JPH06172777A - 親水性皮膜および潤滑皮膜を有するアルミニウム含有金属材料 - Google Patents
親水性皮膜および潤滑皮膜を有するアルミニウム含有金属材料Info
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- JPH06172777A JPH06172777A JP32568892A JP32568892A JPH06172777A JP H06172777 A JPH06172777 A JP H06172777A JP 32568892 A JP32568892 A JP 32568892A JP 32568892 A JP32568892 A JP 32568892A JP H06172777 A JPH06172777 A JP H06172777A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 親水性および潤滑性にすぐれ、皮膜の焼き付
き、割れ、剥離などがなく、また切断などの損傷を生ず
ることなく成形加工の可能なアルミニウム含有金属材料
を提供する。 【構成】 アルミニウム含有金属材料基体の表面に、ア
ルカリケイ酸塩、コロイダルシリカ、アルミナゾル、お
よび親水性有機高分子材料の少なくとも1種を含有する
親水性皮膜を形成し、その上に、ポリアルキレンオキシ
ド基、水酸基、アミド基、カルボキシル基、スルホン
基、ホスホン基、およびアミノ基の少なくとも1種を、
分子当り少なくとも1個有するシロキサン化合物を含む
処理液を、乾燥重量が1〜300mg/m2 になるように
塗布し乾燥して得られる潤滑皮膜を形成した、親水、潤
滑性アルミニウム含有金属材料。
き、割れ、剥離などがなく、また切断などの損傷を生ず
ることなく成形加工の可能なアルミニウム含有金属材料
を提供する。 【構成】 アルミニウム含有金属材料基体の表面に、ア
ルカリケイ酸塩、コロイダルシリカ、アルミナゾル、お
よび親水性有機高分子材料の少なくとも1種を含有する
親水性皮膜を形成し、その上に、ポリアルキレンオキシ
ド基、水酸基、アミド基、カルボキシル基、スルホン
基、ホスホン基、およびアミノ基の少なくとも1種を、
分子当り少なくとも1個有するシロキサン化合物を含む
処理液を、乾燥重量が1〜300mg/m2 になるように
塗布し乾燥して得られる潤滑皮膜を形成した、親水、潤
滑性アルミニウム含有金属材料。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、親水性皮膜および潤滑
皮膜を有するアルミニウム含有金属材料に関するもので
ある。更に詳しく述べるならば、本発明は、親水性皮膜
を有するアルミニウム含有金属材料の前記親水性皮膜上
に、その親水性を損なうことなしに、成形加工に対して
優れた潤滑性を有する潤滑皮膜が形成されているアルミ
ニウム含有金属材料に関するものである。このような本
発明の潤滑性アルミニウム含有金属材料は、具体的に
は、フィンコイル材用アルミニウム含有金属材料として
有用なものである。
皮膜を有するアルミニウム含有金属材料に関するもので
ある。更に詳しく述べるならば、本発明は、親水性皮膜
を有するアルミニウム含有金属材料の前記親水性皮膜上
に、その親水性を損なうことなしに、成形加工に対して
優れた潤滑性を有する潤滑皮膜が形成されているアルミ
ニウム含有金属材料に関するものである。このような本
発明の潤滑性アルミニウム含有金属材料は、具体的に
は、フィンコイル材用アルミニウム含有金属材料として
有用なものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、アルミニウム含有金属材料に対
するプレコート処理法、例えばアルミニウム含有金属製
フインコイル材上に親水性皮膜を形成させる方法とし
て、アルカリケイ酸塩を用いる方法が、特開昭55−9
9976号、特開昭60−101156号、及び特開昭
62−235477号等に開示されている。しかし、こ
のような従来方法によって親水性皮膜を形成されたアル
ミニウム含有金属材料から、フインパネルを成形する
際、親水性皮膜の硬度が高いことによる金型の摩耗、皮
膜の割れ、ひいては脱落等の問題が生じていた。
するプレコート処理法、例えばアルミニウム含有金属製
フインコイル材上に親水性皮膜を形成させる方法とし
て、アルカリケイ酸塩を用いる方法が、特開昭55−9
9976号、特開昭60−101156号、及び特開昭
62−235477号等に開示されている。しかし、こ
のような従来方法によって親水性皮膜を形成されたアル
ミニウム含有金属材料から、フインパネルを成形する
際、親水性皮膜の硬度が高いことによる金型の摩耗、皮
膜の割れ、ひいては脱落等の問題が生じていた。
【0003】これらの問題の解決のために、有機皮膜の
適用が検討され、特開昭61−101798号、及び特
開昭62−105629号の『第一層に水溶性アクリル
樹脂、第二層に水溶性セルロース樹脂を設ける事を特徴
とする熱交換器フィン材』や、特開昭62−18619
