JPH06165165A - 動きベクトルの符号化方法およびその装置 - Google Patents

動きベクトルの符号化方法およびその装置

Info

Publication number
JPH06165165A
JPH06165165A JP33818792A JP33818792A JPH06165165A JP H06165165 A JPH06165165 A JP H06165165A JP 33818792 A JP33818792 A JP 33818792A JP 33818792 A JP33818792 A JP 33818792A JP H06165165 A JPH06165165 A JP H06165165A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
motion vector
frame
unit block
image data
difference
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP33818792A
Other languages
English (en)
Inventor
Tsukasa Hashino
司 橋野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP33818792A priority Critical patent/JPH06165165A/ja
Publication of JPH06165165A publication Critical patent/JPH06165165A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compression Or Coding Systems Of Tv Signals (AREA)
  • Compression, Expansion, Code Conversion, And Decoders (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 画像を伝送、あるいは記録する際のデータの
値をより小さくすることのできる動きベクトルの符号化
方法およびその装置を提供することを目的とする。 【構成】 第一の積算値メモリ24は、減算回路21と
絶対値回路26で算出される、探索の対象となる範囲と
処理の対象となるブロックのデータの差分の絶対値の積
算値を記憶するメモリである。第二の積算値メモリ25
は、1ブロック分の第一の積算値メモリ24に対する画
像データの積算が終了した時点で、第二の積算値メモリ
25の内容に第一の積算値メモリ24の内容が加算さ
れ、記録される。最小値検出回路28、29は、それぞ
れ第一の積算値メモリ24、第二の積算値メモリ25の
内容中で一番小さい値を検出する。最小値算出回路28
の出力が絶対動きベクトルであり、最小値算出回路29
の出力が画像全体の動きベクトルであり、両者の差分が
相対動きベクトルとなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は画像データ処理における
動きベクトルの符号化方法およびその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】画像処理においては、画像データの動き
補償は、従来以下に示すように行われていた。従来の動
き補償方法が適用されるDCT符号化装置について以下
に説明する。従来のDCT符号化装置は、例えば画像情
報圧縮(オーム社刊)に記載されているのと同様な構成
であり、DCT回路、減算回路、DCT回路、量子化回
路、可変長符号化回路、逆量子化回路、IDCT回路、
加算回路、第一のフレームメモリ、第二のフレームメモ
リ、動き補償回路、動き補償回路等から構成されてい
る。
【0003】従来のDCT符号化装置においては、入力
された画像データと予測データの比較をとり、両者の差
分データ(予測誤差信号)が算出される。この誤差予測
信号についてDCT(離散余弦変換)を行い、予測誤差
信号の空間的な相関を排除する。DCTにより一部の係
数にエネルギーが集中される。
【0004】ここで、DCTされた誤差予測信号の値は
(0)を中心としてその近傍に集中している。そこで、
その値が(0)に近いものについては短いビット長で符
号化し、値の大きい数値については長いビット数で符号
化(量子化)を行う。このような非線形符号化により、
この時点での入力画素信号の平均ビット長は例えば4〜
5ビット程度となり、また、量子化雑音がこれに加わる
ことになる。この量子化後の信号に、絶対動きベクトル
