JPH06164399A - 完全差動式逐次比較型a/d変換器 - Google Patents

完全差動式逐次比較型a/d変換器

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JPH06164399A
JPH06164399A JP30855892A JP30855892A JPH06164399A JP H06164399 A JPH06164399 A JP H06164399A JP 30855892 A JP30855892 A JP 30855892A JP 30855892 A JP30855892 A JP 30855892A JP H06164399 A JPH06164399 A JP H06164399A
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JP30855892A
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English (en)
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Yukitaka Komazawa
志高 駒澤
Shigeki Imaizumi
栄亀 今泉
Masao Hotta
正生 堀田
Yuji Hatano
雄治 波多野
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Hitachi ULSI Engineering Corp
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi ULSI Engineering Corp
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 アナログ・ディジタル混在LSIに内蔵する
A/D変換器の信頼性と性能の向上を図る。 【構成】 アナログ入力を差動化する差動増幅器と、サ
ンプル/ホールド機能を有する差動増幅器を用いた差動
電圧比較器と、ラダー抵抗とそれを駆動するスイッチ群
かなり、上位ビットに相当する基準差電圧を決定する上
位ビット用D/A変換器と、2つの差動入力に対してそ
れぞれ下位ビットに対応する複数の重み付きコンデンサ
列とスイッチ群を2系統用いた下位ビット用D/A変換
器と、それらのスイッチを制御する制御ロジックを具備
する完全差動式逐次比較型A/D変換器。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アナログ信号をディジ
タル信号に変換するA/D変換器に係わり、特に、アナ
ログ−ディジタル混在LSIに内蔵するのに好適な完全
差動式逐次比較型A/D変換器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、キャパシタアレイとラダー抵抗を
組合せた逐次比較型A/D変換器には数多くの回路が紹
介されている。例えば、米国特許第4200863号に
記載のように、次の図12に示す回路がある。
【0003】図12は、従来の逐次比較型A/D変換器
の回路構成を示す回路図である。この逐次比較型A/D
変換器において、基準電圧発生器13は、基準電圧Vr
efを16分割する抵抗群R1〜R16を含んでいる。
また、重み付きキャパシタアレイ(コンデンサ列)10
は、9個のキャパシタ(C、C、2C、…、128C、
および、256C)からなっており、スイッチS46、
S47を選択して、抵抗群により16分割された電圧を
更に256階調に分圧する。また、この逐次比較型A/
D変換器は、サンプル/ホールド機能を有し、11は電
圧比較器で、12は逐次近似論理回路を具備する制御ロ
ジック(図中、SAR(Successive App
roximition Registor、逐次比較レ
ジスタ)と記載)であり、電圧比較器11の出力に基づ
き、各スイッチを制御する。
【0004】この逐次比較型A/D変換器の動作は次の
ようになる。まず、スイッチS38を閉じ、重み付きキ
ャパシタアレイ10内の全てのキャパシタの一方の電極
をグランドに接続する。また、もう一方の電極は、スイ
ッチS39〜S45を2側に、および、スイッチS47
を3側に接続して、変換対象であるアナログ電圧Vin
をサンプリングする。次に、スイッチS38を開き、ス
イッチS46、S47を1側に接続し、制御ロジック1
2により、基準電圧発生器13の抵抗群のスイッチS4
8〜S52を選択し、また、スイッチS46、S47を
2側に接続し、スイッチS49〜S52を選択して逐次
比較を行う。スイッチS48〜S51で選択した基準電
圧を、スイッチS39〜S45により更に256階調に
分圧して逐次比較を行う。以上の動作により変換シーケ
ンスが完了し、制御ロジック12から、アナログ電圧V
inに相当するディジタルコードが生成される。
【0005】しかし、このような逐次比較型A/D変換
器は、1つの基準入力と1つの入力信号の大小を比較す
る構成の比較器であるため、アナログ−ディジタル混在
LSIに内蔵する場合には、ディジタル回路部からの雑
音が、基準電圧あるいは入力信号に混入し、比較誤りと
なり易く、高精度を得ることができない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】解決しようとする問題
点は、従来の逐次比較型A/D変換器は、1つの基準入
力と1つの入力信号の大小を比較する構成の比較器であ
るため、アナログ−ディジタル混在LSIに内蔵する場
合には、ディジタル回路部からの雑音による比較誤りが
発生し易くなってしまう点である。本発明の目的は、こ
れら従来技術の課題を解決し、A/D変換器へのディジ
タル回路部からの同相の雑音をキャンセルし、A/D変
換器をアナログ−ディジタル混在LSIに内蔵しても、
高精度な比較結果を得ることができ、信頼性および性能
の向上を可能とする完全差動式逐次比較型A/D変換器
を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の完全差動式逐次比較型A/D変換器は、
(1)変換対象のアナログ入力電圧と所定の参照電圧と
の第1の差電圧を出力する差電圧出力部と、この差電圧
出力部から出力された第1の差電圧を保持する差電圧保
持部と、最上位ビットから最下位ビットまで順次に入力
されるビット列信号に対応して、所定の電圧差となる第
1および第2の基準電圧のそれぞれを、差電圧出力部に
順次に出力する基準差電圧出力部と、この基準差電圧出
力部からの第1および第2の基準電圧に基づき差電圧出
力部が出力する第2の差電圧と、差電圧保持部に保持し
た第1の差電圧とを比較する電圧比較部と、この電圧比
較部による比較結果に基づき、第2の差電圧を第1の差
電圧に一致させるように、基準差電圧出力部に順次に入
力するビット列信号を変化させる制御部とからなり、ア
ナログ入力電圧を、この制御部から出力されるビット列
信号に変換することを特徴とする。また、(2)上記
(1)に記載の完全差動式逐次比較型A/D変換器にお
いて、基準差電圧出力部は、制御部から順次に入力され
る上位ビットに対応して、第1の差電圧に近似する第2
の差電圧となる第1および第2の基準電圧のそれぞれを
順次に出力する上位ビット差電圧出力部と、この上位ビ
ット差電圧出力部から最終的に出力された第1および第
2の基準電圧のそれぞれに、制御部から順次に入力され
る下位ビットに対応する所定の電圧を順次に加減して出
力する下位ビット差電圧出力部とを具備することを特徴
とする。また、(3)上記(2)に記載の完全差動式逐
次比較型A/D変換器において、上位ビット差電圧出力
部は、所定の電圧間に複数の抵抗体を直列接続したラダ
