JPH0617315A - 熱収縮性変性ポリエステル系フィラメント - Google Patents

熱収縮性変性ポリエステル系フィラメント

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JPH0617315A
JPH0617315A JP20938892A JP20938892A JPH0617315A JP H0617315 A JPH0617315 A JP H0617315A JP 20938892 A JP20938892 A JP 20938892A JP 20938892 A JP20938892 A JP 20938892A JP H0617315 A JPH0617315 A JP H0617315A
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JP
Japan
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modified polyester
filament
heat
ethylene glycol
polyester resin
Prior art date
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Pending
Application number
JP20938892A
Other languages
English (en)
Inventor
Takamasa Yamaoka
隆壮 山岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Gunze Ltd
Original Assignee
Gunze Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Gunze Ltd filed Critical Gunze Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は変性ポリエステル系樹脂からなる熱
収縮性変性ポリエステル系フィラメントを提供する。 【構成】 変性ポリエステル系樹脂を溶融押出等で紡糸
し1軸方向に延伸して成る低温熱収縮性が優れた変性ポ
リエステル系フィラメントであり、モーターコイルの導
線結束用部材、釣竿グリップ被覆用部材などをはじめと
して種々の用途が期待できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、変性ポリエステル系樹
脂を材料として紡糸されてなる熱収縮性変性ポリエステ
ル系フィラメントに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えばモーターコイル等に用
いられるボビンは導線等がラセン状に巻かれ、更にその
上に例えばレーヨン系フィラメント等を巻き結束されて
いた。又、釣竿等ではグリップ部分を各種のフィラメン
ト等で巻いたものが散見される。又、熱収縮性が乏しい
フィラメントなどで結束することも行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、フィラ
メント等をすきまなく一定の張力で均一に巻きつけ結束
することは非常に困難であり、工数がかかり、生産効率
が悪かった。又、従来の熱収縮性が乏しいフィラメント
では、熱収縮率が劣り強力な結束には不適当であった。
【0004】このような状況において、本発明者らは、
機械的物性、耐熱性、絶緑性等に優れたポリエステル系
樹脂に注目し、種々検討を続けた結果、本発明に到達し
た。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の特徴とする点
は、テレフタル酸及びエチレングリコールに加えてテレ
フタル酸以外のジカルボン酸及び/又はエチレングリコ
ール以外のジオール成分とから誘導されて成る変性ポリ
エステル系樹脂を紡糸してなる熱収縮性変性ポリエステ
ル系フィラメントを提供する点にある。
【0006】本発明に係る変性ポリエステル系樹脂は、
テレフタル酸(その誘導体を含む)とエチレングリコー
ルに更に、第3成分を加えて変性したものである。この
際、第3成分としては、特に制限されないが、一般的に
は酸成分としてイソフタル酸、ナフタリンジカルボン酸
等の芳香族ジカルボン酸、ヘキサヒドロテレフタル酸、
ヘキサイソフタル酸等の脂環族ジカルボン酸、アジピン
酸、セバチン酸等の脂肪族ジカルボン酸及びこれ等の誘
導体等の一種以上を例示でき、ジオール成分としては、
