JP4268053B2 - 安定したポリトリメチレンテレフタレートパッケージを製造するプロセス - Google Patents

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Description

本発明は、ポリエステルマルチフィラメントヤーンの紡糸および巻き取りのプロセスに関し、該ヤーンは、ポリエステルフィラメントの全重量に対して、少なくともポリトリメチレンテレフタレート(PTT)を85重量%含む。
連続的な2段プロセスのポリエステルマルチフィラメントヤーン、特にポリエチレンテレフタレート(PET)マルチフィラメントヤーンの製造は、既に知られている。
マルチフィラメントヤーンは第1段階で紡糸し、巻き取り、第2段階でマルチフィラメントヤーンは延伸し、完成した形状とし、熱固定もしくは延伸巻縮して、バルキーマルチフィラメントヤーンとする。この2段階の間に、第2のテクスチャー加工段階および製品の品質のプロセス条件に対する影響なしに、このマルチフィラメントヤーンのパッケージは長期間保管したり高温で輸送したりすることができる。
ポリエステルポリマーチップを織物に転換する第1のステップは、紡糸プロセスによって適切なヤーンを作ることである。紡糸プロセスによって製造する最も一般的なヤーンは部分延伸ヤーン(POY)である。テクスチャー加工プロセスで経験を積むことによって、伸びが100%より大きいPOYヤーンの方向に技術が進んできている。PETとは対照的に、従来のプロセスによって、ポリトリメチレンテレフタレート(PTT)で製造するヤーンでは、多くの実際的な問題が生じた。遭遇した最も重大な問題のうちの1つは、最終的なヤーンが巻き取りボビン上で不安定であるということである。ヤーンの不安定性は、様々な形状で観察され、パッケージの変形、時間の関数としてのヤーン物性の変動、またパッケージ深さの関数としてのヤーン物性の変動などがある。これらの問題によって、後加工でさらにPTTを使用するに際し制限が発生する。
PETマルチフィラメントヤーンとは対照的に、ポリトリメチレンテレフタレート(PTT)マルチフィラメントヤーンは大きく収縮する傾向を有し、その収縮は紡糸直後と巻き取り時、ならびに巻き取り後の数時間あるいは数日にわたる。この収縮する傾向があるために、マルチフィラメントヤーンが短くなるということになる。そのため、ヤーンパッケージが圧縮を受け、その結果極端な場合には、ヤーンパッケージをチャックから取り外すことができなくなることがある。特に、高い温度での長期貯蔵あるいは輸送中に、ヤーンパッケージが、その好ましいチーズ形態を保てず、硬い端を有する隆起が形成され、重篤な巻き戻し問題だけでなくウスター値の極端な増加等のヤーン物性の悪化に結びつく。2kg未満にヤーンパッケージ重量を制限することによってのみ、PETヤーンの処理中では通常生じないこれらの問題が解決できる。
さらに、PETマルチフィラメントヤーンとは対照的に、PTTマルチフィラメントヤーンが貯蔵中に大きく経時変化すると言われてきた。構造的な硬化が経時と共に現れ、マルチフィラメントヤーンの物性(たとえばボイルオフ収縮および結晶化度)が変化する。工業的用途では、マルチフィラメントヤーンは経時的にその物性を維持することが必要であり、それによって前記マルチフィラメントヤーンの後の処理を連続的に実行することができ、マルチフィラメントヤーンに一定の物性を持たせることができる。
WO01/04393は、マルチフィラメントヤーンを加熱したゴデットを使用して熱処理するプロセスに言及している。しかし、WO01/04393において、前記方法によって貯蔵中の安定性、ヤーンパッケージの輸送の間の安定性が実現できるとは示されていない。WO01/04393のプロセスの不利な点は、紡糸速度を低速にする必要があることである。経済的理由での紡糸速度を上昇させると、加熱ゴデットへのマルチフィラメントヤーンの接触時間が減少し、そのため、ヤーンパッケージの長期間安定性が低下することになる。
本発明は、ポリエステルヤーン(好ましくはマルチフィラメントヤーン)の全重量に対してポリトリメチレンテレフタレート(PTT)を少なくとも85重量%を含むポリエステルヤーンの製造および巻き取りのプロセスである。
