JPH06170763A - 力制御を用いた研磨方法 - Google Patents

力制御を用いた研磨方法

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JPH06170763A
JPH06170763A JP4350154A JP35015492A JPH06170763A JP H06170763 A JPH06170763 A JP H06170763A JP 4350154 A JP4350154 A JP 4350154A JP 35015492 A JP35015492 A JP 35015492A JP H06170763 A JPH06170763 A JP H06170763A
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JP
Japan
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polishing
force
tool
curved surface
work
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JP4350154A
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English (en)
Inventor
伸介 ▲榊▼原
Shinsuke Sakakibara
Yoshihisa Furukawa
善久 古川
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Fanuc Corp
Original Assignee
Fanuc Corp
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Publication date
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  • Constituent Portions Of Griding Lathes, Driving, Sensing And Control (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 同一装置で研磨軌道生成を自動的に得ると共
に、研磨工程を実施できる研磨方法を提供する。 【構成】 装置に測定用ツールを取り付ける。ワークの
研磨領域を研磨ツールのワーク3への接触有効半径単位
で直交する2軸方向にそれぞれ分割し、該分割線を研磨
パターンとして該パターンに沿って研磨領域をならう
(S1〜S6)。この場合、力覚センサ4で検出される
力が設定値になるようにインピーダンス制御を行い分割
線の交点位置における曲面の位置及び曲面データを得る
(S7)。研磨用ツールを取り付け、得られたデータに
基づいて、研磨経路決定しインピータンス制御によって
研磨動作を行う(S8〜S11)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、金型等自由曲面ワーク
に対する研磨方法に関し、特に、研磨動作経路の取得と
研磨を同一装置で実施できる研磨方法に関する。
【0002】
【従来の技術】産業用ロボットで金型等の自由曲面を研
磨する場合、まず、ロボットに動作軌道を教示し、研磨
ツールのワークに対する圧接力が設定圧力になるように
制御しながら教示軌道に沿って移動させて研磨してい
る。上記動作軌道生成方法としては、 (1)曲面上の動作軌道の各点を順次教示する。 (2)接触式、非接触式プローブを取り付けた測定器に
て曲面形状を測定してデータを取得し(いわゆるならい
制御によるデータの取得)、該測定データより動作軌道
のプログラムを得る方法。 (3)CADデータより研磨装置における動作軌道プロ
グラムを得る方法。 等の方法がある。
【0003】そして、研磨時には、エアシリンダ等を用
いた押しつけ圧力一定機構や、力覚センサを用いて力制
御を行いながら、上記(1)〜(3)等の方法で得られ
た動作軌道のプログラムでロボットを運転する方法が採
られている。
【0004】また、研磨中にワークの形状を推定して、
自動的に研磨する方法も考案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の(1)
〜(3)の方法で動作軌道を得て研磨作業を行う場合、
動作軌道の生成と、実際の研磨に必要な装置が異なる。
また上記(1)や(2)の方法では、自動的に動作軌道
が得られるものではなく、自動化することが困難であ
る。また、研磨中にワークの形状を推定して研磨する方
法も考案されているが、この場合、ロボットに付加され
る力によってワークの形状を推定するものであるから、
切削力自体がロボットに付加される力として作用し、誤
差が大きくなり、実用的な研磨装置を得ることができな
いという問題があった。
【0006】そこで、本発明の目的は、研磨軌道生成を
自動的に得ることができると共に、研磨動作軌道生成も
研磨も同一装置で実施できる研磨方法を提供することに
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、ワークに対し
て相対的にツールの位置姿勢が制御可能な少なくとも5
軸以上の自由度を持つ装置にツールにかかる力を検出す
る力覚センサを取り付け、研磨パターンに基づいて上記
力覚センサで検出されるワークに対して押圧するツール
の力が所定値になるように制御しながらワークをなら
い、ワークの形状と研磨動作経路を得て、該研磨動作経
路に沿うように位置制御すると共に、上記力覚センサで
検出されるワークに対するツールの押圧力が設定値にな
るように力制御を行い研磨を行う。
【0008】特に、研磨パターンは、上記装置に研磨す
