JPH0616254Y2 - バーナの構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は、ガスファンヒータなどにおいて用いられるバ
ーナの構造に関する。

［従来の技術］ 従来からガスファンヒータなどにおいて用いられるバー
ナＡとして第３図に示すようなものが知られている。第
３図において、混合管４の端部にバーナ本体５が設けて
あり、バーナ本体５の上部に多数のバーナ孔３を穿孔し
たセラミックバーナヘッド１を装着し、孔あき筒８内で
燃焼させていた。そして空気が第３図矢印のようにバー
ナＡに沿って流れて加熱され、温風となって供給するよ
うにしている。

［考案が解決しようとする課題］ ところが、上記した第３図に示すような従来例にあって
は、冷たい空気の流れによりセラミックバーナヘッド１
の外側が冷やされ、このため燃焼が悪くなるという問題
があった。このため、従来にあっては、第３図に示すよ
うにセラミックバーナヘッド１の外周部の上方に再燃焼
板１４を全長にわたり配設し、再燃焼板１４を設けるこ
とで周囲の温度を上げるようにしているが、これでも冷
却を十分カバーできず、また再燃焼板１４が必要であっ
て部材点数が増すとともに組み立てに手間がかかるとい
う問題があった。

本考案は上記した従来の問題点に鑑みて考案したもので
あって、その目的とするところは再燃焼板を設けること
なく良好な燃焼が得られるバーナの構造を提供するにあ
る。

［課題を解決するための手段］ 本考案バーナの構造は、セラミックバーナヘッド１の外
周部に凹部２を形成し、セラミックバーナヘッド１の凹
部２に囲まれた部分に多数のバーナ孔３を穿孔し、上端
が外端部に位置するバーナ孔３の上端とほぼ同じ高さ位
置にくるように立設された立ち上げ壁１ａと、外端部に
位置するバーナ孔３と立ち上げ壁１ａとの間の凹設され
た凹所２ａによって上記凹部２を形成して成るものであ
って、このような構成を採用することで、上記した本考
案の目的を達成したものである。

［作用］ すなわち、本考案にあっては、セラミックバーナヘッド
１の外周部の凹部２が断熱空間となって、この断熱空間
に囲まれることで、凹部２の存在で冷たい空気の流れに
よってセラミックバーナヘッド１のバーナ孔３部分が冷
やされるのを防止して良好な燃焼を確保するようにした
ものである。

［実施例］ 以下本考案を添付図面に示す実施例により詳述する。

第１図には本考案の一実施例が示してある。すなわち、
混合管４の端部にバーナ本体５が設けてあり、バーナ本
体５の上部に段部６を介してバーナヘッド装着部７が設
けてあり、このバーナヘッド装着部７にセラミック製の
セラミックバーナヘッド１がはめ込んである。セラミッ
クバーナヘッド１は外周部に上向き開口の凹部２が周設
してあり、セラミックバーナヘッド１の凹部２に囲まれ
た部分に多数のバーナ孔３が穿孔してある。セラミック
バーナヘッド１の外周部には第１図に示されるように上
端が外端部に位置するバーナ孔３の上端とほぼ同じ高さ
位置にくるように立ち上げ壁１ａが立設してあり、外端
部に位置するバーナ孔３と立ち上げ壁１ａとの間には凹
所２ａが形成してあり、この凹所２ａによって凹部２を
形成してある。バーナヘッド装着部７の上端部には孔あ
き筒８と止め板９とが取り付けてあり、止め板９により
セラミックバーナヘッド１が上方に抜けるのを防止して
いる。また孔あき筒８はセラミックバーナヘッド１の上
端よりも一定距離Ｌをおいて、その上位置に多数の孔１
０を穿孔してあり、更に孔あき筒８の上端部は上部開口
１１となっているものである。

上記のような構成の本考案に係るバーナＡは、第２図に
示すようにガスファンヒータＢなどにおいて用いられる
ものである。第２図において矢印はガスファンヒータＢ
における気体の流れを示している。すなわちガスファン
ヒータＢにおいて、バーナＡにガスを供給して燃焼させ
ると共にファン（図示せず）を作動させると、外部の空
気が第２図矢印イ、ロ、ハのように流れ込む。この場
合、第２図矢印イ、矢印ロはいずれもバーナＡの燃焼用
の空気となるものであって、第２図矢印イ、ロのように
バーナＡに沿って流れ（より詳しくは第１図の矢印に示
すように混合管４、バーナ本体５、バーナヘッド装着部
７、孔あき筒８に沿って流れ）、孔あき筒８の孔１０か
ら孔あき筒８内に流れ、更に矢印ハのように流れてくる
空気と加熱通路１４で混じりあってこれを加熱しながら
第２図矢印ニのように流れて噴き出し口１３から噴き出
されるものである。ところで、上記の空気の流れにおい
て、矢印イ、ロのようにバーナ本体５の側部から孔あき
筒８の下部を流れる時、冷たい空気流によりセラミック
バーナヘッド１の外周部が冷却されるが、本考案にあっ
ては、セラミックバーナヘッド１の外周部に凹部２を設
けてあるので、この凹部２が断熱空間となり、外から冷
えるのを防止し凹部２に囲まれたバーナ孔３が冷えるの
を防止し、良好な燃焼が得られるようになっている。

［考案の効果］ 本考案にあっては、叙述のようにセラミックバーナヘッ
ドの外周部に凹部を形成し、このセラミックバーナヘッ
ドの凹部に囲まれた部分に多数のバーナ孔を穿孔し、上
端が外端部に位置するバーナ孔の上端とほぼ同じ高さ位
置にくるように立設された立ち上げ壁と、外端部に位置
するバーナ孔と立ち上げ壁との間に凹設された凹所によ
って上記凹部を形成してあるので、外端部に位置するバ
ーナ孔の上端の位置まで形成されているセラミックバー
ナヘッドの外周部の凹部が断熱空間となって、この断熱
空間に囲まれることで、冷たい空気の流れによってセラ
ミックバーナヘッドのバーナ孔部分が冷やされるのを凹
部により防止して良好な燃焼を確保することができるも
のであり、また、立ち上げ壁は外端部に位置するバーナ
孔の上端の位置まで形成されているために立ち上げ壁と
凹所とで形成される断熱空間はバーナ孔の上端位置まで
形成されており、特に冷たい空気の流れが外端部に位置
するバーナ孔に影響を与えるのを確実に防止することが
できるものであり、この結果、本考案にあっては従来の
ように再燃焼板を必要とせず、部材点数が少なくなると
ともに組み立て易くなるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例の拡大断面図、第２図は同上
のバーナをガスファンヒータに用いた場合の気体の流れ
を示す説明図、第３図は従来例の拡大断面図であって、
１はセラミックバーナヘッド、１ａは立ち上げ壁、２は
凹部、２ａは凹所、３はバーナ孔である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】セラミックバーナヘッドの外周部に凹部を
   形成し、このセラミックバーナヘッドの凹部に囲まれた
   部分に多数のバーナ孔を穿設し、上端が外端部に位置す
   るバーナ孔の上端とほぼ同じ高さ位置にくるように立設
   された立ち上げ壁と、外端部に位置するバーナ孔と立ち
   上げ壁との間に凹設された凹所によって上記凹部を形成
   して成るバーナの構造。