JPH06167724A - 調光ガラスの製造方法 - Google Patents

調光ガラスの製造方法

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JPH06167724A
JPH06167724A JP4318905A JP31890592A JPH06167724A JP H06167724 A JPH06167724 A JP H06167724A JP 4318905 A JP4318905 A JP 4318905A JP 31890592 A JP31890592 A JP 31890592A JP H06167724 A JPH06167724 A JP H06167724A
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JP
Japan
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light control
control glass
layer
transparent electrode
ecd
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Application number
JP4318905A
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English (en)
Inventor
Akira Ishikawa
彰 石川
Masayuki Yamada
昌幸 山田
Tatsuo Niwa
達雄 丹羽
Hiroshi Inaba
博司 稲葉
Kiyoshi Nakase
喜好 中瀬
Masato Tao
正人 田尾
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Central Glass Co Ltd
Nikon Corp
Original Assignee
Central Glass Co Ltd
Nikon Corp
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Publication date
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  • Electrochromic Elements, Electrophoresis, Or Variable Reflection Or Absorption Elements (AREA)
  • Joining Of Glass To Other Materials (AREA)
  • Physical Vapour Deposition (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 着消色が均一で外観や耐久性及び生産性の良
好な調光ガラスの製造方法を提供する。 【構成】 少なくともエレクトロクロミック層とこれを
挟む一対の透明電極層とからなるエレクトロクロミック
素子を素子基板表面に形成した調光ガラスの製造方法に
おいて、前記素子基板S表面の端部及び内部に位置する
前記透明電極層A,B上に低抵抗電極部J,Kを設け、
この素子基板Sを合わせガラス用中間膜R及び封止基板
Gにより封止したことを特徴とする調光ガラスの製造方
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エレクトロクロミック
素子を基板表面に形成した調光ガラスの製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】電圧を印加すると可逆的に電解酸化また
は還元反応が起こり、可逆的に着消色する現象をエレク
トロクロミズムという。
【0003】このような現象を示すエレクトロクロミッ
ク(以下、ECと略す)物質を用いて、電圧操作により
着消色するEC素子(以下、ECDと略す)を作り、こ
のECDを光量制御素子(例えば調光ガラスや防眩ミラ
ー等)や7セグメントを利用した数字表示素子に利用し
ようとする試みは、20年以上前から行われている。
【0004】例えば、ガラス基板の上に透明電極膜(陰
極)、三酸化タングステン薄膜、二酸化ケイ素のような
絶縁膜、電極膜(陽極)を順次積層してなるECD(特
公昭52−46098 号参照)が全固体型ECDとして知られ
ている。
【0005】このECDに電圧を印加すると三酸化タン
グステン(WO3 )薄膜が青色に着色する。その後、こ
のECDに逆の電圧を印加すると、WO3 薄膜の青色が
