JPH0616036A - 車両用空調装置 - Google Patents

車両用空調装置

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JPH0616036A
JPH0616036A JP4172583A JP17258392A JPH0616036A JP H0616036 A JPH0616036 A JP H0616036A JP 4172583 A JP4172583 A JP 4172583A JP 17258392 A JP17258392 A JP 17258392A JP H0616036 A JPH0616036 A JP H0616036A
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Koichi Saka
鉱一 坂
Tadashi Suzuki
鈴木  忠
Koji Nonoyama
浩司 野々山
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 コンプレッサ等の冷却除湿手段の動力を不必
要に消費することなく効果的にフロントガラスの曇り防
止を行える車両用空調装置の提供。 【構成】 外気導入口7からエバポレータ18の空気上
流側部位に吸入された外気の絶対湿度(第1の絶対湿
度)と、コンプレッサの駆動によって冷却されたエバポ
レータ18を通過した外気の絶対湿度(第2の絶対湿
度)とを比較し、第1の絶対湿度>第2の絶対湿度のと
きに限ってコンプレッサを駆動する。これによって、コ
ンプレッサ駆動による除湿が効果的になる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は車両用空調装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来の車両用空調装置においては、例え
ば特開昭56−60715号公報に開示されるように、
フロントガラスの曇りを防止するために、外気導入モー
ドにしたり、コンプレッサを駆動してエバポレータ通過
空気の除湿量を増やしたり、吹出モードをデフロスタモ
ードとしたり、あるいはフロントガラスへの吹出空気温
度を高くする等の手段が一般的に知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし上記のようにコ
ンプレッサを駆動してエバポレータ通過空気の除湿量を
増やそうとしても、エバポレータ通過前における空気の
湿度が低い場合は、顕熱が変化するのみで潜熱は変化し
ない。そのため充分に除湿効果を発揮できず、その結果
不必要にコンプレッサ動力を消費してしまっているとい
った問題を有している。
【0004】そこで本発明は上記問題を解決するため
に、コンプレッサ等の冷却除湿手段の動力を不必要に消
費することなく効果的にフロントガラスの曇り防止を行
うことのできる車両用空調装置を提供することを目的と
する。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、少なくとも車室外気を車室内へ導く通風
路、前記通風路内の空気を冷却することによって前記空
気を除湿する冷却除湿手段、前記冷却除湿手段を駆動し
て前記冷却除湿手段を冷却させる駆動手段、車室内を除
湿する必要が有ることを知らせる除湿指令信号を出力す
る除湿指令信号出力手段、前記外気の湿度を検出する外
気湿度検出手段、前記外気の温度を検出する外気温度検
出手段、および前記除湿指令信号が入力された場合、前
記冷却除湿手段通過前の前記外気の湿度と温度とに基づ
いて決定される第1の絶対湿度と、前記駆動手段によっ
て駆動されたときの前記冷却除湿手段を通過後の空気の
温度と湿度とに基づいて決定される第2の絶対湿度とを
比較し、前記第1の絶対湿度の方が前記第2の絶対湿度
よりも高いときに、前記冷却除湿手段を冷却するように
前記駆動手段を制御する制御手段を備える車両用空調装
置をその要旨とする。
【0006】
【作用】本発明における制御手段は、冷却除湿手段を通
過前の外気の湿度と温度とに基づいて決定された絶対湿
度である第1の絶対湿度の方が、駆動手段によって駆動
されたときの冷却除湿手段を通過後の空気の湿度と温度
とに基づいて決定された絶対湿度である第2の絶対湿度
よりも高い場合に、冷却除湿手段を冷却するように駆動
手段を制御する。これによって、冷却除湿手段を通過前
の外気は、冷却除湿手段を通過することによって第2の
絶対湿度になるまで除湿される。つまり、冷却除湿手段
