JPH0616182B2 - 微粒子の製造方法 - Google Patents

微粒子の製造方法

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JPH0616182B2
JPH0616182B2 JP57231425A JP23142582A JPH0616182B2 JP H0616182 B2 JPH0616182 B2 JP H0616182B2 JP 57231425 A JP57231425 A JP 57231425A JP 23142582 A JP23142582 A JP 23142582A JP H0616182 B2 JPH0616182 B2 JP H0616182B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は微粒子の製造方法および装置に関し、特に従来
のものに比べいちじるしく微少な粒子の製造方法および
装置に関する。樹脂の微粉末の製造方法として従来より
知られているのは沈澱法と粉砕法である。沈澱法は溶剤
に溶解せしめておき、貧溶媒を加えるか熱を下げる、溶
剤をとばす、などの方法により溶解力を低下させ粒子状
に析出させて粒子を取り出す方法である。この方法は良
好な溶媒および析出条件が存在する材料には有効である
場合もあるが一般的な樹脂の微粉末の製造方法としては
必ずしも適さない。また、実際に実用化するにあたっ
て、使用した溶剤の処理液からの分離などに手間がかか
るのも大きな問題である。
また、この方法においての他の問題は、材料中に他の成
分を混合することがむずかしいことである。
一般的に多く用いられる微粉末の製造方法は粉砕方法で
ある。この方法においては材料は機械的な方法により粉
砕される。このような目的のための装置は目的に応じて
各種のものが知られており、特に微粒子を得ることを目
的とした、加圧空気を利用した粉砕装置等も知られてい
る。しかしこの方法はきわめて高いエネルギーを必要と
するのが大きな欠点である。また材料は粉砕時の破砕力
のために変性をうけたりすることもある。このような効
果を防ぐため材料を冷却(凍結)したりすることも行な
われるがこれも必ずしも効果は充分でなく、また、コス
トにも良い影響を与えない。またこの方法においては不
規則な形状の粒子しか得られない。
このような従来の微粒子製造方法の欠点を解決する方法
として噴霧法による粒子の製造方法も提案されているが
従来知られている方法は数10μ〜数100μの比較的
粗大な粒子を製造する方法であり、特に微粒子を得る方
法については知られていなかった。
本発明の目的は上記従来の方法による微粒子製造法の欠
点を解決する新規な微粒子の製造方法を提供することに
ある。
又本発明の他の目的は均一な形状を有する微粒子を得る
ことが可能な微粒子の製造方法を示すことである。
加熱溶融状態の材料を2流体ノズルに供給し、該材料を
微粒化せしめることにより微粒子を製造する微粒子の製
造方法において、 該2流体ノズルは、加熱溶融状態の材料を供給するため
の液体供給管と、加熱溶融状態の材料を霧化するための
気体を供給する気体供給管とを有し、該液体供給管は先
端に円形開口形状の液体ノズルを有し、該気体供給管は
先端に気体ノズルを有し、該液体供給管は該気体供給管
内に内包配置されていて、かつ該液体供給管の先端部は
該気体ノズルより突出しており、以下の条件を満足する
霧化条件で該2流体ノズルにより該材料の微粒化を行う
ことを特徴とする微粒子の製造方法。
a>S1/50 (mm) 2.0>b>0.01 (mm) 0.03<S/S<0.35 (式中、aは液体ノズル開口径(mm)を示し、bは液体供
給管先端と気体供給管先端との距離(mm)を示し、S
液体供給速度(g/分)を示し、Sは気体供給速度(
/分)を示す。) 従来2流体のノズルを用いて微粒子を製造する方法は良
く知られており冷却等のコストのかかる工程を必要とせ
ずまた球状に近い粒子が得られるため、WAX等の微粒化
に実用化されている。
しかしながら従来知られている2流体ノズルによる微粒
化の条件について鋭意研究を続けたところ、本発明の目
的を達成するためには従来の霧化条件では不充分で上記
のような条件を必要とすることが認められた。
本発明に用いられる2流体ノズルは、図面に示されてい
るように、加熱溶融状態の材料を供給するための液体供
給管と、加熱溶融状態の材料を霧化するための気体を供
給するための気体供給管とを有しており、該液体供給管
は、先端に円形開口形状の液体ノズルを有し、該気体供
給管は先端に気体ノズルを有し、該液体供給管は、該気
体供給管内に内包配置されていて、かつ該液体供給管の
先端部は該気体ノズルより突出しているものである。
本発明の目的を達成するために、まず微粒子が得られる
霧化条件に関し液体供給速度S(g/分)と気体供給速
度S(/分)との関連について調べたところ従来公
知のノズルはいずれもS1/S2が0.4〜20程度で用い
られているのに対し本発明の目的を達成するためには、
0.35以下、より望ましくは0.3以下であることが必要な
ことが明らかになった、このことは液体の流量に対し充
分な気体の量を供給することを意味する。このために
は、従来のノズルに対し気体ノズルの口径を大きくし流
量を増すかもしくは霧化気体の圧力を高めて供給し、流
