JPH06167602A - 拡散板および拡散板用母型の作製方法 - Google Patents
拡散板および拡散板用母型の作製方法Info
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- JPH06167602A JPH06167602A JP32450792A JP32450792A JPH06167602A JP H06167602 A JPH06167602 A JP H06167602A JP 32450792 A JP32450792 A JP 32450792A JP 32450792 A JP32450792 A JP 32450792A JP H06167602 A JPH06167602 A JP H06167602A
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Abstract
点を解消し、明るい視界を多線ボケや色ムラを生じるこ
となく得ることができ、かつ、マットの構造等が視認さ
れない拡散板を提供することを目的とする。 【構成】本発明にかかる拡散板は、微小構造物が多数配
置された基本パターンを複数重ね合わせることにより形
成される拡散板において、微小構造物の配置を二次元周
期パターンとし、この二次元周期の格子ベクトルは前記
複数の基本パターンごとに異なることを特徴とする。
Description
ォーカシングスクリーン等に用いられる拡散板およびそ
れを製造する際に用いられる拡散板用母型の作製方法の
改良に関する。
ルム面と光学的に等価な位置にフォーカシングスクリー
ンが配置されている。撮影者は、撮影レンズを介してフ
ォーカシングスクリーン上に形成される像をファインダ
ーを介して観察し、構図や像のボケ具合を確認する。
具合を確認する方法として、微細な断面凹凸形状を形成
した拡散板をフォーカシングスクリーンとして用い、こ
の拡散板における光の拡散性を利用するものが知られて
いる。
摺り加工等により断面凹凸形状を施された金型等の成形
型を用い、例えばアクリル樹脂等のプラスチック光学材
料にその断面凹凸形状を転写成形して製造される。
散板の断面凹凸形状は、さまざまな頂角の微小プリズム
の集合となっているため、撮影レンズ側から拡散板に入
射する光の頂角の大きな微小プリズムにより屈折された
部分がファインダーの瞳外へ達するため、ファインダー
を介して撮影者の眼に到る光束が少なくなり、像が暗く
なるという問題がある。
るため、撮影絞りを絞った場合には、拡散板面の粒状性
が目立つようになり像画質が良好とは言い難かった。
砂摺り等の機械工作的手段ではなく、マスクのパターン
を露光プロセスによりフォトレジスト等の感材が塗布さ
れた基板に転写るすことにより、微細なレンズが集合す
る拡散板用母型を作製する方法が用いられている。特開
昭55-90931号公報、同57-148728号公報には、このよう
な光学的手段により形成された拡散板用母型を基にして
電鋳法により金型等の成形型を製作し、プラスチック光
学部材に成形型の微細パターンを転写成形して規則的に
配列した微細レンズを有する拡散板を製造する技術が開
示されている。
細レンズが周期格子点に対して所定範囲内のバラツキを
もって配置された拡散板が開示され、また、特開平2-22
6201号公報には、微小パターンを複数個不規則に配置し
て単位パターンとし、この単位パターンを複数個規則的
に配置して得られるパターン部を数種類用いた拡散板が
開示される。
規則的な(二次元周期的)パターン構造をもった拡散板は
回折格子として機能し、拡散特性が離散的となるため、
焦点の合っていない像を観察する場合に像が多重に見え
る、いわゆる多線ボケを生じる。また、波長によって回
折の角度が変化するため、特にピッチ(二次元格子ベク
トルの長さpおよびq)が小さく回折角度が大きい場合に
は、観察される像の色ムラが顕著となる。
には、ピッチを大きくすればよいが、この場合にはファ
インダーの視野にマットの周期構造が視認されることに
より、像の観察の妨げになるという問題を生じる。
鑑みてなされたものであり、砂摺りマット、周期マット
の持つそれぞれの欠点を解消し、明るい視界を多線ボケ
や色ムラを生じることなく得ることができ、かつ、マッ
トの構造等が視認されない拡散板を提供すること、そし
て、このような拡散板を容易に製造できる方法を提供す
ることを目的とする。
は、上記の目的を達成させるため、微小構造物が多数配
置された基本パターンを複数重ね合わせることにより形
成される拡散板において、微小構造物の配置は二次元周
期的であって、二次元周期の格子ベクトルは複数の基本