本プロセスは、PTTを押し出すステップと、PTTを紡糸してヤーンとするステップであって、該ヤーンを少なくとも一対のゴデットにラッピングするステップと、70℃から180℃、好ましくは80℃から120℃、 最も好ましくは90℃から110℃の範囲の温度で前記ポリエステルヤーンのフィラメントをボビンに巻き取る前に熱処理するステップとを含む。これを遂行するにはプロセスの紡糸部、好ましくは最後のゴデットの組で使用するゴデットの加熱によって行ない、ゴデットにラッピングされるフィラメントを加熱する。これは、パッケージ(ワインダーでボビン上に巻き取ったヤーン)が保管および/または輸送の間に著しく収縮しないようにヤーンを緩和することを目的としている。テイクアップ速度が少なくとも2000m/分であることが好ましく、2500から4100m/分であることがより好ましい。巻き取り張力が非常に低いこと、すなわち0.01から0.08g/デニールであることが好ましく、0.01から0.02g/デニールであることがより好ましい。巻き取り速度は、450m/分超が好適である。
貯蔵中の長期安定性を有し、貯蔵と輸送中に高温によって悪影響を受けないPTTヤーンパッケージを得ることは可能である。特に、前記ヤーンパッケージはより長い期間(たとえば11週間)にわたりそのヤーン物性ならびにチーズ状形態を維持する。貯蔵中のヤーンパッケージの収縮および変形、特に硬い端を有するように隆起する収縮現象は、もはや観察されず、巻き戻しの問題がヤーンパッケージの処理中に生じなくなる。本発明によるプロセスでは、同時に、一連の付加的な利点がある。特に、下記のようなものが挙げられる。
本発明によるプロセスは、単純な方法で、大規模で技術的なスケールで、および経済的方法で行なうことができる。特に、本プロセスは、2000m/分超の高いテイクアップ速度で紡糸と巻き取りができる。
本プロセスは、高速すなわち、3000m/分超、また4000m/分でも行なうことができ、このパッケージは非常に安定しており、収縮は減少し、さらにウスターも著しく減少する。
本プロセスによって得ることができるポリエステルマルチフィラメントヤーンは、大規模な技術的なスケールで単純な方法、および経済的方法で、延伸あるいは延伸テクスチャー加工プロセスのいずれでも処理できる。その結果として、テクスチャー加工は、450m/分超の速度で実行することができる。
巻き取り張力が非常に低い場合には、パッケージの安定性およびそのビルドアップ性が優れている。
本プロセスによって得ることができるポリエステルマルチフィラメントヤーンは均一性が高いので、均一であり、ほとんど欠点、表面着色のないパッケージのチーズ状形態が得られ、このポリエステルマルチフィラメントヤーンのさらなる処理も可能となる。
伸張テクスチャー加工によって得ることができる本マルチフィラメントヤーンは、高い引っ張り強さと高い破断伸度をも有する。
本発明によれば、マルチフィラメントヤーンの全重量に対して少なくとも85重量%のPTTを含むポリエステルマルチフィラメントヤーンを、好ましくは2000m/分超の巻き取り速度で巻き取ることができさえすれば任意の型の巻き取り機が使用できる。その他の詳細については、特にHanser−Verlag社(ドイツミュンヘン)発行のF.Fourni(1995)によるテキスト「合成フィラメント」等の技術文献を参照されたい。当該技術で知られている従来の巻き取り機は、1つのスピンドル上で1つ以上のマルチフィラメントヤーンを同時に巻き取ることができ、特に、12個までのマルチフィラメントヤーンの同時巻き取りが可能であり、紡糸プロセスの効率の改善が実現されている。
本発明は、またポリトリメチレンテレフタレート(PTT)をポリエステルヤーンの全重量に対して少なくとも約85重量%含む少なくとも1つのポリエステルヤーンの製造、および巻き取りのプロセス(好ましくはマルチフィラメントヤーン)に関する。ポリトリメチレンテレフタレート(PTT)は、当業界技術で既に知られている。ポリトリメチレンテレフタレートは、等モル量の1,3−プロパンジオールとテレフタル酸の重縮合反応によって得ることができる。また、他のポリエステル類との混合物も考えられる。本発明によれば、PTTを使用することが特に好ましい。
ポリエステルはホモポリマー、コポリマーの双方であってもよい。コポリマーの適切な例としては、PTT繰り返し単位に加えて、通常の、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ポリエチレングリコール、イソフタル酸、および/またはアジピン(adipinic)酸等のコモノマー類の反復単位に、このポリエステルのすべての反復単位に対して15mol%までの量を付加的に含んでいるものが挙げられるが、これに限定しないものとする。しかし、本発明中では、ポリエステルホモポリマーの使用すなわちPTTが特に好ましい。
