JPH06160619A - カラーフィルターとその製造方法 - Google Patents

カラーフィルターとその製造方法

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JPH06160619A
JPH06160619A JP12996292A JP12996292A JPH06160619A JP H06160619 A JPH06160619 A JP H06160619A JP 12996292 A JP12996292 A JP 12996292A JP 12996292 A JP12996292 A JP 12996292A JP H06160619 A JPH06160619 A JP H06160619A
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JP
Japan
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layer
colored
transparent substrate
color filter
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JP12996292A
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English (en)
Inventor
Norimichi Isoda
典理 礒田
Masahiro Nishida
昌弘 西田
Yosuke Matsukawa
陽介 松川
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Nissha Printing Co Ltd
Original Assignee
Nissha Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 製造コストが安く、画像のコントラストに優
れ、表面は平滑性に優れたカラーフィルターとその製造
方法を提供する。 【構成】 ガラスの透明基板1上にベーマイトゾル・ブ
ルーサイトゾル・シリカゾルからなる混合ゾルをコーテ
ィングし、焼成して活性層2を得た。次に、活性層2上
に格子状のレジスト層を設け、リン酸によりエッチング
して活性層2をパターン化し、アセトンを用いてレジス
ト層を剥離した。次に、活性層2に触媒を付与し、ニッ
ケルメッキ浴に透明基板1を浸漬してブラックマトリク
ス部3を活性層2全面に形成した。次に、顔料により着
色された感光性樹脂からなる赤・緑・青各色インキを用
いて透明基板上1にーティングし、フォトマスクを介し
て露光し現像して活性層2の形成されない格子目部分を
それぞれ埋めるように着色層4を設ける。最後に、保護
膜材料をコーティングして保護層5を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、カラー液晶ディスプレ
ーに用いるカラーフィルターとその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、カラー液晶ディスプレーの表
示部には、透明基板上に、赤(R)、緑(G)、青(B)などの
各画素を構成する着色層と、各画素間の洩れ光による画
像のコントラストおよび色純度の低下を防止するブラッ
クマトリクスと呼ばれる格子状、網状などの遮光膜と、
着色層を保護する保護層とが形成されたカラーフィルタ
ーが用いられていた。
【0003】このタイプのカラーフィルターとしては、
次のようなものがある。 I 透明基板1上に、クロムの蒸着層からなる格子状ま
たは網状のブラックマトリクス層6が形成され、ブラッ
クマトリクス層6の格子目あるいは網目部分をそれぞれ
覆うように顔料または染料により着色された樹脂からな
る着色層4が設けられ、必要に応じてブラックマトリク
ス層6および着色層4上に必要に応じて保護層5が形成
されたもの(図3・4参照)。
【0004】II 透明基板1上に、黒色の顔料または染
料による着色レジストからなる格子状または網状のブラ
ックマトリクス層6が形成され、ブラックマトリクス層
6の格子目あるいは網目部分をそれぞれ埋めるように顔
料または染料により着色された樹脂からなる着色層4が
設けられ、必要に応じてブラックマトリクス層6および
着色層4上に保護層5が形成されたもの(図5参照)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、Iのカラーフ