8号の『フィン表面にポリアクリル酸エステル系、また
はポリメタアクリル酸の親水性有機皮膜を形成してなる
ことを特徴とするAlまたはAl合金製フィン材』等が
提案された。しかし、最近では、フインパネルの成形加
工において、従来のドロー加工に代わって、それよりも
より加工シェアーの大きいドローレス加工が主流として
用いられるようになり、このため、より加工性の優れた
親水性皮膜の開発実用化が望まれている。
適用が検討され、特開昭61−101798号、及び特
開昭62−105629号の『第一層に水溶性アクリル
樹脂、第二層に水溶性セルロース樹脂を設ける事を特徴
とする熱交換器フィン材』や、特開昭62−18619
8号の『フィン表面にポリアクリル酸エステル系、また
はポリメタアクリル酸の親水性有機皮膜を形成してなる
ことを特徴とするAlまたはAl合金製フィン材』等が
提案された。しかし、最近では、フインパネルの成形加
工において、従来のドロー加工に代わって、それよりも
より加工シェアーの大きいドローレス加工が主流として
用いられるようになり、このため、より加工性の優れた
親水性皮膜の開発実用化が望まれている。
【0004】また、近年環境汚染防止のため、トリクロ
ロエタン、およびフロンなどの溶剤の使用に対する規制
が厳しくなり、このため非水系溶剤の代わりに、水系の
脱脂剤の使用が見直される傾向がある。しかし、水系脱
脂処理には、工程数の増加、コストの上昇等の問題があ
り、そこで脱脂工程の省略が可能な揮発性プレス油が検
討され、実用されるようになった。しかし、この揮発性
プレス油は従来の鉱油系プレス油に比べると高価であ
り、かつアルミニウム含有金属材料に対する潤滑性が劣
り、摩擦係数の十分な低下が望まれないという問題があ
る。
ロエタン、およびフロンなどの溶剤の使用に対する規制
が厳しくなり、このため非水系溶剤の代わりに、水系の
脱脂剤の使用が見直される傾向がある。しかし、水系脱
脂処理には、工程数の増加、コストの上昇等の問題があ
り、そこで脱脂工程の省略が可能な揮発性プレス油が検
討され、実用されるようになった。しかし、この揮発性
プレス油は従来の鉱油系プレス油に比べると高価であ
り、かつアルミニウム含有金属材料に対する潤滑性が劣
り、摩擦係数の十分な低下が望まれないという問題があ
る。
【0005】また、親水性皮膜の形成に有機高分子化合
物を適用する場合、得られる親水性皮膜の潤滑性が不十
分であり、実際には加工不良による皮膜欠陥、皮膜の焼
き付き、更にはフインの破断という問題が生じている。
従って、アルミニウム含有金属材料表面に形成される親
水性皮膜自体の潤滑性の一層の向上が望まれている。
物を適用する場合、得られる親水性皮膜の潤滑性が不十
分であり、実際には加工不良による皮膜欠陥、皮膜の焼
き付き、更にはフインの破断という問題が生じている。
従って、アルミニウム含有金属材料表面に形成される親
水性皮膜自体の潤滑性の一層の向上が望まれている。
【0006】親水性皮膜の潤滑性の向上に関し、特開平
2−989号、及び特開平2−990号には、『Al材
表面に潤滑性を有し、且つ乾燥後には水濡れ性の良い皮
膜を形成することを特徴とする熱交換器用アルミニウム
製フインの製造方法』が開示されており、この方法にお
いては親水性向上に関して、界面活性剤が有効であり、
潤滑性向上に対しては、リン系極圧添加剤、ワックス、
高級脂肪酸エステル、石油樹脂、およびポリエチレング
リコールが有効であるとされている。しかし、この方法
に用いられる潤滑性付与剤は、親水性に乏しく、むしろ
撥水性を示すものであり、また、或は親水性を有してい
ても潤滑効果は比較的小さいなどの欠点を有している。
2−989号、及び特開平2−990号には、『Al材
表面に潤滑性を有し、且つ乾燥後には水濡れ性の良い皮
膜を形成することを特徴とする熱交換器用アルミニウム
製フインの製造方法』が開示されており、この方法にお
いては親水性向上に関して、界面活性剤が有効であり、
潤滑性向上に対しては、リン系極圧添加剤、ワックス、
高級脂肪酸エステル、石油樹脂、およびポリエチレング
リコールが有効であるとされている。しかし、この方法
に用いられる潤滑性付与剤は、親水性に乏しく、むしろ
撥水性を示すものであり、また、或は親水性を有してい
ても潤滑効果は比較的小さいなどの欠点を有している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、親水性皮膜
と、潤滑性にすぐれた皮膜とを有するアルミニウム含有
金属材料を提供しようとするものであり、特に、親水性
皮膜上に、潤滑性の高い皮膜が形成されており、それに
よって、揮発性プレス油を適用、もしくはプレス油を適
用せずに、親水性皮膜本来の親水性を阻害することな
く、表面の摩擦係数を下げ、皮膜の焼き付き、割れ、剥
離、並びにフィンの破断を抑制し得る優れた成形加工性
を有する、親水性皮膜および潤滑皮膜を有するアルミニ
ウム含有金属材料を提供しようとするものである。
と、潤滑性にすぐれた皮膜とを有するアルミニウム含有
金属材料を提供しようとするものであり、特に、親水性
皮膜上に、潤滑性の高い皮膜が形成されており、それに
