JP6794882B2 - 拡散板及びそれをフォーカシングスクリーンに用いた一眼レフカメラ - Google Patents

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Description

本発明は、非周期的に配置されたマイクロレンズからなる光拡散面を有する拡散板及びそれをフォーカシングスクリーンに用いた一眼レフカメラに関する。
一眼レフカメラでは、撮影レンズにより撮像素子上に像を形成することにより撮像を行う。一眼レフカメラの光学系では、撮影レンズと撮像素子との間にミラーを配置し、ミラーを介して撮像素子と等価な位置に配置されたフォーカシングスクリーン(ピント板)上に撮影レンズによって形成される像をファインダー光学系を通して観察することによってフレーミングやピント合わせ作業を行う。撮影時はミラーを撮像光学系の光の経路から一時的に退避させることで、フォーカシングスクリーン上に形成された像と同等の状態で、撮像素子上に像を形成し、撮影を行う。
フォーカシングスクリーン上に投影された像をファインダー光学系で確認するため、フォーカシングスクリーンの表面には、マット面と呼ばれる凹凸形状により光を拡散する作用を持つ面(光拡散面)が形成されている。撮影レンズによりピントが合った状態でフォーカシングスクリーン上に像が形成された場合、非常に鮮明な画像が観察されるが、ピントがずれた(デフォーカス)状態で像が形成された場合は、フォーカシングスクリーンのマット面の効果によってボケた像が観察される。像がボケた状態から、鮮明に見える状態に撮影レンズのピント調整機構を調整することで、撮影レンズのピント合わせ(合焦)を行うことができる。フォーカシングスクリーンにおける像のボケ具合は、ピントの合わせ易さや、実際に撮影される像のデフォーカス部分のボケ具合の指標となるため、マット面の光拡散特性は一眼レフカメラのファインダーの性能を決める重要な要素となっている。
ピント板のマット面に用いる凹凸形状としては、砂のような粒子で表面を擦って凹凸を形成する“砂摺り”や粒子を吹き付けて表面を荒らす“サンドブラスト”といわれる手法により形成された拡散面や、マイクロレンズアレイを応用した拡散面等が既に知られている。
砂摺りやサンドブラスト(砂のような粒子で擦ったり、粒子を吹き付けて表面を荒らす手法)により拡散面を形成する方法は、以前は良く利用されていた方法であり、(a)簡便な方法で拡散面を加工できる、(b)拡散光の角度分布が連続的(なだらか)でガウス状の分布であるため、デフォーカス時のボケ方が自然であり、拡散性が良くピントが合わせやすい、(c)加工された凹凸形状に周期性がなくランダムであるため、拡散面の反対面に形成された(同心円状の周期性がある)フレネルレンズとモアレを発生し難いといった特徴を有する。
しかしながら、砂摺りやサンドブラストにより形成された拡散面は、加工の自由度が低く、加工条件により凹凸形状やその分布を任意に変化させたり、正確に制御したりすることは難しいため、十分な光の拡散性を与えられるように加工した場合、拡散性が適切な形状だけでなく、拡散性が小さい形状(凹凸の傾斜が小さい形状)や、拡散性が大きい形状(凹凸の傾斜が急な形状)が混在してしまう。拡散性が大きい形状の部分では、光が大きい角度で曲げられファインダーの瞳外に逃げてしまうという現象が発生し、ファインダーで確認される像においてその部分が局所的に暗くなる。その結果、ファインダーを介して得られる光量にロスが発生し、ファインダー像が暗くなり、またこのような局所的に暗い部分が2次元的にランダムに存在してしまうことから、ファインダー像に粒状感やザラツキが発生するといった問題がある。
マイクロレンズアレイを用いた拡散面は、近年、最も普及している方法である。マイクロレンズアレイとは微小なレンズ状の凹凸を2次元的に配列したものであり、外径が四角形のレンズを正方配置したもの及び外径が六角形のレンズを平面充填したものが代表的である。マイクロレンズアレイを用いた拡散面は、(a)単位構造の繰り返しパターンのため設計や作製が容易である、(b)簡素なパラメータ(レンズの配列、周期、高さ、曲率半径等)の調整で容易に拡散特性を制御できる、(c)光の利用効率が高くファインダー像が明るい、(d)定形パターンが周期的に配置されているためレンズ配置の間隔が規則的でレンズ境界部にランダムな不整合がなく、光の散乱効果が2次元的にほぼ均一なため、粒状感が少ない、及び(e)製造方法が確立されており高い精度で再現性良く製造が可能であるといった特徴を有する。
しかしながら、マイクロレンズアレイを用いた拡散面は、2次元的な周期を持つ構造のため、回折格子として機能し、光の拡散特性が離散的となる。その結果、焦点が合っていないときの像が多重になって見える多線ボケといわれる現象が生じ、ボケ味が不自然となり、ピントが合わせ難くなる。また光の波長により回折する角度が異なることから像に色ムラが発生する。また、一般的にフォーカシングスクリーンのマット面の反対面(裏面)にはレンズの機能を付与するためにフレネルレンズが形成されているが、フレネルレンズの輪帯は周期性を持つため、周期的に配置されたマイクロレンズアレイとフレネルレンズとの間にモアレを発生しファインダー像の質を低下させるという問題がある。
近年、マイクロレンズアレイ配置の周期性に起因する悪影響を改善するため、マイクロレンズアレイの配置や形状にランダム性を付与したタイプの拡散板も提案されている。例えば、マイクロレンズアレイの配置や外周形状にランダム性(ゆらぎ)を与えることで、光の回折格子としての効果を低減させることが可能なため、離散的な拡散特性が改善され自然なボケ味が得られたり、色ムラが低減したりするといった効果がある。また、レンズ配置の周期性が低減することにより、マイクロレンズアレイとフレネルレンズの間で発生するモアレを低減することが可能である。
しかしながら、マイクロレンズアレイの配置や形状にランダム性を導入したことにより相互のレンズ間隔が一定でなくなり、間隔が小さい箇所と大きい箇所とが形成される。レンズ間隔が小さくなる箇所では互いの境界部におけるレンズ傾斜角度が小さくなるため光の散乱効果が低減してしまう。レンズ間隔が大きくなる箇所では互いの境界部におけるレンズの傾斜角度が大きくなるため散乱効果が増加し、砂摺りやサンドブラストにより形成された拡散面と同様、入射光が大きい角度で曲げられファインダーの瞳外に逃げ、その部分が局所的に暗くなってしまう。その結果、ファインダー像に粒状感やザラツキを発生させたり、ファインダーを介して得られる光量にロスが発生するためファインダー像が暗くなるという問題がある。
以上のように、ピント板として求められる代表的な基本性能としては主として、
1)ファインダー像が明るいこと、
2)ボケ方が自然でピントが合わせやすいこと(回折現象による悪影響(多線ボケ、色ムラ)が少ないこと)、
3)粒状感が少ないこと、及び
4)モアレが発生し難いこと