パターンごとに異なることを特徴とする。
方法は、感光材料が被着された基板と微細パターンが画
成されたマスクとを所定間隔をおいて対向させ、マスク
側から光照射を行って基板の感光材料面に微細パターン
を投影して露光したのち、感光材料を現像処理して基板
に微細構造を形成する拡散板用母型の作製方法におい
て、基板またはマスクを同一平面内で所定の方位角度だ
け回転変位させて基板に対するマスクの相対位置を少な
くとも2つ設定し、相対位置毎に露光を行い基板に所望
の微細構造を形成することを特徴とする。
の拡散板は、一眼レフカメラ等のファインダーに設けら
れるフォーカシングスクリーンとして利用されるもので
あり、撮影レンズを介して入射した被写体からの光束が
結像され、撮影者はファインダーのアイピースを介して
その像を観察する。
表される拡散板の拡散特性について説明する。規則的な
(二次元周期的)パターン構造をもった拡散板の透過関数
f(x,y) は、微小構造物の透過関数を g(x,y)、 二次元
周期の格子ベクトルを(1)式のように定義すると、(2)式
で表される。
は二次元の畳み込み積分を意味する。f(x,y) のフーリ
エ変換 F(ωx,ωy) は、(3)式のとおりとなり、離散的
な関数になる。
エ変換である。また、(a1,b1)、(a2,b2)は、拡散特性の
二次元格子ベクトルであり、(px,py)、(qx,qy) との間
には、以下に示す関係がある。 D = a1b2-a2b1 = (-pxqy-pyqx)-1 a1 = pyD b1 = -pxD a2 = -qyD b2 = qxD
弦(α,β,γ)と波長λとを介して、以下の関係がある。 α = λωx β = λωy γ = √(1-α2-β2)
の具体的な性能を2例説明する。図1は、ピッチ16μm
の最密充填で直径10μm、高さ1.6μmの微小レンズを配
列した拡散板の構造を示す。そして、図2から図10
は、図1の拡散板の光学的な性能を示す。
0nm、650nmにおける拡散の具合、すなわち点光源に対す
るボケ味を視覚的に示したものであり、図中の小さな円
(点)の直径はその方向への回折光強度に相当し、大きな
円は拡散板に入射する光束のFナンバーで外側から 2.
0、2.8、4.0、5.6、8.0 に相当する。
0nm、650nmにおける包含光量であり、横軸は角度座標
を、縦軸は図1の拡散板を透過する全光量を1.0 とした
ときの横軸で示される半径の円内に含まれる光量を示
す。
550nm、650nmにおける線光源(実線は縦の線光源、破線
は横の線光源)のボケ味であり、横軸は角度座標を、縦
軸はピーク強度を1.0とした時の相対強度を示す。
は、以下の例においても添付されているが、表現方法は
同一であるので、以下の説明では簡略に記載する。
0μm、高さ1.6μmの微小レンズを配列した拡散板の構造
を示す。
学的な性能を示し、図12から図14はそれぞれ波長45
0nm、550nm、650nmにおける拡散の具合、図15から図
17はそれぞれ波長450nm、550nm、650nmにおける包含
光量、図18から図20はそれぞれ波長450nm、550nm、
650nmにおける線光源(実線は縦の線光源、破線は横の線
光源)のボケ味を示す。
を有する拡散板は、拡散特性が離散的で波長依存性も大
きく、したがって、ボケ味が悪く色ムラも発生しやすい
ことが解る。
は、これを構成する基本パターンの透過関数をf1(x,y),
f2(x,y), f3(x,y)…とするとき、これらの積f(x,y) =
f1(x,y)・f2(x,y)・f3(x,y) … で表される。
(x,y) のフーリエ変換は、 F(ωx,ωy) = F1(ωx,ωy)**F2(ωx,ωy)**F3(ωx,ωy)
** … となる。ここで、F1(ωx,ωy) , F2(ωx,ωy) , F
3(ωx,ωy) … はそれぞれ基本パターンの透過関数 f
1(x,y) , f2(x,y) , f3(x,y) … のフーリエ変換であ
る。
的ではあるが、互いに二次元格子ベクトルが異なるの
で、これらの畳み込み積分をした結果である合成された
拡散板の拡散特性は元の基本パターンの拡散特性の離散
性よりも間が詰まったものになり、ボケ味等が改善され
る。
簡単な模式図を用いて以下に説明する。
ルが得られる拡散特性を有する基本パターンAと、基本
パターンAを90゜回転して得られる基本パターンBと
を用意する。基本パターンBの拡散特性は、図21を9
0゜回転した図22のようになる。
とを重ね合わせて得られる拡散板の拡散特性は、図21
と図22の畳み込み積分を行ったものであり、図23に
示すように7×7=49個の離散的スペクトルになる。
