JPH06172394A - 成長ホルモンレセプターの細胞質外c−ドメイン蛋白質 - Google Patents

成長ホルモンレセプターの細胞質外c−ドメイン蛋白質

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JPH06172394A
JPH06172394A JP4330361A JP33036192A JPH06172394A JP H06172394 A JPH06172394 A JP H06172394A JP 4330361 A JP4330361 A JP 4330361A JP 33036192 A JP33036192 A JP 33036192A JP H06172394 A JPH06172394 A JP H06172394A
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growth hormone
protein
hormone receptor
dna
dna fragment
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JP4330361A
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Akira Asakura
明 朝倉
Yoshimi Ota
由己 太田
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TANPAKU KOGAKU KENKYUSHO KK
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TANPAKU KOGAKU KENKYUSHO KK
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 成長ホルモンレセプターの細胞質外C-ドメ
イン蛋白質(hGHR-CD)を提供する。また遺伝子組
換え技術を用いて上記hGHR-CDを製造するための
手段として、hGHR-CDをコードしているDNA断
片、該DNA断片を組み込んだ改良ベクター、該DNA
断片を組み込んだ組換え体バキュロウイルス、並びにh
GHR-CDをコードしているDNA断片を組み込んだ
発現プラスミッド、該発現プラスミッドで形質転換され
た大腸菌細胞を提供する。さらに、上記手段を用いるこ
とを特徴とする昆虫細胞発現系または大腸菌発現系によ
るhGHR-CD製造方法を提供する。 【効果】 本発明の手段および方法によって得られるh
GHR-CD蛋白質は、成長ホルモン機能の増強作用を
有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、成長ホルモンレセプタ
ーの細胞質外C-ドメイン蛋白質、詳しくは天然型の成
長ホルモンレセプターの細胞質外領域であるホルモン結
合領域のN末端側の大体半分を欠失せしめた残りのC末
端側のみからなる蛋白質(以下、GHR-CDと略記す
る)に関する。本発明のGHR-CDは、成長ホルモン作
用の異常に伴う種々の疾患の治療薬または成長ホルモン
機能の増強剤として有用であり得る。また本発明は、遺
伝子組換え技術を用いて上記GHR-CDを製造するた
めの手段および方法に関する。
【従来技術と発明が解決する課題】
【0002】成長ホルモンレセプター遺伝子の相補DN
AはLeungらによりヒトおよびウサギに於いてクローニ
ングされ、そのホルモン結合領域である細胞質外領域
は、ヒト由来のものが動物細胞を用いて発現されている
[Nature,330 537-543(1987)]。さらに最近ではFuhら
[J.Bio.Chem.,265,3111-3115(1991)]により大腸菌で、
さらに太田ら[Gene,106,159-164(1991)]により昆虫細胞
での発現がなされている。
【0003】こうして製造された成長ホルモンレセプタ
ーのホルモン結合領域蛋白質は、臨床的に投与した場合
に生体内の成長ホルモンレセプターと拮抗することによ
って成長ホルモンの働きを阻害する可能性がある。従っ
て成長ホルモンのホルモン結合領域蛋白質は、巨人症や
末端肥大症など、なんらかの形で成長ホルモンの働きが
過剰なために起こる疾病の治療に役立つ可能性がある。
しかしながら、このホルモン結合領域蛋白質は成長ホル
モンレセプターの膜貫通領域および細胞質内領域を欠失
せしめたのみであるから、その残された蛋白質全体の形
は極めて天然に近い形を保持しているものと考えられ
る。従って、その機能も天然の成長ホルモンレセプター
の機能をそのまま反映したものに限定され、例えば生体
内の成長ホルモンレセプターとの拮抗と言ったものしか
期待しにくい。
【0004】ところが近年、成長ホルモンレセプターの
立体構造やその生体内での機能がわかるにつれて、ホル
モン結合領域がさらにN-ドメインとC-ドメインの2つ
に分かれていること、また同レセプターが機能する際に
は少なくとも二量体の形で機能すること、その二量体の
形成にはC-ドメインが重要な働きをなしていることな
どがわかってきた[De Vosら,Science,255,306-312(199
2);Fuhら,Science,256,1677-1680(1992)]。
【0005】こうした知見は、この成長ホルモンレセプ
ターのホルモン結合領域をさらにエンジニアリングする
ことによって(例えばそのC-ドメインのみを取り出すこ
とによって)、これまでの全ホルモン結合領域では期待
し得なかった作用(例えばその臨床的な投与による成長
ホルモン機能もしくは成長ホルモンレセプター機能の増
強といった作用)をも取り出し得る可能性を示唆するも
のである。もしもこのような新規成長ホルモンレセプタ
ー誘導体に成長ホルモン機能の増強作用があれば、成長
ホルモン作用の異常による小人症の治療薬やさらには筋
肉増強剤などとして、これまで成長ホルモンの持ってい
た臨床作用を補い、さらにそれに置きかわりうる程の薬
効を期待できる可能性がある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、成長ホルモ
ンレセプターのホルモン結合領域である細胞質外領域を
コードする遺伝子からポリメラーゼチェインリアクショ
ン法(以下PCR法と略す)によってそのC-ドメイン部
分のみを取り出した。
【0007】続いてこれを発現するにあたり、一態様と
して、昆虫由来のウイルスであるバキュロウイルスをベ
クターとすることによって、昆虫由来の細胞を宿主とす
る発現系を利用した。その結果、目的の蛋白質が昆虫細
胞内に大量に蓄積し、それを細胞抽出液より抽出して製
造することに成功した。
【0008】もう一つの態様として、上記C-ドメイン
遺伝子を大腸菌由来の発現プラスミッドに挿入した。こ
の態様では、マルトース結合蛋白質の下流に融合蛋白質
となって発現するように上記C-ドメイン遺伝子を挿入
した。この発現プラスミッドを大腸菌へ形質導入するこ
とにより、目的の蛋白質が融合蛋白質として宿主菌体内
に大量に蓄積した。さらにそれを菌体抽出液より抽出・
精製し、マルトース結合蛋白質から切り出すことによ
り、目的の蛋白質を得ることに成功した。これらにより
本発明が完成するに至った。
【0009】
【発明の構成】本発明において、成長ホルモンレセプタ
ーという用語はヒトを含む天然のあらゆる哺乳動物起源
の成長ホルモンレセプターを意味すると共に、遺伝子操
作によって作られるそれら天然の成長ホルモンレセプタ
ーの変異体も含まれるものとする。
【0010】成長ホルモンレセプターのホルモン結合領
域のアミノ酸配列はヒト[Leungら,Nature,330:537-543
(1987)]、ウサギ及びラット[Mathewsら,J.Biol.Chem.26