を冷却させたことによって効果的にフロントガラスの防
曇を行うことができる。
【0007】また本発明における制御手段は、第1の絶
対湿度が第2の絶対湿度以下のときは、冷却除湿手段を
冷却する制御を行わない。なぜなら第1の絶対湿度が第
2の絶対湿度以下のときは、たとえ冷却除湿手段を冷却
させるように駆動手段を制御しても、冷却除湿手段通過
前の外気と通過後の外気とでは絶対湿度が互いに同じと
なり、冷却除湿手段を冷却させない場合と同じ結果とな
るからである。故に本発明では、第1の絶対湿度が第2
の絶対湿度以下のときは、冷却除湿手段を冷却させると
きに駆動手段が消費する動力の無駄遣いを無くすという
目的から、冷却除湿手段を冷却させないようにしてい
る。
【0008】
【発明の効果】以上述べたように本発明では、第1の絶
対湿度と第2の絶対湿度との大小関係を比較しながら駆
動手段を制御しているので、むだな動力を消費すること
なくフロントガラスの曇りを防止することができる。
【0009】
【実施例】以下本発明の一実施例を図を用いて説明す
る。本実施例の車両用空調装置1は、例えば電気自動車
用に搭載されるもので、図1に示すように、車室内に空
気を導く通風路を成すダクト2を備える。このダクト2
の一端には、ダクト2内において車室内に向かう空気流
を発生させる2つの電動モータ駆動の第1送風機3、第
2送風機4が接続されている。
【0010】第1送風機3には、吸入空気を内気と外気
とで切り替える内外気切替手段5を備える。この内外気
切替手段5は、内気を導入する内気導入口6と、外気を
導入する外気導入口7とを備える。そして、内外気切替
手段5は、内外気切替ダンパ8を備え、この内外気切替
ダンパ8によって、第1送風機3が吸引する空気を内気
と外気とで切り替えることができる。また、第2送風機
4は、常に内気のみを吸引するもので、内気を導入する
内気導入口9を備える。
【0011】ダクト2の他端には、ダクト2内を通過し
た空気を車室内の各部へ向けて吹き出す吹出口が形成さ
れている。この吹出口は、車室内前部の中央より、乗員
の上半身に向けて主に冷風を吹き出すセンタフェイス吹
出口10と、車室内前部の両サイドより、乗員の上半身
あるいはサイドの窓ガラスに向けて主に冷風を吹き出す
サイドフェイス吹出口11と、フロントガラスに向けて
主に温風を吹き出すデフロスタ吹出口12と、乗員の足
元に向けて、主に温風を吹き出すフット吹出口13とか
ら構成される。そしてダクト2内には、サイドフェイス
吹出口11を除く他の吹出口へ通じる通風路に、各吹出
口からの吹出空気量を調節するセンタフェイスダンパ1
4、デフロスタダンパ16、およびフットダンパ17が
設けられている。
【0012】ダクト2内の空気上流側部位には、ダクト
2内を流れる空気を冷却除湿する冷却除湿手段としての
エバポレータ18が配置されると共に、その空気下流側
部位には、ダクト2内を流れる空気を加熱する室内コン
デンサ19が配置されている。またダクト2内には、エ
バポレータ18をバイパスする冷却バイパス通路20を
備えると共に、室内コンデンサ19をバイパスする加熱
バイパス通路21を備える。これによって、ダクト2内
には、エバポレータ18のみを通過する第1空気流路2
2と、エバポレータ18と室内コンデンサ19の両方を
通過する第2空気流路と23と、室内コンデンサ19の
みを通過する第3空気流路24とが形成される。なお、
加熱バイパス通路21には、加熱バイパス通路21の開
閉を行うクールダンパ25が設けられており、このクー
ルダンパ25にて加熱バイパス通路21を閉じることに
より、エバポレータ18を通過した空気は全て室内コン
デンサ19を通過する。
【0013】ダクト2内のうち、エバポレータ18の空
気上流側部位には、第1送風機3の吹き出す空気と第2
送風機4の吹き出す空気とを分けて、エバポレータ18
を通過させるための第1仕切り壁26が設けられてい
る。また、エバポレータ18の空気下流側部位には、エ
バポレータ18を通過した空気と、エバポレータ18を
通過せずに室内コンデンサ19のみを通過する空気とを
分ける第2仕切り壁27が設けられている。尚、室内コ
ンデンサ19は、第2仕切り壁27を貫通した状態でダ
クト2内に配置されている。
【0014】また第2仕切り壁27の空気下流側部位に
は、デフロスタモード時に室内コンデンサ19のみを通
過した空気をデフロスタ吹出口12へ導くためのデフロ
スタモード開口28が設けられている。このデフロスタ
