JPH06161140A - 画像形成用シート - Google Patents

画像形成用シート

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JPH06161140A
JPH06161140A JP43A JP33558992A JPH06161140A JP H06161140 A JPH06161140 A JP H06161140A JP 43 A JP43 A JP 43A JP 33558992 A JP33558992 A JP 33558992A JP H06161140 A JPH06161140 A JP H06161140A
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glass
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真治 田島
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 複写機等に設けられた光学的検知手段により
検知されるが、可視光に対して透明な検知マークを有す
る画像形成用シートの提供。 【構成】 光学的に検知される部材(検知マーク)がシ
ートの面の一部又は全部に設けられたシートであって、
上記検知マークがYb3+を含有するガラス粒子を含む画
像形成用シート。Yb3+を含有するガラス粒子は、例え
ば5〜60重量%のYb3+を含有し、平均粒子径が0.
01〜20μmであることができる。この検知マーク
は、約970nmに鋭い吸収を示すために、この検知マ
ークを有する画像形成用シートは、OHP等の透明シー
トとして複写機等を用いて画像を形成できる。さらに検
知マークが透明であるために、OHPで使用する時に検
知マークが邪魔にならない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、実質的に肉眼で視認す
ることはできないが、赤外線を用いて光学的に検知する
ことが可能な部材(以下、検知マークという)を有する
画像形成用シートに関する。この画像形成用シートは、
例えば、複写機内のシートの走行状況やシートの有無及
び上下左右の見当合わせを光学的に検知する機能を有す
る、静電式及び磁気式の転写型複写機に使用される。
【0002】
【従来の技術】従来、オーバーヘッドプロジェクタ(O
HP)用の透明シート(例えば、ポリエチレンテレフタ
レート(PET)シート)に画像を形成するために、複
写機を用いることがある。一方、複写機には、紙詰まり
等の事故を検知するため、更にカラーコピーの場合には
4原色の画像パターンを同じシート上に見当を合わせて
プリントするための検知手段が設けられている。特に、
透明シートに画像を形成する複写機には、例えば光源か
らの光を透明シートに当て、この反射光の有無あるいは
透過光の有無をフォトセンサにより検出する光学的検知
手段が設けられている。
【0003】ところが、PETシートのような透明シー
トは光を透過してしまい、光学的検出手段では検知しに
くい。そこで検知精度を上げるための改良が種々提案さ
れている。例えば、特開昭58−106550号公報に
は、透明フィルムの端部に剥離可能な不透明の部材を設
けたシートが開示されている。特開昭58−10515
7号公報には、可視光を遮蔽すべくJIS P−813
8による不透明度が60%以上の塗布層を形成したシー
トが記載されている。さらに、特開昭59−7367号
公報には、赤外光を遮蔽する金属を蒸着したシートが開
示されている。さらに特開平3−99878号公報に
は、印刷用有色インクに金属粉を混入した金属粉含有イ
ンクで印刷した層を有する画像形成装置用記録材が開示
されている。
【0004】
【本発明が解決しようとする課題】しかるに、上記いず
れのシートにおいても光学的検知のためのマークは、可
視光の透過性が低く、不透明なものであった。そのた
め、検知精度は向上するが、シート上に形成された画像
とともに検知マークもOHPの画像に映し出されてしま
い、使用時に目ざわりとなることがあった。
【0005】そこで本発明の目的は、複写機等に設けら