この結果を見れば、図21、図22の拡散特性の離散性
が図23で改善されていることが明かである。
を説明する。
つを示し、配列はピッチ16μmの最密充填、微小構造物
は直径10μm、高さ1.2μmの微小レンズである。図25
は実施例1のもうひとつの基本パターンを示す。図25
の基本パターンは、図24と同一の配列を有するパター
ンを、相対的に30゜回転させて配列方向を異ならせたも
のである。
を重ね合わせた実施例1の拡散板の構造を示す。重ね合
わせパターンには一見周期性があるように見えるが、実
際この方向での重ね合わせの場合には周期性が存在しな
い。
学的な性能を示す図である。図27から図29はそれぞ
れ波長450nm、550nm、650nmにおける拡散の具合、図3
0から図32はそれぞれ波長450nm、550nm、650nmにお
ける包含光量、図33から図35はそれぞれ波長450n
m、550nm、650nmにおける線光源(実線は縦の線光源、破
線は横の線光源)のボケ味を示す。なお、図33から図
35では線光源の方向による分布の違いがないため、実
線と破線が重ねて表されている。
較すると、二次元の周期的拡散板より実施例1の拡散板
の方が拡散特性が連続的であり、波長依存性が少なく、
良好なボケ味になることが理解できる。
的拡散板と図26に示した実施例1の拡散板とにおけ
る、入射光束のFナンバーと配光比率との関係を示す。
絞り開放のときには、いずれの拡散板も波長450nm、550
nm、650nmのそれぞれの光束が等比率でアイピースレン
ズを介して撮影者の眼に入射する。
すなわち、Fナンバーが大きくなるに従い、周期的拡散
板の場合には配光比率が不均等となる。このため、ファ
インダーを介して観察される被写体像に色のムラが発生
する。これに対して、実施例1の拡散板を用いる場合に
は、Fナンバーが変化しても配光比率がほとんど変化せ
ず、色ムラが発生しないことが理解できる。
つを示し、配列はピッチ16μmの最密充填、微小構造物
は直径10μm、高さ1.2μmの微小レンズである。図39
は実施例2のもうひとつの基本パターンを示す。図39
の基本パターンは、図38と同一の配列を有するパター
ンを、相対的に21.78゜回転させて配列方向を異ならせた
ものである。
を重ね合わせて得られる実施例2の拡散板の構造を示
す。この相対的回転角度においては、重ね合わせパター
ンもまた周期的になる。
学的な性能を示す図である。図41から図43はそれぞ
れ波長450nm、550nm、650nmにおける拡散の具合、図4
4から図46はそれぞれ波長450nm、550nm、650nmにお
ける包含光量、図47から図49はそれぞれ波長450n
m、550nm、650nmにおける線光源(実線は縦の線光源、破
線は横の線光源)のボケ味を示す。
的となるため、拡散特性に離散性は残るが、図2から図
10で示される最密充填単独の拡散板の性能と比較する
と、特性が非常に改良されているのが解る。また、単純
に周期構造のピッチを大きくしただけのものと違い、拡
散板の構造は視認されにくい。
つを示し、配列はピッチ16μmの最密充填、微小構造物
は直径10μm、高さ1.2μmの微小レンズである。図51
は実施例3のもうひとつの基本パターンを示し、配列は
ピッチ10.67μmの最密充填、微小構造物は直径6.67μ
m、高さ1.2μmの微小レンズであり、配列方向は図50
のパターンと同一である。
を重ね合わせて得られる実施例3の拡散板の構造を示
す。この実施例の場合には、重ね合わせパターンもまた
周期的になる。
学的な性能を示す図である。図53から図55はそれぞ
れ波長450nm、550nm、650nmにおける拡散の具合、図5
6から図58はそれぞれ波長450nm、550nm、650nmにお
ける包含光量、図59から図61はそれぞれ波長450n
m、550nm、650nmにおける線光源(実線は縦の線光源、破
線は横の線光源)のボケ味を示す。
的となるため、拡散特性に離散性は残るが、図2から図
10で示される最密充填単独の拡散板の性能と比較する
と、特性が非常に改良されているのが解る。また、単純
に周期構造のピッチを大きくしただけのものと違い、拡
散板の構造は視認されにくい。
パターンを同一の方向性を持たせて重ね合わせることに
より拡散板を形成しているが、さらにこれを実施例1や
2のように所定角度相対的に回転させて重ね合わせても
良い。
つを示し、配列はピッチ16μmの正方充填、微小構造物
は直径10μm、高さ1.2μmの微小レンズである。図63
は実施例4のもうひとつの基本パターンを示す。図63
の基本パターンは、図62と同一の配列を有するパター
ンを、相対的に45゜回転させて配列方向を異ならせた