消えて、無色になる。この着消色する機構は詳しくは解
明されていないが、WO3 薄膜及び絶縁膜(イオン導電
層)中に含まれる少量の水分がWO3 の着消色を支配し
ていると理解されている。
【0006】着色の反応式は、以下のように推定されて
いる。 H2 O → H+ + OH- (WO3 膜=陰極側)WO3 + nH+ + ne- → HnWO3 無色透明 青着色 (絶縁膜=陽極側)OH- → (1/2) H2 O+(1/4) O2 ↑+(1/2) e- その他にECDとして知られているものは、上部電極と
下部電極の間に、還元着色性EC層(例えばWO3 )、
イオン導電層、可逆的電解酸化層(例えば酸化または水
酸化イリジウム)が積層され、両電極間に所定の電圧を
印加できる構造となっている。
【0007】ところで、EC層を直接または間接的に挟
む一対の電極層は、EC層の着消色を外部に見せるため
に少なくとも一方は透明でなければならない。特に透過
型のECDの場合には両電極層とも透明でなければなら
ない。
【0008】透明な電極材料としては、現在のところS
nO2 、In2 3 、ITO(In 2 3 とSnO2
混合物)、ZnO等が知られているが、これらの材料は
比較的透明度が悪いために薄くせねばならず、この理由
及びその他の理由からECDは基板(例えばガラス板や
プラスチック板)の上に形成されるのが普通である。
【0009】また、ECDは用途によって、素子を保護
するための封止基板を素子基板と対向するように配置
し、例えばエポキシ樹脂等を用いて密封封止して用いら
れる。ところで、電気素子を用いる調光ガラスは、EC
Dや液晶を利用するものなど、種々提案されており、液
晶では既に実用化されている。
【0010】ECDを用いる調光ガラスは、実用化は遅
れているが、透過光のエネルギーを連続的に制御でき、
しかも視角依存性がない等の液晶にはない優れた特性を
有する。ECDには、材料(主に電解質)の形態として
溶液型、ゲル型、全固体型等の種類がある。
【0011】建築用、車両用窓材等をターゲットにした
調光ガラスの大型化が要請され、ECDにおいても大型
化の研究開発が進められているが、EC着色層、電解質
層、電極層等をすべて薄膜状に連続的に形成する全固体
型ECDは、貼り合わせや液状材料密封といった工程が
不要であり、工程上最も大型化が容易と考えられてい
る。
【0012】ECD調光ガラスの電極層には透明導電膜
が用いられる。現在、透明導電膜に多く使われているの
はITO(In2 3 とSnO2 の混合物)であるが、
ZnOや SnO2 等その他の材料も検討されている。
これらの材料を使用して一対の透明電極層(上部、下
部)が、通常、真空蒸着法やスパッタリング法等で基板
上に形成されるが、金属電極層と比較するとかなり高抵
抗である。
【0013】上部、下部電極層とも外部電源から電圧を
印加するために外部配線との接続が必要である。しか
し、電極として透明電極を使用した場合には、透明電極
が外部配線に比べて高抵抗であるので、透明電極に重ね
て(即ち、接触させて)低抵抗の電極部分を設ける。通
常は、基板表面端部に位置する透明電極層の周辺に、帯
状に低抵抗電極部を設ける(例えば、金属製クリップを
装着する)。
【0014】また、ECD調光ガラスは素子劣化を防ぐ
ために封止樹脂(例えばエポキシ樹脂)及び封止基板に
より封止されて用いられる。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】ECD調光ガラスの大
型化には種々の技術的問題を伴うが、その中の大きな問
題点に不均一な着消色がある。この不均一な着消色は、
ECD着色時に時間が経過しても着色濃度がECDの全
面で一定とならないで濃淡差(色むら)ができ、また消
色時にも濃淡差(色むら)が目立つ現象であり、外観不
良の他、耐久性低下の原因となる。
【0016】また、別の問題点に封止の生産性が悪いこ
とがある。硬化する前の封止樹脂は液状であり、ECD
調光ガラスの光学歪みや素子劣化を防ぐために、素子面
全体に均一な厚さで封止樹脂を硬化させる必要がある。
この均一な厚さの達成には、封止樹脂量、加圧力及び加
圧力分布の適切な調整を要する。
【0017】例えば、基板面からはみだす程封止樹脂量
を十分に多くすると、均一厚さのための加圧力及び加圧
力分布の調整は比較的容易となるが、はみだした樹脂を
除去する工程が必要になる。また、基板面からはみださ
ないように封止樹脂量を少なくすると、はみだした樹脂
を除去する工程が不要になるが、均一厚さのための加圧
力及び加圧力分布の調整が非常に困難となり、均一厚さ