れた光学的検知手段により検知されるが、可視光に対し
て透明であり、OHPの画像に映し出されることのない
検知マークを有する画像形成用シートの提供にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、光学的に検知
される部材(検知マーク)がシートの面の一部又は全部
に設けられたシートであって、上記部材がYb3+を含有
するガラス粒子を含有することを特徴とする画像形成用
シートに関する。
【0007】以下本発明について説明する。本発明の検
知マークを付した画像形成用シートの基体となるシート
は複写機に設けられた光学的検知手段では実質的に検知
できないか、あるいは検知しにくいシートである。即
ち、何らかの検知マークを付さなければ光学的検知手段
により実質的に検知できないシートである。そのような
基体シートの例として、透明な樹脂製のシートが挙げら
れる。さらに、複写機において画像の定着の際に高温下
に置かれることから、最高使用温度が100℃以上の耐
熱性の樹脂シート、例えば、ポリエルテル、ポリアミ
ド、ポリアミドイミド等の樹脂シートを挙げることがで
きる。特にポリエチレンテレフタレート(PET)は耐
熱性及び透明性の点で好ましい。
【0008】また、シートの厚さや形状には特に制限は
ない。但し、厚さは、複写機における定着時の加熱によ
るシワ等の発生を防止でき、更にシート搬送時のジャム
(紙詰まり)を防止できるという観点から、50μm以
上であることが適当である。尚、基体シートの表面は必
要に応じて、粗し処理(マット化処理)、帯電防止処
理、定着性を向上させる為の塗布層の形成等を行うこと
もできる。
【0009】一方、検知マークの形状や基体シート上の
位置は、複写機の検知器に合わせて適宜決定することが
できる。即ち、基体シートの一部に検知マークを設けて
もよいし、検知マークが透明であることから、基体シー
トの全面に検知マークを設けてもよい。具体的には、図
1〜3に示すように、検知マーク2は、基体シート1の
縁に沿って設けることができる。例えば、図1に示すよ
うに、基体シート1の4辺のうちの1辺に検知マーク2
を設けるか、あるいは図2に示すように基体シート1の
4辺のうち2辺に検知マーク2を設けることができる。
さらに、図示していないが基体シート1の3辺又は4辺
全部に検知マーク2を設けることも可能である。また、
検知マーク2は、例えば図3に示ように、基体シート1
上の画像形成に用いる複写機の光センサの検知位置に対
応する箇所に部分的に設けることもできる。
【0010】本発明の画像形成用シートに設けた検知マ
ークは、Yb3+を含有するガラス粒子を含有する。以
下、このYb3+を含有するガラス粒子について説明す
る。検知マークが含有する物質は無機材料であるガラス
であり、これに希土類元素であるYb3+イオンを含有さ
せて、赤外線吸収特性を付加したものである。ガラスを
基材として用いるのは、ガラスが化学的安定性と透明性
を有しており、かつYb3+がイオン状態でアモルファス
のガラス結晶中に取り込まれ、安定に存在することが可
能であるためである。
【0011】ガラス中のYb3+イオンの含有量は、この
ガラス粒子を含有する検知マークが検知マークとして十
分な量の赤外線吸収を示す量とする。これは、検知マー
ク形成用のインキ中のガラス粒子の含有量によっても異
なるが、例えば約5〜60重量%とすることが好まし
い。Yb3+イオンの含有量が5重量%より少ないと、赤
外線の吸収が弱くなり、その結果、検知マークの赤外線
吸収が不十分になり、マークの検知が困難になることが
あるからである。一方、Yb3+イオンの含有量は、多け
ればそれだけ赤外線の吸収が強くなり好ましく、さらに
Yb3+イオンの含有量の増加により、ガラスの耐水性や
耐候性等も向上する傾向がある。しかし、Yb3+イオン
の含有量が多くなり過ぎるとガラス状態を保ち、かつY
3+をイオン状態でガラス中に保持することが困難にな
り、化学安定性や透明性や赤外吸収性が充分ではなくな
る傾向がある。Yb3+イオンの含有量が60重量%以下
では、ガラスの化学安定性や透明性は充分に保たれる。
尚、赤外線吸収は、Yb3+イオンの含有量が大きい程強