る領域を囲む同一平面内の研磨領域を設定記憶させ、該
研磨領域を研磨ツールのワークへの接触有効半径単位で
直交する2軸方向にそれぞれ分割し、該分割線を研磨パ
ターンとする。該研磨パターンに沿ってツールをワーク
に対して相対的に移動させ、力制御しながらワークをな
らい、各分割線の交点に対応するワーク曲面の位置及び
曲面データの研磨動作経路を求め、該位置及び曲面デー
タに基づいて位置制御を行うことと共に研磨ツールの押
圧力が設定値になるように力制御を行い研磨を行う。ツ
ールは上記研磨動作経路を得るためにワークをならうと
きは、研磨ツールと同一形状の測定用ツールを用い、研
磨するときは研磨ツールを用いる。
【0009】
【作用】研磨領域を研磨ツールのワークへの接触有効半
径単位で直交する2軸方向にそれぞれ分割した分割線を
研磨パターンとした研磨パターン等に沿ってツールを移
動させ、力覚センサで検出されるワークに対して押圧す
るツールの力が所定値になるように制御しながらワーク
をならう。そして、上記分割線の交点に対応するワーク
曲面の位置及び曲面データ等を得て研磨動作経路を得
る。該研磨動作経路基づいて位置制御を行うことと共に
研磨ツールの押圧力が設定値になるように力制御を行い
研磨を行う。
【0010】
【実施例】図1は本発明の一実施例の概要図である。本
実施例はロボットを用いて研磨装置を構成したものであ
る。図1において、1はロボット本体で、2は該ロボッ
トの制御を制御するCNC制御装置等の制御装置であ
る。これらロボット本体及びその制御装置は従来のロボ
ット及びその制御装置と同一であり、本発明の研磨装置
を構成するには、どのようなタイプのロボットでもよ
い。3は研磨を行うワークである。ロボット1の手首先
端には、X,Y,Z軸方向の並進力と各軸回りの回転ト
ルクを検出できる力センサ4が取り付けられ、該力セン
サ4を介して研磨ツール5aか、若しくは研磨ツール5
aと同一形状の測定ツール5bが取り付けられる。な
お、研磨ツール5aは研磨作業を実行しつづけると磨り
減ることがあるため、曲面形状をならうときなどはに
は、研磨ツールの砥石と同一形状の測定ツール5bを研
磨ツール5aの代わりに取り付けるようにしたものであ
る。
【0011】本発明は、始めに測定ツール5bをロボッ
ト1の手首先端に取り付け、ワーク3の研磨領域6をな
らいその研磨対象の形状を取り込み、次に、研磨ツール
5aを測定ツール5bと交換して取り付け、ワークの研
磨対象領域6を研磨するものである。図4は本実施例に
よる研磨方法の手順及び制御装置が実行する処理の流れ
図である。この図に示す手順に基づいて、本実施例にお
ける研磨方法をまず概説する。
【0012】始めに測定用ツール5bをロボット1の手
首先端に取り付け(ステップS1)、ワーク3の研磨領
域6の輪郭上の複数の点α´1 〜α´n'を教示すること
によって、研磨領域6を教示する。さらに、測定開始点
の曲面の法線ベクトルβ´を教示する(ステップS
2)。次に、オペレータが形状取得指令を入力すると、
制御装置2のプロセッサはステップS3〜ステップS7
の処理を開始する。まず、教示された輪郭点α´1 〜α
´n'と法線ベクトルβ´に基づいて研磨領域6の輪郭を
ならい、所定時間間隔毎の位置αiとその位置の法線ベ
クトルβiを求める(ステップS3)。次に、各位置α
i間を補間して研磨領域の近似輪郭曲線を求めると共に
法線方向を求め記憶する(ステップS4)。そして、求
められた輪郭曲線内の曲面をメッシュに分割し、各分割
線の交点を求め(ステップS5)、曲面をならい、上記
交点に対応する位置における同次変換行列を求め(ステ
ップS6)、曲面近似データを得る(ステップS7)。
【0013】曲面近似データが得られると、オペレータ
(若しくは、工具の自動交換装置によって)が測定用ツ
ールに代えて研磨用ツールをロボット手首先端に取り付
け(ステップS8)、研磨指令を入力すると、ステップ
S5のメッシュ分割の処理で得られたX軸若しくはY軸
方向にそって研磨経路を決定し(ステップS9)、ワー
ク3に対する研磨ツール5aの砥石の押圧力が設定値に
なるように制御されて研磨が実行される(ステップS1
0)、そして、1つのメッシュ分割線に対応する1工程
が終了すると、再びステップS9に戻り、研磨経路を決
定して研磨を全領域を終了するまで(ステップS11)
実行する。
【0014】以上が、本実施例の研磨動作の概要である
が、以下この動作について詳細に説明する。 (1)接触点における曲面の推定方法 上述したステップS3,ステップS6で研磨領域の輪郭
及び曲面をならうときに測定用ツール5bがワーク3に
接触した位置における曲面を推定する必要があるが、こ
の曲面の推定方法は次のようにして行われる。曲面の法
線方向をZ軸、曲面の接平面上のロボットの進行方向を
X軸、測定用ツール5bのワーク3への接触点を原点と
する座標系を考えこの座標系を BΣDとする。曲面をロ
ボットが倣っているときの第iサンプリング時の手先位
置、すなわち、ベース座標系からのた手先位置の位置ベ
クトルを Bri とする。接触点において力センサ4で検
出される力を Bfi'とすると、上記力 Bfi'の内、曲面
に垂直な成分 Bfi は次の1式の演算を行うことによっ
て得ることができる。
【0015】 Bfi = Bfi'−( Bfi'T Δi)Δi …(1) 上記1式において、Δiは次の2式によって求められる
ロボット進行方向(接線方向)の単位ベクトルである。
【0016】 Δi=( Bri − Bri-1 )/| Bri − Bri-1 | …(2) また、上記1式において、( Bfi'T Δi)は、ベクト
Bfi'とΔiの内積を意味するもので、結局1式は、
検出された力 Bfi'から、接線方向の成分である摩擦力
Bfi'T Δi)Δiを減じて、曲面に垂直な成分 B
i を求めるものである。また、座標系 BΣDiを表す同次
