JPS6073179A - 水冷機関用サ−モスタツト - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔技術分野〕 本発明は、自動車の水冷エンジンの如き水冷機関におけ
る冷却液の液温制御に用いられるサーモスタットに関す
るものである。

〔従来技術〕

従来、自動車用水冷エンジンの冷却液循環系に使用され
ているサーモスタットは、自動車規格ＪＡＳＯＥ４ｏ２
Ｋｆｉ定すしているワックスサーモスタットが一般的で
ある。

第１図及び第２図はこのワックスサーモスタットを示す
。第１図は閉弁状態、第２図は開弁状態である。符号１
は中央部が山形に盛り上がっているフランジで、その傾
斜部には冷却液が通る穴３が形成され、すそ部の内側は
弁座５となっている。

フランジ１の頂部７には下方に延びる軸９がナンド１１
により固定されている。この軸９には、ゴム製のシリン
ダ１３とワックス容器１５０間にワックス１７を充填し
たものが装着されており、また、ワックス容器１５の上
部外周には弁１９が固着されている。フランジｌの下側
にはほぼＵ字形の支持枠体２１が取付けられており、こ
の支持枠体２１の底部にはワックス容器１５が通る穴２
３が形成されている。さらに支持枠体２１の底部と弁１
９の間には、コイルばね２５が圧縮状態で介装されてお
り、弁１９を上方へ押し上げる働きをしている。

このサーモスタットの動作は次のとおりである。

冷却液が所定の温度以下のときは、ワックス１７が固形
状態にあり、第１図の如く、コイルばね２５０反発力に
より弁１９が弁座５に押し当てられ、閉弁状態にある。

この状態では冷却液は流れない。

エンジンが暖まり、冷却液が所定温度以上になると、ワ
ックス１７が液状になり、その際体積が膨張するため、
ゴム製のシリンダ１３はワックス１７の強大な膨張力に
よってしぼられ、下方に押し下げられる。このためワッ
クス容器１５及び弁１９もコイルばね２５の反発方に抗
して押し下げられ、第２図のような開弁状態となる。こ
れＫより冷却液はラジェターへ流れて冷却されることに
なる。

また、冷却液の温度が所定温度以下になると、ワラクツ
１フ０体積が収縮するため、コイルばね２５０反発力に
より第１Ｆｉ！Ｊの状態にもどり、閉弁状態となる。

このような従来のサーモスタットは、次のような欠点を
有している。即ち、サーモスタットが正常に動作してい
ても、車の無理な運転による過負荷や或は冷：ｔＩＩ能
力の低下等、使用上の原因で冷却液がオーバーヒートす
ることがあり、その際ワックスが異常膨張して漏出する
とか、加熱が重なって有機物（ビム等）が熱劣化により
破損するなどの欠点がある。また、ワックスの体積膨張
により弁のｆｕｌｌ閉寸法全寸法ている関係から、厳密
に規定された世のワックスを封入する工程が必要となり
、組立性が恣いという欠点もある。

〔発明の目的〕

本発明の目的は、上記のような従来技術の欠点をなくシ
、冷却液がオーバーヒートした場合でも故障が起こるこ
とのない、そして組立性の良好な水冷機関用サーモスタ
ットを提供せんとするものである。

〔発明の構成〕

本発明は上記目的を達成すべく、弁の開閉を形状記憶合
金ばねとバイアスばねな用いて行うようにしたものであ
る。即ち本発明の水冷機関用サーモスタットは、冷却液
が通る複数の弁穴を形成したフランジと、上記弁穴に対
応する複数の弁を有し、上記複数の弁は一体となって上
記フランジに摺動しながら回転できるように上記フラン
ジに取付けられてその回転により上記複数の弁穴を同時
に開閉するようになっており、また上記フランジの弁側
には支持枠体が取付けられ、この支持枠体と上記弁の間
には、ねじりコイルばね形の形状記憶合金ばねとバイア
スばねが上記弁を互いに反対方向に回転させるように付
勢されて取付けられており、冷却液が低温のときは上記
バイアスばねが形状記憶合金ばねに打勝って上記弁を閉
じ、高温のときは上記形状記憶合金ばねが記憶形状を回
復することによりバイアスばねに打勝って上記弁を開く
ようになっていることを特徴とするものである。