くなる傾向があるため、Yb3+イオンの含有量は、好ま
しくは10〜60重量%であり、より好ましくは20〜
60重量%である。
【0012】基材に用いるガラス素材としては、以下に
挙げるようなものがある。 (a)酸化物ガラス SiO2 、P2 5 、Al2 3 、Na2 O、BaO、
Ba2 3 、Li2 O、MgO、ZnO、K2 O、Pb
O、B2 3 、Na2 4 7 、Tl2 O、Mo O3
TeO2 、V2 5 、Fe2 3 、K2 O、CaO、G
eO2 、Sb23 、As2 3 、Al(PO3 3
SrO、Ti2 O、ZrO2 、Y2 3、CeO2 、B
eO、R2 O、Ca3 (PO4 2 、Na4 2 7
AlPO4
【0013】(b)フッ化物ガラス BaF2 、BeF2 、KF、CaF2 、NaF、GdF
3 、ZrF4 、AlF3 、SnF2 、LiF、Hf
4 、LaF3 、ZnF2 、LuF3 、ThF4 、Sr
2 、ScF3 、YF3 、InF3
【0014】(c)カルコゲンガラス S、Se、S−Se、Se−Te、S−Se−Te P−S、P−Se、As−S、As−Ss、As−(S
−Se)、(P−As)─Se、As−(Se−T
e)、As−(S−Te)、(As−Sb)−S、(A
s−Sb)−Se、(As−Bi)−Se、Si−S、
Ge−S、Ge−Se、Ge−(Se−Te)、Ge−
P−S、Ge−P−Se、Ge−p−Te、Ge−As
−S、Ge−As−S、Ge−As−Se、Ge−As
−Te、Ge−As−(S−Se)、Ge−Sb−S、
Ge−Sb−Se、Sn−As−Se、Ga−As−
S、Ga−As−Se、In−As−S、In─As−
Se、Tl−As−S、TlAs−Se、Tl−As−
Te、Tl−As−(S−Te)、Tl−As−(Se
−Te)、Cu−As−S、Cu−As−Se、Ag−
As−S、Ag−As−Se、Au−As−S、Au−
As−Se、As−S−Cl、As−S−Br、As−
S−I、As−Se−I、As−Te−I、Cd−Ge
−P、Cd−Ge−As、Al−Ge−Se
【0015】これらガラス素材のうち、ガラス状態を保
ちつつ比較的多量のYb3+イオンを含有することができ
るという観点から、リン酸塩ガラスやフッリン酸塩ガラ
スを用いることが好ましい。特に、リン酸塩ガラスやフ
ッリン酸塩ガラスは、Yb3+イオンとの相溶性が高いと
いう観点からも好ましい。
【0016】上記ガラス粉末は、常法により製造したガ
ラスを粉砕することにより製造することができる。例え
ば、上記ガラス基材の原料及びイッテルビウム源(例え
ば酸化イッテルビウム)Yb2 3 を混合し、通常のガ
ラスの製法に従って、ガラス原料を溶融し、ガラスの溶
融液を冷却し、延伸により薄いガラス板とするか、又は
水冷によりガラスビーズとして製造する。得られたガラ
スを、例えばジェットミル又はボールミル等を用いて粉
砕することによりガラス粉末を製造することができる。
尚、ボールミルを用いる場合には、粒子を粉砕する際に
発生する熱で素材が溶融することにより、粒子が会合し
たり、異物の混入による変性を引き起こすことを防ぐ目
的で、容器全体を冷却しながら粉砕することが好まし
い。
【0017】Yb3+は、イオン状態で赤外領域に、Yb
3+ 27/2 35/2 の遷移に基づく吸収帯を持つ。
さらに、この吸収は、遷移金属イオンによる着色と異な
り、ブロードとならず可視領域吸収を有しないために着
色しない。このような特性を有するYb3+を含有するガ
ラスは、図4に示すように約970nmをピークとする
赤外領域の照射光を際立って吸収するが、400〜70
0nmの可視領域には吸収を有さない。従って、このガ
ラス粉末を用いたインキ等によって検知マークを形成す
ると、吸収を行う印刷部(検知マーク)と、反射を行う
非印刷部の間に、照射赤外光の吸収/反射の反射光の濃
淡が形成され、検知マークを読み取ることができる。し
かし、検知マークは可視領域には吸収を有さないので、
肉眼で視認することはできない。
【0018】本発明において、検知マークは、上記ガラ
ス粉末を含有するインキを用いて印刷することにより形
成することができる。印刷方法には特に限定はない。印
刷方法としては、例えば、オフセット印刷、熱転写印