ー抵抗を具備し、このラダー抵抗により分圧して得られ
る複数の電圧から、上位ビットに対応する第1、第2の
基準電圧を選択的に出力することを特徴とする。また、
(4)上記(2)、もしくは、(3)のいずれかに記載
の完全差動式逐次比較型A/D変換器において、下位ビ
ット差電圧出力部は、上位ビット差電圧出力部から出力
された第1の基準電圧に、制御部から順次に入力される
下位ビットに対応する電圧を加減する第1のコンデンサ
列と、上位ビット差電圧出力部から出力された第2の基
準電圧に、制御部から順次に入力される下位ビットに対
応する電圧を加減する第2のコンデンサ列とを具備する
ことを特徴とする。また、(5)上記(4)に記載の完
全差動式逐次比較型A/D変換器において、第1および
第2のコンデンサ列は、それぞれ所定の重み付けの複数
のコンデンサを並列に接続してなることを特徴とする。
また、(6)上記(1)に記載の完全差動式逐次比較型
A/D変換器において、所定の電圧と、この所定の電圧
をそれぞれ所定の値に分圧した複数の電圧を出力する基
準電圧発生部を具備し、基準差電圧出力部は、この基準
電圧発生部からの所定の電圧に基づき、制御部から順次
に入力される上位ビットに対応して、第1および第2の
基準電圧を順次に出力し、基準電圧発生部は、この基準
差電圧出力部が上位ビットに基づき最終的に出力した第
1および第2の基準電圧に対応する電圧を、制御部から
の制御に基づき、分圧した複数の電圧から選択的に出力
し、基準差電圧出力部は、この基準電圧発生部からの分
圧した電圧に基づき、制御部から順次に入力される下位
ビットに対応して、第1および第2の基準電圧を順次に
出力することを特徴とする。また、(7)上記(6)に
記載の完全差動式逐次比較型A/D変換器において、基
準電圧発生部は、所定の電圧間に複数の抵抗体を直列接
続したラダー抵抗を具備し、このラダー抵抗により分圧
して得られる複数の電圧と所定の電圧を出力することを
特徴とする。また、(8)上記(6)、もしくは、
(7)のいずれかに記載の完全差動式逐次比較型A/D
変換器において、基準差電圧出力部は、基準電圧発生部
から出力された第1の基準電圧に、制御部から順次に入
力されるビット列信号に対応する電圧を加減する第3の
コンデンサ列と、基準電圧発生部から出力された第2の
基準電圧に、制御部から順次に入力されるビット列信号
に対応する電圧を加減する第4のコンデンサ列とを具備
することを特徴とする。また、(9)上記(8)に記載
の完全差動式逐次比較型A/D変換器において、第3お
よび第4のコンデンサ列は、それぞれ所定の重み付けの
複数のコンデンサを並列に接続してなることを特徴とす
る。また、(10)上記(1)から(9)のいずれかに
記載の完全差動式逐次比較型A/D変換器において、変
換対象のアナログ入力電圧と所定の参照電圧との差の増
加に比例して増加する第1の入力電圧と、差の増加に比
例して減少する第2の入力電圧とを出力する差動増幅器
を設け、差電圧出力部は、この差動増幅器から出力され
る第1および第2の入力電圧に基づき、第1の差電圧を
出力することを特徴とする。また、(11)アナログ入
力電圧と所定の参照電圧との差の増加に比例して増加す
る第1の入力電圧と、アナログ入力電圧と所定の参照電
圧と差の増加に比例して減少する第2の入力電圧とを出
力する差動増幅器、所定の電圧間に複数の抵抗体を直列
接続したラダー抵抗により分圧して得られる複数の基準
電圧を発生する第1の基準電圧発生回路、この第1の基
準電圧発生回路が発生する複数の基準電圧の中で、最も
高い電圧より所定の電圧だけ低い第3の基準電圧と、こ
の第3の基準電圧より所定の電圧だけ低い第4の基準電
圧と、第3の基準電圧より抵抗体一つ分に相当する電圧
だけ高い第5の基準電圧と、第4の基準電圧より抵抗体
1つ分に相当する電圧だけ低い第6の基準電圧とを選択
して取り出す第1のスイッチ回路、複数のコンデンサを
共通接続した一端側から、他端側に接続される入力電圧
に対応する第3の入力電圧を出力する第1のコンデンサ
列と、複数のコンデンサを共通接続した一端側から、他
端側に接続される入力電圧に対応する第4の入力電圧を
出力する第2のコンデンサ列、第1のコンデンサ列の他
端側への接続を、差動増幅器からの第1の入力電圧への
共通接続から、第1のスイッチ回路で選択される第3〜
第6の基準電圧への選択的な接続に切り換える第2のス
イッチ回路、第2のコンデンサ列の他端側への接続を、
差動増幅器からの第2の入力電圧への共通接続から、第
1のスイッチ回路で選択される第3〜第6の基準電圧へ
の選択的な接続に切り換える第3のスイッチ回路、第1
のコンデンサ列からの第3の入力電圧と、第2のコンデ
ンサ列からの第4の入力電圧との差電圧を増幅して比較
する差動電圧比較器、所定の時間、第1のコンデンサ列
の他端側に差動増幅器からの第1の入力電圧を、第2の
コンデンサ列の他端側に差動増幅器からの第2の入力電
圧を、それぞれ共通接続するように第2のスイッチ回路
と第3のスイッチ回路を制御するための第1の制御信号
と、所定の時間後に、第1のコンデンサ列の他端側に第
3の基準電圧を、第2のコンデンサ列の他端側に第4の
基準電圧を、それぞれ共通接続するように第2のスイッ
チ回路と第3のスイッチ回路を制御するための第2の制
御信号と、第1の基準電圧発生回路により出力された複
数の基準電圧から、差動電圧比較器の比較結果に応じた
第3〜第6の基準電圧を取り出すように、第1のスイッ
チ回路を選択的に切り換えるための第3の制御信号と、
差動電圧比較器の比較結果に応じて、第1のコンデンサ
列と第2のコンデンサ列のそれぞれの他端に、第3の制
御信号により最終的に決定された第3、第5の基準電圧
と第4、第6の基準電圧を選択的に接続するように、第
2のスイッチ回路と第3のスイッチ回路を制御するため
の第4の制御信号とを発生する第1の制御ロジックを設
けることを特徴とする。また、(12)上記(11)に
記載の完全差動式逐次比較型A/D変換器において、第
1の基準電圧発生回路に代えて、所定の電圧間に複数の
抵抗体を直列接続したラダー抵抗により分圧して、第3
および第5の基準電圧を発生する第2の基準電圧発生回
路と、所定の電圧間に複数の抵抗体を直列接続したラダ
ー抵抗により分圧して、第4および第6の基準電圧を発
生する第3の基準電圧発生回路とを設けることを特徴と
する。また、(13)上記(11)に記載の完全差動式
逐次比較型A/D変換器において、第1の制御ロジック
に代えて、第1の制御信号と、第1の基準電圧発生回路
による複数の基準電圧のうち、最も高い第7の基準電圧
と最も低い第8の基準電圧、および、この第8の基準電
圧と等しい第9の基準電圧と第7の基準電圧と等しい第
10の基準電圧とを選択して取り出すように第1のスイ
ッチ回路を制御するための第5の制御信号と、差動電圧
比較器の比較結果に応じて、第7と第8の基準電圧およ
び第9と第10の基準電圧をそれぞれ第1および第2の
コンデンサ列の他端に選択的に接続するように、第2お
よび第3のスイッチ回路を制御するための第6の制御信
号と、この第6の制御信号により最終的に決定された基
準電圧に相当する第7〜第10の基準電圧を取り出すよ
うに第1のスイッチ回路を制御するための第7の制御信
号と、差動電圧比較器の比較結果に応じて、第1および
第2のコンデンサ列の他端に、それぞれ第7と第8の基
準電圧および第9と第10の基準電圧を選択的に接続す
るように第2および第3のスイッチ回路を制御するため
の第8の制御信号とを発生する第2の制御ロジックを設
けることを特徴とする。
【0008】
【作用】本発明においては、A/D変換器内部の電圧比
較器を完全差動化し、かつ、D/A変換器を、ラダー抵
抗や二組のコンデンサ列を用いてD/A変換器の差動化
を行なう。このように、A/D変換器を完全差動化する
