JPH0617375A - 繊維処理油剤 - Google Patents

繊維処理油剤

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JPH0617375A
JPH0617375A JP17125392A JP17125392A JPH0617375A JP H0617375 A JPH0617375 A JP H0617375A JP 17125392 A JP17125392 A JP 17125392A JP 17125392 A JP17125392 A JP 17125392A JP H0617375 A JPH0617375 A JP H0617375A
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健 榊
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NIKKO KAGAKU KENKYUSHO KK
NIKKO SEKIYU KAGAKU KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 編織工程において、糸滑りが良く、帯電防止
性等に優れ、染色性等が良く、加えて、各成分の相溶性
に優れた繊維処理油剤を提供する。 【構成】 アルキルナフタレン含有有機溶媒に2〜20重
量%の変性シリコーンオイルを添加する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、繊維処理油剤に関し、
特に編立て工程等の編織工程において、糸の滑りを良く
する等のために、糸に付着させて用いる所謂コーニング
オイルに関する。
【0002】
【従来の技術】従来の繊維処理油剤としては、例えば非
シリコーン系のものと、シリコーン系のものとがある。
【0003】非シリコーン系のものは、糸に対する拡展
性を付与するために、鉱物油を基油として用い、これ
に、種々の性質を付与するために、平滑剤、帯電防止剤
(例えばカチオン系の界面活性剤)、防錆剤、及び均染
剤等を添加してなる。
【0004】シリコーン系のものは、同じく鉱物油を基
油として用い、これに、ジメチルポリシロキサン等のシ
リコーンオイル及び帯電防止用の界面活性剤等を添加し
てなるもの、あるいは、これの改良型で、鉱物油に変性
シリコーンオイル及び帯電防止用の界面活性剤等を添加
してなるものがある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、繊維処理油
剤に要求される性質は、糸切れを防止するために、糸と
糸との間、及び糸とガイドとの間等における摩擦係数を
小さくして、糸に平滑性を付与すること、整経時の糸切
れ、糸のよりつきを防止するために、漏洩抵抗を小さく
して、発生帯電量を小さくすること、編織工程の高速化
のために、糸に対して拡展性が大きいこと、編織物の染
色時の発色性を良くするために、油焼け(黄変)性が小
さいこと、精錬(油剤を除去すること)が容易で染色性
が良いこと、編機等の機械類に金属が使用されているた
め、発錆性がないこと等である。
【0006】前記非シリコーン系の油剤にあっては、要
求される性質のうち、染色性には優れているものの、平
滑性、帯電防止性、拡展性等が不充分であった。
【0007】また、前記シリコーン系の油剤でシリコー
ンオイルを添加したものにあっては、シリコーンオイル
のために平滑性等には優れているものの染色時の精錬に
おいて、シリコーンオイルの除去が非常に困難であるた
め、残留シリコーンオイルにより撥水性(ぬれむら)と
なり、染色むらを生ずる等の不都合があり、一方精錬性
を改良した変性シリコーンオイルを添加したものにあっ
ては、平滑性、染色性においては優れるものの、鉱物油
との相溶性がきわめて悪いという不都合があった。
【0008】そこで、本発明は、平滑性を備え、精錬が
容易で染色性に優れると共に、前記種々の要求をも満た
し、且つ、相溶性の高い繊維処理油剤を提供することを
目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明は以下の構成とした。アルキルナフタレン含
有有機溶媒に2〜20重量%の変性シリコーンオイルを添
加する。加えて、前記アルキルナフタレン含有有機溶媒
の主成分がジメチルモノプロピルナフタレンであると好
ましい。また、前記変性シリコーンオイルがアミノ変性
シリコーンオイルあるいは、カルボキシル変性シリコー
ンオイルであると好ましい。
【0010】本発明では、変性シリコーンオイルの添加
量を2〜20重量%と規定したが、2重量%未満では、添
加の効果が現れず、20重量%超過では、添加量の増加に
見合う効果の著しい向上がなく、コストが高くなり不都
合である。
【0011】アルキルナフタレンとしては、ナフタレン