が多重化され、ついてランレングス可変長符号化が行わ
れ、記録、伝送等が行われる。また、以上の処理によ
り、時間軸方向にエラーが蓄積するため、定期的にフレ
ーム内符号化(リフレッシュ動作)を行って、画像デー
タをリフレッシュし、蓄積したエラーをなくす。
【0005】一方、量子化後の画像データは逆量子化回
路に入力され、逆量子化される。さらに逆量子化された
画像データはIDCT(逆離散余弦変換)される。この
信号は、1フレーム分時間遅延され、さらに絶対動きベ
クトルに基づいて動き補償がなされて次のフレームの画
像信号の誤差予測信号を算出するためのローカルデコー
ドデータとなる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来の動きベクトルの
符号化方法およびその装置は以上述べたように、絶対動
きベクトルを量子化後の信号とともに送っていたので、
例えばビデオカメラを振りながら静物を撮影した場合に
は、画面に残る物体の相対関係は変化がないにもかかわ
らず、大きな動きベクトルが算出されることになるとい
う問題点があった。
【0007】本発明は、以上に述べた従来技術の問題点
に鑑みてなされたものであり、画面内の物体の相互関係
が変化しない、あるいは非常に変化が少ない場合等に動
きベクトルの値を小さくすることができ、従って画像を
伝送、あるいは記録する際のデータの値を小さくするこ
とのできる動きベクトルの符号化方法およびその装置を
提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明の動きベクトルの符号化方法およびその装置
は、1フレームについて、画像中の複数の画素から構成
される単位ブロックに含まれる画素ごとに、各単位ブロ
ックについて行われる1フレーム前の予測データと画像
データとの差分の累加算の結果を、動き検出の試行ベク
トルの範囲の各画素について累加算し、前記1フレーム
ごとの1フレーム前の予測データと画像データとの差分
の累加算の結果の累加算の結果についてその最小値を求
めることにより単位ブロックごとの画面全体の動きベク
トルを検出して、符号化する。
【0009】また、画像中の複数の画素から構成される
単位ブロックごとに、単位ブロックに含まれる画素ごと
に、1フレーム前の予測データと画像データとの差分
を、動き検出の試行ベクトルの範囲の各画素について累
加算し、1フレームごとに、各単位ブロックについて行
われる前記1フレーム前の予測データと画像データとの
差分の累加算の結果を、動き検出の試行ベクトルの範囲
の各画素について累加算し、前記単位ブロックごとの1
フレーム前の予測データと画像データとの差分の累加算
の結果についてその最小値を求めることにより単位ブロ
ックごとの絶対動きベクトルを検出し、前記1フレーム
ごとの1フレーム前の予測データと画像データとの差分
の累加算の結果の累加算の結果についてその最小値を求
めることにより単位ブロックごとの画面全体の動きベク
トルを検出し、絶対動きベクトルと画面全体の動きベク
トルとの差分を相対動きベクトルとして符号化して出力
する。
【0010】また、絶対動きベクトルの長さの平均値と
相対動きベクトルの長さの平均値を比較し、絶対動きベ
クトルの長さの平均値よりも相対動きベクトルの長さの
平均値が大きい場合には絶対動きベクトルを出力し、相
対動きベクトルの長さの平均値よりも絶対動きベクトル
の長さの平均値が大きい場合には絶対動きベクトルを符
号化して出力することを特徴とする。
【0011】また、1フレームについて、画像中の複数
の画素から構成される単位ブロックに含まれる画素ごと
に、各単位ブロックについて行われる1フレーム前の予
測データと画像データとの差分の累加算の結果を、動き
検出の試行ベクトルの範囲の各画素について累加算する
累加算手段と、前記1フレームごとの1フレーム前の予
測データと画像データとの差分の累加算の結果の累加算
の結果についてその最小値を求めることにより単位ブロ
ックごとの画面全体の動きベクトルを検出して符号化す
る画面全体の動きベクトル符号化手段とを有する。
【0012】また、画像中の複数の画素から構成される
単位ブロックごとに、単位ブロックに含まれる画素ごと
に、1フレーム前の予測データと画像データとの差分
を、動き検出の試行ベクトルの範囲の各画素について累
加算するブロックごとの累加算手段と、1フレームごと
に、各単位ブロックについて行われる前記1フレーム前
の予測データと画像データとの差分の累加算の結果を、
動き検出の試行ベクトルの範囲の各画素について累加算
するフレームごとの累加算手段と、前記単位ブロックご