よって、揮発性プレス油を適用、もしくはプレス油を適
用せずに、親水性皮膜本来の親水性を阻害することな
く、表面の摩擦係数を下げ、皮膜の焼き付き、割れ、剥
離、並びにフィンの破断を抑制し得る優れた成形加工性
を有する、親水性皮膜および潤滑皮膜を有するアルミニ
ウム含有金属材料を提供しようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、既に、従
来公知の親水化処理剤の個々の親水化機能を損なうこと
なしに、これらの処理剤に成形加工における潤滑性を付
加する手段として、アルカリ珪酸塩、コロイダルシリ
カ、アルミナゾル、及び親水性有機高分子材料から選ば
れた1種または2種以上からなる親水化成分と、更に1
分子中に、ポリアルキレンオキシド基、水酸基、アミド
基、カルボキシル基、スルホン基、ホスホン基、及びア
ミノ基より選ばれた1種または2種以上の親水基を有す
る1種または2種以上のシロキサン化合物からなる潤滑
成分とを含むことを特徴とするアルミニウム含有金属材
料の親水化処理剤を開発した。
来公知の親水化処理剤の個々の親水化機能を損なうこと
なしに、これらの処理剤に成形加工における潤滑性を付
加する手段として、アルカリ珪酸塩、コロイダルシリ
カ、アルミナゾル、及び親水性有機高分子材料から選ば
れた1種または2種以上からなる親水化成分と、更に1
分子中に、ポリアルキレンオキシド基、水酸基、アミド
基、カルボキシル基、スルホン基、ホスホン基、及びア
ミノ基より選ばれた1種または2種以上の親水基を有す
る1種または2種以上のシロキサン化合物からなる潤滑
成分とを含むことを特徴とするアルミニウム含有金属材
料の親水化処理剤を開発した。
【0009】本発明者らは、成形加工において、更に高
い潤滑性を付加する手段について鋭意検討した結果、ア
ルミニウム含有金属材料基体の表面に、形成され、かつ
アルカリケイ酸塩、コロイダルシリカ、アルミナゾル、
及び親水性有機高分子材料から選ばれた少なくとも1種
を含有する親水性皮膜と、この親水性皮膜上に形成さ
れ、かつ、1分子当り、ポリアルキレンオキシド基、水
酸基、アミド基、カルボキシル基、スルホン基、ホスホ
ン基、およびアミノ基より選ばれた少なくとも1種から
なる少なくとも1個の親水性基を有する1種以上のシロ
キサン化合物を含む、乾燥重量が1〜300mg/m2 の
潤滑皮膜とを有するアルミニウム含有金属材料が上記課
題を解決し得ることを見い出し、本発明を完成した。
い潤滑性を付加する手段について鋭意検討した結果、ア
ルミニウム含有金属材料基体の表面に、形成され、かつ
アルカリケイ酸塩、コロイダルシリカ、アルミナゾル、
及び親水性有機高分子材料から選ばれた少なくとも1種
を含有する親水性皮膜と、この親水性皮膜上に形成さ
れ、かつ、1分子当り、ポリアルキレンオキシド基、水
酸基、アミド基、カルボキシル基、スルホン基、ホスホ
ン基、およびアミノ基より選ばれた少なくとも1種から
なる少なくとも1個の親水性基を有する1種以上のシロ
キサン化合物を含む、乾燥重量が1〜300mg/m2 の
潤滑皮膜とを有するアルミニウム含有金属材料が上記課
題を解決し得ることを見い出し、本発明を完成した。
【0010】すなわち、上記本発明の親水性皮膜および
潤滑皮膜を有するアルミニウム含有金属材料は、アルミ
ニウム含有金属材料基体の表面にアルカリ珪酸塩、コロ
イダルシリカ、アルミナゾル、及び親水性有機高分子材
料から選ばれた少なくとも1種を含有する親水性皮膜を
形成し、次に、この親水性皮膜表面に、1分子当り、ポ
リアルキレンオキシド基、水酸基、アミド基、カルボキ
シル基、スルホン酸基、ホスホン酸基、及びアミノ基よ
り選ばれた少なくとも1種からなる少なくとも1個の親
水性基を有する1種以上のシロキサン化合物を含む水溶
液または水分散液を塗布し、乾燥して、乾燥重量が1〜
300mg/m2 の潤滑皮膜を形成することによって、製
造される。
潤滑皮膜を有するアルミニウム含有金属材料は、アルミ
ニウム含有金属材料基体の表面にアルカリ珪酸塩、コロ
イダルシリカ、アルミナゾル、及び親水性有機高分子材
料から選ばれた少なくとも1種を含有する親水性皮膜を
形成し、次に、この親水性皮膜表面に、1分子当り、ポ
リアルキレンオキシド基、水酸基、アミド基、カルボキ
シル基、スルホン酸基、ホスホン酸基、及びアミノ基よ
り選ばれた少なくとも1種からなる少なくとも1個の親
水性基を有する1種以上のシロキサン化合物を含む水溶
液または水分散液を塗布し、乾燥して、乾燥重量が1〜
300mg/m2 の潤滑皮膜を形成することによって、製
造される。
【0011】
【作用】本発明において、アルミニウム含有金属材料と
は、アルミニウム材料及びアルミニウム合金材料、例え
ば、アルミニウム−マグネシウム合金材料、およびアル
ミニウム−マンガン合金材料などを包含するものであ
る。
は、アルミニウム材料及びアルミニウム合金材料、例え
ば、アルミニウム−マグネシウム合金材料、およびアル
ミニウム−マンガン合金材料などを包含するものであ
る。
【0012】また、本発明に用いられる親水性皮膜形成