ものである。
を重ね合わせて得られる実施例4の拡散板の構造を示
す。重ね合わせパターンには一見周期性があるように見
えるが、実際この方向での重ね合わせの場合には周期性
が存在しない。
学的な性能を示す図である。図65から図67はそれぞ
れ波長450nm、550nm、650nmにおける拡散の具合、図6
8から図70はそれぞれ波長450nm、550nm、650nmにお
ける包含光量、図71から図73はそれぞれ波長450n
m、550nm、650nmにおける線光源(実線は縦の線光源、破
線は横の線光源)のボケ味を示す。
向による分布の違いがないため、実線と破線とが重ねて
表されている。
つを示し、配列はピッチ16μmの最密充填、微小構造物
は直径10μm、高さ1.2μmの微小レンズである。図75
は実施例5のもうひとつの基本パターンを示し、配列は
ピッチ16μmの正方充填、微小構造物は直径10μm、高さ
1.2μmの微小レンズである。これらの格子ベクトルは、
以下の表1に示される。
を重ね合わせて得られる実施例5の拡散板の構造を示
す。重ね合わせパターンには一見周期性があるように見
えるが、実際この配列の重ね合わせの場合には周期性が
存在しない。
学的な性能を示す。図77から図79はそれぞれ波長45
0nm、550nm、650nmにおける拡散の具合、図80から図
82はそれぞれ波長450nm、550nm、650nmにおける包含
光量、図83から図85はそれぞれ波長450nm、550nm、
650nmにおける線光源(実線は縦の線光源、破線は横の線
光源)のボケ味を示す。
て微小レンズで、基本パターンに垂直な方向から見た形
状は円形であり、これがもっとも好ましい形状ではある
が、図86に示すような六角錐を並び詰めたような基本
パターンの複数を配列方向を変えて重ね合わせても、畳
み込み積分により、拡散特性の離散性が改善され、ボケ
味が良くなり、色ムラが少なくなるという本発明の効果
はある。
ペクトルの相対的強度を決めているもの(包絡面)は、微
小構造物の透過関数g(x,y) のフーリエ変換G(ωx,ωy)
であるから、g(x,y)が回転対称であればG(ωx,ωy)も回
転対称になる。基本パターンを重ね合わせた拡散板の拡
散特性の包絡面は、回転対称な関数の畳み込み積分であ
るから、これもまた回転対称となる。したがって、微小
構造物の、基本パターンに垂直な方向から見た形状は、
円形であるとより好ましいボケ味になる。
置の断面形状を示す。この例では、第1の基本パターン
が形成された第1の拡散板1と第2の基本パターンが形
成された第2の拡散板2とが向い合わせて配置されてい
る。本発明の拡散板は、後述する作製方法によって、物
理的にひとつの面内に形成することもできるが、図87
に示すように基本パターンが形成された物理的に異なる
複数個の拡散面を近接して配置して構成することもでき
る。
されているように描かれているが、同じ形状の凸の微小
構造物の配列でも拡散効果は同一である。
す。この実施例では、基本パターンが形成された部材4
と、部材4と同じ基本パターンが形成された部材5が、
パターン面と垂直な回転軸回りに互いに回転可動になっ
ている。φは両部材のなす角度で-15゜から+15゜の範囲を
取り、φ=-15゜のときに両部材に形成されている基本パ
ターンが同じ配列方向になるように設定されている。
チ16μmの最密充填で直径10μm、高さ1.2μmの微小レン
ズが配列して構成されている。
φ=-15゜の場合の光学的な性能を示す図である。図89
から図91はそれぞれ波長450nm、550nm、650nmにおけ
る拡散の具合、図92から図94はそれぞれ波長450n
m、550nm、650nmにおける包含光量、図95から図97
はそれぞれ波長450nm、550nm、650nmにおける線光源(実
線は縦の線光源、破線は横の線光源)のボケ味を示す。
0の拡散板(φ=6.78゜)や図26の拡散板(φ=15゜)を含
む、様々な光学性能を有する拡散板を作り出すことが可
能となる。撮影者は例えば、よりきれいなボケ味を好む
場合にはφ=15゜、より滑らかなマット構造を好む場合に
はφ=6.78゜、意図的に多線ボケを利用してピントを確認
したい場合にはφ=-15゜というように、自分の好みとす
る拡散状態を選択できるようになる。
に配列された基本パターンを複数重ね合わせることによ
り、明るく、ボケ味が良く、色ムラのない拡散板を作製
することができる。しかし、この拡散板には、(周期的
ではない重ね合わせパターンができる場合にも)パター
ンに規則性が存在し、一眼レフカメラのフォーカシング
スクリーンとして用いる場合、コンデンサレンズとして