変換行列 BDiの成分を次の3式とすると、
【0017】
【数3】 法線方向のアプローチベクトル BDiは上記1式より、
次の4式の演算により求められる。
【0018】 BDi Bfi /| Bfi | …(4) また、ロボットの進行方向を Bdi(最初は初期値とし
て設定される)とすると、上記進行方向のベクトル B
diのXY平面に射影した方向をX軸の方向と一致させる
ために、次の5式,6式のようにX軸方向のノーマルベ
クトル BDi、Y軸方向のオリエンテーションベクトル
BDiを算出する。
【0019】 BDi=( BDi× Bdi)/| BDi× Bdi| …(5) BDi BDi× Bdi …(6) 以上のようにして、測定用ツール5bが接触している点
における曲面の接平面の座標系 BΣDiを表す同次変換行
BDiが求められ曲面が定義できる。 (2)インピーダンス制御法(力制御法) ステップS3,ステップS6における倣い制御におい
て、所定の力で測定用ツール5bをワークに押し付けて
倣うとき、及びステップS10で所定の力を与えてワー
ク3を研磨するときの制御方法として、ロボットの手先
がワーク3に加える力とワーク3の接平面上の位置の双
方を制御する方法として知られているインピーダンス制
御法を本実施例は採用している。ツール5bの接触点を
原点とし、Z軸をツールの押し付け方向、X軸をツール
の進行方向としたツールに固定された座標系 BΣC を考
え、前述した座標系 BΣD にこの座標系 BΣC を一致さ
せることを位置制御の目標とする。そして、力の目標力
Dd は、 Dd =[ Dd T Dτd T T とする(な
お、 Dd 目標とする力、 Dτd はトルクである)。
【0020】座標系 DΣC を位置、姿勢の6次元ベクト
ルで表したものを DC とすると、目標インピーダンス
は次の7式となる。
【0021】
【数7】 上記7式において、変数rの上に付したドット数はその
数だけの微分を表す。また、上記7式において、 Mは6行6列の目標慣性行列 Dは6行6列の目標粘性行列 Kは6行6列の目標剛性行列 であり、この実施例のように、力制御方向、位置制御方
向を決めた場合には、 M=diag(m1 ,m2 ,……m6 ) D=diag(d1 ,d2 ,……d6 ) K=diag(k1 ,k2 ,……k6 ) …(8) とし、 0<m3 <m1 ,m2 …(9) k3 =0 …(10) とする。そして、残りのパラメータと9式の具体的な数
値は制御対象に依存するので、チューニングなどにより
決定する。
【0022】上記7式より、次の11式によってロボッ
トの手先の目標加速度が求まる。
【0023】
【数11】 ロボットの関節変数をθとし、この関節変数の1回微分
と上記ベクトル DCの1回微分の関係を表すヤコビ行
列をJとすると、次の12式が成り立つ。
【0024】
【数12】 上記12式における目標加速度(θd の2ドット)を直
接的に実現する方法の1つとして、ロボットの運動方程
式を次の13式として、14式で求められる値uをアク
チュエータへの指令値(モータへのトルク指令)uとす
る方法がある。
【0025】
【数13】
【0026】
【数14】 なお、上記13式,14式において、 τ :ロボットの各関節のトルク I(θ):ロボット慣性行列 h(θ,θの1ドット):コリオリ力、遠心力等の非線
形力 である。
【0027】また、各アクチュエータ(モータ)毎に位
置、速度のサーボ系が構成されている場合には、
【0028】
【数15】
【0029】
【数16】 として、順次Δt時間後の位置θd 、速度の目標値(θ
d の1ドット)を与えるようにすればよい。 (3)曲面を囲む輪郭曲線式と法線方向を求める方法 上記ステップS3,S4で輪郭を倣い輪郭曲線と法線方
向を求める方法として、まず、輪郭上に隣接してn´の
点が教示されているとする。この点の位置ベクトルをα
´1 〜α´n'とする。さらに、教示データとして、α´
0 =α´n' ,α´n'+1' =α´1 とおき、(n´+
2)個のデータに拡張する。その結果α´i (i=0,
1,…n´+1)のデータが教示されたことになる。ま
た、教示点α´1 における曲面法線ベクトルの教示デー
タをβ´とする。
【0030】本実施例では、上記教示点α´i 及び、教
示曲面法線ベクトルβ´を用いて、上記(1)の接触点
における曲面の推定方法、及び(2)のインピーダンス
制御法を用いて輪郭を倣って輪郭曲線式を求めるが、こ
の時、ロボットの進行方向の初期値vが倣い動作中の各
時点で必要になるため、この初期値vを上記教示点α´
i を用いて順次次のようにして求めるものとする。ロボ
ットの手先位置をrとすると、 |α´i+1 −r|<|α´i −r| …(17) 上記17式が成り立つときには指標iを「1」増加させ
て進行方向の初期値vを v=α´i+1 −α´i-1 …(18) この18式で示す内容は教示点α´i における進行方向
の初期値vは図2に示すように、前後の教示点によって
その方向を決めていることがわかる。
【0031】一方、ステップS2で教示された輪郭点α
´i は人間による教示であることから、その間隔が一定
ではないので、輪郭を倣うときに所定時間間隔で輪郭点
αiを求め、且つこの点における単位法線ベクトルβi
を求める。この場合も、α0=αn ,αn+1 =α1 ,β
0 =βn ,βn+1 =β1 として、0〜n+1の(n+
2)個のデータに拡張するものとする。
【0032】そして、αi ,βi の各要素を3次スプラ
インによりパラメータtを用いて補間した関数を次の1
9式、20式とする。
【0033】 αi(t)=[αx,i(t) αy,i(t) αz,i(t)T …(19) βi(t)=[βx,i(t) βy,i(t) βz,i(t)T …(20) ただしi≦t<i+1、i=1,2,…nである。
【0034】3次スプラインによる補間により