用処理剤は、その有効成分として、前記のようにアルカ
リ珪酸塩、コロイダルシリカ、アルミナゾルなどの無機
系親水化剤、および親水性有機高分子材料から選ばれた
1種または2種以上の親水化成分を含むものである。前
記アルカリ珪酸塩、コロイダルシリカ、およびアルミナ
ゾルは、水溶液または水分散液として用いられる。
用処理剤は、その有効成分として、前記のようにアルカ
リ珪酸塩、コロイダルシリカ、アルミナゾルなどの無機
系親水化剤、および親水性有機高分子材料から選ばれた
1種または2種以上の親水化成分を含むものである。前
記アルカリ珪酸塩、コロイダルシリカ、およびアルミナ
ゾルは、水溶液または水分散液として用いられる。
【0013】本発明に用いられる親水性有機高分子材料
は、親水性高分子樹脂、および親水性高分子樹脂と、そ
の架橋剤とから得られる架橋親水性高分子樹脂を包含す
るものである。前記親水性有機高分子樹脂は、その1分
子当り、例えば第1〜3級アミノ基、第4級アンモニウ
ム基、カルボキシル基、スルホン酸基、ホスホン酸基、
水酸基、第1〜3級アミド基、ポリアルキレンオキシド
基等から選ばれた1種または2種以上の親水性基を有す
る重合体樹脂から選ぶことができる。これらの重合体の
中で、イオン性有機高分子化合物としては、例えばアク
リル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、ビニ
ルスルホン酸、スチレンスルホン酸、スルホエチルアク
リレート、アクリルアミド、N−メチレンスルホン酸ア
クリルアミド、2−アクリルアミド−2−メチルプロパ
ンスルホン酸、N−メチロールアクリルアミド、エチレ
ンイミン、ジメチルジアリルアンモニウム等の重合性モ
ノマーの単独重合、あるいは共重合物などがある。ま
た、縮合反応により得られる水溶性ナイロン、ポリアミ
ド、エポキシ変性ポリアミド、水溶性ポリエステル等、
その他デンプン、セルロース、およびそれらの誘導体等
の天然水溶性多糖類、エチレンオキシドの単独重合物で
あるポリエチレンオキシド、エチレンオキシドとプロピ
レンオキシドとの共重合物、無水トリメリット酸とネオ
ペンチルグリコールの共重合物のアンモニウム塩等の水
溶性アルキッド樹脂等を用いることができる。
は、親水性高分子樹脂、および親水性高分子樹脂と、そ
の架橋剤とから得られる架橋親水性高分子樹脂を包含す
るものである。前記親水性有機高分子樹脂は、その1分
子当り、例えば第1〜3級アミノ基、第4級アンモニウ
ム基、カルボキシル基、スルホン酸基、ホスホン酸基、
水酸基、第1〜3級アミド基、ポリアルキレンオキシド
基等から選ばれた1種または2種以上の親水性基を有す
る重合体樹脂から選ぶことができる。これらの重合体の
中で、イオン性有機高分子化合物としては、例えばアク
リル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、ビニ
ルスルホン酸、スチレンスルホン酸、スルホエチルアク
リレート、アクリルアミド、N−メチレンスルホン酸ア
クリルアミド、2−アクリルアミド−2−メチルプロパ
ンスルホン酸、N−メチロールアクリルアミド、エチレ
ンイミン、ジメチルジアリルアンモニウム等の重合性モ
ノマーの単独重合、あるいは共重合物などがある。ま
た、縮合反応により得られる水溶性ナイロン、ポリアミ
ド、エポキシ変性ポリアミド、水溶性ポリエステル等、
その他デンプン、セルロース、およびそれらの誘導体等
の天然水溶性多糖類、エチレンオキシドの単独重合物で
あるポリエチレンオキシド、エチレンオキシドとプロピ
レンオキシドとの共重合物、無水トリメリット酸とネオ
ペンチルグリコールの共重合物のアンモニウム塩等の水
溶性アルキッド樹脂等を用いることができる。
【0014】上記有機架橋剤としては、水溶性のブロッ
ク化ポリイソシアネート、水溶性のポリメチロール、ポ
リグリシジル、ポリアジリジル化合物やアルデヒド類を
用いることができ、その具体例として、重亜硫酸ソーダ
ブロック化イソシアネート、メチロールメラミン、メチ
ロール尿素、メチロール化ポリアクリルアミド、ポリエ
チレンオキサイドのジグリシジルエーテル、ジアジリジ
ル化ポリエチレンオキサイドグリオキザール等をあげる
ことができる。また架橋剤は金属化合物系架橋剤であっ
てもよく、例えばクロム系化合物、ジルコニウム系化合
物、チタニウム系化合物などを用いることができる。
ク化ポリイソシアネート、水溶性のポリメチロール、ポ
リグリシジル、ポリアジリジル化合物やアルデヒド類を
用いることができ、その具体例として、重亜硫酸ソーダ
ブロック化イソシアネート、メチロールメラミン、メチ
ロール尿素、メチロール化ポリアクリルアミド、ポリエ
チレンオキサイドのジグリシジルエーテル、ジアジリジ
ル化ポリエチレンオキサイドグリオキザール等をあげる
ことができる。また架橋剤は金属化合物系架橋剤であっ
てもよく、例えばクロム系化合物、ジルコニウム系化合
物、チタニウム系化合物などを用いることができる。
【0015】前記無機系親水性処理剤と前記有機系親水
