JPH06315849A - 研磨加工用プログラムの作成方法及び それを用いた作成装置 - Google Patents

研磨加工用プログラムの作成方法及び それを用いた作成装置

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JPH06315849A
JPH06315849A JP6033753A JP3375394A JPH06315849A JP H06315849 A JPH06315849 A JP H06315849A JP 6033753 A JP6033753 A JP 6033753A JP 3375394 A JP3375394 A JP 3375394A JP H06315849 A JPH06315849 A JP H06315849A
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JP6033753A
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Katsuya Miyoshi
勝也 三好
Koichi Kobayashi
浩一 小林
Yoko Wakabayashi
陽子 若林
Shinichiro Saito
慎一郎 斎藤
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Original Assignee
Nikon Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】短時間で研磨加工用のプログラムを作成する。 【構成】数値制御される研磨装置を用いて研磨対象物と
研磨工具との間の相対移動により該対象物を研磨して所
望の形状に研磨加工する際に、前記研磨装置を制御する
ための研磨加工用プログラムを作成する方法において、
(イ)研磨加工前の被研磨物の形状を測定して測定結果
と所望の形状から研磨加工時に必要な研磨量を求める過
程、(ロ)計算機上で任意に研磨装置および研磨工具の
構成を想定する過程、(ハ)研磨加工時における被研磨
物と研磨工具との加工位置を示す研磨軌跡を作成する過
程、(ニ)前記想定された研磨装置および研磨工具を用
いて前記研磨軌跡に基づいた研磨加工を計算機上でシミ
ュレーションすることで、被研磨物を実際に研磨するこ
となく研磨後の予想形状を想定する過程、(ホ)前記研
磨加工のシミュレーション時、前記想定した研磨装置お
よび研磨工具の動作が実施可能か否かを判定する過程、
および(ヘ)前記想定された予想形状を所望の形状と比
較することで前記研磨軌跡の良否を判定する過程からな
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、表面研磨等において工
作物(被研磨物)の形状および所望の形状を計算機に入
力することで、入力条件に適した研磨条件を設定する研
磨制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】工作物(被研磨物)を研磨してこの被研
磨物を所望の形状に加工する場合、まず、被研磨物の形
状を測定してその結果を計算機に入力し、各種計算方法
を利用して加工に必要な研磨量を算出していた。また、
計算機では研磨量以外の研磨条件(例えば、研磨速度や
研磨工具の種類等)を設定するため、これらの条件の設
定に必要な情報を入力する場合もあった。こうした求め
た研磨条件は、例えば、数値制御される研磨装置の制御
部等に送られ、研磨装置ではこの条件に従って研磨工具
と被研磨物とを相対移動させることで被研磨物を所望の
形状に研磨していた。この時、前記計算機上で「被研磨
物の研磨面(加工面)内において所定の大きさで分割さ
れた区域」をあらかじめ設定しておき、この区域に対し
て前記算出された研磨量を対応させる。そして、被研磨
物の研磨面よりも小さい研磨工具を用意してこの工具を
被研磨物に対して所定の値で加圧(または、これに対応
する物理量を表す変数)し、その時の接触時間または前