α*,i(t)、β*,i(t)は、3次関数として次の21式,2
2式で表される。なお、21式,22式等における
「*」の印は、x,y,zを表すものである。又、i≦
t≦i+1である。 α*,i(t)=α*,i +b*,i (t-i) +C*,i (t-i) 2 +d*,i (t-i) 3 …(21) β*,i(t)=β*,i +b' *,i (t-i) +C' *,i (t-i) 2 +d' *,i (t-i) 3 …(22) 上記21式の係数b*,i ,C*,i ,d*,i は次のように
して求められる。 Δi =α*,i+1 −α*,i …(23) μ1 =2 …(24) μi =2−(1/μi-1 ) (i=2,3…n−1) …(25) μn =(3/2)−(1/μn-1 ) …(26) ν1 =Δ1 −Δ0 …(27) νi =Δi −Δi-1 −(νi-1 /μi-1 ) (i=2,3…n−1)…(28) νn =Δn −Δn-1 −{(Δ1 −Δ0 )/2}−(νn-1 /μn-1 )…(29) σn =νn /μn …(30) σi =(νi −σi+1 )/μi (i=n-1 ,n-2 ,…2) …(31) σ1 =(ν1 −σ2 −σn )/μ1 …(32) b*,i =Δi −(σi+1 +2σi ) …(33) C*,i =3σi …(34) d*,i =σi+1 −σi …(35) 上記Δi を求めるα*,i+1 及びα*,i は、輪郭を倣うこ
とによって得られた値であるから、Δi は上記23式で
求められる。その結果、順次24式〜32式の演算を行
うことによって、上記係数b*,i ,C*,i ,d*,i は上
記33式〜35式によって求められる。最終的に、上記
21式が求められ、曲面を囲む輪郭曲線が求められるこ
とになる。
【0035】また、β*,i(t)に対する係数b' *,i ,C
' *,i ,d' *,i も上記23式〜35式と同様に算出す
ることができる。輪郭曲線の法線ベクトルも求められる
ことになる。 (4)曲面のメッシュ分割と曲面近似(曲面の数式化) 上述したようにして、研磨する曲面を囲む輪郭線が求ま
り、この輪郭線がZ=Z´の平面にあり、X軸の最小値
がx´でY軸の最小値がy´とする。また、上記輪郭線
の閉曲線のX軸方向及びY軸方向の幅(最大値−最小
値)を研磨ツールのワークの有効接触半径をrで除した
値を切上げた整数値をL ,mとする。そうすると、輪郭
の閉曲線内の位置に対しては次の36式37式が成り立
つ。
【0036】 x´≦x<x´+L r …(36) y´≦y<y´+mr …(37) そこで、上記輪郭閉曲線を図3に示すように、Z=Z´
なる平面において、直線Xiを、 y=y´+ri ただしi=0,1,2,…L …(38) 直線Yiを x=x´+rj ただしj=0,1,2,…m …(39) として、輪郭閉曲線領域を含む長方形領域をメッシュ状
に分割する。
【0037】直線Xiと直線Yjとの交点をPij´と
し、各直線Xiと輪郭閉曲線との交点をqx,i ´,q
x,i ”とする。また、各直線Yiと輪郭閉曲線との交点
をqy,i´,qy,i ”とする。そして、各交点のx,y
の座標値が次の関係式が成り立つような整数L i ´、L
i ”、mj ´、mj ”を求める。
【0038】 qx,i ´; x´+L i ´r≦x<x´+(L i ´+1)r …(40) qx,i ”; x´+L i ”r≦x<x´+(L i ”+1)r …(41) qy,i ´; y´+mj ´r≦y<y´+(mj ´+1)r …(42) qy,i ”; y´+mj ”r≦y<y´+(mj ”+1)r …(43) また、上記交点Pij´を通るZ軸に平行な直線がワーク
の曲面と交差する点をPijとし、Pij、Pi+1,j 、P
i,j+1 、Pi+1,j+1 の4点を頂点とするワークの表面を
(i,j)パッチと呼び、このバッチを本実施例ではC
oons曲面で近似する。
【0039】(i,j)パッチの曲面はパラメータu,
w(0≦u,w≦1)を用いて、 Pij(u,w) =(1 u u2 3 )Mc ijc T (1 w w2 3 T …(44) と表される。
【0040】ただし、Mc 、Cijは次の45式46式で
表される。
【0041】
【数45】
【0042】
【数46】 ただし、 Pij(0,0)=Pij ,Pij(0,1)=Pi,j+1 ij(1,0)=Pi+1,j ,Pij(1,1)=Pi+1,j+1 …(47) である。また、上記46式における右下の2行2列の要
素はツイスト量と呼ばれ、1回偏微分の変化量から決定
することも可能であるが、簡単化するため、本実施例で
は「0」とおく。そして、残りの12の要素は、交点
がワーク平面部にある場合と、交点がワークの曲面部
にある場合とに別けて処理を行う。
【0043】交点がワーク平面部にある場合 交点Pijは平面Z=Z´上にあるから次の48式が成立
する。 Pij=[x´+ri,y´+rj,Z´]T …(48) 従って、上記46式の左上の2行2列の要素は上記47
式、48式によって求められる。また、左下、右上の2
行2列の1階偏微分の要素については、交点が平面上に
あるときu、wの方向はx,y軸と一致するようにとれ
ばよく、また、メッシュが平面上にあるときの1辺の長
さは研磨ツールのワーク接触有効半径rであるから、次
の49式,50式となる。なお、49式,50式におい
て、「*」は46式の左下、右上の2行2列の1階偏微
分される要素を意味する。
【0044】
【数49】
【0045】
【数50】 交点がワークの曲面部にある場合 この場合には、上記(1)で述べた曲面の推定を行いな
がら上記(2)で述べたインピーダンス制御による力制
御を行い曲面を倣い、曲面のメッシュ交点における接平
面に固定した同次変換行列の上記3式を得る。倣いの経
路は前述したメッシュに分割した直線Xiを曲面に射影