性処理剤の混合系である有機/無機複合親水化処理剤
も、本発明の親水性皮膜の形成に用いることができる。
性処理剤の混合系である有機/無機複合親水化処理剤
も、本発明の親水性皮膜の形成に用いることができる。
【0016】本発明のアルミニウム含有金属材料基体上
に形成された親水性皮膜上に施される潤滑処理は、1分
子当り、ポリアルキレンオキシド基、水酸基、アミド
基、カルボキシル基、スルホン基、ホスホン基、および
アミノ基の群より選ばれた少なくとも1種からなる少な
くとも1個の親水性基を有する1種以上のシロキサン化
合物を含む水溶液または水分散液を、上記親水性皮膜上
に塗布し、乾燥して、乾燥重量が、1〜300mg/m2
の潤滑皮膜が形成されるように施される。
に形成された親水性皮膜上に施される潤滑処理は、1分
子当り、ポリアルキレンオキシド基、水酸基、アミド
基、カルボキシル基、スルホン基、ホスホン基、および
アミノ基の群より選ばれた少なくとも1種からなる少な
くとも1個の親水性基を有する1種以上のシロキサン化
合物を含む水溶液または水分散液を、上記親水性皮膜上
に塗布し、乾燥して、乾燥重量が、1〜300mg/m2
の潤滑皮膜が形成されるように施される。
【0017】本発明に用いられるシロキサン化合物は、
その分子内にポリアルキレンオキシド基、水酸基、アミ
ド基、カルボキシル基、スルホン基、ホスホン基、及び
アミノ基より選ばれた1種または2種以上の置換基を1
個以上含有するものであって、特に好ましいものとし
て、次の一般式〔1〕に示されるものをあげることがで
きる。しかしながら、本発明組成物に含有するシロキサ
ン化合物としては、一般式〔1〕に示される化合物に限
定するものではない。
その分子内にポリアルキレンオキシド基、水酸基、アミ
ド基、カルボキシル基、スルホン基、ホスホン基、及び
アミノ基より選ばれた1種または2種以上の置換基を1
個以上含有するものであって、特に好ましいものとし
て、次の一般式〔1〕に示されるものをあげることがで
きる。しかしながら、本発明組成物に含有するシロキサ
ン化合物としては、一般式〔1〕に示される化合物に限
定するものではない。
【0018】一般式〔1〕:
【化1】 〔上式(I)において、X1 ,X2 ,X3 ,X4 ,X5
およびX6 の少なくとも1つが、ポリアルキレンオキシ
ド基、水酸基、アミド基、カルボキシル基、スルホン
基、ホスホン基、またはアミノ基を表わし、その他が、
1〜6炭素原子を有するアルキル基、または水素原子を
表わし、nおよびmは0、または1〜100の整数を表
わし、但し、nとmとの和(n+m)は1〜100の整
数である。〕
およびX6 の少なくとも1つが、ポリアルキレンオキシ
ド基、水酸基、アミド基、カルボキシル基、スルホン
基、ホスホン基、またはアミノ基を表わし、その他が、
1〜6炭素原子を有するアルキル基、または水素原子を
表わし、nおよびmは0、または1〜100の整数を表
わし、但し、nとmとの和(n+m)は1〜100の整
数である。〕
【0019】上記ポリアルキレンオキシド基の好ましい
ものとして、下記一般式〔II〕:
ものとして、下記一般式〔II〕:
【化2】 〔上式(II)において、Rは水素原子、または1〜6炭
素原子を有するアルキル基を表わし、aは2〜60の整
数を表わし、bは0、または1〜30の整数を表わし、
但し、aとbの和(a+b)は3〜60の整数であり、
bのaに対する比(b/a)は、0、または1以下であ
る。〕をあげることができるが、勿論これに限定される
ものではない。
素原子を有するアルキル基を表わし、aは2〜60の整
数を表わし、bは0、または1〜30の整数を表わし、
但し、aとbの和(a+b)は3〜60の整数であり、
bのaに対する比(b/a)は、0、または1以下であ
る。〕をあげることができるが、勿論これに限定される
ものではない。
【0020】上記式(I)のポリアルキレンオキシド基
含有シロキサン化合物は、エチレンオキシド、およびプ
ロピレンオキシドの付加モル数により低粘度、または高
粘度、或は水溶性、または非水溶性を示すが、本発明で
用いるものは、親水性、および潤滑性のバランスを考慮
すると、低粘度でかつ、水溶性のものが好適である。
含有シロキサン化合物は、エチレンオキシド、およびプ
ロピレンオキシドの付加モル数により低粘度、または高
粘度、或は水溶性、または非水溶性を示すが、本発明で
用いるものは、親水性、および潤滑性のバランスを考慮
すると、低粘度でかつ、水溶性のものが好適である。
【0021】本発明において、前記シロキサン化合物含
有水溶液、又は水分散液は、アルミニウム含有金属材料
基体表面に形成された親水性皮膜の上に、乾燥重量で1
〜300mg/m2 、好ましくは2〜100mg/m2 の皮
膜を形成するように塗布、乾燥される。シロキサン化合
物含有皮膜量が1mg/m2 未満のときは、得られる材料
に、成形加工における十分な潤滑性が得られず、又それ
が300mg/m2 を超えると、得られる材料に対する潤
滑性改善効果が飽和し、経済的に不利になる。
有水溶液、又は水分散液は、アルミニウム含有金属材料