ことにより、同相の雑音が差動入力あるいは差動基準電
圧に混入してもそれをキャンセルでき、アナログ−ディ
ジタル混在LSIに内蔵する場合にも、高精度なA/D
変換器とすることができる。
【0009】
【実施例】以下、本発明の実施例を、図面により詳細に
説明する。図1は、本発明の完全差動式逐次比較型A/
D変換器の本発明に係わる構成の第1の実施例を示すブ
ロック図である。本図において、1は、変換対象のアナ
ログ入力電圧と所定の参照電圧との差の増加に比例して
増加する第1の入力電圧(入力信号Vin+)と、差の増
加に比例して減少する第2の入力電圧(入力信号Vin
-)とを出力する差動増幅器、2は、差動増幅器1から
出力される入力信号(Vin+/Vin-)に基づき、第1の
差電圧を出力する差電圧出力部、3は、差電圧出力部2
から出力された第1の差電圧を保持する差電圧保持部、
4は、最上位ビットから最下位ビットまで順次に入力さ
れるビット列信号に対応して、所定の電圧差となる第1
の基準電圧(基準電圧Vr+)および第2の基準電圧(基
準電圧Vr-)のそれぞれを、差電圧出力部2に順次に出
力する基準差電圧出力部、5は、基準差電圧出力部4か
ら出力される第1および第2の基準電圧(Vr+/Vr-)
に基づき、差電圧出力部2が出力する第2の差電圧と、
差電圧保持部3に保持した第1の差電圧とを比較する電
圧比較部、6は、スイッチ回路(図中、SWTと記載)
7、8の接続切り換えを制御して、電圧比較部5への入
力を、入力信号(Vin+/Vin-)から基準電圧(Vr+/
Vr-)に切り換えると共に、電圧比較部5による比較結
果に基づき、第2の差電圧を第1の差電圧に一致させる
ように、基準差電圧出力部4に順次に入力するビット列
信号を変化させる制御ロジック(SAR)である。
【0010】このような構成により、本第1の実施例の
完全差動式逐次比較型A/D変換器は、アナログ入力電
圧を、制御ロジック6から出力されるビット列信号(D
out)に変換する。特に、A/D変換器を完全差動化する
構成としているので、同相の雑音が、第1の入力電圧
(入力信号Vin+)と第2の入力電圧(入力信号Vin
-)、あるいは、基準差電圧出力部4からの第1および
第2の基準電圧(基準電圧Vr+/基準電圧Vr-)に混入
しても、それをキャンセルでき、A/D変換器を高精度
なものとすることができる。以下、このような完全差動
式逐次比較型A/D変換器の詳細な構成と動作を、次の
図2〜図8を用いて説明する。
【0011】図2は、図1における完全差動式逐次比較
型A/D変換器の本発明に係わる詳細な構成の第1の実
施例を示すブロック図である。本第1の実施例では、9
ビットの完全差動式逐次比較型A/D変換器を示し、本
図2において、21は、アナログ入力を入力信号Vin
+、Vin-(第1、第2の入力電圧)に変換する差動増幅
器、22は、完全差動増幅器22aとその比較結果を保
持するラッチ22bからなり、図1における差電圧出力
部2と差電圧保持部3、電圧比較部5の処理を行なう差
動電圧比較器、23は、単位容量(C)と並列に、その
1倍、2倍、4倍、8倍、16倍の容量を持つ本発明の
第1、第2のコンデンサ列としてのコンデンサ列C〜1
6CとスイッチD4〜D0、および、差動電圧比較器2
2への入力を切り換えるスイッチ群SW1を、差動増幅
器21からの+入力側と−入力側のそれぞれに対応して
2組構成してなる下位ビット用D/A変換器、24は、
フルスケール電圧(Vfs=所定の電圧VRT−所定の
電圧VRB)を32階調に分圧する本発明の第1の基準
電圧発生回路としての16個の抵抗群と、その分圧した
電圧を選択するスイッチS0〜S16、および、その電
圧を選択的に下位ビット用D/A変換器に供給するスイ
ッチTP1、TP2、BP1、BP2、TM1、TM
2、BM1、BM2から構成される上位ビット用D/A
変換器、25は、本発明の第1〜第4の制御信号を発生
して上述のスイッチ群を制御する第1の制御ロジック
(以下、制御ロジックと記載)である。
【0012】尚、下位ビット用D/A変換器23と上位
ビット用D/A変換器24により、図1における基準差
電圧出力部4を構成し、本発明に係わる第3〜第6の基
準電圧を出力する。また、スイッチS0〜S16、およ
び、スイッチTP1、TP2、BP1、BP2、TM
1、TM2、BM1、BM2により、本発明の第1のス
イッチ回路を構成する。また、スイッチD4〜D0、お
よび、スイッチ群SW1により、本発明の第2、第3の
スイッチ回路を構成する。
【0013】このように、A/D変換器を完全差動化す
る構成とすることにより、同相の雑音が差動入力あるい
は差動基準電圧に混入してもそれをキャンセルでき、A
/D変換器を高精度なものとすることができる。例え
ば、差動信号(入力信号Vin+、Vin-)に、同相の雑音
(Vdn)が混入した場合を考える。完全差動電圧比較器
22の+側と−側の入力は、それぞれ、 Vin+=(Vin+)+(Vdn) Vin-=(Vin-)+(Vdn) となるため、差動入力(ΔVin)は、 ΔVin={(Vin+)+(Vdn)}−{(Vin-)+(Vdn)} =(Vin+)−(Vin-) となる。
【0014】また、基準電圧(Vr+、Vr-)に、同相の
雑音(Vrn)が混入した場合についても同様に、基準電
圧(Vr+)と基準電圧(Vr-)は、それぞれ、 Vr+=(Vr+)+(Vrn) Vr-=(Vr-)+(Vrn) となる。差動基準電圧(ΔVr)は、まず、上位ビット
の場合(Vr+=VB+、Vr-=VB-)、 ΔVr={(VB+)+(Vrn)}−{(VB-)+(Vrn)} =(VB+)−(VB-) となる。
【0015】次に、下位ビットの場合(Vr+=(VT
+)−(VB+)、Vr-=(VT-)−(VB-))は、 ΔVr=[{(VT++Vrn)−(VB+−Vrn)} ×(D4/2+D3/22+D2/23+D1/24+D0/25) +(VB++Vrn)] −[{(VT-+Vrn)−(VB-+Vrn)} ×(D4/2+D3/22+D2/23+D1/24+D0/25) +(VB-+Vrn)] ={(VT+−VB+)−(VT-−VB-)} ×(D4/2+D3/4+D2/8+D1/16+D0/32) +(VB+−VB-) となる。尚、D4〜D0は各ビット(制御パルス)を示
し、「0」または「1」である。以上のように、同相の
雑音が混入した場合にも、完全差動化することにより、
理論的にその雑音をキャンセルできる。
【0016】以下、本発明に係わる動作の説明を行な
う。まず、制御ロジック25からのφsp=「1」の制
御信号により、下位ビット用D/A変換器23のスイッ
チSW1が、差動増幅器21側に接続され、それぞれの
コンデンサC〜16Cを介して、差動電圧比較器22
に、差動入力信号Vin+、Vin-が入力される。差動電圧
比較器22は、サンプル/ホールド機能を有し、この
時、入力信号Vin+、および、入力信号Vin-のサンプル
値を得て、そして、次の制御信号φsp=「0」により
ホールドする。また、この制御信号φsp=「0」によ
り、スイッチSW1の接続先が、差動増幅器21側か
ら、各スイッチD0〜D4側に切り換わる。この時、制
御ロジック25の制御により、各スイッチD0〜D4
は、全て基準電圧VB+、および、基準電圧VB-側に接
続され、かつ、上位ビット用D/A変換器24の各スイ
ッチTP1、TM1、BP2、BM2が閉じられる。
【0017】そして、制御ロジック25は、上位ビット
用D/A変換器24のラダー抵抗LR1用のスイッチS
8(S7)を閉じて、基準電圧Vfs/2(フルスケー
ル電圧Vfs=所定の電圧VRT−所定の電圧VRB)
を各コンデンサC〜16C列に印加させ、基準電圧比較
器22を介して、その基準電圧差(VB+−VB-)と入
