JPH06161303A - 電子写真記録装置の画像転写装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】安価な方法でローラ状の転写手段への未転写ト
ナーの汚れを防ぐ。 【構成】この電子写真記録装置の画像転写装置は、帯電
チャージャ１１および露光ヘッド１０により静電潜像を
表面に形成した像担持体１と、トナー６により静電潜像
を可視化する現像ユニット７とを備える。また、像担持
体１との間に搬送された転写媒体３の裏面に密着しトナ
ー６の極性と逆の極性のバイアス電圧を加えることによ
り現像ユニット７により静電潜像を可視化したトナー６
を転写媒体３に転写する手段であり、電源投入後あるい
は装置復帰後の立ち上げ駆動の間だけ像担持体１の表面
電位と同極性で同電位のバイアス電圧を印加するローラ
状の帯電手段２を備える。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は電子写真記録装置の画像
転写装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、この種の電子写真記録装置の画像
転写装置はスコロトロンを帯電手段とし、転写媒体の帯
電を行っている。スコロトロン帯電による画像転写装置
は転写媒体および像担持体とも非接触であり、装置が安
価であるため多くの電子写真記録装置の画像転写装置に
用いられている。しかし、スコロトロン帯電は転写媒体
をコロナ放電で帯電させるため放電によりオゾンが発生
する。人体に有害なオゾンの排出を防ぐためにオゾンフ
ィルターを設置しなければならない。そのため電子写真
記録装置の小型化、低価格化に制約が生じる。

【０００３】また、オゾンの発生がほとんど無い電子写
真記録装置の画像転写装置としてスコロトロンに換わり
ローラ状の帯電手段が用いられたものがある。スポンジ
等の弾性部材により構成されたローラ状の帯電手段に像
担持体上のトナーと逆極性の電圧（以下この電圧を、転
写電圧と呼ぶ）をバイアスとして付加させ、転写媒体に
直接接触させ帯電させることにより放電によるオゾンの
発生を防ぐことを実現している。

【０００４】転写媒体に非接触であったスコロトロン帯
電から、転写媒体に接触するローラ状の帯電手段に変更
したことにより、転写媒体が像担持体とローラ状の帯電
手段との間に無いときローラ状の帯電手段は直接像担持
体に接触することになり、像担持体上の未転写トナーが
ローラ状の帯電手段表面に付着して汚れが発生する。転
写媒体の走行不良（主にペーパージャム）等のため停止
した後、電子写真記録装置の電源を再投入した場合、特
に未転写トナーが多くなり、ローラ状の帯電手段への汚
れも多くなる。さらに、転写媒体の未供給（主にペーパ
ー切れ）および電子写真記録装置の支障（カバーオープ
ン等）のため電子写真記録装置の機能が停止した後、復
帰した場合も未転写トナーが多くなり、ローラ状の帯電
手段への汚れも多くなる。像担持体上の未転写トナーが
ローラ状の帯電手段に汚れとして付着する原因として２
つのことが考えられる。１つは像担持体上の未転写トナ
ーが像担持体とローラ状の帯電手段との摩擦によりロー
ラ状の帯電手段に付着する場合であり、これは電気的に
操作しても未転写トナーによるローラ状の帯電手段の汚
れは防ぐことはできない。もう１つは像担持体の電位よ
りローラ状の帯電手段の電位が同極性であるが低い場合
か、ローラ状の帯電手段の電位が像担持体上の未転写ト
ナーの帯電と逆の電位を持つ場合である。これは電気的
に帯電した未転写トナーがローラ状の帯電手段に付着す
るものである。これを防止するため、電子写真記録装置
の電源投入後、あるいは装置復帰後の立ち上げ駆動を行
う間、像担持体上の未転写トナーと同極の電圧をローラ
状の帯電手段に加えている（以下この電圧をクリーニン
グ電圧と呼ぶ）。そのあいだに像担持体上の未転写トナ
ーは像担持体の回転方向でローラ上の帯電手段より下流
に設置されたクリーナーユニットにより回収される。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】通常、転写媒体に像担
持体上のトナーを転写する場合、ローラ状の帯電手段に
はトナーと逆極性の転写電圧を加える。また、ローラ状
の帯電手段へ像担持体上の未転写トナーの付着を防ぐ場
合、ローラ状の帯電手段には電子写真記録装置の電源投
入時あるいは装置復帰時にトナーと同極のクリーニング
電圧を加える。そのためローラ状の帯電手段へ電圧を供
給する電源が複雑になり、ローラ状の帯電手段を用いる
ことにより得られる電子写真記録装置のオゾンレスによ
る低価格および小型化という長所を無効にしかねない。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明の電子写真記録装
置の画像転写装置は、帯電および露光により静電潜像を
表面に形成した像担持体と、トナーにより前記静電潜像
を可視化する現像手段と、前記像担持体との間に搬送さ
れた転写媒体の裏面に密着し前記トナーの極性と逆の極
性のバイアス電圧を加えることにより前記現像手段によ
り前記静電潜像を可視化した前記トナーを前記転写媒体
に転写する手段であり、電源投入後あるいは装置復帰後
の立ち上げ駆動の間だけ前記像担持体の表面電位と同極
性で同電位のバイアス電圧を印加する転写手段とを備え
る。