特に制限はないが、トリメチレングリコール、テトラメ
チレングリコール、ジエチレングリコール、1.4シク
ロヘキサンジメタノール等の誘導体の一種以上を例示で
きる。勿論、第三成分としては酸成分とシオール成分の
両成分を加えたものでもよい。
【0007】本発明に係る変性ポリエステル系樹脂とし
ては、特に制限はないが、テレフタル酸60モル%以上
及びエチレングリコール75モル%以上に、更にテレフ
タル酸以外のジカルボン酸(例えばイソフタル酸)を4
0モル%以下及び/又はエチレングリコール以外のジオ
ール成分(例えばジエチレングリコールや1.4シクロ
ヘキサンジメタノール)0〜25モル%とから誘導され
る変性ポリエステル系樹脂を好ましいものとして例示で
きる。
【0008】前記変性ポリエステル系樹脂において、テ
レフタル酸が60モル%未満になると強度が弱く成り、
結束力が減少し、又自然収縮が大きくなる傾向になり好
ましくない場合が多く、一方ジオール成分中のエチレン
グリコールが75モル%未満では結束力が弱く、初期の
目的が達成できず、自然収縮も大きくなり、好ましくな
い場合が多いが、用途によっては使用でき、特に制限さ
れない。
【0009】本発明に係るジカルボン酸成分、ジオール
成分で合成される変性ポリエステル系樹脂中に必要なら
ばその性質を阻害しない範囲で他の単量体、添加剤等を
適宜に導入してもよい。この際、本発明に係る変性ポリ
エステル系樹脂は、変性ポリエステル系樹脂にテレフタ
ル酸とエチレングリコールから成るホモポリエステル系
樹脂を添加した混合物や、変性ポリエステル系樹脂にそ
の性質を阻害しない範囲でポリエステル系樹脂以外の他
の重合体との混合物でもよく、これ等も本発明に係る変
性ポリエステル系樹脂の範囲であることは勿論である。
【0010】本発明に係る熱収縮性変性ポリエステル系
樹脂を紡糸して変性ポリエステル系フィラメントを得る
方法は、特に制限はなく、適宜の方法で行えばよいが、
一般的には、変性ポリエステル系樹脂を、ギヤーポンプ
を介した数十本のノズルを有するダイスノズルから垂直
に紡糸せしめ、次いでこの未延伸フィラメントを、例え
ば冷却槽等で冷却せしめた後、例えば2本1組の第1ゴ
デッドロールに束ねて5〜7回巻き付け、第1ゴデッド
ロールと第2ゴデットロール間にある、例えば加熱延伸
槽の中で1軸延伸し、ボビン等に巻き取る押出溶融紡糸
法で作成することが好ましいものとして例示できる。こ
の際、更に必要ならば第2ゴデットロールと第3ゴデッ
トロールの間で熱処理してもよく特に制限はない。
【0011】本発明に係る熱収縮性変性ポリエステル系
フィラメントの延伸倍率としては、特に限定されない
が、1.1倍以上好ましくは2倍以上、8倍以下が望ま
しい。延伸倍率が2倍未満では結束力が弱く、初期の目
的は達成できない。8倍越えるとフィラメントの径が不
安定になったり、白化、糸切れ等が発生する傾向があ
り、好ましくない場合が多い。延伸温度は、特に制限は
ないが、通常60℃以上、120℃以下、好ましくは8
0〜100℃の範囲を例示できる。この際60℃未満で
は延伸しずらく高延伸ができず、120℃を越えると低
温での高収縮性が得られず、好ましくない場合が多い。
又、延伸槽の熱媒体としては、特に制限はないが熱水、
グリセリン浴、水蒸気、熱風等により所定の温度を保つ
ようにすればよい。
【0012】本発明の熱収縮性変性ポリエステル系フィ
ラメントの熱収縮率は、特に、制限はなく、用途により
適宜に定めればよいが、通常では、例えばプリセリン浴
に30秒浸漬した際の熱収縮率が70℃で1.0〜6.
0%、80℃で6.0〜30%、90℃で30〜60
%、100℃で60〜90%程度が望ましいものとして
例示できるが、用途によってはこれ等の範囲以外でよい
ことは当然である。
【0013】本発明に係る熱収縮性変性ポリエステル系
フィラメントはモノフィラメントで使用してもよいが、
数本と合撚したマルチフィラメントとして使用してもよ
く、特に、制限はない。用途としては、前記したモータ
ーコイルの導線等の結束用部材、釣竿等のグリップ巻き
部材等として好適に用いられ、従来のように均一な張力
をかけ、タイトに巻く必要もなく、熱収縮性を利用して
容易にタイトな結束が可能である。又、本発明の熱収縮
性変性フィラメントは、例えば織物、編物、ロープ等を
作成して使用してもよいのは勿論であり、用途について
は特に制限はない。また本発明のフィラメントをカッテ
ィングしてカット綿とし紡績糸として利用することも可
能である。
【0014】以下、本発明を実施例に基づき説明する。
【0015】
【実施例】
【0016】実施例1 シカルボン酸成分として、テレフタル酸85モル%、イ
