JPH06168894A - 基板加熱装置 - Google Patents

基板加熱装置

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JPH06168894A
JPH06168894A JP34295392A JP34295392A JPH06168894A JP H06168894 A JPH06168894 A JP H06168894A JP 34295392 A JP34295392 A JP 34295392A JP 34295392 A JP34295392 A JP 34295392A JP H06168894 A JPH06168894 A JP H06168894A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】真空中で半導体ウエハ等の基板を加熱し、所定
の原料ガスを導入して基板上に薄膜を形成する薄膜形成
用基板加熱装置として、小型で加熱効率がよく、高温,
長時間の加熱が可能であり、かつ加熱温度の制御が正確
かつ容易に行われうる装置構成を提供する。 【構成】それぞれ径の異なる複数のリング状赤外線ラン
プを同一平面内に同心に配して基板4と同形の円形平面
状ヒータ5を構成し、基板4が置かれる真空容器1の開
放端面を気密に閉鎖する加熱用窓2を通して大気側から
基板4を加熱する構成とし、かつ基板4の温度測定ヒー
タ中心部の比較的広いスペースを利用可能とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、真空容器内で半導体
ウエハ等の平板状の基板を所定の温度に加熱して基板上
に気相反応により非晶質膜,多結晶膜あるいは単結晶膜
を形成するために用いられる薄膜形成用基板加熱装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】この種の基板加熱方法には、一平面内に
配され平面状に加熱面を形成する帯状,線状またはコイ
ル状の電熱用抵抗材料からの熱放射によって直接加熱す
るか、電熱用抵抗材料を発熱体として内蔵し加熱面が平
面状に形成された加熱体本体と基板とを接触させて熱伝
導加熱するか、高周波を用いて誘導加熱するか、あるい
はハロゲンランプなどを用いて赤外線により加熱する
か、などの方法がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】これらの加熱方法のう
ち、帯状,線状あるいはコイル状の電熱用抵抗材料から
の熱放射により直接加熱する方法では、基板を加熱面直
近に配置しなければたとえば700℃の高温加熱ができ
ない。従って、この種のヒータでは、ヒータを真空中に
設置しウエハもヒータに近接して置くのが一般的であ
る。この場合に抵抗材料に含まれている不純物が容易に
蒸気になり基板上の生成膜を汚染して膜の品質を害する
結果となる。さらに、図6に示すように(実願昭60-187
968 号参照)、基板温度の面分布を均一にするため、基
板の周縁を取り囲み内壁面が反射面に形成された箱状の
レフレクタ (図の34) を配する場合には、蒸気化された
抵抗材料や抵抗材料に含まれる不純物によって反射面が
汚染され、レフレクタの機能が低下して均一な温度分布
が得られなくなる。
【0004】一方、高周波を用いた誘導加熱方法では、
加熱体本体が大形となり高価となる。また、赤外線ラン
プヒータは、ランプ本体に直線状の石英ガラス管を用い
た直管タイプのものが主で、これを一平面内に10本以
上並列させ高温を得る構造が一般的であるが、給電のた
めのリード線が多く、ランプの端子と接続するための端
末処理や組立てに時間がかかってしまう。もうひとつの
問題として、通常基板は円形であり、それに対して従来
のこの種の赤外線ランプヒータは直管タイプのものであ
り、発熱面が正方形あるいは長方形となり、加熱をする
上でかど部分からの発熱が無駄な発熱となり、円形の基
板を加熱するうえで効率が悪く、例えば加熱電力が14
KW以上と、所要理論値より30%程度高い大電力が必
要になっている。
【0005】また、構造の面からも方形はかどの部分が
あり、大きい形状となってしまう。さらに、基板の加熱
温度の分布を良くするため、直管ヒータを井桁状に組ん
でおり、構造が複雑で価格が高くメンテナンスにも時間
がかかる欠点があった。また、この井桁状のランプヒー
タでは、ランプが密集しており、赤外線放射温度計で基
板の温度を測定することができなかった。ランプ間は1
0mm程度の隙間があるものの、遮光体を設けることがで
きず、ランプヒータ自体の赤外光を放射温度計が受光
し、基板の温度を大幅に上まわる測定値を示す結果とな
っていた。
【0006】また、別な問題として、成膜時のランプ表
面への膜の付着を避けるため、大気側から石英ガラスな
どの透光性の加熱用窓を介して基板を加熱する場合、加
熱用窓と真空容器とで真空空間を形成する場合に通常O
リングが使用されているが、このOリングが挿入される
Oリング溝はその開放端面の真空側と大気側とに加熱用
窓の端部を支える平面状の座面を形成しており、この窓
が真空差圧力によりこの座面に押しつけられる。真空容
器の圧力が7×10-4Pa以下になると加熱用窓と真空容
器の真空側座面との間で摩擦係数が高まり、この摩擦係
数は10以上となることが推測できる。通常、加熱処理
をする真空容器は水冷構造を採用し、ヒータの加熱に対
しても真空容器は熱膨張をしないようになっているが、
なんらかの事故があり冷却が止まると真空容器は加熱さ
れ膨張する。またヒータが停止しても、加熱用窓の熱が