力信号の差(Vin+−Vin-)とを比較する。その比較結
果に基づき、制御ロジック25は、次の2つ場合の一方
のスイッチ動作と、その電圧比較を基準電圧比較器22
を介して行う。このスイッチ動作と電圧比較が継続され
て上位ビットが決定される。
【0018】ケース(1) Vin+−Vin->VB+−VB-=0であれば、MSB=1
として、上位ビット用D/A変換器24のスイッチS1
2(S3)を閉じ、TP1、TM1、BP2、BM2を
閉じたままとして、VB+−VB-=3Vfs/4−Vf
s/4=Vfs/2を、差電圧比較器22に入力する。 ケース(2) Vin+−Vin-<VB+−VB-=0であれば、MSB=0
として、上位ビット用D/A変換器24のスイッチS4
(S11)を閉じ、TP1、TM1、BP2、BM2を
開き、TP2、TM2、BP1、BM1を閉じて、VB
+−VB-=Vfs/4−3Vfs/4=−Vfs/2
を、差で夏比較器22に入力する。
【0019】このようにして、上位ビットが決定した
ら、上位ビット用D/A変換器24のスイッチS0〜S
16の内で、上位ビットに相当するスイッチと、「その
上位ビット−1」の値に相当するスイッチを閉じ、下位
ビット用D/A変換器23に、基準電圧(VT+、VB
+、および、VT-、VB-)を入力する。その基準電圧
範囲内を、キャパシタアレイ、すなわち、コンデンサC
〜16C列、および、スイッチD0〜D4で、32階調
に分圧して差動電圧比較器22に入力し、差動電圧比較
器22で、差動入力電圧ΔVinと差動基準電圧ΔVrと
の電圧比較を行う。 ΔVin =Vin+−Vin- ΔVr={(VT+−VB+)×(D4/2+D3/22+D2/23 +D1/24+D0/25)+VB+} −{(VT-−VB-)×(D4/2+D3/22+D2/23 +D1/24+D0/25)+VB-} ={(VT+−VB+)−(VT-−VB-)} ×(D4/2+D3/4+D2/8+D1/16+D0/32) +(VB+−VB-) 尚、D4〜D0は各ビット(制御パルス)を示し、「0」
または「1」である。ここで、まず、ビットD4に対応
してスイッチD4を閉じて比較し、次に、ビットD3
対応してスイッチD3を閉じて比較し、以下、スイッチ
D2〜D0と繰り返して、下位ビットを決定する。
【0020】例えば、スイッチD4を閉じて比較した場
合、 ΔVin>{(VT+−VB+)−(VT-−VB-)}/2+(VB+−VB-) の場合、ビット(制御パルス)D4=「1」として、ス
イッチD4は閉じたままで、スイッチD3を閉じる。 ΔVin<{(VT+−VB+)−(VT-−VB-)}/2+(VB+−VB-) の場合、ビット(制御パルス)D4=「0」として、ス
イッチD4を開いて、スイッチD3を閉じる。以上のよ
うに動作して、本第1の実施例の完全差動式逐次比較型
A/D変換器は、A/D変換を完了して、アナログ入力
に相当するディジタルコードを決定する。
【0021】次に、本第1の実施例の完全差動式逐次比
較型A/D変換器の差動電圧比較器22の詳細を、図3
を用いて説明する。図3は、図2における差動電圧比較
器の構成の第1の実施例を示すブロック図である。本第
1の実施例の差動電圧比較器は、差動チョッパ型増幅器
31〜33による3段構成で、コンデンサ30a〜30
dで接続された各差動チョッパ型増幅器31〜33の入
出力間に、図2における制御ロジック25からのサンプ
ル/ホールドの切換用パルス(制御信号)φspにより
サンプルとホールドモードを切り換えるスイッチ34〜
39が接続されている。
【0022】このような構成により、まず、制御信号φ
sp=「1」により、各スイッチ34〜39が閉じ、各
差動チョッパ型増幅器31〜33の入出力端間が短絡さ
れる。それと同時に、コンデンサ30a〜30d列に、
図2における差動増幅器21による差動入力信号(Vin
+、Vin-)が印加される。そして、図2における制御ロ
ジック25からの次の制御信号φsp=「0」により、
差動電圧比較器の入出力端間のスイッチ34〜39が開
放され、入力信号Vin+、および、入力信号Vin-のサン
プル/ホールドが完了する。
【0023】次に、図2における完全差動式逐次比較型
A/D変換器の制御ロジック25の詳細を、図4〜図8
を用いて説明する。図4は、図2における制御ロジック
の構成の一実施例を示すブロック図である。本図におい
て、41は、スタート信号STOにより、基本クロック
CLKを基に、パルスP0〜P8、Pr、Pa、および、
クロック信号CLと、変換終了信号ENDを発生させる
パルス発生回路、42は、図2における差動電圧比較器
22から入力される比較結果を示す信号(比較器出力C
MP)に基づき、パルス発生回路41からの各パルスを
制御して、制御パルスD8〜D0を発生するための逐次比
較ロジック回路、43は、逐次比較ロジック回路42か
らの制御パルスD8〜D5に基づき、図2における上位ビ
ット用D/A変換器24の各スイッチS0〜S15、B
P1、BM1、TP2、TM2、BP2、BM2、TP
1、TM1を制御する信号を生成するデコーダである。
さらに、次の図5〜図8を用いて、パルス発生回路4
1、逐次比較ロジック回路42、デコーダ43のそれぞ
れの詳細な構成と動作の説明を行なう。
【0024】図5は、図4におけるパルス発生回路の本
発明に係わる構成の一実施例を示すブロック図である。
本実施例のパルス発生回路は、ANDゲート50aを介
して入力されるスタート信号STOにより、基本クロッ
クCLKの反転した信号に同期したパルスSTを作り、
インバータ51aからの出力と共にANDゲート50b
に出力するフリップフロップ(図中、SR0と記載)5
2と、インバータ51b、51cを介して入力される基
本クロックCLKに同期してシフト動作するシフトレジ
スタ(図中、SR1〜SR11と記載)53a〜53k
と、ENORゲート54を介して最終のシフトレジスタ
53kに接続されたフリップ・フロップ(図中、RSF
Fと記載)55とにより構成されている。
【0025】フリップ・フロップ55が、最初のシフト
レジスタ53aからのパルスPaにより、リセットさ
れ、シフトレジスタ53kの出力P0とスタート信号S
TOとのENORゲート54の出力によりセットされ、
変換終了信号END=「1」となる。変換終了信号EN
D=「1」のときに、スタート信号STO=「1」にな
ると、変換動作が開始され、基本クロックCLKの反転
した信号に同期したパルスSTが、ANDゲート50b
を通って、シフトレジスタ53aに入力される。そし
て、このシフトレジスタ53aにより、基本クロックC
LKの立上りで、パルスPaは「1」となり、シフトレ
ジスタからの変換終了信号ENDは「0」となる。
【0026】尚、パルスPaは、次の基本クロックCL
Kの立上りで「0」となるが、スタート信号STOが
「1」であるため、ENORゲート54の出力は「0」
となり、前の状態を保持し、変換終了信号END=
「0」のままである。以下、シフトレジスタ53b〜5
3kにより、そのパルスPaが、基本クロックCLKの
立上り毎に順々にシフトされていく。そして、最終のシ
フトレジスタ53kの出力P0が「1」になると、シフ
トレジスタ55からの変換終了信号END=「1」とな
り、変換が終了する。
【0027】図6は、図4における逐次比較ロジック回
路の本発明に係わる構成の一実施例を示すブロック図で
ある。本実施例の逐次比較ロジック回路は、図5におけ
るパルス発生回路からのパルスPa、Pr、P8〜P
0を、クロックCLと共に、ANDゲート60a〜60
jを介して入力して、制御パルスD8〜D0を発生するフ
リップ・フロップ(図中、DFF1〜DFF9と記載)
61a〜61iと、サンプル/ホールドの切換用パルス
(制御信号)φsp、φspnを発生するためのインバ