を実現できないか、または調整に多大の時間を要するこ
とになる。 本発明の目的は、着消色が均一で外観や耐
久性及び生産性の良好な調光ガラスを提供することにあ
る。
【0018】
【課題を解決するための手段】ECD調光ガラスの大型
化に伴って、基板表面端部に位置する透明電極層上に設
けた低抵抗電極部の間隔が増大する。図6(a)は、E
CD調光ガラスの概略断面図(左)及び模式図(右)で
あり、図6(c)は、従来の基板表面端部に位置する透
明電極層上に設けた低抵抗電極部(例えば金属製クリッ
プ)H1,H2の間隔が大きいECDに電圧を印加した
場合における電流Iの流れる様子を模式的に示した図で
ある。
【0019】ECDが大型化するに従い、透明電極層の
抵抗が増大してECDの内部方向への抵抗よりも大きく
なるので、図6(c)に示すように電流Iの大部分は、
透明電極層の一端から比較的低抵抗で流れやすいECD
内部に流れ込んでしまい、その結果、低抵抗電極部H1
に近い部分では早く濃く着色するが、低抵抗電極部H1
から離れた中央部から他端にかけては、ほとんど電流が
流れず、着色が非常に遅く薄くなり、特に大型のECD
において、この傾向が著しいことが判った。
【0020】また、消色時も、着色時に比べれば不均一
の傾向は少ないものの、同様の原因で不均一に消色する
ことが判った。従って、図6(b)に示す様な均一に着
消色する大型ECDとするためには、透明電極層の抵抗
をECDの内部抵抗程度に小さくすればよいことが判っ
た。透明電極層の抵抗を小さくするためには、低抵抗の
電極材料を使用すれば良いが、現状の透明電極材料(I
TO、ZnO、SnO2 等)では、この要求を十分に満
たすことができない。
【0021】また、ECD調光ガラスの封止に合わせガ
ラス用中間膜を使用すると、封止の生産性が向上するこ
とが判った。そこで、本発明は、第一に「少なくともエ
レクトロクロミック層とこれを挟む一対の透明電極層と
からなるエレクトロクロミック素子を素子基板表面に形
成した調光ガラスの製造方法において、前記素子基板表
面の端部及び内部に位置する前記透明電極層上に低抵抗
電極部を形成し、この素子基板を合わせガラス用中間膜
及び封止基板により封止したことを特徴とする調光ガラ
スの製造方法(請求項1)」を提供する。
【0022】また、本発明は、第二に「前記一対の透明
電極層の重なりがない領域に前記低抵抗電極部を設けた
ことを特徴とする請求項1記載の調光ガラスの製造方法
(請求項2)」を提供する。
【0023】また、本発明は、第三に「前記合わせガラ
ス用中間膜が可塑化ポリビニールブチラールであること
を特徴とする請求項1または2記載の調光ガラスの製造
方法(請求項3)」を提供する。
【0024】また、本発明は、第四に「前記合わせガラ
ス用中間膜が変成エチレンビニールアセテートであるこ
とを特徴とする請求項1または2記載の調光ガラスの製
造方法(請求項4)」を提供する。
【0025】
【作用】基板表面端部に位置する透明電極層上だけでな
く、透明電極層パターンの輪郭線よりも内側の基板表面
内部の透明電極層上にも低抵抗電極部を設けることによ
り、上下透明電極層上の低抵抗電極部間隔を低減して透
明電極層の抵抗をECDの内部抵抗に近づけることがで
きる(以後、この低抵抗電極部をバスバーと呼ぶ)。そ
の結果、ECDに電圧を印加した時の電流Iは、図6
(b)に示すようにECD内部方向だけでなく透明電極
層の水平方向にも十分に流れ、しかも比較的低抵抗のE
CD内部に於ける着色の拡散効果があるので、ECD全
面に渡って均一に着色させることができる。
【0026】本発明にかかるバスバーの材料には、例え
ば金、銀、アルミニウム、銅、白金、クロム、スズ、亜
鉛、ニッケル、ルテニウム、ロジウム、ステンレス等の
金属ワイヤー、金属箔及び金属薄膜または導電性ペース
ト等が使用できる。
【0027】ところで、ECDを構成する各成膜層は非
常に薄いので、上下の透明電極層パターンの重なり領域
にバスバー(特に金属ワイヤーWを使用する場合)を設
けてECDを作製すると、封止時の加圧により、バスバ
ーを介して上下の透明電極層A,Bが接触して、ECD
駆動時にリーク(漏れ)電流が発生しやすくなる(図
7)。リーク電流が大きいとECDは、不均一な着色と
なるので、これを避けるためにバスバーを設けた場所に
於いて、上下の透明電極層パターンの重なり領域がない
ように各電極層をパターニングするか、または上下の透
明電極層パターンの重なりがない領域にバスバーを設け
るとよい。
【0028】また、本発明にかかる合わせガラス用中間
膜には、例えば可塑化PVB(ポリビニールブチラー