記区域の通過回数によって所定の研磨量となるように制
御されていた。また、その際に研磨工具と被研磨物との
接触部(加工位置)が研磨工程中どのように移動するか
を示す軌跡(以下、研磨軌跡という)を設定し、この研
磨軌跡に基づいて研磨を行なうようにしていた。このよ
うにして一通り被研磨物を研磨した後、再度被研磨物の
形状を測定して所望の形状との誤差を求めていた。そし
て、研磨後の被研磨物が最適形状となる(前記誤差が許
容範囲内となる)まで前述のような研磨作業と形状測定
とを繰り返していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述した従来
の研磨方法では、研磨前に被研磨物の形状を測定して計
算機上で設定された研磨工具と被研磨物との接触位置の
移動状態を示す研磨軌跡に基づいて実際に研磨し、その
後、再度被研磨物の形状を測定しなければ被研磨物が所
望の形状に研磨されているか確認できなかった。そのた
め、一旦研磨を行った後でなければ、前記設定した研磨
軌跡が適切であったか確認することができなかった。そ
の結果、従来の方法では研磨作業と形状測定の作業を何
度も繰り返さなければならず、プログラムの作成工程が
煩雑になって多くの時間を要していた。
【0004】また、あらかじめ作製された研磨装置を用
いて研磨作業を行なうため、この装置で制御可能な範囲
内でしか研磨軌跡を設定できないという問題があった。
そのため、この範囲内で最適な研磨軌跡を作成しても実
際に所望の形状が得られるまでに何回も研磨作業と軌跡
の作成作業を行なう必要があり、作業が面倒であった。
【0005】本発明は、このような問題を解決すること
を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的のために、本発
明では、数値制御される研磨装置を用いて研磨対象物と
研磨工具との間の相対移動により該対象物を研磨して所
望の形状に研磨加工する際に、前記研磨装置を制御する
ための研磨加工用プログラムを作成する方法において、
(イ)研磨加工前の被研磨物の形状を測定して測定結果
と所望の形状から研磨加工時に必要な研磨量を求める過
程、(ロ)計算機上で任意に研磨装置および研磨工具の
構成を想定する過程、(ハ)研磨加工時における被研磨
物と研磨工具との加工位置を示す研磨軌跡を作成する過
程、(ニ)前記想定された研磨装置および研磨工具を用
いて前記研磨軌跡に基づいた研磨加工を計算機上でシミ
ュレーションすることで、被研磨物を実際に研磨するこ
となく研磨後の予想形状を想定する過程、(ホ)前記研
磨加工のシミュレーション時、前記想定した研磨装置お
よび研磨工具の動作が実施可能か否かを判定する過程、
および(ヘ)前記想定された予想形状を所望の形状と比
較することで前記研磨軌跡の良否を判定する過程、から
なる研磨加工用プログラムの作成方法を提供する(請求
項1)。
【0007】そして、前記判定結果が所定の結果であっ
た場合は前記研磨軌跡に基づいて数値制御用のプログラ
ムを作成するようにした(請求項2)。また、前記シミ
ュレーションの際に前記想定した研磨装置および研磨工
具の動作が実施可能か否かを判定し、実施が不可能と判
定した場合は再度計算機上で任意に研磨装置および研磨
工具の構成を想定し直すようにした(請求項3)。
【0008】さらに、前記シミュレーションの際に前記
想定された研磨工具の研磨特性量を算出しておき、前記
判定結果が所定の結果でない場合は前記算出された特性
量をもとに研磨加工時に必要な研磨量を再度設定して該
研磨量に基づいて研磨加工をシミュレーションし、得ら
れた予想形状を所望の形状と比較することで前記研磨軌
跡の良否を再度判定するようにした(請求項4)。
【0009】そして、研磨加工前の被研磨物の形状と所
望の形状から両者の誤差を求め、被研磨物の表面上にあ
らかじめ設定しておいた格子点各点に対して、設計値通
りの形状にするために必要な研磨量を算出する研磨成分
算出部と、研磨加工時に用いる研磨工具の断面形状に対