基体表面に形成された親水性皮膜の上に、乾燥重量で1
〜300mg/m2 、好ましくは2〜100mg/m2 の皮
膜を形成するように塗布、乾燥される。シロキサン化合
物含有皮膜量が1mg/m2 未満のときは、得られる材料
に、成形加工における十分な潤滑性が得られず、又それ
が300mg/m2 を超えると、得られる材料に対する潤
滑性改善効果が飽和し、経済的に不利になる。
【0022】本発明において、潤滑皮膜形成用処理剤の
溶媒は、水を主体とするが、乾燥速度の調節や塗装状態
の改善の為に、アルコール、ケトン、セロソルブ等の水
溶性溶剤の併用を妨げるものではない。
溶媒は、水を主体とするが、乾燥速度の調節や塗装状態
の改善の為に、アルコール、ケトン、セロソルブ等の水
溶性溶剤の併用を妨げるものではない。
【0023】潤滑皮膜形成用処理剤の粘度、および固形
分濃度は、それをアルミニウム含有金属材料表面に塗布
し、乾燥した後、約1mμm、ないし0.3μmの厚さ
の塗膜が均一に形成させるように適宜に設定することが
できる。
分濃度は、それをアルミニウム含有金属材料表面に塗布
し、乾燥した後、約1mμm、ないし0.3μmの厚さ
の塗膜が均一に形成させるように適宜に設定することが
できる。
【0024】本発明の潤滑皮膜形成用処理剤には、必要
に応じて、防錆剤、充填剤、着色剤、界面活性剤、消泡
剤、レベリング剤、および/又は防菌防バイ剤を、本発
明の目的を損なわない条件のもとに適宜に選択して添加
することができる。
に応じて、防錆剤、充填剤、着色剤、界面活性剤、消泡
剤、レベリング剤、および/又は防菌防バイ剤を、本発
明の目的を損なわない条件のもとに適宜に選択して添加
することができる。
【0025】本発明の潤滑皮膜形成用処理剤は、浸漬、
噴霧、ロール、フローコート法などのような適宜の塗布
方法により、アルミニウム含有金属材料の親水性皮膜表
面上に塗布することができる。
噴霧、ロール、フローコート法などのような適宜の塗布
方法により、アルミニウム含有金属材料の親水性皮膜表
面上に塗布することができる。
【0026】本発明の潤滑皮膜の必須成分であるシロキ
サン化合物は、炭化水素系の化合物に比べて、温度によ
る粘度変化が小さいが、これはシリコーン分子の螺旋状
分子配列による特性である。この特性のため、高温焼付
け時においても熱安定性が良好で皮膜形成後も優れた潤
滑性を持続することが可能となる。又、該シロキサン化
合物の分子中に含有されるポリアルキレンオキシド基、
アミド基、カルボキシル基、スルホン基、ホスホン基、
アミノ基、および/または水酸基は、比較的強い親水機
能を有し、これらの基により親水性皮膜本来の親水性を
阻害することがないと推定される。従って、本発明の潤
滑皮膜は、成形加工における潤滑性に優れ、アルミニウ
ム含有金属材料の円滑なプレス加工を可能にする。
サン化合物は、炭化水素系の化合物に比べて、温度によ
る粘度変化が小さいが、これはシリコーン分子の螺旋状
分子配列による特性である。この特性のため、高温焼付
け時においても熱安定性が良好で皮膜形成後も優れた潤
滑性を持続することが可能となる。又、該シロキサン化
合物の分子中に含有されるポリアルキレンオキシド基、
アミド基、カルボキシル基、スルホン基、ホスホン基、
アミノ基、および/または水酸基は、比較的強い親水機
能を有し、これらの基により親水性皮膜本来の親水性を
阻害することがないと推定される。従って、本発明の潤
滑皮膜は、成形加工における潤滑性に優れ、アルミニウ
ム含有金属材料の円滑なプレス加工を可能にする。
【0027】
【実施例】本発明を、下記実施例により具体的に説明す
る。実施例における供試材、親水性皮膜形成方法、潤滑
皮膜形成処理剤、および処理方法、並びに性能試験方法
は次の通りであった。
る。実施例における供試材、親水性皮膜形成方法、潤滑
皮膜形成処理剤、および処理方法、並びに性能試験方法
は次の通りであった。
【0028】(1)供試材 フイン形成用基体材料として、厚さ0.2mm、幅200
mm、長さ250mmのJISA−1100H24のアルミ
ニウム薄板を用いた。
mm、長さ250mmのJISA−1100H24のアルミ
ニウム薄板を用いた。
【0029】(2)親水性皮膜形成方法 親水性皮膜形成用処理剤の組成を表1に示す。親水性皮
膜形成処理は、表1記載の親水性皮膜形成用処理剤を、
バーコーターで上記金属材料基体表面上に塗装し、乾燥
し、乾燥重量が0.3g/m2 の皮膜を形成するように
施された。
膜形成処理は、表1記載の親水性皮膜形成用処理剤を、
バーコーターで上記金属材料基体表面上に塗装し、乾燥
し、乾燥重量が0.3g/m2 の皮膜を形成するように
施された。
【0030】(3)潤滑皮膜形成処理剤 実施例、並びに比較例において使用されたシロキサン化
合物の化学構造および潤滑化処理剤の組成を表2および
表3に示す。 (4)潤滑皮膜形成処理条件、並びに処理工程 実施例、比較例に用いられた処理条件、および処理工程
を表4に示す。
合物の化学構造および潤滑化処理剤の組成を表2および
表3に示す。 (4)潤滑皮膜形成処理条件、並びに処理工程 実施例、比較例に用いられた処理条件、および処理工程