スクリーンの手前に配置されるフレネルレンズのパター
ンとの間でモアレ縞を発生させ、構図や像のボケ具合の
確認が妨げられる虞がある。
の範囲を示す模式図であり、図99は図26に示した拡
散板と図98のフレネルレンズとを重ねた場合に視認さ
れるモアレ縞を示す。
る基本パターンのうちの少なくともひとつは、微小構造
物の配置が、基準となる二次元周期にランダムな揺らぎ
を付加した配置であるようにすることにより、非規則的
な重ね合わせパターンを形成し、モアレ縞の発生を防止
している。
を目だたなくするには揺らぎ量を大きくすれば良いが、
大きくし過ぎるとザラツキ感が現れフォーカシングスク
リーンとしての品位を損なうことになる。
長さが16μmの最密充填の基本パターンを互いに 90゜回
転して重ね合わせた拡散板に対して、揺らぎ量の標準偏
差σ[μm]とフレネルレンズとのモアレ縞の目だちにく
さ・ザラツキ感のなさの関係は以下の表2の通りであっ
た。表中の記号×は、モアレが目立つこと、ザラツキ感
があること、△はモアレがほぼ目立たないこと、ザラツ
キ感がほぼないこと、○はモアレが目立たないこと、ザ
ラツキ感がないことを意味する。
めには、揺らぎ量に適正な範囲があることがわかる。具
体的には、揺らぎ量の標準偏差σは、格子ベクトルの長
さの平均値ρに対して以下の範囲にあることが望まし
い。 0.04<σ/ρ<0.2
ンを示す直径0.4mmの範囲の拡大図である。微小構造
物は直径10μm、高さ1.2μmの微小レンズである。
そして、図102は、第1の基本パターンを90°回転
してできる第2の基本パターンの説明図である。これら
の基本パターンの格子ベクトル及び揺らぎ量の標準偏差
は以下の表3のとおりである。
パターンを重ね合わせた拡散板の実施例8の構造でσ/
ρ=0.088 となっている。
ンを示す直径0.4mmの範囲の拡大図である。微小構造
物は直径10μm、高さ1.2μmの微小レンズである。
そして、図105は、第2の基本パターンの説明図であ
る。これらの基本パターンの格子ベクトル及び揺らぎ量
の標準偏差は以下の表4のとおりである。
パターンを重ね合わせた拡散板の実施例8の構造でσ/
ρ=0.044となっている。
ンの少なくともひとつに揺らぎを付加することにより、
得られる重ね合わせパターンは非規則的となり、フレネ
ルレンズとのモアレ縞が発生し難くなる。また、揺らぎ
のないパターンを重ね合わせて得られる拡散板よりも、
より自然なボケ味を出すことができると共に、色ムラも
減少させることができる。
グスクリーンの断面形状を示す。複数のパターンを重ね
合わせた拡散板7を物理的にひとつの面内に形成し、拡
散面でない側にフレネルレンズ8を形成したものであ
る。
グスクリーンの断面形状を示す。基本パターン9および
10を異なる部材11および12の向かい合う面に形成
し、部材12の拡散面でない側にフレネルレンズ13を
形成したものである。
作製方法の実施例を説明する。
らなる基板で、基板14には感光材料として2〜3μm
程度の膜厚範囲で均一なポジ型フォトレジスト膜15が
スピンコート法により被着されている。
定のパターンを露光するためのガラスからなるマスク
で、マスク16には図110に示すようにクロムからな
るドット状の微細パターン17が断面凸状に形成されて
いる。微細パターン17は10〜20μmの直径を有
し、互いに15〜20μmのピッチで離間している。
型フォトレジスト膜15に微細パターン17を対向させ
て基板14から所定間隔Δt(約75μm)をおいて位置
合わせされている。
係を保ちつつ、マスク16の微細パターン17の背後か
ら紫外光18を所定時間照射してポジ型フォトレジスト
膜15の表面に微細パターン17を投影して露光する。
を同一平面内で(紙面に直交する回転軸Lを中心として)
所定の方位角度θ(図110では5゜)だけ回転変位させ
て前述と同様の露光を行う。
理することによってポジ型フォトレジスト膜15には、
図112(a)に示すような微細パターンの重なりを持っ
た新たな微細パターン19が投影された凹凸レリーフが
形成される。
単純な形状ではなく、凹凸の大きさや起伏の度合いが適
度に異なったものとなっている。つまり、図112(a)
中A−A部によって形成される凹凸形状断面は、図11
2(b)に示すように、微細パターン19を構成するドッ
ト20が重なり合って投影される部分X、ドット20が
単独で投影される部分Y、ドット20の他の部分Zの順
で低くなっている。
ク16との間隔Δtは、紫外光18が散乱して微細パタ
ーン17に回り込める程度に約75μmとされているの
で、ドット20以外の部分も直線的な形状ではなく曲線
的で緩やかな斜面を呈し、微細パターン19全体は緩や