して研磨時に加わる研磨特性量の分布状態を求め、該分
布状態から前記研磨工具の単位時間あたりの研磨量を算
出する初期設定算出部と、該初期設定算出部で算出され
た単位時間研磨量のデータと、前記研磨成分算出部で算
出された必要研磨量のデータから、被研磨物表面に設定
された前記各格子点における研磨工具の滞留時間を算出
する研磨回数算出部と、研磨装置および研磨工具の構成
を任意に想定する研磨装置モデリング部と、前記研磨回
数算出部で算出された必要通過回数のデータと研磨装置
モデリング部でモデリングされた研磨装置および研磨工
具をもとに研磨時の研磨工具の移動位置を示す研磨軌跡
を作成する研磨軌跡算出部と、前記モデリングされた研
磨装置および研磨工具と研磨軌跡算出部で作成された研
磨軌跡に基づいて研磨加工のシミュレーションを行うと
共に、シミュレーション時に前記想定した研磨装置およ
び研磨工具の動作が実施可能か否かを判定する研磨シミ
ュレーション部と、該研磨シミュレーション部で想定さ
れた被研磨物の研磨終了後の研磨面の形状を所望の形状
と比較して前記研磨シミュレーションで得られた被研磨
物の形状を評価する形状評価部と、前記研磨軌跡をもと
に数値制御用のプログラムを作成する数値制御プログラ
ム作成部と、で研磨加工用プログラム作成装置を構成し
た(請求項6)。
【0010】さらにまた、研磨加工用プログラムの作成
時に前記計算機上で任意に想定された研磨装置および研
磨工具の構成をもとに、研磨加工用の研磨装置あるいは
研磨工具の設計を行うようにした(請求項5)。
【0011】
【作用】本発明の研磨加工用プログラムの作成方法の基
本的な手順は、以下の通りである。 (イ)まず、被研磨物の形状を測定し、その結果からこ
の被研磨物の研磨面各点に対して必要な研磨量(以下、
必要研磨量という)を算出する。一方、研磨過程で使用
する研磨工具の形状、寸法、強度等に基づいた初期設定
データをあらかじめ実験等によって求めておく。このデ
ータは、単位時間当たりの研磨量を求める際に用いる物
理的または化学的な変数(以下、「研磨特性量」とい
う)に基づき、研磨時に用いる研磨工具によって異な
る。例えば、パット式の研磨工具を用いる場合は、被研
磨物の中心から外周にかけて研磨工具から被研磨物へ加
わる圧力分布を示すものである。また、イオンビームの
照射により研磨を行うのであればイオンの個数(または
電流密度)を、アトムの照射であればこのアトムの個数
を、ラジカル反応を用いるのであれば、プラズマ密度の
分布状態を意味することになる。
【0012】(ロ)初期設定データにもとに研磨工具の
単位時間あたりの研磨量(単位時間研磨量)を算出す
る。また、研磨工具の単位時間研磨量と被研磨物の各点
での所定研磨量から、被研磨物の各点を研磨するのに必
要な研磨回数(研磨工具滞留時間)を算出する。研磨工
具滞留時間を算出する際は、この滞留時間が負の値とな
らず、また、単位時間研磨量と研磨回数の積が必要研磨
量を越えないという条件の下で最適な時間が求まるよう
な計算法を用いる。
【0013】(ハ)研磨を行なうための研磨装置および
この装置に装着される研磨工具を計算機上で構成(モデ
リング)する。さらに、モデリングした研磨装置および
研磨工具と算出された研磨工具滞留時間を参考にして、
研磨工具と被研磨物との接触部(加工位置)を設定す
る。ここで設定された加工位置は研磨工具の座標位置と
して表され、これら各位置から研磨工程中にこの加工位
置がどのように移動するかを示す研磨軌跡が作成され
る。
【0014】(ニ)計算機上でモデリングした研磨装置
および研磨工具と設定した研磨軌跡を用いて、計算機上
で被研磨物に対して研磨を行う「研磨シミュレーショ
ン」を実施する。このシミュレーション中は、逐次、研
磨工具における前記研磨特性量を算出しておく。また、
研磨シミュレーション時は、想定した研磨装置および研
磨工具の動作が実施可能か否かを判定する。そして、実
施が不可能と判定した場合は再度計算機上で任意に研磨
装置および研磨工具の構成を想定し直し、研磨シミュレ