の水素の1以上をメチル、エチル、プロピル、ブチル基
等の低級アルキル基で置換したものを用いることができ
るが、アルキル基が炭素数が小さく、かつ置換基数が少
ない、例えばメチルナフタレンやジメチルナフタレン等
の場合はナフタレン臭があり、作業環境を悪化させるた
め好ましくない、しかし、メチルナフタレンやジメチル
ナフタレンをプロピレン等でアルキル化したもの、特に
ジメチルナフタレンのアルキル化物は臭気が全くなくな
る。一方、ジプロピルナフタレン等のアルキル基の炭素
数が大きいもののみからなるアルキルナフタレンは、変
性シリコーンオイルとの相溶性が低下するのであまり好
ましくない。しかし、ジメチルモノプロピルナフタレン
は、アミノ変性あるいはカルボキシル変性シリコーンオ
イルと、任意の割合で溶解する。従って、臭気及び相溶
性の面から、特にジメチルナフタレンをアルキル化した
得られるジメチルモノプロピルナフタレンを主成分とす
る有機溶媒を用いることが好ましく、この場合、ジメチ
ルモノプロピルナフタレンは60重量%以上含有するもの
であることが好ましい。
【0012】また、変性シリコーンオイルとしては、エ
ポキシ変性、アルキル変性、アミノ変性、カルボキシル
変性、アルコール変性、フッ素変性、ポリエーテル変性
等のいずれも用いることができるが、精錬の容易性やア
ルキルナフタレンとの相溶性等から、カルボキシル変性
及びアミノ変性シリコーンオイルが好ましい。特に、こ
のカルボキシル変性及びアミノ変性シリコーンオイルで
も、下記一般式化1及び化2で表されるものが好まし
い。
【0013】
【化1】
【0014】
【化2】 (式中、Rは炭素数1〜10のアルキレン基を示し、xは
3〜2000の整数、yは1〜10の整数を示す。) 尚、x<
3では親水性基であるアミノ基あるいはカルボキシル基
の割合が多くなって、親水性が大きくなりすぎて、溶媒
との相溶性が無くなり、x>2000では、ガム状となり、
溶解性が悪くなり、y>10では、親水性が大きくなり過
ぎ空気中の水分を吸って溶媒との相溶性が悪くなり不都
合である。
【0015】このカルボキシル変性及びアミノ変性シリ
コーンオイルは、共に分子中に親水性基を有するので、
これらの変性シリコーンオイルを含有する繊維処理油剤
は帯電防止性に優れていると共に、精錬が容易、且つ完
全であり、染色むらを生じない。
【0016】更に、相乗効果により平滑性に富み、拡展
性に優れ、油焼け性が小さく、発錆性がない。特に、カ
ルボキシル変性シリコーンオイルは、油焼けをほとんど
生じない。
【0017】
【実施例】以下に、本発明を実施例に基づいて説明す
る。表1に示す原料組成物(分析法:ガスクロマトグラ
フィー)をシリカ−アルミナ触媒の存在下にプロピレン
を用いてアルキル化して、表2 示す諸性状を有するアル
キルナフタレン含有有機溶媒を得た(試験法:表中に示
す)。この主成分はジメチルモノプロピルナフタレン
(70重量%)であった。
【0018】
【表1】
【0019】
【表2】
【0020】この有機溶媒95重量%とカルボキシル変性
シリコーンオイル5重量%(実施例1)及び有機溶媒98
重量%とアミノ変性シリコーンオイル2重量%(実施例
2)とからなる本発明にかかる繊維処理油剤を調製し
た。使用したカルボキシル変性シリコーンオイルは前記
化1に示す一般式においてRはプロピレン基、x=10
0、y=3及び分子量は7838であり、また、アミノ変性
シリコーンオイルは、前記化2に示す一般式においてR
はプロピレン基、x=100 、y=3及び分子量は7751で
ある(分子量測定法は共に光散乱法)。
【0021】以下に、上記繊維処理油剤の性能試験結果
等を示す。 (1) 摩擦係数について ナイロン及びテトロンのマルチフィラメント糸を使用
し、油剤付着量1.2 重量%にて、ベルト掛け法により行
った。測定結果を表3に示す。
【0022】
【表3】 これにより、本発明の油剤を用いると、摩擦係数が大幅
に低下することがわかる。
【0023】(2) 整経時の発生帯電量及び漏洩抵抗につ
いて 前記と同様の油剤付着量にて、集電式電位差測定機を用
いて測定を行った。結果を表4に示す。
【0024】
【表4】 これにより、本発明の油剤を用いると、発生帯電量が非
常に少なく、また、漏洩抵抗が極端に小さくなることが
わかる。
【0025】(3) 拡展性について ナイロンダブルトリコット布を油剤に2cm浸漬し、油剤
が布上を2cm、4cm及び6cm上昇するのに要した時間を
それぞれ測定し、その結果を表5に示す。
【0026】
【表5】 これにより、本発明の油剤は拡展が早いことがわかる。
【0027】(4) 油焼け性について ナイロンダブルトリコット布を用い、この原布を油剤付
着量2%にて処理し、この処理布を130 ℃で1時間熱処
理後、AKA光電管比色計を用いて、白度を測定した。
その結果を表6に示す。
【0028】