刷、インジェクト印刷、電子写真式印刷、グラビア印
刷、シルクスクリーン印刷等を挙げることができる。
【0019】オフセットインキ、熱転写リボンインキ、
インクジェットインキ、トナーインキとする場合には、
上記赤外線吸収ガラス粉末は、平均粒子径が0.01μ
m〜1.6μmであり、最大粒子径が2μm以下である
粉末であることが好ましい。なぜなら、オフセット印
刷、熱転写印刷、インジェクト印刷、電子写真式印刷に
より得られる印刷膜厚もしくはプリント膜厚が、通常約
1〜2μmであり、最大でも3μm程度であることか
ら、ガラス粉末の平均粒子径を上記範囲のサブミクロン
オーダーとすることにより、印刷ムラを抑制することが
できるからである。
【0020】さらに、インキ特性を考慮すると、バイン
ダー成分が無極性のオフセットインキ、熱転写リボンイ
ンキ、トナーインキに対しては、赤外線吸収ガラス粉末
の表面に親油性コートを施して、インキバインダーへの
ガラス粒子の分散性を向上させることが好ましい。分散
性を向上させることにより、形成した検知マークの読み
取りを良好に行うことができる。即ち、オフセット印刷
においては印刷中にインキからガラス粒子が析出した
り、赤外光の吸収部分が印刷されない抜けの状態の発生
を防止することができる。また、熱転写リボンにおいて
は、均一なコート層のリボンコーティングを得ることが
でき、プリント時に転写不良が発生することを防止する
ことができる。さらに、電子写真式プリントのトナーに
おいても、トナーインキ中のガラス粒子の含有状態を均
一に保つことができ、安定な吸収レベルを有する検知マ
ークを得ることができる。
【0021】ガラス粒子の表面改質のためコーティング
法の代表例を以下に列記する。 (a)コーティング コーティングは界面活性剤的な役割を果たす。具体的例
としては、例えば脂肪酸(低分子・高分子鎖)、脂肪酸
塩類、及びワックスなどの分散剤を用いる事ができる。
特に、フッ燐酸塩脂肪酸を用いたコーティング剤をコー
ティングしたインキ顔料をオフセットインキ化し、印刷
することにより検知まーく印刷部への印刷ムラは著しく
改善することができる。 (b)カップリング剤 カップリング剤は、ガラス粒子と強固に結合し、ポリマ
ーとも反応する。具体例としては、シラン化合物、チタ
ン化合物、金属キレート化合物などを挙げることができ
る。 (c)重合性モノマー 低分子量のモノマー又はオリゴマーをガラス粒子表面に
反応させ、非可逆層をつくる。具体例としては、重合性
有機酸、反応性オリゴマー等を挙げることができる。
【0022】本発明の検知マークをグラビア印刷やシル
クスクリーン印刷に用いて形成する場合には、ガラス粉
末の平均粒子径は必ずしもサブミクロンである必要はな
く、最大20μm程度まで許容できる。即ち、グラビア
印刷やシルクスクリーン印刷の場合には、本発明の赤外
線吸収ガラス粉末は、平均粒子径は0.01〜20μm
であることが適当である。
【0023】また、グラビア印刷ではインキ溶剤とガラ
ス粉末の間に親和性の差異を生じない。そのため、グラ
ビア印刷インキの場合には、前記のガラス粒子表面コー
ティングをすることなく、グラビアインキ中にガラス粉
末の沈降を防止するために、界面活性剤とともに赤外線
吸収ガラス粉末を含有させることができる。さらに、シ
ルクスクリーン印刷の場合にも、印刷方式と印刷速度を
考慮すると、前記のガラス粒子表面コーティングをする
ことなく、上記赤外線吸収ガラス粉末をそのまま用いる
ことができる。
【0024】本発明の検知マークの印刷に用いるインキ
において、ビビクルを構成する樹脂としては、一般的に
は、蛋白質、ゴム、セルロース類、シエラック、コパ
ル、でん粉、ロジン等などの天然樹脂、ビニル系樹脂、
アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、ポリオレフィン系樹
脂、ノボラック型フェノール樹脂等の熱可塑性樹脂、レ
ゾール型フェノール樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、ポ
リウレタン樹脂、エポキシ、不飽和ポリエステル等の熱
硬化性樹脂などが挙げられる。特に、複写機における熱