真空容器へ伝達され、真空容器は膨張をつづける。前述
のように加熱用窓と真空側座面との間で摩擦係数が高ま
っていれば、真空容器の膨張とともに加熱用窓も外方へ
向かって引張られ、この引張応力と真空差圧力との作用
により破壊をおこす。
【0007】この発明の目的は、上記の問題点を解決
し、小型で加熱効率がよく、高温、長時間の加熱が可能
であり、かつ加熱温度の制御が正確かつ容易に行われう
る基板加熱装置を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明においては、真空中で半導体ウエハ等の基板
を加熱し、所定の原料ガスを導入して基板上に薄膜を形
成する薄膜形成用基板加熱装置を、それぞれ径の異なる
複数のリング状赤外線ランプを一平面内に同心に配した
円形平面状の赤外線ランプヒータと、一方端が開放され
他方端に底面を有する筒状に形成され前記赤外線ランプ
ヒータを同軸に収容する,円筒の内面全面が反射面に形
成されるとともに底面と周壁とに冷却媒体の流路が形成
された円筒容器と、該円筒容器の底面の外側の面に合わ
さり該底面とともに該底面の内側から赤外線ランプヒー
タの給電部により貫通されて赤外線ランプヒータを懸垂
状態に保持するベースプレートと、該円筒容器の底面側
端部に嵌め合わされる円筒カバーと該円筒カバーの他方
端を閉鎖する平面カバーとからなり外部からの赤外線ラ
ンプヒータへの給電配線と赤外線ランプヒータの給電部
からの引出し線とを接続する配線コネクタと,円筒容器
の底面および周壁の流路に冷却媒体を供給するための接
続継手とを備えたカバーブラケットと、円筒容器の内部
空間と,円筒容器の開放端面に開放端面が接続する真空
容器内部の真空空間とを仕切る,透光性材料からなる加
熱用窓とを用いて構成し、円形平面状の赤外線ランプヒ
ータからの赤外光を加熱用窓を透過させて真空容器内の
基板を大気側から加熱するようにする。
【0009】そして、基本構成をこのようにした基板加
熱装置において、金属材からなり、中心に貫通孔を備え
た筒状体として形成され、該貫通孔の一方の端部に赤外
線放射温度計を保持する温度測定ポートが、貫通孔の前
記一方の端部が円筒容器底面の外側に、他方の端部が赤
外線ランプヒータの円形平面より被加熱基板側に位置す
るように赤外線ランプヒータの円形平面の中心軸と同軸
に円筒容器の底面とベースプレートとを貫通し、赤外線
放射温度計の測定出力が基板加熱装置本体とは別置の温
度調節器に入力されて該温度調節器内に設定された基板
温度と比較され、この比較から電力調節器を介して基板
温度が前記温度調節器内の設定値と一致するように自動
制御されるようにすれば極めて好適である。
【0010】ここで、金属材からなり、中心に貫通孔を
備えた筒状体として形成される温度測定ポートは、被加
熱基板側端部が円筒容器の内部空間内に位置するととも
に2重円筒構造として両円筒間に冷却媒体の流路となる
ジャケットを形成されかつ貫通孔内部を冷却するための
ガス冷却媒体を貫通孔内へ導入するためのノズルを備え
るとともに該貫通孔内の内面が光の乱反射を防止する黒
色塗料で覆われたものとすれば好適である。
【0011】さらに、金属材からなり、中心に貫通孔を
備えた筒状体として形成される温度測定ポートは、被加
熱基板側端部が加熱用窓を貫通して該端部の端面が少な
くとも加熱用窓の被加熱基板側の面と同一面内に位置し
て加熱用窓との間に気密を保持するとともに、円筒容器
底面外側の端部が円板状の温度測定用窓を用いて気密に
閉鎖され、かつ2重円筒構造として冷却媒体の流路とな
るジャケットを形成されるとともに貫通孔の内面が光の
乱反射を防止する黒色塗料で覆われたものとすればさら
に好適である。
【0012】また、基本構成を上述のようにした基板加
熱装置において、加熱用窓と同一材料からなり、中心に
貫通孔を備えた筒状体として形成され、該貫通孔の一方
の端部に加熱用窓を透過可能な短波長側赤外光よりも長
波長側赤外光を温度測定対象とする赤外線放射温度計を
保持する温度測定ポートが、前記赤外線放射温度計を保
持する一方の端部が円筒容器底面の外側に、他方の端部
が加熱用窓を貫通して該端部の端面が少なくとも加熱用
窓の被加熱基板側の面と同一面内に位置するように赤外
線ランプヒータの円形平面の中心軸と同軸に円筒容器の
底面とベースプレートとを貫通して被加熱基板側の端部
と加熱用窓との間に気密を保持するとともに円筒容器底
面外側の端部が円板状の温度測定用窓を用いて気密に閉
鎖され、赤外線放射温度計の測定出力が基板加熱装置本
体とは別置の温度調節器に入力されて該温度調節器内に
設定された基板温度と比較され、この比較から電力調節
器を介して基板温度が前記温度調節器内の設定値と一致
するように自動制御されるようにすればさらに好適であ
る。
【0013】そして、被加熱基板側端部に加熱用窓を貫
通させる温度測定ポートの場合、温度測定ポートの被加
熱基板側端部と加熱用窓との間の気密保持が両者を直接
融着一体化することにより行われるとともに、円筒容器
底面外側端部の円板状温度測定用窓を用いた気密閉鎖
が、2重円筒構造として両円筒間を冷却媒体が通流する
ジャケットを形成され温度測定ポートと同軸に配される
アジャスタジャケットと、温度測定ポートの端面に同軸
に対向して配される円板状温度測定用窓の温度測定ポー
ト端面側の面に全長が当接され前記アジャスタジャケッ
トより冷却されるリング状シールと、温度測定ポートの
外周面に密に嵌められ前記アジャスタジャケットにより
冷却されるリング状シールとを用いて行われるようにす
れば好適である。
【0014】なお、上記の基本構成を有する基板加熱装
置において、円筒容器内の大気空間と真空容器内の真空