4:9905-9910(1989)]、マウス[Smithら,Mol.Endo.3:984-
990(1989)]などについて知られている。後述の実施例で
は、天然のヒト成長ホルモンレセプターのホルモン結合
領域のアミノ酸配列(配列番号1)をコードする合成DN
Aを利用したが、天然の相補DNAなどもあり、必ずし
もこれに限定されるものではない。なお、配列番号1に
記載のアミノ酸配列をコードしている合成DNAはプラ
スミッドpBSR8-3[太田ら,Gene,106,159-164(199
1)]に組み込まれており、pBSR8-3を保持する大腸
菌K12株JM109/pBSR8-3は茨城県つくば
市東1−1−3の通産省工業技術院微生物工業技術研究
所に寄託されている(受託日:平成4年12月3日,受
託番号:微工研菌寄第13317号)。
【0011】成長ホルモンレセプターの細胞質外C-ド
メインとは、De Vosら[Science255,306-312(1992)]の
X線立体構造解析によって明確にされた2つのサブドメ
インのうちのC末端側をさすもので、具体的にヒト成長
ホルモンレセプターでは、De Vosらや上記Leungらの
標示で、129番目バリンから238番目グルタミンに
至る部分を指すものである(配列番号1を参照のこと)。
また同様に、ウサギ成長ホルモンレセプターではホルモ
ン結合領域のN末端から数えて129番目バリンから2
38番目プロリンに至る部分、ラット成長ホルモンレセ
プターでは129番目バリンから238番目スレオニン
に至る部分、マウス成長ホルモンレセプターでは137
番目バリンから246番目イソロイシンに至る部分が、
それぞれの細胞質外C-ドメインに相当する(それぞれ上
記文献を参照のこと)。
【0012】ただし、このドメインがどこから始まりど
こで終了するかについてはかならずしも厳密でなく、そ
のN末端、C末端それぞれが数残基ずれたもの、あるい
は、数残基のアミノ酸が付加せられたものも含まれる。
つまりこれは、こうしたわずかな一次構造上の差異がド
メイン全体の立体構造に大きな影響を与えることはな
く、その機能は保たれると考えられるからである。実際
に、例えば後述の実施例に記載の方法で生産される2種
類のヒトGHR-CDはそのN末端付近のアミノ酸配列
が若干異なっており、昆虫細胞で生産されるヒトGHR
-CDではメチオニンに始まりそれが130番目のグル
タミンにつながり(配列番号2)、大腸菌で生産したヒト
GHR-CDではグリシン-セリンに始まりそれが129
番目のバリンにつながっている(配列番号5)。しかしな
がら、これら2種類のヒトGHR-CDの機能に本質的
な相違は見いだせなかった。
【0013】本発明の目的はGHR-CDを得ることに
あり、この目的を達成する手段として、本発明は、同領
域をコードしているDNA断片を提供する。
【0014】後述の実施例で詳述するように、ヒトGH
R-CDをコードするDNA断片は、上記pBSR8-3
からPCR法によって得ることができる。
【0015】昆虫細胞宿主中でGHR-CDをコードす
るDNA断片を発現させるためには、あらかじめ、この
DNA断片を昆虫細胞の遺伝子発現系と連結しておく必
要がある。昆虫細胞の遺伝子発現系としては、昆虫を宿
主とするバキュロウイルスの一種である核多角体病ウイ
ルス(Nuclear Polyhedrosis virus:NPV)の発現系
が知られており、この発現系にはAutographa Californ
ica NPV(AcNPV)とBombyx mori NPV(BmN
PV)の2種類がある。宿主としては、AcNPVの場
合は夜盗蛾由来の細胞(Spodoptera frugiperda:S.
f.細胞)を、BmNPVの場合は蚕蛾由来の細胞(Bomb
yx mori N:BmN細胞)を用いる。
【0016】上記の両バキュロウイルスは共に多角体遺
伝子を含み、それは強い多角体プロモーターの支配下に
ある。従ってこれらのウイルスベクターを用いて発現さ
せる場合には、この多角体プロモーターの下流に所望の
遺伝子を挿入した組換え型バキュロウイルスを調製し、
これを宿主細胞に感染させた後、培養して目的とする蛋
白質を発現させる。
【0017】この発現ウイルスベクターの調製に際して
は、このウイルスが約130キロ塩基対と大きいため、
目的とする遺伝子を直接挿入することができない。そこ
で、実際の手順としては、まず、遺伝子発現制御領域、
つまり多角体プロモーターを含む多角体遺伝子部分のみ
を切り出し、これを大腸菌を宿主とするベクター、例え
ばpUC8に挿入し、次いで目的とする遺伝子を多角体
プロモーターの下流へ挿入する。この場合に、そのまま
目的とする遺伝子を挿入すると、蛋白質への翻訳の開始
コドンであるATGをそのN末端に欠くことになるの
で、挿入に際してはN末端にATGを付加した形のもの
を用いる。このATG付加は、先に述べたPCR法によ
る目的遺伝子の調製の際に容易に行なうことができる。
続いてこのベクターDNAを野生型バキュロウイルスD
NAと共に昆虫細胞に同時に移入して培養し、昆虫細胞
中で細胞内DNA組換えを起こさせることによって組換
え型バキュロウイルスを得る。さらに、得られた組換え
型バキュロウイルスを幼虫に感染させ、幼虫より目的物
を抽出する方法もある。
【0018】後述の実施例では、AcNPVベクター系
を用い、S.f.細胞へ感染し、培養後、目的物を細胞よ
り抽出する方法について詳述する。さらに、後述の態様
ではQ-セファロース、セファデックスG-75による精
製で単一の目的物を得たが、本発明はこの方法に限定さ
れるものではない。
【0019】要するに、本発明は、GHR-CDを発現
する手段として、GHR-CDをコードしているDNA
断片をバキュロウイルス由来の遺伝子制御系に組み込ん
だプラスミッド、および該DNAをやはりこの遺伝子制
御系のもとに組み込んである組換え型バキュロウイルス
ベクターを提供する。さらに本発明は、上記組換え型ウ
イルスベクターを昆虫細胞宿主と組み合わせて用いるこ
とを特徴とするGHR-CDの製造方法、並びに該製造
方法によって得られるGHR-CDを提供する。
【0020】GHR-CDをコードする上記DNA断片
を大腸菌宿主中で発現させるためには、あらかじめ、こ
のDNA断片を今度は大腸菌の遺伝子発現系と連結して
おく必要がある。大腸菌の発現系についてはすでに多く
の成書があり、あまり説明の必要はないので簡単に述べ
る。
【0021】大腸菌の遺伝子発現系としては、それ自身
の菌体内で機能している遺伝子のプロモーター活性と翻
訳能を持つDNA断片由来のものが多い。このようなも
のとしては、トリプトファン遺伝子、ラクトース遺伝
子、アルカリ性ホスファターゼ遺伝子、さらには、トリ
プトファン遺伝子とラクトース遺伝子のハイブリッドで
あるtac遺伝子などがある(中原,松原(1986),日
本生化学会編,“遺伝子工学研究法II",1〜172,東京化学
同人)。通常は、これらのDNA断片を目的物をコード
する遺伝子の前に連結させることによって発現させる。
これ以外に用いられる方法としては、あらかじめ、よく
発現する蛋白質をコードする遺伝子の直後に、それと融
合する形で目的物が発現するように、目的物の遺伝子を
連結させておく方法がある。融合させる蛋白質として
は、β-ガラクトシダーゼ、β-ラクタマーゼやマルトー
ス結合蛋白質などがよく用いられる。これらの蛋白質
は、大腸菌の発現制御下では非常によく発現する。従っ
てこれに融合させた蛋白質もよい発現が得られることが
多い。融合蛋白質から目的とする蛋白質を切り出すため
には、目的物にメチオニンが含まれていない場合には臭
化シアン処理が行われ、またそれ以外の場合には、連結
部分に制限プロテアーゼファクターXaの認識配列を入
れることによって制限プロテアーゼファクターXaによ
る切り出しを可能にするなどの手法が用いられる。
