JPH06172127A - 着色剤およびその化粧料 - Google Patents

着色剤およびその化粧料

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JPH06172127A
JPH06172127A JP35048492A JP35048492A JPH06172127A JP H06172127 A JPH06172127 A JP H06172127A JP 35048492 A JP35048492 A JP 35048492A JP 35048492 A JP35048492 A JP 35048492A JP H06172127 A JPH06172127 A JP H06172127A
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JP
Japan
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titanium oxide
cosmetic
coloring agent
ascorbic acid
ultrafine
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JP35048492A
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English (en)
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Akihiro Kuroda
章裕 黒田
Mitsumasa Mitani
光正 三谷
Hajime Shimakawa
一 島川
Fukashi Sakamoto
不可止 坂本
Yukihiro Tsuchida
幸宏 土田
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Idemitsu Kosan Co Ltd
Kanebo Ltd
Original Assignee
Idemitsu Kosan Co Ltd
Kanebo Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は新規な着色剤およびそれを配合した
化粧料を提供することを目的とする。 【構成】 平均粒径5〜80nmのアモルファス型もし
くはアナターゼ型の超微粒子酸化チタンとUV−A領域
(320〜400nm)またはUV−B領域(290〜
320nm)の紫外線を吸収する紫外線吸収剤および/
またはアスコルビン酸とを組み合わせた新規な着色剤お
よびその化粧料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、従来知られている色
素、色材とは異なった新規な着色剤及びその化粧料を提
供することに関する。さらに詳しくは、平均粒径5〜8
0nmのアモルファス型もしくはアナターゼ型の超微粒
子酸化チタンとUV−A領域(320〜400nm)ま
たはUV−B領域(290〜320nm)の紫外線を吸
収する紫外線吸収剤および/またはアスコルビン酸とを
組み合わせた新規な着色剤およびその化粧料を提供する
ことに関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】化粧品
に於いて新規な構造を持つ色素を開発することは安全性
の面から難しく、従来許可されている色素の結晶構造、
形態などを変化させて新たな性能を引き出す研究が行わ
れている。一方、無機材料を用いた例では、低次酸化チ
タンを用いた黒色顔料、金コロイドを用いた赤色顔料等
の開発が報告されている。
【0003】しかしながら、有機材料と無機材料を複合
化して新しい色を出す研究は少なかった。本発明者等
は、表面処理を行っていないアモルファス型またはアナ
ターゼ型の超微粒子酸化チタンが表面活性に富むことに
着目し、種々の有機分子との複合化を検討してきた。
【0004】その結果、これらの超微粒子酸化チタン
が、UV−A領域(320〜400nm)またはUV−
B領域(290〜320nm)の紫外線を吸収する紫外
線吸収剤、アスコルビン酸又はアスコルビン酸誘導体と
接触した場合、もともと白色である超微粒子酸化チタン
が瞬時に変色し、安定的に強い発色を示すことを見いだ
した。
【0005】そして、これらの超微粒子酸化チタンと紫
外線吸収剤、アスコルビン酸を分離したところ、発色は
無くなり、かつ超微粒子酸化チタンとこれらの有機物質
に変質、変色は認められなかった。
【0006】さらに、化粧料においては、超微粒子酸化
チタンとこれらの有機物質を事前、もしくは同時に配合
することで選択的に着色剤が形成されることを見いだし
た。
【0007】すなわち、本発明は新規な着色剤およびそ
れを配合した化粧料を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、平均粒径5〜
80nmのアモルファス型もしくはアナターゼ型の超微
粒子酸化チタンとUV−A領域(320〜400nm)
またはUV−B領域(290〜320nm)の紫外線を