ータ62a、62bと、図2における差動電圧比較器2
2からの比較器出力CMPを各フリップ・フロップ61
a〜61iに入力するORゲート63とにより構成され
ている。
【0028】まず、パルスPa、Pr、P8〜P0は、A
NDゲート60a〜60jの一方の入力端に入り、クロ
ックCLのタイミングで、各フリップ・フロップ61a
〜61iに供給される。各フリップ・フロップ61a〜
61iは、ANDゲート60a〜60jの出力パルスの
タイミングで、比較器出力CMPとパルスPaのORゲ
ート63の状態を取り込み、その状態に応じて、制御パ
ルスD8〜D0を、「1」または「0」にする。
【0029】フリップ・フロップ61aのSET端子
(図中のS)には、パルスPaとクロックCLのAND
ゲート60aの出力が入力される。また、フリップ・フ
ロップ61b〜61iの各SET端子には、それぞれ、
1つ前段のフリップ・フロップ61a〜61hのタイミ
ング信号が入力され、各RESET端子(図中のR)に
は、図5におけるパルス発生回路からのパルスPrが入
力される。さらに、インバータ62a、62bからのパ
ルスPaの反転出力が、切り換え用パルス(制御信号)
φspとして、および、その反転出力φspnが、図2
における差動電圧比較器22のサンプル/ホールドを切
り換えるスイッチ制御パルスとして出力される。このよ
うにして、サンプルモードでは、φspが「1」、ま
た、ホールドモードで制御パルスD8〜D0が順次に
「1」になり、図2における差動電圧比較器22の比較
器出力CMPの状態に応じて「1」または「0」を保持
する。これがA/D変換結果を表す2進の出力データ
(Dout)となる。
【0030】図7は、図4におけるデコーダの本発明に
係わる構成の一実施例を示すブロック図である。本実施
例のデコーダは、インバータ70a〜70dと、AND
ゲート71a〜71p、および、ORゲート72a〜7
2hにより構成され、図6における逐次比較ロジック回
路から出力された上位4ビットD8〜D5を、10進コー
ドに変換し、その値に相当する図2における上位ビット
D/A変換器24のラダー抵抗LR1用のスイッチS0
〜S16、および、スイッチBP2、BM2、TP1、
TM1、BP1、BM1、TP2、TM2用の制御パル
スを発生する。
【0031】図8は、図4における制御ロジックが出力
する本発明に係わる信号波形の一実施例を示すタイミン
グチャートである。図4におけるパルス発生回路42に
スタート信号STOが入力されると、図5のパルス発生
回路のフリップフロップ52により、基本クロックCL
Kの反転した信号に同期したパルスSTが作られる。こ
のパルスSTが「1」の状態で立ち上がる基本クロック
CLKの1周期T0において、図4における逐次比較ロ
ジック回路43が出力するサンプル/ホールドの切換用
パルス(制御信号)φspが「1」となり、サンプルモ
ードとなる。そして、パルスSTが「0」の状態となっ
た基本クロックCLKの次の周期以降(T0〜T10)
において、サンプル/ホールドの切換用パルス(制御信
号)φspが「0」となり、ホールドモードとなる。
【0032】このホールドモードで、図4における逐次
比較ロジック回路43からの各制御パルスD8〜D0が順
次に「1」になる。そして、制御パルスD8〜D5の状態
変化に対応した図4におけるデコーダ44からの出力に
より、図2における上位ビット用D/A変換器24の各
スイッチS0〜S15、および、BP2/BM2/TP
1/TM1、BP1/BM1/TP2/TM2がオンオ
フ制御され、ラダー抵抗LR1で分圧されたそれぞれの
差動電圧が、図2の差動電圧比較器22に入力される。
【0033】すなわち、まず、制御パルスD8が出力さ
れる最初のホールドモード(T1)では、スイッチBP
2/BM2/TP1/TM1、および、スイッチS7、
S8が接続される。この接続状態での図2の差動電圧比
較器22の比較器出力(CMP)の状態に応じて、図6
における逐次比較ロジック回路のフリップフロップ61
aは、「1」または「0」を保持する。次の制御パルス
7が出力されるホールドモード(T2)では、周期T
1における結果に基づき、スイッチBP2/BM2/T
P1/TM1、もしくは、BP1/BM1/TP2/T
M2が接続され、また、スイッチS4、S11、もしく
は、スイッチS3、S12のいずれか一方が接続され
る。周期T1における動作と同様にして、このような接
続状態での図2の差動電圧比較器22の比較器出力(C
MP)の状態に応じて、図6における逐次比較ロジック
回路のフリップフロップ61bは、「1」または「0」
を保持する。以下、同様にして、制御パルスD6、D5
対応する処理が行なわれ、上位ビットに対する変換が完
了する。
【0034】このようにして、上位ビットの変換が終了
すると、図鵜4におけるデコーダ44は、図6における
逐次比較ロジック回路のフリップフロップ61a〜61
dの確定した状態に応じて、図2における上位ビット用
D/A変換器24のスイッチBP2/BM2/TP1/
TM1、もしくは、BP1/BM1/TP2/TM2の
いずれか一方、および、各スイッチS0〜S15の一つ
を接続する。
【0035】この状態で、図4における逐次比較ロジッ
ク回路43(図6における逐次比較ロジック回路の各フ
リップフロップ61e〜61i)から、順次に、制御パ
ルスD4〜D0が出力され、図2における下位ビット用D
/A変換器23のスイッチD4〜D0の接続が制御さ
れ、図2の差動電圧比較器22に入力される。この図2
の差動電圧比較器22による比較器出力(CMP)の状
態に応じて、図6における逐次比較ロジック回路の各フ
リップフロップ61e〜61iで、制御パルスD4〜D0
が保持され、変換出力の下位ビットが確定する。このよ
うにして、図6における逐次比較ロジック回路の各フリ
ップフロップ61a〜61iで保持した結果が、A/D
変換の結果を表す2進の出力データ(Dout)となる。
【0036】次に、図9、および、図10を用いて、本
発明の完全差動式逐次比較型A/D変換器の他の実施例
を説明する。図9は、本発明の完全差動式逐次比較型A
/D変換器の本発明に係わる構成の第2の実施例を示す
ブロック図である。本第2の実施例の完全差動式逐次比
較型A/D変換器は、上位ビット用D/A変換器24a
を、図2の第1の実施例の完全差動式逐次比較型A/D
変換器における上位ビット用D/A変換器24のラダー
抵抗LR1を2組用い、本発明の第2、第3の基準電圧
発生回路とする構成となっている。この第2の実施例で
の動作については、図2における第1の実施例の動作と
同様であるが、ラダー抵抗LR1からの分圧を取り出す
各スイッチS0〜S15の制御が、図2の第1の実施例
に比べて容易となる。
【0037】図10は、本発明の完全差動式逐次比較型
A/D変換器の本発明に係わる構成の第3の実施例を示
すブロック図である。本第3の実施例では、図2に示す
第1の実施例の完全差動式逐次比較型A/D変換器の下
位ビット用D/A変換器23を、上位ビットの変換にも
使用するものであり、また、図2に示す第1の実施例の
完全差動式逐次比較型A/D変換器の上位ビット用D/
A変換器24の部分を、基準電圧発生器29とし、さら
に、図2における制御ロジック25を、本発明に係わる
第1、第5〜第8の制御信号を出力する制御ロジック
(第2の制御ロジック)25aとした構成となってい
る。
【0038】D/A変換器23aは、それぞれ2組のキ
ャパシタアレイ(コンデンサ列C〜16C)と、スイッ
チS33〜S37、SW1からなり、スイッチS33〜
S37、SW1は、第1の実施例における下位ビット用
D/A変換器23と同様に、制御ロジック25aが出力
する本発明の第1、第5〜第8の制御信号としての各制
御パルスによりオンオフ制御される。基準電圧発生器2
