JPH06172219A - 癌関連医薬品組成物 - Google Patents
癌関連医薬品組成物Info
- Publication number
- JPH06172219A JPH06172219A JP4329414A JP32941492A JPH06172219A JP H06172219 A JPH06172219 A JP H06172219A JP 4329414 A JP4329414 A JP 4329414A JP 32941492 A JP32941492 A JP 32941492A JP H06172219 A JPH06172219 A JP H06172219A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- cancer
- antibody
- tissue
- pharmaceutical composition
- sugar chain
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07K—PEPTIDES
- C07K16/00—Immunoglobulins [IGs], e.g. monoclonal or polyclonal antibodies
- C07K16/18—Immunoglobulins [IGs], e.g. monoclonal or polyclonal antibodies against material from animals or humans
- C07K16/28—Immunoglobulins [IGs], e.g. monoclonal or polyclonal antibodies against material from animals or humans against receptors, cell surface antigens or cell surface determinants
- C07K16/30—Immunoglobulins [IGs], e.g. monoclonal or polyclonal antibodies against material from animals or humans against receptors, cell surface antigens or cell surface determinants from tumour cells
- C07K16/3046—Stomach, Intestines
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61P—SPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
- A61P35/00—Antineoplastic agents
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07K—PEPTIDES
- C07K16/00—Immunoglobulins [IGs], e.g. monoclonal or polyclonal antibodies
- C07K16/18—Immunoglobulins [IGs], e.g. monoclonal or polyclonal antibodies against material from animals or humans
- C07K16/28—Immunoglobulins [IGs], e.g. monoclonal or polyclonal antibodies against material from animals or humans against receptors, cell surface antigens or cell surface determinants
- C07K16/30—Immunoglobulins [IGs], e.g. monoclonal or polyclonal antibodies against material from animals or humans against receptors, cell surface antigens or cell surface determinants from tumour cells
- C07K16/303—Liver or Pancreas
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61K—PREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
- A61K38/00—Medicinal preparations containing peptides
Landscapes
- Health & Medical Sciences (AREA)
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- Immunology (AREA)
- Medicinal Chemistry (AREA)