かな起伏となっている。
形され、基板14をもとにして電鋳金型を製造し、射出
成形等を用い光学樹脂に転写することにより、拡散性に
優れ、粒状性のない明るく自然なボケを呈する拡散板を
製造することができる。
ソグラフ法により製造する。図1の規則的パターンや図
101に示したような位置の揺らぎを持ったパターンを
フォトプロッタ等で描き、レチクルを作製する。このレ
チクルを縮小投影し、段階的に移動させつつ露光を繰り
返して所望の大きさのマスクを作製する。微細パターン
の寸法、間隔等は、拡散板に求められる性能に応じて任
意に選択でき、また、ランダムな位置の揺らぎも計算機
による疑似乱数で任意にコントロールできる。
ターン、または二次元周期を基準としてランダムな位置
の揺らぎを付加した基本パターンを重ね合わせて、拡散
板を構成したが、拡散板全体に渡って均一の周期である
必要はない。すなわち、拡散板の中央部分と周辺部分と
で、異なる構造の基本パターンを用いて、特性の異なる
拡散板を得るなどの変形も可能である。
に回転して多重露光を行う方法について示したが、最初
から重ね合わせパターンが描画されたマスクを用いて一
回で露光する方法でもほぼ同様の結果が得られる。
の効果があるが、3段以上重ねたものも本発明の範囲外
ではない。
ロールしてザラツキ感のない明るい視界を確保すること
ができ、多線ボケや色ムラを生じることなく、かつ、拡
散板の構造やフレネルレンズとのモアレ縞が視認されな
い拡散板を提供することができる。
でも構造的欠陥があると目だつが、この発明の拡散板で
は多少の欠陥があっても目だたないため、結果的に良品
率を向上させることができる。
る。
のボケ味を視覚的に示す図である。
のボケ味を視覚的に示す図である。
のボケ味を視覚的に示す図である。
光の分布を、図2の中心からの半径と、その半径の円内
の光量との関係として示すグラフである。
光の分布を、図3の中心からの半径と、その半径の円内
の光量との関係として示すグラフである。
光の分布を、図4の中心からの半径と、その半径の円内
の光量との関係として示すグラフである。
光の分布を、図2の縦軸、横軸方向に積分したもので、
それぞれ縦線、横線のボケ味を示すグラフである。
光の分布を、図3の縦軸、横軸方向に積分したもので、
それぞれ縦線、横線のボケ味を示すグラフである。
散光の分布を、図4の縦軸、横軸方向に積分したもの
で、それぞれ縦線、横線のボケ味を示すグラフである。
る。
点像のボケ味を視覚的に示す図である。
点像のボケ味を視覚的に示す図である。
点像のボケ味を視覚的に示す図である。
拡散光の分布を、図12の中心からの半径と、その半径
の円内の光量との関係として示すグラフである。
拡散光の分布を、図13の中心からの半径と、その半径
の円内の光量との関係として示すグラフである。
拡散光の分布を、図14の中心からの半径と、その半径
の円内の光量との関係として示すグラフである。
拡散光の分布を、図12の縦軸、横軸方向に積分したも
ので、それぞれ縦線、横線のボケ味を示すグラフであ
る。
拡散光の分布を、図13の縦軸、横軸方向に積分したも
ので、それぞれ縦線、横線のボケ味を示すグラフであ
る。
拡散光の分布を、図14の縦軸、横軸方向に積分したも
ので、それぞれ縦線、横線のボケ味を示すグラフであ
る。
0゜回転したものである。
み込み積分した拡散特性であり、本発明の原理を説明す
る図である。
である。
す図である。
ーンを重ね合わせた本発明による拡散板の実施例1の構
造を示す図である。
る点像のボケ味を視覚的に示す図である。
る点像のボケ味を視覚的に示す図である。
る点像のボケ味を視覚的に示す図である。
る拡散光の分布を、図27の中心からの半径と、その半
径の円内の光量との関係として示すグラフである。
る拡散光の分布を、図28の中心からの半径と、その半
径の円内の光量との関係として示すグラフである。
る拡散光の分布を、図29の中心からの半径と、その半
径の円内の光量との関係として示すグラフである。
る拡散光の分布を、図27の縦軸、横軸方向に積分した
もので、それぞれ縦線、横線のボケ味を示すグラフであ
る。
る拡散光の分布を、図28の縦軸、横軸方向に積分した
もので、それぞれ縦線、横線のボケ味を示すグラフであ
る。
る拡散光の分布を、図29の縦軸、横軸方向に積分した
もので、それぞれ縦線、横線のボケ味を示すグラフであ
る。
と拡散光の配光比率との関係を示すグラフである。
バーと拡散光の配光比率との関係を示すグラフである。
である。
す図である。
ーンを重ね合わせた本発明による拡散板の実施例2の構
造を示す図である。
る点像のボケ味を視覚的に示す図である。
る点像のボケ味を視覚的に示す図である。