9は、所定の電圧間(VRT、VRB)の分圧を行なう
ラダー抵抗LR2群と、分圧された各電圧を取り出すス
イッチS0〜S32、および、スイッチTP1、TM
1、BP1、BM1とにより構成され、これらのスイッ
チは、制御ロジック25aからの本発明の第1、第5〜
第8の制御信号としての各制御パルスによりオンオフ制
御される。
【0039】以下、その変換動作の説明を行なう。ま
ず、制御ロジック25aからの制御信号φspにより、
D/A変換器23aを介して、差動増幅器21からの入
力信号のサンプル/ホールドを行ない、そのサンプル/
ホールドの完了後に、スイッチSW1の接続を切り換え
て、D/A変換器23aのコンデンサ列C〜16Cの差
動増幅器21への接続を開放する。そして、上位ビット
を次のように決定する。まず、スイッチTP1、TM
1、BP1、BM1、および、ラダー抵抗LR2用のス
イッチS0を閉じる。そして、この基準電圧(ここでは
フルスケール電圧となる)範囲内を、D/A変換器23
aの各スイッチS33〜S37のオンオフ制御により、
32階調に分圧して差動電圧比較器22に入力し、差動
入力電圧ΔVinと、差動基準電圧ΔVrとの電圧比較を
行う。
【0040】 ΔVin =Vin+−Vin- ΔVr={(VT+−VB+)×(S37/2+S36/22+S35/23 +S34/24+S33/25)+VB+} −{(VT-−VB-×)(S37/2+S36/22+S35/23 +S34/24+S33/25)+VB-} ={(VRT−VRB)−(VRB−VRT)} ×(S37/2+S36/4+S35/8+S34/16 +S32/32) +(VRB−VRT) =(2Vfs)×(S37/2+S36/4+S35/8 +S34/16+S33/32)−Vfs 尚、この式では、S37〜S33はスイッチではなく、
各スイッチS37〜S33を制御する各ビット(0また
は1)で、Vfsはフルスケール電圧を示す。
【0041】ここで、まず、D/A変換器23aのスイ
ッチS37を閉じて、対応する基準電圧を、差動電圧比
較器22に入力し、差動電圧比較器22で比較する。次
に、スイッチS36を閉じて、同様に比較する。このス
イッチ制御と比較を繰り返して、上位ビット(制御信号
9〜D5)を決定する。例えば、D/A変換器23aの
スイッチS37を閉じて比較した場合、ΔVin>2Vf
s/2−Vfs=0であれば、D9=「1」として、ス
イッチS37は閉じたままで、S36を閉じる。ΔVin
<2Vfs/2−Vfs=0であれば、D9=「0」と
して、スイッチS37を開いて、S36を閉じる。
【0042】また、下位ビットを、次のように決定す
る。決定した上位5ビット(D9〜D5)に相当する基準
電圧(フルスケール電圧を32階調に分圧した電圧)
を、基準電圧発生器29のラダー抵抗LR2、および、
スイッチ群S0〜S32により作り、D/A変換器23
aのコンデンサC〜16C列に入力する。例えば、上位
ビットが「10110」のときは、基準電圧発生器29
のスイッチS9とS22をオンにする。上位ビットと同
様に、D/A変換器23aのコンデンサC〜16C列の
スイッチS33〜S37を操作して、下位ビットを決定
する。このようにして、下位も5ビット決まり、全10
ビット得ることができる。以上のように動作してA/D
変換を完了し、アナログ入力に相当するディジタルコー
ドを決定する。次に、差動電圧比較器22の他の実施例
を図11に示す。
【0043】図11は、図2における差動電圧比較器の
構成の第2の実施例を示すブロック図である。本第2の
実施例の差動電圧比較器は、図3で示した第1の差動電
圧比較器と同様に、差動チョッパ型増幅器31〜33に
よる3段構成で、コンデンサ30a〜30dで接続され
た各差動チョッパ型増幅器31〜33の入力とアナログ
グランド間に、図2における制御ロジック25や、図1
0における制御ロジック25aからのφspの信号によ
り、サンプルとホールドモードを切り換えるスイッチ3
4a〜39aが接続されている。
【0044】このようなスイッチ構成にしても、各スイ
ッチ34a〜39aの制御及び動作は図3における第1
の差動電圧比較器の場合と同じである。すなわち、ま
ず、制御信号φsp=「1」により、各スイッチ34a
〜39aが閉じ、各差動チョッパ型増幅器31〜33の
入出力端間が短絡される。それと同時に、コンデンサ3
0a〜30d列に、図2、10における差動増幅器21
による差動入力信号Vin+、および、Vin-が印加され
る。そして、図2における制御ロジック25や、図10
における制御ロジック25aからの次の制御信号φsp
=「0」により、スイッチ34a〜39aが開放され、
入力信号Vin+、および、Vin-のサンプル/ホールドが
完了する。
【0045】以上、図1〜図11を用いて説明したよう
に、本実施例の完全差動式逐次比較型A/D変換器で
は、A/D変換器内部の電圧比較器を完全差動化する。
このことにより、同相の雑音が差動入力、あるいは、差
動基準電圧に混入してもそれをキャンセルでき、A/D
変換器を高精度なものとすることができる。尚、本発明
は、図1〜図11を用いて説明した実施例に限定される
ものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々
変更可能である。例えば、必要とする精度に合わせて、
コンデンサ列を増やす構成としても良い。
【0046】
【発明の効果】本発明によれば、A/D変換器をアナロ
グ・ディジタル混在LSIに内蔵しても、ディジタル回
路部からの同相の雑音をキャンセルして、高精度な比較
結果を得ることができ、A/D変換器の信頼性および性
能が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の完全差動式逐次比較型A/D変換器の
本発明に係わる構成の第1の実施例を示すブロック図で
ある。
【図2】図1における完全差動式逐次比較型A/D変換
器の本発明に係わる詳細な構成の第1の実施例を示すブ
ロック図である。
【図3】図2における差動電圧比較器の構成の第1の実
施例を示すブロック図である。
【図4】図2における制御ロジックの構成の一実施例を
示すブロック図である。
【図5】図4におけるパルス発生回路の本発明に係わる
構成の一実施例を示すブロック図である。
【図6】図4における逐次比較ロジック回路の本発明に
係わる構成の一実施例を示すブロック図である。
【図7】図4におけるデコーダの本発明に係わる構成の
一実施例を示すブロック図である。
【図8】図4における制御ロジックが出力する本発明に
係わる信号波形の一実施例を示すタイミングチャートで
ある。
【図9】本発明の完全差動式逐次比較型A/D変換器の
本発明に係わる構成の第2の実施例を示すブロック図で
ある。
【図10】本発明の完全差動式逐次比較型A/D変換器
の本発明に係わる構成の第3の実施例を示すブロック図
である。
【図11】図2における差動電圧比較器の構成の第2の
実施例を示すブロック図である。
【図12】従来の逐次比較型AD変換器の回路構成を示
す回路図である。
【符号の説明】