定着を考慮すると、耐熱性の良い樹脂をビヒクルを用い
ることが好ましい。また、形成された検知マークが溶剤
成分により汚染物質を吸着することが望ましくないこと
から、溶剤を用いない光重合硬化型もしくは電子線硬化
型インキを用いて形成することが好ましい。光重合硬化
型もしくは電子線硬化型インキの硬化物の主成分はアク
リル系樹脂である。従って、上記インキはアルキルモノ
マーを含有するものであり、具体的には、市販されてい
る以下のアクリルモノマーを挙げることができる。
【0025】単官能アクリレートとしては、2- エチル
ヘキシルアクリレート、2- エチルヘキシルEO付加物
アクリレート、エトキシジエチレングリコールアクリレ
ート、2- ヒドロキシエチルアクリレート、2- ヒドロ
キシプロピルアクリレート、2- ヒドロキシエチルアク
リレートのカプロラクトン付加物、2- フェノキシエチ
ルアクリレート、フェノキシジエチレングリコールアク
リレート、ノニルフェノールEO付加物アクリレート、
ノニルフェノールEO付加物にカプロラクトン付加した
アクリレート、2- ヒドロキシ- 3- フェノキシプロピ
ルアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレー
ト、フルフリルアルコールのカプロラクトン付加物アク
リレート、アクリロイルモルホリン、ジシクロペンテニ
ルアクリレート、ジシクロペンタニルアクリレート、ジ
シクロペンテニルオキシエチルアクリレート、イソボル
ニルアクリレート、4,4- ジメチル- 1,3- ジオキ
ソランのカプロラクトン付加物のアクリレート、3- メ
チル- 5,5- ジメチル- 1,3- ジオキソランのカプ
ロラクトン付加物のアクリレートなどが用いられ得る。
【0026】一方、多官能アクリレートとしては、ヘキ
サンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコール
ジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレー
ト、トリプロピレングリコールジアクリレート、ヒドロ
キシピバリン酸ネオペンチルグリコールエステルジアク
リレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコー
ルエステルのカプロラクトン付加物ジアクリレート、
1,6- ヘキサンジオールのジグリシジルエーテルのア
クリル酸付加物、ヒドロキシピバルアルデヒドとトリメ
チロールプロパンのアセタール化合物のジアクリレー
ト、2,2- ビス〔4- (アクリロイロキシジエトキ
シ)フェニル〕プロパン、2,2- ビス〔4-(アクリ
ロイロキシジエトキシ,フェニル〕メタン、水添ビスフ
ェノールAエチレンオキサイド付加物のジアクリレー
ト、トリシクロデカンジメタノールジアクリレート、ト
リメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリス
リトールトリアクリレート、トリメチロールプロパンプ
ロピレンオキサイド付加物トリアクリレート、グリセリ
ンプロピレンオキサイド付加物トリアクリレート、ジペ
ンタエリスリトールヘキサアクリレート・ペンタアクリ
レート混合物、ジペンタエリスリトールの低級脂肪酸お
よびアクリル酸のエステル、ジペンタエリスリトールの
カプロラクトン付加物アクリレート、トリス(アクリロ
イロキシエチル)イソシアヌレート、2- アクリロイロ
キシエチルホスフェートなどが用いられ得る。
【0027】これらの樹脂又はモノマーからなるインキ
は無溶剤性で、電磁波や電子線照射による連鎖的重合反
応により硬化する。紫外線照射型のものについては、光
重合開始剤と、必要に応じて増感剤および助剤として、
重合禁止剤、連鎖移動剤などを添加する。光重合開始剤
としては、1)直接光分解型としてアリールアルキルケ
トン、オキシムケトン、アシルホスフィンオキシド等、
2)ラジカル重合反応型としてベンゾフェノン誘導体、
チオキサントン誘導体等、3)カチオン重合反応型とし
てアリールジアゾニウム塩、アリールヨードニウム塩、
アリールスルホニウム塩、アリールアセトフェノン等が