【0022】後述の実施例に、ヒトGHR-CDをマル
トース結合蛋白質に融合させた形態での発現について詳
述する。この態様では、発現プロモーターとして、IP
TGの添加によって誘導がかかるtacプロモーターを
用いている。細胞に蓄積した融合蛋白質の抽出、Q-セ
ファロース、ファクターXaによる目的ペプチドの切り
出し、Q-セファロース、バイオゲルP-60からなる一
連の操作によって、目的とするペプチドを単一にまで精
製することができる。しかしながら本発明は、ここに述
べた方法に限定されるものではない。
【0023】要するに、本発明は、GHR-CDを発現
する手段として、GHR-CDをコードするDNA断
片、該断片を組み込んだ大腸菌を宿主とする発現プラス
ミッド、および該発現プラスミッドによって形質転換さ
れた形質転換体を提供する。さらに本発明は、該形質転
換体を用いるGHR-CDの製造方法、並びに該製造方
法によって得られるGHR-CDを提供する。
【0024】なお、大腸菌を用いての遺伝子操作法は、
成書(Maniatisら(1982),Moleular Cloning:A Laborato
ry Manual,Cold Spring Harbor Laboratory)など最近の
多くの実験書に詳述されている。バキュロウイルスおよ
びその宿主を用いての実験に関しては、成書[Summersと
Smith(1987),A manual of methods for baculovirusvec
tors and insect cell culture procedures.,Texas Agr
icultural Experiment Station Bulletin No.1555,Texa
s A&M University]あるいは[前田(1989),実験医学,7巻,
146-151頁]にその手技について詳しい記述がなされてい
る。また蛋白質の精製などの基本的な方法も生化学実験
講座(日本生化学編,東京化学同人)などの多くの成書に
詳述されている。
【0025】上述の方法により昆虫細胞または大腸菌を
宿主として組換え生産されたGHR-CDの生理活性
は、いくつかの方法で測定することができるはずであ
る。
【0026】成長ホルモンの活性測定法には、成長ホル
モンを注射などでマウスに直接投与し、その骨の長さを
測定する方法がある。骨は成長ホルモンに依存して成長
するので、骨の長さを測定すればよい。しかしながらこ
の方法はマウスを飼育しなければならないこと、骨の長
さを測定する操作が繁雑であることなどから、これをG
HR-CD活性の測定に適用していくことはけっして容
易ではない。もう一つの方法として、NIH 3T3 4
42前脂肪細胞(preadipocyte)を脂肪細胞(adipocyte)
へ分化させる系がある。この分化は成長ホルモンを必要
とする(Morikawaら,Cell,29,783-789(1982))ことから、
これによって成長ホルモン活性を測定することができ
る。成長ホルモンに依存するこの分化は、前脂肪細胞上
の成長ホルモンレセプターを介して行われる。したがっ
てもしもGHR-CDが成長ホルモンあるいはそのレセ
プターに対して何らかの作用を発揮するのであれば、G
HR-CDの添加によるこの分化の系の作用への影響に
よってGHR-CDの活性も測定することができるはず
である。
【0027】前脂肪細胞から脂肪細胞へ分化する上記の
系に、ヒト成長ホルモンと共に本発明のGHR-CDを
添加したところ、その分化の著しい促進が認められた。
成長ホルモンレセプターのホルモン結合領域、つまり全
細胞質外領域はホルモンに結合する。従って、この分化
の系へこれを添加した場合には、本来前脂肪細胞上のレ
セプターと結合するはずの成長ホルモンを奪ってしまう
ことになる。その結果、ヒト成長ホルモンによる分化の
作用の阻害が予想される。従って上記の測定において認
められた分化の促進効果は、成長ホルモンレセプターの
細胞質外C-ドメインのみを取り出すことによって初め
て得られた効果と考えられる。これは、本発明のGHR
-CDが、生体や臨床においても成長ホルモン機能を増
強し、あるいはこれに置き換わりうる可能性を示すもの
である。
【0028】
【発明の効果】以上述べたように、本発明は、昆虫細胞
または大腸菌を宿主とする遺伝子組換え法によってGH
R-CDを発現させ、該宿主からGHR-CDを抽出・精
製する方法を確立したものである。また、こうして得た
GHR-CDは、これまでの成長ホルモンレセプターの
ホルモン結合領域に関して予想される効果とは反対に、
何らかの形で成長ホルモン機能の異常に起因する病気
(例えば小人症)の治療や成長ホルモンの機能増強などに
臨床的な効果を期待されるものであり、成長ホルモンの
医療および研究分野での用途を発展させるものと言え
る。
【0029】
【実施例】以下実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説
明する。
【0030】実施例1 ヒト成長ホルモンレセプターの
細胞質外C-ドメイン蛋白質をコードするDNA断片の
調製と転位ベクターpAcYM-Met130Q-238
Qの構築 公知のヒト成長ホルモンレセプターのアミノ酸配列(Leu
ngら,Nature,330 537-543(1987))を基に、その細胞質外
C-ドメインをコードするDNA断片を配列番号2に示
すように設計した。このDNA断片は、ヒトGHR-C
D(以下、hGHR-CDと略す)部分の130番グルタ
ミンから238番グルタミンをコードするばかりでな
く、この部分のみがリボソーム上で翻訳されるようにそ
のN末端には開始コドンATGが付加されており、C末
端には終結コドン2個TAATAGが付加されている。
さらにこの断片を昆虫細胞発現用ベクターpAcYM1
(松浦ら,J.gen.Virol 68,1233-1250(1987))の制限酵素
部位BamHIに組み込むことができるように、開始コド
ンのN末端側および終結コドンのC末端側にそれぞれ制
限酵素BglIIの認識部位を付置してある。BamHIおよ
びBglIIの制限酵素の切断によりそれぞれ露出するシン
グルストランドの塩基配列は同じGATCである(つま
り対合塩基を形成する)ので、BglIIで切断すればその
DNA断片をBamHI部位に挿入することは容易であ
る。
【0031】該DNA断片の実際の調製にはPCRを使
った。具体的には、まず、アプライド・バイオシステム
社の380B型DNA合成機を用いて、それぞれ配列番
号3及び配列番号4に記載の塩基配列を有するN-末端
プライマー1及びC-末端プライマー1を調製した。次
いで、2μM N-末端プライマー1、2μM C-末端プラ
イマー1、1ng pBSR8-3 DNA、10μl 10
×反応緩衝液、各0.25mMのdATP、dTTP、d
GTP、dCTP溶液、0.5μl Taq DNAポリメラ
ーゼを加えて最終の量を100μlとする。ここで10
×反応緩衝液、dATP、dTTP、dGTP、dCT
P、Taq DNAポリメラーゼは宝酒造のGeneAmpのキ
ットのものを使用した。この反応液をDNAサーマルサ
イクラー(型式PJ2000,宝酒造)にセットし、94
℃1分間熱処理、37℃2分間アニーリング、72℃3
分間反応のサイクルプログラムで25回反応を繰り返す
ことにより目的のDNA断片を合成する。さらに、上記
PCR反応液をフェノール処理することにより精製す
る。その精製DNAのうち約1μgを、0.1M食塩及び
10mM塩化マグネシウムを含む50mMトリス塩酸緩衝液
(pH7.5)50μl及び制限酵素BglII(宝酒造)5単位
と共に37℃で1時間インキュベートしてDNAを消化
する。この消化液をフェノール処理及びエタノール沈殿
した後、1%アガロースゲルの電気泳動にかけ、約0.