ル)または変成EVA(エチレンビニールアセテート)
が好ましいが、これらに限定されるものではない。
【0029】本発明に於けるECDの積層構造は、特に
どれと限定されるものではないが、固体型ECDの構造
としては、例えば電極層/EC層/イオン導電層/電
極層のような4層構造、電極層/還元着色型EC層/
イオン導電層/可逆的電解酸化層/電極層のような5層
構造があげられる。
【0030】還元着色型EC層には、一般にWO3 ,M
oO3 等が使用される。イオン導電層には、例えば酸化
ケイ素、酸化タンタル、酸化チタン、酸化アルミニウ
ム、酸化ニオブ、酸化ジルコニウム、酸化ハフニウム、
酸化ランタン、フッ化マグネシウム等が使用される。イ
オン導電層は、電子に対して絶縁体であるが、プロトン
(H+ )及びヒドロキシイオン(OH- )に対しては良
導体となる。EC層の着消色反応にはカチオンが必要と
され、H+ やLi+ をEC層その他に含有させる必要が
ある。H+ は、初めからイオンである必要はなく、電圧
が印加された時にH+ が生じればよく、従ってH+ の代
わりに水を含有させてもよい。この水は、非常に少なく
て十分であり、しばしば大気中から自然に侵入する水分
でも着消色する。
【0031】EC層とイオン導電層とは、どちらを上に
しても下にしてもよい。更にEC層に対して間にイオン
導電層を挟んで(場合により酸化着色性EC層ともな
る)可逆的電解酸化層ないし触媒層を配設してもよい。
【0032】このような層としては、例えば酸化ないし
水酸化イリジウム、同じくニッケル、同じくクロム、同
じくバナジウム、同じくルテニウム、同じくロジウム等
があげられる。これらの物質は、イオン導電層または透
明電極層中に分散されていてもよいし、逆にそれらを分
散していてもよい。
【0033】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
るが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0034】実施例1 図1に示す約45cm×45cmサイズの全固体型ECD調光ガ
ラスを以下の手順で作製した。
【0035】(1)約45cm×45cmサイズのガラス製素子
基板Sの表面全体にDCスパッタリングによりITO電
極層を形成した。スパッタリング時の基板加熱温度は約
200℃、ITO電極層の膜厚は約1000Å、ITO電極層
のシート抵抗は約25Ω/口であった。
【0036】(2)フォトエッチングまたはレーザーカ
ッティングにより上部ITO電極層A用の取り出し電極
層Fと下部電極層Bとの間に溝を形成した。これにより
取り出し部Fとそれより隔離した下部ITO電極層Bを
形成した。尚、ITOをマスク蒸着することにより直接
にこれらのパターンを形成してもよい。
【0037】(3)DCスパッタリングにより酸化イリ
ジウムと酸化スズとの混合物からなる可逆的電解酸化層
C、酸化タンタルのイオン導電層D、酸化タングステン
層Eを順次形成した。
【0038】(4)DCスパッタリングにより上部IT
O電極層Aを形成して、ECDを作製した。この時、I
TO電極層Aは既に素子基板S上に形成された取り出し
部Fと一端が接触するように形成した。また、スパッタ
リング時の基板加熱は行わず(加熱すると先に成膜した
EC層が劣化する)、上部ITO電極層Aの膜厚を約30
00Åにして上部ITO電極層Aのシート抵抗が下部電極
層Bと同じ約25Ω/口になるようにした。
【0039】(5)図1に示すように銅箔または銅薄膜
のバスバーJ,Kを上部、下部透明電極層上の基板表面
端部及び基板表面内部に貼り付けて(銅箔)または蒸着
またはスパッタリングにより形成して(銅薄膜)、低抵
抗電極を形成した。
【0040】(6)合わせガラス用中間膜のシートR
(変成EVAまたは可塑化PVB)及びガラス製の封止
基板Gにより素子を封止した。そして、上部電極層及び
下部電極層のバスバーJ,Kにそれぞれ外部配線LA,
LBをボンディングして実施例1の調光ガラスを作製
した。なお前記ボンディングする位置については特に限
定されるものではなく、例えば同一辺のコーナー付近に
等、適宜最適な位置を選択すればよいものである。
【0041】この様にして作製した調光ガラスに駆動
電源Suから約1.5 Vの消色電圧を約1分間印加して測
定したリーク電流は、約5mA程度であった。リーク電
流がやや大きいのは、図1(b)に示すように、バスバ
ーを設けた場所に於いて、上下透明電極層A,Bパター
ンの重なり部分があるためと考えられる。
【0042】この調光ガラスに駆動電源Suから約2.