あり、その他に4)エネルギー移動型、5)光レドック
ス型、ならびに6)電子移動型のものが用いられ得る。
また、電子線硬化型インキは、前述した紫外線照射型と
同様な樹脂又はモノマーを用いて、光重合開始剤を必要
とせず、必要に応じて各種助剤が添加され得る。
【0028】本発明の検知マークを形成するインキに
は、必要に応じて印刷皮膜の柔軟性・強度安定化のため
の可塑剤、粘度調整、乾燥性のための溶剤、さらに乾
燥、粘度、分散性、各種反応剤等の助剤を適宜添加する
ことができる。さらに、必要により、検知マークを着色
する目的で、着色剤、例えば有色顔料をインキに添加す
ることもできる。以下、個々のインキについて説明す
る。
【0029】インクジェットインキは、上記赤外線吸収
ガラス粉末及びビビクル以外に水及び水性有機溶媒を含
有するものであることができる。水は、イオン交換水以
上の純度であればよい。水溶性有機溶媒は、インキの乾
燥防止及び浸透性付与を目的とし、例えば、エチレング
リコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコ
ール、グリセリンの如き多価アルコール類:N−アルキ
ルピロリドン類:酢酸エチル、酢酸アミルの如きエステ
ル類:メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノ
ールの如き低級アルコール類:メタノール、ブタノー
ル、フェノールのエチレンオキサイド又はプロピレンオ
キサイド付加物の如きグリコールエーテル類等が挙げら
れる。これらの水溶性有機溶媒は、上記溶媒例に限定さ
れるものではなく、溶媒の吸湿性、保湿性、染料溶解性
や浸透性、インキの粘度や氷点などを考慮して、適宜、
単独もしくは複数で使用される。これらの水溶性有機溶
媒の使用料は、インキの0.1〜70重量%の範囲が好
ましい。
【0030】インクジェット記録装置のシステムに要求
される諸条件を満たすために、必要に応じて、インキの
成分として従来から知られている添加物を添加すること
も可能である。これらの添加物としては、pH調製剤とし
てのアルコールアミン類、アンモニウム塩類、金属水酸
化物:比抵抗調製剤としての有機塩類、無機塩類:酸化
防止剤:防腐剤:防カビ剤:金属封鎖剤としてのキレー
ト剤等が挙げられる。上記組成に加えて、噴封ノズル部
の閉塞やインキ吐出方向の変化などが生じない程度に、
ポリビニルアルコール、ポリビニルビロリドン、カルボ
キシメチルセルロース、スチレンアクリル酸樹脂、スチ
レンマレイン酸樹脂等の水溶性樹脂を添加することもで
きる。
【0031】熱転写リボンインキは、上記赤外線吸収ガ
ラス粉末以外に、ビビクルとして合成樹脂、ワックス、
および必要に応じて溶剤や着色剤を配合して調製する。
合成樹脂は、サーマルヘッドの電圧、融点などを考慮し
た上で適当なものを単独または混合して用いる。具体例
をあげれば、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリプロピ
レン、ポリブチン、石油樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリビ
ニルアルコール、塩化ビニリデン樹脂、メタクリル樹
脂、ポリアミド、ポリカーボネート、フッ素樹脂、ポリ
ビニルホルマール、ポリビニルブチラール、アセチルセ
ルロースプラスチック、ニトロセルロース、ポリアセタ
ールなどである。ワックスは、ミツロウ、触ロウ、イボ
タロウ、羊毛ロウ、セラックワクス、カルナバワック
ス、モンタンワックス、パラフィンワックス、キャンデ
リラワックス、ベトロラクタム、マイクロクリスタリン
ワックスなどから適宜選択して用いることができる。
【0032】溶剤は、熱転写リボンインキ組成物を通常
の印刷方法で塗布できるインキとする場合に用いる。ベ
ンゼン、キシレン、トルエン、トリクレン、ホワイトス
ピリット、酢酸エチル、酢酸n−ブチル、メタノール、
エタノール、イソプロパノール、n−ブタノール、エチ
ルシクロヘキサン、メチルエチルケトン、エチルセロソ
ルブ、ブチルセロソルブ、シクロヘキサノンなどがその
例である。特に、メチルエチルケトン、酢酸エチル、メ
タノール、エタノール、キシレンおよびトルエンが用い