3kbpのバンドを切り出し、スプレック-01(宝酒造)に
入れ、−80℃で15分間凍結した後、37℃で5分間
インキュベートして融解する。これを5000回転で1
0分間遠心して、その濾液を回収する。フェノール処理
及びエタノール沈殿によって濾液から目的とするDNA
断片を取り出す。
【0032】続いて転位ベクターであるpAcYM-M
et130Q-238Qプラスミッドの構築を行うため
に、AcNPVの多角体タンパク質をコードする部分を
含むpAcYM1(松浦ら,J.gen.Virol.(1987),68,1233
-1250;松浦氏(国立予防衛生研究所)から入手可能)の多
角体プロモーター下流に、上で調製したhGHR-CD
をコードするDNA断片を挿入する(図1)。具体的に
は、40μgのpAcYM1 DNAを、50mM食塩及び
10mM塩化マグネシウムを含む10mMトリス塩酸緩衝液
(pH7.5)50μlに溶解し、5単位のBamHIで消化
する。これを1%アガロースゲル電気泳動にかけて、約
10kbのバンドを切り出し、スプレック-01(宝酒造)
に入れ、−80℃で15分間凍結した後、37℃で5分
間インキュベートして融解する。これを5000回転で
10分間遠心して、その濾液を回収する。フェノール処
理及びエタノール沈殿により濾液から目的とするDNA
を抽出・精製した。これを1mM塩化マグネシウム及び
0.1mM塩化亜鉛を含む50mMトリス塩酸緩衝液(pH
9.0)に溶解し、135単位のアルカリ性脱リン酸化酵
素(ウシ腸由来;宝酒造)を加えて、37℃で30分間、
続いて50℃で5分間反応させることによりBamHI切
断部位に露出したリン酸残基を除いた後、フェノール処
理及びエタノール沈殿によって抽出・精製する。得られ
たDNA断片の2ngとhGHR-CDをコードする上記
DNA断片2ngとを混合し、4μlのTE緩衝液(10mM
トリス塩酸、1mM EDTA)に溶解した。次いで、これ
を16μlのA液及び4μlのB液(DNAライゲーショ
ンキット;宝酒造)と混合し、16℃で30分間反応さ
せた。これを100μlの大腸菌K12株JM109コ
ンピテントセル(宝酒造より購入可能)と混合し、0℃で
30分間、さらに42℃で2分間インキュベートするこ
とでJM109株へ移入することにより転位プラスミッ
ドpAcYM-Met130Q-238Qを作成した。こ
のプラスミッドでは、親プラスミッド由来のBamHI突
出末端と、挿入されるDNA断片のBglII突出末端が対
合塩基対をつくるために、BamHI部位とBglII部位が
共に消失して存在しない。なお、この転位プラスミッド
を保持する大腸菌K12株JM109/pAcYM M
et130Q-238Qは通産省工業技術院微生物工業
技術研究所に寄託されている(受託日:平成4年12月
3日,受託番号:微工研菌寄第13319号)。
【0033】実施例2 組換えウイルスAcMet13
0Q-238Qの作成 実施例1で得たプラスミッドpAcYM-Met130
Q-238Q DNAより組換え型バキュロウイルスを作
成する。即ち、野生型AcNPV DNAと共にこのプ
ラスミッドDNAを塩化カルシウム-リン酸沈澱法で昆
虫細胞に移入し、さらにそれの細胞内における組換えに
よって、目的の組換え型バキュロウイルスを作成する。
その概略を図2に示す。
【0034】具体的には、まず野生型バキュロウイルス
AcNPVのDNA1μg(AcNPVはM.D.Summers,
Department of Entomolgy, Texas Agricultural Experi
mentStation and Texas A&M Universoty College Stati
on, Taxas, 77843-2475より入手可能;そのDNAの抽
出法は実験医学Vol7,No13,146-151,1989,前田による)と
pAcYM-Met130Q-238Q DNA25μg
(塩化セシウム密度勾配法で2回精製したものを用いる)
を塩化カルシウムを含むヘペス−リン酸緩衝液(pH7.