といった4つの要素が挙げられる。しかしながら、これらの要素は、お互いにトレードオフの関係になるものも含まれるため、全てを同時に満足することが困難である。
特許文献1(特開2003-004907号)は、マイクロレンズを周期的に配列した場合に、回折光の方向が特定方向に限定されてボケ味が不自然になったり、フレネルレンズと併用したときにフレネルレンズの輪帯構造との干渉を起こしてモアレが発生したりする現象を解消する目的で、マイクロレンズが規則的に配置した場合を基本パターンとし、マイクロレンズの頂点位置が、基本パターンの頂点位置から一定の半径を有する範囲内で不均一に分布するようにマイクロレンズ配列をランダム化してなるマイクロレンズアレイを開示している。
しかしながら、特許文献1に記載のマイクロレンズアレイは、基本的には規則的に配置した個々のマイクロレンズにランダム性(ゆらぎ成分)を付与してなる構成であるため、十分に大きなゆらぎ量を付与しなければ、局所的にはランダムに見えてもマクロ的にはマイクロレンズの配置形態に周期性が残存してしまう。一方、ゆらぎ量を大きくしすぎると隣り合うレンズとの配置の整合に無理が生じるため、粒状感やザラツキ、ファインダー像が暗くなるといった現象が発生し、あまり大きなランダム性を与えることができない。このため、特許文献1に記載の方法では、モアレや回折によるボケ味の不自然さや色ムラをある程度低減する効果はあるものの、これらを十分に解消できるだけのランダム性をレンズ配置に付与することができない。また、各マイクロレンズの外周形状(隣接するマイクロレンズとの境界線で形成される図形の形状)がランダム性を有している(決まっていない)ので、各マイクロレンズの光学特性を制御することが難しい。
特許文献2(特開2005-221516号)は、レンズ配置の周期性により発生する光の回折に伴う拡散特性の離散性を低減する目的で、外周形状が奇数角形を含む多角形からなるレンズを、各自が重ならないように2次元的に配列してなる拡散板を開示している。引用文献2に記載の拡散板は、レンズの配置に周期性を有しているにも関わらず、複数の異なるレンズ配列の周期と方位を混在させてレンズの周期性を複雑化し、回折格子としての周期と方位を多重化して、回折光が発生する角度や方位を多重化することで、拡散特性の離散性の低減を図ったものであり、多線ボケや色ムラの発生を防ぎ、また自然なボケ方を実現できると記載している。また、レンズの形状や周期にランダム性を導入していないため、各レンズ間の境界部の間隔や整合が一定であり、局所的にレンズ傾斜が小さくなったり大きくなったりするような箇所が発生しないため、粒状感が少なく、明るいという特徴を有している。
しかしながら、特許文献2に記載の拡散板は、奇数角形を含む多角形のマイクロレンズを周期的に配列して構成しているため、これらのマイクロレンズにより得られるパターンは周期性が残存しており、モアレや回折によるボケ味の不自然さや色ムラを十分に除去することはできない。
特許文献3(特開2002-243923号)は、反射型又は半透過型液晶表示パネルに使用したときに回折光が発生しない反射板として、2種の菱形からなるペンローズ・タイルのパターンにおいて、非周期的に現れる十角形を凸部又は凹部として作製した凹凸構造が非周期的である反射板を開示している。
特許文献4(特開2007-41261号)は、2次元方向に非周期的な構造を有するペンローズ・タイルのパターンを用いることにより、液晶表示装置との間でモアレ縞が発生しない光学素子を開示している。
特許文献5(特開2015-210615号)は、液晶ディスプレイに重ねてもモアレが発生せずかつ視認性が良好で信頼性が高い光透過性導電材料を開示しており、2 種類の菱形を組み合わせて用いるペンローズ・タイル、正方形、正三角形及び30°と150°の角を持つ平行四辺形の3つの多角形による非周期平面充填図形、中世イスラムでデザインとして用いられた「ギリー」パターンなどの非周期充填図形からなる網目形状で形成した金属パターンを用いた構成を記載している。
特許文献3〜5が開示するペンローズ・タイルを用いた構成は、その用途が光拡散板ではない点や、対象となる液晶表示パネルが格子状の周期を有する点で、フレネルレンズ(同心円状の周期を有する)を備えたフォーカシングスクリーンの構成とは異なっている。また、これらの先行技術は、液晶表示パネルに使用したときの回折やモアレなどの影響を個別に低減することを目的としており、一眼レフカメラのフォーカシングスクリーンのように、1)ファインダー像が明るいこと、2)ボケ方が自然でピントが合わせやすいこと(回折現象による悪影響(多線ボケ、色ムラ)が少ないこと)、3)粒状感が少ないこと、4)モアレが発生し難いこと、といったトレードオフ関係にある複数の課題を同時に解決することについては考慮されていない。
特開2003-004907号公報 特開2005-221516号公報 特開2002-243923号公報 特開2007-41261号公報 特開2015-210615号公報
従って、本発明の目的は、被写体像(実像)の見やすい拡散板及びその拡散板をフォーカシングスクリーンに用いた一眼レフカメラを提供することである。
上記目的に鑑み鋭意研究の結果、本発明者らは、以下の構成を有する拡散板により上記課題が解決できることを見出し、本発明に想到した。
すなわち、本発明の拡散板は、接眼光学系を通して実像を観察するために、前記実像を結像させる拡散板であって、平面視で異なる外周形状を有する少なくとも2種の定型のマイクロレンズを繰り返し単位として平面充填してなる光拡散面と、前記光拡散面の反対側に形成された輪帯面とを備え、前記マイクロレンズの平面充填の形態が非周期充填であることを特徴とする。
本発明の拡散板は、被写体像(実像)が見やすく、特に一眼レフカメラのフォーカシングスクリーンに好適である。
一眼レフカメラの一例を示す模式断面図である。 フォーカシングスクリーンの一例を示す模式断面図である。 マイクロレンズアレイを微細凹凸として用いた光拡散面を示す模式図である。 (a)六角形のレンズを平面充填したマイクロレンズアレイのパターンを示す模式図、(b)フレネルレンズのパターンを示す模式図、及び(c)マイクロレンズアレイとフレネルレンズとを重ねた状態を示す模式図である。 (a)レンズ周期にランダム性を導入したマイクロレンズアレイのパターンを示す模式図、及び(b)(a)のマイクロレンズアレイとフレネルレンズとを重ねた状態を示す模式図である。 レンズの周期性とレンズ傾斜角度との関係を説明するためのマイクロレンズアレイの断面を示す模式図である。 (a)特許文献1に記載のマイクロレンズアレイのパターンを示す模式図、及び(b)(a)のマイクロレンズアレイとフレネルレンズとを重ねた状態を示す模式図である。 (a)第1の菱形(太った菱形)のペンローズ・タイル、(b)第2の菱形(痩せた菱形)のペンローズ・タイル、及び(c) 第1の菱形及び第2の菱形を非周期的に配列してなるペンローズ・タイリングの一例を示す模式図である。 (a)図8(c)のペンローズ・タイリングで作製したマイクロレンズアレイのパターンを示す模式図、及び(b)(a)のマイクロレンズアレイとフレネルレンズとを重ねた状態を示す模式図である。 (a)ダート型四角形のペンローズ・タイル、(b)カイト型四角形のペンローズ・タイル、及び(c)ダート型四角形及びカイト型四角形を非周期的に配列してなるペンローズ・タイリングの一例を示す模式図である。 (a)図10(c)のペンローズ・タイリングで作製したマイクロレンズアレイのパターンを示す模式図、及び(b)(a)のマイクロレンズアレイとフレネルレンズとを重ねた状態を示す模式図である。