る点像のボケ味を視覚的に示す図である。
る拡散光の分布を、図41の中心からの半径と、その半
径の円内の光量との関係として示すグラフである。
る拡散光の分布を、図42の中心からの半径と、その半
径の円内の光量との関係として示すグラフである。
る拡散光の分布を、図43の中心からの半径と、その半
径の円内の光量との関係として示すグラフである。
る拡散光の分布を、図41の縦軸、横軸方向に積分した
もので、それぞれ縦線、横線のボケ味を示すグラフであ
る。
る拡散光の分布を、図42の縦軸、横軸方向に積分した
もので、それぞれ縦線、横線のボケ味を示すグラフであ
る。
る拡散光の分布を、図43の縦軸、横軸方向に積分した
もので、それぞれ縦線、横線のボケ味を示すグラフであ
る。
である。
す図である。
ーンを重ね合わせた本発明による拡散板の実施例3の構
造を示す図である。
る点像のボケ味を視覚的に示す図である。
る点像のボケ味を視覚的に示す図である。
る点像のボケ味を視覚的に示す図である。
る拡散光の分布を、図53の中心からの半径と、その半
径の円内の光量との関係として示すグラフである。
る拡散光の分布を、図54の中心からの半径と、その半
径の円内の光量との関係として示すグラフである。
る拡散光の分布を、図55の中心からの半径と、その半
径の円内の光量との関係として示すグラフである。
る拡散光の分布を、図53の縦軸、横軸方向に積分した
もので、それぞれ縦線、横線のボケ味を示すグラフであ
る。
る拡散光の分布を、図54の縦軸、横軸方向に積分した
もので、それぞれ縦線、横線のボケ味を示すグラフであ
る。
る拡散光の分布を、図55の縦軸、横軸方向に積分した
もので、それぞれ縦線、横線のボケ味を示すグラフであ
る。
である。
す図である。
ーンを重ね合わせた本発明による拡散板の実施例4の構
造を示す図である。
る点像のボケ味を視覚的に示す図である。
る点像のボケ味を視覚的に示す図である。
る点像のボケ味を視覚的に示す図である。
る拡散光の分布を、図65の中心からの半径と、その半
径の円内の光量との関係として示すグラフである。
る拡散光の分布を、図66の中心からの半径と、その半
径の円内の光量との関係として示すグラフである。
る拡散光の分布を、図67の中心からの半径と、その半
径の円内の光量との関係として示すグラフである。
る拡散光の分布を、図65の縦軸、横軸方向に積分した
もので、それぞれ縦線、横線のボケ味を示すグラフであ
る。
る拡散光の分布を、図66の縦軸、横軸方向に積分した
もので、それぞれ縦線、横線のボケ味を示すグラフであ
る。
る拡散光の分布を、図67の縦軸、横軸方向に積分した
もので、それぞれ縦線、横線のボケ味を示すグラフであ
る。
である。
す図である。
ーンを重ね合わせた本発明による拡散板の実施例5の構
造を示す図である。
る点像のボケ味を視覚的に示す図である。
る点像のボケ味を視覚的に示す図である。
る点像のボケ味を視覚的に示す図である。
る拡散光の分布を、図77の中心からの半径と、その半
径の円内の光量との関係として示すグラフである。
る拡散光の分布を、図78の中心からの半径と、その半
径の円内の光量との関係として示すグラフである。
る拡散光の分布を、図79の中心からの半径と、その半
径の円内の光量との関係として示すグラフである。
る拡散光の分布を、図77の縦軸、横軸方向に積分した
もので、それぞれ縦線、横線のボケ味を示すグラフであ
る。
る拡散光の分布を、図78の縦軸、横軸方向に積分した
もので、それぞれ縦線、横線のボケ味を示すグラフであ
る。
る拡散光の分布を、図79の縦軸、横軸方向に積分した
もので、それぞれ縦線、横線のボケ味を示すグラフであ
る。
を示す図である。
る。
る。
50nmにおける点像のボケ味を視覚的に示す図である。
50nmにおける点像のボケ味を視覚的に示す図である。
50nmにおける点像のボケ味を視覚的に示す図である。
50nmにおける拡散光の分布を、図89の中心からの半径
と、その半径の円内の光量との関係として示すグラフで
ある。
50nmにおける拡散光の分布を、図90の中心からの半径
と、その半径の円内の光量との関係として示すグラフで
ある。
50nmにおける拡散光の分布を、図91の中心からの半径
と、その半径の円内の光量との関係として示すグラフで
ある。
50nmにおける拡散光の分布を、図89の縦軸、横軸方向
に積分したもので、それぞれ縦線、横線のボケ味を示す
グラフである。
50nmにおける拡散光の分布を、図90の縦軸、横軸方向
に積分したもので、それぞれ縦線、横線のボケ味を示す
グラフである。
50nmにおける拡散光の分布を、図91の縦軸、横軸方向