空間とを仕切る加熱用窓による真空容器の気密保持が、
真空容器の円筒容器側開放端面に形成されたOリング溝
に嵌め込まれたOリングを加熱用窓で押圧することによ
り行われるようにするとともに、Oリング溝の開放側端
面を構成する座面の大気側に耐熱シートを介装し、真空
側座面と加熱用窓とが接触しないようにするか、Oリン
グ溝の真空側座面がテーパ面に形成され、該真空側座面
の加熱用窓との接触幅を実質線状に狭くするようにする
か、あるいはOリング溝の真空側座面を大気側より低く
形成し、真空側座面と加熱用窓とが接触しないようにす
れば極めて好適である。
【0015】また、上記基本構成を有する基板加熱装置
において、円筒容器の底面とベースプレートとを貫通す
る赤外線ランプヒータの給電部と該円筒容器底面および
ベースプレートの該給電部貫通部との間にギャップが形
成されるとともにカバーブラケットの平面カバーに排気
ポート,円筒カバーに大気吸引孔が形成され、かつ円筒
容器の開放端面側に円筒容器内大気空間冷却用ガス冷媒
を導入するためのガス導入口が形成され、該ガス導入口
から導入された大気圧より低圧力のガス冷媒が円筒容器
内大気空間を冷却した後前記赤外線ヒータ給電部まわり
のギャップを通過して前記円筒カバーの大気吸引孔から
大気を吸引しつつカバーブラケット内空間を冷却して平
面カバーの排気ポートから排出されるようにすれば極め
て好適である。
【0016】
【作用】基板加熱装置の基本構成を上述のようにするこ
とにより、基板を加熱する赤外線ランプヒータの発熱面
が基板と同じく円形となり、赤外線ランプヒータが小型
化され、加熱効率が向上する。また、赤外線ランプヒー
タは大気側から加熱用窓を介して真空容器内の基板を加
熱するので、基板には発熱体の蒸気や発熱体からの不純
物が付着することがなく、また赤外線ランプヒータのラ
ンプ表面には膜が付着せず、さらに、赤外線ランプヒー
タを収容する円筒容器はその座面と周壁とに冷却媒体の
流路を備え、加熱中冷却可能に形成されているので、高
温,長時間の加熱が可能になり、かつ基板に形成される
膜質が向上する。
【0017】そして、基本構成を上述のようにした基板
加熱装置において、金属材からなり、中心に貫通孔を備
えた筒状体として形成され該貫通孔の一方の端部に赤外
線放射温度計を保持する温度測定ポートが、貫通孔の前
記一方の端部が円筒容器底面の外側に、他方の端部が赤
外線ランプヒータの円形平面より被加熱基板側に位置す
るように赤外線ランプヒータの円形平面の中心軸と同軸
に円筒容器の底面とベースプレートとを貫通し、赤外線
放射温度計の測定出力が基板加熱装置本体とは別置の温
度調節器に入力されて該温度調節器内に設定された基板
温度と比較され、この比較から電力調整器を介して基板
温度が前記温度調節器内の設定値と一致するように自動
制御されるようにすると、温度測定ポートの被加熱基板
側端部が赤外線ランプヒータの平面より被加熱基板側に
位置して赤外線ランプヒータからの赤外光が温度測定ポ
ートにより遮光され、赤外線放射温度計(以下放射温度
計と略す)を照射しなくなるために基板からの赤外光の
みが放射温度計に到達し、基板加熱温度を正確にかつ容
易に測定することができる。従って放射温度計の測定出
力を、基板加熱装置本体とは別置の温度調節器に入力す
れば、電力調節器を介して基板加熱温度を正確に温度調
節器内設定の所定値に一致させることができる。
【0018】そこで、金属材からなり、中心に貫通孔を
備えた筒状体として形成される温度測定ポートが、その
被加熱基板側端部が円筒容器の内部空間に位置するとと
もに2重円筒構造として両円筒間に冷却媒体の流路とな
るジャケットを形成されかつ貫通孔内部を冷却するため
のガス冷却媒体を貫通孔内へ導入するためのノズルを備
えるとともに該貫通孔の内面が光の乱反射を防止する黒
色塗料で覆われたものとすれば、温度測定ポートは赤外
線ランプヒータの中心に位置するも、温度測定ポートに
保持された放射温度計は、2重円筒を流れる冷却媒体の
冷却作用により過熱を免れ、かつ2重円筒の内筒が比較
的低温に保持され、内筒からの赤外光による温度測定誤
差が実質的に無視できる程度に内筒からの赤外光が減
り、また、貫通孔に入り込もうとする熱気は、ノズルか
ら貫通孔内に導入されたガス冷却媒体により排除され、
放射温度計の熱破損を効果的に防止するとともに温度の
測定精度を向上させることができる。また、加熱用窓の
表面で反射されて測定ポートに斜めに入射する,赤外線
ランプヒータからの赤外光中の極く一部の赤外光の放射
温度計への到達が阻止され、基板温度がさらに正確に測
定される。
【0019】さらに、金属材からなり、中心に貫通孔を
備えた筒状体として形成される温度測定ポートが、その
被加熱基板側端部が加熱用窓を貫通し該端部の端面が少
なくとも加熱用窓の被加熱基板側の面と同一面内に位置
して加熱用窓との間に気密を保持するとともに、円筒容
器底面外側の端部が円板状の温度測定用窓を用いて気密
に閉鎖され、かつ2重円筒構造として冷却媒体の流路と
なるジャケットを形成されるとともに貫通孔の内面が光
の乱反射を防止する黒色塗料で覆われたものとすれば、
加熱用窓の表面で反射して測定ポートに斜めに入射する
赤外光が無くなり、基板温度をさらにより正確に測定す
ることができる。さらに温度測定ポート内が真空空間と
なり、温度計と真空空間との距離が小さくなるので、異
なる媒体の境界で起こる光の屈折の温度測定精度に与え
る影響を最小にすることができる。
【0020】また、基本構成を上述のようにした基板加
熱装置において、加熱用窓と同一材料からなり、中心に
