JPH06173691A - 過給機付エンジンの制御装置 - Google Patents

過給機付エンジンの制御装置

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JPH06173691A
JPH06173691A JP33282692A JP33282692A JPH06173691A JP H06173691 A JPH06173691 A JP H06173691A JP 33282692 A JP33282692 A JP 33282692A JP 33282692 A JP33282692 A JP 33282692A JP H06173691 A JPH06173691 A JP H06173691A
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JP
Japan
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intake
supercharging
engine
supercharger
speed
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JP33282692A
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Yasuhide Yano
康英 矢野
Tadashi Nakagawa
正 中川
Tatsuya Uesugi
達也 上杉
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Mazda Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 過給機の運転状態にかかわらず有効に動的過
給を行うことができる過給機付エンジンの制御装置を提
供する。 【構成】 エンジンVEにおいては、コントロールユニ
ットCによって、エンジン回転数が切替回転数以上のと
きには開閉弁26が開かれて、両サージタンク23,2
4を容積部(負圧波反転部)とする慣性過給が行われ、エ
ンジン回転数が切替回転数未満のときには開閉弁26が
閉じられて、両分岐吸気通路21,22を共鳴通路とす
る共鳴過給が行われ、低回転領域から高回転領域にわた
って広い領域で有効に動的過給が行われ、充填効率が高
められる。ここで、過給時には、切替回転数が、吸気圧
センサ30によって検出される吸気圧が高いときほど高
回転側に変更され、吸気系の同調特性に応じて有効に動
的過給が行われ、エンジン出力が高められる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、過給機付エンジンの制
御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】吸気系に生じる動的効果を利用して圧力
波過給を行う動的過給手段が設けられた自動車用エンジ
ンは従来より知られており、かかる動的過給手段は格別
の動力源を用いずに過給を行うことができるといった利
点を有する。そして、かかる動的過給としては、慣性効
果を利用する慣性過給と、共鳴効果を利用する共鳴過給
とがよく知られている。
【0003】ここで、慣性過給とは、吸気弁が開かれた
ときに吸気ポートに発生した負圧波が音速で独立吸気通
路内を上流に伝わり、この負圧波がサージタンク等の容
積部で正圧波に反転された後音速で吸気ポートに戻り、
この正圧波によって吸入空気が燃焼室に押し込まれると
いった現象を利用した過給手法である。かかる慣性過給
においては、エンジン回転数によってきまる吸気弁の開
閉タイミングが、吸気ポート・容積部間の吸気通路長
(圧力波伝播長)、吸気通路断面積、音速等によってきま
る吸気系の同調特性に合致する場合に限り、吸気弁が閉
じられる直前に正圧波が吸気ポートに到達して充填効率
が有効に高められる。そして、通常、吸気ポート・容積
部間の吸気通路長は比較的短いので負圧波あるいは正圧