[1] 一眼レフカメラ
一眼レフカメラ1は、図1に示すように、カメラボディ101と、カメラボディ101に被写体からの光を取り込むための開口部102と、開口部102に接続される鏡筒103とによって構成される。鏡筒103は、その内部に撮影レンズ104が配置されている。カメラボディ101は、被写体からの光を電気信号に変換する撮像素子105(又はフィルム)と、撮像素子105と撮影レンズ104との間に配置され、被写体からの光を撮像素子105側とファインダー106側とに切り替えるためのメインミラー107とからなり、ファインダー106は、撮像素子105と等価な位置に配置され、入射した光を結像するためのフォーカシングスクリーン108と、フォーカシングスクリーン108の像を接眼レンズ109に導くためのペンタプリズム110とからなる。
メインミラー107は、非撮影時には、被写体からの光を反射してファインダー106側に導くように配置されており、撮影者111は、撮影レンズ104によって形成される像をファインダー106を通して観察し、フレーミングやピント合わせ作業を行うことができる。メインミラー107は、撮影時には撮影光路外に退避し、フォーカシングスクリーン108上に形成された像と同等の状態で撮像素子105上に像を形成し、撮像素子105が露光された後、直ちに撮影光路内に復帰してファインダー106側に被写体光を導く機構となっている。
フォーカシングスクリーン108上に投影された像をファインダー106光学系で確認するため、フォーカシングスクリーン108の一方の表面には、図2に示すように、マット面112と呼ばれる、光を拡散させるための微細な凹凸113が形成されており、微細凹凸113による屈折効果、回折効果などにより光が拡散される。この凹凸の形状や配置により光の拡散特性が決まる。フォーカシングスクリーン108の他方の表面には、コンデンサレンズの機能を付与するためにフレネルレンズ114が形成されている。
撮影レンズ104により形成される像が、フォーカシングスクリーン108上にピント(焦点)が合った状態で形成された場合、画像は非常に鮮明に見えるが、ピントがずれた(デフォーカス)状態で形成された場合は、フォーカシングスクリーン108のマット面の影響で像がボケて見え、また、ピントのずれが大きいほどボケ方が大きくなる。像がボケた状態から、鮮明に見える状態に撮影レンズ104のピント調整機構を調整することで、撮影レンズのピント合わせ(合焦)を行うことができる仕組みとなっている。
このとき、光の拡散の度合いが大きい方が撮影レンズ104の焦点が外れている場合のファインダー像のボケ方が大きく顕著になることから焦点が合った条件を見つけ易く、結果ピントを合わせ易くなる。ただし、必要以上に拡散角度が大きくなると、拡散光がファインダー106の瞳外に逃げてしまうため、ファインダー106を介して得られる光量にロスが発生しファインダー像が暗くなる。また、局所的に拡散角度が大きい個所が存在する場合は、局所的な光量低下が起こるため、ファインダー像に明るい場所と暗い場所が生じ、その結果、粒状感やザラツキを発生する。
フォーカシングスクリーン108のマット面は、メインミラー107を介して撮像素子105と等価な位置に配置されているので、フォーカシングスクリーン108上に形成される像は実際に撮像素子で撮影される像とほぼ同等となり、よって、フォーカシングスクリーン108上の像の状態によって、撮像素子105で得られる像のピントの調整やボケ具合の確認ができるようになっている。フォーカシングスクリーン108における像のボケ具合は、ピントの合わせ易さや、実際に撮影される像のデフォーカス部分のボケ具合の指標となるため、マット面の光拡散の特性は一眼レフのファインダーの性能を決める重要な要素となっている。
フォーカシングスクリーン108のマット面112として、以前は “砂摺り”や“サンドブラスト”といわれる手法が多く用いられていたが、近年では、マイクロレンズアレイを用いたものが主流となっている。マイクロレンズアレイは、ある程度規則性又は周期性を有する凹凸形状で構成されるので、その光拡散効果(レンズ効果、回折効果、散乱効果)の設計及び制御が容易で製造適性も高い。本発明の一眼レフカメラは、後述する本発明の拡散板をフォーカシングスクリーンに用いて構成される。
[2] 拡散板
(1)構成
一眼レフカメラ等に用いられるフォーカシングスクリーンは、一方の面にマット面と呼ばれる光拡散面を有し、他方の面にフレネルレンズが設けられた拡散板である。この拡散板に実像を結像させることにより、接眼光学系を通して実像を等倍で又は拡大して観察する。前記光拡散面は、従来、砂摺りやサンドブラストにより形成された凹凸構造や規則的に配列されたマイクロレンズアレイ又はレンズ周期にランダム性を導入したマイクロレンズアレイによって構成されているが、本発明の拡散板は、前記光拡散面が平面視で異なる外周形状を有する少なくとも2種の定型のマイクロレンズを繰り返し単位として平面充填してなり、前記平面充填の形態が非周期充填であることを特徴とする。ここでマイクロレンズの「外周形状」とは、隣接するマイクロレンズとの境界線で形成される図形の形状のことであり、「少なくとも2種の定型のマイクロレンズ」とは、2種以上のある一定数の種類からなるマイクロレンズのこと(種類数が固定されていること)を意味し、「平面充填」とは、平面上に隙間なく並べる(充填配置する)ことであり、「非周期充填」とは非周期的に充填することである。なお本願において、「周期」とは空間的な周期のことを意味し、すなわちピッチと同義である。
本発明の拡散板は、前記定型のマイクロレンズの外周形状を図形として考えた場合、光拡散面内のどの位置の領域内においても、前記図形の種類の数が一定であり、かつ図形の配置形態が非周期的であるようなパターンで構成された拡散面を有する。ここで任意の領域内とは、領域内に統計的に十分に多いマイクロレンズが含まれると言える領域のことであり、拡散板を一眼レフカメラのフォーカシングスクリーンに用いる場合には、1 mm×1 mm程度以上の領域を定義すれば十分に多いマイクロレンズが含まれると言える。そして、1 mm×1 mm程度以上の領域であれば、2 mm×2 mmでも3 mm×3 mmでも図形の種類の数は一定である。また各種類のマイクロレンズ数の比は、ほぼ一定であるのが好ましい。