貫通孔を備えた筒状体として形成され、該貫通孔の一方
の端部に加熱用窓を透過可能な短波長側赤外光よりも長
波長側赤外光を温度測定対象とする赤外線放射温度計を
保持する温度測定ポートが、前記赤外線放射温度計を保
持する一方の端部が円筒容器底面の外側に、他方の端部
が加熱用窓を貫通して該端部の端面が少なくとも加熱用
窓の被加熱基板側の面と同一面内に位置するように赤外
線ランプヒータの円形平面の中心軸と同軸に円筒容器の
底面とベースプレートとを貫通して被加熱基板側の端部
と加熱用窓との間に気密を保持するとともに円筒容器底
面外側の端部が円板状の温度測定用窓を用いて気密に閉
鎖され、赤外線放射温度計の測定出力が基板加熱装置本
体とは別置の温度調節器に入力されて該温度調節器内に
設定された基板温度と比較され、この比較から電力調節
器を介して基板温度が前記温度調節器内の設定値と一致
するように自動制御されるようにすれば、加熱用窓が赤
外光を通過させかつ自身高温に耐えるようにするために
石英を用いて製作されることから温度測定ポートをこれ
と同一材料である石英とすれば、石英には赤外光の波長
に対して透過特性があり、仮に波長が4.8μm以下を短
波長赤外光、4.8μm以上を長波長赤外光と決めた場
合、短波長赤外光のみを透過させることができるので、
被加熱基板が置かれた真空空間内の加熱を短波長赤外光
のみにより行うことができ、また、赤外線ランプからの
長波長赤外光が直接赤外放射温度計に入射することもな
いので、赤外線放射温度計として温度測定対象の波長が
長波長光であるものを使用し、短波長光のみによって基
板を加熱し、基板が高温状態となり基板から放射される
赤外光のうち長波長光のみを測定するようにすることに
より、外乱光の影響を防止して極めて精度の高い温度制
御が可能になる。さらに温度測定ポート内が真空空間と
なり、金属製温度測定ポートの場合と同様、異なる媒体
の境界で起こる光の屈折の温度測定精度に与える影響を
最小にすることができる。
【0021】そして、被加熱基板側端部に加熱用窓を貫
通させる温度測定ポートの場合、温度測定ポートの被加
熱基板側端部と加熱用窓との間の気密保持が両者を直接
融着一体化することにより行われるとともに、円筒容器
底面外側端部の円板状温度測定用窓を用いた気密閉鎖
が、2重円筒構造として両円筒間を冷却媒体が通流する
ジャケットを形成され温度測定ポートと同軸に配される
アジャスタジャケットと、温度測定ポートの端面に同軸
に対向して配される円板状温度測定用窓の温度測定ポー
ト端面側の面に全長が当接され前記アジャスタジャケッ
トより冷却されるリング状シールと、温度測定ポートの
外周面に密に嵌められ前記アジャスタジャケットにより
冷却されるリング状シールとを用いて行われるようにす
れば、温度測定ポートを金属材で形成した場合には、加
熱用窓と熱膨張係数が近似した金属材を用い、かつ半径
方向の変形が容易になるように機械的強度を小さくする
ことにより、融着一体化の簡易な方法で、2重円筒内を
通流する冷却媒体により加熱用窓の中心を外れた位置よ
り温度測定ポート側の温度が低くなることがあっても加
熱用窓の破損を招くことなく気密を保持することができ
る。温度測定ポートを加熱用窓と同一材料で形成した場
合には、機械強度上の配慮を特に必要とせず、温度測定
ポートの設計が容易となるメリットがある。また、温度
測定ポートの円筒容器底面外側端部の気密閉鎖を、アジ
ャスタジャケットにより冷却されるリング状シールを用
いて行うことにより、長寿命の気密保持が可能になり、
本発明の構造により、温度測定ポートの気密信頼性が向
上する。
【0022】また、上記基本構成を有する基板加熱装置
において、円筒容器内の大気空間と真空容器内の真空空
間とを仕切る加熱用窓による真空容器の気密保持が、真
空容器の円筒容器側開放端面に形成されたOリング溝に
嵌め込まれたOリングを加熱用窓で押圧することにより
行われるようにするとともに、Oリング溝の開放側端面
を構成する座面の大気側に耐熱シートを介装し、真空側
座面と加熱用窓とが接触しないようにするか、座面の真
空側がテーパ面に形成され、該真空側座面の加熱用窓と
の接触幅を実質線状に狭くしたものとするか、あるい
は、座面の真空側を大気側より低く形成して真空側座面
と加熱用窓とが接触しないようにすれば、簡易な構造で
加熱用窓と真空容器との間の真空中での摩擦力の発生を
避け、あるいは真空中摩擦力を低減することができ、真
空容器熱膨張時の加熱用窓の破損を防止することができ
る。
【0023】また、上記基本構成を有する基板加熱装置
において、円筒容器の底面とベースプレートとを貫通す
る赤外線ランプヒータの給電部と該円筒容器底面および
ベースプレートの該給電部貫通部との間にギャップが形
成されるとともにカバーブラケットの平面カバーに排気
ポート,円筒カバーに大気吸引孔が形成され、かつ円筒
容器の開放端面側に円筒容器内大気空間冷却用ガス冷媒
を導入するためのガス導入口が形成され、該ガス導入口
から導入された大気圧より低圧力のガス冷媒が円筒容器
内大気空間を冷却した後前記赤外線ヒータ給電部まわり
のギャップを通過して前記円筒カバーの大気吸引孔から
大気を吸引しつつカバーブラケット内空間を冷却して平
面カバーの排気ポートから排出されるようにすると、円
筒容器や温度測定ポートの個別冷却を除く基板加熱装置
全体の冷却が、例えばN2 などの比較的安価なかつ例え
ば1N/cm2 程度のガス冷媒を用い、かつ大気を冷却に
引き入れつつ装置全体を効率よく冷却することができ
る。
【0024】
【実施例】図1に本発明による基板加熱装置構成の一実
施例を示す。被加熱基板4が置かれる真空容器1はステ