本発明によるポリエステルには、添加物として、触媒、安定剤、帯電防止剤、酸化防止剤、難燃加工剤、着色剤、着色吸収改質剤、光安定剤、有機的亜リン酸塩、蛍光増白剤、つや消し剤等の通常の量の追加的な添加剤を含むことができるものとする。本ポリエステルは、好ましくは、マルチフィラメントヤーンの全重量に対して、0から5重量%の添加剤を含むものとする。
本発明の意味する使用可能なポリエステルは、熱可塑的に成型可能であり、紡糸してフィラメントとすることができることが好ましい。したがって、0.70dl/gから1.1dl/gまでの範囲の固有粘度を有するポリエステルが特に有利である。
本発明のプロセスは、特別の型式の紡糸プロセスに限定されないものとする。当業界技術で知られている任意の従来の型式の紡糸プロセスが使用可能である。本発明による代表的な紡糸プロセスを以下に記述する。
本発明によるプロセスでは、たとえば、ポリマーチップから押出機の中で融解状態のポリマーを製造するが、この場合、あらかじめチップを30ppm以下の水分に、特に15ppm以下の水分に乾燥することが特に好ましい。融解状態のポリエステルは、一定の回転速度の紡糸ポンプによって、ノズルアセンブリへ送り出し、そのアセンブリの紡糸口金のノズル口を介して押し出し、融解状態のフィラメントとするが、この場合、希望のヤーン単位重量を得るように既知の計算式に従って回転速度を調節する。押し出したフィラメントは、次いで凝固温度未満の温度に冷却する。本発明の目的のためには、凝固温度は溶融物が固体状態へ移る温度である。
本発明によれば、フィラメントが本質的には、粘質性を有さない温度へ冷却することが特に適切であること分かった。結晶化温度より下の温度へ、特にそれらのガラス転移温度より下の温度へ、フィラメントを冷却することが特に有利である。フィラメント冷却するための手段は先行技術で知られている。フィラメントは、ヤーンに紡糸仕上げ油の所望量を一定の率で供給する給油ピンの中で束ねる。
本発明によれば、マルチフィラメントヤーンは、巻き取る前に交絡させることが好ましい。
次いで、束ねたヤーンは、第1ゴデットシステムによって引き出されてワインダーに案内される。ヤーンをワインダーアセンブリで巻き取り、チューブ(ボビン)上でパッケージを形成する前に、さらなるゴデットシステムを使用することができる。場合によって用いるこのさらなるゴデットシステムは、ヤーンの延伸、熱硬化、緩和のために使用してもよい。
本発明によれば、本ポリエステルマルチフィラメントヤーンは、巻き取りに先立って、70℃から180℃、好ましくは80℃から120℃まで、最も好ましくは90℃から110℃の間の範囲の温度で熱処理するが、ここで、前記熱処理は、加熱ゴデット、好ましくは最後の組のゴデットによって行ってもよい。ヤーンを加熱するために、加熱ガス、加熱コンタクトロール、放射加熱も使用してもよい。
本発明のプロセスでは、ボビン2上に巻かれている安定な巻きパッケージ1を例示する図1に概略的に示すように、チーズ状形態のヤーンパッケージの製造が可能となる。貯蔵中のヤーンパッケージの収縮および変形、図2(ボビン4上に巻かれた不安定な巻きパッケージ3を示す)で概略的に示すような、特にヤーンパッケージが、チャックから取り外すことができなくなり、また硬い端を有する隆起の形成を招くような程度までの収縮はもはや見られず、ヤーンパッケージの後処理中に巻き戻し問題が生じなくなる。その結果として、本方法によって得られるポリエステルパッケージは、貯蔵中において改良された長期間安定性を示し、貯蔵中と輸送中の高温によって影響を受けない。特に、たとえば少なくとも11週間より長い期間保管しても、好ましい物性およびチーズ状形態を維持する。
本発明による巻き取り張力を設定するためには、POYの巻き取り速度は、テイクアップ速度の0%から5%下回ることが好都合である。紡糸テイクアップ速度を0%から1%下回る巻き取り速度を選択することが好ましい。このテイクアップ速度は好ましくは2000m/分超であり、より好ましくは3000m/分超、特に4000m/分超が好ましい。
先行技術のものと比較して、本方法によって得られるポリエステルマルチフィラメントヤーンは優れた物性を示す。好ましくは、60%から145%、好ましくは80%から130%超の範囲の破断伸度を示し、0%から10%、特に0%から5%の範囲のボイルオフ収縮を示す。このことによって、大規模な技術的なスケールで単純な方法、および経済的方法で、延伸あるいは延伸テクスチャー加工プロセスのいずれでも次の処理ができるようになる。その結果として、このテクスチャー加工は、450m/分超の速度で実行することができる。伸張テクスチャー加工によって得ることができるマルチフィラメントヤーンは高い引っ張り強さ、高い破断伸度、低いキャピラリブレーク、沸点における均一な可染性を有する。