5 Vの着色電圧を約2分間印加して、この時の調光ガラ
の着消色部全面に於けるC光源による透過率分布を
測定したところ22〜27%程度であり、特に気になる不均
一な着色は観察されなかった。次に、約−2.5 Vの消色
電圧を約1分間印加すると透過率は68〜70%程度に回復
し、消色中も気になる色むらは観察されなかった。
【0043】実施例2 図2に示すように銅箔または銅薄膜のバスバーJ,Kを
上部、下部透明電極層上の基板表面端部及び基板表面内
部に、バスバーを設けた場所に於いて上下の透明電極層
A,Bの重なり部分がないように、貼り付けて(銅箔)
または蒸着またはスパッタリングにより形成して(銅薄
膜)、バスバーを形成した他は実施例1と全く同様にし
て調光ガラスを作製した。
【0044】この調光ガラスに駆動電源Suから約1.
5 Vの消色電圧を約1分間印加して測定したリーク電流
は、約1mA程度であり、実施例1の場合よりも低減す
ることができた。この調光ガラスに駆動電源Suから
約2.5 Vの着色電圧を約2分間印加して、この時の調光
ガラスの着消色部全面に於けるC光源による透過率分
布を測定したところ20〜23%程度であり、気になる不均
一な着色は観察されなかった。次に、約−2.5 Vの消色
電圧を約1分間印加すると透過率は70〜72%程度に回復
し、消色中も気になる色むらは観察されなかった。
【0045】実施例3 フォトエッチングまたはレーザーカッティングまたはマ
スク蒸着により、図3(b)に示すように下部ITO電
極層Bをパターニングし、また図3(a)に示すように
銅箔または銅薄膜のバスバーJ,Kを上部、下部透明電
極層上の基板表面端部及び基板表面内部に、バスバーを
設けた場所に於いて上下の透明電極層A,Bの重なり部
分がないように、貼り付けて(銅箔)または蒸着または
スパッタリングにより形成して(銅薄膜)、バスバーを
形成した他は実施例1と全く同様にして調光ガラス
作製した。
【0046】この調光ガラスに駆動電源Suから約1.
5 Vの消色電圧を約1分間印加して測定したリーク電流
は、約1mA程度であった。この調光ガラスに駆動電
源Suから約2.5 Vの着色電圧を約2分間印加して、こ
の時の調光ガラスの着消色部全面に於けるC光源によ
る透過率分布を測定したところ15〜18%程度であり、気
になる不均一な着色は観察されなかった。次に、約−2.
5 Vの消色電圧を約1分間印加すると透過率は70〜72%
程度に回復し、消色中も気になる色むらは観察されなか
った。
【0047】実施例4 フォトエッチングまたはレーザーカッティングまたはマ
スク蒸着により、図4(b)に示すように下部ITO電
極層Bをパターニングし、また図4(a)に示すように
銅箔または銅薄膜のバスバーJ,Kを上部、下部透明電
極層上の基板表面端部及び基板表面内部に、バスバーを
設けた場所に於いて上下の透明電極層A,Bの重なり部
分がないように、貼り付けて(銅箔)または蒸着または
スパッタリングにより形成して(銅薄膜)、バスバーを
形成した他は実施例1と全く同様にして調光ガラス
作製した。
【0048】この調光ガラスに駆動電源Suから約1.
5 Vの消色電圧を約1分間印加して測定したリーク電流
は、約1mA程度であった。この調光ガラスに駆動電
源Suから約2.5 Vの着色電圧を約2分間印加して、こ
の時の調光ガラスの着消色部全面に於けるC光源によ
る透過率分布を測定したところ15〜18%程度であり、気
になる不均一な着色は観察されなかった。次に、約−2.
5 Vの消色電圧を約1分間印加すると透過率は70〜72%
程度に回復し、消色中も気になる色むらは観察されなか
った。
【0049】比較例 断面がコの字型で長さが40cmのリン青銅またはステンレ
ス製の導電性クリップHを2本用意し、この導電性クリ
ップH2本を図5に示す様に素子基板S端部の対抗する
辺に装着し、これにより導電性クリップHが上部、下部
各電極層の取り出し部を圧着するようにした他は、実施
例1と全く同様にして調光ガラスを作製した。
【0050】この調光ガラスに駆動電源Suから約1.