1 差動増幅器 2 差電圧出力部 3 差電圧保持部 4 基準差電圧出力部 5 電圧比較部 6 制御ロジック 7、8 スイッチ回路 10 重み付きキャパシタアレイ 11 電圧比較器 12 制御ロジック 13 基準電圧発生器 21 差動増幅器 22 差動電圧比較器 22a 完全差動増幅器 22b ラッチ 23 下位ビット用D/A変換器 23a D/A変換器 24、24a 上位ビット用D/A変換器 25、25a 制御ロジック 29 基準電圧発生器 31〜33 差動チョッパ型増幅器 30a〜30d コンデンサ 34〜39 スイッチ 34a〜39a スイッチ 41 パルス発生回路 42 逐次比較ロジック回路 43 デコーダ 50a、50b ANDゲート 51a〜51c インバータ 52 フリップフロップ 53a〜53k シフトレジスタ 54 ENORゲート 55 フリップ・フロップ 60a〜60j ANDゲート 61a〜61i フリップ・フロップ 62a、62b インバータ 63 ORゲート 70a〜70d インバータ 71a〜71p ANDゲート 72a〜72h ORゲート C〜16C コンデンサ列 CLK 基本クロック CL クロック信号 CMP 比較器出力 D4〜D0 スイッチ D8〜D0 制御パルス END 変換終了信号 LR1、LR2 ラダー抵抗 P0〜P8、Pr、Pa パルス R1〜R16 抵抗 S0〜S52 スイッチ ST パルス STO スタート信号 SW1 スイッチ BM1、BM2、BP1、BP2、TM1、TM2、T
P1、TP2 スイッチ φsp、φspn 制御信号 Vin+、Vin- 入力信号 Vr、Vr+、Vr-、VB+、VB-、VT+、VT- 基準
電圧 VRB、VRT 所定の電圧 Vin アナログ電圧 Vref 基準電圧
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 今泉 栄亀 東京都小平市上水本町5丁目20番1号 日 立超エル・エス・アイ・エンジニアリング 株式会社内 (72)発明者 堀田 正生 東京都国分寺市東恋ケ窪1丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (72)発明者 波多野 雄治 東京都国分寺市東恋ケ窪1丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 変換対象のアナログ入力電圧と所定の参
    照電圧との第1の差電圧を出力する差電圧出力手段と、
    該差電圧出力手段から出力された第1の差電圧を保持す
    る差電圧保持手段と、最上位ビットから最下位ビットま
    で順次に入力されるビット列信号に対応して、所定の電
    圧差となる第1および第2の基準電圧のそれぞれを、上
    記差電圧出力手段に順次に出力する基準差電圧出力手段
    と、該基準差電圧出力手段からの第1および第2の基準
    電圧に基づき上記差電圧出力手段が出力する第2の差電
    圧と、上記差電圧保持手段に保持した第1の差電圧とを
    比較する電圧比較手段と、該電圧比較手段による比較結
    果に基づき、上記第2の差電圧を上記第1の差電圧に一
    致させるように、上記基準差電圧出力手段に順次に入力
    するビット列信号を変化させる制御手段とからなり、上
    記アナログ入力電圧を、該制御手段から出力されるビッ
    ト列信号に変換することを特徴とする完全差動式逐次比
    較型A/D変換器。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の完全差動式逐次比較型
    A/D変換器において、上記基準差電圧出力手段は、上
    記制御手段から順次に入力される上位ビットに対応し
    て、上記第1の差電圧に近似する上記第2の差電圧とな
    る第1および第2の基準電圧のそれぞれを順次に出力す
    る上位ビット差電圧出力手段と、該上位ビット差電圧出
    力手段から最終的に出力された第1および第2の基準電
    圧のそれぞれに、上記制御手段から順次に入力される下
    位ビットに対応する所定の電圧を順次に加減して出力す
    る下位ビット差電圧出力手段とを具備することを特徴と
    する完全差動式逐次比較型A/D変換器。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の完全差動式逐次比較型
    A/D変換器において、上記上位ビット差電圧出力手段
    は、所定の電圧間に複数の抵抗体を直列接続したラダー
    抵抗を具備し、該ラダー抵抗により分圧して得られる複
    数の電圧から、上記上位ビットに対応する上記第1およ
    び第2の基準電圧を選択的に出力することを特徴とする
    完全差動式逐次比較型A/D変換器。
  4. 【請求項4】 請求項2、もしくは、請求項3のいずれ
    かに記載の完全差動式逐次比較型A/D変換器におい
    て、上記下位ビット差電圧出力手段は、上記上位ビット
    差電圧出力手段から出力された第1の基準電圧に、上記
    制御手段から順次に入力される下位ビットに対応する電
    圧を加減する第1のコンデンサ列と、上記上位ビット差
    電圧出力手段から出力された第2の基準電圧に、上記制
    御手段から順次に入力される下位ビットに対応する電圧
    を加減する第2のコンデンサ列とを具備することを特徴
    とする完全差動式逐次比較型A/D変換器。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の完全差動式逐次比較型
    A/D変換器において、上記第1および第2のコンデン
    サ列は、それぞれ所定の重み付けの複数のコンデンサを
    並列に接続してなることを特徴とする完全差動式逐次比
    較型A/D変換器。
  6. 【請求項6】 請求項1に記載の完全差動式逐次比較型
    A/D変換器において、所定の電圧と、該所定の電圧を
    それぞれ所定の値に分圧した複数の電圧を出力する基準
    電圧発生手段を具備し、上記基準差電圧出力手段は、該
    基準電圧発生手段からの上記所定の電圧に基づき、上記
    制御手段から順次に入力される上位ビットに対応して、
    上記第1および第2の基準電圧を順次に出力し、上記基
    準電圧発生手段は、該基準差電圧出力手段が上記上位ビ
    ットに基づき最終的に出力した第1および第2の基準電
    圧に対応する電圧を、上記制御手段からの制御に基づ
    き、上記分圧した複数の電圧から選択的に出力し、上記
    基準差電圧出力手段は、該基準電圧発生手段からの分圧
    した電圧に基づき、上記制御手段から順次に入力される
    下位ビットに対応して、上記第1および第2の基準電圧
    を順次に出力することを特徴とする完全差動式逐次比較
    型A/D変換器。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載の完全差動式逐次比較型
    A/D変換器において、上記基準電圧発生手段は、所定
    の電圧間に複数の抵抗体を直列接続したラダー抵抗を具
    備し、該ラダー抵抗により分圧して得られる複数の電圧
    と上記所定の電圧を出力することを特徴とする完全差動
    式逐次比較型A/D変換器。
  8. 【請求項8】 請求項6、もしくは、請求項7のいずれ
    かに記載の完全差動式逐次比較型A/D変換器におい
    て、上記基準差電圧出力手段は、上記基準電圧発生手段
    から出力された第1の基準電圧に、上記制御手段から順
    次に入力されるビット列信号に対応する電圧を加減する
    第3のコンデンサ列と、上記基準電圧発生手段から出力
    された第2の基準電圧に、上記制御手段から順次に入力
    されるビット列信号に対応する電圧を加減する第4のコ
    ンデンサ列とを具備することを特徴とする完全差動式逐
    次比較型A/D変換器。
  9. 【請求項9】 請求項8に記載の完全差動式逐次比較型
    A/D変換器において、上記第3および第4のコンデン
    サ列は、それぞれ所定の重み付けの複数のコンデンサを
    並列に接続してなることを特徴とする完全差動式逐次比
    較型A/D変換器。
  10. 【請求項10】 請求項1から請求項9のいずれかに記