波の伝播に要する時間は短く、したがって吸気系の同調
特性に合致するエンジン回転数は比較的高くなる。すな
わち、慣性過給は比較的高回転領域で有効となる。
【0004】他方、共鳴過給とは、吸気行程が重複しな
い複数の気筒の独立吸気通路を上流で集合させてこの集
合部(共鳴室)に、上流端が定圧部(圧力反転部)と連通す
る共鳴通路(共通吸気通路)を接続した上で、各気筒で次
々に発生する圧力波を加振源として集合部及び共鳴通路
に発生する共振現象によって惹起される振幅の大きい周
期的な吸気圧変動の山部(圧力極大部)を利用して吸入空
気を燃焼室に押し込むといった過給手法である。かかる
共鳴過給においては、エンジン回転数によってきまる気
筒側の加振周波数が、集合部の容積、共鳴通路長、共鳴
通路断面積、音速等によってきまる吸気系の同調特性に
合致する場合に限り、吸気弁が閉じられる直前に吸気圧
変動が山部を迎えて充填効率が有効に高められる。換言
すれば、気筒側の加振周波数が、吸気系の共振周波数
(同調特性)と一致する場合に充填効率が有効に高められ
ることになる。この場合、共鳴通路長が短いほど吸気系
の共振周波数が高くなるが、通常、共鳴通路長はレイア
ウト上の制約等により比較的長く設定されるので、一般
に共振周波数は比較的低くなる。このため、かかる共振
周波数に合致するエンジン回転数(加振周波数)も低くな
り、したがって共鳴過給は比較的低回転領域で有効とな
る。なお、エンジン回転数に応じて共鳴通路長を切り替
えるなどして吸気系の同調特性を切り替えるようにすれ
ば、より広い回転領域で有効に共鳴過給を行うことがで
きるのはもちろんである。
【0005】したがって、低回転領域から高回転領域に
わたって広い回転領域で有効に動的過給を行うには、エ
ンジン回転数に応じて吸気系の同調特性(例えば、圧力
波伝播長、定圧容積部の有無)を切り替える必要があ
る。そこで、一般に、動的過給手段を備えたエンジンに
は、エンジン回転数が所定の切替回転数以上であるか否
かに対応して吸気系の同調特性を切り替える同調特性切
替手段が設けられる。例えば、エンジン回転数が切替回
転数以上であるか否かによって、慣性過給を行うかそれ
とも共鳴過給を行うかを切り替え、あるいは共鳴通路長
を切り替えるなどといった同調特性切替手段が設けられ
る。なお、かかる同調特性切替手段を備えた動的過給手
段は一般に可変吸気システムとよばれている。
【0006】ところで、かかる動的過給手段は何ら動力
源を用いないのでその過給効果には自ずから限界があ
る。そこで、充填効率をさらに高めるために、可変吸気
システムを設けて動的過給を行う一方、排気ターボ式あ
るいは機械式の過給機を設けて吸入空気を圧縮すること
により過給を行うようにしたエンジンが提案されている
(例えば、特開平2−119624号公報参照)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、可変吸
気システムと過給機とを備えた従来のエンジンにおいて
は、動的過給における吸気系の同調特性が過給機の運転
状態によって変化するので、予め設定された一定の切替
回転数で吸気系の同調特性を切り替えると、過給機の運
転状態によっては有効な動的過給が行れないことがある
といった問題がある。本発明は、上記従来の問題点を解
決するためになされたものであって、過給機の運転状態
にかかわらず常時有効に動的過給を行うことができる過
給機付エンジンの制御装置を提供することを目的とす
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達するた
め、第1の発明は、吸入空気を圧縮して過給を行う過給
機と、吸気系の動的効果を利用して圧力波過給を行う動
的過給手段と、エンジン回転数が所定の切替回転数以上
であるか否かに対応して上記動的過給手段の同調特性を
切り替える同調特性切替手段とが設けられた過給機付エ
ンジンの制御装置において、過給機より下流側の吸気圧
が高いときほど上記切替回転数を高回転側に変化させる
切替回転数制御手段が設けられていることを特徴とする