量を増すかである。どちらの方法を用いてもよいが噴霧
圧力は2kg/cm2以上あることが望ましい。
このように従来に比べて極端に霧化気体流量が多い場合
に安定した霧化を行うための条件について検討したとこ
ろ本発明者らは流体ノズルと気体ノズルの開口部位置の
関係が重要であるということを発見した。すなわち図面
に示されている気体供給管先端と液体供給管先端との距
離bが2.0>b>0.01(mm)を満足することが必要である
ことを見出した。上記のような条件での霧化において
は、従来の方法に比べて液体の供給量に比べてはるかに
多量の気体を供給する。この場合bが0.01mm以下である
と、液体が多量の気体のために霧化できずむしろ逆流す
る現象を生ずる。従来このような場合、液体を加圧して
供給する方法がとられたが本発明の目的とするような微
粒化においては望ましくない。またbが2mm以上である
と微粒化が充分に行なうことができない。
また、次に本発明の他の目的である均一な粒子を得るた
めの方法を検討したところ、液体ノズル開口径aと液体
供給速度Sとは、a>S1/50(mm)であることが必要
であることが認められた。従来液体ノズル開口径aは液
体の供給量に対応して決められていたが一般にはaはS
1/5〜S1/20程度であった。本発明における霧化条件
はすなわち液体の供給量に対し液体ノズルの開口径が充
分に大きいことを意味する。本発明者らの考察によると
液体は管壁を伝わって霧化部分に供給されるため、液量
に対し開口径が大きいほど管壁での液膜が薄くなり、均
一な粒子ができると考えられる。
本発明を実施するための材料としてはポリオレイン、ワ
ックスポリアミド、ポリウレタン、ポリエステル、ポリ
スチレン等が用いられる最も好適なのはポリオレフィ
ン、ワックスのような明確な融点を有し融点以上では極
めて低粘度になり、また融点以下では急速に凝固する性
質を有する材料である。互いに混合しうる種々の熱可塑
性樹脂からの混合物を用いても良い。
また必要に応じて各種の添加剤を混入してもよい。添加
剤とは例えば光、紫外線に対する安定剤、さらに顔料染
料等の着色材、金属酸化物ガラスセンイ等の充てん剤を
混合しても良い。
噴霧のための気体としては空気、不活性ガス又は水蒸気
が用いられる。気体は材料の融点より50℃程度の高い
温度に加熱して用いられる。
本発明の方法により生成される微粒子は各種用途に用い
られる。一つのの適した用途は、いわゆる粉末塗料であ
り、着色材料を含有せしめて用いられる。
また他の適した一つの用途は電子写真法、静電写真法、
磁気記録法又は静電印刷法などに用いられるトナーであ
る。
従来このような目的のトナーには熱可塑性樹脂と染料又
は顔料の如き着色材を混合し高温で溶融混練し混合物を
室温になるまで冷却して微粒子に粉砕して用いた。しか
しながらこのような製造法によるトナーは形状、粒径が
一定にならず、またトナー同士の均一性、トナー内部で
の均一性を得ることが本質的に困難であり、それに起因
するトナーの実用性能上の不充分さは様々な形であらわ
れた。
またこのような製造法によりトナーを製造するためには
多大の経費がかかり特に微粒子トナーを得るための工程
は極めて多くのエネルギーを要し装置コストの面でも、
ランニングコストの面でも多くをしめた。
またこのような製造法は使用する材料をも大きく限定す
るものであった。すなわち、微粒子状で均一なものを得
るためにはかなり均一な混練が必要で、材料も混練性の
良い材料を選択する必要があった。
また微粉状トナーを得るためには特に材料の微粉砕特性
が生産性上大きな問題であった。すなわちトナーとして
作られるためにはそのバインダーには先ず脆性が必要で
ありそれは必ずしもトナーの性能から要求されるバイン
ダーの特性とは一致せず、トナーの要求性能から希望の
バインダーを従来の製造法に用いることはできなかっ
た。
上記のような問題に対し本発明による微粒子の製造方法
は根本的な解決を与えるものである。
すなわち極めて短時間に希望する粒度の微粒子を多量に
得ることができる。
トナーとして用いる場合好ましい材料としてはいわゆる
ワックスとして知られるC12〜C50の炭化水素連鎖を有
する化合物、およびその誘導体や低分子のポリオレフィ
ン、ポリアミドなどがあり、これらが着色剤と溶融混練
されて用いられる。必要に応じて他の添加剤、充填剤を
加えても良いし、また磁気特性を付与するため磁性体を
添加しても良い。
また、流動特性を向上させたり取り扱い特性を向上させ
たりするために微粒子状のシリカ等の添加剤を混合して
用いても良い。
また、本発明の方法により製造した粒子の表面に樹脂コ
ーティングを行い、いわゆるマイクロカプセル化して用
いても良い。
このような方法としては、従来公知のカプセル化技術を
利用することができる。
例えば、スプレードラム法、界面重合法、コアセルベー
ション法、相分離方法、in-situ重合法など米国特許第
3,338,991号明細書、同第3,326,848号明細書、同第3,50
2,582号明細書などに記載されている方法などが使用で
きる。
実施例1 以下の物質を混合した。
低分子量ポリエチレン 50部 パラフィンワックス 50部 カーボンブラック 10部 以上混合物を溶融混合し均一な混合物としたのち150
℃において図面のa=1.5,b=0.1の2流体ノズルを用
いS1=60g/分 S2=380/分の条件(S/50=1.