ーションをやり直す。研磨シミュレーションが終了した
ら被研磨物の形状と所望の形状とを比較する。
【0015】(ホ)上記(ニ)の過程で被研磨物の形状
と所望の形状との比較結果が最適と判断された場合、ま
たは両者間の誤差が許容範囲内であった場合、(ハ)で
設定した研磨軌跡を採用する。そして、この研磨軌跡に
基づいて実際の研磨装置を駆動させるためのNCデータ
(研磨加工用プログラム)を従来と同様の方法で作成す
る。
【0016】(ヘ)上記(ニ)の比較結果で最適と判断
されなかった場合、または誤差が許容範囲内に収まらな
かった場合は、シミュレーション時に算出しておいた前
記研磨特性量と研磨工具位置から、被研磨物を形成する
物質の研磨面に対する該特性量を、有限要素法、境界要
素法、差分法などを用いて計算し、先に設定した研磨工
具の初期設定データを変更する。
【0017】(ト)上記(ヘ)で変更した初期設定デー
タに基づいて、(ロ)〜(ニ)の過程を再度行う。そし
て、この作業を(ニ)の過程で良好な結果が得られるま
で繰り返し行い、良好な結果が得られた時は(ホ)の過
程に進んでシミュレーション作業を終了する。このよう
に、本発明では、被研磨物の形状を研磨前の段階で一度
測定するだけで、研磨を実際に行わなくても設定した研
磨条件のもとで研磨した後の被研磨物の表面形状を判断
することができる。そのため、実際の研磨作業を行う手
間、および時間を省略することができ、プログラムの作
成工程の時間短縮が可能となる。また、研磨装置および
研磨工具を計算機上で自由に構成(モデリング)するこ
とができるので、短い時間で良好な研磨軌跡を作成する
ことができる。その際、実際の研磨装置の構成によって
制限を受けることがないため、精度の高い研磨軌跡を作
成することができる。そして、この研磨軌跡に基づいて
研磨加工用のプログラムを作成して研磨加工を行うこと
で、より高精度な研磨が可能となる。
【0018】なお、上記それぞれの過程で使用する計算
機は、一台で全てを賄ってもよいし各過程ごとにそれぞ
れ計算機を設置するようにしてもよい。また、研磨工具
としては、パット、イオン、アトム、ラジカル、パウダ
ー、レーザ(フォトン)、ピッチ、水流、砂粒などの物
理的または化学的作用を問わず、研磨(被研磨物の除
去)作用が得られる全ての手段を用いることができる。
【0019】以下、本発明の一実施例を説明するが、本
発明はこれに限定されるものではない。
【0020】
【実施例】まず、研磨工具の種類を選択する。本実施例
では、被研磨物を回転対称体としてこの被研磨物の径よ
りも小径のパット式研磨工具を使用して研磨を行うこと
を想定して研磨シミュレーションを行った。なお、本発
明では研磨工具として、この他にイオン、アトム、ラジ
カル、パウダー、レーザ(フォトン)、ピッチ、水流、
砂粒などの物理的または化学的作用を問わず、研磨(被
研磨物の除去)作用が得られる全ての手段を想定してい
る。
【0021】図1は本発明のシステム構成の一実施例を
示す。システムとしては、数値制御される研磨装置から
なる加工システムと被研磨物の形状を測定する干渉計か
らなる測定システムとこれらのシステム間のデータの通
信を行うLANで構成される。以下、本実施例における
研磨加工用プログラムの作成手順(k)〜(t)を示す。
また、データの流れを図2に示す。
【0022】(k)まず、被研磨物の形状を干渉計で測
定する。測定には、3次元測定装置を用いてもよい。そ
して、干渉計による測定結果と被研磨物の設計値とを研
磨成分算出部に入力する。この研磨成分算出部は、入力
された両者のデータを比較して誤差を求め、被研磨物の
表面(研磨面)上にあらかじめ設定しておいた格子点各
点に対して、設計値通りの形状にするために必要な研磨
量(以下、必要研磨量という)を算出する。算出された
必要研磨量は、研磨前の被研磨物の形状に対応させた形
で表示画面(ディスプレイ)上に表示される。
【0023】(l)次に、初期設定算出部において、研
磨工具の断面形状に対して研磨時に加わる研磨特性量の