過給機付エンジンの制御装置を提供する。
【0009】第2の発明は、第1の発明にかかる過給機
付エンジンの制御装置において、過給機として機械式過
給機が用いられていて、切替回転数制御手段が過給時に
のみ切替回転数を過給機より下流側の吸気圧に応じて変
化させるようになっていることを特徴とする過給機付エ
ンジンの制御装置を提供する。
【0010】
【実施例】以下、本発明の実施例を具体的に説明する。
図1に示すように、第1〜第6気筒#1〜#6を備えた
6気筒V形エンジンVEにおいては、第1バンクP側に
第1,第3,第5気筒#1,#3,#5が配置され、第2バ
ンクQ側に第2,第4,第6気筒#2,#4,#6が配置さ
れている。ここで、各気筒#1〜#6は、#1→#2→
#3→#4→#5→#6の順で点火されるようになって
いる。したがって、第1バンクP側の各気筒#1,#3,
#5は互いに吸気行程が重複せず、また第2バンクQ側
の各気筒#2,#4,#6も互いに吸気行程が重複しな
い。なお、以下では便宜上、エンジン本体近傍において
は、エンジンVEの長手方向(図1では左右方向)にみて
第1気筒#1側を「前」といい、第5気筒#5側を「後」と
いうことにする。
【0011】各気筒#1〜#6においては、夫々、第
1,第2吸気弁1a,1bが開かれたときに、第1,第2吸
気ポート2a,2bを介して第1,第2独立吸気通路3a,3
bから燃焼室4内に混合気を吸入するようになってい
る。そして、第1,第2独立吸気通路3a,3bに臨んで夫
々通路内の吸入空気中に燃料を噴射する燃料噴射弁5a,
5bが設けられている。また、第2独立吸気通路3bに
は、所定の低負荷時には閉弁されるシャッタバルブ6が
設けられている。なお、第3,第4気筒#3,#4につい
ては、他の気筒と同一構成であるので、紙面の都合上個
々の部材への付番を省略している。
【0012】そして、第1,第2バンクP,Qにおいて
は、いずれも、各気筒の第1,第2吸気弁1a,1bが、夫
々、吸気弁用カムシャフト7に取り付けられた第1,第
2吸気弁用カム8a,8bによって所定のタイミングで開
閉されるようになっている。ここで、第1,第2バンク
P,Qの各吸気弁用カムシャフト7,7の先端部には、夫
々カムシャフトプーリ9,9が取り付けられている。そ
して、図示していないが、両カムシャフトプーリ9,9
と、クランク軸に取り付けられたクランク軸プーリとに
またがって1本のタイミングベルトが巻きかけられ、両
吸気弁用カムシャフト7,7はクランク軸によって、該
クランク軸と同期して回転駆動されるようになってい
る。なお、両吸気弁用カムシャフト7,7に対して夫
々、該吸気弁用カムシャフト7,7の回転位相を変えて
第1,第2吸気弁1a,1bの開閉タイミングを変化させる
可変バルブタイミング機構10,10が設けられてい
る。
【0013】エンジンVEの各気筒#1〜#6に燃料燃
焼用の空気を供給するために共通吸気通路11が設けら
れ、この共通吸気通路11には吸入空気の流れ方向にみ
て上流側から順に、吸入空気中のダストを除去するエア
クリーナ12と、吸入空気量を検出するエアフローセン
サ13と、吸気音を低減するレゾネータ14と、アクセ
ルペダル(図示せず)と連動して開閉されるスロットル弁
15と、クランク軸(図示せず)によって駆動される機械
式過給機16(スーパーチャージャ)と、該機械式過給機
16によって断熱圧縮されて温度が上昇した空気を冷却
するインタクーラ17とが介設されている。ここで、ス
ロットル弁15より下流側において、共通吸気通路11
の、機械式過給機16より上流側の部分とインタクーラ
17より下流側の部分とを連通させるバイパス吸気通路
18が設けられ、このバイパス吸気通路18にアクチュ
エータ19によって開閉されるリリーフバルブ20が介
設されている。そして、機械式過給機16の吐出圧すな
わち過給機下流の吸気圧が設定値(上限値)より高いとき
には、アクチュエータ19によってリリーフバルブ20
が開かれてインタクーラ下流の空気が過給機上流に戻さ
れ、過給圧が設定値(上限値)以下に保持されるようにな
