JPH061652A - セラミック成形用組成物 - Google Patents

セラミック成形用組成物

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JPH061652A
JPH061652A JP4159629A JP15962992A JPH061652A JP H061652 A JPH061652 A JP H061652A JP 4159629 A JP4159629 A JP 4159629A JP 15962992 A JP15962992 A JP 15962992A JP H061652 A JPH061652 A JP H061652A
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JP
Japan
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ceramic
binder
molding composition
molded body
molding
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Pending
Application number
JP4159629A
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English (en)
Inventor
Kiyohiro Sakasegawa
清浩 逆瀬川
Katsuya Toyoda
克也 豊田
Koichi Nagata
公一 永田
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Kyocera Corp
Original Assignee
Kyocera Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】脱脂工程での成形体の歪みや割れ等の発生を防
止しつつ、脱脂が極めて容易かつ均一に短時間で完了
し、かつ離型性が良く、内部に微小な割れを生じない高
強度の成形体が量産できる信頼性の高いセラミック成形
用組成物を得る。 【構成】セラミック原料粉末とバインダーとを加熱混練
して流動性を持たせ、低い圧力で成形型中に注入してセ
ラミック成形体を得るべく、バインダーが水酸基を有す
る昇華性有機物を5〜95重量%の割合で含有し、全バ
インダーの含有率が10〜50重量%となるように調製
したセラミック成形用組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はセラミック成形体を低圧
成形するためのセラミック成形用組成物に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】近年、各種の化学産業装置等の構成部材
や内燃機関の機構部品、更には時計やアクセサリー等の
装飾部品にも、その特性からセラミック部材が多用され
るようになってきた。
【0003】しかしながら、前記化学産業用構成部材や
内燃機関用機構部品、更には装飾部品等は複雑な三次元
構造をした形状のものが多く、セラミック材料は金属材
料に比べて耐熱性、耐食性、耐摩耗性に優れ、高強度で
かつ比重が小さいという優れた特性を有するにもかかわ
らず、切削や研削等の加工性に難点があり、複雑な三次
元構造をした形状品を量産することが困難であることか
ら、製品コストが著しく高価なものとなり、セラミック
製各種部品の実用化を困難ならしめていた。
【0004】そこで、前述のような複雑な形状のセラミ
ック製各種部品を得る成形法として、従来よりセラミッ
ク原料粉末と水溶性バインダーを添加混合して調製した
セラミック泥漿を石膏から成る成形型中に注入し、成形
型の吸水やセラミック原料の着肉を利用してセラミック
成形体を成形する泥漿鋳込み成形法が行われていたが、
成形型として一般に石膏を使用するために成形型自体の
寸法精度に限界があり、またセラミック泥漿の注入から
セラミック成形体を成形型より取り出すまでに時間を要
することから、欠陥のない寸法精度の高いセラミック成
形体を量産するのには不適切であった。
【0005】一方、複雑な形状のセラミック製各種部品
を精度良く量産できる成形法として、セラミック原料粉
末とワックスや各種有機樹脂に代表される熱可塑性物質
等から成るバインダーを加熱しながら混練して流動性を
付与し、該可塑化物を金型に高い圧力で加圧注入してセ
ラミック成形体を成形する射出成形法が実用化されてい
る。
【0006】しかしながら、前記射出成形法ではセラミ
ック原料粉末に有機物系バインダーを大量に添加しない
と圧入可能な流動性が得られず、従って焼成に先立ち、
成形体中の有機物系バインダーを熱分解させ、気化反応
により除去する脱脂工程に長時間を要するという問題が
あった。
【0007】また、成形体を加熱して前記有機物系バイ
ンダーを分解除去する脱脂工程では、成形体内外で温度
差を生じて脱脂進行速度が均一とならなかったり、ある
いは熱分解による気化反応が一気に進んだりして、成形
体に歪みや割れ等を発生する他、加熱により含有する有