との1フレーム前の予測データと画像データとの差分の
累加算の結果についてその最小値を求めることにより単
位ブロックごとの絶対動きベクトルを検出する絶対動き
ベクトル検出手段と、前記1フレームごとの1フレーム
前の予測データと画像データとの差分の累加算の結果の
累加算の結果についてその最小値を求めることにより単
位ブロックごとの画面全体の動きベクトルを検出する画
面全体の動きベクトル検出手段と、絶対動きベクトルと
画面全体の動きベクトルとの差分を相対動きベクトルと
して符号化して出力する相対動きベクトル符号化手段と
を有する。
【0013】
【作用】動き評価回路に設けられ、ブロックごとに、1
フレーム前の予測データと入力される画像データの差分
の絶対値の積算値を記憶する積算値メモリの最小値を検
出することにより、ブロックマッチング法による絶対動
きベクトルを算出する。1フレームごとに、1フレーム
前の予測データと入力される画像データの差分の絶対値
の積算値を記憶する積算値メモリの最小値を検出するこ
とにより、ブロックマッチング法による画面全体の動き
ベクトルを算出する。1フレームごとの積算値を記憶す
る積算値メモリによりブロックマッチング法より動きベ
クトルの算出を行うとともに、画面全体の動きベクトル
を算出し、この両者の差をとり、相対動きベクトルを算
出する。
【0014】
【実施例】以下、本発明の動きベクトルの符号化方法お
よびその装置の実施例を説明する。図1は、本発明の動
きベクトルの符号化方法およびその装置が適用されるD
CT符号化装置1の構成を示す図である。図2は、動き
評価回路20の構成を示す図である。DCT符号化装置
1は、動き評価回路20に特徴を有し、入力される画像
データについてDCT符号化を行う装置である。
【0015】図1において、減算回路11は、ディジタ
ル演算を行い、動き補償回路19の出力(予測)データ
と入力される画像データ(ローカルデコードデータ)の
差分(予測誤差)データを算出する。DCT回路12
は、減算回路11で算出された差分データについて、離
散余弦変換を行い、予測誤差データの空間的な相関の除
去を行う。なお、DCT回路12は他の直交変換を行う
回路に置き換えることが可能である。
【0016】量子化回路13は、DCT回路12で離散
余弦変換された予測誤差データについて、例えば非線形
量子化等の量子化処理を行う。可変長符号化回路14
は、例えばランレングス可変長符号化により量子化回路
13で量子化された誤差予測信号、および動き評価回路
20で算出された相対動きベクトルを多重化して符号化
する。
【0017】逆量子化回路15は、量子化された予測誤
差データを量子化前に戻す処理(逆量子化)を行う。I
DCT回路16は、逆量子化回路15の出力データをD
CT前に戻す処理(IDCT処理(逆離散余弦変換))
を行う。
【0018】加算回路17は、ディジタル演算を行い、
動き補償回路19の出力データとIDCT回路16の出
力信号の加算を行い、予測データとして出力する。フレ
ームメモリ18は、例えばFIFO形式のRAMから構
成され、加算回路17の出力データ(予測データ)に1
フレーム分の時間遅延を与える。動き補償回路19は、
フレームメモリ18の出力データについて、動き評価回
路23で検出された動き情報に基づいて補償を行う。フ
レームメモリ22は、入力される画像データに対して1
フレーム分の時間遅延を与える。
【0019】動き評価回路20は入力画像データ(入力
1)とフレームメモリ18から入力される1フレーム前
の予測データ(入力2)に基づいて、最小残差探索型の
ブロックマッチング法により動きベクトルを算出すると
ともに積算値メモリ25に記憶された1フレーム前の動
きベクトルとの差分を積算し、積算値メモリ24との差
分を相対動きベクトルとして出力する。このような方法
を採ることにより、DCT符号化装置1から出力される
動きベクトルの情報量を減少させようとするものであ
る。DCT符号化装置1の各部分は図1に示すように接
続されている。
【0020】以下、動き評価回路20の構成および動作
を説明する。図2において、減算回路21は、動き補償
回路19から出力される1フレーム前の予測データ(入
力1)からフレームメモリ18から出力される予測デー
タ(入力2)を減算する。
【0021】カウンタ22は、画像データの入力のたび
にそのカウント値をインクリメントする。このカウント
値はアドレステーブル23において積算値メモリ24の
アドレスを発生するために使用される。このカウント値
は1フレーム分の画像データの処理が終了する度にリセ
ットされる。
【0022】アドレステーブル23は、カウンタ22の
カウント値に対応した第一の積算値メモリ24および第