っている。
【0014】共通吸気通路11は、インタクーラ17よ
り下流で、第1分岐吸気通路21と第2分岐吸気通路2
2とに分岐し、第1分岐吸気通路21の下流端は第1バ
ンクP用の第1サージタンク23の前端部に接続され、
第2分岐吸気通路22の下流端は第2バンクQ用の第2
サージタンク24の前端部に接続されている。そして、
第1サージタンク23の内側側部には第1,第3,第5気
筒#1,#3,#5の第1,第2独立吸気通路3a,3bの上
流端が接続され、第2サージタンク24の内側側部には
第2,第4,第6気筒#2,#4,#6の第1,第2独立吸
気通路3a,3bの上流端が接続されている。
【0015】そして、第1サージタンク23の後端部と
第2サージタンク24の後端部とを連通させる連通路2
5が設けられ、この連通路25にはこれを開閉する開閉
弁26が介設されている。ここで、開閉弁26は後で説
明するように、コントロールユニットCによってエンジ
ン回転数と吸気圧とに応じて開閉されるようになってい
る。コントロールユニットCは、マイクロコンピュータ
を備えたエンジンVEの総合的な制御装置であって、エ
アフローセンサ13によって検出される吸入空気量、ス
ロットルセンサ27によって検出されるスロットル開
度、回転数センサ28によって検出されるエンジン回転
数、吸気温センサ29によって検出される吸気温、吸気
圧センサ30によって検出される吸気圧等を制御情報と
して所定の制御を行うようになっている。なお、第1,
第2吸気ポート2a,2b、第1,第2独立吸気通路3a,3
b、第1,第2分岐吸気通路21,22、第1,第2サージ
タンク23,24及び連通路25からなる組立体は、特
許請求の範囲に記載された「動的過給手段」に相当する。
また、コントロールユニットC及び開閉弁26からなる
組立体は、特許請求の範囲に記載された「同調特性切替
手段」に相当する。さらに、コントロールユニットCは
特許請求の範囲に記載された「切替回転数制御手段」に相
当する。
【0016】しかしながら、エンジンVEの一般的な制
御はよく知られており、また本願の要旨とするところで
もないのでその説明を省略し、以下では本願の要旨にか
かる動的過給の制御についてのみ説明する。なお、かか
る動的過給においては、シャッタバルブ6が開かれてい
るときには、第1吸気弁1aと第1吸気ポート2aと第1
独立吸気通路3aとからなる吸気系統と、第2吸気弁1b
と第2吸気ポート2bと第2独立吸気通路3bとからなる
吸気系統とは同一の機能を有するので、以下では便宜上
両吸気系統をとくには区別せず、単に吸気弁1、吸気ポ
ート2、独立吸気通路3ということにする。
【0017】エンジンVEでは、機械式過給機16によ
って過給が行われるとともに、高回転領域では慣性過給
が行われ、他方低回転領域では共鳴過給が行われ、充填
効率が十分に高められるようになっている。なお、慣性
過給あるいは共鳴過給の基本的な概念は、前記従来の技
術で説明したとおりである。エンジン回転数が、切替回
転数以上となる領域(高回転領域)では、コントロールユ
ニットCによって開閉弁26が開かれ慣性過給が行われ
る。このとき、第1サージタンク23と第2サージタン
ク24とが連通路25を介して連通し、第1,第2サー
ジタンク23,24は一体化された1つの大きな容積部
となる。そして、この容積部は全気筒#1〜#6の独立
吸気通路3と連通しているので吸気干渉により該容積部
内の吸気圧はほぼ一定に保持される。このため、この容
積部を負圧波の圧力反転部とし、独立吸気通路3を負圧
波または正圧波の伝播経路とする慣性過給が行われる。
【0018】他方、エンジン回転数が切替回転数より低
い領域(低回転領域)では、コントロールユニットCによ
って開閉弁26が閉じられ共鳴過給が行われる。このと
き、第1サージタンク23と第2サージタンク24とは
連通が遮断され、互いに独立する。この場合、第1バン
クP側では、第1サージタンク23から空気が供給され
る各気筒#1,#3,#5は吸気行程が重複しないので第
1サージタンク23内には吸気干渉が起こらず、したが