した曲線とし、上記40式で求めたqxi´を始点、41
式で求めたqxi”を終点とする。また、未知曲面を倣う
場合には、初期の曲面法線方向が必要だが、本実施例で
は、曲面を倣う前に、ステップS3で曲面を囲む輪郭曲
線を倣い、3式で示される同次変換行列を得るようにし
たから、上記始点,終点のqxi´、qxi”qyj´、
yj”の同次変換行列もわかり、この行列の3列のアプ
ローチベクトル BDiが法線方向を示すことになるか
ら、これを利用する。そして、曲面全体を倣いながら、
各交点Pijの次の51式で示す同次変換行列Tijを得
る。
【0046】
【数51】 そして、曲面Pij(u,w)を求めるにあたって、46
式の行列Cijの左上の2行2列の要素は上記47式と上
記51式によって決定することがでる。また、46式の
行列Cijの左下及び右上の2行2列の1階微分の要素は
次の52式〜59式によって求められる。
【0047】
【数52】
【0048】
【数53】
【0049】
【数54】
【0050】
【数55】
【0051】
【数56】
【0052】
【数57】
【0053】
【数58】
【0054】
【数59】 (5)研磨経路の計算 研磨時に同一経路を繰り返し研磨すると、ムラが発生す
る。そこで、この研磨ムラをなくす方法として、本実施
例は次の方法を用いる。 直交する2つの曲線群に沿って交互に研磨する 平面Z=Z´に設けた前述した曲面領域を分割した38
式,39式で示す直線Xi,Yjを曲面に投影した曲線
Xi´,Yj´(i=1,2,…L-1 及びj=1,2,
…m-1)に沿って交互に研磨するようにする。
【0055】上記曲線Xi´,Yj´を毎回微少量移
動されて研磨する方法 上述した曲線Xi´は通過する各パッチにおいてパラメ
ータwをw=0としたものであるが、毎回同じ曲線Xi
´を用いることはムラの発生の原因になるので、曲線X
i´とXi+1 ´をm等分した曲線Xi”を選択するよう
にする。0〜m−1の整数の乱数を発生させる処理によ
って得られるk(k=0,1,…m-1 )によって、曲線
Xi”はw=0の代わりに、 w=k/m …(60) を用い、該曲線が通過する各パッチにおいて計算する。
曲線Yj”も同様に、 u=k/m …(61) として計算する。
【0056】上記,の方法によって得られる曲面上
の点が(i,j)パッチにあるとき、目標同次変換行列
d を次の62式とすると、
【0057】
【数62】 該目標同次変換行列Td の要素のノーマルーベクトルn
d 、オリエンテーションベクトルod 、アプローチベク
トルad 、位置ベクトルPd は次の演算によって求めら
れる。
【0058】 Pd =(1 u u2 3 )Mc ijc T (1 w w2 3 T …(63) nd ´=(1 u 2u 3u2 )Mc ijc T (1 w w2 3 T …(64) od ´=(1 u u2 3 )Mc ijc T (0 1 2w 3w2 T …(65) ad =nd ´×od ´/|nd ´×od ´| …(66) nd =nd ´/|nd ´| …(67) od =ad ×nd /|ad ×nd | …(68) 以上が、本実施例の各動作の原理説明である。
【0059】次に、本発明の一実施例の動作を図4に示
す手順と、ロボットの制御装置2のプロセッサが行う図
5〜図14の各処理のフローチャートと共に説明する。
まず、前述したように、ロボット1の手首先端に測定用
ツール5bを取り付け(ステップS1)、ワーク3の研
磨しようとする曲面の領域6の輪郭点α´1 〜α´n'
教示すると共に測定開始点α´1 における曲面法線ベク
トルβ´を教示する(ステップS2)。そして、オペレ
ータが形状取得指令を入力すると、制御装置2のプロセ
ッサは、輪郭ならい処理を開始する(ステップS3)。
この輪郭倣い処理は図5,図6に示すように、まず、指
標jを「0」にセットし(ステップS101)、増加す
る2の教示点をα´0 =α´n'、α´n'+1=α´1 とし
(ステップS102)、ロボット進行方向の初期値の計
算処理を行う(ステップS103)。この進行方向算出
処理は図7に示すように、指標jが「0」か否か判断
し、「0」ならば(始めは「0」)、該指標jを「1」
にセットし、教示点α´2 とα´0 より、v=α´2
α´0 の演算を行って初期値の方向vを求める(ステッ
プS201〜S203)。
【0060】次に、ロボットの手先位置rより進行方向
の切り替え点に来たか否かを17式の演算を行って判断
し(ステップS204)、17式が成立しなければ、こ
の進行方向算出ルーチンを終了しステップS104に戻
る。ステップS104では指標iを「1」にセットし、
教示された曲面法線ベクトルβ´をアプローチベクトル
i とし、このアプローチベクトルai とステップS1
03で得られた進行方向の初期値vより5式,6式の演
算を行ってオリエンテーションベクトルoi 、ノーマル
ベクトルni を求め、且つロボットの手先位置ri より
3式に示す同次変換行列 BDiが求める(ステップS1
05)。現時点のロボット手先位置rを輪郭点位置α
i として記憶すると共に、該点における法線ベクトルβ
i としてアプローチベクトルai を記憶する(ステップ
S106)。
【0061】次に、タイマTをリセットしてスタートさ
せ(ステップS107)、インピーダンス制御演算を行
う(ステップS108)。この処理は、図8に示すよう
に、上記求められた同次変換行列 BDiに基づいて、ロ
ボットの各軸値、及び速度より6次元ベクトル Dc
びその微分値が求められ、且つ、設定された力の目標力
Dd 及び、力センサ4で検出される力 Dc によって
11式の演算を行い目標加速度( Dc の2ドット)を
求め、さらに、求められた目標加速度と各軸の速度より
12式の演算を行って、各軸毎の目標加速度(θd の2
ドット)を求める(ステップS301)。次に、本装置