二の積算値メモリ25共通のアドレスを発生する。第一
の積算値メモリ24は、減算回路21と絶対値回路26
で算出される、探索の対象となる範囲と処理の対象とな
るブロックのデータの差分の絶対値の積算値を記憶する
メモリである。1ブロックの処理が終了するたびに、第
一の積算値メモリ24の内容全ては0クリアされる。第
二の積算値メモリ25は、1ブロック分の第一の積算値
メモリ24に対する画像データの積算が終了した時点
で、第二の積算値メモリ25の内容に第一の積算値メモ
リ24の内容が加算され、記録される。1フレーム分の
処理が終了するたびに第二の積算値メモリ25の内容は
0クリアされる。なお、第一の積算値メモリ24、およ
び第二の積算値メモリ25は、後述する範囲B中の画素
を記憶可能なアドレス空間を有している。
【0023】絶対値回路26は、減算回路21における
1フレーム前の予測データ(入力1)からフレームメモ
リ18から出力される予測データ(入力2)の絶対値を
算出する。加算回路27は、アドレステーブル23で生
成された第一の積算値メモリ24のアドレスの内容を読
み出し、絶対値回路26で算出された1フレーム前の予
測データ(入力1)からフレームメモリ18から出力さ
れる予測データ(入力2)の絶対値を加算し、再び同一
アドレスに書き込む回路である。
【0024】最小値検出回路28、29は、それぞれ第
一の積算値メモリ24、第二の積算値メモリ25の内容
中で一番小さい値を検出する。加算回路30は、加算回
路27において算出された加算値に、第二の積算値メモ
リ25の同一アドレスから読み出した内容を加算し、第
二の積算値メモリ25の同一アドレスに書き込む。減算
回路31は、最小値算出回路28で検出された最小値の
画面上の座標から最小値算出回路29で検出された最小
値の画面上の座標を減算し、相対動きベクトルを算出す
る。制御回路32は、動き評価回路20の各部分のタイ
ミングの制御、カウンタ22の0クリア等の制御を行
う。
【0025】以下、図3を参照して動き評価回路20の
動作を説明する。図3は、動き評価回路20の動き評価
方法を説明する図である。図中に(A)で示す範囲(範
囲A)は、画像1フレームを示す。(B)で示す範囲
は、図中に(C)で示すブロックCの動き検出の対象と
なる範囲(範囲C)を示す。範囲Bは各辺が(2K+
1)画素の正方形の領域であり、例えば(K=13)で
ある。
【0026】(C)で示す範囲は動き検出の対象となる
範囲(範囲C)を示す。範囲Cは例えば各辺の長さが9
画素の正方形の領域である。ここで、通常範囲Cは(8
×8)画素等であることが多いが、説明の便宜上この値
とした。また、範囲B、範囲Cはここで述べる大きさに
限らない。(D)は、動き評価回路20による動き検出
の結果、範囲Cに対してその差分の絶対値が最小となる
ブロック(ブロックD)を示す。
【0027】範囲Cについての動きベクトルの検出は、
範囲B全ての画素と範囲Bの所定の画素、例えば図中の
座標で(0,0)の位置にある範囲Bの中心画素の間の
ベクトル(試行ベクトル)についてのブロック単位の差
分を積算することにより行われる。つまり、範囲Bの各
画素の画像データを、範囲Bにおける座標に対応付け
て、VX,Y 表記する。例えば、範囲Bの最も左上の画素
の画像データはV-24,24というように表記する。また、
範囲Cにある各画素の画像データを同様にCU,V と表記
する。
【0028】1つの試行ベクトルについて、1つの範囲
Cと同じ大きさのブロックを対応付けることができる。
さらに、このように各試行ベクトルで指定されたブロッ
ク(試行ブロック)中の画素と、範囲B中の画素は1対
1に対応する。従って、各試行ベクトルに対応する試行
ブロックと範囲Cの対応する画素についてその差分の絶
対値を積算してゆき、その積算値が最小となる画素と範
囲Bの中心の画素との間に張られるベクトルが絶対動き
ベクトルとなる。
【0029】減算回路21は、1フレーム前の予測デー
タ(入力1)からフレームメモリ18から出力される予
測データ(入力2)の差分を算出する。さらにこの差分
は絶対値回路26で絶対値化される。一方、カウンタ2
2は、範囲Bの処理の開始前に0クリアされたカウント
値を入力のあるたびにインクリメントしてゆく。このカ
ウント値はアドレステーブル23に入力され、カウント
値に対応した第一の積算値メモリ24、第二の積算値メ
モリ25のアドレスが生成される。
【0030】絶対値回路26の出力は、加算回路27に
おいて、第一の積算値メモリ24から読み出されたデー
タと加算され、再び同じアドレスに書き込まれる。つま
り、以上述べた動き評価回路20の動作により、各画素