05)中で沈澱させる。一方において昆虫細胞Spodopte
ra frugiperda9(Americun Type Culture Collection,1
2301 Parklawn Drive,Rockvlle,MD20852・1776より入手
可能;以下S.f.9と略す)の10%牛胎児血清を含む
グレース培地(ギブコ社)で培養したもの(約1〜1.5×
106個/2ml)を35mmの細胞培養用シャーレ(ファル
コン社3001)に入れて1時間静置し、細胞を培養さ
せておく。ついで、この細胞上清を抜き取り、上記のD
NA沈澱物を滴下し、1時間静置する。さらに細胞上清
を抜き取り、新たに10%牛胎児血清を含むグレース培
地を2ml加えて26.5℃で4日間培養する。得られた
培養液には、野生型AcNPVに加えて目的とする組換
え型バキュロウイルスAcMet130Q-238Qが
含まれている。
【0035】この培養液からAcMet130Q-23
8Qを取り出すためにプラークアッセイを行う。まず、
前記と同様に生育させたS.f.9細胞(106個/35mm
シャーレ)の培地を抜き取り、約4倍から1万倍に希釈
した培養液0.1mlを加える。約1時間静置後、培養液
を抜き取り、1%アガロース溶液[3%アガロース(低融
点シープラークアガロース、エフ・エム・シー社)と1
0%牛胎児血清を含むグレース培地を1対2で混合し、
37℃に保温したもの]を1ml重層する。アガロースの
固化後、1mlの10%牛胎児血清を含むグレース培地を
さらに重層し、26.5℃で4日間保温し、ウイルスプ
ラークを生じさせる。生じたプラークの中で、中心が透
明なものをピペットの先などでアガロースごと吸い上
げ、1mlの10%牛胎児血清を含むグレース培地に懸濁
して単離する(野生型ウイルスはプラークの中心に白い
濁りがあり、組換え型は透明である)。透明なプラーク
が見い出しにくい時はプラークが判別しやすいように適
当な濃度に元の培養液を希釈しなおして、プラークアッ
セイをやりなおす。ひろい上げた透明プラークのプラー
ク懸濁液をそれぞれ100倍から1000倍程度に希釈
し、その0.2mlを上記と同様な方法でS.f.9細胞に
重層することでプラーククアッセイを繰り返し、他の野
生型ウイルス等のプラークの混りのないものとする。こ
うして単離したものが組換え型バキュロウイルスAcM
et130Q-238Qである。
【0036】実施例3 AcMet130Q-238Q
を用いた成長ホルモンレセプターの細胞質外C-ドメイ
ン蛋白質の発現 上記実施例2で得た組換え体ウイルスAcMet130
Q-238Qを125mlのスピナーフラスコ(コーニング
社)で培養している3×108個のS.f.9細胞に接種し
て26.5℃で数日間培養し、1mlあたり約108個のプ
ラーク形成能を含むウイルスストックを調製する。な
お、これ以降のスピナーフラスコでの培養には0.25
%トリプトースリン酸ブロース(ディフコ)、0.1%プ
ルロニックF-68(ギブコ)、10%牛胎児血清を含む
IPL-41培地(ギブコ)を用いる。
【0037】目的とするhGHR-CDを大量に得るた
めには、1リットルのスピナーフラスコ(和研薬)で培養
を行う。培養に際しては酸素を供給する(溶存酸素濃度
3ppm)。
【0038】具体的には、3×109個のS.f.9細胞
を培養し、それに約5×109個プラーク形成能のAc
Met130Q-238Qウイルスを接種し、26.5℃
で数日間培養した後、細胞を集める。SDSを含む15
%のポリアクリルアミド電気泳動をクモシーブルーで染
色し、分子量が約13キロダルトンの位置にバンドが存
在するかどうかによって、目的のhGHR-CDが生産
されたかどうかを判定する。
【0039】実施例4 成長ホルモンレセプターの細胞
質外C-ドメインの昆虫細胞からの精製 実施例3で培養した約8gのAcMet130Q-23
8Q感染細胞を、0.1M 食塩、10mM EGTA、10
mM EDTA、10mM メルカプトエタノール、0.5mM
PMSF、2μg/ml アプロチニン、1μg/ml ペプス
タチンA、5μg/ml ロイペプチンを含む50mlの10
mM リン酸ナトリウム緩衝液(pH7.2)に懸濁し、0℃
で25分間超音波破砕する(ソニファイアー,ブロンソ
ン)。破砕液を当量のTBS緩衝液(25mM トリス塩酸
(pH8.2)、0.2M 食塩)で希釈した後、40,000
回転30分間4℃の超遠心(40Ti,ベックマン)で遠
心分離し、その上清を集める。上清を10mM トリス塩
酸緩衝液に対して1晩透析した後、同緩衝液で平衡化し
たQ-セファロース(2.5cm直径×12cm,ファルマシ
ア)に添加し、0−0.4Mの食塩の濃度勾配(全体で50
0ml;10mM トリス塩酸(pH8.2)緩衝液を含む)で
溶出する。目的物のhGHR-CDであるかどうかは、
SDSを含む15%のポリアクリルアミド電気泳動で約
13キロダルトンの位置にバンドがあるかどうかで判定
する。この段階で目的物はほぼ単一である。目的とする
13キロダルトンの蛋白質を、80%の飽和度になるよ
うに硫酸アンモニウムを添加して沈澱させることにより
回収する。硫酸アンモニウム沈殿物を極小量のTBS緩
衝液に溶解し、セファデックスG-75カラムに添加
し、TBS緩衝液で展開して、完全に単一にまで精製す
る。
【0040】展開物はSDSを含む15%のポリアクリ
ルアミド電気泳動で単一の約13キロダルトンのバンド
を示した。この標品のN末端アミノ酸シークエンスはM
et-Gln-Pro-Asp-Pro-Pro-Ileu-
Alaを示し、これは設計通りに期待されるhGHR-
CDのN末端アミノ酸配列を示すものであった。これら
の結果は精製された蛋白質が目的とするhGHR-CD
であることを示すものである。最終的に1リットルの培
養から単一に精製された標品が16mg得られた。
【0041】単一にまで精製したhGHR-CDの活性
測定を、Morikawaらの方法(Cell,29,783-789(1982))に
若干の修正を加えて行なった。この方法は株化せられた
前脂肪細胞Preadipose 3T3-F442Aがヒト成長
ホルモンに依存して脂肪細胞Adiposeへ分化する性質に
基づいている。この場合、前脂肪細胞が脂肪細胞へ分化
するとグリセロホスフェートデヒドロゲナーゼ(GPD
H)が誘導されるので、GPDHの量を測定すれば分化
の量を測定することができる。これは成長ホルモンの成
長ホルモンレセプターへの働きかけによって誘起される
と考えられている。ここではヒト成長ホルモン存在下で
の前脂肪細胞から脂肪細胞への分化に対して、精製した
hGHR-CDがいかなる影響を与えるかを調べた。
【0042】具体的には、3T3-F442A細胞(Gree
nとKekinde, Cell,2,105-113(1976))を10%の牛血清
を含むダルベッコ培地(以下DMEM培地と略す)で培養
して維持する。実験には、さらに1×104個のこの3
T3-F442A細胞を直径35mmのシャーレに植え、
3%のネコ血清と2%のウシ血清を含むDMEM培養液
で4日間培養し、細胞がシャーレ面を大体を覆う位まで
成長させる。この段階で培養液を転換培地(1.5% ネ
コ血清、1% ウシ血清、5μg/ml ウシインシュリ
ン、5μg/ml ヒトトランスフェリン、2×10-9M 3
-ヨードチロシン、10-6M ビオチン、40μM 2-メル
カプトエタノール、30ng/ml マウスエピダーナルグ