- General Health & Medical Sciences (AREA)
- Biochemistry (AREA)
- Biophysics (AREA)
- Genetics & Genomics (AREA)
- Cell Biology (AREA)
- Molecular Biology (AREA)
- Proteomics, Peptides & Aminoacids (AREA)
- Gastroenterology & Hepatology (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- General Chemical & Material Sciences (AREA)
- Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
- Pharmacology & Pharmacy (AREA)
- Animal Behavior & Ethology (AREA)
- Public Health (AREA)
- Veterinary Medicine (AREA)
- Medicines Containing Antibodies Or Antigens For Use As Internal Diagnostic Agents (AREA)
- Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】ムチン型糖鎖を認識する抗体により癌関連抗原
を特異的に検出する。 【構成】Galβ1→4GlcNAcβ1→6GalN
Acα1→1Cerで表される糖脂質を認識するモノク
ローナル抗体F1α−75を含有する、胃癌に対する医
薬品組成物。
を特異的に検出する。 【構成】Galβ1→4GlcNAcβ1→6GalN
Acα1→1Cerで表される糖脂質を認識するモノク
ローナル抗体F1α−75を含有する、胃癌に対する医
薬品組成物。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、糖鎖を認識する抗体を
含有する、癌に関する医薬品組成物に関するものであ
る。
含有する、癌に関する医薬品組成物に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】細胞が癌化すると、正常細胞では見られ
ないような糖鎖が癌細胞表面に検出されることが報告さ
れている。
ないような糖鎖が癌細胞表面に検出されることが報告さ
れている。
【0003】一方、癌の診断や治療に役立つ抗体を得る
という実用的な目的で作製された抗体のうちには、癌細
胞の異常糖鎖を認識するものが数多く存在し、その一部
は、癌の血清診断に応用されている。しかしながらこれ
らの抗体の多くは、ヒトの癌細胞でマウスを免疫すると
いう方法で得られており、最初から必ずしも一定の糖鎖
をターゲットとしたものではない。
という実用的な目的で作製された抗体のうちには、癌細
胞の異常糖鎖を認識するものが数多く存在し、その一部
は、癌の血清診断に応用されている。しかしながらこれ
らの抗体の多くは、ヒトの癌細胞でマウスを免疫すると
いう方法で得られており、最初から必ずしも一定の糖鎖
をターゲットとしたものではない。
【0004】このように、癌の糖鎖抗原をいわゆる腫瘍
マーカーとして診断や治療に役立てる方法論が近年活発
になってきているが、いまだ十分な感度と特異性をもつ
腫瘍マーカーはないのが現状である。
マーカーとして診断や治療に役立てる方法論が近年活発
になってきているが、いまだ十分な感度と特異性をもつ
腫瘍マーカーはないのが現状である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】糖鎖抗原のうち、本発
明者らは、糖蛋白質の糖鎖,特にムチン型糖鎖に着目し
てきた。これらは細胞表層に存在するのみならず分泌さ
れることも知られておりその癌性変化についても報告さ
れている。すなわち、癌特異的なムチン型糖鎖に対する
抗体が得られれば、その抗体が癌関連抗原を特異的に認
識することが期待されるが、糖蛋白質を抗原としてモノ
クローナル抗体を作製すると、蛋白質部分に対する抗体
が得られ、特定のムチン型糖鎖に対する抗体を得ること
は困難であった。
明者らは、糖蛋白質の糖鎖,特にムチン型糖鎖に着目し
てきた。これらは細胞表層に存在するのみならず分泌さ
れることも知られておりその癌性変化についても報告さ
れている。すなわち、癌特異的なムチン型糖鎖に対する
抗体が得られれば、その抗体が癌関連抗原を特異的に認
識することが期待されるが、糖蛋白質を抗原としてモノ
クローナル抗体を作製すると、蛋白質部分に対する抗体
が得られ、特定のムチン型糖鎖に対する抗体を得ること
は困難であった。
【0006】このように、糖蛋白質のムチン型糖鎖を認
識する抗体により癌関連抗原を特異的に認識せしめるこ
とは困難なことであった。そのため本発明者らは、糖蛋
白質のムチン型糖鎖とセラミドを結合させた合成糖脂質
誘導体を認識する抗体を作製し、これらの抗体が糖脂質
誘導体と特異的に反応することを確認した(特開平3−
280894号公報参照)。
識する抗体により癌関連抗原を特異的に認識せしめるこ