(2)光拡散面
本発明の拡散板に形成される光拡散面は、多角形の外形を有するレンズを重ならないように平面充填してなる、いわゆるマイクロレンズアレイであり、その平面充填の形態が非周期充填である。本発明において、平面充填の形態が非周期充填であるということは、平行移動によって自分自身と重ねることができないパターンのことを意味する。周期充填の非周期な変形による充填、例えば、周期充填へランダム性やゆらぎ付与したものは、ここでは非周期とは考えない。従って、非周期充填は、1種又は複数種の多角形の配列や形状にランダム性を導入したことによるものではなく、配列が周期性を持たないような特定の図形をレンズの外周形状として、特殊な配列方法を採用したことによって得られるものである。このような非周期的な配置形態により、マイクロレンズアレイの特徴である“ファインダー像の明るさ”を維持しながらも、同時に、“ボケ方が自然でピントが合わせやすいこと”、“粒状感が少ないこと”、“モアレが発生し難いこと”を同時に実現する。
多角形の外形を有するレンズを非周期的に平面充填してなるマイクロレンズアレイを光拡散面として構成した拡散板をフォーカシングスクリーンとして使用する場合、各多角形の一辺の長さは5〜50μmであるのが好ましい。一辺の長さが5μm未満である場合、回折効果が大きくなり、光の拡散特性が離散的となるためボケ方が不自然となったり、光の波長により回折する角度が異なることによって像に色ムラが発生したりする。一辺の長さが50μm超である場合、ファインダー光学系でマット面を観察した場合に一つ一つのレンズの形状が認識できるようになることからファインダーとしては不適となる。
このような構成のマイクロレンズアレイは、その光の拡散角度が±5°〜±20°であるのが好ましく、±5°〜±15°であるのがより好ましい。フォーカシングスクリーンとして必要となるマット面の拡散角度は、撮影レンズの解放F値と相関があり、一眼レフカメラ用の一般的な撮影レンズの解放F値がF1.4〜F5.6程度であることから、それに対応する拡散角度として±5°〜±20°が要求される。拡散角度が±20°より大きい場合、拡散光がファインダーの瞳外に逃げてしまう割合が多いためファインダー像が暗くなる。±5°より小さい場合、散乱効果が小さいためボケ方が不十分となる。実際にはF1.4のレンズが使用されることは多くないため、現実的には±5°〜±15°程度の拡散角度が必要とされる場合が多い。光の拡散角度が±5°〜±20°となるマイクロレンズアレイをF値で規定することもでき、本発明においては、F値としておよそF1.4〜F5.6程度であるのが好ましい。
拡散板をフォーカシングスクリーンとして使用する場合、その厚みは1〜3 mmであるのが好ましい。フォーカシングスクリーンで正確なピント合わせを行うにはマット面が平面性を有することが前提となる。フォーカシングスクリーンは樹脂材料を射出成形によって平板状に成型して製造される場合が多いが、厚みが薄いと反りやゆがみが発生し易いため、平面性を得るためにはある程度の厚みが必要となる。また樹脂製の平板がその平面性を維持できる機械的強度を確保するためにはある程度の厚みが必要となる、上記理由から、フォーカシングスクリーンの厚みはおよそ1 mm以上であることが望ましい。フォーカシングスクリーンはメインミラーを介して撮像素子と等価な位置に配置されるが、厚みが厚いとメインミラーと干渉したりメインミラーの配置が制限されたりする場合があり、また、その結果、フォーカシングスクリーンとメインミラーの間隔を広くする必要があるため、構成を小型化する際の妨げになる。上記理由からフォーカシングスクリーンの厚みはおよそ3 mm以下であることが望ましい。
従来のマイクロレンズアレイを用いた光拡散面は、図3に示すように、微小なレンズ状の微細凹凸を2次元的に配列したものであり、レンズによる光の拡散効果やレンズ配列の周期性に伴う光の回折効果を利用して光を散乱させる。マイクロレンズアレイでは、レンズを二次元的に効率良く配置するために、外径が四角形のレンズを正方配置する配列や、図に示すように外径が六角形のレンズを平面充填(ハニカム構造)する配列が一般的である。
このような従来のマイクロレンズアレイは、前述したように、設計や作製及び拡散特性の制御が容易、ファインダー像が明るい、粒状感やザラツキが少ないといった特徴を有しているものの、周期性及び規則性を有する微細構造によって発生する回折現象により、焦点が合っていないときの像が多重になって見える多線ボケといわれる現象が生じたり、像に色ムラが発生したりするため、ボケ味が不自然となり、ピントが合わせ難い傾向がある。
(3)フレネルレンズ
図2は従来例のフォーカシングスクリーン108を示す。フォーカシングスクリーン108の拡散面(マット面)の反対側の面に、フレネルレンズ114が形成されている。フレネルレンズ114の輪帯は等間隔で形成されているため、マット面の微細凹凸113が周期的でかつその周期(ピッチ)がフレネルレンズ114の輪帯のピッチと近い場合、モアレと呼ばれる干渉縞が発生してファインダー像を劣化させる。モアレの発生を抑えるためフレネルレンズの輪帯のピッチは、マット面の微細凹凸113が周期的な場合には、微細凹凸113の周期よりやや大きく設定するのが望ましく、具体的には微細凹凸113の周期の1.5倍〜2.5倍程度が望ましい。よってフレネルレンズの輪帯のピッチは、10〜100μmであるのが好ましい。フレネルレンズも周期構造のため輪帯のピッチが10μm以下になると光の回折効果が顕著になり色ムラが発生してしまう。また輪帯のピッチが100μm以上になるとファインダー光学系でフレネルレンズを観察した場合に目視で輪帯が認識できるようになることからファインダーとしては不適となる。
本発明においても、図2に示す従来例のフォーカシングスクリーン108に形成されたフレネルレンズ114と同様のフレネルレンズを使用することができる。フレネルレンズの輪帯の周期は、10〜100μmであるのが好ましい。本発明の拡散板の光拡散面に配置されるマイクロレンズは非周期なので、基本的には従来の周期的な配置のマイクロレンズアレイと比較して、どのようなフレネルレンズの輪帯のピッチであってもモアレは発生し難いと言える。ただし本発明のマイクロレンズの配置は全体的には非周期ではあるが、ある一定の大きさを有する定形のレンズが平面充填されていることから局所的にはレンズが規則的に配列するような場合も存在し得る。本発明のマイクロレンズは非周期なのでそのレンズ周期を規定することはできないが、およそマイクロレンズの1辺の長さとフレネルレンズの輪帯のピッチが近い場合はモアレが発生し易く、フレネルレンズの輪帯のピッチがマイクロレンズの1辺の長さの約1.5倍〜2.5倍程度である場合にはモアレ抑制の効果が高いことがわかっている。また、フレネルレンズの輪帯のピッチが10μm以下では光の回折効果が顕著になり色ムラが発生してしまうことや、輪帯のピッチが100μm以上になるとファインダーでフレネルレンズの輪帯を目視で認識できるようになることからファインダーとしては不適となる。