〔実施例〕

第３図ないし＠７図は本発明のサーモスタットの一実施
例を示す。符号３１は円板状の７ランノで、そこには冷
却液が通る２つの扇形の弁穴３３Ａ。

３３Ｂが形成されている。扇形の開き角は９０ｏより小
さくなっている。フランジ３１の中心には軸３５がナツ
ト３７により固定されている。３９Ａ。

３９］３は上記弁穴３３Ａ、３’３ＢＫ対応させて股け
た２つの扇形の弁であり、弁穴３３Ａ、３３Ｂよりそれ
ぞれひとまわり大きく形成されている（第３図点線参照
）。この２つの弁３９Ａ、３９Ｂは中心部で連結されて
一体となっており、フランジ３１のすぐ下側で軸３５に
回転自在に支持されている。これにより２つの弁３９Ａ
、３９Ｂはフランジ３】の下面を摺動しなから軸３５の
まわりを回転して、２つの弁穴３３Ａ、３３Ｂを同時に
開閉するようになる。

４１はフランジ３１の下に取付けられたは６０字形の支
持枠体であり、その−万の立上り都４３の上端内側には
、弁３９Ａ、３９Ｂの開き位置と閉じ位置を規制するス
トッパ４５が取付けである（第４図及び第７図参照）。

また前述の軸３５の下端はこの支持枠体４１の底部４７
を貫通して、そこに位置決めされている。

４９は軸３５のまわりに同軸状に配置されたねじりコイ
ルはね形の形状記憶合金ばねで、その上端は弁３９Ａに
リベツ）５１により固着され、下端は支持枠体の底部４
７にリベット５３により固着されている。また、５５は
形状記憶合金ばね４９の外周に同軸状に配置された通常
のねじりコイルばねから成るバイアスばねで、その上端
は弁３９］３にリベット５７により固着され、下端は支
持枠体の底部４７にリベット５９により固着されている
。

形状記憶合金ばね４９は弁３９Ａ、３９Ｂを開く方向（
矢印ＯＰ方向）に回転させるようにねじり付勢されてお
り、バイアスはね５５は弁３９人。

３９Ｂを閉じる方向（矢印ＣＬ方向）に回転させるよう
にねじり付勢されている。つまり、形状記憶合金ばね４
９とバイアスばね５５の巻方向は反対である。形状記憶
合金ばね４９は常温で組込まれるが、変態点以上の温度
で記憶している形状を初期状態とし、その初期状態から
さらに所定回数だけ巻数を多くした状態で、リベツ）５
１　、５３により固定される。バイアスばね５５も初期
状態の巻数より所定回数だけ巻数を多くした状態で、リ
ベット５７．５９により固定される。形状記憶合金ばね
４９は変態点が開弁温度にほぼ一致するように作られて
いる。

弁３９Ａの形状記憶合金ばね４９を固定する部分及び弁
３９７３のバイアスばね５５を固定する部分は、リベッ
ト５１．５７が弁３９Ａ、３９Ｂの摺動回転の障害とな
らないように、それぞれ下方にへこんだ四部６１Ａ、６
１Ｂとなっている。なお、６３は空気扱き用のジグルバ
ルブであり、従来のものと同じである。

以上が本実施例のサーモスタットの構造であるが、これ
の動作は次のとおりである。まずこのサーモスタットは
形状記憶合金ばね４９が水冷機関の冷却液に接触するよ
うにセットされる。冷却液が所定の温度（開弁温度）よ
り低いときは、形状記憶合金ばね４９が低温和（マルテ
ンサイト相ンの状態で、外力により変形し易くなってい
るため、バイアスはね５５の方がばね力が強く、弁３９
Ａ。

３９Ｂは矢印ＣＬ方向の力を受け、閉じた状態となって
いる。冷却液の温度が上昇し、所定の温度を超えると、
形状記憶台金ばね４９は高温相（オーステナイト相）に
変態し、記憶された形状に回復しようとして極めて大き
なばね力を発揮するため、バイアスばね５５よりばね力
が強くなり、その力により弁３９Ａ、３９Ｂは矢印ＯＰ
の方向に回転し、開いた状態となる。このため冷却液は
弁穴３３Ａ、３３Ｂを通ってラジェターの万ｔ〜流れ出
ることになる。

ところで、弁３９Ａ、３９Ｂが閉じている状態では、弁
３９Ａ、３９Ｂに作用する冷却液の流体圧力は、７ラン
、７３１の弁穴３３Ａ、３３Ｂの周囲で受止められてい
る。この閉弁状態から弁３９人。

３９１３を開く際の開弁力は、バイアスばね５５のばね
力と弁３９Ａ、３９Ｂの摩擦力（摩擦力は流体圧力に弁
の面積を乗じ、さらに弁とフランジ相互間の摩擦係数を
乗じたものに等しい）の和以上であればよい。本発明の
サーモスタットの場合、弁３９Ａ、３９Ｂとフランジ３
１（７）微小間隙にある冷却液をも含めた摩擦係数は通
常ｌより小さいため、開弁力は、従来のワックスサーモ
スタットのように弁をフランジに対して垂直に移動させ
る方式より、小さくて済む。また本実施例のサーモスタ
ットは、フランジ３１に２つの弁穴３３Ａ。