吸収する紫外線吸収剤および/またはアスコルビン酸と
を組み合わせることを特徴とする新規な着色剤およびそ
の化粧料に関する。
【0009】以下に本発明の構成を詳説する。本発明で
用いられる超微粒子酸化チタンは、アモルファス型もし
くはアナターゼ型の結晶構造を持つ。但し、30%以下
の割合でルチル型の結晶構造を有していても構わない。
【0010】超微粒子酸化チタンの平均粒径は、電子顕
微鏡(TEM)を用いた観察で、一次粒子の大きさが5
〜80nmであり、10〜50nmが好ましい。
【0011】アモルファス型の超微粒子酸化チタンは、
例えばTTIP(チタンテトライソプロポキシド)の気
相加水分解法や、熱分解法、そして液相分解法によって
得ることができる。一方、アナターゼ型の超微粒子酸化
チタンは、上記アモルファス型の超微粒子酸化チタンを
加熱する方法や、四塩化チタンの気相分解法、液相法、
ゾルゲル法等多くの方法によって得ることができる。
【0012】また、本発明で用いる超微粒子酸化チタン
には、水やエタノール水溶液中での安定性を高めるた
め、全体の10重量%以下の範囲で、シリカ、アルミ
ナ、ジルコニア、鉄から選ばれる元素が混合されていて
も良い。ただし、10重量%以上になると、超微粒子酸
化チタン自体の活性が低下するため、良好な発色が生じ
なくなってしまう問題があるので好ましくない。
【0013】本発明で用いる紫外線吸収剤は、市販の紫
外線吸収剤の他、400〜320nmのUV−A領域、
320〜290nmのUV−B領域に吸収を持つ化合物
であれば良い。但し、化粧料に配合する場合では、安全
性の問題が発生するため許可実績のある紫外線吸収剤を
用いることが好ましい。例えば、2−ヒドロキシ−4−
メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキ
シベンゾフェノン−5−硫酸、2,2’−ジヒドロキシ
−4−メトキシベンゾフェノン、p−メトキシハイドロ
ケイ皮酸 ジエタノールアミン塩、PABA(パラアミ
ノ安息香酸)、エチルPABA、グリセリルPABA、
エチルジヒドロキシプロピルPABA、オクチルジメチ
ルPABA、サリチル酸ホモメンチル、メンチル−O−
アミノベンゾエート、2−エチルヘキシル−2−シアノ
−3,3−ジフェニルアクリレート、メトキシケイ皮酸
オクチル、サリチル酸オクチル、2−フェニル−ベンズ
イミダゾール−5−硫酸、サリチル酸トリエタノールア
ミン、3−(4−メチルベンジリデン)カンフル、2,
4−ジヒドロキシベンゾフェニン、2,2’,4,4’
−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒド
ロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、2−ヒ
ドロキシ−4−ん−オクトキシベンゾフェノン、4−イ
ソプロピル ジベンゾイルメタン、ブチルメトキシジベ
ンゾイルメタン、2−エチル−2−シアノ,3,3’−
ジフェニルアクリレート等が挙げられる。
【0014】また、本発明では、アスコルビン酸を使用
しても着色剤を形成することができる。但し、アスコル
ビン酸は、塩を形成していても、誘導体化されていても
構わない。
【0015】本発明で得られる着色剤の色の出方は有機
分子の構造により変化するが、従来、化粧料で用いられ
ている紫外線吸収剤やアスコルビン酸では、レモン色、
山吹色等の黄色を中心とした色が得られる。
【0016】ここで、本発明の着色剤をIRスペクト
ル、UVスペクトル等で観察したが、構成原料以外の吸
収は認められなかった。また、有機溶剤や水を用いて超
微粒子酸化チタンと紫外線吸収剤、アスコルビン酸を分
離し、HPLCにて変質の有無を検討したが変化は認め
られなかった。さらに、調香師による官能検査の結果も
変臭等は認められないことが判った。
【0017】これらの結果から、本発明の着色剤の発色
機構は、超微粒子酸化チタン表面の水酸基等の活性基
と、紫外線吸収剤等の極性基とのキレート形成による電
荷移動より生じているものと推定される。
【0018】従って、超微粒子酸化チタンと紫外線吸収
剤、アスコルビン酸との混合割合は、厳密には超微粒子
酸化チタンの比表面積に対応した割合となるが、概ね超
微粒子酸化チタン1部に対し、紫外線吸収剤等の有機物
質が0.1〜10部の範囲で良い発色を示す。
【0019】本発明の化粧料にこの着色剤を配合する方
法としては、始めに超微粒子酸化チタンと紫外線吸収剤
等の有機物質を混合してから、化粧料に配合する方法
と、化粧料の中に超微粒子酸化チタンと紫外線吸収剤等
の有機物質を別々に配合して、化粧料中で着色剤を形成
させる方法がある。前者は、パウダーファンデーション
等の固形化粧料に有効であり、後者はサンスクリーン剤
等の液体化粧料に有効である。
【0020】本発明の化粧料には、上記の各成分以外
に、通常化粧料に用いられる粉体類、樹脂、油剤、界面
活性剤、香料、防腐剤、殺菌剤、溶剤、水等を同時に配
合することができる。
【0021】本発明の化粧料の種類としては、ファンデ
ーション、白粉、頬紅、プレストパウダー、チークカラ
ー、口紅、アイシャドウ、アイライナー、ネイルカラ