以下に従来例及び本発明の拡散板を用いたフォーカシングスクリーンの実施の形態を説明する。
[従来例1]
図4(a)は、外径が六角形のレンズを平面充填したマイクロレンズアレイのパターンを示す(図3のマイクロレンズアレイと同じパターン)。透明基板上に、このマイクロレンズアレイを用いて光拡散面を形成し、その反対側の面に同心円状の輪帯を有するフレネルレンズを形成したときに発生するモアレの状態をシミュレートするため、図4(a)に示すマイクロレンズアレイのパターンと、図4(b)に示すフレネルレンズのパターンとを重ね合わせた。その結果、図4(c)に示すように、周期性を有するマイクロレンズのパターンとフレネルレンズのパターンとの干渉により顕著なモアレが発生することがわかる。モアレは本来存在しないパターンのため、ファインダー像にモアレが発生した場合、ユーザーに違和感を与える。
[従来例2]
特許文献1が開示するように、マイクロレンズの配置や形状にランダム性(ゆらぎ)を付与することにより、マイクロレンズアレイを光拡散面として使用したときのいくつかの欠点を改善することができる。マイクロレンズの配置や形状にランダム性(ゆらぎ)を与えてなるマイクロレンズアレイを用いて光拡散面を形成した場合、光の回折格子としての効果を低減させることが可能なため、離散的な拡散特性が改善し自然なボケ味が得られ、色ムラが低減するといった効果がある。また、レンズ配置の周期性が低減することにより、以下に示すように、マイクロレンズアレイとフレネルレンズの間で発生するモアレを低減することが可能である。
図5(a)は、外径が六角形のレンズを平面充填したマイクロレンズアレイの各レンズの中心位置をランダムにずらすことにより、その周期にランダム性(ゆらぎ)を付与したレンズ配置形態を示す(特許文献1の図1を参照)。このようにして得られたランダム性を導入したマイクロレンズアレイと、図4(b)に示す同心円状の輪帯を有するフレネルレンズのパターンとを重ね合わせた場合、図5(b)に示すように、著しいモアレは見られない。ランダム性の導入によりマイクロレンズ配列パターンの周期性を低減し、モアレの発生が低減できていることがわかる。
しかしながら、図5(a)に示すようなランダム性を導入したマイクロレンズアレイは、図4(a)に示すようなレンズを周期的に配置したマイクロレンズアレイに比べて、粒状感やザラツキが目立ってくることがわかる。粒状感やザラツキが目立ってくる原因は以下のように考えられる。
図6は、レンズの周期性とレンズ傾斜角度との関係を説明するためのマイクロレンズアレイの断面を示す模式図である。図6(a)に示すように、周期的に配列したレンズにおいては、相互のレンズ間隔が一定であるため、レンズの境界部におけるレンズの傾斜角度もほぼ一定となる。よって平面上での光拡散特性が2次元的にほぼ均一となるので、得られるファインダー像の明るさも2次元的にほぼ均質に見える。しかしながら、図6(b)に示すように、マイクロレンズアレイにランダム性(ゆらぎ)を導入した場合、相互のレンズ間隔が一定でなくなり、場所によって間隔が大きい部分と小さい部分が生じる。レンズ間隔が大きい場合、レンズの境界部ではレンズの傾斜角度が大きくなるため、光が大きい角度で曲げられてファインダーの瞳外に逃げ、その部分のファインダー像が局所的に暗くなる。砂摺りやサンドブラストによる拡散面と同様、相対的に明るい場所と暗い場所が2次元的にランダムに出現するため、粒状感やザラツキを発生したり、ファインダーを介して得られる光量にロスが発生しファインダー像が暗くなったりする。
レンズの配列にランダム性(ゆらぎ)導入する方法においては、ランダム性の量を増加させるほど、“回折による悪影響の低減”及び“モアレ低減”の効果が高まるが、逆に、“粒状感”が強くなったり、“ファインダーの明るさ”が低下したりするというトレードオフの関係となっている。従って、ランダム性(ゆらぎ)導入のみによってこれらの欠点を全て同時に解決することは難しい。
[従来例3]
外径形状が四角形のレンズを正方配置、又は外径形状が六角形のレンズを平面充填してなるマイクロレンズアレイの場合、レンズ配置の周期が一定となり、またレンズが周期的に配置される方位が限定されるため、回折光の回折する角度や方位が限定的になり、拡散分布は離散的になる。マイクロレンズアレイ型の光拡散板のこのような欠点を改善する方法として、レンズ配置の周期性を複雑化することにより回折格子としての周期と方位とを多重化して、拡散特性の離散性を低減させる方法が挙げられる(特許文献2を参照)。
図7(a)は、五角形及び四角形の2種のレンズからなるレンズ配置形態を示す(特許文献2の図1を参照)。このようパターンからなるマイクロレンズアレイは、レンズ配置の周期性が複雑化していることから、回折格子としての周期と方位も多重化して、回折光が発生する角度や方位を重畳して多重化するため、拡散特性の離散性が低減される(特許文献2)。その結果、多線ボケや色ムラの発生を防ぎ、自然なボケ方を得ることができると考えられる。またレンズの形状や周期にランダム性を導入していないため、各レンズ間の間隔やレンズ境界部の整合が一定であり、レンズ傾斜が大きくなるような箇所が発生しないため、粒状感やザラツキが少ない(図7(a)参照)。さらに光の利用効率も高いことからファインダー像が暗くならないと考えられる。
しかしながら、図7(a)に示すレンズ配置の周期性が複雑化したマイクロレンズアレイと、図4(b)に示す同心円状の輪帯を有するフレネルレンズのパターンとを重ね合わせた場合、図7(b)に示すように、著しいモアレが発生することがわかる。このように、有限種類の多角形を平面充填した場合、その配列は通常、周期的パターンを持つため同心円状のフレネルレンズとの間に強いモアレが発生してしまう。
従って、特許文献2に記載のマイクロレンズアレイは、
1)ファインダー像が明るいこと、
2)ボケ方が自然でピントが合わせやすいこと(回折現象による悪影響(多線ボケ、色ムラ)が少ないこと)、及び
3)粒状感が少ないこと
は解決できているが、
4)モアレが発生し難いことについては解決できていない。
[本発明例1]
本発明の拡散板において、平面視で異なる外周形状を有する少なくとも2種の定型のマイクロレンズを繰り返し単位として平面充填してなる光拡散面を実現する例として、ペンローズ・タイリングという特殊な配列法が挙げられる。ペンローズ・タイリングとは、イギリスの物理学者であるロジャー・ペンローズが考案した図形の平面充填方法であり、平面をペンローズ・タイルという多角形からなる図形を用いてペンローズ・タイリングという配列法に従って重複も隙間もなく充填すると、その配列に周期的なパターンが生じない(パターンが非周期的になる)ことが知られている。