ィルターでは、クロムの蒸着層の形成に用いる装置が高
価にもかかわらず量産性に乏しいため、カラーフィルタ
ーの製造コストが非常に高くなっていた。しかも、蒸着
層の金属光沢が画像のコントラストの低下を招いてい
た。また、着色層が必要な濃度の色を出すために十分な
厚みで形成される一方、クロムの蒸着層が着色層に比べ
て薄く形成されているため、着色層とブラックマトリク
ス層とが同一平面上に形成される場合にはカラーフィル
ターの表面は平滑性が得られず、カラーフィルター表面
に金属導電パターンを形成する際のパターン精度を低下
させていた。
【0006】一方、IIのカラーフィルターでは、黒色の
着色レジストの色濃度が低いためにブラックマトリクス
層の遮光性が乏しくなり、画像のコントラストの低下を
招いていた。また、フォトリソ法によるパターニングの
際に染顔料により露光が不完全となるため着色レジスト
のパターン精度が悪くなり、画像のコントラストの低下
を招いていた。。さらに、着色レジストが色濃度を高め
るためにブラックマトリクス層を厚く形成される一方、
着色層がブラックマトリクスと同じ厚さで形成すると色
が濃くなりすぎるためブラックマトリクスとは異なる厚
さで同一平面上に形成され、その結果、カラーフィルタ
ーの表面は平滑性が得られず、カラーフィルター表面に
金属導電パターンを形成する際のパターン精度を低下さ
せていた。
【0007】したがって、本発明は、製造コストが安
く、画像のコントラストに優れ、表面は平滑性に優れた
カラーフィルターとその製造方法を提供することを目的
とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するよ
うに、本発明のカラーフィルターは、透明基板上に、下
記の一般式で表されるアルコキシまたはアルコキシ有機
化合物を加水分解してゾルとしそのゾルを単独または混
合して塗布焼成して微細孔を有する格子状または網状の
活性層が設けられ、活性層が微細孔を金属コロイドで充
填したブラックマトリクス部を全面に有し、活性層の形
成されない格子目あるいは網目部分をそれぞれ埋めるよ
うに顔料または染料により着色された樹脂からなる着色
層が設けられ、必要に応じて着色層および活性層上に保
護層が設けられているように構成した。 一般式:M(OR1)m(OR2)npq [式中、Mはマグネシウム・カルシウム・チタニウム・
ハフニウム・ゲルマニウム・ジルコニウム・イットリウ
ム・スカンジウム・アルミニウム・ガリウム・スズ・ニ
オブ・タンタル・アンチモン・テルル・バナジウムなら
びにケイ素からなる群から選ばれる元素;R1およびR2
それぞれ独立して、アルキル基、またはアシル基;Xお
よびYはそれぞれ独立して、水素原子、塩素原子または
水酸基;およびm,n,pおよびqは0〜8の整数であ
って、m+n+p+qはMの価数であり、m+nは1よ
り大で表される。]
【0009】また、本発明のカラーフィルターの製造方
法は、透明基板上に、上記の一般式で表されるアルコキ
シまたはアルコキシ有機化合物を加水分解してゾルとし
そのゾルを単独または混合して塗布焼成して微細孔を有
し表面全面に無電解メッキが施されてブラックマトリク
ス部の設けられた活性層を格子状または網状に設けると
ともに、活性層の形成されない格子目あるいは網目部分
をそれぞれ埋めるように顔料または染料により着色され
た樹脂を用いて着色層を設け、必要に応じて着色層およ
び活性層上に保護層を設けるように構成した。
【0010】以下に、本発明のカラーフィルターとその
製造方法を図を用いてさらに詳しく説明する。図1は本
発明のカラーフィルターの一実施例を示す断面図、図2
は本発明のカラーフィルターの製造方法の一実施例を示
す断面図である。1は透明基板、2は活性層、3はブラ
ックマトリクス部、4は着色層、5は保護層をそれぞれ
示す。
【0011】カラーフィルターは、透明基板1上に、全
面にブラックマトリクス部3の設けられた活性層2を格
子状または網状に設けるとともに、活性層2の形成され
ない格子目あるいは網目部分をそれぞれ埋めるように着
色層4を設けて製造する。
【0012】本発明に用いられる透明基板1は、後述す
る活性層2を形成する際の焼成に耐え得る耐熱性を有す
るもの、たとえば250℃以上の耐熱性を有するものであ
ればとくに限定されない。一般にガラスが用いられる。
透明基板1の厚さは適宜選定すればよいが、たとえば0.