ンレス材料などの金属で作られ、その開放端面が、大気
側から赤外光を透過させる材料で製作した板状の加熱用
窓2でOリング37を圧縮して気密に封止されている。
基板4は真空容器1内に支持される基板ホールダ3の中
心部に保持され、真空容器1内が加熱用窓2で気密に封
止された後、真空容器1は外部の排気装置により真空排
気され、目的の圧力まで排気されると成膜ガスが導入さ
れる。
【0025】真空容器1内の基板4を目的の温度に加熱
する赤外線ランプヒータ(以後ランプヒータと呼ぶ)5
は、それぞれ径の異なる複数本のリング状赤外線ランプ
を同一平面内に同心に配してなり、円形平面状の発熱面
を形成する。このランプヒータ5は、内壁面全面に金め
っきを施して内壁面全面を光の反射面とした円筒容器6
内に該容器と同軸に収容されている。この円筒容器6の
底面8の外側の面には、冷却媒体を流すための溝状の流
路が形成され、また周壁には周方向に冷却媒体を流すた
めのウォータジャケットが形成され、これらの流路はベ
ースプレート9により水密に閉鎖されている。ランプヒ
ータ5への給電のため、各赤外線ランプに形成された給
電端子10と,給電端子10の導電部を外部から絶縁す
る絶縁管11とからなる給電部が各赤外線ランプごとに
それぞれ赤外線ランプのリング面に垂直に2本、円筒容
器8とベースプレート9とに設けた貫通孔を貫通して上
方へ突き出ている。ベースプレート9の上面側は、円筒
容器6の底面側端面と嵌合する円筒カバー12と,この
円筒カバーの上端面を閉鎖する平面カバー13とからな
るカバーブラケットにより覆われ、給電端子10への外
力作用の防止と絶縁保護とを行っている。円筒カバー1
2には、ランプヒータ5への給電のための配線コネクタ
14と、円筒容器6をその底面8と周面とで冷却するた
めの冷却媒体を導入するための接続継手15とが設けら
れ、これにより、円筒容器6の内壁面に形成された光の
反射面が受熱する熱が冷却媒体により持ち去られ、円筒
容器6の過熱が防止されている。
【0026】また、基板4の温度を測定するために金属
材を用いて筒状に形成され、その一方の端部に赤外線放
射温度計を保持する温度測定ポート(以下単に測定ポー
トとも記す)17がランプヒータ5の中心に位置するよ
うに、かつ基板側端部がランプヒータ5が形成する円形
平面状発熱面より基板側に、この実施例では円筒容器6
内で加熱用窓2に近接して位置するようにベースプレー
ト9と円筒容器底面8とを貫通して配されている。基板
加熱装置本体の外部には、基板加熱温度が設定されると
ともに放射温度計18の測定出力が入力されて基板加熱
温度を設定値と一致させるための信号を電力調整器20
に出力する温度調整器19が設けられ、これら放射温度
計18,温度調節器19,電力調節器20によりクロー
ズドループ制御系が形成されて基板加熱温度が設定値に
自動制御される。ここで、ランプヒータ5により加熱さ
れた基板4から発せられる長波長光(基板から発せられ
る熱線は波長が4μm以上の赤外光となる)は、加熱用
窓2を通過し、温度測定ポート17の下端面からポート
の貫通孔16を通り、放射温度計18に到達して基板温
度が測定される。ランプヒータ5の直接光は測定ポート
17の外周面で遮られ、放射温度計18に到達すること
はできない。なお、ランプヒータ5側から基板4へ向け
て加熱用窓2を通過しようとする赤外光のうち、極く一
部は加熱用窓2の面で反射され、温度測定ポート17と
加熱用窓2との隙間から乱反射光として入射してくる。
図3は測定ポート17の詳細を示した図であるが、測定
ポート17は2重円筒構造となっており、内筒の内面に
黒色塗料が塗られているので、入射した乱反射光は内筒
の内面で吸収され、放射温度計18に到達することはで
きない。なお、測定ポート17の構造を詳述すると、ラ
ンプヒータ5内の各ランプ間に介在する熱気の侵入を防
止するため、ノズル23が放射温度計18の近傍に設け
られ、ガス冷媒(例えばN2 ,Arガス等)を通すように
して、貫通孔16に入り込もうとする熱気を排除するよ
うにしている。また、測定ポート17は、ランプヒータ
5の中心に位置するので、この測定ポートに保持された
放射温度計18の過熱を避けかつ、測定ポートから放射
される赤外光による温度測定誤差を小さくするための手
段として2重円筒構造をとり、両円筒の間に冷却媒体を
導入できるようにした。すなわち、同図(c)に示すよ
うに、測定ポートの長手方向の比較的上部では両円筒の
間にそれぞれ長手方向の行きと帰りとの流路を貫通孔を
挟むように形成して冷却媒体がポートの長手方向下方へ
到達できるようにし、ポートの長手方向下方では、冷却
媒体が周方向に移動してより広い面積を冷却するよう
に、同図(d)のように流路を形成している。
【0027】図4に温度測定ポート構造の第2の実施例
を示す。温度測定ポート17は材質を加熱用窓2と同一
材料すなわち石英とし、加熱用窓2と一体構造として加
熱用窓2から煙突状に突設して形成され、その上端部は
円筒容器6の底面外側に位置し、その下端部は真空容器
1内へ開口している。上端部は、該上端部端面に同軸に
対向配置された円板状に温度測定用窓42と、温度測定
用窓42の温度測定ポート端面側の面に全長が当接され
たOリング41と、温度測定ポート17の外周面に嵌め
られたOリング40と、これらのOリングを冷却するた
めに2重円筒構造に形成されて内部を冷却媒体が通流す
るアジャスタジャケット38と、Oリング40の温度測
定ポート外周面への押圧をより確実にするとともにOリ
ング41の保持部材を兼ねるOリングガイド39とによ
り気密に閉鎖され、放射温度計18は温度測定ポート1