が各軸サーボ制御方式か否か判断し(通常ロボットは各
軸サーボ制御)(ステップS302)、各軸サーボ制御
方式であると、各軸毎ステップS301で求めた目標加
速度と検出速度より15式,16式の演算を行って目標
速度、目標位置を求め各軸サーボ系に出力する(ステッ
プS303,S304)。また、各軸サーボ方式ではな
いときは、14式の演算を行ってアクチュエータに指令
値uを出力し(ステップS305,S306)、測定用
ツール5bのワークへの押圧力が設定目標力 Dd にな
るように制御しながら、ロボットは移動することにな
る。
【0062】上記インピーダンス制御演算が終了すると
ステップS109に復帰し、現時点のロボット手先位置
i を求め、該位置とステップS106で記憶したαi
を1つ前の位置ri-1 として2式の演算を行いロボット
の進行方向ベクトルΔiを求める(ステップS10
9)。次に1式の演算を行い発生力の垂直成分 Bfi を
求める(ステップS110)。次に、4,5,6式の演
算を行ってアプローチベクトルai 、オリエンテーショ
ンベクトルoi 、ノーマルベクトルni を求めると共に
検出された位置ri より3式に示す同次変換行列 BDi
を求める(ステップS111)。そして、タイマTが設
定時間Δtだけ経過したか否か判断し(ステップS11
2)、経過するまでステップS108〜S112の処理
を繰り返し実行する。Δt経過すると、指標iを「1」
インクリメントし(ステップS113)、再び、図7で
示す進行方向算出処理を開始する(ステップS11
4)。この場合、指標jはすでに「1」にセットされて
いるから、ステップS201がステップS204に移行
し、17式の判断を行い、始めはこの17式は成立しな
いので、この進行方向算出処理のルーチンからただちに
戻りステップS112の処理を開始する。なお、後述す
るように、倣いが進み17式が成立すると、ステップS
204からステップS205に進んで指標jを「1」イ
ンクリメントし、該指標が教示数(n´+2)以上に達
するまで(ステップS206)、18式の演算を行って
進行方向vを順次変更する(ステップS207)。
【0063】次に、指標jが教示点の数(n´+2)に
達して輪郭のならいが終了したか否か判断し(ステップ
S115)、達してなければ、ステップS106に戻
り、現時点の手首位置ri を一定時間間隔毎の輪郭点位
置αi として記憶すると共に、その位置における法線ベ
クトルβi としてアプローチベクトルai を記憶し、ス
テップS107以下の処理を繰り返し実行し、指標jが
教示点の数(n´+2)になると(ステップS11
5)、この輪郭ならい処理(ステップS3)を終了す
る。かくして、インピーダンス制御により力制御を行い
ながら、教示輪郭点を倣い所定時間間隔Δt毎の位置α
i とその点における法線ベクトルβi を求め記憶する
(ステップS106)。
【0064】こうして、位置αi とその点における法線
ベクトルβi が求められると、この輪郭を特定する輪郭
曲線式と法線ベクトルを求める処理を開始する(ステッ
プS4)。該処理は図9で示す処理で、まず、α0 とし
て測定した最後の位置αn とし、αn+1 として最初の測
定位置α1 とする。同様に法線ベクトルβ0 をβn 、β
n+1 をβ1 として、(n+2)組のデータに拡張し(ス
テップS401)、指標iを「1」にセットして(ステ
ップS402)、23式〜35式の演算を行って曲線の
式α*,i(t)の係数b*,i 、C*,i 、d*,i を求め、関数
α*,i(t)を求める。また、同様に、法線ベクトルの関数
β*,i(t)の各係数を求め該関数を求める(ステップS4
03)。そして、指標iをインクリメントし該指標がデ
ータ数nをこえるまで(ステップS404,S40
5)、上記ステップS403,S404の処理を繰り返
す。かくして、全データn個の関数α*,i(t)、β*,i(t)
(i=1〜n)が得られ、輪郭曲線が近似され、且つそ
の法線データが得られると、この処理を終了し、ステッ
プS5の曲面メッシュ分割処理に移行する。
【0065】この曲面メッシュ分割処理は図10に示す
ように、上記求めた輪郭曲線のX軸及びY軸座標値の最
小値x´、y´として記憶し、且つ、上記輪郭曲線のX
軸及びY軸座標値の最大値からそれぞれ最小値x´,y
´を減じX軸,Y軸方向の輪郭曲線で囲まれた領域の
幅、すなわち研磨領域の幅を求め、この幅を研磨ツール
のワークの有効接触半径として設定されている値rで除
して、得られた値の小数点以下を切上げて、分割するた
めの整数L 、mの値を求める(ステップS501〜S5
03)。次に、指標i、jを「0」にセットし(ステッ
プS504,S505)、直線Xi(z=z´、y=y
´+r・i)と直線Yj(z=z´、x=x´+r・
j)との交点Pij´を求め、指標jが上記分割するため
の数mに達したか否か判断し、達してなければ、該指標
jをインクリメントし(ステップS506の処理を行い
交点Pij´を求める(ステップS506〜S508)。
すなわち、指標i=0で直線X0 と各直線Yj(j=
0,1,…m)との交点を求める。
【0066】さらに、直線Xiと輪郭曲線αとの交点q
xi´、qxi”を求め(ステップS509)、指標iが分
割数L に達したか判断し(ステップS510)、達して
なければ、該指標iをインクリメントし(ステップS5
11)、ステップS505以下の処理を繰り返す。すな
わち、直線Xiと直線Yj(i=0,1,…L 、j=
0,1,…m)との交点Pij´を求めると共に直線Xi
と輪郭曲線との交点qxi´、qxi”を求める。そして、
指標iが「L 」に達したならば、指標jを「0」とし直
線Yjと輪郭曲線との交点qyj´、qyj”を順次指標j
をインクリメントしながら求める(ステップS512〜
S515)。次に、40式〜43式の判断処理を行っ