分布状態を求める。これは、使用する研磨工具の種類に
応じた形状、寸法、強度等とあらかじめ研磨実験等によ
って求めておく。本実施例では、研磨工具としてパット
式研磨工具を用いたので、この研磨特性量の分布状態
は、「被研磨物の中心から外周にかけて研磨工具から被
研磨物へ加わる圧力分布」を中心からの各点ごとに初期
設定算出部に入力することで得られる。得られた研磨工
具の断面形状に対する圧力分布は、グラフとして前記画
面上に表示することができる。初期設定算出部では、こ
の圧力分布をもとにして研磨工具の単位時間あたりの研
磨量(以下、単位時間研磨量という)を算出する。
【0024】(m)研磨回数算出部は、初期設定算出部
で算出された単位時間研磨量のデータと、前記研磨成分
算出部で算出された必要研磨量のデータから、被研磨物
表面に設定された前記各格子点における研磨工具の必要
通過回数を算出する。この必要通過回数は、各格子点で
の研磨工具の滞留時間と対応する。そして、必要通過回
数を算出する際は、この滞留時間が負の値とならず、ま
た、単位時間研磨量と研磨回数の積が前記必要研磨量を
越えないという条件の下で最適な通過回数が求まるよう
な計算法を用いる。
【0025】(n)研磨装置モデリング部では、研磨装
置および研磨工具を任意に想定(モデリング)する。本
実施例では、モデリングする研磨装置の制御軸を、被研
磨物を移動させるためのX軸、Y軸、Z軸、研磨工具を
移動させるための工具トラバース軸、被研磨物を回転さ
せるための被研磨物回転軸、研磨工具を回転させるため
の工具回転軸、の計6軸とした。そして、工具回転軸を
固定するための固定点とその軸長、前記X、Y、Z各軸
のストローク幅と移動速度、研磨工具と被研磨物との間
のトラバース角度、研磨工具の移動速度、研磨工具およ
び被研磨物の回転速度を示すデータを研磨装置モデリン
グ部に入力した。研磨装置モデリング部では、これら入
力された各データから研磨装置および研磨工具のモデリ
ングを行う。なお、モデリングの際は、ディスプレイ上
で想定された研磨装置および研磨工具を確認できるよう
にしておく。
【0026】(o)研磨軌跡算出部では、研磨回数算出
部で算出された必要通過回数のデータと研磨装置モデリ
ング部でモデリングされた研磨装置および研磨工具をも
とに、研磨時の研磨工具の移動位置(座標)を示す研磨
軌跡を作成する。 (p)そして、研磨シミュレーション部において、モデ
リングされた研磨装置および研磨工具と研磨軌跡算出部
で作成された研磨軌跡に基づいて研磨加工のシミュレー
ション(以下、研磨シミュレーションという)を行う。
この時、所望の研磨時間、研磨精度およびプレストン定
数(F.W.Preston;"The theory and design of plate gl
ass finishing machines" J.Soc.Glass Thechnol ,11(1
927)214.参照)等をシミュレーション部に入力する。な
お、ここで用いるプレストン定数は、研磨における理論
式 W=P×V×T×p(ここで、Wはある点における加工
量、Pはその位置で研磨工具が受ける圧力、Vは工具と
被研磨物との相対速度、Tは工具の滞留時間を表す)で
用いられる定数pである。
【0027】シミュレーション部は、前記入力値をもと
に前記研磨軌跡に応じて被研磨物に対する研磨シミュレ
ーションを行う。シミュレーション中の研磨装置および
研磨工具の動作は、ディスプレイ上で確認できるように
しておく。その際、モデリングした研磨装置および研磨
工具の動作が実施可能か否かを判定する。そして、実施
が不可能と判定した場合は、この段階で再度研磨装置モ
デリング部で研磨装置および研磨工具の構成を想定し直
し、(o)、(p)の過程をやり直す。また、シミュレー
ション中は、研磨特性量解析部によって逐次研磨工具が
受ける研磨特性量(本実施例では接触圧力)を算出して
おく。さらに、研磨シミュレーションが終了したら、被
研磨物の研磨面の形状、研磨面の面精度の評価、研磨量
の評価、研磨断面形状をディスプレイに表示して確認で