5 Vの消色電圧を約1分間印加して測定したリーク電流
は、約1mA程度であった。この調光ガラスに駆動電
源Suから約2.5 Vの着色電圧を約2分間印加して、こ
の時の調光ガラスの着消色部全面に於けるC光源によ
る透過率分布を測定したところ30〜38%程度であり、気
になる不均一な着色が観察された。次に、約−2.5 Vの
消色電圧を約1分間印加すると透過率は70〜72%程度に
回復したが、消色中も気になる色むらが観察された。
【0051】
【発明の効果】以上の通り、本発明によれば、素子基板
表面の端部及び内部の透明電極層上に低抵抗電極部(バ
スバー)を設け、この素子基板を合わせガラス用中間膜
及び封止基板により封止するので、着消色が均一で外観
や耐久性及び生産性の良好な調光ガラスを製造すること
ができる。
【0052】また、一対の透明電極層の重なりがない領
域に前記低抵抗電極部(バスバー)を設けることによ
り、更に外観や耐久性の良好な調光ガラスを製造するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】は、実施例1にかかる調光ガラスの概略断面図
(a)及びバスバーのパターン等を示す概略平面図
(b)である。
【図2】は、実施例2にかかる調光ガラスに於けるバス
バーのパターン等を示す概略平面図である。
【図3】は、実施例3にかかる調光ガラスの下部透明電
極層のパターンを示す概略平面図(b)及びバスバーの
パターン等を示す概略平面図(a)である。
【図4】は、実施例4にかかる調光ガラスの下部透明電
極層のパターンを示す概略平面図(b)及びバスバーの
パターン等を示す概略平面図(a)である。
【図5】は、比較例にかかる調光ガラスの基板端部に導
電性クリップを装着した状態を示す概略平面図である。
【図6】は、ECD調光ガラスの概略断面図、模式図:
図6(a)本発明にかかる調光ガラスに電流Iが流れる
様子を示す模式図:図6(b)従来の調光ガラスに電流
Iが流れる様子を示す模式図:図6(c)である。
【図7】は、上下透明電極層の重なり部分にワイヤー
(バスバーの一例)を設けた例を示す概略断面図であ
る。
【符号の説明】
A・・・上部ITO電極層 B・・・下部ITO電極層 E・・・酸化タングステン層 D・・・イオン導電層 C・・・可逆的電解酸化層 ECD・・・エレクトロクロミック素子 S・・・素子基板 H・・・導電性クリップ J・・・上部透明電極用の低抵抗電極部(バスバー) K・・・下部透明電極用の低抵抗電極部(バスバー) I・・・ECD駆動電流 W・・・ワイヤー(バスバーの一例)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 丹羽 達雄 東京都品川区西大井1丁目6ー3 株式会 社ニコン大井製作所内 (72)発明者 稲葉 博司 三重県松阪市光町10ー12 (72)発明者 中瀬 喜好 三重県多気郡明和町有爾中92ー1 (72)発明者 田尾 正人 三重県松阪市大黒田町1858

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくともエレクトロクロミック層とこ
    れを挟む一対の透明電極層とからなるエレクトロクロミ
    ック素子を素子基板表面に形成した調光ガラスの製造方
    法において、前記素子基板表面の端部及び内部に位置す
    る前記透明電極層上に低抵抗電極部を設け、この素子基
    板を合わせガラス用中間膜及び封止基板により封止した
    ことを特徴とする調光ガラスの製造方法。
  2. 【請求項2】 前記一対の透明電極層の重なりがない領
    域に前記低抵抗電極部を設けたことを特徴とする請求項
    1記載の調光ガラスの製造方法。
  3. 【請求項3】 前記合わせガラス用中間膜が可塑化ポリ
    ビニールブチラールであることを特徴とする請求項1ま
    たは2記載の調光ガラスの製造方法。
  4. 【請求項4】 前記合わせガラス用中間膜が変成エチレ
    ンビニールアセテートであることを特徴とする請求項1
    または2記載の調光ガラスの製造方法。
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