    載の完全差動式逐次比較型A/D変換器において、上記
    変換対象のアナログ入力電圧と所定の参照電圧との差の
    増加に比例して増加する第1の入力電圧と、上記差の増
    加に比例して減少する第2の入力電圧とを出力する差動
    増幅手段を設け、上記差電圧出力手段は、該差動増幅手
    段から出力される第1および第2の入力電圧に基づき、
    上記第1の差電圧を出力することを特徴とする完全差動
    式逐次比較型A/D変換器。
  11. 【請求項11】 アナログ入力電圧と所定の参照電圧と
    の差の増加に比例して増加する第1の入力電圧と、上記
    アナログ入力電圧と所定の参照電圧と差の増加に比例し
    て減少する第2の入力電圧とを出力する差動増幅器、所
    定の電圧間に複数の抵抗体を直列接続したラダー抵抗に
    より分圧して得られる複数の基準電圧を発生する第1の
    基準電圧発生手段、該第1の基準電圧発生手段が発生す
    る複数の基準電圧の中で、最も高い電圧より所定の電圧
    だけ低い第3の基準電圧と、該第3の基準電圧より所定
    の電圧だけ低い第4の基準電圧と、上記第3の基準電圧
    より上記抵抗体一つ分に相当する電圧だけ高い第5の基
    準電圧と、上記第4の基準電圧より上記抵抗体1つ分に
    相当する電圧だけ低い第6の基準電圧とを選択して取り
    出す第1のスイッチ手段、複数のコンデンサを共通接続
    した一端側から、他端側に接続される入力電圧に対応す
    る第3の入力電圧を出力する第1のコンデンサ列と、複
    数のコンデンサを共通接続した一端側から、他端側に接
    続される入力電圧に対応する第4の入力電圧を出力する
    第2のコンデンサ列、上記第1のコンデンサ列の他端側
    への接続を、上記差動増幅器からの第1の入力電圧への
    共通接続から、上記第1のスイッチ手段で選択される上
    記第3〜第6の基準電圧への選択的な接続に切り換える
    第2のスイッチ手段、上記第2のコンデンサ列の他端側
    への接続を、上記差動増幅器からの第2の入力電圧への
    共通接続から、上記第1のスイッチ手段で選択される第
    3〜第6の基準電圧への選択的な接続に切り換える第3
    のスイッチ手段、上記第1のコンデンサ列からの第3の
    入力電圧と、上記第2のコンデンサ列からの第4の入力
    電圧との差電圧を増幅して比較する差動電圧比較器、所
    定の時間、上記第1のコンデンサ列の他端側に上記差動
    増幅器からの上記第1の入力電圧を、上記第2のコンデ
    ンサ列の他端側に上記差動増幅器からの上記第2の入力
    電圧を、それぞれ共通接続するように上記第2のスイッ
    チ手段と第3のスイッチ手段を制御するための第1の制
    御信号と、上記所定の時間後に、上記第1のコンデンサ
    列の他端側に上記第3の基準電圧を、上記第2のコンデ
    ンサ列の他端側に上記第4の基準電圧を、それぞれ共通
    接続するように上記第2のスイッチ手段と第3のスイッ
    チ手段を制御するための第2の制御信号と、上記第1の
    基準電圧発生手段により出力された複数の基準電圧か
    ら、上記差動電圧比較器の比較結果に応じた上記第3〜
    第6の基準電圧を取り出すように、上記第1のスイッチ
    手段を選択的に切り換えるための第3の制御信号と、上
    記差動電圧比較器の比較結果に応じて、上記第1のコン
    デンサ列と第2のコンデンサ列のそれぞれの他端に、上
    記第3の制御信号により最終的に決定された第3、第5
    の基準電圧と第4、第6の基準電圧を選択的に接続する
    ように、上記第2のスイッチ手段と第3のスイッチ手段
    を制御するための第4の制御信号とを発生する第1の制
    御手段を設けることを特徴とする完全差動式逐次比較型
    A/D変換器。
  12. 【請求項12】 請求項11に記載の完全差動式逐次比
    較型A/D変換器において、上記第1の基準電圧発生手
    段に代えて、上記所定の電圧間に複数の抵抗体を直列接
    続したラダー抵抗により分圧して、上記第3および第4
    の基準電圧を発生する第2の基準電圧発生手段と、上記
    所定の電圧間に複数の抵抗体を直列接続したラダー抵抗
    により分圧して、上記第5および第6の基準電圧を発生
    する第3の基準電圧発生手段とを設けることを特徴とす
    る完全差動式逐次比較型A/D変換器。
  13. 【請求項13】 請求項11に記載の完全差動式逐次比
    較型A/D変換器において、上記第1の制御手段に代え
    て、上記第1の制御信号と、上記第1の基準電圧発生手
    段による複数の基準電圧のうち、最も高い第7の基準電
    圧と最も低い第8の基準電圧、および、該第8の基準電
    圧と等しい第9の基準電圧と上記第7の基準電圧と等し
    い第10の基準電圧とを選択して取り出すように上記第
    1のスイッチ手段を制御するための第5の制御信号と、
    上記差動電圧比較器の比較結果に応じて、上記第7と第
    8の基準電圧および第9と第10の基準電圧をそれぞれ
    第1および第2のコンデンサ列の他端に選択的に接続す
    るように、上記第2および第3のスイッチ手段を制御す
    るための第6の制御信号と、該第6の制御信号により最
    終的に決定された基準電圧に相当する上記第3〜第6の
    基準電圧を取り出すように上記第1のスイッチ手段を制
    御するための第7の制御信号と、上記差動電圧比較器の
    比較結果に応じて、上記第1および第2のコンデンサ列
    の他端に、それぞれ上記第7と第8の基準電圧および上
    記第9と第10の基準電圧を選択的に接続するように上
    記第2および第3のスイッチ手段を制御するための第8
    の制御信号とを発生する第2の制御手段を設けることを
    特徴とする完全差動式逐次比較型A/D変換器。
JP30855892A 1992-11-18 1992-11-18 完全差動式逐次比較型a/d変換器 Withdrawn JPH06164399A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5831562A (en) * 1996-07-12 1998-11-03 Sipex Corporation Differential sample and hold circuit with common mode sampling for an analog-to-digital converter
US7233273B2 (en) 2005-11-18 2007-06-19 Fujitsu Limited Analog-to-digital converter
US8004449B2 (en) 2009-04-20 2011-08-23 Fujitsu Limited Charge redistribution digital-to-analog converter, and successive approximation register analog-to-digital converter having the same
JP2015171087A (ja) * 2014-03-10 2015-09-28 株式会社ソシオネクスト アナログデジタル変換回路
JP2015211391A (ja) * 2014-04-28 2015-11-24 旭化成エレクトロニクス株式会社 Ad変換器及びad変換方法

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