ー、サンスクリーン剤、ベースファンデーション、クリ
ーム、乳液、ローション、化粧下地等が挙げられる。
【0022】本発明の着色剤は、化粧料の他、塗料、紫
外線遮蔽剤、樹脂、繊維、紙等に用いることができる。
【0023】
【実施例】以下、実施例及び比較例によって本発明を詳
細に説明する。 実施例1 アモルファス型超微粒子酸化チタン(一次粒子径 17
nm)1gと、パラジメチルアミノ安息香酸ペンチル
0.3gを混合し、淡黄色の着色剤を得た。
【0024】実施例2 主としてアナターゼ型の超微粒子酸化チタン(P−25
デグサ社製)10gと、パラジメチルアミノ安息香酸
オクチル20gを混合し、黄色の着色剤を得た。
【0025】実施例3 アモルファス型超微粒子酸化チタン(一次粒子径 45
nm)2gと、アスコルビン酸1gを精製水15gに溶
解した溶液を混合し、黄色の着色剤を得た。
【0026】実施例4 アモルファス型超微粒子酸化チタン(一次粒子径 17
nm)10gと、パラメトキシケイ皮酸エチル80gを
混合し、黄色の着色剤を得た。
【0027】実施例5 下記の処方にて、サンスクリーン剤を作成した。
【0028】
【表1】
【0029】各成分の混合物を、サンドミルを用いて分
散した後、容器に充填して製品とした。得られた製品
は、淡黄色に着色しており、紫外線防御能に優れてい
た。
【0030】比較例1 下記の処方にて、サンスクリーン剤を作成した。
【0031】
【表2】
【0032】各成分の混合物を、サンドミルを用いて分
散した後、容器に充填して製品とした。得られた製品
は、白色であり、実施例5と比較して紫外線防御能が劣
っていた。
【0033】実施例6 下記の処方にて、ファンデーションを作成した。
【0034】
【表3】
【0035】粉体成分をヘンシェルミキサーにて混合し
た後、予め混合しておいた液体成分を加え、さらに撹
拌、混合した。ついで、アトマイザーを用いて粉砕を行
った後、金型を用いて打型し、製品とした。得られた製
品を肌に塗布すると、やや透明感のある肌色が得られ、
さらに紫外線防御能にも優れていた。
【0036】比較例2 下記の処方にて、ファンデーションを作成した。
【0037】
【表4】
【0038】粉体成分をヘンシェルミキサーにて混合し
た後、予め混合しておいた液体成分を加え、さらに撹
拌、混合した。ついで、アトマイザーを用いて粉砕を行
った後、金型を用いて打型し、製品とした。得られた製
品を実施例6のファンデーションと比較すると、白色度
が強くなり、肌色のバランスが崩れていた。紫外線防御
能は、示した
【0039】実施例7 下記の処方にて、ステック状化粧料を作成した。
【0040】
【表5】
【0041】各成分を混合溶解(分散)した後、金型に
充填し、ステック状化粧料を作成した。得られた製品は
淡黄色を示したが、皮膚に塗布した場合には、殆ど色味
を示さなかった。また、この製品は良好な紫外線防御能
を示した。
【0042】実施例7 下記の処方にて、ステック状化粧料を作成した。
【0043】
【表6】
【0044】各成分を混合溶解(分散)した後、金型に
充填し、ステック状化粧料を作成した。得られた製品は
白色を示した。
【0045】
【発明の効果】以上のことから、本発明は、平均粒径5
〜80nmのアモルファス型もしくはアナターゼ型の超
微粒子酸化チタン、およびUV−A領域(320〜40
0nm)またはUV−B領域(290〜320nm)の
紫外線を吸収する紫外線吸収剤、および/またはアスコ
ルビン酸を同時に配合することで、新規な着色剤、およ
びこれを配合した化粧料を提供できることは明かであ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 7/42 7252−4C 7/44 7252−4C (72)発明者 島川 一 千葉県袖ヶ浦市長浦駅前6−8−15 (72)発明者 坂本 不可止 千葉県木更津市八幡台2−22−10 (72)発明者 土田 幸宏 千葉県袖ヶ浦市長浦駅前6−20−2

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平均粒径5〜80nmのアモルファス型
    もしくはアナターゼ型の超微粒子酸化チタンとUV−A
    領域(320〜400nm)またはUV−B領域(29
    0〜320nm)の紫外線を吸収する紫外線吸収剤およ
    び/またはアスコルビン酸とを組み合わせることを特徴
    とする着色剤。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の着色剤を含有してなる化
    粧料。
JP35048492A 1992-12-02 1992-12-02 着色剤およびその化粧料 Pending JPH06172127A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104030345A (zh) * 2014-06-13 2014-09-10 浙江大学 一种不同颜色的混合相纳米TiO2的制备方法

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