について第一の積算値メモリ24において範囲Bの各画
素VX,Y に対応するアドレスに記憶される値WX,Y は、 ここで、ABCとは絶対値を示す。となる。このWX,Y
が最小となる画素VX,Y と画素C0,0 の張るベクトルが
絶対動きベクトルである。例えば、範囲Dの中心の画素
と画素C0,0 の張るベクトルがこれにあたる。最小値算
出回路28は、第一の積算値メモリ24に記憶されるデ
ータの値の内、最小のものを検出し、そのアドレスを出
力する。
【0031】第二の積算値メモリ25には、加算回路3
0により(式1)で表される値が同一フレームの処理の
開始から終了まで累加算される。第二の積算値メモリ2
5の内容は値が大きくなるので、例えば最小値を最小値
算出回路28で検出するたびに、その値を第二の積算値
メモリ25の全てのアドレスの内容から減算するように
構成してもよい。最小値算出回路29は、第二の積算値
メモリ25に記憶されるデータの値の内、最小のものを
検出し、そのアドレスを出力する。ここで、第二の積算
値メモリ25に記憶されるデータの最小値を与えるV
X,Yが画面全体の動きを示すベクトルとなる。つまり、
例えばビデオカメラを振りながら静物を撮影したような
場合には、画面に残る画像は全て一様な動きベクトルを
示すことになる。画面全体の動きベクトルとはこのよう
な動きベクトルをいう。
【0032】ここで、絶対動きベクトルから画面全体の
動きベクトルを減算すると、絶対動きベクトルから画面
全体の動きの成分が除去されることとなり、上記減算結
果から得られる相対動きベクトルは絶対動きベクトルよ
りも長さが短くなる。よって、DCT符号化装置1から
出力されるDCT符号化出力のデータ量も小さくするこ
とが可能となる。
【0033】以下、DCT符号化装置1の動作について
説明する。先ず、後述するリフレッシュ動作において、
画像ブロックの画像データはフレーム内符号化される。
画素データXi は、フレームiの所定の画素のディジタ
ル形式の8ビットデータである。DCT符号化装置1に
入力された画像データXi は、動き評価回路20に入力
されるとともにフレームメモリ22で1フレーム分の時
間遅延が与えられ、減算回路11に入力される。減算回
路11において、画像データは1フレーム前の既に符号
化された対応する画素の画像データX’i-1 と比較さ
れ、その差分データ(誤差予測信号)が算出される。
【0034】ここで、図中に減算回路11に付された
(+,−)の符号は、(+)の符号が付された入力のデ
ータから(−)のデータが付された入力のデータを減算
することを示している。つまり、誤差予測信号Ei は次
式で表される。 Ei =Xi −X’i-1 ・・・(式2) となる。
【0035】この誤差予測信号は、DCT回路12でD
CT(離散余弦変換)され、空間的な相関が排除され、
一部の係数にエネルギーが集中される。DCT回路12
の出力データは量子化回路13に入力される。以下、D
CT後の誤差予測信号をei、画像データをそれぞれx
i 、x’i-1 と表す。ここで、入力画像データが8ビッ
トであることから、数値(+255)〜数値(−25
5)の内の任意の値となり得る。この数値は9ビットで
表すことが可能であるが、これは入力画像データと比べ
て1ビット増えてしまっている。
【0036】一方、よく知られているように、誤差予測
信号の値は(0)を中心としてその近傍に集中してい
る。そこで、量子化回路13は誤差予測信号について、
その値が(0)に近いものについては短いビット長で符
号化し、値の大きい数値については長いビット数で符号
化(量子化)を行う。このような非線形符号化により、
この時点での入力画素信号の平均ビット長は例えば4〜
5ビット程度となる。このような符号化方法はエントロ
ピー符号化と呼ばれるものである。
【0037】ただし、このような符号化を行った場合は
誤差予測信号に量子化雑音が加わることになる。量子化
回路13からの出力は、上述のように差分誤差信号に量
子化雑音qi が加わった値q(ei )となる。 q(ei )=xi −xi-1 ’+qi ・・・(式3) この信号q(ei )は、可変長符号化回路14に入力さ
れ、ランレングス可変長符号化されて出力される。
【0038】一方、信号q(ei )は、逆量子化回路1
5に入力される。逆量子化回路15は信号q(ei )を
逆量子化し、信号ei を得る。信号ei はIDCT回路
16でIDCT(逆離散余弦変換)され、次式で表され
る信号Ei ’となる。 Ei ’=(Xi −Xi-1 ’)+Qi ・・・(式4) ここで、信号Qi は信号qi をIDCTした信号であ
る。
【0039】加算回路17は、この信号Ei ”に、フレ