報告されている材料パラメーターを決定するための分析法は当業者では知られている。
たとえばWO 99/07927の技術文献に見ることができる。
固有粘度は、Schott社の粘度計中でDIN 51562によって、25℃で測定し、知られている式、Billmeyerの式に従って計算する。フェノール/1,2−ジクロロベンゼンの1:1の重量割合混合物を溶媒として使用する。溶液の濃度は、100mlの溶液に対して0.5gのPTTとする。
Perkin Elmer社のDSC熱量計装置を、融点、結晶化およびガラス転移温度の測定に使用する。この方法によれば、サンプルは最初に280℃まで加熱し、融解させ、次いで急冷する。DSC測定は、10K/分の加熱速度で、20℃から280℃までの範囲で実行する。温度の値はプロセッサーによって決定する。
フィラメントの密度の測定は、23±0.1℃の温度で密度/勾配カラムを用いて行なう。2つの濃度の異なる臭化ナトリウムを使用する(テストする材料の予想密度で限度を決める)。アモルファスのポリエステルDaの密度および結晶性ポリエステルDkの密度を規準として、密度測定の結果を結晶化度の計算に使用することができる。対応する計算は文献からわかり、たとえば、下記の値がPTTに有効である:
Da=1.295g/cm、Dk=1.429g/cm
単位重量は、精密ロールおよび重量測定装置によって、既知の方法(DIN EN ISO 2060)で測定する。初期荷重は、この場合、総計フィラメント用の0.05 cN/dtexが適当である。
引っ張り強さと破断伸度は、DIN EN ISO 5079試験手順を使用して、Textechno製のStatimat装置で測定する。引っ張り強さは、最大の破断荷重の値を単位重量で除算することにより決定し、破断伸度は最大荷重で評価する。
ボイルオフ収縮の測定については、フィラメントの房を、10±分、95±1℃で(ASTM D4301)水中で無張力で処理する。この房は、POYについては、0.05 cN/dtexの初荷重でかせ揚機で作成する。温度処理の前後の房の長さの測定は、0.2cN/dtexで行なう。ボイルオフ収縮は、長さの差からの既知の方法で求める。
通常のウスター値は、Fa Zellweg(CH−8610 Switzerland)のウスター4試験装置で測定し、ウスター%値として表す。 収縮は下記の工程によって測定する。
1.POYヤーンのdtex(デニール)を測定する。
2.合計5000dtexのカセを得るために必要なラッピング数を、式5000dtex/(POY dtex)/2で計算する。
3.カセに25グラムの重量を掛ける。
4.カセの初期の長さ(LO)を測定する。
5.15分間60℃で恒温槽中で初期荷重下でカセを処理する。
6.オーブンからカセを取り除き、室温に放置する。
7.カセの新しい長さ(LF)を測定する。
8.下記式によって収縮%を計算する。
収縮=(LF−LO)/LOx100
本発明を、実施例と比較例により以下に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
押し出し、紡糸および巻き取りの運転条件の詳細を、表1に示す。押出機として、この場合、L/D比24、および押出機の終端でピン型混合の多目的スクリューを用いた。この種の押出機で、ポリエステル紡糸に受け入れ可能な混合が行われる。
Figure 0004268053
Figure 0004268053
これらの実験中で使用したヤーンは120dtex/36であった。表2には、速度、せん断速度およびドローダウンに関する情報を示す。
Figure 0004268053
上記の式では、ラビノビッチ補正を考慮していない。
ドローダウン=(ゴデット1の速度)/(孔出口でのヤーンの速度)
この実験では、第2のゴデット対を加熱した。分速(m/分)2750メートルの紡糸速度を使用して約100パーセントの伸びを得た。この実施例における主な変数は、ゴデットの温度、およびラップ(ゴデット周囲をヤーンで包み込む回数)数とした。表3に、様々なパラメーター、結果の詳細を示す。このデータからの非常に意義深い1つの観察によれば、巻き取り張力を約0.01から0.02g/デニールと非常に低くした時に、PTTのパッケージ増成は優れている。また、収縮測定によって、適切な温度における収縮を約0にするためには、最低3.5回のラップが必要とされることがわかる。ラップ数を5.5または7.5に増加させると、100℃から110℃の温度領域で非常に低い収縮が得られる。加熱ゴデット経路を使用すると、加熱ゴデットプロセスではない時と比較して、2750m/分で約8%から10%伸びが減少することを結果が示している。温度あるいはラップ数が増加すると共に、テナシティーがわずかに低下する。ラップ数または温度が増加すると共に、ウスター値は増加する。
