JPH0616789U - バイメタルバルブ - Google Patents

バイメタルバルブ

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JPH0616789U
JPH0616789U JP5532992U JP5532992U JPH0616789U JP H0616789 U JPH0616789 U JP H0616789U JP 5532992 U JP5532992 U JP 5532992U JP 5532992 U JP5532992 U JP 5532992U JP H0616789 U JPH0616789 U JP H0616789U
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 エンジンオイルなどの被検出体の温度変化に
より変形するバイメタルを使用することにより、サーモ
バルブを小型にすることができ、かつ、部品点数も少な
く単純な構成で安価に製造することのできるバイメタル
バルブを得ること。 【構成】 被検出体の温度変化により湾曲変形する円板
状のバイメタル板3と、このバイメタル板3を収納し、
底部側で前記バイメタル板3を変形自在に保持する有底
筒状のケース体2と、前記バイメタル板3の周縁部3a
に沿って前記ケース体2の底部に形成され、前記バイメ
タル板3の変形にともなう前記周縁部3aの移動により
開閉される複数個の流通孔6a〜6dとからなることを
特徴とする。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、エンジンオイル等の被検出体の温度変化により変形するバイメタル 板を使用して流路の開閉を行うバイメタルバルブに関する。
【0002】
【従来の技術】
図4は、エンジンオイル等の被検出体の温度変化により適宜に前記被検出体を 循環させて前記被検出体の温度制御を行う従来のサーモバルブにかかり、その断 面側面図である。 エンジンオイル等の被検出体が流れる流路20の一部には、この流路20を横 断してバルブ取付孔21が形成されている。符号22は、前記流路20の開閉を 行うアクチュエータとしてのサーモエレメントで、このサーモエレメント22の 熱膨張体23を収容するケース体24の外側が流路20の開閉を行う弁体として 構成されている。
【0003】 また、前記サーモエレメント22の摺動自在なピストン25の先端は、バルブ 取付孔21の開口部に嵌合されたキャップ26に突き当てられている。なお、図 中符号27は、サーモエレメント22を常時キャップ26側に付勢するスプリン グである。 上記態様により、被検出体の温度が所定温度よりも低い状態では被検出体は流 路20内を図中矢印で示す方向に流れている。被検出体の温度が上昇するとサー モエレメント22の熱膨張体23が膨張してピストン25を押し、ケース体24 がバルブ取付孔21内をスプリング27側に移動する。被検出体の温度が所定温 度を超えると前記ケース体24が流路20を閉じて被検出体の流通を規制する。
【0004】 しかしながら、上述のサーモバルブは、弁体を開閉させるためのアクチュエー タとしてサーモエレメントを使用しているため、サーモバルブが大型化して大き な取付スペースを必要とするうえ、部品点数も多くなって製造コストが高くなる という問題がある。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】
本考案は上述の問題点に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、エ ンジンオイルなどの被検出体の温度変化により変形するバイメタルを使用するこ とにより、サーモバルブを小型にすることができ、かつ、部品点数も少なく単純 な構成で安価に製造することのできるバイメタルバルブを得るところにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記問題点を解決するために、本考案のバイメタルバルブは、被検出体の温度 変化により湾曲変形する円板状のバイメタル板と、このバイメタル板を収納し、 底部側で前記バイメタル板を変形自在に保持する有底筒状のケース体と、前記バ イメタル板の周縁部に沿って前記ケース体の底部に形成され、前記バイメタル板 の変形にともなう前記周縁部の移動により開閉される複数個の流通孔とからなる ことを特徴とする。 また、前記流通孔は、前記バイメタル板の変形によりその一部を残して開閉さ れるように形成したものとしてもよい。 さらに、前記ケース体の底部外側に前記流通孔の一部を遮蔽する遮蔽部材を取 り付けて前記流通孔を流れる被検出体の流量を調整するものとして構成してもよ い。