ームメモリ18で遅延され、動き補償回路19で動き補
償された1フレーム前の対応する画素の画像データX
i-1 ”を加算し、次式で示される信号Xi ’(予測デー
タ)を得る。 Xi ’=(Xi −Xi-1 ’+Qi )+Xi-1 ” =Xi +(Xi-1 ”−Xi-1 ’)+Qi ・・・(式5) ここで、伝送路に誤りがなく、動き補償が十分な効果を
有する場合、 Xi-1 ”−Xi-1 ’≒0 となるため、結局、加算回路17から出力される信号は
もとの信号にIDCTされた量子化雑音Qi が加わるの
みとなる。
【0040】この信号Xi ’はフレームメモリ18に入
力され、1フレーム分の遅延が与えられ、動き補償回路
19および動き評価回路20に入力される。動き評価回
路20では、1フレーム分の時間遅延が与えられた信号
i ’(1フレーム前の予測データ)と入力される画像
データに基づいて上述したように相対動きベクトルおよ
び絶対動きベクトルを算出する。動き補償回路19は、
絶対動きベクトルを対応する画素の画像データに加算し
画像データXi ”を算出する。このようにして得られた
画像データXi ”(ローカルデコードデータ)は、次の
フレームの対応する画素の画像データについて誤差予測
信号を算出するために使用される。
【0041】一方、量子化回路13および逆量子化回路
15では、上述したように非線形符号化が行われるの
で、量子化雑音が蓄積してゆく。このために、時間軸方
向のエラーの蓄積が生じる。DCT符号化装置1は時間
軸方向のエラーの蓄積を最小限にするために、定期的に
(数〜数十フレームごと)に同一空間位置にある画像ブ
ロックを強制的にフレーム内符号化するリフレッシュ動
作を行う。
【0042】可変長符号化回路14は、量子化回路13
から出力される圧縮画像データをランレングス可変長符
号化し、さらに相対動きベクトルを多重化して出力す
る。
【0043】本実施例で述べた各加算回路等は、同等の
演算回路で置き換えることが可能である。また、相対動
きベクトルの値が絶対動きベクトルに比べて小さくなら
ないような特殊な画像を取り扱う場合は、図1に点線で
示すように従来と同じように絶対ベクトルを可変長符号
化回路14に入力するように切り換えて使用するように
構成することも可能である。なお、DCT符号化装置1
の出力信号を復号するためには、DCT符号化装置1は
1フレームに1つの画面全体の動きベクトルを復号側に
送り、復号側で相対ベクトルに画面全体の動きベクトル
を加えることにより容易に従来と同様な方法で復号を行
うことが可能である。
【0044】以上述べた実施例の他、本発明の動きベク
トルの符号化方法およびその装置は変形例として述べた
ような種々の構成を採ることができる。以上述べた実施
例は例示である。
【0045】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、画面
内の物体の相互関係が変化しない、あるいは非常に変化
が少ない場合等に動きベクトルの値を小さくすることが
でき、従って画像を伝送、あるいは記録する際のデータ
の値を小さくすることのできる動きベクトルの符号化方
法およびその装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の動きベクトルの符号化方法およびその
装置が適用されるDCT符号化装置の構成を示す図であ
る。
【図2】動き評価回路の構成を示す図である。
【図3】動き評価回路の動き評価方法を説明する図であ
る。
【符号の説明】
1・・・DCT符号化装置 11・・・減算回路 12・・・DCT回路 13・・・量子化回路 14・・・可変長符号化回路 15・・・逆量子化回路 16・・・IDCT回路 17・・・加算回路 18・・・フレームメモリ 19・・・動き補償回路 20・・・動き評価回路 21・・・減算回路 22・・・カウンタ 23・・・アドレステーブル 24・・・第一の積算値メモリ 25・・・第二の積算値メモリ 26・・・絶対値回路 27・・・加算回路 28・・・最小値算出回路 29・・・最小値算出回路 30・・・加算回路 31・・・減算回路

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】1フレームについて、画像中の複数の画素
    から構成される単位ブロックに含まれる画素ごとに、各
    単位ブロックについて行われる1フレーム前の予測デー
    タと画像データとの差分の累加算の結果を、動き検出の
    試行ベクトルの範囲の各画素について累加算し、 前記1フレームごとの1フレーム前の予測データと画像
    データとの差分の累加算の結果の累加算の結果について