5〜10mm程度である。
【0013】この透明基板1上に、着色層4およびブラ
ックマトリクス部3の設けられた活性層2を設けるに
は、たとえば、透明基板1上に、(a)活性層2を格子
状または網状に設け、次に活性層2全面に無電解メッキ
を施してブラックマトリクス部3を設け、その後活性層
2の形成されない格子目あるいは網目部分をそれぞれ埋
めるように着色層4を設ける方法や、あるいは(b)活
性層2を格子状または網状に設け、次に活性層2の形成
されない格子目あるいは網目部分をそれぞれ埋めるよう
に着色層4を設け、その後活性層2全面に無電解メッキ
を施してブラックマトリクス部3を設ける方法、(c)
着色層4を格子目状または網目状に設け、次に着色層の
形成されない格子あるいは網部分を埋めるように活性層
2を設け、その後に活性層2全面に無電解メッキを施し
てブラックマトリクス部3を設ける方法、または(d)
活性層2をベタで設け、次に活性層2全面に無電解メッ
キを施し、その後レジスト層を格子状または網状に設
け、レジスト層で覆われていない部分の活性層2をエッ
チング除去してブラックマトリクス部3を全面に有する
格子状または網状の遮光効果のある活性層2を得、さら
にレジスト層を剥離するとともに活性層2の形成されて
いない格子目あるいは網目部分をそれぞれ埋めるように
着色層4を設ける方法などがある。
【0014】活性層2の形成方法としては、無機物のゾ
ルを透明基板1上にコーティングあるいは格子状または
網状にパターン印刷し、透明基板1を焼成する。
【0015】無機物のゾルは、アルコキシまたはアルコ
キシ有機化合物を加水分解したものであり、このゾルを
単独であるいは、シリカゾル、水酸化マグネシウムゾル
などの他の無機ゾル成分と混合して透明基板1上に塗布
する。上記アルコキシまたはアルコキシ有機化合物は、 一般式:M(OR1)m(OR2)npq [式中、Mはマグネシウム・カルシウム・チタニウム・
ハフニウム・ゲルマニウム・ジルコニウム・イットリウ
ム・スカンジウム・アルミニウム・ガリウム・スズ・ニ
オブ・タンタル・アンチモン・テルル・バナジウムなら
びにケイ素からなる群から選ばれる元素;R1およびR2
それぞれ独立して、アルキル基、またはアシル基;Xお
よびYはそれぞれ独立して、水素原子、塩素原子または
水酸基;およびm,n,pおよびqは0〜8の整数であ
って、m+n+p+qはMの価数であり、m+nは1よ
り大で表される。]で表される。
【0016】具体的には、SiCl(OC4H9 t)3・Zr(OBut)4
Zr(OPri)4・Al(OC3H7 i)3・Sn(OPri)4・Sn(OBut)4・Nb(O
Pri)5・Mg(OC3H7 i)2・Ga(OC3H7 i)3・Ta(OC3H7 i)・Sb(OB
un)4・Te(OMe)4・Ti(OBun)4、V(OBut)4で表される化合
物などである。もちろん加水分解によって水酸化物のゾ
ルを形成し、焼成によって多孔性の被膜を形成するもの
であればこれに限定されるものではない。また、コーテ
ィングおよび印刷適性を向上させるために適宜、樹脂を
混ぜ合わせてもよい。その場合、この樹脂は、後の焼成
工程で分解、または飛散するものがよい。このような樹
脂としては、ポリビニルアルコール・ヒドロキシエチル
セルロース・アクリル酸アミド・メチルセルロース・ヒ
ドロキシプロピルセルロースなどが適している。無機物
のゾルを透明基板1上にコーティングする場合は、スプ
レー法・ディッピング法・バーコート法・スピンナーコ
ート法・ロールコート法などの方法が用いられる。ま
た、無機物のゾルを透明基板1上に格子状または網状に
印刷する場合は、スクリーン印刷・凸版印刷・オフセッ
ト印刷・グラビア印刷などが用いられる。
【0017】焼成温度は、透明基板1の耐熱性、および
コーティングまたは印刷材料の種類、透明基板1との密
着性、微細孔の量を考慮して選択するが、250℃以上、
好ましくは300℃以上であればよい。このようにするこ
とによって、透明基板1上に、微細孔を有する活性層2
が形成される。なお、活性層2の膜厚は、0.05μm以上
必要であり、好ましくは0.5〜5μmである。これは、0.