とは困難なことであった。そのため本発明者らは、糖蛋
白質のムチン型糖鎖とセラミドを結合させた合成糖脂質
誘導体を認識する抗体を作製し、これらの抗体が糖脂質
誘導体と特異的に反応することを確認した(特開平3−
280894号公報参照)。
【0007】しかしながら、これらの抗体が実際に癌を
特異的に認識するかどうかについては不明であり、これ
らの抗体が癌の診断や治療に有用かどうかについては検
討されていなかった。
特異的に認識するかどうかについては不明であり、これ
らの抗体が癌の診断や治療に有用かどうかについては検
討されていなかった。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、抗体と癌
組織との反応性について鋭意検討した結果、ある種のム
チン型糖鎖を認識する抗体が癌組織を特異的に認識する
ことを見出だし本発明を完成するにいたった。
組織との反応性について鋭意検討した結果、ある種のム
チン型糖鎖を認識する抗体が癌組織を特異的に認識する
ことを見出だし本発明を完成するにいたった。
【0009】即ち本発明は、式(1) Galβ1→4GlcNAcβ1→6GalNAc (1) で表されるムチン型糖鎖を認識する抗体を、有効成分と
して含有することを特徴とする、癌に関する医薬品組成
物である。以下、本発明をさらに詳細に説明する。
して含有することを特徴とする、癌に関する医薬品組成
物である。以下、本発明をさらに詳細に説明する。
【0010】本発明でいう医薬品組成物とは、例えば癌
の診断薬、治療薬などがあげられる。癌の診断薬として
は、抗体を用いたあらゆる方法に適用することができ
る。例えばサンドイッチ法や競合法による酵素免疫測定
法(ELISA)または放射性免疫測定法(RIA)、
さらにサイトフルオロメトリック分析(FACS)を用
いる方法などがあげられる。
の診断薬、治療薬などがあげられる。癌の診断薬として
は、抗体を用いたあらゆる方法に適用することができ
る。例えばサンドイッチ法や競合法による酵素免疫測定
法(ELISA)または放射性免疫測定法(RIA)、
さらにサイトフルオロメトリック分析(FACS)を用
いる方法などがあげられる。
【0011】診断の形態としては、血液や尿などの体液
中の癌関連抗原の検出(例えば血清診断)、組織や細胞
の癌関連抗原の検出(例えば組織診断や細胞診断な
ど)、さらには、放射性同位元素などで標識した抗体を
体内に投与し腫瘍の検出に用いる方法などをあげること
ができる。
中の癌関連抗原の検出(例えば血清診断)、組織や細胞
の癌関連抗原の検出(例えば組織診断や細胞診断な
ど)、さらには、放射性同位元素などで標識した抗体を
体内に投与し腫瘍の検出に用いる方法などをあげること
ができる。
【0012】癌の治療薬としては、やはり抗体を用いた
あらゆる方法に適用することができる。例えば抗体をそ
のまま、または毒素や放射性同位元素など細胞毒性を示
す物質と結合させて治療薬として体内に投与する方法な
どを例示することができる。
あらゆる方法に適用することができる。例えば抗体をそ
のまま、または毒素や放射性同位元素など細胞毒性を示
す物質と結合させて治療薬として体内に投与する方法な
どを例示することができる。
【0013】本発明に用いられる抗体としては、式
(1)で表される糖鎖を認識する抗体であり、例えば式
(2)で表される糖脂質を認識する、特開平3−280
894号公報に記載のモノクローナル抗体F1α−7
5、F1α−50またはF1α−87などをあげること
ができる。
(1)で表される糖鎖を認識する抗体であり、例えば式
(2)で表される糖脂質を認識する、特開平3−280
894号公報に記載のモノクローナル抗体F1α−7
5、F1α−50またはF1α−87などをあげること
ができる。
【0014】本発明の抗体の調製法としては、従来の方
法と遺伝子工学を用いる方法が例示される。従来法では
モノクローナルとポリクローナル抗体に区別される。
法と遺伝子工学を用いる方法が例示される。従来法では
モノクローナルとポリクローナル抗体に区別される。
【0015】モノクローナル抗体は、ケーラー(Koh
ler,G.)らの方法(Nature 256,49
5−497(1975))に従い、動物を抗原で免疫
し、脾臓細胞を取りだし、これと動物のミエローマ細胞
とを融合して得られたハイブリドーマ細胞を培養するこ
とにより製造することができる。
ler,G.)らの方法(Nature 256,49
5−497(1975))に従い、動物を抗原で免疫
し、脾臓細胞を取りだし、これと動物のミエローマ細胞
とを融合して得られたハイブリドーマ細胞を培養するこ
とにより製造することができる。
【0016】例えば本発明に用いられる抗体を産生する
ハイブリドーマの取得方法としては、特開平3−280
894号公報に記載された方法をあげることができる。
得られたハイブリドーマを通常のハイブリドーマの培養
と同様にして培養すれば、培養液中に抗体が生産され
る。また、マウス等にハイブリドーマを移植し、腹水中
にモノクローナル抗体を生産させることもできる。
ハイブリドーマの取得方法としては、特開平3−280