ってこの第1サージタンク23を集合部とし第1分岐吸
気通路21を共鳴通路とする共鳴過給が行われる。同様
に、第2バンクQ側では、第2サージタンク24を集合
部とし第2分岐吸気通路22を共鳴通路とする共鳴過給
が行われる。なお、第1,第2分岐吸気通路21,22へ
の分岐部Bは、互いに逆の位相をもつ第1バンク側圧力
波と第2バンク側圧力波とが干渉しあってほぼ定圧に保
たれるので、この分岐部Bが両共鳴通路の上流端とな
る。
【0019】前記したとおり慣性過給あるいは共鳴過給
においては、エンジン回転数が吸気系の同調特性(同調
点)と合致したときに充填効率が有効に高められるが、
図3に、慣性過給が行われた場合(曲線G5)及び共鳴過
給が行われた場合(曲線G4)の、充填効率のエンジン回
転数に対する特性の一例を示す。図3から明らかなとお
り、慣性効果はエンジン回転数N3で最高となり、共鳴
効果はエンジン回転数N2で最高となる。そして、曲線
4と曲線G5とはエンジン回転数N1で交差している。
したがって、基本的にはこのN1を切替回転数とし、エ
ンジン回転数がN1以上のときに慣性過給を行いN1未満
のときに共鳴過給を行えば、動的過給を最大限有効に行
うことができることになる。
【0020】ところで、慣性過給と共鳴過給のいずれに
おいても、吸気系の同調特性は圧力波の伝播速度すなわ
ち音速によって左右される。すなわち、音速が速いとき
ほど圧力波が伝播経路を伝播するのに要する時間が短く
なり、したがって吸気系の同調特性に合致するエンジン
回転数が高回転側にずれることになる。そして、音速は
吸気温が高いときほど速くなる。したがって、吸気温が
高いときほど吸気系の同調特性に合致するエンジン回転
数は高回転側にずれることになり、このため切替回転数
は、基本的には、例えば図4中の直線G6に示すように
吸気温に応じて変化させるのが合理的であるということ
になる。
【0021】そして、エンジンVEにおいては、機械式
過給機16によって吸入空気が断熱圧縮されて吸気温が
上昇するので、これより下流側の吸気温は、吸気圧ない
しは過給圧に対応して時々刻々変化することになる。な
お、吸入空気はインタクーラ17によって冷却されるも
のの、この冷却によって断熱圧縮による温度上昇がもと
に戻されるわけではない。他方、一般に吸気温センサに
よる吸気温の検出にはかなりの応答遅れが伴われるの
で、このように時々刻々変化する吸気温を応答遅れなく
正確に検出するのはなかなかむずかしい。
【0022】そこで、本実施例では、切替回転数を第2
サージタンク24に臨設された吸気圧センサ30によっ
て検出される吸気圧に応じて変化させるようにしてい
る。すなわち、この場合吸気圧と吸気温との間には、吸
気圧が高いときほど吸気温が高くなるといった相関関係
があり、かつ吸気圧センサ30による吸気圧の検出には
ほとんど応答遅れがないので、このように吸気圧に応じ
て切替回転数を設定することにより、応答遅れなく現実
の吸気温に対応した切替回転数を設定することができ、
最大限に有効な動的過給を行うことができるわけであ
る。
【0023】具体的には、図2に示すように、縦軸を吸
気圧とし、横軸をエンジン回転数(切替回転数)とした2
次元座標系において、折れ線G2のように切替回転数を
設定し、G2より高回転側を慣性過給領域とし、G2より
低回転側を共鳴過給領域としている。なお、図2におい
て、G1は自然吸気領域(N.A.)と過給領域の境界であ
る。本実施例では、実質的には過給が行われない自然過
給領域(G1より低吸気圧側)、すなわち吸気圧がほぼ大
気圧以下となる領域では、吸気圧変化に対応する吸気温
変化がほとんど生じないので、切替回転数を一定値N1
としている。他方、過給領域(G1より高吸気圧側)では
吸気圧の上昇に伴って吸気温が上昇して吸気系の同調特
性に合致するエンジン回転数が高回転側にずれるので、
吸気圧が高いときほど切替回転数を高回転側に変化させ
るようにしている。
【0024】このように本実施例によれば、過給による
実際の吸気温変化に応答遅れなく追従して最適な切替回