きるようにしておく。
【0028】(q)研磨シミュレーションが終了した
後、形状評価部において被研磨物の研磨終了後の研磨面
の形状を目的形状(設計値)と比較して、シミュレーシ
ョンで得られた被研磨物の形状を評価する。 (r)この評価の結果、研磨終了後の面形状が最適また
は許容範囲内に収まると判断された場合、前記研磨軌跡
算出部で作成された研磨軌跡の工具座標をもとに、NC
コード算出部で実際の研磨装置を駆動するためのNCコ
ード(研磨加工用のNCプログラム)を作成する。な
お、研磨軌跡からNCプログラムを作成する際は従来と
同様の方法を用いたのでここでは詳細な説明を省略す
る。
【0029】(s)形状評価部において評価結果が最適
でないと判断された場合または許容範囲内に収まらない
と判断された場合、この形状評価部では、前記研磨特性
量解析部で算出しておいた接触圧力(研磨特性量)と研
磨軌跡の工具座標から、被研磨物に対する研磨工具断面
の接触圧力を算出する。 (t)前記初期設定算出部で設定しておいた研磨工具の
断面形状に対する圧力分布データ(研磨特性量の分布デ
ータ)を、形状評価部で算出された研磨工具圧力のデー
タに変更する。その際、有限要素法、境界要素法、差分
法等の算出方法を利用することが可能である。そして、
変更した研磨工具断面の接触圧力に基づいて(l)〜
(q)の過程を再度行う。そして、シミュレーション後
の被研磨物の表面形状が最適または許容範囲内に収まる
と判断されたときは、(r)の過程に進んで研磨シミュ
レーションを終了し、そうでないときは再度(s)の過
程で研磨工具断面の接触圧力を算出して(l)〜(q)の
過程を研磨終了後の被研磨物の表面形状が最適または許
容範囲内に収まると評価されるまで繰り返す。その際、
研磨装置および研磨工具のモテリングは、再度行っても
よいし、始めにモデリングしたものをそのまま使ってシ
ミュレーションを行ってもよい。
【0030】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、被研磨
物を研磨に際して初めに測定するのみで実際に研磨する
ことなく、最適な研磨軌跡を作成して研磨を行ったと想
定した場合の被研磨物の表面形状の判断ができる。その
ため、実際に研磨作業を行う手間および時間を省略する
ことができ、研磨加工用プログラムの作成工程の時間短
縮が可能となる。
【0031】また、研磨に用いる研磨装置および研磨工
具を自由に想定(モデリング)することができるので、
研磨軌跡を作成する際に実際の研磨装置の構成によって
制限を受けることがない。そのため、短時間で精度の高
い研磨軌跡の作成することができる。そして、この軌跡
に基づいて研磨加工用プログラムを作成して研磨加工を
行うことで、実際に高精度な研磨を行うことが可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による研磨加工用プログラム
の作成装置のシステム構成を示す図。
【図2】本発明の一実施例による研磨加工用プログラム
の作成装置の研磨加工用プログラムの作成手順における
データの流れを示す図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 斎藤 慎一郎 東京都千代田区丸の内3丁目2番3号 株 式会社ニコン内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】数値制御される研磨装置を用いて研磨対象
    物と研磨工具との間の相対移動により該対象物を研磨し
    て所望の形状に研磨加工する際に、前記研磨装置を制御
    するための研磨加工用プログラムを作成する方法におい
    て、 (イ)研磨加工前の被研磨物の形状を測定して測定結果
    と所望の形状から研磨加工時に必要な研磨量を求める過
    程、 (ロ)計算機上で任意に研磨装置および研磨工具の構成
    を想定する過程、 (ハ)研磨加工時における被研磨物と研磨工具との加工