05μmより薄いと、所望の光学濃度を得るためのブラッ
クマトリクス部3を形成することができないからであ
る。
【0018】また、ブラックマトリクス部3は、活性層
2表面に無電解メッキを施すことにより、活性層2の微
細孔を金属コロイドで充填して形成する。また、無電解
メッキ前に、コーティングによりベタに形成された活性
層2を格子状または網状にパターン化しておいてもよ
い。活性層2をパターン化するには、ベタの活性層2上
に格子状または網状のレジストパターンを設け、レジス
トで覆われていない部分の活性層2をエッチング除去す
る。
【0019】無電解メッキを施すには、まず、活性層2
の微細孔中に、化学メッキ用触媒を吸着させる。本発明
に用いることができる化学メッキ用触媒としては、被覆
する金属の種類によって、パラジウム・銀・金・白金・
塩化第一錫などから選択されるが、通常パラジウムを用
いる。このパラジウムによる化学メッキ用触媒液は、塩
化パラジウム、塩化第一錫、塩酸の混合された酸性水溶
液であり、濃度は下記の通りである。 PdCl2 0.0005〜0.002 モル/l SnCl2 0.05〜0.2 モル/l HCl 1〜6 モル/l
【0020】上記の組成による化学メッキ用触媒液は、
パラジウムのまわりを錫にて保護されたコロイド状を呈
しており、一般的にはキャタリストと呼ばれている。化
学構造は、Pd,Sn,Clの錯塩で、 [PdSn2ClXXn-・[PdSn6ClYYm- および PdCl2+SnCl2→SnPdCl4→SnPdCl16 SnPdCl16→SnPdCl4→PdCl2+SnCl2 と考えられる。
【0021】微細孔中に化学メッキ用触媒を吸着させる
ためには、活性層2が形成された透明基板1を、上記化
学メッキ用触媒液に浸漬などの手段で接触させるとよ
い。
【0022】前記透明基板1を水洗後、アクセレータと
呼ばれる酸性水溶液またはアルカリ性水溶液を用いて、
処理を行うことにより、前記化学メッキ用触媒を還元し
て金属化させる。この金属化された化学メッキ用触媒が
次工程での無電解メッキにおけるメッキ核となる。本発
明において用いるアクセレータについても、後記する無
電解メッキ処理に用いる金属の種類によって適宜、選択
使用すればよく、具体的には次のようなものがある。酸
性浴としては、 硫酸浴 H2SO4 0.5〜3モル/l 塩酸浴 HCl 0.5〜3モル/l があり、アルカリ性浴としては、 苛性ソーダ浴 NaOH 1〜3モル/l が用いられる。酸性浴およびアルカリ性浴におけるアク
セレータの反応式は次の通りである。 硫酸浴 Sn2+(S)+Pd2+(S)→Sn2++Pd2+→Sn4++Pd 苛性ソーダ浴 Sn2+(S)+Pd2+(S)→Sn(OH)3 -+Pd(O
H)4 2-→Sn(OH)6 2-+Pd S:固体
【0023】前記透明基板1を水洗後、無電解メッキ液
に浸漬し、無電解メッキを行なう。メッキ浴の金属の種
類としてはニッケル・銅・銀などを用いることができ
る。無電解のニッケルメッキ液としては次のようなもの
がある。 ニッケル−リン合金系 硫酸ニッケル 26g/l 次亜リン酸ナトリウム 30g/l DL−リンゴ酸 13g/l コハク酸ナトリウム 27g/l ニッケル−ホウ素合金系 硫酸ニッケル 26g/l クエン酸カリウム 50g/l DMAB 5g/l また、無電解メッキ液としては次のようなものがある。 銅メッキ液 硫酸銅 10g/l 苛性ソーダ 10g/l ホルマリン 10ml/l ロッセル塩 50g/l 銀メッキ液(2液混合) 1液: 硝酸銀 20g/l アンモニア水 適量 2液: 酒石酸ナトリウムカリウム 333g/l
【0024】これらのメッキ液にて処理することによ
り、活性層2表面の微細孔中に平均粒径1nm〜20nmのニ
ッケル、銀、銅、錫などが金属コロイドとして析出・充
填されてブラックマトリクス部3を形成する。また、メ
ッキ時間が長ければ、金属コロイドで微細孔を充填した
のちさらに活性層2上に金属被膜を形成する。金属コロ
イドと金属被膜によって構成されたブラックマトリクス
部3は、透明基板1の被膜の形成されていない側から透
視すると茶色から黒色に着色されて見える。また、金属
コロイドのみによって構成されたブラックマトリクス部
3は、透明基板1の被膜の形成されていない側と反対側