    その最小値を求めることにより単位ブロックごとの画面
    全体の動きベクトルを検出し、符号化して出力する動き
    ベクトルの符号化方法。
  2. 【請求項2】画像中の複数の画素から構成される単位ブ
    ロックごとに、単位ブロックに含まれる画素ごとに、1
    フレーム前の予測データと画像データとの差分を、動き
    検出の試行ベクトルの範囲の各画素について累加算し、 1フレームごとに、各単位ブロックについて行われる前
    記1フレーム前の予測データと画像データとの差分の累
    加算の結果を、動き検出の試行ベクトルの範囲の各画素
    について累加算し、 前記単位ブロックごとの1フレーム前の予測データと画
    像データとの差分の累加算の結果についてその最小値を
    求めることにより単位ブロックごとの絶対動きベクトル
    を検出し、 前記1フレームごとの1フレーム前の予測データと画像
    データとの差分の累加算の結果の累加算の結果について
    その最小値を求めることにより単位ブロックごとの画面
    全体の動きベクトルを検出し、 絶対動きベクトルと画面全体の動きベクトルとの差分を
    相対動きベクトルとして符号化して出力する動きベクト
    ルの符号化方法。
  3. 【請求項3】絶対動きベクトルの長さの平均値と相対動
    きベクトルの長さの平均値を比較し、 絶対動きベクトルの長さの平均値よりも相対動きベクト
    ルの長さの平均値が大きい場合には絶対動きベクトルを
    符号化して出力し、 相対動きベクトルの長さの平均値よりも絶対動きベクト
    ルの長さの平均値が大きい場合には絶対動きベクトルを
    符号化して出力することを特徴とする請求項2に記載の
    動きベクトルの符号化方法。
  4. 【請求項4】1フレームについて、画像中の複数の画素
    から構成される単位ブロックに含まれる画素ごとに、各
    単位ブロックについて行われる1フレーム前の予測デー
    タと画像データとの差分の累加算の結果を、動き検出の
    試行ベクトルの範囲の各画素について累加算する累加算
    手段と、 前記1フレームごとの1フレーム前の予測データと画像
    データとの差分の累加算の結果の累加算の結果について
    その最小値を求めることにより単位ブロックごとの画面
    全体の動きベクトルを検出して符号化する画面全体の動
    きベクトル符号化手段とを有する動きベクトルの符号化
    方法。
  5. 【請求項5】画像中の複数の画素から構成される単位ブ
    ロックごとに、単位ブロックに含まれる画素ごとに、1
    フレーム前の予測データと画像データとの差分を、動き
    検出の試行ベクトルの範囲の各画素について累加算する
    ブロックごとの累加算手段と、 1フレームごとに、各単位ブロックについて行われる前
    記1フレーム前の予測データと画像データとの差分の累
    加算の結果を、動き検出の試行ベクトルの範囲の各画素
    について累加算するフレームごとの累加算手段と、 前記単位ブロックごとの1フレーム前の予測データと画
    像データとの差分の累加算の結果についてその最小値を
    求めることにより単位ブロックごとの絶対動きベクトル
    を検出する絶対動きベクトル検出手段と、 前記1フレームごとの1フレーム前の予測データと画像
    データとの差分の累加算の結果の累加算の結果について
    その最小値を求めることにより単位ブロックごとの画面
    全体の動きベクトルを検出する画面全体の動きベクトル
    検出手段と、 絶対動きベクトルと画面全体の動きベクトルとの差分を
    相対動きベクトルとして符号化して出力する相対動きベ
    クトル符号化手段とを有する動きベクトルの符号化装
    置。
JP33818792A 1992-11-25 1992-11-25 動きベクトルの符号化方法およびその装置 Pending JPH06165165A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP33818792A JPH06165165A (ja) 1992-11-25 1992-11-25 動きベクトルの符号化方法およびその装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP33818792A JPH06165165A (ja) 1992-11-25 1992-11-25 動きベクトルの符号化方法およびその装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06165165A true JPH06165165A (ja) 1994-06-10