モード開口28には、このデフロスタモード開口28の
開閉を行うデフロスタモードダンパ29が設けられてお
り、後述する操作パネル30の吹出モード切替スイッチ
31によってデフロスタモードが選択された際に、デフ
ロスタ開口28を開くように設けられている。
【0015】次に、この実施例で採用される冷凍サイク
ルについて図2を用いて説明する。本実施例の冷凍サイ
クル32はアキュムレータサイクルで、エバポレータ1
8、室内コンデンサ19の他に、室外熱交換器33、コ
ンプレッサ34、減圧装置35、アキュムレータ36、
および冷媒の流れ方向を切り替える冷媒流路切替手段3
7を備える。
【0016】室外熱交換器33は、ダクト2の外部にて
外気と冷媒との熱交換を行う熱交換器であり、室外ファ
ン38および外気シャッタ39を備える。コンプレッサ
34は、冷媒の吸入、圧縮、吐出を行うもので、電動モ
ータ40によって駆動される。このコンプレッサ34
は、電動モータ40と一体的に密封ケース41内に配置
されている。コンプレッサ34を駆動する電動モータ4
0は、インバータ42による制御によって回転速度が可
変するもので、電動モータ40の回転速度の変化によっ
てコンプレッサ34の冷媒吐出容量が変化する。尚、本
実施例の車両用空調装置1は、コンプレッサ34の回転
速度の変化による容量変化により、吹出空気温度の制御
を行うものである。また本実施例では、コンプレッサ3
4および電動モータ40にて駆動手段を構成している。
【0017】減圧装置35は、エバポレータ18へ流入
する冷媒を減圧膨張する膨張弁で、例えば除湿運転時に
室内コンデンサ19のスーパークール量を調節するよう
に設けられている。
【0018】冷媒流路切替手段37は、冷房運転、暖房
運転、および除湿運転での冷媒の流れ方向の切り替え
る。具体的には、コンプレッサ34の吐出方向を室外熱
交換器33か、室内コンデンサ19かに切り替える四方
弁43、暖房運転時にエバポレータ18をバイパスさせ
る電磁開閉弁44、冷房運転時に室内コンデンサ19を
バイパスさせる電磁三方弁45、および冷媒の流れ方向
を規制する逆止弁46から構成される。
【0019】そして冷媒流路切替手段37は、冷房運転
時、暖房運転時、および除湿運転時に応じて次の様に冷
媒の流れを切り替える。冷房運転時は、コンプレッサ3
4が吐出した冷媒を、四方弁43→室外熱交換器33→
室内コンデンサ19をバイパス→減圧装置35→エバポ
レータ18→四方弁43→アキュムレータ36→コンプ
レッサ34の順に流す(図2中矢印C)。
【0020】暖房運転時は、コンプレッサ34が吐出し
た冷媒を、四方弁43→室内コンデンサ19→減圧装置
35→エバポレータ18をバイパス→室外熱交換器33
(室外ファン38をオン、シャッタ39を開く)→四方
弁43→アキュムレータ36→コンプレッサ34の順に
流す(図2中矢印H)。
【0021】除湿運転時は、コンプレッサ34が吐出し
た冷媒を、四方弁43→室内コンデンサ19→減圧装置
35→エバポレータ18→室外熱交換器33(室外ファ
ン38をオフ、シャッタ39を閉じる)→四方弁43→
アキュムレータ36→コンプレッサ34の順に流す(図
2中矢印D)。
【0022】上述の第1送風機3、第2送風機4、電動
モータ40のインバータ42、室外ファン38、四方弁
43、電磁開閉弁44、電磁三方弁45、各ダンパやシ
ャッタ39を駆動するアクチュエータ(図示しない)等
の電気部品は、制御装置47によって通電制御される。
【0023】制御装置47は、乗員がマニュアルで操作
するための操作パネル30(図3)からの操作信号、お
よび図示しない外気温度検出手段としての外気温度セン
サ、外気湿度検出手段としての外気湿度センサからの信
号に従って、各電気部品の通電制御を行うものである。
【0024】操作パネル30は、車室内のうち操作性の
良い位置に配置されており、図3に示すように、各吹出
モードの設定を行う吹出モード切替スイッチ31、ダク
ト2より車室内へ吹き出される風量を設定する風量設定
スイッチ48、冷凍サイクル32の起動、停止を指示す
る冷暖房スイッチ49、除湿指示を与える除湿指令信号
出力手段としての除湿スイッチ50、および車室内への
吹出空気温度を調節する温度調節レバー51を備えてい
る。
【0025】吹出モード切替スイッチ31は、乗員の上
半身に向かってダクト2内の空気を吐出させるフェイス
モードスイッチ52、乗員の上半身に比較的冷たい空気
を吐出し、かつ乗員の足元に比較的温かい空気を吐出さ
せるバイレベルモードスイッチ53、主に乗員の足元に