のどちらからも茶色から黒色に着色されて見え、TFT
駆動タイプのカラーフィルターの場合にもバックライト
の光がブラックマトリクス部3で反射せずにTFT駆動
特性を維持できる。
【0025】なお、ベタの活性層2全面に無電解メッキ
を施し、その後レジスト層を格子状または網状に設け、
レジスト層で覆われていない部分の活性層2をエッチン
グ除去する上記(d)の方法において、レジストを形成
する方法としてはフォトレジストを用いる方法および印
刷法が好適である。フォトレジストを用いる方法は、フ
ォトレジストインキを金属コロイドおよび金属被膜を有
する活性層2上にコーティングし、必要なパターンを描
画されたフォトマスクを介してパターンの露光を行った
後現像処理を施すことにより格子状または網状にレジス
トパターンを形成する。また、印刷法は、フォトレジス
トインキをブラックマトリクス部3上に格子状または網
状に印刷する方法であり、オフセット、スクリーン、グ
ラビア、凸版印刷などの印刷形式が使用できる。とく
に、フォトレジストを用いる方法によるとパターン精度
がよいので好ましい。さらに、エッチング液としては、
活性層2に対してはリン酸などを用いる。また、エッチ
ング後のレジスト剥離は着色層4形成の前後どちらでも
よく、アセトン、ECAなどの有機溶剤によるか、また
は現像液と同程度のアルカリ水溶液にさらすことによ
り、容易に剥離することができる。
【0026】また、着色層4の形成方法としては次のよ
うなものがある。(1)顔料または染料により着色され
た感光性樹脂をインキとし、透明基板1上にスピナー法
・ロールコーター法・リバースコーター法などによりコ
ーティングし、必要なパターンを描画されたフォトマス
クを介して露光を行った後現像処理を施す。この工程を
RGB各色ごとに繰り返す。(2)顔料または染料によ
り着色された樹脂をインキとし、透明基板1上にスピナ
ー法・ロールコーター法・リバースコーター法などによ
りコーティングした後、その上にレジスト層を設け、顔
料または染料により着色された樹脂をエッチングするこ
とによりパターン化し、レジスト層を剥離する。この工
程をRGB各色ごとに繰り返す。(3)顔料または染料
により着色された樹脂をインキとし、RGB各色ごとに
凸版印刷・凹版印刷・スクリーン印刷・オフセット印刷
などの印刷法により透明基板1上に印刷する。とくに
(1)および(2)がパターン精度に優れており着色層
4の形成方法としてはより好ましい。
【0027】また、必要に応じて着色層4および活性層
2上に保護層5を設ける。保護層5は、着色層4による
液晶に対する汚染の防止、カラーフィルターの耐薬品性
の向上、カラーフィルター表面の平滑化などを目的とす
る層であり、とくに着色層4が染料を含む場合には不可
欠である。保護層5の材料としては、アクリル系樹脂・
ウレタン系樹脂・エポキシ系樹脂・ポリイミド系樹脂と
いった有機物やシリカなどの無機物が用いられる。保護
層5の形成方法としては、スピナー法・ロールコーター
法・リバースコーター法などのコーティング法や印刷法
により塗膜を着色層4上に形成した後、200〜230℃で30
分〜1時間加熱する。
【0028】以上のようにカラーフィルターとその製造
方法を構成することにより、製造コストが安く、画像の
コントラストに優れ、表面の平滑性に優れたカラーフィ
ルターを得ることができる。
【0029】
【実施例】酢酸でpH2に調製したイオン交換水100モル
にAl(OC3H7)1モルを加えて室温で50分間加水分解し、
ベーマイトを調製した。このベーマイト1モルに対して
塩酸0.1〜0.5モルになるように1N−HClを添加する。
この時ホモジナイザーで攪拌しながら解膠させると安定
性の高い透明なベーマイトゾル溶液が調製できる。同様
にブルーサイトゾル(Mg(OH)2)およびシリカゾル調製
し、これらを下記の要領で混合した。 ベーマイトゾル 1部 ブルーサイトゾル 1部 シリカゾル 2部
【0030】次に150mm角、厚さ1.1mmのバリウム・ホウ
ケイ酸ガラス基板(コーニング社製7059)を透明基板1
とし、透明基板1上に上記のようにして調製した混合ゾ
ルを、ロールコート法でコーティングし、乾燥して1.5
μmの膜を得、透明基板1を400℃1時間焼成して厚さ1.
