JPH0616273Y2 - 燃焼装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は家庭用その他に使用する燃焼装置に関する。

（従来の技術） 従来垂直の燃焼面を備える輻射バーナ個を、その燃焼面
が面一となるようにように上下複数段に併設した燃焼装
置は実開昭60-132530号公報に知られる。この場合上段
のバーナは下段のバーナとは別個に消火出来て弱燃焼と
する事が出来る。

（考案が解決しようとする課題） しかしこのものは、上段の輻射バーナを消火させて下段
の輻射バーナを燃焼させる場合であって、ほこり等で下
段の輻射バーナの１次空気孔が詰まっているとき等下段
の輻射バーナの燃焼面での炎は空気不足により長くな
り、消火している温度が低い上段の輻射バーナの燃焼面
に触れてCoガスを発生するという不具合を生じる。

本考案はかかる不具合を解消することをその目的とす
る。

（課題を解決するための手段） 本考案はかかる目的を達成するため、垂直の燃焼面を備
える輻射バーナの複数個を、各燃焼面が面一となるよう
に上下に併設し且つ各段の燃焼面は縦方向に分断される
複数枚の燃焼プレートの外側面に形成した燃焼装置であ
って、該上段の輻射バーナを下段の輻射バーナとは別個
に消火出来るようにしたものに於いて、燃焼面の各段の
境界部に燃焼面より外方に突出する遮炎板を設け、該遮
炎板に、その下方に臨む燃焼プレートの側部位置に対応
させて火移り部を設けて成る。

（作用） 上記構成を備える燃焼装置にあっては、上段の輻射バー
ナを消火して下段の輻射バーナのみで燃焼させる場合で
あって、何らかの原因で下段のバーナの炎が伸びても下
段の該バーナの炎は該遮炎板によって該上段の輻射バー
ナの燃焼面から離れる方向に誘導され、従って該炎が上
段の輻射バーナの燃焼面に触れることなく、これによっ
てCoガスの発生を少なくできる。しかも、火移り部を介
して下段の輻射バーナから上段の輻射バーナに火移りさ
せることができる。

（実施例） 本考案の実施例を図面につき説明する。

図面で１は垂直の燃焼面２を備える輻射バーナ３を、そ
の燃焼面２が面一となるように上下複数段に併設した燃
焼装置を示し、該上段の輻射バーナ３は下段の輻射バー
ナ３と独立して消火出来るように構成されている。

本考案はかかるものにあって、燃焼面２の各段の境界部
2aに燃焼面２の境界部に燃焼面２より外方に突出する遮
炎板４を設けたもので、これを更に詳細に説明すると、
該燃焼装置１は、横断面方形の筒体５の外周に、４枚の
セラミック製の燃焼プレートを設けて、該プレートの外
側面を燃焼面２とし、且つ該筒体５内を仕切板６で仕切
って上下でそれぞれ独立する輻射バーナ３を形成させ、
該仕切板６の上下に形成されるガス室7a、7bにはそれぞ
れ混合管8a、8bを介して燃料ガスを供給するようにし、
下段のガス室7bには第１コック９を介在させた主ガス管
10から又上段のガス室7aには該主ガス管10から分岐する
第２コック11を介在させた分岐管12から燃料ガスを供給
するようにして該第２コック11を開閉するとき上段の輻
射バーナ３のみが点消火するようにして、暖房の強と弱
との切換が出来るようにした。

そして、前記遮炎板４は該仕切板６の外周を鍔状に燃焼
面２より外方に突出させて設けた。この遮炎板４には、
その下方に臨む燃焼プレートの側部位置に対応させて火
移り部4aを設け、これを介して下段の輻射バーナ３から
上段の輻射バーナ３への火移りを行わせるようにした。
即ち遮炎板４に、その下方に臨む燃焼プレートの側部位
置に対応させて火移り部4aを設けることで、燃焼面２は
その中央に炎が集中し易く、このため燃焼面２中央と対
応する位置に火移り部4aを設けるときは、上段の輻射バ
ーナ３を消火させた状態で下段の輻射バーナ３を燃焼さ
せる場合であって、ほこり等で下段の輻射バーナの１次
空気孔が詰まっているとき等に下段の輻射バーナの燃焼
面２での炎は空気不足により長くなり、その炎が消火し
ている温度の低い上段の輻射バーナの燃焼面に触れてCo
ガスを発生するという不具合を伴う恐れがあるが炎が中
央に集中することによって、燃焼面２の側端部側では炎
がのびない。従って、該遮炎板４に、その下方に臨む燃
焼プレートの側部位置に対応させて火移り部4aを設ける
ことで、Coガスを発生する度合をより少なくできる。

尚具体的には、燃焼プレートの側部位置と対応する位置
の該遮炎板４の突出長さを、各燃焼面２の各中央と対応
する位置の該遮炎板４の突出長さより少なくして前記火
移り部4aを形成した。しかしこれは燃焼プレートの側部
位置と対応する位置で遮炎板４の一部を切欠いて該火移
り部4aを形成しても良い。

尚、13は該輻射バーナ２の外周を囲うガラス棒からなる
輻射体を示す。

尚、上述の実施例は全周面を開放した輻射バーナ３を備
えるストーブにつき説明したがこれに限りものでなく前
面のみを開放したストーブその他の燃焼装置であっても
良いこと申すまでもない。

尚、この実施例では上下二段の輻射バーナについて説明
したが、三段以上のバーナを備えたものに於いても同様
である。

（考案の効果） 本考案は上述する通り構成されているので次に示す効果
を奏する。

燃焼面の各段の境界部に設けた遮炎板により下段の燃焼
面での炎が仮に伸びても上段の輻射バーナの燃焼面から
離れる方向に誘導され、従って該炎が上段の輻射バーナ
燃焼面に触れるようなことがなく、これにより該上方の
輻射バーナの燃焼面で燃焼しておらず、該燃焼面が冷え
ている場合に該炎がこれに触れてCoガスが発生するのを
防ぐことが出来、しかも、該遮炎板を設けても、該遮炎
板に火移り部を設けたことで該遮炎板によって妨げられ
ることなく、下段の輻射バーナから上段の輻射バーナに
火移り着火させることが出来る。

しかも燃焼プレートの側部位置は、一時空気不足が生じ
ても炎があまりのびず、従ってその炎が該火移り部を通
って上方の輻射バーナの燃焼面に触れる度合は少なく、
従って遮炎板に、その下方に臨む燃焼プレートの側部位
置に対応させて火移り部を設けたことで、上方の輻射バ
ーナが燃焼しておらずその燃焼面が冷えている場合であ
って下方の輻射バーナに一次空気不足が生じても、Coガ
スが発生する度合が少なくなる。

【図面の簡単な説明】

第１図は側面図、第２図は截断側面図、第３図はそのII
I−III線截断面図、第４図はそのIV−IV線截断面図であ
る。 １……燃焼装置、２……燃焼面 ３……輻射バーナ、４……遮炎板 4a……火移り部

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】垂直の燃焼面を備える輻射バーナの複数個
   を各燃焼面が面一となるように上下に併設し且つ各段の
   燃焼面は縦方向に分断される複数枚の燃焼プレートの外
   側面に形成した燃焼装置であって、該上段の輻射バーナ
   を下段の輻射バーナとは別個に消火出来るようにしたも
   のにおいて、該燃焼面の各段の境界部に燃焼面より外方
   に突出する遮炎板を設け、該遮炎板に、その下方に臨む
   燃焼プレートの側部位置に対応させて火移り部を設けて
   成る燃焼装置。