られることが好ましい。
【0033】上記熱転写リボンインキはベースフィルム
上に設けて熱転写シートとする。ベースフィルムの材料
には、常用のものを使用すればよい。具体的には、ポリ
エスチル、ポリプロピレン、セロファン、アセテート、
ポリカーボネートなどのプラスチックのフィルム、およ
びコンデンサー紙、パラフィン紙などの紙類を使用する
ことができる。
【0034】電子写真方式の場合のトナーインキの構成
成分は赤外線吸収ガラス粉末、ビビクル、必要に応じて
帯電制御剤、オフセット防止剤、外添剤(流動化剤)か
らなる。ビビクルはポリスチレン樹脂、スチレン−アク
リル系共重合体、スチレン−ブタジェン系共重合体、ポ
リエステル系樹脂、エポキシ樹脂、ポリオレフィン系樹
脂などの熱可塑性樹脂を挙げることができる。接触帯電
性は、アミノ基などの電子供与性の置換基を含むものは
正帯電を帯びやすく、フッ素、カルボキシル基などの電
子受容性置換基を有するものは負帯電を帯びやすい。
【0035】帯電制御剤は正帯電用にはニグロシン系染
料、第4級アンモニウム系化合物など、負帯電トナーに
はアルキルサルチル酸の金属錯体、アゾ系含金属錯体な
どが用いられる。その他添加剤として、熱ロール定着の
オフセット防止剤として低分子量ポリエチレン、低分子
量ポリプロピレンなどが用いられる。
【0036】さらに本発明の検知マーク形成用インキに
は、組成物中に非可逆性を有する消色性着色剤を含有さ
せることができる。この場合の消色性着色剤は、可視光
域において可視状態を維持し、消色のための操作、たと
えば近赤外線の照射などの操作によって非可逆的に不可
視状態に変化する着色剤である。このような消色性着色
剤を含有するインキ組成物で検知マークを形成すると、
印刷画像を肉眼で識別することが可能であり、検知マー
ク印刷製造時の印刷精度を向上させることができるばか
りか、透明なシートの有無の識別並びにシートの表裏及
び上下左右方向の識別にも役立つ。複写機による画像形
成の後に、消色操作を行うことによって、検知マークを
不可視状態に変化させ、画像のみをOHPで映し出すこ
ともできる。
【0037】具体例としては、下記構造式、で示される
消色性着色剤IR820B(昭和電工製)やシアニン系
色素とテトラブチルアンモニウム・ブチルトリフェニル
ボレートなどの有機ホウ素アンモニウム塩を共存するこ
とにより近赤外光を吸収して両者がカップリングし、不
可逆的に透明になるものがある。
【0038】
【化1】
【0039】本発明に用いる赤外線吸収ガラス粉末は、
図4に示すように約970nmに鋭い吸収を示す。そこ
で、この赤外線吸収ガラス粉末を用いて形成した検知マ
ークに、照射光源として、例えば半導体レーザーのパル
ス状の赤外光又は発光ダイオードの赤外発光に対して9
00nm以下の光及び1000nm以上の光を吸収する
バンドパスフィルターをコーティングしたレンズ等を受
光センサー側に取り付けて赤外線を照射すると、照射光
波長の帯域を限定することにより、反射光に対する吸収
のコントラストの鋭い吸収シグナルとして識別できる。
【0040】
【実施例】以下本発明を参考例及び実施例に基づいてさ
らに説明する。 参考例1 リン酸塩ガラス原料粉末として炭酸リチウム(Li2
3 )12.9重量部、炭酸カルシウム(CaCO3
6.25重量部、アルミナ(Al2 3 )6.4重量
部、オルトリン酸(H3 PO4 )86.88重量部及び
酸化イッテルビウム(Yb2 3 )粉末24.8重量部
とを混合した混合物を白金ルツボに入れ、1300℃に
加熱した電気炉中で4時間加熱溶融した。その後急冷し
てYb3+を含有するリン酸塩ガラスを得た。得られたリ
ン酸塩ガラスの組成は、以下の通りであり、Yb3+が均
一に分散されたガラスであった。尚、Yb3+の含有量
は、22.3重量%であった。
【0041】
【表1】
【0042】得られたリン酸塩ガラスを粗砕した後、ボ
ールミルを用いて粉砕して平均粒子径が1.0μmのガ
ラス粉末を得た。これらの粉末の分光反射率を測定した
結果を図4に示す。尚、測定は、島津製作所製自記分光
光度計UV310PCを用い、硫酸バリウムの反射率を
100%として行った。