【０００７】また、本発明の電子写真記録装置の画像転
写装置は、前記転写手段の形状がローラ状であることを
特徴とする。

【０００８】

【実施例】次に、本発明について図面を参照して説明す
る。本発明の一実施例を示す図１を参照すると、この実
施例の電子写真記録装置の画像転写装置において、像担
持体１は帯電チャージャ１１および露光ヘッド１０によ
り静電潜像を表面に形成する。現像ユニット７内のトナ
ー６は攪拌部材８の回転により供給部材５に搬送され、
トナー担持体４上に付着し、像担持体１上の静電潜像を
顕像化する。トナー担持体４に付着したトナー６はトナ
ー担持体４の回転に伴って薄層形成部材９によりその層
の厚さが規制される。ローラ状の帯電手段２は像担持体
１との間に搬送された転写媒体３の裏面に密着しトナー
６の極性と逆の極性のバイアス電圧（転写電圧）を加え
ることによりトナー６を転写媒体３に転写する手段であ
り、電源投入後あるいは装置復帰後の立ち上げ駆動の間
だけ像担持体１の表面電位と同極性で同電位のバイアス
電圧を印加する。クリーナユニット１２は像担持体１の
残留トナーを除去する。

【０００９】図２（ａ）および（ｂ）は電源投入後ある
いは装置復帰後における立ち上げ駆動時の画像転写装置
の像担持体１およびローラ状の帯電手段２の配線の概念
図である。図２（ａ）では、像担持体１およびローラ状
の帯電手段２は共にアースに設置していて、共に同極性
で同電位である。そのため像担持体１上の未転写トナー
は電気的にローラ状の帯電手段に付着することが妨げら
れる。図２（ｂ）では、像担持体１およびローラ状の帯
電手段２は共に同一の電源に接続していて、共に同極性
で同電位になる。そのため像担持体１上の未転写トナー
は電気的にローラ状の帯電手段２に付着することが妨げ
られる。

【００１０】なお、この実施例では、帯電手段２をロー
ラ状のものとしたが、板状など他の形状のものでもよ
い。

【００１１】

【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
像担持体との間に搬送された転写媒体の裏面に密着しト
ナーの極性と逆の極性のバイアス電圧を加えることによ
りトナーを転写媒体に転写する手段であり、電源投入後
あるいは装置復帰後の立ち上げ駆動の間だけ像担持体の
表面電位と同極性で同電位のバイアス電圧を印加する転
写手段を備えることにより、転写手段への像担持体上の
未転写トナーが電気的には付着しにくくすることがこと
ができる。

【００１２】このように像担持体と転写手段とを同極性
で同電位にするために、装置の電源投入後の立ち上げ駆
動の間、像担持体と転写手段とを電気的に接続するだけ
で可能である。従って、電源に正逆の極性を切り替える
といった機能をつけないので安価な電源で実現が可能で
ある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例の構成を示す図である。

【図２】電源投入後あるいは装置復帰後における立ち上
げ駆動時の画像転写装置の像担持体およびローラ状の帯
電手段の配線の概念図である。

【符号の説明】

１ 像担持体 ２ ローラ状の帯電手段 ３ 転写媒体 ４ トナー担持体 ５ 供給部材 ６ トナー ７ 現像ユニット ８ 攪拌部材 ９ 薄層形成部材 １０ 露光ヘッド １１ 帯電チャージャ １２ クリーナユニット

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 帯電および露光により静電潜像を表面に
   形成した像担持体と、トナーにより前記静電潜像を可視
   化する現像手段と、前記像担持体との間に搬送された転
   写媒体の裏面に密着し前記トナーの極性と逆の極性のバ
   イアス電圧を加えることにより前記現像手段により前記
   静電潜像を可視化した前記トナーを前記転写媒体に転写
   する手段であり、電源投入後あるいは装置復帰後の立ち
   上げ駆動の間だけ前記像担持体の表面電位と同極性で同
   電位のバイアス電圧を印加する転写手段とを備えること
   を特徴とする電子写真記録装置の画像転写装置。
2. 【請求項２】 前記転写手段の形状がローラ状であるこ
   とを特徴とする請求項１記載の電子写真記録装置の画像
   転写装置。