比較的温かい空気を吐出させるフットモードスイッチ5
4、および主にフロントガラスに比較的温かい空気を吐
出させるデフロスタモードスイッチ55から構成され
る。
【0026】冷暖房スイッチ49は、冷凍サイクル32
のコンプレッサ34のオン、オフを行うもので、この冷
暖房スイッチ49とフェイスモードスイッチ52の両方
が同時に操作されると冷凍サイクル32は冷房運転を行
い、バイレベルモードスイッチ53、フットモードスイ
ッチ54、およびデフロスタモードスイッチ55のいず
れか1つと冷暖房スイッチ49の両者が同時に操作され
ると、冷凍サイクル32は暖房運転を行うように設けら
れている。
【0027】また、内外気切替手段5の内外気切替ダン
パ8はフェイスモードスイッチ52が押されると内気導
入を選択し、バイレベルモードスイッチ53、フットモ
ードスイッチ54、およびデフロスタモードスイッチ5
5のいずれかが押されると外気導入を選択する。尚、こ
の実施例では吹出モードに応じて内外気モードが切り替
わるように構成したが、マニュアル操作によって内外気
モードを切り替えるように構成しても良い。
【0028】温度調節レバー51は、設定位置に応じて
コンプレッサ34の回転速度が設定されるもので、例え
ば冷房運転時に温度調節レバー51をクール側に移動さ
せるに従いコンプレッサ34の回転速度が速くなり、逆
に暖房運転時、除湿運転時にホット側に移動させるに従
いコンプレッサ34の回転速度が速くなる。
【0029】次にこの実施例の作動について説明する。
図4はこの実施例の空調制御の処理手順を示したフロー
チャートである。図4に示すように、先ずステップ10
0にて、上記各スイッチ類および各センサからの信号を
入力する。
【0030】次にステップ110にて除湿判定が行われ
る。この除湿判定はフロントガラスの曇りを防止するた
めのものであり、具体的には、除湿スイッチ50が乗員
によって押されたか否かを判定することによって判定す
る。このステップ110の制御については後に詳しく説
明する。
【0031】次にステップ120では、車室内に吹き出
される風量が、上記ステップ100にて読み込んだ信号
に基づいて決定される風量となるように、第1送風機3
および第2送風機4(図1)を制御する。
【0032】次にステップ130では、車室内に吹き出
される空気温度が、上記ステップ100にて読み込んだ
信号に基づいて決定される温度となるように、クールダ
ンパ25(図1)の開度を制御する。
【0033】次にステップ140では、上記ステップ1
00にて読み込んだ信号に基づいてコンプレッサの制御
を行う。次にステップ150では、上記ステップ100
にて読み込んだ信号に基づいて各ダンパ14、16、1
7、および29の開度を制御する。
【0034】次に上記ステップ110の制御について図
5を用いて説明する。先ずステップ111にて、除湿ス
イッチ50が乗員のマニュアルによって押されたか否か
を判定することによって、車室内を除湿する必要がある
か否かを判定する。つまり、除湿スイッチ50から除湿
指令信号が出力されているか否かを判定することによっ
て、車室内を除湿する必要があるい否かを判定する。ス
テップ111でNOと判定された場合はそのままリター
ンする。ステップ111にてYESと判定された場合は
ステップ112に進む。
【0035】ステップ112では、常時外気導入モード
となるように内外気切替ダンパ8を制御する。次のステ
ップ113では、図示しない外気温度センサと外気湿度
センサとが検出した外気温度および外気湿度に基づい
て、予めマップ化されたパターンに従って各モードを決
定する。
【0036】つまりステップ113では、外気温度、外
気湿度ともに低いときは、換気量をアップさせるモード
(図5中Aモード)を選択する。外気温度、外気湿度と
もに低いということは、外気導入口7(図1)からエバ
ポレータ18の空気上流側部位に吸入される外気の温
度、湿度ともに低いということを意味し、またこのとき
の絶対湿度(第1の絶対湿度)も低いということを意味
する。
【0037】このように、エバポレータ18を通過する
前の外気の絶対湿度(第1の絶対湿度)が低い場合に
は、電動モータ40(図2)を駆動してコンプレッサ3
4を作動させ、エバポレータ18の温度を低温(約3℃
〜4℃)にしても、この外気をエバポレータを通過させ
て除湿することはできない。
【0038】従って、このときに電動モータ40および
コンプレッサ34を駆動しても除湿効果は無く、逆に電
動モータ40およびコンプレッサ34の駆動動力の無駄