ソフタル酸15モル%と、ジオール成分としてエチレン
グリコール85モル%、ジエチレングリコール15モル
%とからなる変性ポリエステル系樹脂を材料として、ダ
イス温度220℃に加熱したギヤーポンプの設けられた
40mmΦの溶融押出機で水温約65℃の浴槽中に押出
紡糸して未延伸フィラメントを得た。斯かる未延伸フィ
ラメントをゴデットロールを用いて延伸温度95℃(熱
風)で6倍に一軸延伸を行い170デニールのフィラメ
ントを得た。得られたフィラメントはグリセリン浴30
秒浸漬した際の熱収縮率が60℃、70℃、80℃、9
0℃及び100℃で各々0.1%、5.6%、21.5
%、51.9%及び71.3%であった。このフィラメ
ントの機械的物性を表1に示す。
【0017】実施例2 ジカルボン酸成分として、テレフタル酸100モル%
と、ジオール成分としてエチレングリコール70モル
%、1.4シクロヘキサンジメタノール30モル%とか
らなる材料を実施例1と同様にして338デニルのフィ
ラメントを得た。得られたフィラメントをグリセリン浴
30秒浸漬した時の熱収縮率は70℃、80℃、90℃
並びに100℃で各々1.2%、6.8%、45.1%
及び81.6%であった。機械的物性を表1に示す。
【0018】比較例 テレフタル酸100モル%、エチレングリコール100
モル%からなるホモポリエステル系樹脂を実施例1と同
様にして200デニールのフィラメントをえた。得られ
たフィラメントをグリセリン浴30秒浸漬した時の熱収
縮率は70℃、80℃、90℃並びに100℃で各々0
%、1.5%、18.2%及び40.6%であった。表
1の測定方法は下記の通りである。 測定方法 熱収縮率…グリセリン浴30秒浸漬した時の収縮率。 引張強摩…JIS L−1095号に準拠。 引張伸度…JIS L−1095号に準拠。 ヤング率…JIS L−1095号に準拠。
【0019】
【表1】
【0020】実施例1、2から明らかなよに、本発明に
係る熱収縮変性ポリエステル系フィラメントは低温高収
縮性及び機械的物性が優れたものである。
【0021】
【発明の効果】本発明に係る熱収縮性ポリエステル系フ
ィラメントは機械強度が優れ、且つ低温で高収縮性を有
するものであり、例えばモーターコイル等に用いられる
導線の結束用バンド等に好適に使用できるものである。
更にはマルチフィラメント、編物、織物、ロープ、紡績
糸等を作成して、各種の用途が期待できる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 テレフタル酸及びエチレングリコールに
    加えてテレフタル酸以外のジカルボン酸及び/又はエチ
    レングリコール以外のジオール成分とから誘導されて成
    る変性ポリエステル系樹脂を紡糸してなる熱収縮性変性
    ポリエステル系フィラメント。
JP20938892A 1992-06-26 1992-06-26 熱収縮性変性ポリエステル系フィラメント Pending JPH0617315A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016210947A (ja) * 2015-05-13 2016-12-15 三菱化学株式会社 材料押出式3次元プリンター用フィラメント用樹脂

Cited By (3)

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JP2016210947A (ja) * 2015-05-13 2016-12-15 三菱化学株式会社 材料押出式3次元プリンター用フィラメント用樹脂
CN107530957A (zh) * 2015-05-13 2018-01-02 三菱化学媒体股份有限公司 材料挤出式三维打印机用丝材、由该丝材构成的卷绕体、包含该丝材的盒和使用了该丝材的树脂成型体的制造方法
US10899070B2 (en) 2015-05-13 2021-01-26 Mitsubishi Chemical Corporation Filament for material extrusion-type three-dimensional printers, wound body composed of said filament, cartridge containing said filament, and method for producing resin molded article using said filament

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