３３Ｂを設け、これを２つの弁３９Ａ、３９Ｂで開閉す
るようにしているので、弁３９Ａ、３９Ｂの回転角は９
０°以下で済み、形状記憶合金ばね４９及びバイアスば
ね５５を小型化できる。

第８図は本発明の他の実施例を示す。このサーモスタッ
トは、フランジ３１にほぼ等角度間隔で３つの扇形の弁
穴３３Ａ、３３Ｂ、３３Ｃを形成すると共に、これに対
応させて３つの扇形の弁３９Ａ、３９Ｂ、３９Ｃを設け
たものである。それぞれの扇形の開き角は６０°以内と
なっている。

このようにすると、弁穴３３Ａ、３３Ｂ、３３Ｃを開閉
するのに要する弁３９Ａ、３９Ｂ、３９Ｃの回転角は６
０°以下にできるので、形状記憶合金ばね及びバイアス
ばねをさらに小型化できる利点がある。上記以外の構成
及び動作は前述の実施例と同じであるので、対応する部
分には同一符号を付して説明は省略する。

これまでに説明した実施例では、形状記憶合金ばねな内
側に、バイアスばねを外側にしたが、その反対にしても
差支えない。

また、形状記憶台金ばね及びバイアスばねの端部は位置
を異ならせて取付けであるが、同一位置に取付けてもよ
い。

〔発明の効果〕

以上説明したように本発明によれば、弁の開閉を形状記
憶合金ばねとバイアスばねにより行っているので、冷却
液がオーバーヒートした場合でも故障を起すおそれがな
く、信頼性の高い水冷機関用サーモスタットが得られる
。また、従来のようにワックスを封入する工程が不要で
あり、単なる部品の機械的な組立だけで全体を構成でき
るので、組立が容易になるという利点がある。さらにフ
ランジには複数の弁穴を設けて、これを複数の弁で同時
に開閉するようにしているので、弁の回転角が小さくて
済み、駆動源である形状記憶台金ばね及びバイアスばね
を小さくできるから、全体を小型化できるという利点が
ある。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は従来の水冷機関用サーモスタットの
閉弁状態と開弁状態を示す半分切開正面図、第３図ない
し第７図は本発明のサーモスタットの一実施例を示すも
ので、第３図は平面図、第４図は正面図、第５図は底面
図、第６図は第３図のＡ−Ａ線断面図、第７図は第４図
のＢ−Ｂ線断面図、第８図は本発明の弔−モスタットの
他の実施例を示す平面図である。 ３１・・・・・・フランジ、３３Ａ、３３Ｂ、３３Ｃ・
・・・・・弁穴、３５・・団・軸、３９Ａ、ａ　９Ｂ　
、３９Ｃ−・・・・・弁、４１・・・・・・支持枠体、
４９・・・・・・形状記憶合金ばね、５５・・・・・・
バイアスばね、６１Ａ、　６１１３・・・・・・凹部。 第７図 第８図

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 （１１冷却液が通る複数の弁穴を形成したフランジと、
   上記弁穴に対応する複数の弁を有し、上記複数の弁は一
   体となって上記フランジに摺動しながら回転できるよう
   に上記フランジに取付けられてその回転により上記複数
   の弁穴を同時に開閉するようになっており、また上記フ
   ランジの弁側には支持枠体が取付けられ、この支持枠体
   と上記弁の間には、ねじりコイルばね形の形状記憶合金
   ばねとバイアスばねが上記弁を互いに反対方向に回転さ
   せるように付勢されて取付けられており、冷ａ液が低温
   のときは上記バイアスばねが形状記憶合金ばねに１１勝
   って上記弁を閉じ、高温のときは上記形状記憶台金ばね
   が記憶形状を回復することによりバイアスはねに打勝っ
   て上記弁を開くようになっていることを特徴とする水冷
   機関用サーモスタット。 （２）　特許請求の範囲第１項記載のサーモスタットで
   あって、上記複数の弁は、上記フランジに取付けられた
   軸に回転自在に取付けられているもの。 （３）特許請求の範囲第２項記載のサーモスタットであ
   って、上記フラン・りに取付けられた軸の先端は上記支
   持枠体に支持されており、上記形状記憶合金ばね及びバ
   イアスばねは上記軸を中心として同軸状に配置されてい
   るもの。 （４）特許請求の範囲第１項記載のサーモスタットであ
   って、上記弁はＩＩ！Ｕｇを有しており、この四部に上
   記形状記憶合金ばね及びバイアスばねの一端がそれぞれ
   取付けられているもの。