ロースファクター、並びにhGHおよび様々の濃度のh
GHR-CDを含むDMEM培養液)に変えてさらに10
日間培養する。この段階で細胞を1mMEDTAを含む2
5mMトリス塩酸緩衝液(pH7.5)に集め、超音波で
細胞を破砕し、10,000回転で遠心して上清を集め
る。
【0043】この上清中のGPDH活性をNADHの酸
化活性で測定する(WiseとGreen,J.Biol.Chem.,254 27
3-275(1979))。具体的には、100mMトリエチルアミン
塩酸緩衝液(pH7.5)、2.5mM EDTA、0.12mM
NADH、0.2mMデヒドロアセトンリン酸及び0.1m
Mメルカプトエタノールからなる溶液に100μlになる
ように1〜100μgの上清を加えて、25℃で340n
mの吸収の変化を測定する。全細胞の蛋白質量はクマシ
ー−ブリリアントブルーG-250法(SeclmakとGrossbe
rg,Anal.Biochem.,79 544-552(1977))で測定できる。前
脂肪細胞Preadipose 3T3-F442Aから脂肪細胞
Adiposeへの分化の程度を、全細胞蛋白質量あたりのG
PDH活性つまりNADHの酸化量で表す。
【0044】この測定によって、精製したhGHR-C
Dの添加がヒト成長ホルモン存在下で前脂肪細胞の分化
を促進するという結果が得られた(図3)。これは、hG
HR-CDがヒト成長ホルモンの存在下でその効果を増
強することを強く示唆するものである。
【0045】実施例5 ヒト成長ホルモンレセプターの
細胞質外C-ドメイン蛋白質をコードするDNA断片の
調製と大腸菌発現ベクターpMBP-GS129V-23
8Qの構築 公知のヒト成長ホルモンレセプターのアミノ酸配列(Leu
ngら,Nature,330:537-543(1987))を基に、その細胞質外
C−ドメイン蛋白質をコードするDNA断片を配列番号
5に示すように設計した。このDNA断片はhGHR-
CDの129番バリンから238番グルタミンをコード
するばかりでなく、その部分を大腸菌マルトース結合蛋
白質(以下、MBPと略す)との融合型で発現させるベク
ター中に挿入することができるにように設計されてい
る。本態様では、MBPとhGHR-CDとの間にファ
クターXaの認識部位であるIleu-Glu-Gly-
Argをコードする配列が挿入されている。したがって
この場合、MBPと融合した形で発現したhGHR−C
Dは、制御プロテアーゼファクターXaによる切断によ
ってMBPから切り放される。本実施例ではファクター
Xaがより効率よく作用できるように129番バリンの
N末端側にグリシン-セリンをコードする配列であるG
GTTCTが付着している。またC末端には終結コドン
TAAが付着している。さらに、調製したDNA断片を
pMALTMCのHindIII部位に連結するべく、このD
NA断片のC末端側をさらに延長して、その延長部にH
indIII認識部位を形成させている。
【0046】上記DNA断片の実際の調製にはPCRを
使った。具体的には、まず、それぞれ配列番号6及び配
列番号7に記載の塩基配列を有するN-末端プライマー
2及びC-末端プライマー2を実施例1と同様の方法で
調製する。次いで、2μM N-末端プライマー2(5末端
がリン酸化されているもの)、2μM C-末端プライマー
2、1ng pBSR8-3 DNA、10μl 10×反応
緩衝液、各0.25mMのdATP、dTTP、dGT
P、dCTP溶液、0.5μl Taq DNAポリメラーゼ
を加えて最終の量を120μlとする。以下は実施例1
と同様にPCRを行ない、目的とするDNA断片を合成
する。合成されたDNA断片をフェノール処理及びエタ
ノール沈殿によって抽出・精製する。その精製DNAの
うちの約1μgを0.1M食塩及び10mM塩化マグネシウ
ムを含む50mMトリス塩酸緩衝液(pH7.5)50μlに
溶解し、さらに制限酵素HindIII(宝酒造)5単位と共に
37℃で1時間インキュベートしてDNAを消化する。
この消化反応液をフェノール処理及びエタノール沈殿し
た後、1%アガロースゲルの電気泳動にかけ、約0.3k
bpのバンドを切り出し、スプレック-01(宝酒造)に入
れ、−80℃で15分間凍結した後、37℃で5分間イ
ンキュベートして融解する。これを5000回転で10
分間遠心してその濾液を回収する。フェノール処理及び
エタノール沈殿によって濾液から目的とするDNA断片
を取り出す。
【0047】続いて、上記DNA断片を、pMALTM
(ニューイングランドバイオラボ社から購入可能)のMB
Pの下流に連結された制限プロテアーゼファクターXa
の認識配列Ile-Glu-Gly-Arg末端に存在す
るStuI部位と、HindIII部位の間に挿入する(図4)。
【0048】具体的には、約1μgのpMALTMC DN
Aを50mM食塩及び10mM塩化マグネシウムを含む10
mMトリス塩酸緩衝液(pH7.5)50μlに溶解し、さら
にそれぞれ5単位の制限酵素StuIとHindIIIを加え
て、37℃で1時間インキュベートすることにより、加
えたDNAを消化する。次に、1%アガロースゲルの電
気泳動にかけて大きい方のDNA断片に相当するバンド
を切り出し、スプレック-01(宝酒造)に入れ、−80
℃で15分間凍結した後、37℃で5分間インキュベー
トして融解する。これを5000回転で10分間遠心し
て、その濾液を回収する。フェノール処理及びエタノー
ル沈殿によって濾液から目的とするDNA断片を取り出
す。続いてこれを上で調製したDNA断片と混合し、1
mMのEDTAを含む10mMトリス塩酸緩衝液(pH7.
4)を加えて4μlとする。これを16μlのA液及び4
μlのB液(DNAライゲーションキット;宝酒造)と混
合し、16℃で30分間反応させた。これを100μl
の大腸菌K12株JM109コンピテントセル(宝酒造
より購入可能)と混合し、0℃で30分間、さらに42
℃で2分間インキュベートすることでJM109株へ移
入して発現プラスミッドpMBP-GS129V-238
Qを構築した。このプラスミッドを導入した大腸菌K1
2株JM109/pMBP-GS129V-238Qは通
産省工業技術院微生物工業技術研究所に寄託されている
(受託日:平成4年12月3日,受託番号:微工研菌寄
第13318号)。
【0049】実施例6 ヒト成長ホルモンレセプターの
細胞質外C-ドメインの融合蛋白質としての発現と精製 発現プラスミッドpMBP-GS129V-238Qを大
腸菌K12株JM109へ形質導入し、その形質変換体
を作成する。
【0050】ごく少量の消泡剤を添加した1リットルの
RMG培地[10g バクトトリプトン(ディフコ)、5g
イーストエキス(ディフコ)、8g 食塩、100μg/ml
アンピシリン、0.2% グルコースを含む培地]に上記
形質変換体を接種し、37℃でミッドログフェーズ(ク
レット約100位)まで増殖させる。それにIPTG(シ
グマ社)を最終濃度が1mMになるように添加した。続い
て、30℃で約5時間培養後、菌体を集め、破砕するま
では−70℃に凍結して保存する。
【0051】凍結した菌体を100mlの溶解緩衝液(0.
1M 食塩、10mM EGTA、10mM EDTA、10mM
メルカプトエタノール、0.5mM PMSF、2μg/ml
アプロチニン、1μg/ml ペプスタチンA、5μg/ml
ロイペプチンを含む10mMナトリウムリン酸(pH7.