【0043】参考例2 リン酸塩ガラス中のYb2 3 の含有量を15重量%と
なるようにした以外は参考例1と同様に操作して、Yb
3+の含有量が13.4重量%であるリン酸塩ガラス粉末
を得た。この粉末の分光反射率を測定した結果を図4に
示す。
【0044】参考例3 リン酸塩ガラス原料粉末として、Ca3 (PO4
2 8.5重量部と酸化イッテルビウム(Yb2 3 )粉
末1.5重量部とを混合した混合物、及びCa3 (PO
4 2 7.5重量部と酸化イッテルビウム(Yb
2 3 )粉末2.5重量部とを混合した混合物を用い
て、一酸化炭素雰囲気中で還元しながら3時間かけて4
00℃まで加熱し、さらにそのまま10時間400℃に
保った。その後放冷して、Yb3+を13.4重量%含有
するリン酸塩ガラス、及びYb3+を22.3重量%含有
するリン酸塩ガラスをそれぞれ得た。得られたリン酸塩
ガラスを粗砕した後、ジェットミルを用いて粉砕して平
均粒子径が1.1μmのガラス粉末を得た。
【0045】実施例1 参考例1で得たYb3+を22.3重量%含有するガラス
粉末3重量部を、アクリレートモノマー6重量部、ワッ
クス3重量部及び増感剤0.5重量部からなるオフセッ
トビヒクルに添加混合して、オフセット用インキを調製
した。このインキを用いて、厚さ100μmのPETシ
ート上に図1に示すように検知マークをオフセット印刷
した。得られた検知マーク付のOHPシートを光感応性
シート検知器付の複写機でプリントテストを行った。そ
の結果、シートの検知性及び紙送り性ともに良好であっ
た。さらに、画像を形成したシートは、検知マークの部
分が透明であることから、OHPで使用時の画像を見や
すいものであった。
【0046】実施例2 参考例1で得たYb3+を22.3重量%含有するガラス
粉末25.0重量部を、アクリルレジン2.4重量部、
硝化綿6.4重量部、イソプロピルアルコール13.0
重量部、変性エタノール15.9重量部、酢酸エチル3
1.9重量部及びプロピレングリコールモノプロピルエ
ーテル5.4重量部と攪拌してグラビアインキを得た。
得られたインキを用いて、100μmの厚さのPETシ
ート上に図3に示すように検知マークをグラビア印刷し
た。得られた検知マーク付のOHPシートを光感応性シ
ート検知器付の複写機でプリントテストを行った。その
結果、シートの検知性及び紙送り性ともに良好であっ
た。さらに、画像を形成したシートは、検知マークの部
分が透明であることから、OHPで使用時の画像を見や
すいものであった。
【0047】
【発明の効果】本発明によれば、複写機内で光学的に検
知されるが、可視光に対して透明であり、OHPの画像
に映し出されることのない検知マークを有する画像形成
用シートを提供することができる。更に、本発明の画像
形成用シートは、検知マークを有することから、カラー
コピーによる多色画像形成時の見当を合わせるのに好適
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の検知マークを有する画像形成用シート
の概略説明図である。
【図2】本発明の検知マークを有する画像形成用シート
の概略説明図である。
【図3】本発明の検知マークを有する画像形成用シート
の概略説明図である。
【図4】Yb3+を13.4重量%含有するリン酸塩ガラ
ス粉末、及びYb3+を22.3重量%含有するリン酸塩
ガラス粉末についての分光反射率を示す。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光学的に検知される部材がシートの面の
    一部又は全部に設けられたシートであって、上記部材が
    Yb3+を含有するガラス粒子を含有することを特徴とす
    る画像形成用シート。
  2. 【請求項2】 光学的に検知される部材が、Yb3+を含
    有するガラス粒子及びインキビヒクルを含有する請求項
    1記載の画像形成用シート。
  3. 【請求項3】 Yb3+を含有するガラス粒子がYb3+
    5〜60重量%含有するリン酸塩ガラスである請求項1
    又は2記載の画像形成用シート。
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