7の直上に保持されて温度測定用窓42を透過した長波
長赤外光により基板4の温度を測定するようにしてい
る。
【0028】この構造にすることにより、温度測定ポー
ト17内の空間が真空空間となり、図1の温度測定ポー
トの場合に125mmあった放射温度計と真空空間との
距離が10mmに短縮し、基板中心部から出る赤外光の
大気への射出時の光屈折の温度測定精度に与える影響を
極小とすることができた。また、赤外線ランプヒータか
らの長波長赤外光は温度測定ポート17の外周面で反射
し、温度測定ポート17内に入らない。真空空間内へ入
射される赤外光はすべて短波長のもののみとなり、基板
4の加熱は短波長のもののみにより行われる。従って、
放射温度計18を波長が4.8μm以上の長波長光のみを
検知するものとすることにより、真空空間内へ入射して
真空容器1内面から反射される短波長光と、基板4を加
熱するために照射される短波長光とは検知されず、基板
4から放射される4.8μm以上の長波長光のみが検知さ
れ、外乱光の影響のない温度測定が可能になる。
【0029】図2に、円筒容器6,測定ポート17等の
個別冷却以外の,基板加熱装置本体全体の冷却構造を示
す。円筒容器6の開放端面側にガス冷媒導入口25が形
成され、この導入口25から導入された,大気圧より低
圧力,例えば0.1Kg /cm2 のN2 ガスが円筒容器6の内
部空間を冷却し、ランプヒータ5の給電部と円筒容器底
面8,ベースプレート9とのギャップを通過した後、円
筒カバー12に形成された複数の大気吸引口26から大
気を吸引し、吸引した大気とともにランプヒータ5の給
電部と測定ポート17の上部とを冷却して排気ポート2
4から外部へ排出される。
【0030】図5に真空容器1の加熱用窓2側の気密構
造を示す。同図(a)は気密部位の位置を示し、同図
(b)は気密構造の詳細を示す。これによれば、真空容
器1のランプヒータ側端面にOリング溝27が形成さ
れ、この溝27にOリング37が嵌め込まれ、このOリ
ング37を加熱用窓2で加熱用窓2の下面がOリング溝
27の開放側端面すなわち座面に当たるまで圧縮して気
密を保持する構造が取られている。このとき、座面の大
気側29に厚さ0.1mmの耐熱シートを介装することによ
り、加熱用窓2と真空側座面28とが接触しないように
して、加熱用窓2と真空側座面28との間に摩擦係数の
大きい真空摩擦が発生するのを避け、真空容器1の熱膨
張に伴う加熱用窓2の破損を防止するようにしている。
同図(c)は耐熱シートを用いないで真空摩擦力を小さ
くする方法を示している。真空側座面をテーパ面に形成
して加熱用窓2と線状に接触させ、これにより真空摩擦
力を小さくするとともに、成膜ガスがOリングに付着す
るのを防止している。また同図(d)は同図(b)の変
形例を示し、真空側座面を大気側座面より0.1mm 程度低
く形成することにより、圧縮時のOリング断面形状すな
わちOリングの圧縮状態に影響のないようにして真空側
座面28と加熱用窓とが接触しないようにしている。
【0031】
【発明の効果】本発明においては、基板加熱装置を以上
のように構成したので、以下に記載する効果が得られ
る。請求項1の装置では、基板を加熱する赤外線ランプ
ヒータの発熱面が基板と同じく円形となり、赤外線ラン
プヒータが小型化され、加熱効率が向上する。また、赤
外線ランプヒータは大気側から加熱用窓を介して真空容
器内の基板を加熱するので、基板には発熱体の蒸気や発
熱体からの不純物が付着することがなく、また赤外線ラ
ンプヒータのランプ表面には膜が付着せず、さらに、赤
外線ランプヒータを収容する円筒容器はその底面と周壁
とに冷却媒体の流路を備え、加熱中冷却可能に形成され
ているので、高温,長時間の加熱が可能になり、装置の
稼働率が向上し、かつ基板に形成される膜質が向上す
る。具体的には、800℃加熱に必要な電力が14kWか
ら11kWに低減され、また、従来では800℃加熱のた
めに10本以上の直管型ランプを使用していたのに対
し、4本のリング状ランプでヒータを構成することがで
き、構成部品のコスト、組立てのコストおよびメンテナ
ンスコストの低減が可能となった。
【0032】また、リング状ランプを用いて基板加熱装
置を構成したことにより、ランプヒータの中心、すなわ
ち被加熱基板の軸線上に放射温度計を配置することが容
易に可能となった。請求項2の装置では、基板の加熱温
度の測定精度が従来と比べて顕著に向上する。従って、
この測定ポートを用いて測定した放射温度計の出力を装
置本体と別置の温度調節器に入力することにより、基板
温度を精度高く所定値と一致させる自動制御が可能とな
る。
【0033】請求項3の装置では、加熱用窓の面で反射
された乱反射光が放射温度計に到達するのが阻止される
ため、基板温度のより正確な測定が可能になり、かつこ
の測定を、測定ポートの冷却構造により、放射温度計の
熱破損を伴うことなくかつ測定精度をさらに上げて長時
間継続して行うことができる。請求項4の装置では、加
熱用窓の面で反射された乱反射光が温度測定ポート内へ
入らないので温度の測定精度がさらに向上するととも
に、真空空間が温度測定ポートの放射温度計側端部まで
伸びて真空空間と放射温度計との距離が可能最短距離ま
で短縮され、赤外光が真空空間側から温度測定用窓を構
成する,真空空間と異なる光媒体を透過して大気へ出る
ときの光屈折の温度測定精度への影響を最小にすること
ができる。
【0034】請求項5の装置では、被加熱基板が置かれ
る真空容器内および温度測定ポート内の真空空間へ入射
される赤外光を短波長側のもののみとし、一方、放射温
度計は基板から放射される長波長側の赤外光のみにより