を表4に示す。
【0031】(5)テスト、評価方法 (i)接触角 供試試験片を室温で流水中に8HR浸漬し、その後これを
16HR,80℃で乾燥する操作を1cycle とし、これを
5cycle 施した後、当該試験片の対水接触角を下記方法
により測定した。すなわち、試験片表面上に静置した直
径1〜2mmの小水滴の接触角を、FACE接触計CA−
P型(商標、協和界面科学製)を用いて測定した。
16HR,80℃で乾燥する操作を1cycle とし、これを
5cycle 施した後、当該試験片の対水接触角を下記方法
により測定した。すなわち、試験片表面上に静置した直
径1〜2mmの小水滴の接触角を、FACE接触計CA−
P型(商標、協和界面科学製)を用いて測定した。
【0032】(ii)摩擦係数 成形加工における潤滑性を評価するために、試験片表面
の摩擦係数を下記方法により測定した。すなわち、荷重
200gの5mmφ鋼球を、試験片表面にスライドさせた
時の摩擦係数を、バウデン式摩擦係数測定機EFM−4
(商標、東洋ボールドウイン製)を用いて測定した。
の摩擦係数を下記方法により測定した。すなわち、荷重
200gの5mmφ鋼球を、試験片表面にスライドさせた
時の摩擦係数を、バウデン式摩擦係数測定機EFM−4
(商標、東洋ボールドウイン製)を用いて測定した。
【0033】(iii )成形加工性 成形加工性を評価するために、供試試験片に穴広げ試験
を施した。試験条件は、各実施例、比較例1〜3に共通
に、揮発性プレス油(商標:AF−2A、出光製)を使
用し、4Rポンチ、1ton のしわ押え圧、並びに広げ率
120%の条件でポンチを20mm押し出したときの試験
面の皮膜外観を観察した。
を施した。試験条件は、各実施例、比較例1〜3に共通
に、揮発性プレス油(商標:AF−2A、出光製)を使
用し、4Rポンチ、1ton のしわ押え圧、並びに広げ率
120%の条件でポンチを20mm押し出したときの試験
面の皮膜外観を観察した。
【0034】実施例1〜7及び比較例1〜4 実施例1〜7および比較例1〜4の各々において、前記
アルミニウム薄板からなる供試材に対して、表4に記載
の脱脂、水洗、乾燥、前処理、および親水性皮膜形成処
理を施した。次に、この親水性皮膜上に、表2に記載の
シロキサン化合物を含み、表3記載の組成を有する潤滑
皮膜形成処理剤により、表4記載の条件により潤滑皮膜
形成処理を施した。上記処理により得られた潤滑化材料
から試験片を採取し、これを前記テスト、評価に供し
た。テスト結果を表5に示す。
アルミニウム薄板からなる供試材に対して、表4に記載
の脱脂、水洗、乾燥、前処理、および親水性皮膜形成処
理を施した。次に、この親水性皮膜上に、表2に記載の
シロキサン化合物を含み、表3記載の組成を有する潤滑
皮膜形成処理剤により、表4記載の条件により潤滑皮膜
形成処理を施した。上記処理により得られた潤滑化材料
から試験片を採取し、これを前記テスト、評価に供し
た。テスト結果を表5に示す。
【0035】
【表1】
【0036】
【表2】
【0037】
【表3】
【0038】
【表4】
【0039】
【表5】
【0040】表5から明らかなように、比較例1,2に
おける親水化アルミニウム板の親水性は良好であるが、
その潤滑性は摩擦係数が高く、また揮発性プレス油を使
用した場合の加工性は皮膜の焼付きが生じ不十分なもの
であった。比較例3においては、鉱油系プレス油が使用
されているが、潤滑性、及び加工性は良好であり、又脱
脂後の親水性も良好であった。しかし、この場合、加工
後溶剤脱脂を必要とするため実用上好ましくないもので
あった。比較例4においては、揮発性プレス油が使用さ
れているが、その潤滑性は摩擦係数が比較的高く、加工
性は皮膜の焼き付きが生じ不十分なものであった。これ
らに比べ、本発明の実施例1〜7により得られた処理材
料は、親水性が良好であり、その潤滑性は揮発性プレス
油に比べて良好で、鉱油系プレス油を使用した場合とほ
ぼ同等であり優れていた。又、加工性試験を行った後の
皮膜外観は、実施例1〜7では皮膜の外観変化は認めら
れなかった。上記の結果から、表5の摩擦係数の結果と
加工性試験結果との間には相関関係が認められ、親水性
および潤滑性が良好な本発明の皮膜は、加工性について
も優れていることがわかる。
おける親水化アルミニウム板の親水性は良好であるが、
その潤滑性は摩擦係数が高く、また揮発性プレス油を使
用した場合の加工性は皮膜の焼付きが生じ不十分なもの
であった。比較例3においては、鉱油系プレス油が使用
されているが、潤滑性、及び加工性は良好であり、又脱
脂後の親水性も良好であった。しかし、この場合、加工
後溶剤脱脂を必要とするため実用上好ましくないもので
あった。比較例4においては、揮発性プレス油が使用さ
れているが、その潤滑性は摩擦係数が比較的高く、加工
性は皮膜の焼き付きが生じ不十分なものであった。これ
らに比べ、本発明の実施例1〜7により得られた処理材
料は、親水性が良好であり、その潤滑性は揮発性プレス
油に比べて良好で、鉱油系プレス油を使用した場合とほ