【0007】
【作用】
本考案は上述のように構成されているので、以下のように作用する。 バイメタル板は、ケース体内に収納されるとともにその底部側に変形自在に保 持される。エンジンオイルなどの被検出体の温度が低いときには、前記バイメタ ル板の周縁部がケース体底部の流通孔を閉じて被検出体の流通を規制している。 被検出体の温度が上昇して所定温度を超えると、バイメタル板が湾曲変形してそ の周縁部が流通孔から離れ、流通孔を開いて被検出体の流通を可能にする。 また、前記流通孔は、前記バイメタル板の変形によりその一部を残して開閉さ れるように形成したものとすれば、弁閉時においても若干量の被検出体が流通孔 を通って流れることができる。 さらに、前記ケース体の底部外側に遮蔽部材を取り付けたものとして構成すれ ば、この遮蔽板による流通孔の遮蔽面積を種々に変化させることにより、流通孔 を通って流れる被検出体の流量を調整することができる。
【0008】
【実施例】
以下、本考案の好適な実施例を図面に従って説明するが、本考案はこの実施例 により何ら限定されるものではない。 図1は本考案のバイメタルバルブの一実施例にかかりその構成を示す分解斜視 図、図2は本考案のバイメタルバルブにかかり、(イ)は弁閉状態におけるバイ メタルバルブの断面側面図、(ロ)は図2(イ)のX方向矢視図、図3は弁開状 態における本考案のバイメタルバルブの断面側面図である。
【0009】 図1に示すように、この実施例においてバイメタルバルブ1は、有底円筒形状 のケース体2と、このケース体2の底部側に収納されエンジンオイルなどの被検 出体の温度変化により湾曲変形する凸形円板状のバイメタル板3と、ケース体2 の開口部に嵌着されバイメタル板3をケース体2内で収納,保持するキャップ4 と、ケース体2の底部外側に取り付けられる遮蔽板7とからなる。
【0010】 バイメタル板3は熱膨張率の異なる2枚の金属板を重ね合わせてなり、熱膨張 率の大きい金属板を下面側として、図2(イ)に示すように伏椀状にケース体2 の底部に収納される。 このケース体2の底部には、エンジンオイルなどの被検出体が流通できる4個 の流通孔6a,6b,6c,6dが形成されている。この流通孔6a,6b,6 c,6dは、図2(イ)および図2(ロ)に示すように、ケース体2の中心軸線 に直交する十字線上に配置して形成されるとともに、弁閉時においてバイメタル 板3の周縁部3aの外側にその一部が開口するように形成されている。
【0011】 キャップ4は、その中央に被検出体が流通できる流路5が貫通して形成され、 ケース体2の開口部に嵌着される。そして、このキャップ4の端面とケース体2 の底部との間に設けられた空間部10に、バイメタル板3が収納,保持される。 この空間部10の大きさは、バイメタル板3がケース体2より脱落することが なく、かつ、被検出体の温度上昇によりバイメタル板3が反転変形したときに、 被検出体が流通できる隙間を有する程度のものでなければならないことはいうま でもない。
【0012】 遮蔽板7は、ケース体2と略同一径を有する円板体に平面視して略十字形状の 貫通孔9を形成してなっている。この遮蔽板7は、ケース体2の底部外側に前記 ケース体2と同心状に、かつ、前記貫通孔9とケース体2の流通孔6a〜6dと が一致するように取り付けられ、遮蔽板7の外周と貫通孔9との間の肉厚部が流 通孔6a〜6dの一部を遮蔽する遮蔽部9a,9b,9c,9dとして構成され ている。この実施例において遮蔽部9a,9bは、図2(ロ)に示すように、そ の肉厚を厚くして流通孔6a,6bの一部を遮蔽するように形成され、弁閉時に おいて被検出体が流通孔6a,6bから漏出しないようにしている。なお、前記 遮蔽部9a,9b,9c,9dの肉厚を適宜に選択して遮蔽板を形成することに より、流通孔6a,6b,6c,6dを通って流れる被検出体の流量を調整する ことができる。 また、遮蔽板7とケース体2とは接着剤やボルト・ナット等による締結手段に より取り付けるものとしてもよいが、この実施例においては、スポット溶接(図 2(ロ)中符号8はスポット溶接部を示す)により取り付けている。