て、直線Xi、Yjの輪郭曲線内を決める整数L i ´、
L i ”、mj´、mj ”を求め(ステップS516)、
この曲面メッシュ分割処理を終了しステップS6の曲面
ならいに移行する。
【0067】この曲面ならい処理は図12に示す処理
で、まず、指標iを「1」にセットし、ステップS50
9で求めた該指標iに対応する直線Xiと輪郭曲線との
交点qxi´をならい開始点位置として求め、且つこの位
置における法線ベクトルβi(t)をステップS403で求
めた関数より求める(ステップS601,S602)。
そして、直線Xi上の輪郭曲面内方向をロボットの進行
方向(ならい方向)の初期値v、上記求めた法線方向を
アプローチベクトルaとして、5式、6式の演算によっ
て、オリエンテーションベクトルo、ノーマルベクトル
nを求め、ならい開始点位置r=qxi´より3式で示さ
れる同次変換行列を得る(ステップS603)。
【0068】そして、前述したインピーダンス制御を行
いロボットを駆動しならいを開始する(ステップS60
4)。そして、ロボット位置と当該メッシュ交点より1
つ前のメッシュ交点、若しくはならい開始点qxi´のロ
ボット位置によって2式の演算を行って、ロボット進行
方向の単位ベクトルをΔを求めると共に、力センサ4
で検出される力より1式の演算を行って、発生力の垂直
成分fi を求め(ステップS605)、さらに、当該メ
ッシュ交点より1つ前のメッシュ交点位置(若しくはな
らい開始位置)と1つ後のメッシュ交点位置より18式
と同様な演算を行ってロボットの進行方向vを求めて
(ステップS606)、4式〜6式の演算を行いアプロ
ーチベクトルa、オリエンテーションベクトルo、ノー
マルベクトルnを求める(ステップS607)。そし
て、メッシュ交点に達したか否か判断し(ステップS6
08)、達していれば、ステップS607で得られた各
ベクトルと当該メッシュ交点位置より該メッシュ交点位
置の51式に示す同次変換行列Tijを得て記憶し(ステ
ップS609)、ステップS610に移行する。また、
達してなければ、ステップS608からステップS61
0に移行する。ステップS610では、輪郭曲線との交
点qxi”に達したか否か判断し(ステップS610)、
この位置に達してなければ、ステップS604に戻る。
以下この処理を繰り返す。
【0069】一方、輪郭曲線との交点に達すると(ステ
ップS610)、指標iをインクリメントし(ステップ
S611)、該指標iが分割線の数L に達したか否か判
断し、達してなければ、再びステップS602に移行
し、ステップS602以下の前述した処理を繰り返す。
そして、閉曲線内の研磨対象曲面のメッシュ点Pijにお
ける同次変換行列Tijが得られると、この曲面ならい処
理を終了し、ステップS7の曲面近似処理に移行する。
【0070】この曲面近似処理は図13に示す処理で、
まず、指標i,jを「0」にセットし(ステップS70
1)、交点Pijが平面内にあるか曲面内にあるか判断す
る。すなわち、ステップS516で40〜43式の演算
を行い求めた整数値L i ´、L i ”、mj ´、mj ”よ
り、交点Pijが平面にあるか否かを判断する(ステップ
S702)。交点Pijが輪郭曲線外で平面内にある場合
には、該交点は48式の処理によってその位置Pijを求
め、また、47式より行列Cijの要素Pij(0,0) 〜Pij
(1,1) を求め、さらに49式、50式の演算を行って、
46式のパラメータ値を求めて行列Cijを求め、この行
列により44式の演算を行って(i,j)パッチの曲面
ij(u,w) を求める(ステップS703〜S706)。
【0071】また、交点Pijが曲面内であると、上記4
7式と各交点Pij毎に求められた同次変換行列Tij
り、行列Cijの要素Pij(0,0) 〜Pij(1,1) を求め(ス
テップS707)、さらに、52式〜59式の演算を行
って行列Cijのの他の要素の値を求め(ステップS70
8)、得られた行列Cijによって44式の演算を行って
(i,j)パッチの曲面Pij(u,w) を求める(ステップ
S709)。
【0072】こうして(i,j)パッチの曲面Pij(u,
w) が求まると、指標jをインクリメントし該指標の値
が(m+1)となり分割線の数より大きくなるまで(ス
テップS710,S711)、ステップS702以下の
処理を行い各(i,j)パッチの曲面Pij(u,w) を求め
る。指標jが(m+1)となると、指標jを「0」にす
ると共に指標iをインクリメントし、該指標iが(L +
1)になるまで(ステップS712〜S714)、ステ
ップS702以下の処理を繰り返し実行し、すべての交
点Pijに対応する(i,j)パッチの曲面Pij(u,w) を
求め、この曲面近似処理を終了する。
【0073】こうして、研削する曲面形状が得られる
と、オペレータは測定用ツール5bに代えて研磨用ツー
ル5aをロボットに装着し(ステップS8)、研磨指令
を入力すると、制御装置2のプロセッサは研磨経路決定
処理を開始する(ステップS9)。この研磨経路決定処
理は図14に示す処理で、乱数発生ルーチンによって乱
数値k(k=0〜m−1)を求め(ステップS80
1)、研削方向がX軸方向であれば、パラメータwを
(k/m)とし(ステップS802、S803)、移動
方向がY軸方向であれば、パラメータuを(h/m)と
し(ステップS804)、ステップS10の研磨処理に
移行する。
【0074】研磨処理は、図15、図16に示す処理
で、まず、研磨ツールの回転指令を出力し研磨ツール5
aを回転させ(ステップS901)。指標iを「1」に
セットし(ステップS902)、曲線Xi ´とXi+1 ´
の間をステップS803,S804で求めたwで分割し
た曲線Xi ”との交点qxi´、qxi”を求め、(ステッ
プS903)、研磨ツール5aを求めた研磨開始点qxi
´に移動させ、63〜68式の演算を行って目標同時変