2)緩衝液)で溶かした後、0℃で25分間、超音波で破
砕する(ソニファイアー,ブロンソン)。破砕液を当量の
TBS緩衝液(トリス塩酸(pH8.2)、0.2M 食塩)で
希釈した後、40,000回転で30分間超遠心し、そ
の上清を集める。これに40%の飽和度になるように硫
酸アンモニウムを加え、生じた沈澱を12,000回転
の遠心によって除いた後、さらにその上清に80%の飽
和度になるように硫酸アンモニウムを加え、生じた沈澱
をやはり12,000回転の遠心で集める。これを50m
lのTBS緩衝液に懸濁した後、2リットルの10mM ト
リス緩衝液(pH8.2)に対して一晩透析する。この透
析した液をQ-セファロース(2.5cm直径×10cm;フ
ァルマシア)に添加し、全体で500mlのトリス塩酸(p
H8.2)を含む緩衝液で0−0.4M 食塩の濃度勾配で
溶出する。MBPにhGHR-CDが融合した形態の目
的とする蛋白質は、280nmの吸光度で追跡すると0.
2M 食塩濃度付近にピークとして溶出され、SDSを含
む15%のポリアクリルアミド電気泳動で約54キロダ
ルトンの分子量を示すことで確認することができる。
【0052】目的物の画分をセントリプレップ-30(ア
ミコン)で約20ml位にまで濃縮する。濃縮液に2mMに
なるように塩化カルシウムを添加する。これにさらに5
0μlのプロテアーゼファクターXa(ニューイングラン
ドバイオラボ社)を添加して16℃で48時間反応させ
る。これによりhGHR-CDがMBPから切り放され
る。
【0053】反応後、最終的に5mMになるようにEGT
Aを、また10mMになるようにマルトースを添加した
後、10mMのマルトースを含む10mMのトリス塩酸緩衝
液1リットルに対して1晩透析する。透析した溶液は再
度前記と同じ大きさのQ-セファロースに添加し、今度
は前記の溶出緩衝液にさらに10mM マルトースを添加
した上で、やはり0−0.4M食塩の濃度勾配で溶出す
る(図5)。280nmの吸光度で追跡すると、0.15M
食塩濃度付近にMBPから切り出された目的物のhGH
R-CDが溶出される。SDSを含む15%のポリアク
リルアミドゲル電気泳動で約13キロダルトンのバンド
を検出することによって、これが目的物であることを確
認することができる。なおMBPはhGHR-CDのピ
ークの後に溶出され、その分子量は約42キロダルトン
である。
【0054】硫酸アンモニウムを飽和濃度の80%濃度
になるように加えることによって、13キロダルトンの
画分を沈澱させ、濃縮する。濃縮液を少量のTBS緩衝
液に溶かした後、バイオゲルP-60M(直径3.2cm×
80cm;バイオ・ラッド社)に添加して0.2M 食塩を
含む20mM ナトリウムリン酸緩衝液(pH7.2)で精製
する。
【0055】このようにして、1リットルで培養した菌
体から約10mgの単一に精製したhGHR-CDを得る
ことができる。このN末端のアミノ酸配列を調べたとこ
ろGly-Ser-Val-Gln-Pro-Asp-Pro
であり、これは予想されるN末端の配列と一致するもの
であった。以上の結果は精製されたものが目的とするh
GHR-CDであることを示すものである。
【0056】大腸菌から単一にまで精製したhGHR-
CDの活性を、実施例4と同様に前脂肪細胞Preadipos
e 3T3-F442Aの脂肪細胞Adiposeへの分化に対
する影響に基づいて測定した。その結果として、昆虫細
胞から精製したhGHR-CDと同様に、ヒト成長ホル
モン存在下で分化を促進するという結果を得た(図6)。
この結果は、昆虫細胞を宿主とする系の場合と同様に、
大腸菌を宿主とする系で製造されたhGHR-CDがヒ
ト成長ホルモンの作用を増強することを示唆するもので
ある。
【0057】
【配列表】
【0058】配列番号:1 配列の長さ:246 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Phe Ser Gly Ser Glu Ala Thr Ala Ala Ile Leu Ser Arg Ala Pro Trp 1 5 10 15 Ser Leu Gln Ser Val Asn Pro Gly Leu Lys Thr Asn Ser Ser Lys Glu 20 25 30 Pro Lys Phe Thr Lys Cys Arg Ser Pro Glu Arg Glu Thr Phe Ser Cys 35 40 45 His Trp Thr Asp Glu Val His His Glu Thr Lys Asn Leu Gly Pro Ile 50 55 60 Gln Leu Phe Tyr Thr Arg Arg Asn Thr Gln Glu Trp Thr Gln Glu Trp 65 70 75 80 Lys Glu Cys Pro Asp Tyr Val Ser Ala Gly Glu Asn Ser Cys Tyr Phe 85 90 95 Asn Ser Ser Phe Thr Ser Ile Trp Ile Pro Tyr Cys Ile Lys Leu Thr 100 105 110 Ser Asn Gly Gly Thr Val Asp Glu Lys Cys Phe Ser Val Asp Glu Ile 115 120 125 Val Gln Pro Asp Pro Pro Ile Ala Leu Asn Trp Thr Leu Leu Asn Val 130 135 140 Ser Leu Thr Gly Ile His Ala Asp Ile Gln Val Arg Trp Glu Ala Pro 145 150 155 160 Arg Asn Ala Asp Ile Gln Lys Gly Trp Met Val Leu Glu Tyr Glu Leu 165 170 175 Gln Tyr Lys Glu Val Asn Glu Thr Lys Trp Lys Met Met Asp Pro Ile 180 185 190 Leu Thr Thr Ser Val Pro Val Tyr Ser Leu Lys Val Asp Lys Glu Tyr 195 200 205 Glu Val Arg Val Arg Ser Lys Gln Arg Asn Ser Gly Asn Tyr Gly Glu 210 215 220 Phe Ser Glu Val Leu Tyr Val Thr Leu Pro Gln Met Ser Gln Phe Thr 225 230 235 240 Cys Glu Glu Asp Phe Tyr 245
【0059】配列番号:2 配列の長さ:348 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列 GATCT ATG CAA CCA GAC CCA CCA ATC GCT TTA AAC TGG ACT TTG TTG 47 Met Gln Pro Asp Pro Pro Ile Ala Leu Asn Trp Thr Leu Leu 1 5 10 AAC GTC TCT TTG ACT GGT ATT CAC GCT GAT ATC CAA GTT AGA TGG GAA 95 Asn Val Ser Leu Thr Gly Ile His Ala Asp Ile Gln Val Arg Trp Glu 15 20 25 30 GCT CCA AGA AAC GCC GAC ATT CAA AAA GGC TGG ATG GTT CTA GAA TAC 143 Ala Pro Arg Asn Ala Asp Ile Gln Lys Gly Trp Met Val Leu Glu Tyr 35 40 45 GAA TTG CAA TAC AAG GAA GTC AAC GAA ACT AAA TGG AAG ATG ATG GAT 191 Glu Leu Gln Tyr Lys Glu Val Asn Glu Thr Lys Trp Lys Met Met Asp 50 55 60 CCA ATC TTG ACC ACT TCT GTT CCA GTT TAC TCT CTT AAG GTT GAC AAG 239 Pro Ile Leu Thr Thr Ser Val Pro Val Tyr Ser Leu Lys Val Asp Lys 65 70 75 GAA TAC GAA GTT AGA GTC AGA TCC AAG CAA AGA AAC TCT GGT AAC TAC 287 Glu Tyr Glu Val Arg Val Arg Ser Lys Gln Arg Asn Ser Gly Asn Tyr 80 85 90 GGT GAA TTT TCC GAA GTA CTG TAC GTC ACC TTG CCA CAA ATG TCT CAA 335 Gly Glu Phe Ser Glu Val Leu Tyr Val Thr Leu Pro Gln Met Ser Gln 95 100 105 110 TAATAGAGAG ATC 348
