(20)への密着性改善用のTiを0.1μm厚程度に
スパッタ堆積させる。更にその上に、Moを0.5 μ
m厚程度に真空を破らずに続けてスパッタ堆積させて、
ショットキバリアサーミスタの金属電極(14a、14
b)をパターン形成する。その後、基板(1)を500
℃程度に昇温し、ショットキバリアダイオードの金属部
分とするためにTiとSiの接触部でTiシリサイド
(12)を形成させる。次に、温度センサ(4)に熱的
に接触し、傘状に空中に広がる高熱伝導性薄膜の拡大受
光部(5)を形成するために、先ず、犠牲層としての感
光性ポリイミドのフォトレジストを10μm厚に形成し
(数段に分けて形成してもよい)、ショットキバリアダ
イオードの金属部分にあたる位置の感光性ポリイミドに
100μm直径の穴を開けておき、基板表面全面に2μ
m厚にMoをスパッタ堆積させる。この時、温度センサ
(4)の形成位置は、後に形成される宙に浮いた構造の
薄膜領域(2)の中心部になるようにするとよい。次に
ショットキバリアダイオードの金属部分を中心に直径5
00μmのMo薄膜がキノコの傘状に空中に広がるよう
にMo薄膜からなる拡大受光部(5)を形成する。この
時、犠牲層としての感光性ポリイミド膜は、ヒドラジン
によりエッチング除去する。尚、Mo薄膜からなる拡大
受光部(5)が垂れ下がらないように、感光性ポリイミ
ド膜に凹部(30)を放射状に形成しておき、Mo薄膜
もそれに沿った凹凸を形成しておく。また、光の吸収を
良くするために、金黒などの光吸収膜(15)を拡大受
光部(5)の表面に形成しておいた方がよい。最後に、
宙に浮いた構造の薄膜領域(2)を形成するために、S
iの等方性エッチャントとヒドラジンやKOH水溶液な
どの異方性エッチャントを用いて、貫通溝(3)を形成
する。尚、貫通溝(3)のためのSiO2膜(20)の
開口部のエッチングは、拡大受光部(5)を形成する前
段階で形成しておく。電極などの金属部分は、使用する
Siの等方性エッチャントと異方性エッチャントに侵さ
れないものを選択する。
【0006】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の熱形光セ
ンサは、宙に浮いた構造の薄膜領域の大きさを小さく保
ったまま傘状の受光部面積を大きくしても、受光量が多
く温度センサ部が高温となり、更に拡大受光部は熱伝導
率が大きく、かつ、薄膜で形成されているので、熱時定
数がそれほど大きくならないために高速応答性が損なわ
れる事がなく、かつ、高感度と成りえる。
ンサは、宙に浮いた構造の薄膜領域の大きさを小さく保
ったまま傘状の受光部面積を大きくしても、受光量が多
く温度センサ部が高温となり、更に拡大受光部は熱伝導
率が大きく、かつ、薄膜で形成されているので、熱時定
数がそれほど大きくならないために高速応答性が損なわ
れる事がなく、かつ、高感度と成りえる。
【図1】本発明の熱形光センサの一実施例の平面図であ
る。
る。
【図2】図1に示した本発明の熱形光センサの平面図に
おけるXーXからみた横断面図である。
おけるXーXからみた横断面図である。
1 基板 2 宙に浮いた構造の薄膜領域 3 貫通溝 4 温度センサ 5 拡大受光部 10 n形Si単結晶薄膜 11 p+拡散領域 12 Tiシリサイド 13 n+拡散領域 14a、14b 金属電極 15 光吸収膜 20 SiO2膜 30 凹部
Claims (1)
- 【請求項1】宙に浮いた構造の薄膜領域に温度センサを
形成した熱形光センサにおいて、該温度センサに熱的に
接触し、傘状に空中に広がる高熱伝導性薄膜の拡大受光
部を有することを特徴とする熱形光センサ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32385292A JPH06174551A (ja) | 1992-12-03 | 1992-12-03 | 熱形光センサ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32385292A JPH06174551A (ja) | 1992-12-03 | 1992-12-03 | 熱形光センサ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06174551A true JPH06174551A (ja) | 1994-06-24 |
Family
ID=18159305
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP32385292A Pending JPH06174551A (ja) | 1992-12-03 | 1992-12-03 | 熱形光センサ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06174551A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH1151762A (ja) * | 1997-08-06 | 1999-02-26 | Toshiba Corp | 赤外線固体撮像装置及びその製造方法 |
-
1992
- 1992-12-03 JP JP32385292A patent/JPH06174551A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH1151762A (ja) * | 1997-08-06 | 1999-02-26 | Toshiba Corp | 赤外線固体撮像装置及びその製造方法 |
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