温度を測定することができるので、温度の測定精度が顕
著に向上する。加えて、真空空間を放射温度計との距離
を可能最短とすることができるので、光屈折の温度測定
精度への影響を最小にすることができる。
【0035】請求項6の装置では、簡易な方法で温度測
定ポートの気密信頼性を向上させることができる。請求
項7,8,9の装置では、真空容器の熱膨張に伴う加熱
用窓の破損を簡易に、ほとんど付加コストを必要とする
ことなく防止することができる。請求項10の装置で
は、円筒容器や測定ポートの個別冷却を除く基板加熱装
置本体全体の冷却を、低圧力のガス冷媒を用いて大気を
冷却に引き入れつつ効率よく行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による基板加熱装置構成の一実施例を示
す縦断面図
【図2】本発明による基板加熱装置本体全体の冷却構造
の一実施例を示す縦断面図
【図3】本発明による,基板温度測定のための温度測定
ポート構造の第1の実施例を示す図であって、同図
(a)は温度測定ポートの上面図、同図(b)は縦断面
図、同図(c)は同図(b)のA−A線位置の横断面
図、(d)は同図(b)のB−B線位置の横断面図
【図4】本発明による、基板温度測定のための温度測定
ポート構造の第2の実施例を、簡略化して示す基板加熱
装置内の組立て状況とともに示す縦断面図
【図5】本発明による真空容器開放端面の加熱用窓によ
る気密保持構造のいくつかの実施例を示すものであっ
て、同図(a)は気密部位を示す基板加熱装置本体の縦
断面図、同図(b)は気密保持構造の第1の実施例を示
す要部断面図、同図(c)は気密保持構造の第2の実施
例を示す要部断面図、同図(d)は同図(b)の変形例
を示す要部断面図
【図6】基板加熱装置構成の従来の一例を示す図であっ
て、同図(a)は上面図、同図(b)は側面断面図
【符号の説明】
1 真空容器 2 加熱用窓 4 基板 5 赤外線ランプヒータ 6 円筒容器 8 円筒容器底面(底面) 9 ベースプレート 10 給電端子 11 絶縁管 12 円筒カバー 13 平面カバー 14 配線コネクタ 15 接続継手 16 貫通孔 17 測定ポート(温度測定ポート) 18 赤外線放射温度計 19 温度調節器 20 電力調節器 22 黒色塗料 23 ノズル 25 ガス冷媒導入口 26 大気吸引口 27 Oリング溝 28 真空側座面 29 大気側座面 30 耐熱シート 31 基板 37 Oリング 38 アジャスタジャケット 40 Oリング 41 Oリング 42 温度測定用窓

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】真空中で半導体ウエハ等の基板を加熱し、
    所定の原料ガスを導入して基板上に薄膜を形成する薄膜
    形成用基板加熱装置であって、それぞれ径の異なる複数
    のリング状赤外線ランプを一平面内に同心に配した円形
    平面状の赤外線ランプヒータと、一方端が開放され他方
    端に底面を有する筒状に形成され前記赤外線ランプヒー
    タを同軸に収容する,円筒の内面全面が反射面に形成さ
    れるとともに底面と周壁とに冷却媒体の流路が形成され
    た円筒容器と、該円筒容器の底面の外側の面に合わさり
    該底面とともに該底面の内側から赤外線ランプヒータの
    給電部により貫通されて赤外線ランプヒータを懸垂状態
    に保持するベースプレートと、該円筒容器の底面側端部
    に嵌め合わされる円筒カバーと該円筒カバーの他方端を
    閉鎖する平面カバーとからなり外部からの赤外線ランプ
    ヒータへの給電配線と赤外線ランプヒータの給電部から
    の引出し線とを接続する配線コネクタと,円筒容器の底
    面および周壁の流路に冷却媒体を供給するための接続継
    手とを備えたカバーブラケットと、円筒容器の内部空間
    と,円筒容器の開放端面に開放端面が接続する真空容器
    内部の真空空間とを仕切る,透光性材料からなる加熱用
    窓とを備え、円形平面状の赤外線ランプヒータからの赤
    外光を加熱用窓を透過させて真空容器内の基板を大気側
    から加熱するようにしたことを特徴とする基板加熱装
    置。
  2. 【請求項2】請求項第1項に記載の装置において、金属
    材からなり、中心に貫通孔を備えた筒状体として形成さ
    れ、該貫通孔の一方の端部に赤外線放射温度計を保持す
    る温度測定ポートが、貫通孔の前記一方の端部が円筒容
    器底面の外側に、他方の端部が赤外線ランプヒータの円
    形平面より被加熱基板側に位置するように赤外線ランプ
    ヒータの円形平面の中心軸と同軸に円筒容器の底面とベ
    ースプレートとを貫通し、赤外線放射温度計の測定出力
    が基板加熱装置本体とは別置の温度調節器に入力されて
    該温度調節器内に設定された基板温度と比較され、この
    比較から電力調節器を介して基板温度が前記温度調節器
    内の設定値と一致するように自動制御されることを特徴
    とする基板加熱装置。
  3. 【請求項3】請求項第2項に記載の装置において、金属
    材からなり、中心に貫通孔を備えた筒状体として形成さ
    れる温度測定ポートは、被加熱基板側端部が円筒容器の
    内部空間内に位置するとともに2重円筒構造として両円
    筒間に冷却媒体の流路となるジャケットを形成されかつ
    貫通孔内部を冷却するためのガス冷却媒体を貫通孔内へ
    導入するためのノズルを備えるとともに該貫通孔内の内