    位置を示す研磨軌跡を作成する過程、 (ニ)前記想定された研磨装置および研磨工具を用いて
    前記研磨軌跡に基づいた研磨加工を計算機上でシミュレ
    ーションすることで、被研磨物を実際に研磨することな
    く研磨後の予想形状を想定する過程、 (ホ)前記研磨加工のシミュレーション時、前記想定し
    た研磨装置および研磨工具の動作が実施可能か否かを判
    定する過程、および (ヘ)前記想定された予想形状を所望の形状と比較する
    ことで前記研磨軌跡の良否を判定する過程 からなることを特徴とする研磨加工用プログラムの作成
    方法。
  2. 【請求項2】前記判定結果が所定の結果であった場合は
    前記研磨軌跡に基づいて数値制御用のプログラムを作成
    することを特徴とする請求項1記載の研磨加工用プログ
    ラムの作成方法。
  3. 【請求項3】前記シミュレーションの際に前記想定した
    研磨装置および研磨工具の動作が実施可能か否かを判定
    し、実施が不可能と判定した場合は再度計算機上で任意
    に研磨装置および研磨工具の構成を想定し直すことを特
    徴とする請求項1記載の研磨加工用プログラムの作成方
    法。
  4. 【請求項4】前記シミュレーションの際に前記想定され
    た研磨工具の研磨特性量を算出しておき、前記判定結果
    が所定の結果でない場合は前記算出された特性量をもと
    に研磨加工時に必要な研磨量を再度設定して該研磨量に
    基づいて研磨加工をシミュレーションし、得られた予想
    形状を所望の形状と比較することで前記研磨軌跡の良否
    を再度判定することを特徴とする請求項1記載の研磨加
    工用プログラムの作成方法。
  5. 【請求項5】前記項1記載の研磨加工用プログラムの作
    成方法において前記計算機上で任意に想定された研磨装
    置および研磨工具の構成をもとに、研磨加工用の研磨装
    置あるいは研磨工具の設計を行うことを特徴とする研磨
    装置あるいは研磨工具の設計方法。
  6. 【請求項6】研磨加工前の被研磨物の形状と所望の形状
    から両者の誤差を求め、被研磨物の表面上にあらかじめ
    設定しておいた格子点各点に対して、設計値通りの形状
    にするために必要な研磨量を算出する研磨成分算出部、 研磨加工時に用いる研磨工具の断面形状に対して研磨時
    に加わる研磨特性量の分布状態を求め、該分布状態から
    前記研磨工具の単位時間あたりの研磨量を算出する初期
    設定算出部、 該初期設定算出部で算出された単位時間研磨量のデータ
    と、前記研磨成分算出部で算出された必要研磨量のデー
    タから、被研磨物表面に設定された前記各格子点におけ
    る研磨工具の滞留時間を算出する研磨回数算出部、 研磨装置および研磨工具の構成を任意に想定する研磨装
    置モデリング部、 前記研磨回数算出部で算出された必要通過回数のデータ
    と研磨装置モデリング部でモデリングされた研磨装置お
    よび研磨工具をもとに、研磨時の研磨工具の移動位置を
    示す研磨軌跡を作成する研磨軌跡算出部、 前記モデリングされた研磨装置および研磨工具と研磨軌
    跡算出部で作成された研磨軌跡に基づいて研磨加工のシ
    ミュレーションを行うと共に、シミュレーション時に前
    記想定した研磨装置および研磨工具の動作が実施可能か
    否かを判定する研磨シミュレーション部、 該研磨シミュレーション部で想定された被研磨物の研磨
    終了後の研磨面の形状を所望の形状と比較して前記研磨
    シミュレーションで得られた被研磨物の形状を評価する
    形状評価部、および前記研磨軌跡をもとに、数値制御用
    のプログラムを作成する数値制御プログラム作成部とを
    有することを特徴とする研磨加工用プログラム作成装
    置。
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