転数が設定され、過給機の運転状態にかかわらず、常時
最大限に有効な動的過給を行うことができ、エンジン出
力を大幅に高めることができる。
【0025】
【発明の作用・効果】一般に、同調特性切替手段を備え
た動的過給手段(可変吸気システム)が設けられた過給機
付エンジンにおいては、過給機によって吸入空気が断熱
圧縮されて吸気温が上昇し、これに伴って圧力波の伝播
速度が上昇する。このため、吸気圧(過給圧)が高いと
きほど吸気系の同調特性と合致するエンジン回転数が高
回転側にずれることになり、吸入空気が常温であるもの
として設定された一定の切替回転数に基づいて吸気系の
同調特性(例えば、圧力波伝播長)を切り替えると、吸気
圧(過給圧)が高いときには有効に動的過給を行うことが
できなくなる。しかしながら、第1の発明によれば、過
給機より下流側の吸気圧が高いときほど、すなわち吸気
温が高いときほど切替回転数制御手段によって切替回転
数が高回転側に変更されるので、吸気圧(過給機の運転
状態)の高低にかかわらず低回転領域から高回転領域に
わたって常時有効な動的過給が行われ、エンジン出力が
高められる。また、切替回転数制御手段が、検出時の応
答遅れが非常に小さい吸気圧に応じて切替回転数を変更
するようになっているので、時々刻々変化する実際の吸
気温に対応して応答遅れなく切替回転数が切り替えら
れ、過給機の運転状態に応じて有効な動的過給が行われ
る。
【0026】第2の発明によれば、基本的には第1の発
明と同様の作用・効果が得られる。さらに、吸入空気が
断熱圧縮される過給時にのみ吸気圧に応じて切替回転数
が変更されるので、吸気圧と吸気温との相関関係の希薄
な自然吸気時において吸気温とは対応していない吸気圧
に基づいて切替回転数が不適正に変更されるのが防止さ
れ、より有効な動的過給が行われる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明にかかる制御装置を備えた過給機付エ
ンジンのシステム構成図である。
【図2】 図1に示すエンジンにおける、吸気圧と切替
回転数の関係を示す図である。
【図3】 慣性過給時と共鳴過給時とにおける、充填効
率のエンジン回転数に対する特性を示す図である。
【図4】 吸気温に応じて切替回転数を変化させる場合
の、切替回転数の吸気温に対する特性を示す図である。
【符号の説明】
VE…エンジン C…コントロールユニット 2a,2b…第1,第2吸気ポート 3a,3b…第1,第2独立吸気通路 16…機械式過給機 21,22…第1,第2分岐吸気通路 23,24…第1,第2サージタンク 25…連通路 26…開閉弁

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 吸入空気を圧縮して過給を行う過給機
    と、吸気系の動的効果を利用して圧力波過給を行う動的
    過給手段と、エンジン回転数が所定の切替回転数以上で
    あるか否かに対応して上記動的過給手段の同調特性を切
    り替える同調特性切替手段とが設けられた過給機付エン
    ジンの制御装置において、 過給機より下流側の吸気圧が高いときほど上記切替回転
    数を高回転側に変化させる切替回転数制御手段が設けら
    れていることを特徴とする過給機付エンジンの制御装
    置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載された過給機付エンジン
    の制御装置において、 過給機として機械式過給機が用
    いられていて、切替回転数制御手段が過給時にのみ切替
    回転数を過給機より下流側の吸気圧に応じて変化させる
    ようになっていることを特徴とする過給機付エンジンの
    制御装置。
JP33282692A 1992-12-14 1992-12-14 過給機付エンジンの制御装置 Pending JPH06173691A (ja)

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