Family

ID=18315746

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP33818792A Pending JPH06165165A (ja) 1992-11-25 1992-11-25 動きベクトルの符号化方法およびその装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH06165165A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6771826B2 (en) 1996-01-22 2004-08-03 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Digital image encoding and decoding method and digital image encoding and decoding device using the same

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6771826B2 (en) 1996-01-22 2004-08-03 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Digital image encoding and decoding method and digital image encoding and decoding device using the same
US7016544B2 (en) 1996-01-22 2006-03-21 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Digital image encoding and decoding method and digital image encoding and decoding device using the same

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2891772B2 (ja) イメージフレームのランダムスキャンニングを用いるディジタルイメージコーディング法
KR100477647B1 (ko) 영상의 움직임 보정 장치 및 방법
US5657087A (en) Motion compensation encoding method and apparatus adaptive to motion amount
JPH05115061A (ja) 動きベクトル符号器および復号器
WO2009130886A1 (ja) 動画像符号化装置、撮像装置及び動画像符号化方法
JP2000333163A (ja) 復号装置及び方法、符号化装置及び方法、画像処理システム、画像処理方法
JP3918263B2 (ja) 圧縮符号化装置および符号化方法
JPH10215457A (ja) 動画像復号方法及び動画像復号装置
JP3778208B2 (ja) 画像符号化装置及び画像符号化方法
JP2010081498A (ja) 画像圧縮符号化方法、及び装置
JP4126044B2 (ja) 動画像符号化装置及び方法
JP2004521547A (ja) ビデオ符号化器及び記録装置
JPH06165165A (ja) 動きベクトルの符号化方法およびその装置
US8111748B2 (en) Method and apparatus for video coding
KR100240620B1 (ko) 양방향의 반화소 움직임 추정을 위한 대칭 탐색 윈도우를 형성하는 방법 및 장치
JP4154772B2 (ja) 画像情報変換装置および変換方法
JPH0795590A (ja) 映像信号処理装置、映像信号処理方法及び撮像装置
JP2008199521A (ja) 画像処理装置およびその方法
JPH05236462A (ja) 画像データ処理装置
JP2003324732A (ja) 画像処理装置およびその方法
JPH10164596A (ja) 動き検出装置
JP4470440B2 (ja) 画像群のウェーブレット時間係数を算出する方法
JP2000299865A (ja) 動画像符号化装置及びその方法
JP2000156864A (ja) 動画像復号処理装置
JPH10145793A (ja) 画像符号化装置とその方法、および、画像復号化装置とその方法