0μmの活性層2を得た。
【0031】次に、活性層2上にフォトレジストインキ
(東京応化製OFPR−800)をスピンコーティングした。
プレベーク後、格子状に描画したフォトマスクとを重ね
合わせ露光したのち現像して格子状のレジストパターン
を設けた。透明基板1をリン酸からなるエッチング液に
浸漬、水洗、水切りを行ない、活性層2を格子状にパタ
ーン化し、アセトンを用いてレジストを剥離した。
【0032】次に、透明基板1をメッキ触媒INキャタ
リスト(奥野製薬工業株式会社製)に2分間浸漬し、水
洗、水切り後、INアクセレータ(奥野製薬工業株式会
社製)に2分間浸漬、水洗、水切りを行った。
【0033】その後、80℃に加温した化学メッキ浴(奥
野製薬工業株式会社製トップニコロンIN−70)に透明
基板1を30秒間浸漬メッキを行い、ブラックマトリクス
部3を活性層2全面に形成した。
【0034】このようにしてブラックマトリクス部3が
形成された格子状の遮光効果のある活性層2を形成した
のち、活性層2の形成されない格子目部分をそれぞれ埋
めるように、顔料または染料により着色された感光性樹
脂からなる赤色インキ(富士ハントエレクトロニクステ
クノロジー社製カラーモザイクCR-2000)を用い、透明
基板上1にロールコーター法にてコーティングし、フォ
トマスクを介して露光を行った後現像処理を施し、さら
に200℃10分間加熱して着色層4を形成した。同様にし
て緑色インキ(CG-2000)、青色インキ(CB-2000)を用
いて、各色の着色層4が活性層2と隣接するように設け
る。
【0035】最後に、保護膜材料(日本合成ゴム製オプ
トマーSS)をロールコーター法にてコーティングし、そ
の後200℃1時間加熱して保護層5を着色層4および活
性層2上に設ける。
【0036】
【発明の効果】本発明のカラーフィルターは、透明基板
上に、下記の一般式で表されるアルコキシまたはアルコ
キシ有機化合物を加水分解してゾルとしそのゾルを単独
または混合して塗布焼成して微細孔を有する格子状また
は網状の活性層が設けられ、活性層が微細孔を金属コロ
イドで充填したブラックマトリクス部を全面に有し、活
性層の形成されない格子目あるいは網目部分をそれぞれ
埋めるように顔料または染料により着色された樹脂から
なる着色層が設けられ、必要に応じて着色層および活性
層上に保護層が設けられているように構成した。 一般式:M(OR1)m(OR2)npq [式中、Mはマグネシウム・カルシウム・チタニウム・
ハフニウム・ゲルマニウム・ジルコニウム・イットリウ
ム・スカンジウム・アルミニウム・ガリウム・スズ・ニ
オブ・タンタル・アンチモン・テルル・バナジウムなら
びにケイ素からなる群から選ばれる元素;R1およびR2
それぞれ独立して、アルキル基、またはアシル基;Xお
よびYはそれぞれ独立して、水素原子、塩素原子または
水酸基;およびm,n,pおよびqは0〜8の整数であ
って、m+n+p+qはMの価数であり、m+nは1よ
り大で表される。]
【0037】また、本発明のカラーフィルターの製造方
法は、透明基板上に、上記の一般式で表されるアルコキ
シまたはアルコキシ有機化合物を加水分解してゾルとし
そのゾルを単独または混合して塗布焼成して微細孔を有
し表面全面に無電解メッキが施されてブラックマトリク
ス部の設けられた活性層を格子状または網状に設けると
ともに、活性層の形成されない格子目あるいは網目部分
をそれぞれ埋めるように顔料または染料により着色され
た樹脂を用いて着色層を設け、必要に応じて着色層およ
び活性層上に保護層を設けるように構成した。
【0038】したがって、本発明のカラーフィルターと
その製造方法は、ブラックマトリクス部を形成するため
に高価な装置を必要としないので、製造コストが安くカ
ラーフィルターを得ることができる。また、ブラックマ
トリクス部が遮光性に優れかつ光の反射がないので、画
像のコントラストに優れカラーフィルターを得ることが
できる。さらに、ブラックマトリクス部を形成した活性
層の表面が平滑であり、その活性層と各色の着色層とを
同じ厚さで隙間なく隣接させて設けることにより表面の
平滑性に優れたカラーフィルターを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のカラーフィルターの一実施例を示す断
面図である。
【図2】本発明のカラーフィルターの製造方法の一実施
例を示す断面図である。
【図3】従来のカラーフィルターの一実施例を示す断面
図である。
【図4】従来のカラーフィルターの他の実施例を示す断
面図である。
【図5】従来のカラーフィルターの他の実施例を示す断
面図である。
【符号の説明】
1 透明基板 2 活性層 3 ブラックマトリクス部 4 着色層 5 保護層 6 ブラックマトリクス層
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年11月18日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【図3】
【図2】
【図4】
【図5】