894号公報に記載された方法をあげることができる。
得られたハイブリドーマを通常のハイブリドーマの培養
と同様にして培養すれば、培養液中に抗体が生産され
る。また、マウス等にハイブリドーマを移植し、腹水中
にモノクローナル抗体を生産させることもできる。
【0017】ポリクローナル抗体についても、常法に従
って式(2)で表される糖脂質を免疫し、その抗血清を
得ればよい。
って式(2)で表される糖脂質を免疫し、その抗血清を
得ればよい。
【0018】また遺伝子工学を用いる方法では、式
(2)で表される糖脂質をマウスに免疫し、脾臓細胞を
取りだし、RNAを抽出し、cDNAライブラリーを作
製し、抗原との結合性を指標として目的の遺伝子を単離
する。そして抗体発現ベクターを導入した微生物や動物
細胞を培養し、抗体を生産させ、通常の方法で精製すれ
ばよい。
(2)で表される糖脂質をマウスに免疫し、脾臓細胞を
取りだし、RNAを抽出し、cDNAライブラリーを作
製し、抗原との結合性を指標として目的の遺伝子を単離
する。そして抗体発現ベクターを導入した微生物や動物
細胞を培養し、抗体を生産させ、通常の方法で精製すれ
ばよい。
【0019】このように本発明に用いられる抗体は、天
然型の抗体だけでなく、遺伝子工学や蛋白質化学的方法
を用いて作製された人工型の抗体でもよい。遺伝子工学
的方法を用いて作製された人工型の抗体の例として、抗
原との結合に必要な可変領域はマウス由来で、抗原との
結合に不必要な不変領域はヒト由来の構造を持つキメラ
抗体が例示される。
然型の抗体だけでなく、遺伝子工学や蛋白質化学的方法
を用いて作製された人工型の抗体でもよい。遺伝子工学
的方法を用いて作製された人工型の抗体の例として、抗
原との結合に必要な可変領域はマウス由来で、抗原との
結合に不必要な不変領域はヒト由来の構造を持つキメラ
抗体が例示される。
【0020】このような抗体の作製方法は、それ自体当
分野において良く知られた方法により行うことができ
る。
分野において良く知られた方法により行うことができ
る。
【0021】また、蛋白質化学的方法を用いて作製され
た人工型の抗体の例として、パパインやペプシンなどの
酵素により抗体分子を切断し、調製されるFabなどフ
ラグメント化されたものがあげられる。さらに、NK細
胞やLAK細胞などの抗腫瘍性細胞を認識する抗体と結
合させたいわゆるBispecific抗体の一部とし
て調製することも可能である。
た人工型の抗体の例として、パパインやペプシンなどの
酵素により抗体分子を切断し、調製されるFabなどフ
ラグメント化されたものがあげられる。さらに、NK細
胞やLAK細胞などの抗腫瘍性細胞を認識する抗体と結
合させたいわゆるBispecific抗体の一部とし
て調製することも可能である。
【0022】本発明で用いられる式(1)で表される糖
鎖を認識する抗体は、癌に関する医薬品として利用され
るが、特に消化器系の癌に対する医薬品組成物として利
用される。中でも胃癌に対しては、非常に高い陽性率を
示すので、特に胃癌に対する医薬品組成物として有用で
ある。
鎖を認識する抗体は、癌に関する医薬品として利用され
るが、特に消化器系の癌に対する医薬品組成物として利
用される。中でも胃癌に対しては、非常に高い陽性率を
示すので、特に胃癌に対する医薬品組成物として有用で
ある。
【0023】
【実施例】以下に本発明をさらに詳細に説明するために
実施例を記載するが、本発明はこれら実施例に限定され
るものではない。
実施例を記載するが、本発明はこれら実施例に限定され
るものではない。
【0024】なお実施例では、特開平3−280894
号公報に記載の方法で得た、式(2)で表される糖脂質
を免疫して得られたモノクローナル抗体F1α−75を
用いた。
号公報に記載の方法で得た、式(2)で表される糖脂質
を免疫して得られたモノクローナル抗体F1α−75を
用いた。
【0025】実施例1 糖脂質を認識するモノクローナ
ル抗体の胃癌組織の認識 モノクローナル抗体F1α−75の胃癌組織に対する反
応性を、胃癌組織切片に対する免疫組織染色の手法を用
いて調べた。癌組織としては、胃癌患者から摘出した癌
組織切片を実験試料として用いた。抗体を用いた免疫組
織染色の実験は、以下のように行った。
ル抗体の胃癌組織の認識 モノクローナル抗体F1α−75の胃癌組織に対する反
応性を、胃癌組織切片に対する免疫組織染色の手法を用
いて調べた。癌組織としては、胃癌患者から摘出した癌
組織切片を実験試料として用いた。抗体を用いた免疫組
織染色の実験は、以下のように行った。
【0026】即ち切除組織標本を10%ホルマリン固定
後、パラフィン包埋したブロックから3μmの薄片切片
を作製した。切片は脱パラフィン後、0.3%過酸化水
素付加メタノールで内因性パーオキシダーゼを除去し
た。被検抗体を含む試料を常温で約1時間反応させた
後、切片をLipshaw/Immunon社製ABC
キットを用いる酵素抗体法の手順に従って処理し、カウ
ンター染色はヘマトキシリンを使用した。
後、パラフィン包埋したブロックから3μmの薄片切片
を作製した。切片は脱パラフィン後、0.3%過酸化水
素付加メタノールで内因性パーオキシダーゼを除去し