【表6】 これにより、本発明の油剤は、油焼けが極めてわずかで
あることがわかる。
【0029】(5) 染色性について 本発明の油剤を用いて、編立てた布を、浴比1:30、80
℃で30分間精錬し、その後、染色を行った。染色状態を
目視検査すると、両油剤ともに染色むらを生じておら
ず、また,原布を染色したものと比べて、色相変化は見
られなかった。使用した精錬剤は株式会社ニッコー化学
研究所製商品名NXW−602 10.0g/lにソーダ灰2.0g/l
を加えたものである。溶剤は共に水である。これによ
り、本発明の油剤は精錬が容易かつ完全で、染色性に優
れていることがわかる。
【0030】(6) 発錆性について 本発明の油剤を用いて6ケ月間使用した編織機械等の金
属部の錆の有無を目視検査したが、錆の発生は見られな
かった。これにより、本発明の油剤は、発錆性がないこ
とがわかる。
【0031】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の繊維処理
油剤を構成するジメチルモノプロピルナフタレン等のア
ルキルナフタレンとアミノ変性あるいはカルボキシル変
性シリコーンオイル等の変性シリコーンオイルとは非常
に相溶性が良く、任意の割合にて溶解するので、設定自
由度が高く、利用上優れている。
【0032】また、アミノ基あるいはカルボキシル基等
の親水性基等を導入した変性シリコーンオイルを含有す
る本発明の油剤は、精錬が水洗のみで済む等簡便で、且
つ完全であるので、経済的に有利であると共に、染色む
らを生じないので、品質の向上を図ることができ、加え
て、歩留りを改善することができる。
【0033】また本発明の油剤は、帯電防止性及び平滑
性に優れていので、整経、編織工程中の帯電障害である
糸のよりつき、縮れ等による糸切れ、及びガイドとの摩
擦による糸切れやテンションむらを回避することができ
るので、優れた整経、編立効果をもたらし、品質の向上
を図ることができると共に、編織速度を高速化して生産
性を高めることができる。
【0034】また、本発明にかかる油剤は粘度が低く、
拡展性に優れているので、どのような給油法を用いて
も、均一に糸に付着させることができ、利用上有利であ
り、且つ、編織速度の高速化に対応でき、生産性を向上
させることができる。
【0035】また、本発明の油剤は、油焼け性が小さい
ので白色製品においては、非常に効果的であり、カルボ
キシル変性シリコーンオイルを添加したものにあって
は、特に、この特性に優れており、製品の高品質化を図
れる。
【0036】また、本発明の油剤は、発錆性がないの
で、機械類の耐久化、メンテナンスの簡易化が達成で
き、コストの低下に寄与できる。
【0037】更に、本発明の油剤は界面活性剤の添加を
要しないので、泡立ちがなく廃水処理に有利である。
【0038】加えて、ジメチルモノプロピルナフタレン
は、臭気がないので作業環境上好ましい。
【0039】本発明の油剤は、上記のような好ましい特
性を有するので、メリヤス編の白色製品、あるいは高級
レースのカーテン等糸切れが生じ易く、黄変をきらう分
野にも好適に使用できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小林 武彦 神奈川県川崎市高津区坂戸3丁目2番地1 号 かながわサイエンスパーク R&D A−1008 株式会社ニッコー化学研究所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルキルナフタレン含有有機溶媒に2〜
    20重量%の変性シリコーンオイルを添加したことを特徴
    とする繊維処理油剤。
  2. 【請求項2】 前記アルキルナフタレン含有有機溶媒の
    主成分がジメチルモノプロピルナフタレンであることを
    特徴とする請求項1記載の繊維処理油剤。
  3. 【請求項3】 前記変性シリコーンオイルがアミノ変性
    シリコーンオイルであることを特徴とする請求項1また
    は2記載の繊維処理油剤。
  4. 【請求項4】 前記変性シリコーンオイルがカルボキシ
    ル変性シリコーンオイルであることを特徴とする請求項
    1または2記載の繊維処理油剤。
JP17125392A 1992-06-29 1992-06-29 繊維処理油剤 Expired - Fee Related JP3172263B2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104047159A (zh) * 2014-06-25 2014-09-17 江苏东源纺织科技实业有限公司 一种全棉针织面料的生产工艺

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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