遣いとなる。
【0039】この場合、低湿の外気を車室内に導入する
だけで車室内の除湿効果を高めることができるので、コ
ンプレッサ34を作動させず、換気量をアップするのみ
で車室内の除湿を行う。具体的には、後述するステップ
115にて、第1送風機3のブロワレベルをハイにして
デフロスタ吹出口12、あるいはフェイス吹出口10、
11から車室内に外気を吹き出す。これによって車室内
の絶対湿度を下げることができ、その結果防曇効果を向
上させることができる。
【0040】尚、この実施例においては、外気温度が約
3℃、外気湿度が100%のときの外気の絶対湿度を第
2の絶対湿度としており、第1の絶対湿度が第2の絶対
湿度以下のときにAモードが選択されるようにマップ化
されている。
【0041】またステップ113では、外気温度が低
く、外気湿度が高いときは、デフロスタ吹出口12から
の吹出空気温度を10℃アップさせるモード(図5中B
モード)を選択する。このときの外気の絶対湿度(第1
の絶対湿度)は比較的低い。
【0042】上記のような場合も、第1の絶対湿度は比
較的低く、エバポレータ18の温度を低温(約3℃〜4
℃)にしても、この外気をエバポレータを通過させて除
湿することはできない。
【0043】従って、このときに電動モータ40および
コンプレッサ34を駆動しても除湿効果は無く、逆に電
動モータ40およびコンプレッサ34の駆動動力の無駄
遣いとなる。
【0044】この場合、外気温度が低いため、フロント
ガラスの表面温度が低くなり、フロントガラスが曇り始
める露点温度も低くなっている。そのため、防曇するに
は、フロントガラスの表面温度を上げてフロントガラス
の露点温度を上げることが最も効果的である。
【0045】具体的には、後述するステップ116にて
デフロスタ吹出口12からの吹出空気温度を10℃アッ
プする。これによってフロントガラスの表面温度を3℃
アップさせることができ、その結果、露点する限界の絶
対湿度を0.001Kg/Kg′上昇させることができる
が、本発明者らの実験によって確認できた。ここでKgは
湿り空気を構成する水蒸気の重量を示す単位であり、K
g′は乾き空気の重量を示す単位である。
【0046】またステップ113では、第1の絶対湿度
が高いときは、電動モータ40およびコンプレッサ34
を駆動し、エバポレータ18を通過する空気がフロスト
する直前までエバポレータ18を低温にするモードとす
る(図5中Cモード)。
【0047】このように、外気の第1の絶対湿度が高い
場合は、AモードやBモードのように、換気量をアップ
させたりデフロスタ吹出空気温度をアップさせるだけで
は、その外気を充分に除湿することはできない。そこで
エバポレータ18を低温にして外気を除湿する。
【0048】具体的には、後述するステップ117に
て、電動モータ40およびコンプレッサ34を駆動し、
エバポレータ18を通過する外気の温度が約3℃となる
ようにエバポレータ18の温度を下げる。これによって
車室内の絶対湿度を下げることができる。
【0049】この実施例においては、外気温度が、エバ
ポレータ18通過後の空気温度と同じ3℃であって、外
気湿度が100%のときの絶対湿度(第2の絶対湿度)
よりも高い絶対湿度(第1の絶対湿度)となる条件のと
きに限ってCモードが選択されるように選択されてい
る。
【0050】尚、この実施例においては、ステップ11
3、ステップ114、およびステップ117にて制御手
段を構成している。ステップ113にて各モードが選択
された後、ステップ114では、ステップ113にて選
択されたモードが何であるかを判定する。ここでAモー
ドが選択されたと判定された場合は、ステップ115に
進み、第1送風機3のブロワレベルをハイにする。また
Bモードが選択されたと判定されて場合は、ステップ1
16に進み、デフロスタ吹出口12からの吹出空気温度
を10℃アップさせる。またCモードが選択されたと判
定された場合は、ステップ117に進み、電動モータか
40およびコンプレッサ34をオンしてエバポレータ1
8の温度を下げる。
【0051】以上述べたように、本実施例においては、
第1の絶対湿度が第2の絶対湿度よりも高い場合のよう
に、電動モータ40およびコンプレッサ34を駆動する
必要があるときに限って電動モータ40およびコンプレ
ッサ34を駆動するように制御しているので、電動モー
タ40およびコンプレッサ34の動力を必要最小限にと
どめながら、かつ車室内の絶対湿度を下げることができ
る。