機物系バインダーが溶融して成形体が大きく変形したり
するという問題があった。
【0008】そこでかかる問題を解消し、脱脂工程での
成形体の歪みや割れ等の発生を防止しつつ脱脂時間をで
きるだけ短縮できるように、バインダーとしてショウノ
ウやナフタリン等の昇華性有機物を使用することが提案
されている(特開平1−65065号公報参照)。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述の
ようにバインダーとして昇華性有機物を使用して射出成
形した場合、該昇華性有機物を含む可塑化物を金型等の
成形型中に射出注入すると、前記昇華性有機物が非常に
強い結合力を有することから、セラミック成形体中のセ
ラミック原料粉末が金型の壁面に強固に張り付き、その
結果、セラミック成形体を成形型より取り出す際に、い
わゆる離型性が悪くセラミック成形体表面が剥離した
り、セラミック成形体の肉厚が薄い部分や肉厚が急激に
変化する部分に欠けを生じて成形歩留りが極めて悪い
他、セラミック成形体内部に微小な割れを発生させ、焼
成すると焼成体表面にまで至る等、信頼性の高い成形体
を量産できないという課題があった。
【0010】
【発明の目的】本発明は上記課題を解消せんとしてなさ
れたもので、その目的は脱脂工程での成形体の歪みや割
れ等の発生を防止しつつ脱脂が極めて容易であることは
勿論、セラミック成形体の離型性が良く、該成形体内部
に微小な割れを生じることがないセラミック成形用組成
物を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明のセラミック成形
用組成物は、加熱して流動化したセラミック粉末とバイ
ンダーとの混合物を成形型中に加圧注入し、冷却固化し
て成形体を得るのに用いられるセラミック成形用組成物
であって、バインダーがサリチルアルコールまたはナフ
トール等に代表される水酸基を有する昇華性有機物を5
〜95重量%の割合で含有し、前記セラミック成形用組
成物は10〜50重量%のバインダーを含有したもので
あることを特徴とするものである。
【0012】前記セラミック成形用組成物において、水
酸基を有する昇華性有機物は融点より5℃低い温度にお
ける昇華圧が150mmHg以上の有機物であり、サリ
チルアルコールまたはα型、β型のいずれのナフトール
も好適に用いられる。
【0013】また、前記バインダー中の昇華性有機物の
含有率が5重量%未満では、セラミック原料粉末とバイ
ンダーとを混練したセラミック成形用組成物の流動性が
悪く、得られたセラミック成形体の強度が低くなって破
損し易くなり、一方、前記含有率が95重量%を越える
とセラミック原料粉末とバインダーとの混練物の粘度が
高くなり過ぎて成形型へ注入することが困難となり、成
形体に割れを発生し易くなる。よって前記含有率は5〜
95重量%、より望ましくは30〜90重量%に特定さ
れる。
【0014】更に、前記バインダーの含有率がセラミッ
ク成形用組成物の10重量%未満では流動性の良いセラ
ミック成形用組成物が得られず、また、前記含有率が5
0重量%を越えると緻密な成形体が得られず、かつ焼成
時の収縮率が大きくなって寸法精度が悪くなるため、前
記含有率は10〜50重量%、より望ましくは12〜3
0重量%に特定される。
【0015】
【作用】本発明のセラミック成形用組成物は、バインダ
ー中に水酸基を有する昇華性有機物を5〜40重量%の
割合で含有することから、バインダー量がセラミック成
形用組成物の10〜50重量%を占めても、融点以下の
低い温度で気化反応により極めて容易に除去できるとと
もに、含有する昇華性有機物が水酸基を有することか
ら、離型性が容易となるように作用する。
【0016】
【実施例】以下、本発明のセラミック成形用組成物を実
施例に基づき説明する。本発明に係るセラミック成形用
組成物は、セラミック原料粉末とバインダーとを加熱混
練して流動性を持たせ、低い圧力で成形型中に注入して
セラミック成形体を得るべく、バインダーが水酸基を有
する昇華性有機物を5〜40重量%の割合で含有し、全
バインダーの含有率が10〜50重量%となるように調
製したものである。
【0017】なお、本発明のセラミック成形用組成物
は、セラミック原料粉末としてアルミナ(Al
2 3 )、ジルコニア(ZrO2 )等の酸化物系セラミ
ックスをはじめ、窒化珪素(Si3 4 )、炭化珪素
(SiC)等の非酸化物系セラミックスのいずれにも適
用することができ、焼結助剤として他の添加物を含有さ
せることもできる。
【0018】また、前記セラミック原料粉末とバインダ
ーとの混練物には、必要ならば成形助剤としてのステア
リン酸等の滑剤やパラフィンワックス等の有機溶媒、あ
るいはバインダー量を低減し、成形体を高密度化するた
めに界面活性剤等の分散剤等を含有させても良い。
【0019】以下、本発明のセラミック成形用組成物を
セラミックラジアル型ローターの成形を通して具体的に
詳述する。
【0020】(実施例1)アルミナ(Al2 3 )97
重量%に焼結助剤としてシリカ(SiO2 )、カルシア
(CaO)、マグネシア(MgO)をそれぞれ1重量%