2、S/S≒0.16)で微粒化せしめた霧化気体は空
気であり気体温度は120℃で使用した。霧化された粒
子は気体中で捕集せしめられた。得られた粒子は完全な
球状をしておりまたカーボンの分散は均一であり、また
極めて流動性の良い粉体であった。平均粒径は9.5μで
あった。次いでこの微粒子を粉体100部に対し1部の
微粉末状超粗水性シリカを微粉末と混合し、さらに鉄粉
に対し重量で0.2部で混合し現像剤とし、次いで磁性ス
リーブを有する現像器に供給し、正の静電潜像を有する
光導電体上に接触させ現像したところ極めて鮮明な画像
が得られた。次いでこの画像をコロナ放電を用いて普通
紙上に転写し、さらに線圧15kgの2本の圧接ローラー
を通過させたところ完全に定着した。
実施例2 以下の物質を混合した。
パラフィン 60部 カルナバワックス 40部 マグネタイト 50部 上記混合物を溶融混合し、均一な混合物としたのち、実
施例1と同様の条件で微粒子化せしめ捕集した。平均粒
径は9.0μであった。
次いで得られた粒子を10%のスチレンジメチルアミノ
エチルメタアクリレート共重合体溶液に分散し、スプレ
ードライ装置を用いて噴霧し、表面に樹脂コートを行な
った。
得られた微粉末に微粉末シリカを加え現像剤としたのち
正の静電潜像を現像したところ極めて鮮明な画像が得ら
れた。また実施例1と同様に転写し定着したところ完全
に定着した。
比較例1 実施例1において液体ノズルの開口径をa=0.5mmに変
更した以外は同様の2流体ノズルを用い、かつS=90
g/分、S=200/分の条件(S/50=1.8、S
=0.45)で霧化した。平均粒径は25μでありかつ
粒度の分布は広かった。実施例1と同様にトナーとして
用いた所画質が粗でかつ転写効率が悪かった。
比較例2 実施例1においてノズルのb=0.005mmのノズルを用い
たところ、液体はノズルから出ていかず霧化できなかっ
た。
実施例3 実施例1の材料において、a=5.0、b=0.2の2流体ノ
ズルを用い、S=300g/分、S=500/分の条件
(S/50=0.6、S/S=0.06)に変更して同様に
微粒化せしめたところ、平均粒径は8μであり均一であ
った。
前述のごとく、本発明の加熱溶融状態の材料を2流体ノ
ズルに供給し、該材料を微粒化せしめることにより微粒
子を製造する微粒子の製造方法においては、 該2流体ノズルは、加熱溶融状態の材料を供給するため
の液体供給管と、加熱溶融状態の材料を霧化するための
気体を供給する気体供給管とを有し、該液体供給管は先
端に円形開口形状の液体ノズルを有し、該気体供給管は
先端に気体ノズルを有し、該液体供給管は該気体供給管
内に内包配置されていて、かつ該液体供給管の先端部は
該気体ノズルより突出しており、以下の条件 a>S1/50 (mm) 2.0>b>0.01 (mm) 0.03<S/S<0.35 (式中、aは液体ノズル開口径(mm)を示し、bは液体供
給管先端と気体供給管先端との距離(mm)を示し、S
液体供給速度(g/分)を示し、Sは気体供給速度(
/分)を示す。)を満足する霧化条件で該2流体ノズル
により該材料の微粒化を行うことを特徴とするため、粒
径が小さく、かつ粒径の均一な微粒子を製造することが
可能となる。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明において用いる2流体ノズルの説明図であ
る。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】加熱溶融状態の材料を2流体ノズルに供給
    し、該材料を微粒化せしめることにより微粒子を製造す
    る微粒子の製造方法において、 該2流体ノズルは、加熱溶融状態の材料を供給するため
    の液体供給管と、加熱溶融状態の材料を霧化するための
    気体を供給する気体供給管とを有し、該液体供給管は先
    端に円形開口形状の液体ノズルを有し、該気体供給管は
    先端に気体ノズルを有し、該液体供給管は該気体供給管
    内に内包配置されていて、かつ該液体供給管の先端部は
    該気体ノズルより突出しており、以下の条件を満足する
    霧化条件で該2流体ノズルにより該材料の微粒化を行う
    ことを特徴とする微粒子の製造方法。 a>S1/50 (mm) 2.0>b>0.01 (mm) 0.03<S/S<0.35 (式中、aは液体ノズル開口径(mm)を示し、bは液体供
    給管先端と気体供給管先端との距離(mm)を示し、S
    液体供給速度(g/分)を示し、Sは気体供給速度(
    /分)を示す。)
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JP3513163B2 (ja) * 1992-03-27 2004-03-31 東京瓦斯株式会社 窒素酸化物除去方法およびその装置
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