JPH0616768U - パッキン - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 挿入抵抗の低減を目的とする。 【構成】 ハウジング６と、このハウジング６に挿入さ
れるシャフト５との間に配設されて、前記両者５、６間
をシールする環状のパッキン１であって、本体部１ａの
周方向に延びる環状の凹部２を、本体部１ａの外周面方
向に複数並設したパッキン。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案はパッキンに関し、特に、挿入抵抗が低減したパッキンに関するもの である。

【０００２】

【従来技術および解決しようとする課題】

従来、ハウジングとその内部に挿入されるシャフトとの間をシールするには、 図５に示すように、シャフト２５に設けた環状の溝２５ａに、図４に示すパッキ ン２１を装着して、両者２５、２６間をシールするようになっている。

【０００３】 また、シャフト２５の挿入抵抗を低減するため、一般には、油やグリースを塗 布することを行っているが、パッキン２１の表面とハウジング２６の内周面とが 面接触状態で挿入されるため、塗布した油やグリースが接触部で拭き取られ、挿 入抵抗が高くなるという問題点を有していた。

【０００４】 この考案は上記のような従来のもののもつ問題点を解決したものであって、挿 入抵抗が低減したパッキンを提供することを目的とするものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記の目的を達成するために、この考案はハウジングと、このハウジングに挿 入される円柱部材との間に配設されて、前記両者間をシールする環状のパッキン であって、本体部の周方向に延びる環状の凹部を、本体部の外周面方向に複数並 設したという手段を採用したものである。

【０００６】

【作用】

この考案は上記の手段を採用したことにより、本体部の周方向に延びる環状の 凹部が、本体部の外周面方向に所定の間隔で複数並設されているため、パッキン に塗布した油またはグリース等が凹部に保持されて、ハウジングとの接触抵抗が 減少し、円柱部材をハウジングに挿入する際の挿入抵抗が低減される。

【０００７】

【実施例】

以下、図面に示すこの考案の実施例について説明する。 図１にはこの考案によるパッキンの第１の実施例が示されていて、このパッキ ン１は、環状であるとともに、断面円形の本体部１ａに、本体部１ａの周方向に 延びる環状の凹部２が、本体部１ａの外周方向に複数並設されたものである。

【０００８】 この環状の凹部２の断面形状は略Ｖ字形状で、本体部１ａの周方向に直交する 本体部１ａの外周面方向に所定の間隔で複数並べて設けられ、各凹部２間が山型 の環状の突部３となっている。

【０００９】 そして、上記のように構成されたパッキン１でハウジングとその内周側に挿入 される円柱部材であるシャフトとの間をシールするには、図２に示すように、シ ャフト５に設けた環状の溝５ａにパッキン１を配設して、パッキン１に油または グリースを塗布する。

【００１０】 つぎに、パッキン１を装着したシャフト５をハウジング６に挿入すると、ハウ ジング６とシャフト５との間はパッキン１でシールされる。

【００１１】 この時、パッキン１に塗布した油またはグリースは、前記凹部２内に保持され るため、また、ハウジング６とは突部３が接触して、接触面積が減少するため、 挿入抵抗が低減する。

【００１２】 図３にはこの考案によるパッキンの第２の実施例が示されていて、このパッキ ン１１は、環状であるとともに、断面円形の本体部１１ａに、本体部１１ａの周 方向に延びる環状の凹部１２が、本体部１１ａの外周面方向に複数並設されたも のである。

【００１３】 この環状の凹部１２の断面形状は略Ｕ字形状で、本体部１１ａの周方向に直交 する本体部１１ａの外周面方向に所定の間隔で複数並べられて設けられ、各凹部 １２間が環状の突部１３となっている。

【００１４】 そして、上記のように構成されたパッキン１１でハウジングとそこに挿入され る円柱部材であるシャフトとの間をシールするには、前記第１の実施例と同様に 、シャフト５に設けた環状の溝５ａにパッキン１１を配設して、パッキン１１に 油またはグリースを塗布する。

【００１５】 つぎに、パッキン１１を装着したシャフト５をハウジング６に挿入すると、ハ ウジング６とシャフト５との間はパッキン１１でシールされる。

【００１６】 この時、パッキン１１に塗布した油またはグリースは、前記凹部１２内に保持 されるため、また、ハウジング６とは突部１３が接触して、接触面積が減少する ため、挿入抵抗が低減する。

【００１７】 なお、実施例においては、パッキン１、１１の装着用の溝５ａをシャフト５側 に設けたが、ハウジング６側に設けても良いものである。また、円柱部材はシャ フト５に限らないことはいうまでもないことである。

【００１８】

【考案の効果】

この考案は前記のように、本体部の周方向に延びる環状の凹部を、本体部の外 周面方向に複数並行して設けたことにより、パッキンに塗布した油またはグリー ス等が凹部に保持され、円柱部材をハウジングに挿入する際の挿入抵抗が低減さ れるという効果を有するものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案によるパッキンの第１の実施例を示す
概略断面図である。

【図２】シャフトとハウジングとの間にパッキンを配設
した状態を示す概略断面図である。

【図３】この考案によるパッキンの第２の実施例を示す
概略断面図である。

【図４】従来のパッキンを示す概略断面図である。

【図５】シャフトとハウジングとの間に従来のパッキン
を配設した状態を示す概略断面図である。

【符号の説明】

１、１１、２１……パッキン １ａ、１１ａ……本体部 ２、１２……凹部 ３、１３……突部 ５、２５……シャフト（円柱部材） ５ａ、２５ａ……溝 ６、２６……ハウジング

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ハウジング（６）と、該ハウジング
   （６）に挿入される円柱部材（５）との間に配設され
   て、前記両者（５、６）間をシールする環状のパッキン
   （１、１１）であって、本体部（１ａ、１１ａ）の周方
   向に延びる環状の凹部（２、１２）を、本体部（１ａ、
   １１ａ）の外周面方向に複数並設したことを特徴とする
   パッキン。