換行列Td を求める(ステップS904,S905)。
そして、前述した図8に示すインピーダンス制御演算を
上記求められた目標同時変換行列Td を用いて行い(ス
テップS906)、研磨ツール5aの位置が輪郭線との
交点qxi”に達したか否か判断し(ステップS90
7)、達してなければステップS905以下の処理を繰
り返し実行し、インピータンス制御による力制御を行い
ながら研磨作業を行う。そして、研磨ツール5aの位置
が輪郭線との交点qxi”に達すると、指標iをインクリ
メントし(ステップS908)、該指標iの値が分割線
の数Lに達したか否か判断し(ステップS909)、達
してなければ、ステップS903に戻り、指標iで示さ
れる曲線Xi ”に沿って上述した研磨作業が実行され
る。かくしてX軸方向の分割線に沿って研磨が行われ、
X軸方向の分割線に対応する分だけの研磨が終了し、指
標iが分割数L に達すると、ステップS909からステ
ップS910に移行し、指標jを「1」にセットし、今
度はY軸方向に研磨を開始する。Y軸方向の研磨におけ
るステップS911〜ステップS917の処理はステッ
プS903〜ステップS909と同等の処理で研磨方向
がX軸方向からY軸方向に変った点においてのみ相違す
るだけであり、詳細な説明は省略する。
【0075】なお上記実施例では、本発明を実施する装
置としてロボットを用いたが、このロボットは5軸以上
あればよく、また、ロボット以外でも、位置決め用に3
軸、ツールの姿勢制御用に2軸以上を備える専用の自動
機械で本発明を実施するようにしてもよい。また、X,
Y,Z軸方向に制御可能な工作機械に付加軸としてツー
ルの姿勢を制御する2軸以上の軸(主軸に回転位置制御
がある場合には付加軸として1軸でよい)を設けて本発
明を実施するようにしてもよい。さらに、上記実施例で
は、研磨用ツールと測定用ツールとを設けるようにした
が、研磨用ツールのみでもよい。
【0076】
【発明の効果】本発明は、1つの装置によって、ワーク
の形状を自動的に測定し研磨軌道を生成すると共に、研
磨工程も自動的に正確に研磨をすることができるもので
あるから、研磨作業が容易となる。特に、少量多品種の
ワークに対する研磨に適し、これらのワークの研磨の自
動化が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明をロボットを用いて実施する一実施例の
概要図である。
【図2】本発明の一実施例におけるロボットの移動方向
を求める原理図である。
【図3】本発明の一実施例における研磨領域の分割と分
割線と研磨領域を囲む輪郭曲線との交点を求める説明図
である。
【図4】本発明の一実施例の動作の流れ図である。
【図5】同実施例のおける制御装置のプロセッサが実行
する輪郭ならい処理のフローチャートである。
【図6】図5のフローチャートの続きである。
【図7】同実施例におけるロボットの進行方向を求める
進行方向算出処理のフローチャートである。
【図8】同実施例における力制御としてのインピーダン
ス制御のフローチャートである。
【図9】同実施例における輪郭曲線とその法線方向を求
めるフローチャートである。
【図10】同実施例における曲面を分割するメッシュ処
理のフローチャートである。
【図11】図10の続きのフローチャートである。
【図12】同実施例における研磨曲面のならい制御のフ
ローチャートである。
【図13】同実施例における研磨曲面近似処理のフロー
チャートである。
【図14】同実施例における研磨経路決定処理のフロー
チャートである。
【図15】同実施例における研磨処理のフローチャート
である。
【図16】図15のフローチャートの続きである。
【符号の説明】
1 ロボット本体 2 制御装置 3 ワーク 4 力覚センサ 5a 研磨用ツール 5b 測定用ツール 6 研磨領域

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ワークに対して相対的にツールの位置姿
    勢が制御可能な少なくとも5軸以上の自由度を持つ装置
    にツールにかかる力を検出する力覚センサを取り付け、
    研磨パターンに基づいて上記力覚センサで検出されるワ
    ークに対して押圧するツールの力が所定値になるように
    制御しながらワークをならい、ワークの形状と研磨動作
    経路を得て、該研磨動作経路に沿うように位置制御する
    と共に、上記力覚センサで検出されるワークに対するツ
    ールの押圧力が設定値になるように力制御を行い研磨を
    行う力制御を用いた研磨方法。
  2. 【請求項2】 上記装置に研磨する領域を囲む同一平面
    内の研磨領域を設定記憶させ、該研磨領域を研磨ツール
    のワークへの接触有効半径単位で直交する2軸方向にそ
    れぞれ分割し、該分割線を研磨パターンとして上記力覚
    センサで検出されるワークに対して押圧するツールの力
    が所定値になるように力制御しながらワークをならい、
    各分割線の交点に対応するワーク曲面の位置及び曲面デ
    ータの研磨動作経路を求め、該位置及び曲面データに基
    づいて位置制御を行うことと共に、上記力覚センサで検
    出されるワークに対するツールの押圧力が設定値になる
    ように力制御を行い研磨を行う力制御を用いた研磨方
    法。
  3. 【請求項3】 上記研磨動作経路を得るためにワークを
    ならうときは、研磨ツールと同一形状の測定用ツールを
    用いてワークをならう請求項1または請求項2記載の力
    制御を用いた研磨方法。
  4. 【請求項4】 上記装置はロボットである請求項1,請
    求項2または請求項3記載の力制御を用いた研磨方法。
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