【0013】 次に本考案の作用を説明する。 上記のように構成されたバイメタルバルブ1は、エンジンオイルなどの被検出 体が流通する管路11内に嵌入され、例えば管路11の外側からケース体2の一 部をかしめることにより管路11内に固定される。 この管路11内に充填された被検出体の温度が所定温度よりも低いときは、バ イメタル板3の周縁部3aがケース体2の底部に押し付けられて流通孔6a〜6 dを閉じている。なお、この状態において、前記周縁部3aの外側にその一部が 開口する流通孔6c,6dおよびこの流通孔6c,6dと遮蔽部9c,9dとの 隙間12,12(図2(ロ)参照)を通って若干量の被検出体が流れることがで きる。
【0014】 被検出体の温度の上昇とともにバイメタル板3は湾曲変形するが、被検出体の 温度が所定温度を超えると、図3に示すようにバイメタル板が反転変形し、その 周縁部3aが流通孔6a〜6dから離れて流通孔6a〜6dを開く。従って、被 検出体は、流通孔6a〜6dを通って、図3中矢印で示す方向に流れることがで きる。
【0015】 上記の実施例では、被検出体が所定温度よりも高くなったときに流通孔6a〜 6dが開いて被検出体の流通を可能にするものであるが、バイメタル板3を上述 の実施例とは逆にケース体2内に収納することにより上記とは逆動作するバイメ タルバルブ、すなわち、被検出体の温度が所定温度よりも低くなったときに被検 出体の流通を可能にするバイメタルバルブを得ることができる。 また、上記の実施例においてバイメタル板3をケース体2内で収納,保持する 手段はキャップ4によるものとして説明したが、これに限られるものでなく、例 えばケース体2の内周面に複数の舌部を設け、バイメタル板3をケース体2内に 収納した後にこの舌部を内側に折り曲げてケース体2内で保持させるようにする ことも可能である。
【0016】
【考案の効果】
本考案は上述したとおりに構成されているので、その構成が極めて簡単になり 、バルブの小型化と製造コストの低廉化を実現することができるうえ、管体内部 の任意の位置に直接取り付けることができる取付スペースを確保する必要がない ので、エンジン等の機器のコンパクト化と設計時の自由度を向上させることがで きる。 また、前記流通孔は前記バイメタル板の変形によりその一部を残して開閉され るように形成するものとすれば、弁閉時にも一定量の被検出体が流れることので きるバイメタルバルブを得ることができる。 さらに、ケース体の底部外側に遮蔽部材を取り付けるものとすれば、この遮蔽 部材による流通孔の遮蔽面積を種々に選択することにより、この流通孔を通って 流れる被検出体の流量を変化させることができ、部品の共通化による部品点数の 削減と製造コストの低廉化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案のバイメタルバルブの構成を示す分解斜
視図である。
【図2】本考案のバイメタルバルブにかかり、(イ)は
弁閉状態を示すバイメタルバルブの断面側面図、(ロ)
は(イ)のX方向矢視図である。
【図3】弁開状態を示す本考案のバイメタルバルブの断
面側面図である。
【図4】弁の開閉を行うアクチュエータとしてサーモエ
レメントを使用した従来のサーモバルブの概略説明図で
ある。
【符号の説明】
1 バイメタルバルブ 2 ケース体 3 バイメタル板 3a 周縁部 4 キャップ 5 流路 6a〜6d 流通孔 7 遮蔽板 8 スポット溶接部 9 貫通孔 9a〜9d 遮蔽部 10 空間部 11 管体

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被検出体の温度変化により湾曲変形する
    円板状のバイメタル板と、 このバイメタル板を収納し、底部側で前記バイメタル板
    を変形自在に保持する有底筒状のケース体と、 前記バイメタル板の周縁部に沿って前記ケース体の底部
    に形成され、前記バイメタル板の変形にともなう前記周
    縁部の移動により開閉される複数個の流通孔と、 からなることを特徴とするバイメタルバルブ。
  2. 【請求項2】 前記流通孔は、前記バイメタル板の変形
    によりその一部を残して開閉されるように形成したこ
    と、を特徴とする請求項1記載のバイメタルバルブ。
  3. 【請求項3】 前記ケース体の底部外側に前記流通孔の
    一部を遮蔽する遮蔽部材を取り付けて前記流通孔を流れ
    る被検出体の流量を調整すること、を特徴とする請求項
    1または請求項2記載のバイメタルバルブ。
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