ぼ同等であり優れていた。又、加工性試験を行った後の
皮膜外観は、実施例1〜7では皮膜の外観変化は認めら
れなかった。上記の結果から、表5の摩擦係数の結果と
加工性試験結果との間には相関関係が認められ、親水性
および潤滑性が良好な本発明の皮膜は、加工性について
も優れていることがわかる。
【0041】
【発明の効果】本発明の親水性皮膜および潤滑皮膜を有
するアルミニウム含有金属材料において、その特殊親水
性皮膜上に形成された本発明の特殊潤滑皮膜は、潤滑性
に優れたものであって、揮発性プレス油を適用した場
合、もしくはプレス油を適用しない場合でも、親水性皮
膜本来の親水性を阻害することなく、当該金属材料表面
の摩擦係数を下げ、皮膜の焼き付き、割れ、剥離がな
く、それによってフィンの破断を抑制し得る優れた成形
加工性を当該アルミニウム含有金属材料に付与するもの
である。
するアルミニウム含有金属材料において、その特殊親水
性皮膜上に形成された本発明の特殊潤滑皮膜は、潤滑性
に優れたものであって、揮発性プレス油を適用した場
合、もしくはプレス油を適用しない場合でも、親水性皮
膜本来の親水性を阻害することなく、当該金属材料表面
の摩擦係数を下げ、皮膜の焼き付き、割れ、剥離がな
く、それによってフィンの破断を抑制し得る優れた成形
加工性を当該アルミニウム含有金属材料に付与するもの
である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C10N 80:00
Claims (1)
- 【請求項1】 アルミニウム含有金属材料基体の表面に
形成され、かつ、アルカリケイ酸塩、コロイダルシリ
カ、アルミナゾル、及び親水性有機高分子材料から選ば
れた少なくとも1種を含有する親水性皮膜と、この親水
性皮膜表面上に形成され、かつ1分子当り、ポリアルキ
レンオキシド基、水酸基、アミド基、カルボキシル基、
スルホン基、ホスホン基、およびアミノ基より選ばれた
少なくとも1種からなる少なくとも1個の親水性基を有
する1種以上のシロキサン化合物を含む乾燥重量が1〜
300mg/m2 の潤滑皮膜とを有することを特徴とす
る、親水性皮膜および潤滑皮膜を有するアルミニウム含
有金属材料。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32568892A JPH06172777A (ja) | 1992-12-04 | 1992-12-04 | 親水性皮膜および潤滑皮膜を有するアルミニウム含有金属材料 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32568892A JPH06172777A (ja) | 1992-12-04 | 1992-12-04 | 親水性皮膜および潤滑皮膜を有するアルミニウム含有金属材料 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06172777A true JPH06172777A (ja) | 1994-06-21 |
Family
ID=18179610
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP32568892A Pending JPH06172777A (ja) | 1992-12-04 | 1992-12-04 | 親水性皮膜および潤滑皮膜を有するアルミニウム含有金属材料 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06172777A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5962145A (en) * | 1996-06-14 | 1999-10-05 | Nippon Paint Co., Ltd. | Aluminum surface treatment agent, treatment method, and treated aluminum |
JP2014199155A (ja) * | 2013-03-29 | 2014-10-23 | 株式会社神戸製鋼所 | アルミニウムフィン材およびその製造方法 |
-
1992
- 1992-12-04 JP JP32568892A patent/JPH06172777A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5962145A (en) * | 1996-06-14 | 1999-10-05 | Nippon Paint Co., Ltd. | Aluminum surface treatment agent, treatment method, and treated aluminum |
JP2014199155A (ja) * | 2013-03-29 | 2014-10-23 | 株式会社神戸製鋼所 | アルミニウムフィン材およびその製造方法 |
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