Figure 0004268053
Figure 0004268053
この実施例においては、第1のゴデット対を加熱し、第2のゴデット対を室温に維持した。巻き取り速度は、分速2600メートルとし、分速2750メートルの巻き取り速度時と比較してわずかに高い伸びを得た。また、インターレース機を第1のゴデット対の前に設置して、貯蔵および次工程の操作中に繊維相互の一体性を上げた。
表4に、使用したパラメーター、およびこの実施例において得られた結果を詳細に示す。この結果により、第1の対のゴデットを加熱した場合、第2の対のゴデットを加熱した時と同様の結果が得られることがわかる。ゴデット温度を90℃から100℃の間にすると収縮が著しく低減する。伸びとテナシティーの低減は、第2の対のゴデットの加熱時と比較して、非常に小さい。他方では、収縮値が実質上減少したこの温度領域でウスター値がより増加した。
Figure 0004268053
この実施例は、ゴデット対を加熱した時に、ウスター値への巻き取り速度の影響を理解することを目的とした。表5に結果を示す。分速3000メートルで、プロセスははるかに安定し、これにより低いウスター値が得られた。また、この方法の主な欠点は、巻き取り速度が増加するにつれ伸び値が減少するということであった。
Figure 0004268053
この実施例の目的は、安定したパッケージを得る際に、分速約4000メートル以上の高速における紡糸の値を決定することとした。ヤーン加熱をしない従来の経験によれば、分速約4000メートルの紡糸ではおよそ10%から15%の収縮が得られたであろう。この実験では、第2の対のゴデットを加熱し、その温度は95℃から140℃で変動させた。表6に、実験装置および得られたヤーン物性について詳細を示す。温度が増加するにつれて、プロセスは安定し、ウスター値が向上した。分速4000メートルで、温度上昇による伸びに対する影響は最小となった。
Figure 0004268053
チーズ状のヤーンパッケージの標準状態での形態を示す概略図である。 膨れと収縮が生じたヤーンパッケージの形態を示す概略図である。

Claims (9)

  1. ポリトリメチレンテレフタレートを押し出すステップと、
    該ポリトリメチレンテレフタレートを紡糸してヤーンとし、該ヤーンを少なくとも一対のゴデットにラッピングするステップと、
    該ヤーンの紡糸中に、少なくとも一対のゴデットを加熱することにより、該ヤーンを70℃から180℃の範囲の温度で熱処理するステップと、
    該ヤーンを巻き取り張力0.01から0.02g/デニールで巻き取るステップとを含む、ポリエステルヤーンの全重量に対して少なくとも85重量%のポリトリメチレンテレフタレートからなるポリエステルヤーンを紡糸し、巻き取る方法
  2. 前記ヤーンがマルチフィラメントヤーンである請求項1に記載の方法
  3. 前記ヤーンが、巻き取りに先立って、80℃から120℃の範囲の温度で熱処理される請求項1または2に記載の方法
  4. 前記ヤーンが、巻き取りに先立って、90℃から110℃の範囲の温度で熱処理される請求項3に記載の方法
  5. 複数のゴデット対が存在し、前記ヤーンが、第1のゴデット対の加熱により熱処理される請求項1から4のいずれか1項に記載の方法
  6. 複数のゴデット対が存在し、前記ヤーンが、
    前記第1のゴデット対に続く少なくとも1つのゴデット対の加熱により熱処理される請求項1から5のいずれか1項に記載の方法
  7. 2つのゴデット対が存在し、前記ヤーンが第2のゴデット対の加熱により熱処理される請求項6に記載の方法
  8. 紡糸ステップ中のテイクアップ速度が2000m/分を超える請求項1からのいずれか1項に記載の方法
  9. ポリトリメチレンテレフタレートを押し出すステップと、
    該ポリトリメチレンテレフタレートを紡糸してヤーンとするステップと、
    巻き取りに先立って、加熱ガス又は加熱コンタクトロールを用いて該ヤーンを70℃から180℃の範囲の温度で熱処理するステップと、
    該ヤーンを巻き取り張力0.01から0.02g/デニールで巻き取るステップとを含む、ポリエステルヤーンの全重量に対して少なくとも85重量%のポリトリメチレンテレフタレートからなるポリエステルヤーンを紡糸し、巻き取る方法
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