に積分したもので、それぞれ縦線、横線のボケ味を示す
グラフである。
す模式図である。
を重ねた場合にみられるモアレ縞の模式図である。
位置の揺らぎの説明図である。
図である。
示す図である。
本パターンを重ね合わせた本発明による拡散板の実施例
8の構造を示す図である。
図である。
示す図である。
本パターンを重ね合わせた本発明による拡散板の実施例
9の構造を示す図である。
の断面形状を示す図である。
の断面形状を示す図である。
ある。
平面図である。
基板に対するマスクの相対位置を示す平面図である。
よって生じる新たな投影微細パターンを示す平面図であ
る。(b)は、新たな投影微細パターンによって形成され
た凹凸レリーフの断面図である。
に形成された部材 13…フレネルレンズ 14…基板 15…ポジ型フォトレジスト膜(感光材料) 16…マスク 17…微細パターン 18…紫外光 Δt…所定間隔 θ…方位角度 L…回転軸 19…新たな微細パターン 20…ドットパターン X…ドットパターン20が重なり合って投影される部分 Y…ドットパターン20が単独で投影される部分 Z…ドットパターン20の他の部分
Claims (13)
- 【請求項1】微小構造物が多数配置された基本パターン
を複数重ね合わせることにより形成される拡散板におい
て、前記微小構造物の配置は二次元周期的であって、該
二次元周期の格子ベクトルが前記複数の基本パターンご
とに異なることを特徴とする拡散板。 - 【請求項2】同一の配置を有する基本パターンを、当該
パターンの平面内で所定角度回転させて、異なる配列方
向で重ね合わせて形成されることを特徴とする請求項1
に記載の拡散板。 - 【請求項3】互いに相似形の基本パターンを、同一の配
列方向で重ね合わせて形成されることを特徴とする請求
項1に記載の拡散板。 - 【請求項4】互いに等しい充填方式の基本パターンを重
ね合わせて形成されることを特徴とする請求項1に記載
の拡散板。 - 【請求項5】互いに異なる充填方式の基本パターンを重
ね合わせて形成されることを特徴とする請求項1に記載
の拡散板。 - 【請求項6】前記微小構造物の平面形状が円形であるこ
とを特徴とする請求項1に記載の拡散板。 - 【請求項7】前記拡散板は、微細構造をもった物理的に
ひとつの面であることを特徴とする請求項1に記載の拡
散板。 - 【請求項8】前記拡散板は、基本パターンが形成された
物理的に異なる複数個の拡散面を近接して配置して構成
されることを特徴とする請求項1に記載の拡散板。 - 【請求項9】前記基本パターンが形成された複数の拡散
板は、互いに回動可能であることを特徴とする請求項8
に記載の拡散板。 - 【請求項10】前記基本パターンのうちの少なくともひ
とつは、前記微小構造物の配置が、基準となる二次元周
期にランダムな揺らぎを付加した配置であることを特徴
とする請求項1に記載の拡散板。 - 【請求項11】前記基本パターンの揺らぎ量の標準偏差
をσ、二次元周期の格子ベクトルの長さの平均値をρと
するとき、 0.04<σ/ρ<0.2 を満たすことを特徴とする請求項10に記載の拡散板。 【数1】 - 【請求項12】微小構造物が多数配置された基本パター
ンを複数重ね合わせることにより形成される拡散板と、
該拡散板に近接して置かれたフレネルレンズとを含み、
前記微小構造物の配置は二次元周期的であって、該二次
元周期の格子ベクトルは前記複数の基本パターンごとに
異なり、前記基本パターンのうちの少なくともひとつ
は、前記微小構造物の配置が、基準となる二次元周期に
ランダムな揺らぎを付加した配置であることを特徴とす
るフォーカシングスクリーン。 - 【請求項13】感光材料が被着された基板と微細パター
ンが画成されたマスクとを所定間隔をおいて対向させ、
前記マスク側から光照射を行って前記基板の感光材料面
に前記微細パターンを投影して露光したのち、該感光材
料を現像処理して前記基板に微細構造を形成する拡散板
用母型の作製方法において、前記基板または前記マスク
を同一平面内で所定の方位角度だけ回転変位させて前記
基板に対する前記マスクの相対位置を少なくとも2つ設
定し、該相対位置毎に前記露光を行い前記基板に所望の
微細構造を形成することを特徴とする拡散板用母型の作
製方法。
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-
1992
- 1992-12-03 JP JP32450792A patent/JP3375352B2/ja not_active Expired - Fee Related
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