本発明の拡散板では、マイクロレンズの外周形状をペンローズ・タイル形状とし、ペンローズ・タイリングの規定に従ってレンズを配列することにより、従来は周期的となってしまうはずのレンズ配列を、ランダム性を導入せずに非周期的な配列にすることを可能にした。
ペンローズ・タイリングに用いられる図形のことをペンローズ・タイルと呼び、特に、(a)2種類の菱形をペンローズ・タイルとして構成される第1のペンローズ・タイリング、及び(b)ダート形四角形とカイト形四角形とをペンローズ・タイルとして構成される第2のペンローズ・タイリングが代表的である。
(a) 第1のペンローズ・タイリング
2種類の菱形をペンローズ・タイルとして構成されるもので、第1の菱形を図8(a)に示し、第2の菱形を図8(b)に示す。第1の菱形は鋭角が72°及び鈍角が108°であり、第2の菱形は鋭角が36°及び鈍角が144°である。第1の菱形の一辺の長さは第2の菱形の一辺の長さと同じである。すなわち2つの菱形の一辺の長さは全て同じ長さで構成される。第1の菱形は“太った菱形(ファット)”と呼ばれており、第2の菱形は“痩せた菱形(シン)”と呼ばれている。
これらの第1の菱形と第2の菱形とを非周期的に平面充填することにより、図8(c)に示すような第1のペンローズ・タイリングが得られる。ただし、これらの2種の菱形を用いて配列すれば必ず非周期配列になるわけではなく、周期的な配列となる場合も多く存在する。このような周期的な配列はペンローズ・タイリングとは言わない。すなわち、2種の菱形をペンローズ・タイルとして用いて、単純な繰り返しの出現を避けるような(非周期的な配列を強いるような)マッチングルールといわれる規則で配列することにより、ペンローズ・タイリングと呼ばれる非周期配列が可能となる。図8(c)からわかるように、わずか2種類の四角形(菱形)によって配列しているにもかかわらず、周期的なパターンがない、非周期的な配列となっている。
本願では、マイクロレンズアレイにおいて、レンズの外周形状を2種のペンローズ・タイルである“太った菱形(ファット)”と“痩せた菱形(シン)”とし、ペンローズ・タイリングと呼ばれる規則で配置することにより、非周期的な配列のマイクロレンズアレイを実現した。
図9(a)は、第1の菱形と第2の菱形とを外周形状としてマイクロレンズを形成しし平面充填してなるレンズ配置形態を示す。レンズの配列パターンに起因する明るさの2次元的な分布はあるものの、レンズが重複も隙間もなく整然と平面充填されているため各レンズの間隔や整合に一定の秩序があり、ランダム的な要素はないため局所的にレンズの間隔が大きくなったり、局所的にレンズの傾斜が大きい個所が形成されたり、その結果、局所的に暗い場所が発生することがないので、粒状感やザラツキの発生を防ぐことができる。
第1のペンローズ・タイリングは、わずか2種の四角形(菱形)の外周形状からなるレンズから構成されており、設計や作製が容易であり、簡素なパラメータ(周期、高さ、曲率半径等)の調整で容易に拡散特性を制御できる。所望の拡散特性に最適化することにより、不要な拡散光を少なくでき、光の利用効率が高まるため、ファインダー像を明るくすることができる。
図9(a)は第1のペンローズ・タイリングからなるマイクロレンズアレイを示す。このマイクロレンズアレイを拡散面に形成し、図4(b)に示す同心円状の輪帯を有するフレネルレンズをその反対面に形成したときに発生するモアレの様子を図9(b)に示す。第1のペンローズ・タイリングは多角形(2種の菱形)を充填して形成しているためその配列パターンには方位的な対称性を含んでおり、おそらくそれに起因すると思われる若干のモアレが見えるが、レンズ自体は2次元的に非周期的配列をしているので、一般的な周期的なマイクロレンズアレイに比べモアレの発生は非常に良く抑制されていることがわかる。なお図9(b)においては、2種ペンローズ・タイルの菱型の1辺を約20μm、フレネルレンズのピッチを約30μmと想定している。
ペンローズ・タイリングは、レンズの配列がランダムな配置ではないので、完全にランダムなパターンから得られるような連続的(なだらか)な拡散光の角度分布が得られるわけではないが、レンズの配列が2次元的に非周期的なため光の回折の発生を効率的に低減することが可能となる。また、2種類の四角形(菱形)を充填することに起因する非周期性と潜在的な方位対称性によって、非常に複数の方位に、非等間隔(非周期的)に重畳された多重的な回折光の分布が得られるため、通常の多角形を周期的に配列した一般的なマイクロレンズアレイのような限られた方位と周期による単純で離散的な拡散分布を改善できる。その結果、離散的な拡散特性に起因する多線ボケや色ムラといった悪影響を大幅に低減できるため、ファインダー像のボケ方が自然であり、ピントも合わせ易い。
従って、第1のペンローズ・タイリングからなるマイクロレンズアレイは、ピント板として求められる以下の代表的な基本性能の4つの要素、
1) ファインダー像が明るいこと、
2) ボケ方が自然でピントが合わせやすいこと(回折現象による悪影響(多線ボケ、色ムラ)が少ないこと)、
3) 粒状感が少ないこと、及び
4) モアレが発生し難いこと
を同時に満足することが可能となる。
(b) 第2のペンローズ・タイリング
ダート(Dart)形四角形とカイト(Kite)形四角形との2種の四角形により構成されるペンローズ・タイリングであり、ダート形四角形は、図10(a)に示すように、4つの内角が順に36°、72°、36°及び216°であり、カイト形四角形は、図10(b)に示すように、4つの内角が72°、72°、72°及び144°であり、前記ダート形四角形の内角216°を挟む2辺(4辺のうち短い方)の長さが、前記カイト形四角形の内角144°を挟む2辺(4辺のうち短い方)の長さと等しい。なおダート形四角形の内角72°を挟む2辺(4辺のうち長い方)の長さは、カイト形四角形の内角144°の対角の内角72°を挟む2辺(4辺のうち長い方)の長さと等しい。
前述の“第1のペンローズ・タイリングと同様、これら2つの四角形を、マッチングルールと呼ばれる規則に従い単純な繰り返しの出現を避けるように(非周期的な配列を強いるように)重複も隙間もなく平面に充填することにより、図10(c)に示すように、ペンローズ・タイリングと呼ばれる非周期配列が可能となる。本発明では、マイクロレンズアレイにおいて、レンズの外周形状を2種のペンローズ・タイルである、“ダート形四角形”と“カイト形四角形”とし、ペンローズ・タイリングと呼ばれる規則で配置することにより、周期的なパターンがない非周期的な配列を実現した。
図11(a)は第2のペンローズ・タイリングからなるマイクロレンズアレイを示す。このマイクロレンズアレイを拡散面に形成し、図4(b)に示す同心円状の輪帯を有するフレネルレンズをその反対面に形成したときに発生するモアレの様子を図11(b)に示す。第2のペンローズ・タイリングは、第1のペンローズ・タイリングと同様、レンズ自体は2次元的に非周期的配列をしているので、一般的な周期的なマイクロレンズアレイに比べモアレの発生は非常に良く抑制されていることがわかる。図11(b)においては、2種のペンローズ・タイルの長辺を約20μm、短辺を約12μm、フレネルレンズのピッチを約30μmと想定している。