【0060】配列番号:3 配列の長さ:30 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列 CCAGATCTAT GCAACCAGAC CCACCAATCG 30
【0061】配列番号:4 配列の長さ:29 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列 CCAGATCTCT ATTATTGAGA CAT
TTGTGG 29
【0062】配列番号:5 配列の長さ:343 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列 GGT TCT GTC CAA CCA GAC CCA CCA ATC
GCT TTA AAC TGG ACT TTG TTG 48 Gly Ser Val Gln Pro Asp Pro Pro Ile
Ala Leu Asn Trp Thr Leu Leu 1 5
10 15 AAC GTC TCT TTG ACT GGT ATT CAC GCT
GAT ATC CAA GTT AGA TGG GAA 96 Asn Val Ser Leu Thr Gly Ile His Ala
Asp Ile Gln Val Arg Trp Glu 20 25
30 GCT CCA AGA AAC GCC GAC ATT CAA AAA
GGC TGG ATG GTT CTA GAA TAC 144 Ala Pro Arg Asn Ala Asp Ile Gln Lys
Gly Trp Met Val Leu Glu Tyr 35 40
45 GAA TTG CAA TAC AAG GAA GTC AAC GAA
ACT AAA TGG AAG ATG ATG GAT 192 Glu Leu Gln Tyr Lys Glu Val Asn Glu
Thr Lys Trp Lys Met Met Asp 50 55
60 CCA ATC TTG ACC ACT TCT GTT CCA GTT
TAC TCT CTT AAG GTT GAC AAG 240 Pro Ile Leu Thr Thr Ser Val Pro Val
Tyr Ser Leu Lys Val Asp Lys 65 70
75 80 GAA TAC GAA GTT AGA GTC AGA TCC AAG
CAA AGA AAC TCT GGT AAC TAC 288 Glu Tyr Glu Val Arg Val Arg Ser Lys
Gln Arg Asn Ser Gly Asn Tyr 85
90 95 GGT GAA TTT TCC GAA GTA CTG TAC GTC
ACC TTG CCA CAA ATG TCT CAA 336 Gly Glu Phe Ser Glu Val Leu Tyr Val
Thr Leu Pro Gln Met Ser Gln 100 105
110 TAAAGCT
343
【0063】配列番号:6 配列の長さ:29 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列 GGTTCTGTCC AACCAGACCC ACC
AATCGC 29
【0064】配列番号:7 配列の長さ:30 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列 GGAAGCTTTA TTGAGACATT TGTGGCAAGG 30
【図面の簡単な説明】
【図1】 転位ベクターpAcYM-Met130Q-2
38Q構築の概略。
【図2】 組換え型バキュロウイルスAcMet130
Q-238Qの調製および単離方法の概略。
【図3】 昆虫細胞を宿主とする組換え発現系によって
製造されたhGHR-CDの、成長ホルモン存在下また
は非存在下における前脂肪細胞から脂肪細胞への分化に
対する効果を表すグラフ。
【図4】 大腸菌発現プラスミッドpMBP-GS12
9V-238Q構築の概略。
【図5】 MBP/hGHR-CD融合蛋白質のプロテ
アーゼファクターXa消化によって生成した切断産物M
BPおよびhGHR-CD蛋白質のQ-セファロースカラ
ムによる分離を示すクロマトグラフ。
【図6】 大腸菌を宿主とする組換え発現系によって製
造されたhGHR-CDの、成長ホルモン存在下または
非存在下における前脂肪細胞から脂肪細胞への分化に対
する効果を表すグラフ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C12N 15/12 15/62 15/70 15/83 C12P 21/02 C 8214−4B //(C12N 1/21 C12R 1:19) (C12N 5/10 C12R 1:91) (C12P 21/02 C12R 1:91) (C12P 21/02 C12R 1:19)

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 成長ホルモンレセプターの細胞質外C-
    ドメイン蛋白質。
  2. 【請求項2】 該成長ホルモンレセプターがヒト成長ホ
    ルモンレセプターである請求項1に記載の蛋白質。
  3. 【請求項3】 配列番号2または配列番号5に記載のア
    ミノ酸配列を有する請求項2に記載の蛋白質。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の蛋白質をコードしてい
    るDNA断片。
  5. 【請求項5】 配列番号2または配列番号5に記載のコ
    ード領域の塩基配列を有する請求項4に記載のDNA断
    片。
  6. 【請求項6】 請求項4に記載のDNA断片をバキュロ
    ウイルス遺伝子発現系の制御下に含有している組換え型
    プラスミッド。
  7. 【請求項7】 請求項4に記載のDNA断片をバキュロ
    ウイルス遺伝子発現系の制御下に含有している組換え型
    バキュロウイルス。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載の組換え型バキュロウイ
    ルスを昆虫細胞に感染して培養することからなる請求項
    1に記載の蛋白質の製造方法。
  9. 【請求項9】 培養後、細胞抽出液より請求項1に記載
    の蛋白質を回収することを特徴とする請求項8に記載の
    方法。
  10. 【請求項10】 請求項4に記載のDNA断片を大腸菌
    遺伝子発現系の制御下に含有している組換え体プラスミ
    ッド。
  11. 【請求項11】 大腸菌マルトース結合蛋白質に融合し
    た請求項1に記載の蛋白質をコードする請求項10に記
    載の組換え体プラスミッド。
  12. 【請求項12】 請求項10または請求項11に記載の
    プラスミッドで形質転換した大腸菌。
  13. 【請求項13】 請求項12に記載の大腸菌を培養する
    ことによって該大腸菌内に第1項に記載の蛋白質を蓄積
    させ、該大腸菌より請求項1に記載の蛋白質を回収する
    ことからなる請求項1に記載の蛋白質の製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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FR2737497A1 (fr) * 1995-08-02 1997-02-07 Agronomique Inst Nat Rech Utilisation du domaine intra-cytoplasmique du recepteur de la prolactine ou du recepteur de l'hormone de croissance pour obtenir la secretion de proteines
WO2006001770A1 (en) * 2004-06-28 2006-01-05 Biovitrum Ab Method for identifying modulators of cytokine class i receptor

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