た。被検抗体を含む試料を常温で約1時間反応させた
後、切片をLipshaw/Immunon社製ABC
キットを用いる酵素抗体法の手順に従って処理し、カウ
ンター染色はヘマトキシリンを使用した。
【0027】組織染色性の評価は、癌組織が全く染色さ
れない;(−)、染色される面積が5%以下;(+)、
染色される面積が5〜30%;(++)、染色される面
積が30%以上;(+++)とした。
れない;(−)、染色される面積が5%以下;(+)、
染色される面積が5〜30%;(++)、染色される面
積が30%以上;(+++)とした。
【0028】胃癌81症例について検討した結果は、以
下の通りであった。正常胃組織は染色されず、胃癌組織
においては、(−);21.0%、(+);29.6
%、(++);29.6%、(+++);19.8%で
あり、全体としての陽性率は、79.0%であった。さ
らに癌に隣接した粘膜上皮では27.0%が染色され、
これらの組織がある程度癌に近い状態であることを示し
ている。
下の通りであった。正常胃組織は染色されず、胃癌組織
においては、(−);21.0%、(+);29.6
%、(++);29.6%、(+++);19.8%で
あり、全体としての陽性率は、79.0%であった。さ
らに癌に隣接した粘膜上皮では27.0%が染色され、
これらの組織がある程度癌に近い状態であることを示し
ている。
【0029】胃癌の組織型別検討では、低分化腺癌での
陽性率が最も高く92.1%、中分化管状腺癌;76.
5%、乳頭状腺癌;63.6%、高分化管状腺癌;5
7.1%であった。
陽性率が最も高く92.1%、中分化管状腺癌;76.
5%、乳頭状腺癌;63.6%、高分化管状腺癌;5
7.1%であった。
【0030】早期胃癌における陽性率は、58.3%
で、進行胃癌では、79.2%であった。
で、進行胃癌では、79.2%であった。
【0031】このようにモノクローナル抗体F1α−7
5は正常胃組織とは反応せず、胃癌に対し、組織型、進
行の程度を問わず、高い陽性率を示すものであった。
5は正常胃組織とは反応せず、胃癌に対し、組織型、進
行の程度を問わず、高い陽性率を示すものであった。
【0032】実施例2 モノクローナル抗体F1α−75の大腸癌組織の認識 モノクローナル抗体F1α−75の大腸癌組織に対する
反応性を、大腸癌組織切片に対する免疫組織染色の手法
を用いて調べた。癌組織としては、大腸癌患者から摘出
した癌組織切片を実験試料として用いた。抗体を用いた
免疫組織染色の実験は、実施例1で用いた方法と同様で
ある。
反応性を、大腸癌組織切片に対する免疫組織染色の手法
を用いて調べた。癌組織としては、大腸癌患者から摘出
した癌組織切片を実験試料として用いた。抗体を用いた
免疫組織染色の実験は、実施例1で用いた方法と同様で
ある。
【0033】大腸癌78症例について検討した結果は以
下の通りであった。(評価の表示は、実施例1と同様で
ある。) 正常大腸組織は染色されず、大腸癌組織においては
(−);61.6%、(+);20.5%、(++);
16.4%、(+++);1.4%であり、全体として
の陽性率は、38.4%であった。
下の通りであった。(評価の表示は、実施例1と同様で
ある。) 正常大腸組織は染色されず、大腸癌組織においては
(−);61.6%、(+);20.5%、(++);
16.4%、(+++);1.4%であり、全体として
の陽性率は、38.4%であった。
【0034】大腸癌の組織型別検討では、陽性率は高分
化腺癌;43.5%、中分化腺癌;30.0%であっ
た。
化腺癌;43.5%、中分化腺癌;30.0%であっ
た。
【0035】このようにモノクローナル抗体F1α−7
5は、正常大腸組織とは反応せず、大腸癌に対し高い反
応性を示した。
5は、正常大腸組織とは反応せず、大腸癌に対し高い反
応性を示した。
【0036】実施例3 モノクローナル抗体F1α−7
5の膵癌組織の認識 モノクローナル抗体F1α−75の膵癌組織に対する反
応性を、膵癌組織切片に対する免疫組織染色の手法を用
いて調べた。癌組織としては、膵癌患者から摘出した癌
組織切片を実験試料として用いた。抗体を用いた免疫組
織染色の実験は、実施例1で用いた方法と同様である。
5の膵癌組織の認識 モノクローナル抗体F1α−75の膵癌組織に対する反
応性を、膵癌組織切片に対する免疫組織染色の手法を用
いて調べた。癌組織としては、膵癌患者から摘出した癌
組織切片を実験試料として用いた。抗体を用いた免疫組
織染色の実験は、実施例1で用いた方法と同様である。
【0037】結果は、膵癌7症例のうち4症例の組織切
片に対し、癌組織特異的な染色反応が見られた。陽性率
は、57.1%であった。
片に対し、癌組織特異的な染色反応が見られた。陽性率
は、57.1%であった。
【0038】以上の結果から明らかなように、式(1)
で表されるムチン型糖鎖を認識する抗体が癌組織を特異
的に認識することが示され、本抗体が癌の診断薬や治療
薬として有用であることが理解される。
で表されるムチン型糖鎖を認識する抗体が癌組織を特異
的に認識することが示され、本抗体が癌の診断薬や治療
薬として有用であることが理解される。
【0039】