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明基板上に、下記の一般式で表される
    アルコキシまたはアルコキシ有機化合物を加水分解して
    ゾルとしそのゾルを単独または混合して塗布焼成して微
    細孔を有する格子状または網状の活性層が設けられ、活
    性層が微細孔を金属コロイドで充填したブラックマトリ
    クス部を全面に有し、活性層の形成されない格子目ある
    いは網目部分をそれぞれ埋めるように顔料または染料に
    より着色された樹脂からなる着色層が設けられ、必要に
    応じて着色層および活性層上に保護層が設けられている
    ことを特徴とするカラーフィルター。 一般式:M(OR1)m(OR2)npq [式中、Mはマグネシウム・カルシウム・チタニウム・
    ハフニウム・ゲルマニウム・ジルコニウム・イットリウ
    ム・スカンジウム・アルミニウム・ガリウム・スズ・ニ
    オブ・タンタル・アンチモン・テルル・バナジウムなら
    びにケイ素からなる群から選ばれる元素;R1およびR2
    それぞれ独立して、アルキル基、またはアシル基;Xお
    よびYはそれぞれ独立して、水素原子、塩素原子または
    水酸基;およびm,n,pおよびqは0〜8の整数であ
    って、m+n+p+qはMの価数であり、m+nは1よ
    り大で表される。]
  2. 【請求項2】 透明基板上に、下記の一般式で表される
    アルコキシまたはアルコキシ有機化合物を加水分解して
    ゾルとしそのゾルを単独または混合して塗布焼成して微
    細孔を有し表面全面に無電解メッキが施されてブラック
    マトリクス部の設けられた活性層を格子状または網状に
    設けるとともに、活性層の形成されない格子目あるいは
    網目部分をそれぞれ埋めるように顔料または染料により
    着色された樹脂を用いて着色層を設け、必要に応じて着
    色層および活性層上に保護層を設けることを特徴とする
    カラーフィルターの製造方法。 一般式:M(OR1)m(OR2)npq [式中、Mはマグネシウム・カルシウム・チタニウム・
    ハフニウム・ゲルマニウム・ジルコニウム・イットリウ
    ム・スカンジウム・アルミニウム・ガリウム・スズ・ニ
    オブ・タンタル・アンチモン・テルル・バナジウムなら
    びにケイ素からなる群から選ばれる元素;R1およびR2
    それぞれ独立して、アルキル基、またはアシル基;Xお
    よびYはそれぞれ独立して、水素原子、塩素原子または
    水酸基;およびm,n,pおよびqは0〜8の整数であ
    って、m+n+p+qはMの価数であり、m+nは1よ
    り大で表される。]
  3. 【請求項3】 透明基板上に、微細孔を有する活性層を
    格子状または網状に設け、次に活性層全面に無電解メッ
    キを施してブラックマトリクス部を設け、その後活性層
    の形成されない格子目あるいは網目部分をそれぞれ埋め
    るように顔料または染料により着色された樹脂を用いて
    着色層を設け、必要に応じて着色層および活性層上に保
    護層を設ける請求項2記載のカラーフィルターの製造方
    法。
  4. 【請求項4】 透明基板上に、微細孔を有する活性層を
    格子状または網状に設け、次に活性層の形成されない格
    子目あるいは網目部分をそれぞれ埋めるように顔料また
    は染料により着色された樹脂を用いて着色層を設け、そ
    の後活性層全面に無電解メッキを施してブラックマトリ
    クス部を設け、必要に応じて着色層および活性層上に保
    護層を設ける請求項2記載のカラーフィルターの製造方
    法。
  5. 【請求項5】 透明基板上に、顔料または染料により着
    色された樹脂を用いて着色層を格子目状または網目状に
    設け、次に着色層の形成されない格子あるいは網部分を
    埋めるように微細孔を有する活性層を設け、その後に活
    性層全面に無電解メッキを施してブラックマトリクス部
    を設け、必要に応じて着色層および活性層上に保護層を
    設ける請求項2記載のカラーフィルターの製造方法。
  6. 【請求項6】 透明基板上に、微細孔を有する活性層を
    設け、次に活性層全面に無電解メッキを施し、その後レ
    ジスト層を格子状または網状に設け、レジスト層で覆わ
    れていない部分の活性層をエッチング除去してブラック
    マトリクス部を全面に有する格子状または網状の遮光効
    果のある活性層を得、さらにレジスト層を剥離するとと
    もに活性層の形成されていない格子目あるいは網目部分
    をそれぞれ埋めるように顔料または染料により着色され
    た樹脂を用いて着色層を設け、必要に応じて着色層およ
    び活性層上に保護層を設ける請求項2記載のカラーフィ
    ルターの製造方法。
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