加えて湿式混合した後、得られた泥漿を乾燥してセラミ
ック原料粉末を調製し、該セラミック原料粉末に対して
昇華性有機物及び分散剤をそれぞれ表1に示す所定の含
有量となるように秤量し、残部を有機溶媒としてバイン
ダーの融点より10℃高い温度に加熱しながら混合し
た。
【0021】次いで、前記セラミック成形用組成物が流
動性を失わないように前記温度で保温しながら、120
℃に温度調節した最大径50mmのラジアル型ローター
の成形型中に、前記セラミック成形用組成物を加圧空気
で注入し、注入完了後、1分間に5℃の割合で成形型を
冷却して前記セラミック成形用組成物を完全に固化させ
てから成形体を成形型より取り出した。
【0022】得られたラジアル型ローターの成形体を、
JISR5201に規定された方法に準じて針を該成形
体の底面と側面にそれぞれ5ヵ所差し込み、針が侵入し
た深さ(mm)を測定し、平均値を求めて成形体の硬さ
として評価した。
【0023】一方、前記成形体の含有するバインダーが
溶融して該成形体が変形したりしない融点以下の温度
で、また成形体の内外で割れを発生せずに均一な脱脂を
行うため、昇華速度、即ち気圧を調整し、例えば40℃
に加熱しながら真空減圧装置により10Torrに真空
減圧し24時間保持して脱脂した後、該脱脂体を燃焼法
により残留する炭素をCO2 として赤外吸収法にて定量
し、炭素含有量を算出した。
【0024】更に、前記脱脂体を大気中で1400℃の
温度で焼成し、得られたラジアル型ローターの焼結体を
目視検査と蛍光浸透探傷法により割れの有無を調査し
た。
【0025】以上の結果を表2に示す。なお、試料番号
35は昇華性有機物としてショウノウを用いた従来例で
ある。
【0026】
【表1】
【0027】
【表2】
【0028】表2の結果より明らかなように、昇華性有
機物としてショウノウを使用した従来例では脱脂体の炭
素含有量は少なく脱脂効率は良いものの、成形体の硬さ
が不十分であり変形し易く、離型性が悪くセラミック成
形体表面が剥離し易いのに対して、本発明のセラミック
成形用組成物を使用した例では、いずれも離型性が良く
十分な成形体の硬さを有し、脱脂効率も良好であった。
【0029】(実施例2)窒化珪素(Si3 4 )94
重量%に、焼結助剤としてイットリア(Y2 3)およ
びアルミナ(Al2 3 )をそれぞれ3重量%添加して
湿式混合した後、得られた泥漿を乾燥してセラミック原
料粉末を調製し、該セラミック原料粉末に対して昇華性
有機物及び分散剤をそれぞれ実施例1と同様に表1に示
す所定の含有量となるように秤量し、残部を有機溶媒と
してバインダーの融点より10℃高い温度に加熱しなが
ら混合した。
【0030】次いで、実施例1と同様にして成形し、脱
脂した後、窒素雰囲気中、1400℃で焼成して窒化珪
素質焼結体から成るラジアル型ローターの焼結体を作製
し、実施例1と同様に成形体の硬さ、脱脂体の炭素含有
率及び焼結体の割れの有無を評価し、その結果を表3に
示す。
【0031】
【表3】
【0032】表3の結果より明らかなように、昇華性有
機物としてショウノウを使用した従来例では脱脂体の炭
素含有量は少なく脱脂効率は良いものの、成形体の硬さ
が不十分であり変形し易く、また離型性が悪くセラミッ
ク成形体表面が剥離し易いのに対して、本発明のセラミ
ック成形用組成物を使用した例では、いずれも離型性が
良く十分な成形体の硬さを有しており、脱脂効率も極め
て良好であった。
【0033】
【発明の効果】本発明のセラミック成形用組成物は、バ
インダーが水酸基を有する昇華性有機物を含有すること
から、脱脂工程での成形体の歪みや割れ等の発生を防止
しつつ、脱脂が極めて容易かつ均一に短時間で完了する
ことは勿論、離型性が良く、内部に微小な割れを生じる
ことがない高強度の成形体を量産できる信頼性の高いセ
ラミック成形用組成物が提供できる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】加熱して流動化したセラミック粉末とバイ
    ンダーとの混合物を成形型中に加圧注入し、冷却固化し
    て成形体を得るのに用いられるセラミック成形用組成物
    であって、バインダーが水酸基を有する昇華性有機物を
    含有することを特徴とするセラミック成形用組成物。
  2. 【請求項2】前記昇華性有機物がサリチルアルコールま
    たはナフトールであることを特徴とする請求項1記載の
    セラミック成形用組成物。
  3. 【請求項3】前記昇華性有機物の含有率が全バインダー
    量の5〜95重量%であることを特徴とする請求項1記
    載のセラミック成形用組成物。
  4. 【請求項4】前記バインダーの含有率がセラミック成形
    用組成物の10〜50重量%であることを特徴とする請
    求項1記載のセラミック成形用組成物。
JP4159629A 1992-06-18 1992-06-18 セラミック成形用組成物 Pending JPH061652A (ja)

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