従って、第2のペンローズ・タイリングからなるマイクロレンズアレイは、ピント板として求められる以下の代表的な基本性能の4つの要素、
1) ファインダー像が明るいこと、
2) ボケ方が自然でピントが合わせやすいこと(回折現象による悪影響(多線ボケ、色ムラ)が少ないこと)、
3) 粒状感が少ないこと、及び
4) モアレが発生し難いこと
を同時に満足することが可能となる。
[2] フォーカシングスクリーンの製造方法
本発明の拡散板からなるフォーカシングスクリーンは、フォトリソグラフィーの手法を用いてマイクロレンズアレイを形成することによって得られる。その中でも、グレースケールリソグラフィーという方法が好ましい。グレースケールリソグラフィーとは、光を透過/遮断する度合い(透過率)を変化できるグレースケールのフォトマスクを用いてレジストを露光し、フォトレジストが現像される深さを場所によって変化させることによって、3次元のレジスト形状を得る方法である。以下のその詳細を説明する。
(1) レジストパターンの作製
(a) グレースケールのフォトマスクを用いた方法
(i)フォトマスクの作製
まずは、マイクロレンズアレイの配列及び個々のレンズの形状を反映したグレースケールのフォトマスクを作製する。事前にフォトレジストへの露光量と、露光・現像後に最終的に得られる形状との相関を調べておき、実際に形成したいマイクロレンズアレイの配列及びレンズ形状を考慮し、事前に検証した露光量と形状の相関関係を用いて、露光・現像後に所望の形状が形成されるような露光量となるようパターンと濃度を決めたフォトマスクを作製する。
(ii) フォトレジストの露光・現像
シリコンやガラス、石英等からなる平面基板上にスピンコーターを用いてフォトレジストを所望膜厚となるよう均一に成膜する。その後、レジストの溶媒を除去するためにプリベークを行う。あらかじめマイクロレンズアレイの配列と形状を反映してマスクパターン作成したフォトマスクを、レジストが塗布された基板上に位置調整して設置した後、露光機を用い、所望の露光量となる条件で露光を行う。露光後、現像液を用いてレジストの現像を行い、不要なレジストをリンスして除去することにより、所望の3次元形状を有するレジストパターンが得られる。
(b) その他の方法
レジストパターンを得る方法としては、グレースケールのフォトマスクではなく、透過部/遮断部から形成された一般的なフォトマスクを用いてフォトレジストを所望の配列パターンで露光・現像を行った後、加熱処理を施し、加熱により軟化したフォトレジストの流動性を利用してレンズ形状を得る方法が良く知られている。また、近年では、電子的なデータを用い、フォトマスクがなくても、場所によって露光量を変調してレジスト露光を行い3次元のレジストパターンの形成ができる「ダイレクト露光装置」や「マスクレス露光装置」という装置もある。これら手法や装置を用いることによって、所望のレジストパターンを形成しても良い。
(2) フォーカシングスクリーンの作製
形成されたレジストパターンは、所望の光拡散板と同一の形状を有しているが、そのままの状態で拡散板(マット面)として使用するのではなく、拡散板(マット面)の原盤として使用する。例えば、得られた3次元形状を有するレジストパターンを原盤として電鋳処理を施すことにより3次元形状の反転パターンを有する金属Ni製の部材を作製した後、この部材を所望の寸法に加工するなどして射出成形用のコア(転写型)を作製する。コアをフォーカシングスクリーン形状の金型に組み付けた後、射出成形装置を用いて射出成型を行うことにより、型中に注入・硬化した樹脂表面にコア表面の3次元形状が転写されて、所望のマイクロレンズアレイのパターンを持つマット面がフォーカシングスクリーン上に作製される。なお、マット面の対面には、フレネルレンズの形状が反転された形状を持つコアが組まれており、フォーカシングスクリーンの反対面にはフレネルレンズが形成される。
本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はそれらに限定されるものではない。
実施例1、2及び比較例1〜3
(1) フォーカシングスクリーンの作製
表1に示すようなマイクロレンズアレイが得られるように、個々のレンズの形状及び配列を反映したグレースケールのフォトマスクを作製した。なお事前にフォトレジストへの露光量と、露光・現像後に得られる形状との相関を調べておくことにより、露光・現像後に所望の形状が形成されるようにした。
シリコンウェーハ基板上にスピンコーターを用いてフォトレジスト(東京応化工業製:PMER_P-HA1300PM)を15μmの膜厚で均一に成膜し、プリベーク(110℃ 6分)によりレジストの溶媒を除去した。作製したフォトマスクをレジストが塗布された基板上に設置し、所望の露光量で露光を行った後、レジストの現像を行った。不要なレジストをリンスして除去することにより、マイクロレンズアレイの3次元形状を有するレジストパターンを得た。
得られたレジストパターンを原盤として電鋳処理を施すことにより3次元形状の反転パターンを有する金属Ni製の部材を作製し、所望の寸法に加工して射出成形用のコア(転写型)を作製した。このコア(マイクロレンズアレイ用コア)をフォーカシングスクリーン形状の金型の一方の面に組み付け、その対面にフレネルレンズ用のコアが組み付けた後、射出成形装置を用いて射出成型を行うことにより、前記マイクロレンズアレイのパターンを光拡散面(マット面)として、その反対面にフレネルレンズ(輪帯のピッチ:30μm)を有するフォーカシングスクリーン(18 mm×26 mm×1.35 mm)を作製した。なお射出成形用の樹脂としてアクリル樹脂(三菱レーヨン製メタクリル樹脂成形材料アクリペット)を用いた。
実施例及び比較例のフォーカシングスクリーンにおけるマイクロレンズにおいては、それらの周期を一義的に規定することができないが、モアレや光の回折が発生する条件を揃えるため、およそレンズの大きさや配置の間隔が同一レベルになるように一辺の長さを規定しており、反対面のフレネルレンズの輪帯のピッチを一定(30μm)としたときに、レンズの大きさや配置の間隔と、輪帯ピッチとの比が同等になるように設計されている。またそれぞれのサンプルの光拡散性能を揃えるため、拡散角度が約±10°となるようにマイクロレンズアレイの曲率や高さを設計した(マイクロレンズのF値としてはF2.8に相当する)。
(2) フォーカシングスクリーンの評価
得られた実施例1、2及び比較例1〜3のフォーカシングスクリーンを一眼レフデジタルカメラに組み込み、実際にファインダーを観察することによって性能を評価・比較した。
(a)自然なボケ方、ピントの合わせ易さの評価