【0052】尚、上記実施例では、第1仕切り壁26お
よび第2仕切り壁27を設けて上層、下層の2層構造と
したエアコンユニットを用いたが、これに限らず、従来
のように第1仕切り壁26および第2仕切り壁27が設
けられていない1層構造としたエアコンユニットを用い
ても良い。
【0053】また上記実施例のステップ115ないしス
テップ117では、第1送風機の制御、デフロスタ吹出
空気温度の制御、コンプレッサの制御をそれぞれ単独に
行ったが、これらを組み合わせた制御を行っても良い。
つまりステップ115にて、第1送風機3のブロワレベ
ルをハイにすると共に、デフロスタ吹出空気温度を5℃
アップさせても良いし、ステップ116にて、デフロス
タ吹出空気温度を10℃アップさせると共に第1送風機
3のブロワレベルをミディアムにしても良いし、またス
テップ117にて、コンプレッサ34を駆動すると共に
第1送風機3のブロワレベルをミディアムにしても良
い。このような組合せの制御を行うことによって、除湿
効果はより一層高められる。
【0054】また上記実施例では、ステップ113にお
ける防曇モードの選択を、マップ化されたものから選択
したが、図6に示す相関関係を数式化して選択できるよ
うにしても良い。
【0055】また上記実施例では、除湿指令信号出力手
段を、乗員がマニュアルで操作する除湿スイッチ50に
て構成したが、車室内の温度を常時検知し、車室内の湿
度が所定値を越えたときに自動的に除湿指令信号を出力
し、各防曇モードとなるように制御しても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の全体構成を示す概略図で
ある。
【図2】上記第1実施例で用いられる冷凍サイクルを示
す概略図である。
【図3】上記第1実施例で用いる操作パネルの正面図で
ある。
【図4】上記第1実施例の空調制御の処理手順を示すフ
ローチャートである。
【図5】図4のステップ110の詳細なフローチャート
である。
【図6】他の実施例における、外気温度と外気湿度とに
応じた防曇モードを示す相関関係図である。
【符号の説明】
2 通風路としてのダクト 18 冷却除湿手段としてのエバポレータ 34 駆動手段としてのコンプレッサ 40 駆動手段としての電動モータ 50 除湿指令信号出力手段としての除湿スイッチ ステップ113、ステップ114、ステップ117 制
御手段

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも車室外気を車室内へ導く通風
    路、 前記通風路内の空気を冷却することによって前記空気を
    除湿する冷却除湿手段、 前記冷却除湿手段を駆動して前記冷却除湿手段を冷却さ
    せる駆動手段、 車室内を除湿する必要が有ることを知らせる除湿指令信
    号を出力する除湿指令信号出力手段、 前記外気の湿度を検出する外気湿度検出手段、 前記外気の温度を検出する外気温度検出手段、および前
    記除湿指令信号が入力された場合、前記冷却除湿手段通
    過前の前記外気の湿度と温度とに基づいて決定される第
    1の絶対湿度と、前記駆動手段によって駆動されたとき
    の前記冷却除湿手段を通過後の空気の温度と湿度とに基
    づいて決定される第2の絶対湿度とを比較し、前記第1
    の絶対湿度の方が前記第2の絶対湿度よりも高いとき
    に、前記冷却除湿手段を冷却するように前記駆動手段を
    制御する制御手段を備えることを特徴とする車両用空調
    装置。
  2. 【請求項2】 前記第1の絶対湿度が前記第2の絶対湿
    度以下であって、かつ前記外気湿度が高いときは、フロ
    ントガラスに向かって吹き出される空気の温度を上げ、
    前記第1の絶対湿度が前記第2の絶対湿度以下であっ
    て、かつ前記外気湿度がそれほど高くないときは、換気
    量を増大させるように制御する手段を備えることを特徴
    とする請求項1記載の車両用空調装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009208620A (ja) * 2008-03-04 2009-09-17 Toyota Motor Corp 車両用空調装置
JP2013199248A (ja) * 2012-03-26 2013-10-03 Honda Motor Co Ltd 車両用空気調和装置

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