【発明の効果】式(1)で表されるムチン型糖鎖を認識
する抗体を含有する医薬品組成物は、癌の診断や治療に
有用な手段を提供するものである。
する抗体を含有する医薬品組成物は、癌の診断や治療に
有用な手段を提供するものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 斎藤 貴司 神奈川県中郡大磯町石神台1−5−9 (72)発明者 村山 敬一 神奈川県海老名市河原口2398番地
Claims (4)
- 【請求項1】式(1) Galβ1→4GlcNAcβ1→6GalNAc (1) で表されるムチン型糖鎖を認識する抗体を、有効成分と
して含有することを特徴とする、癌に関する医薬品組成
物。 - 【請求項2】請求項1に記載の医薬品組成物において、
ムチン型糖鎖が式(2) Galβ1→4GlcNAcβ1→6GalNAcα1→1Cer (2) であることを特徴とする医薬品組成物。 - 【請求項3】請求項1または2に記載の医薬品組成物に
おいて、癌が消化器癌であることを特徴とする医薬品組
成物。 - 【請求項4】請求項3に記載の医薬品組成物において、
消化器癌が胃癌であることを特徴とする医薬品組成物。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4329414A JPH06172219A (ja) | 1992-12-09 | 1992-12-09 | 癌関連医薬品組成物 |
EP93309918A EP0601859B1 (en) | 1992-12-09 | 1993-12-09 | Pharmaceutic composition comprising cancer-related antibodies |
DE69324776T DE69324776T2 (de) | 1992-12-09 | 1993-12-09 | Pharmazeutische Zusammensetzung die krebserkennende Antikörper enthält |
US08/432,005 US5561050A (en) | 1992-12-09 | 1995-05-01 | Methods for diagnosis of colon, stomach and pancreatic cancer using antibodies specific for a mucin-type carbohydrate chain |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4329414A JPH06172219A (ja) | 1992-12-09 | 1992-12-09 | 癌関連医薬品組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06172219A true JPH06172219A (ja) | 1994-06-21 |
Family
ID=18221140
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4329414A Pending JPH06172219A (ja) | 1992-12-09 | 1992-12-09 | 癌関連医薬品組成物 |
Country Status (4)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US5561050A (ja) |
EP (1) | EP0601859B1 (ja) |
JP (1) | JPH06172219A (ja) |
DE (1) | DE69324776T2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005517901A (ja) * | 2001-12-21 | 2005-06-16 | ビスカム・アーゲー | ヤドリギレクチンに対する個体の応答性を判定する方法 |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6576423B2 (en) * | 2000-12-08 | 2003-06-10 | The Board Of Regents Of The University Of Nebraska | Specific mucin expression as a marker for pancreatic cancer |
FI20055417A0 (fi) | 2005-07-20 | 2005-07-20 | Glykos Finland Oy | Syöpäpesifiset glykaanit ja niiden käyttö |
Family Cites Families (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US4444744A (en) * | 1980-03-03 | 1984-04-24 | Goldenberg Milton David | Tumor localization and therapy with labeled antibodies to cell surface antigens |