作製したフォーカシングスクリーンを組み込んだカメラのファインダーを通して、明るい領域(白)と暗い領域(黒)が縞状に配置された幾何学的なチャートをテストパターンとして観察し、レンズのピントが合っていない(デフォーカス)状態における縞の見え具合を確認した。また、テストパターンのボケ具合を確認しながらレンズのピントを調整したときのボケ方の変化やピントの合わせ易さを調べた。結果を表2に示す。
撮影レンズのピントがずれた(デフォーカス)状態では、縞状のテストパターンのボケ方を観察したところ、六角形のレンズを充填した比較例1は、縞が均質にボケるのではなく、多重にボケるいわゆる“多線ボケ”という状態になった。ボケ方が非常に不自然で違和感があった。また、均質なボケ方ではないため、ピントが外れた状態からピントが合う状態に至るボケ方の変化も非常に不自然であり、ピントがずれている状態と合っている状態の見極めが難しい傾向があった。多線ボケは、レンズの周期的配列により光の回折が顕著に発生しているためと考えられる。
一方、配列にランダム性を与えた比較例2は、比較例1で見られた顕著な“多線ボケ”は見られず、縞のボケ方はほぼ均質で非常に自然なボケ方が得られた。また、均質なボケ方なため、ピントが外れた状態からピントが合う状態に至るボケ方の変化が連続的で自然なため、ピントが合っている状態がつかみやすく、合焦の見極めが容易であった。ランダム性の導入により光の回折が抑制されているものと推定される。
実施例1、実施例2及び比較例3は、詳細に確認すると若干の“多線ボケ”的な特徴が見られるものの、縞が多線状に分離する分離幅や、分離する方位の角度幅が非常に小さく、マクロ的にはより均質で連続的なボケ方となっており、比較例1の“多線ボケ”のような顕著な違和感は見られずほぼ自然なボケ方が得られた。ピントの合わせ易さにおいても比較例2と同様、ピントが合っている状態がつかみやすく、合焦の見極めも容易であった。レンズ配列の工夫による回折角度や方位の多重効果が想定され、特に、実施例1及び実施例2においてはレンズ配置を非周期化することによる回折現象の低減効果が加わり、拡散光の離散性が低減され、均質で等方的な自然な光の拡散性が得られているものと考えられる。
(b)明るさ・粒状感・モアレの評価
作製したフォーカシングスクリーンを組み込んだカメラのファインダーを通して、2次元的に均一な明るさを持つ面光源を観察した際のファインダー像を観察し、その明るさや、粒状感、モアレの発生状況を確認・比較した。結果を表2に示す。
ファインダー像の明るさを確認した結果、六角形のレンズを充填した比較例1が、最も明るい結果であった。ペンローズ・タイリングを採用した実施例1、実施例2及び比較例3は、比較例1とほぼ同等の明るい像が得られていることが確認された。配列にランダム性を与えた比較例2は、実施例1、実施例2、比較例1及び比較例3と比較して、明らかにファインダーが暗い結果となった。
粒状感について、実施例1、実施例2、比較例1及び比較例3は、レンズの配列パターンに起因する明るさの2次元的な分布は確認できるものの、定形のレンズが重複も隙間もなく整然と平面充填されているためファインダー像が全体的に均一の明るさを持っており、顕著な粒状感やザラツキは確認できなかった。一方、比較例2は、レンズ配列のランダム性に起因するレンズ間隔の変化とそれに伴って発生するレンズ境界部におけるレンズ傾斜角度の変化により、ファインダー像に局所的に明るい場所と暗い場所がランダムに形成されるため、顕著な粒状感やザラツキが発生していた。
モアレの発生状況については、比較例1及び比較例3では、それぞれ図4(c)及び図7(b)に示すように、顕著なモアレが発生した。これに対して比較例2は、ランダム性の導入によりマイクロレンズ配列パターンの周期性を低減したため著しいモアレは見られなかった。実施例1及び実施例2は、2次元的に非周期的配列のパターンを導入したことにより、比較例1の周期的なマイクロレンズアレイに比べモアレの発生は非常に良く抑制されていた。
以上のように、本発明の拡散板を用いたフォーカシングスクリーンは、マイクロレンズアレイを用いたフォーカシングスクリーンの特徴である、ファインダー像の明るさ及び粒状感の少なさを低下させずに、ボケ方が自然でピントが合わせやすく(回折現象による悪影響(多線ボケ、色ムラ)が少ない)、かつモアレが発生し難いものであった。
1・・・一眼レフカメラ
101・・・カメラボディ
102・・・開口部
103・・・鏡筒
104・・・撮影レンズ
105・・・撮像素子
106・・・ファインダー
107・・・メインミラー
108・・・フォーカシングスクリーン
109・・・接眼レンズ
110・・・ペンタプリズム
111・・・撮影者
112・・・マット面
113・・・微細な凹凸
114・・・フレネルレンズ

Claims (7)

  1. 接眼光学系を通して実像を観察するために、前記実像を結像させる拡散板であって、
    平面視で異なる外周形状を有する少なくとも2種の定型のマイクロレンズを繰り返し単位として平面充填してなる光拡散面と、前記光拡散面の反対側に形成された輪帯面とを備え、
    前記マイクロレンズの平面充填の形態が非周期充填であることを特徴とする拡散板。
  2. 請求項1に記載の拡散板において、前記マイクロレンズの外周形状を定義する図形が2種類のペンローズ・タイルであり、前記平面充填の形態がペンローズ・タイリングであることを特徴とする拡散板。
  3. 請求項2に記載の拡散板において、前記2種類のペンローズ・タイルが、一辺の長さが同じである第1の菱形と第2の菱形とからなり、
    前記第1の菱形は鋭角が72°及び鈍角が108°であり、
    前記第2の菱形は鋭角が36°及び鈍角が144°であることを特徴とする拡散板。
  4. 請求項2に記載の拡散板において、前記2種類のペンローズ・タイルが、ダート形四角形とカイト形四角形とからなり、
    前記ダート形四角形は4つの内角が順に36°、72°、36°及び216°であり、
    前記カイト形四角形は4つの内角が72°、72°、72°及び144°であり、
    前記ダート形四角形の内角216°を挟む2辺の長さが、前記カイト形四角形の内角の144°を挟む2辺の長さと等しいことを特徴とする拡散板。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の拡散板において、前記マイクロレンズの1辺の長さが5〜50μmであることを特徴とする拡散板。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の拡散板において、前記輪帯面に形成された輪帯のピッチが10〜100μmであることを特徴とする拡散板。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の拡散板をフォーカシングスクリーンとして用いた一眼レフカメラ。
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