    面が光の乱反射を防止する黒色塗料で覆われていること
    を特徴とする基板加熱装置。
  4. 【請求項4】請求項第2項に記載の装置において、金属
    材からなり、中心に貫通孔を備えた筒状体として形成さ
    れる温度測定ポートは、被加熱基板側端部が加熱用窓を
    貫通して該端部の端面が少なくとも加熱用窓の被加熱基
    板側の面と同一面内に位置して加熱用窓との間に気密を
    保持するとともに、円筒容器底面外側の端部が円板状の
    温度測定用窓を用いて気密に閉鎖され、かつ2重円筒構
    造として冷却媒体の流路となるジャケットを形成される
    とともに貫通孔の内面が光の乱反射を防止する黒色塗料
    で覆われていることを特徴とする基板加熱装置。
  5. 【請求項5】請求項第1項に記載の装置において、加熱
    用窓と同一材料からなり、中心に貫通孔を備えた筒状体
    として形成され、該貫通孔の一方の端部に加熱用窓を透
    過可能な短波長側赤外光よりも長波長側赤外光を温度測
    定対象とする赤外線放射温度計を保持する温度測定ポー
    トが、前記赤外線放射温度計を保持する一方の端部が円
    筒容器底面の外側に、他方の端部が加熱用窓を貫通して
    該端部の端面が少なくとも加熱用窓の被加熱基板側の面
    と同一面内に位置するように赤外線ランプヒータの円形
    平面の中心軸と同軸に円筒容器の底面とベースプレート
    とを貫通して被加熱基板側の端部と加熱用窓との間に気
    密を保持するとともに円筒容器底面外側の端部が円板状
    の温度測定用窓を用いて気密に閉鎖され、赤外線放射温
    度計の測定出力が基板加熱装置本体とは別置の温度調節
    器に入力されて該温度調節器内に設定された基板温度と
    比較され、この比較から電力調節器を介して基板温度が
    前記温度調節器内の設定値と一致するように自動制御さ
    れることを特徴とする基板加熱装置。
  6. 【請求項6】請求項第4項または第5項に記載の装置に
    おいて、測度測定ポートの被加熱基板側端部と加熱用窓
    との間の気密保持が両者を直接融着一体化することによ
    り行われるとともに、円筒容器底面外側端部の円板状温
    度測定用窓を用いた気密閉鎖が、2重円筒構造として両
    円筒間を冷却媒体が通流するジャケットを形成され温度
    測定ポートと同軸に配されるアジャスタジャケットと、
    温度測定ポートの端面に同軸に対向して配される円板状
    温度測定用窓の温度測定ポート端面側の面に全長が当接
    され前記アジャスタジャケットより冷却されるリング状
    シールと、温度測定ポートの外周面に密に嵌められ前記
    アジャスタジャケットにより冷却されるリング状シール
    とを用いて行われることを特徴とする基板加熱装置。
  7. 【請求項7】請求項第1項に記載の装置において、円筒
    容器内の大気空間と真空容器内の真空空間とを仕切る加
    熱用窓による真空容器の気密保持が、真空容器の円筒容
    器側開放端面に形成されたOリング溝に嵌め込まれたO
    リングを加熱用窓で押圧することにより行われるように
    するとともに、Oリング溝の開放側端面を構成する座面
    の大気側に耐熱シートが介装され、真空側座面と加熱用
    窓とが接触しないようにしたことを特徴とする基板加熱
    装置。
  8. 【請求項8】請求項第1項に記載の装置において、円筒
    容器内の大気空間と真空容器内の真空空間とを仕切る加
    熱用窓による真空容器の気密保持が、真空容器の円筒容
    器側開放端面に形成されたOリング溝に嵌め込まれたO
    リングを加熱用窓で押圧することにより行われるように
    するとともに、Oリング溝の開放側端面を構成する座面
    の真空側がテーパ面に形成され、該真空側座面の加熱用
    窓との接触幅を実質線状に狭くしたことを特徴とする基
    板加熱装置。
  9. 【請求項9】請求項第1項に記載の装置において、円筒
    容器内の大気空間と真空容器内の真空空間とを仕切る加
    熱用窓による真空容器の気密保持が、真空容器の円筒容
    器側開放端面に形成されたOリング溝に嵌め込まれたO
    リングを加熱用窓で押圧することにより行われるように
    するとともに、Oリング溝の開放側端面を構成する座面
    の真空側が大気側より低く形成され、真空側座面と加熱
    用窓とが接触しないようにしたことを特徴とする基板加
    熱装置。
  10. 【請求項10】請求項第1項に記載の装置において、円
    筒容器の底面とベースプレートとを貫通する赤外線ラン
    プヒータの給電部と該円筒容器底面およびベースプレー
    トの該給電部貫通部との間にギャップが形成されるとと
    もにカバーブラケットの平面カバーに排気ポート,円筒
    カバーに大気吸引孔が形成され、かつ円筒容器の開放端
    面側に円筒容器内大気空間冷却用ガス冷媒を導入するた
    めのガス導入口が形成され、該ガス導入口から導入され
    た大気圧より低圧力のガス冷媒が円筒容器内大気空間を
    冷却した後前記赤外線ヒータ給電部まわりのギャップを
    通過して前記円筒カバーの大気吸引孔から大気を吸引し
    つつカバーブラケット内空間を冷却して平面カバーの排
    気ポートから排出されるようにしたことを特徴とする基
    板加熱装置。
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