JPS6098000A (ja) * | 1983-11-01 | 1985-05-31 | Otsuka Pharmaceut Co Ltd | 抗ヒト癌モノクロナル抗体 |
JP3123056B2 (ja) * | 1990-03-30 | 2001-01-09 | 東ソー株式会社 | 合成糖脂質特異性モノクローナル抗体 |
JPH04266897A (ja) * | 1991-02-22 | 1992-09-22 | Tosoh Corp | 糖脂質およびその製造法 |
-
1992
- 1992-12-09 JP JP4329414A patent/JPH06172219A/ja active Pending
-
1993
- 1993-12-09 EP EP93309918A patent/EP0601859B1/en not_active Expired - Lifetime
- 1993-12-09 DE DE69324776T patent/DE69324776T2/de not_active Expired - Fee Related
-
1995
- 1995-05-01 US US08/432,005 patent/US5561050A/en not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005517901A (ja) * | 2001-12-21 | 2005-06-16 | ビスカム・アーゲー | ヤドリギレクチンに対する個体の応答性を判定する方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
EP0601859A2 (en) | 1994-06-15 |
US5561050A (en) | 1996-10-01 |
DE69324776D1 (de) | 1999-06-10 |
DE69324776T2 (de) | 1999-10-21 |
EP0601859A3 (en) | 1994-08-24 |
EP0601859B1 (en) | 1999-05-06 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6983746B2 (ja) | 葉酸受容体1の検出用の抗体及びアッセイ | |
JP6666905B2 (ja) | Pd−l1抗体及びその使用 | |
US20120045776A1 (en) | Monoclonal antibody ds6, tumor-associated antigen ca6, and methods of use thereof | |
EP2876447B1 (en) | Method for detecting cancer | |
CA2879304C (en) | Method for detecting cancer | |
US20090022722A1 (en) | Cytotoxicity mediation of cells evidencing surface expression of CD59 | |
LU86786A1 (fr) | Anticorps monoclonaux et antigene du carcinome pulmonaire humain a cellules non petites et de certains autres carcinomes humains | |
JP6890581B2 (ja) | Cd37の検出のための抗体およびアッセイ | |
JP2007523851A (ja) | 癌疾患修飾抗体 | |
CN101189266A (zh) | 显示cd63表面表达的细胞毒性介导 | |
CN113272332B (zh) | 抗Claudin18.2的抗体及其应用 | |
JPH06172219A (ja) | 癌関連医薬品組成物 | |
AU2005290997B2 (en) | Novel cancer associated antibodies and antigens and their use in cancer diagnosis | |
WO2003074568A9 (en) | Individualized anti-cancer antibodies | |
JP2001165933A (ja) | 予後判定方法 | |
US9539348B2 (en) | Monoclonal antibody DS6, tumor-associated antigen CA6, and methods of use thereof | |
JP2004024195A (ja) | ヒトsnk蛋白質に対するモノクローナル抗体及び甲状腺癌判別方法 | |
JPH03285694A (ja) | モノクローナル抗体、該抗体を産生するハイブリドーマ、該ハイブリドーマの作製方法及び該抗体を有する癌診断薬 | |
JPH09500965A (ja) | 膀胱癌の浸潤性の測定方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20031216 |